JP3696486B2 - 検査装置 - Google Patents

検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3696486B2
JP3696486B2 JP2000224384A JP2000224384A JP3696486B2 JP 3696486 B2 JP3696486 B2 JP 3696486B2 JP 2000224384 A JP2000224384 A JP 2000224384A JP 2000224384 A JP2000224384 A JP 2000224384A JP 3696486 B2 JP3696486 B2 JP 3696486B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
probe card
probe
ceramic plate
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000224384A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001208773A (ja
Inventor
義幸 井戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP2000224384A priority Critical patent/JP3696486B2/ja
Priority to EP01917565A priority patent/EP1248292A4/en
Priority to US10/088,100 priority patent/US6765400B2/en
Priority to PCT/JP2001/002592 priority patent/WO2002009169A1/ja
Publication of JP2001208773A publication Critical patent/JP2001208773A/ja
Priority to US10/840,254 priority patent/US20040207419A1/en
Priority to US10/840,244 priority patent/US20040207425A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3696486B2 publication Critical patent/JP3696486B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンウエハ等に形成された導体回路が設計通りに形成されているか否かを判断するためのプローブを備える検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリコンウエハ上に形成された集積回路の検査は、プローブをシリコンウエハの検査部に押し当てて電流を流し、導通、絶縁等を調べることにより行われている。現在、半導体チップの高集積化に伴い、シリコンウエハ上に形成される導体回路の集積度も高まり、プローブによる検査ピッチが狭まり、検査装置のヘッド(パフォーマンス基板)に、プローブを直接取り付けることが困難になってきている。
【0003】
かかる課題に対応するため、中継基板(プローブカード)を介在させ、ヘッド(パフォーマンス基板)に、プローブを配設したコンタクター基板を取り付けている。該プローブカード(中継基板)は、多層の樹脂基板からなり、コンタクター基板の広ピッチの端子とパフォーマンス基板の挟ピッチのプローブとを接続させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、シリコンウエハの状態で温度特性を試験するようになっている。即ち、導体回路が形成されたシリコンウエハを、マイナス数十℃まで冷却した状態で低温性能を試験し、また、百数十℃まで加熱した状態で高温性能を試している。しかしながら、例えば、内部に導体回路が形成された樹脂のみからなるプローブカードやアルミナセラミック板からなるプローブカードを用いた場合、かかる加熱・冷却時に、プローブの先端が検査部位からずれて接触できなくなり、シリコンウエハ側の故障と判断することがあった。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、加熱・冷却時においても、検査対象を適切に検査することができるプローブカードを備えた検査装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の検査装置は、検査用の端子が配設されたパフォーマンス基板と、
被検査対象に接触するプローブが配設されたコンタクター基板と、
