JP2009109670A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009109670A
JP2009109670A JP2007280801A JP2007280801A JP2009109670A JP 2009109670 A JP2009109670 A JP 2009109670A JP 2007280801 A JP2007280801 A JP 2007280801A JP 2007280801 A JP2007280801 A JP 2007280801A JP 2009109670 A JP2009109670 A JP 2009109670A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
toner
potential
forming apparatus
latent image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007280801A
Other languages
English (en)
Inventor
Takamasa Ozeki
孝将 尾関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2007280801A priority Critical patent/JP2009109670A/ja
Publication of JP2009109670A publication Critical patent/JP2009109670A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】露光状態のバラツキ等により生じる、ベタ画像とライン画像の潜像電位差を調整することで、ライン/ベタ付着量比の悪化に伴う転写時のチリの派生が極めて少ない高画質な画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体110の潜像電位を測定する電位測定手段20と、電位測定手段により測定される全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を検出する電位差検出手段22と、現像装置113により基準潜像をそれぞれ現像して形成した測定用可視像のトナー付着量を検出するトナー付着量検出手段21と、トナー付着量検出手段の検出値に基づいて画質指標値(現像γ)を算出する指標値算出手段23と、指標値算出手段で算出された画質指標値に基づき、全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を調整する制御手段13を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式を用いた画像形成装置において、さらなる高画質化が求められている。高画質化の1つとして現像剤の粒状度向上等があるが、トナー、キャリア等の現像剤の粒径を小さくしていくことで近年大きく向上している。しかし、粒径を小さくしても、ベタ画像作像時の付着量に対するライン画像作像時のライン付着量が高いと転写でのチリが悪くなるライン/ベタ付着量比の悪化、縦より横の方が細い1dotライン縦横比の悪化、文字先端白抜け、ハーフトーン後端カスレ等の2成分現像剤特有の方向性のある異常画像等はトナー粒径等では解決できなく、現像条件に大きく依存する問題であり、現在でも大きな課題となっている。
フルカラーが再現可能な画像形成装置では、一般に、経時使用や使用環境の違いによって画質が変化するので、従来より画質に関わる各種設定を所定のタイミングで変更するプロセス制御あるいはプロセスコントロールと呼ばれる画質調整制御を行うものとして、例えば特許文献1が挙げられる。また、プロセス制御の種類には、画質の良否を判断する指標として現像γ(ガンマ)と呼ばれる画質指標値を用いて画質を調整するものがある。
一般に、現像ポテンシャルΔV(像担持体である感光体の帯電電位Vsから現像部材へ印加する現像バイアスVBを引いた値:ΔV=Vs−VB)と、その現像ポテンシャルに対する感光体上のトナー付着量との比率は、ほぼ一定であり、この比率が上記現像γである。現像γが一定値以下になると、ボソツキ画像が発生したり、感光体にキャリア付着が発生したりして画質が低下する。よって、従来のカラー画像形成装置では、画像形成回数が所定回数(例えば200回)に達した時や、電源投入時又は省電力モードからの復帰時などの所定のタイミングで、上記現像γが規定範囲内になるように各種設定を変更するプロセス制御(以下、「現像γ調整制御」という。)を行っている。現像γ調整制御では、感光体上の基準潜像を二成分現像剤で現像して測定用可視像を形成し、そのトナー付着量を付着量検出手段で検出してその検出値から現像γを算出し、算出した現像γが経験的に理想的と思われる値となるように、現像ポテンシャルΔVに関わる各種設定(感光体の帯電電位Vs、現像バイアスVB等)を変更している。
現像γは、二成分現像剤のトナー濃度によっても左右されるが、トナー濃度の調節には比較的時間がかかるので、従来のカラー画像形成装置では、現像γ調整制御の際にトナー濃度の調節は行っていない。これにより、従来のカラー画像形成装置では、現像γ調整制御に要する時間の短縮を図り、ユーザーの利便性を高めている。そして、二成分現像剤のトナー濃度については、画像形成の際に、トナー濃度検出手段により検出される検出値(トナー濃度)が目標値となるようにトナー補給を行って調節して制御するとこで、現像γが経時的に規定範囲内に維持している。
特許文献2には、感光体の膜厚変動を検知し、それに応じて露光状態(ビームスポット径、露光デューティー比等)を制御することで、感光体が経時劣化した場合においても、感光体の潜像分布を変動させることなく、経時で地汚れ、ドット再現性の良好な画像形成を可能とする画像形成装置が提案されている。
特開平10−123767号公報 特開2005−266481
特許文献2においては、ベタ画像と縦ラインの潜像電位の差に着目してはいないので、ベタ画像とライン画像の潜像電位の差に伴う、ライン/ベタ付着量比の変動を解決することはできない。
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、像担持体のバラツキ、ビームスポット径、露光出力(LDパワー)露光のデューティー比(LD_Duty)等の露光状態のバラツキ等により生じる、ベタ画像とライン画像の潜像電位差を調整することで、ライン/ベタ付着量比の悪化に伴う転写時のチリの派生が極めて少ない高画質な画像形成装置を提供することを目的とする。また、本発明は、画質指標値に応じて、ベタ画像とライン画像の潜像電位差を補正することで、転写時のチリを安定させるとともに、画像濃度も確保可能な画像形成装置を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、表面に静電潜像が形成される像担持体と、像担持体に対向する現像剤担持体を有し、この現像剤担持体表面上にトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を担持させ、像担持体及び現像剤担持体間に現像電界を作用させることで像担持体上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像装置を備える画像形成装置において、像担持体の潜像電位を測定する電位測定手段と、電位測定手段により測定される全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を検出する電位差検出手段と、現像装置により基準潜像をそれぞれ現像して形成した測定用可視像のトナー付着量を検出するトナー付着量検出手段と、トナー付着量検出手段の検出値に基づいて画質指標値を算出する指標値算出手段と、指標値算出手段で算出された画質指標値に基づき、全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を調整する制御手段を有することを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、ライン画像が1dot縦ラインであることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1または2記載の画像形成装置において、制御手段は、像担持体上に静電潜像を形成する際の露光出力を制御することを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1または2記載の画像形成装置において、制御手段は、像担持体上に静電潜像を形成する際の露光のデューティー比を制御することを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1ないし4の何れかに記載の画像形成装置において、現像手段で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置において、現像手段で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項1ないし6の何れかに記載の画像形成装置において、現像手段で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項1ないし7の何れかに記載の画像形成装置において、現像手段で使用されるトナーは、略球形状であることを特徴としている。
請求項9の発明は、請求項1ないし8の何れかに記載の画像形成装置において、トナーは、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴としている。
本発明によれば、基準潜像をそれぞれ現像して形成した測定用可視像のトナー付着量を検出するトナー付着量検出手段の検出値に基づいて画質指標値を算出する指標値算出手段で算出された画質指標値に基づき、像担持体のバラツキ、露光光のビームスポット径、像担持体上に静電潜像を形成する際の露光のデューティー比、露光出力等の露光状態のバラツキにより生じる全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を調整手段で調整するので、ライン/ベタ付着量比の悪化に伴う、転写でのチリのない高画質な画像形成装置を提供することができる。また、画質指標値に応じて、ベタ画像とライン画像の潜像電位差を補正するので、転写でのチリを安定させることができる。
以下、本発明を実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された画像形成装置の概略構成を示すものである。同図において、符号100で示す画像形成装置はレーザープリンタとして構成されており、円筒状に形成された光導電性の感光体として構成された像担持体110を備えている。像担持体110の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、像担持体100に対向する現像剤担持体となる現像ローラ113Aを有し、この現像ローラ表面上にトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を担持させる現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115などの周知の構成が配備されている。帯電手段としては帯電ローラ112ではなくコロナチャージャやブラシ、ベルト等を採用しても良い。像担持体110の上方には露光手段となるレーザ走査装置117が配設されていり、帯電ローラ112の下流側にて像担持体110に対し露光を行うように構成さている。現像装置113は、像担持体110及び現像ローラ113A間に現像電界を作用させることで像担持体110上の静電潜像をトナーにて可視像化する周知の構成が採用されている。