上記コンタクター基板のプローブと電気的に接続するプローブカードとを備え、昇温または冷却を伴う検査装置であって、
上記パフォーマンス基板上に、順次、上記被検査対象、上記コンタクター基板および上記プローブカードが配置されるとともに、上記被検査対象の周囲に、上記パフォーマンス基板と上記プローブカードとを接続するプローブ基板が配置され、
上記プローブカードは、セラミック板上に、樹脂層と導体回路が順次積層されてなり、導体回路同士は、バイアホールにより接続され、
上記導体回路のうち信号層を構成する導体回路の上層および下層にメッシュ状あるいは面状になった導体回路が形成されてなることを特徴とする。
【0007】
本発明の検査装置では、プローブカードは、セラミック板上に樹脂層(樹脂薄膜)と導体回路が順次積層されてなるため、プローブカード全体がセラミック板の熱膨張率に近くなり、シリコンウエハの熱膨張率にほぼ等しい。このため、シリコンウエハを加熱・冷却した際に、プローブカードがシリコンウエハと同様の比率で熱収縮するので、プローブがシリコンウエハの検査箇所からずれることが無くなり、適切に検査することができる。
【0008】
上記検査装置においては、上記プローブカードのセラミック板は、非酸化物セラミックからなることが好ましい。
【0009】
上記プローブカードのセラミック板が、非酸化物セラミックからなる場合には、熱伝導性が高く、シリコンウエハの温度変化に追従し、シリコンウエハと共に熱収縮させることができる。
【0010】
また、上記検査装置において、上記樹脂薄膜は、熱硬化性樹脂からなることが好ましい。
【0011】
上記樹脂薄膜が、熱硬化性樹脂からなる場合には、プローブカードの表面に高い靱性を持たせることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の検査装置について説明する。
本発明の検査装置は、検査用の端子が配設されたパフォーマンス基板と、
被検査対象に接触するプローブが配設されたコンタクター基板と、
上記コンタクター基板のプローブと電気的に接続するプローブカードとを備え、昇温または冷却を伴う検査装置であって、
上記パフォーマンス基板上に、順次、上記被検査対象、上記コンタクター基板および上記プローブカードが配置されるとともに、上記被検査対象の周囲に、上記パフォーマンス基板と上記プローブカードとを接続するプローブ基板が配置され、
上記プローブカードは、セラミック板上に、樹脂層と導体回路が順次積層されてなり、導体回路同士は、バイアホールにより接続され、
上記導体回路のうち信号層を構成する導体回路の上層および下層にメッシュ状あるいは面状になった導体回路が形成されてなることを特徴とする検査装置である。
【0013】
検査装置は、プローブカードが、セラミック板に樹脂薄膜を積層してなる多層基板である点では同じであるが、被検査対象の配置方法が異なる2種類の検査装置に分けることができる。
【0014】
即ち、第一の検査装置は、図2に示したような、検査用の端子の配設されたパフォーマンス基板と、被検査対象に接触するプローブが配設されたコンタクター基板と、上記コンタクター基板のプローブと、上記パフォーマンス基板の端子との間に介在するプローブカードとを備える検査装置であり、
第二の本発明の検査装置は、図7に示したような、検査用の端子が配設されたパフォーマンス基板と、被検査対象に接触するプローブが配設されたコンタクター基板と、上記コンタクター基板のプローブと電気的に接続するプローブカードとを備え、被検査対象を上記パフォーマンス基板と上記プローブカードとの間に配置するように構成された検査装置である。
【0015】
まず、第一の検査装置について図を参照して説明する。
図1は、第一の検査装置における第一の実施態様を模式的に示した断面図である。検査装置10は、シリコンウエハ60を載置し、X、Y、Z方向に位置調整を行うテーブル26と、検査用の端子の配設されたパフォーマンス基板24と、パフォーマンス基板24のX、Y、Z方向に位置調整を行う昇降装置22と、パフォーマンス基板24を経てシリコンウエハ60に電流を印加して適否を判断するテスター20とを備えている。テーブル26の下方には、シリコンウエハ26を150℃まで加熱するヒータ28と、−50℃まで冷却するぺルチェ機構を用いる冷却装置29とが配設され、ヒータ28には図示しない電源から電力が供給されるようになっている。
【0016】
図2は、パフォーマンス基板24の近傍を拡大して示した説明図である。パフォーマンス基板24には、その下に順次配設されたプローブ基板30、プローブカード40を介して、直接、シリコンウエハ60に接触するプローブ52を有するコンタクター基板50が配設されている。このプローブ基板30、プローブカード40およびコンタクター基板50の断面を図3に示し、プローブカード40の一部を拡大して図4に示す。