画像形成装置は、画像形成を行うとき、光導電性の像担持体110が時計回りに回転し、その表面が帯電ローラ112により均一に帯電され、光走査装置117のレーザ走査による書き込みの露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は「ネガ潜像」であって原稿の画像に対応した露光とともに形成されている。この静電潜像は、現像装置113により像担持体110の帯電極性と同極性のトナーにより反転現像され、像担持体110上にトナー画像が形成される。紙やOHP(透明シート)等の転写部材Pを収納したカセット118は、画像形成装置100本体に着脱可能であり、装着された状態において、収納された転写部材Pの最上位の1枚が給紙コロ120により給紙される。給紙された転写紙Pは先端部をレジストローラ対119に銜えられる。
レジストローラ対119は、像担持体110上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合せて、転写部材Pを像担持体110と転写ローラ114の間の転写位置へ送り込む。送り込まれた転写部材Pは、転写位置においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写される。トナー画像を転写された転写部材Pは、定着装置116へ送られるとともに、定着装置116において例えば加熱とニップ圧を受けてトナー画像の定着が行われる。画像定着後の転写部材Pは、搬送路121を通り、排紙ローラ対122によりトレイ123上に排出される。一方、トナー画像の転写を行った後の像担持体110の表面は、クリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
なお、トナー画像の転写は、転写ローラ112のみならず上述の如く転写部材と成り得るベルト、チャージャ、ブラシ等でも可能であり、あるいは中間転写ベルト等の「中間転写体」を介して行うことも可能である。
本形態では、画像形成装置としてモノクロのレーザープリンタを例示しているが、画像形成装置としては、像担持体110に複数の現像手段を有するカラー画像形成装置、あるいは複数の像担持体および作像部を有するカラータンデム方式の画像形成装置であっても良い。また、画像形成装置としては、プリンタに限定されるものではなく、電子写真方式の複写機、ファクシミリ、これらの複合機であっても構わない。
次に、図2を用いて画像形成装置100の電気系の構成について説明する。画像形成装置100は、図2に示すように、各部を制御するマイクロコンピュータで構成されたコントローラ12とエンジン制御部13とを基本構成として備えている。コントローラ12は、画像メモリ14やフォントバンク15等の記憶装置等を備えている。コントローラ12にはホストコンピュータ16が双方向セントロニクスを介して接続されており、コントローラ12はホストコンピュータ16からの画像情報の送信を受けてプリンタ機能のための処理を行なう。
コントローラ12にはエンジン制御部13からの駆動信号を受けて動作するスキャナ17が電気的に接続設されており、コントローラ12にはスキャナ17により読み取られた画像情報が送信され、これによってコントローラ12がデジタル複写機機能のための処理を行なう。つまり、ホストコンピュータ16やスキャナ17から画像信号を受けたコントローラ12は、これを画像メモリ14に展開し、操作パネル18からの駆動信号に応じてエンジン制御部13に制御・書込データを送信する。この際、画像信号がホストコンピュータ16からのテキストデータであれば、必要に応じてフォントバンク15から適切なフォントを呼び出し、呼び出されたフォントに従った画像データ(文字データ)を画像メモリ14に展開する。
一方、コントローラ12から制御・書込データの送信を受けたエンジン制御部13は、画像形成装置の給紙装置や像担持体110等の各種の可動部の駆動源となる駆動モータ、クラッチ、及びソレノイド等に駆動信号を付与してそれらを駆動制御し、かつ帯電装置や露光装置117、現像装置等のための高圧電源回路19に駆動信号を付与してそれらを駆動制御する。
次に、本発明の特徴的な構成について説明する。エンジン制御部13には像担持体110の例えば図示しない像坦持体上の潜像電位を検出する電位測定手段としての電位センサ20が接続されている。電位センサ20は、像坦持体上に形成された全ベタ画像、ライン画像の潜像電位の値を検出してエンジン制御部13に出力している。エンジン制御部13は、全ベタ画像、ライン画像の電位差を算出する機能を有し、この機能により算出された電位差を記憶するとともに、記憶された電位差の情報に基づいて露光装置117の露光状態を最適な露光状態となるよう制御する機能を備えている。
エンジン制御部13には、基準潜像をそれぞれ現像して形成した測定用可視像のトナー付着量を検出するトナー付着量検出手段21が接続されており、検出されたトナー付着量の値をエンジン制御部13に出力している。エンジン制御部13は、トナー付着量検出手段21から出力されたトナー付着量の値に基づいて画質指標値としなる現像γを算出する機能と、この算出された現像γに基づいて露光装置117の露光状態を最適な露光状態となるよう制御する機能を備えている。
すわわち、本形態において、エンジン制御部13は、電位センサ20により測定される全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を検出する電位差検出手段22と、トナー付着量検出手段21の検出値に基づいて画質指標値(現像γ)を算出する指標値算出手段23と、指標値算出手段23で算出された画質指標値(現像γ)に基づき、全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を調整する制御手段として機能する。
電位差検出手段22及び指標値算出手段23は、本形態のように、エンジン制御部13が兼用して機能しなくても、エンジン制御部13と個別な構成としてもよい。この場合、電位差検出手段22を電位センサ20とエンジン制御部13と接続し、電位センサ20により測定される全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位を入力するようにする。また、指標値算出手段23をトナー付着量検出手段21とエンジン制御部13と接続し、トナー付着量検出手段21からの検出値を入力するようにすることで、エンジン制御部13が電位差検出手段22及び指標値算出手段23の機能を供えた場合と同様の制御を達成できる。
ここで、全ベタ画像、ライン画像(ここでは、ライン画像は1dot縦ライン画像であるが、これに限定されるものではない。)を作像した時のマクロ的な潜像電位の差との関係を図3に示す。図3において、縦軸はライン/ベタ付着量比、横軸は1dot縦ライン−ベタ画像の電位差をそれぞれ示す。また、同図において、△、◇、□は画質指標値(現像γ)の値を示す。図3から全ベタ画像、1dot縦ライン画像の潜像電位差が大きいほど、ライン/ベタ付着量比が良くなることが分かる。この全ベタ画像、1dot縦ライン画像の潜像電位差が種々の条件で変化した場合にも、露光条件を調整することでライン/ベタ付着量比を悪化させることなく、安定した状態に保つことができる。図3からも解るように、全べタ画像、1dot縦ライン画像の潜像電位差が大きいほど、ライン/ベタ付着量比が良くなるが、後述するが、露光dutyや露光パワーを小さくすることで、全ベタ画像、1dot縦ライン画像の潜像電位差を調整した場合、露光dutyや露光パワーを下げすぎると、斜め線がかすれ気味になる、ベタ画像が薄くなるという副作用があり、露光dutyや露光パワーの抑制による制御はある程度の所までしかできない。どちらかというと、なるべく、ベタ画像が薄い方にはしたくないので、全ベタ画像と1dotライン画像の潜像電位差は必要最小限に留めたいので、図3で言うと、狙いのライン/ベタ比=1.2以下を満たす、全ベタ画像と1dotライン画像の潜像電位差(=1dot縦ライン−ベタの電位差)を目標として制御するのが好ましいと言える。また、図4に示すように、現像γに応じて、ライン/ベタ比が変化していることが分かる。この原因としては、トナーの帯電量(Q/M、μc/g)が関係しているものと考えている。一般的に、Q/Mが低いほど、現像能力が高くなる(=現像γが大きくなる)。また、ベタの現像γとラインの現像γは異なっており、ラインの現像γの方が一般的に高い。Q/Mが低くなれば、ベタ、ラインの現像γのどちらも高くなるが、ラインの現像γの方がQ/Mに対する感度が大きい(Q/Mが低下した時のベタの現像γの増加分よりラインの現像γの増加分の方が大きい)。そのため、現像γが高い(Q/Mが低い)方がライン/ベタ比が悪くなる。よって、現像γを考慮して、全ベタ画像と1dotライン画像の潜像電位差(=1dot縦ライン−ベタの電位差)を調整するように制御することで、現像剤の状態、使用環境変化によって現像γが変化した場合でも、ライン/ベタ比を一定な状態にすることができ、転写でのチリも一定な状態にすることができる。図4より、狙いのライン/ベタ比=1.2になるような、1dot縦ライン−ベタの電位差(V)を算出し、現像γに応じて、後述する、露光デューティー比(Duty比)、露光出力(露光パワー)等を調整し、狙いの1dot縦ライン−ベタの電位差に調整する。
また、ライン画像については、1dot縦ライン画像がより好ましい。まず横ラインより縦ラインが良い理由を説明する。2成分現像剤による現像では、縦ラインに対して横ラインの方が現像し難いため、横ラインの付着量は低めになり、ライン(横)/ベタ付着量比は良い傾向がある。また、種々のバラツキ等で縦ラインの潜像電位と横ラインの潜像電位に差があることがある。そのため、横ラインの電位で調整するよりも縦ライン電位で調整した方が良い。1dotラインが良い理由は、6dotラインのような太いラインの場合、電位センサ20の検出範囲に対してラインの本数も少なくなっていくため、検出する場所によりバラツキが大きくなるため、最も小さいdotのライン画像であれば、よりバラツキが小さくなるためである。
全ベタ画像、ライン画像の潜像電位差を調整するための、露光条件の変更方法について図5を用いて説明する。変更する露光条件としては、露光のDuty比(照射時間の比)、露光出力(露光パワー)がある。図5は縦軸がベタ−1dot縦ライン潜像電位差(V)を、横軸が露光エネルギーをそれぞれ示す。図5より、露光のDuty比、パワーを変更することによって、ベタに対するラインの書き込みが相対的に弱くなり、それに伴い、ベタに対するラインの潜像電位が高くなり、全ベタ画像、ライン画像の潜像の電位差が大きくなり、ライン/ベタ付着量比が良化することが分かる。
次に、本形態の画像形成装置100に好適に使用されるトナーについて説明する。
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜8μmが好ましい。体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図6,図7は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
本形態の画像形成装置100に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超える場合や1/2未満の場合では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
本発明に係るトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。