【0017】
パフォーマンス基板24とプローブカード40とを接続するプローブ基板30は、通孔30aの穿設されたマシナブルセラミックからなり、通孔30aには、パフォーマンス基板24の端子25と、プローブカード40のスルーホール41とを接続する金属製のプローブ32が配置されている。
【0018】
また、図4に示すように、プローブカード40は、内部にスルーホール41が形成されたセラミック板42と、バイアホール46、146、246および導体回路48、148、248が形成された層間樹脂絶縁層(樹脂薄膜)44、144、244とからなる。なお、最表層の樹脂層49、樹脂薄膜44、144、244は、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミドートリアジン樹脂、ベンゾシクロブテン、オレフィン樹脂、ポリテトラエチレン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上が望ましい。
また、最表面の導体回路は樹脂で被覆されていてもよい。
【0019】
そして、セラミック板42の内部に形成されたスルーホール41は、層間樹脂絶縁層44に形成されたバイアホール46に接続されており、バイアホール46は、導体回路48を介して層間樹脂絶縁層144に形成されたバイアホール146に接続されている。同様に、バイアホール146は、導体回路148を介して層間樹脂絶縁層244に形成されたバイアホール246に接続されている。
そして、バイアホール246に接続された導体回路248の一部は露出し、露出した導体回路248に、コンタクター基板50のプローブ52の上端が当接し、パフォーマンス基板24の端子25とコンタクター基板50のプローブ52との接続が図られるようになっている。
【0020】
ここで、セラミック板42の厚さは、4mmであり、60μm角のスルーホール41が、パフォーマンス基板24の端子25の配置ピッチP1(800μm)に対応させて形成されている。
一方、層間樹脂絶縁層44、144、244は、それぞれ厚さ10μmに形成されている。
【0021】
コンタクター基板50は、直径100μmの通孔50aが穿設された厚さ4mm角のマシナブルセラミックからなり、通孔50aには、直径100μmのプローブ52が挿入されている。プローブ52は、シリコンウエハ60の検査用パッド62のピッチP2(80μm)に合わせて配置されている。プローブ52は、内部が筒状に形成されたアウタープローブ52Aとインナープローブ52Bとからなり、インナープローブ52Bは、アウタープローブ52A内に摺動可能に配置され、ばね52Cにより下方(シリコンウエハ60側)に付勢されている。
【0022】
プローブ52に伸長機構を内蔵させることで、インナープローブ52Bの上下動を可能にし、高さにばらつきのあるパッド62へ適切に接触し得るようにしてあるのである。なお、プローブ基板30、プローブカード40およびコンタクター基板50は、図示しない治具により、パフォーマンス基板24に一体的に固定されている。
【0023】
次に、第一の検査装置10によるシリコンウエハ60の検査について、図1および図4を参照して説明する。
先ず、テーブル26にシリコンウエハ60を載置し、シリコンウエハ上に形成された位置決めマークを図示しない光学装置で読み取り、テーブル26の位置調整を行う。その後、昇降装置22により、パフォーマンス基板24を押し下げ、コンタクター基板50のプローブ52を、シリコンウエハ60の所定のパッド62へ押し当てる。なお、図4中では、シリコンウエハ60の測定箇所を図示する便宜上、パットを盛り上がるように描いてあるが、実際のシリコンウエハでは、このパッド62は、形成された回路上の単なる特定部位であり、特に盛り上がっていない点に注意されたい。
【0024】
次に、テスター20が、パフォーマンス基板24−プローブ基板30−プローブカード40−コンタクター基板50を介して、シリコンウエハ60の所定のパッド62に電流を印加し、導体回路が導通しているか否か、絶縁が必要な部分は絶縁されているか否か等に関する特性試験を常温下で行う。
【0025】
引き続き、冷却装置29にて冷却を開始し、シリコンウエハ60をマイナス50℃まで冷却する。この際に、マシナブルセラミックからなるコンタクター基板50、および、プローブカードのセラミック板42は、熱伝導性が高く、シリコンウエハの温度変化に追従して、マイナス50℃まで冷却される。ここで、マシナブルセラミックからなるコンタクター基板50は、シリコンウエハを構成するシリコンと熱膨張率が近く、また、プローブカード40を構成するセラミック板42は、シリコンと熱膨張率が近い窒化アルミニウムからなる。このため、冷却試験においても、コンタクター基板50およびプローブカード40が、シリコンウエハと同程度収縮するため、シリコンウエハのパッド62と、コンタクター基板50のパッド52と、プローブカード40の導体回路248とがずれることがなく、適正に試験を行うことができる。