図8は、本発明のトナーの形状を模式的に示す図である。図8において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の機構的な構成を説明する全体図である。 第1の実施の形態に係る画像形成装置の電気系の構成を示すブロック図である。 全ベタ画像、ライン画像を作像した時のマクロ的な潜像電位の差との関係を示す図である。 ライン/ベタ付着量比が所定値となる1dot縦ライン−ベタの電位差と画質指標値の関係を示す図である。 ベタ−1dot縦ライン潜像電位差(V)と露光エネルギーの関係を示す図である。 本発明で用いるトナーの形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である 本発明で用いるトナーの形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である 本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である
符号の説明
13 制御手段
20 電位測定手段
21 トナー付着量検出手段
22 電位差検出手段
23 指標値算出手段
100 画像形成装置
110 像担持体
113 現像装置
113A 現像剤担持体
γ 画質指標値

Claims (9)

  1. 表面に静電潜像が形成される像担持体と、
    前記像担持体に対向する現像剤担持体を有し、この現像剤担持体表面上にトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を担持させ、前記像担持体及び現像剤担持体間に現像電界を作用させることで像担持体上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像装置を備える画像形成装置において、
    前記像担持体の潜像電位を測定する電位測定手段と、
    前記電位測定手段により測定される全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を検出する電位差検出手段と、
    前記現像装置により基準潜像をそれぞれ現像して形成した測定用可視像のトナー付着量を検出するトナー付着量検出手段と、
    前記トナー付着量検出手段の検出値に基づいて画質指標値(現像γ)を算出する指標値算出手段と、
    上記指標値算出手段で算出された画質指標値(現像γ)に基づき、前記全ベタ画像作像時の潜像電位とライン画像作像時の潜像電位の差を調整する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ライン画像が1dot縦ラインであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記像担持体上に静電潜像を形成する際の露光出力を制御することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記像担持体上に静電潜像を形成する際の露光のデューティー比を制御することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  5. 前記現像手段で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の画像形成装置。
  6. 前記現像手段で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置。
  7. 前記現像手段で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の画像形成装置。
  8. 前記現像手段で使用されるトナーは、略球形状であることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の画像形成装置。
  9. 前記トナーは、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴とする請求項1ないし8の何れかに記載の画像形成装置。
JP2007280801A 2007-10-29 2007-10-29 画像形成装置 Pending JP2009109670A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007280801A JP2009109670A (ja) 2007-10-29 2007-10-29 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007280801A JP2009109670A (ja) 2007-10-29 2007-10-29 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009109670A true JP2009109670A (ja) 2009-05-21

Family

ID=40778228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007280801A Pending JP2009109670A (ja) 2007-10-29 2007-10-29 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009109670A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012141397A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Canon Inc 画像形成装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07160073A (ja) * 1993-12-07 1995-06-23 Ricoh Co Ltd 電子写真プロセス制御装置
JP2000039748A (ja) * 1998-07-23 2000-02-08 Hitachi Ltd 画像形成装置
JP2003098773A (ja) * 2001-07-16 2003-04-04 Hitachi Koki Co Ltd 印写制御方法