【0026】
次に、ヒータ28に電流が流され、シリコンウエハ60が150℃まで加熱される。この際、コンタクター基板50およびプローブカード40も150℃程度まで加熱されるが、コンタクター基板50およびプローブカード40が、シリコンウエハと同程度膨張するため、シリコンウエハのパッド62と、コンタクター基板50のパッド52と、プローブカード40の導体回路248とがずれることがなく、試験を適正に行うことができる。なお、プローブカード40の層間樹脂絶縁層44、144、244は、ポリイミドからなるため、高温試験においても高い靱性を保つことができる。
【0027】
なお、プローブカード40には、熱膨張率の比較的大きな層間樹脂絶縁層44、144、244が形成されているが、各層間樹脂絶縁層の厚みは10μmで、4層合計しても40μmであるのに対して、セラミック板42は、厚みが4mmである。従って、プローブカード40は、セラミック板42の熱収縮率や熱膨張に従い収縮、膨張する。
【0028】
次に、上述した第一の実施形態の改変例について図5を参照して説明する。
図4を参照して説明したように、コンタクター基板50は、80μmピッチで検査を行うため、プローブとして伸長機構を内蔵するプローブ52を用いた。
これに対して、この改変例では、60μmピッチでシリコンウエハ60のパッド62を検査する。このため、この改変例では図5に示すように、コンタクター基板150に60μmピッチで通孔(直径25μm)150aが形成され、通孔150aに20μm径のプローブ152が摺動可能に嵌挿されている。即ち、この改変例では、プローブ152を上下に摺動可能に支持することにより、パッド62の高さのばらつきを吸収できるようにしてある。
【0029】
次に、第一の検査装置における第二の実施形態について、図6を参照して説明する。
第二の実施形態に係る検査装置は、図1を参照して説明した第一実施形態の検査装置と同様な構成からなる。但し、第二の実施形態では、プローブカード40の一部、即ち、シリコンウエハ60に微細なピッチでパッド62が形成されている部分のみに、コンタクター基板150が取り付けられ、シリコンウエハ60に大きなピッチでパッド62が形成されている部分には、導電性ピン(プローブ)134が直接取り付けられている。当該第二の実施形態では、検査装置を廉価に構成できる利点がある。
【0030】
上述した第一、第二の実施形態では、本発明の検査装置をシリコンウエハに形成された導体回路の検査に用いる例を挙げたが、本発明の検査装置は、シリコン等のセラミックを用いる被検査対象、例えば、半導体チップ等の検査に用い得ることは言うまでもない。
【0031】
図7は、第二の本発明の検査装置を模式的に示した断面図であるが、第二の本発明の検査装置は、各部材がこの図に示したように配置されていてもよい。
すなわち、この検査装置では、シリコンウエハよりも大きく形成されたパフォーマンス基板24が最も下側に配設され、このパフォーマンス基板24の中央部分にシリコンウエハ60が載置される。
そして、シリコンウエハ60の上に、シリコンウエハ60に接触するためのプローブ52を有するコンタクター基板50が配設され、さらにコンタクター基板50の上側に、プローブカード40が配置され、コンタクター基板50を介してシリコンウエハ60とプローブカード40とが接続されるようになっている。
【0032】
また、シリコンウエハ60の周囲には、プローブ基板30が配置され、パフォーマンス基板24とプローブカード40とを接続している。このプローブ基板30は、被検査体であるシリコンウエハ60およびコンタクター基板50を、その内部に配置できるよう、リング状であることが望ましい。
【0033】
このように、第二の本発明の検査装置では、被検査体であるシリコンウエハ60、および、コンタクター基板50は、プローブカード40とパフォーマンス基板24との間に配置されることになる。
【0034】
この検査装置では、プローブカード40は、プローブ基板30およびコンタクター基板50の上に配置されているため、その外周に、プローブ基板30を介してパフォーマンス基板24と接続するためのパッドが形成されており、内側部分に、コンタクター基板50と接続するためのパッドが形成されている。また、プローブカード40は、円板状であることが望ましい。
このようなプローブカード40は、プローブ基板30およびコンタクター基板50の上に配置されているため、一主面のみでプローブ基板30およびコンタクター基板50の端子と接触可能であり、スルーホールは不要となる。
【0035】
次に、プローブカードについて説明する。