JP2004029217A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Ricoh Co Ltd 画像形成装置の書き込み補正方法及び画像形成装置
JP2005092144A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置およびトナー
JP2005128380A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Ricoh Co Ltd 定着装置、画像形成装置、及びこれに使用されるトナー
JP2008209801A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Ricoh Co Ltd 表面電位センサ及び画像形成装置
JP2009025703A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2009080179A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07160073A (ja) * 1993-12-07 1995-06-23 Ricoh Co Ltd 電子写真プロセス制御装置
JP2000039748A (ja) * 1998-07-23 2000-02-08 Hitachi Ltd 画像形成装置
JP2003098773A (ja) * 2001-07-16 2003-04-04 Hitachi Koki Co Ltd 印写制御方法
JP2004029217A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Ricoh Co Ltd 画像形成装置の書き込み補正方法及び画像形成装置
JP2005092144A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置およびトナー
JP2005128380A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Ricoh Co Ltd 定着装置、画像形成装置、及びこれに使用されるトナー
JP2008209801A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Ricoh Co Ltd 表面電位センサ及び画像形成装置
JP2009025703A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2009080179A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012141397A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Canon Inc 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008139798A (ja) 潤滑剤塗布装置、クリーニング装置、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005070274A (ja) 画像形成装置、プロセスカートリッジ、トナー
JP2005300626A (ja) クリーニング装置、画像形成装置
JP2008209444A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4849794B2 (ja) 画像形成装置
JP2008020652A (ja) 潤滑剤塗布装置及びこれを備えたプロセスカートリッジ並びに画像形成装置
JP2007065018A (ja) 潤滑剤塗布装置及び画像形成装置
JP4806542B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4554336B2 (ja) 画像形成装置
JP5471171B2 (ja) クリーニング装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP5257735B2 (ja) 潤滑剤塗布装置並びにこれを備えたクリーニング装置及び画像形成装置
JP2005181742A (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2005121760A (ja) クリーニング装置および画像形成装置
JP2010262316A (ja) 画像形成装置
JP4246582B2 (ja) 画像形成装置
JP2009080179A (ja) 画像形成装置
JP2008197404A (ja) 画像形成装置
JP2007003713A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2007148298A (ja) ブレード、クリーニング装置、塗布装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2006072312A (ja) 画像形成装置
JP2009025703A (ja) 画像形成装置
JP2009109670A (ja) 画像形成装置
JP2009271410A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置
JP4439903B2 (ja) プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4606837B2 (ja) 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100803

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130311

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130402