本発明に係るプローブカードは、半導体ウエハに形成された集積回路の昇温または冷却を伴う検査に用いられるプローブカードであって、
セラミック板上に、樹脂層と導体回路とが、順次、積層形成されてなり、導体回路同士は、バイアホールにより接続されてなり、上記導体回路のうち信号層を構成する導体回路の上層および下層にメッシュ状あるいは面状になった導体回路が形成されていることを特徴とする。
【0036】
上記プローブカードは、上述したように、シリコンウエハ上に形成された導体回路の良否を判断するための検査装置に用いられるプローブカードであり、この検査装置は、上記目的で用いられるものであれば、その構成は特に限定されるものではないが、例えば、上記検査装置で説明した構成からなるものが挙げられる。
【0037】
このプローブカードでは、上述したように、セミック基板上に樹脂層と導体回路とが順次、積層形成されているため、樹脂のみでプローブカードを構成した場合に比べて熱膨張・収縮でプローブとプローブカードのパッドの位置ずれがない。
また、樹脂層の方がセラミックに比べて誘電率が低く、高周波数の信号の伝搬遅延がなく、高周波数の信号でも試験することができる、また、樹脂用によりに靱性が付与されるため、プローブカードを押しつけた場合でも、セラミックや導体回路に破損が生じない。
【0038】
さらに、信号層を構成する導体回路の上層および下層にグランド層(メッシュ状あるいは面状になった導体回路)を形成することで、信号層のインピーダンス整合をさせやすくし、1GHz以上の高周波数帯域でも測定が可能になる。
さらに、樹脂層を介して多層化することで、パッド数を増加させることができる。
【0039】
このプローブカードでは、上記セラミック基板の少なくとも一方の主面の全面を覆うように樹脂層が形成されてなることが望ましい。例えば、特開平6−140484号では、セラミック基板の周縁を除く部分に樹脂層が形成されており、このような形態では、加熱、冷却の際に樹脂層が形成された部分と形成されていない部分の境界で歪んだり、クラックが発生したりするため、加熱、冷却をともなう測定試験はできない。
【0040】
なお、上記セラミック基板には、スルーホールが形成されていてもよい。
スルーホールを形成することで、図2に示したように、検査装置の構造とすることができるため、プローブカードの面積をシリコンウエハよりも小さくすることができ、シリコンウエハに形成された集積回路を区画毎に試験することができる。
【0041】
セラミック板の材料は特に限定されるものではなく、例えば炭化物セラミック、窒化物セラミック、酸化物セラミック等が挙げられる。
上記炭化物セラミックとしては、例えば、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等が挙げられる。
上記窒化物セラミックとしては、例えば 窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等が挙げられる。
上記酸化物セラミックとしては、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、コージェライト等が挙げられる。
【0042】
これらのなかでは、窒化物セラミック、炭化物セラミック等の非酸化物系セラミックが好ましく、これらのなかでは窒化物セラミックがより好ましく、特に窒化アルミニウムが好ましい。熱伝導率が高く、セラミック板とした際に、温度追従性に優れるからである。
【0043】
また、上記セラミック板は、焼結助剤を含有していてもよい。上記焼結助剤としては、例えば、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、希土類酸化物等が挙げられる。これらの焼結助剤のなかでは、CaO、Y23、Na2O、Li2O、Rb2Oが好ましい。これらの含有量としては、0.1〜20重量%が好ましい。また、アルミナを含有していてもよい。
【0044】
上記非酸化物セラミック中には、5重量%以下の酸素が含有されていてもよい。5重量%程度の酸素量であれば、焼結を促進させるとともに、耐電圧を確保でき、高温での反り量を小さくすることができるからである。
【0045】
上記非酸化物セラミックの表面から放射されるα線量は、50c/cm2 ・hr以下が望ましく、2.0c/cm2・hr以下が最適である。50c/cm2・hrを超えるといわゆるソフトエラーが発生して検査に誤りが発生するからである。
【0046】
上記セラミック板では、表面のJIS B 0601に基づく面粗度Rmaxは、0.01μm<Rmax<100μmであることが望ましく、Raは、0.001<Ra<10μmであることが望ましい。
【0047】
上記セラミック板は、その面粗度がJIS B 0601 Ra=0.01〜10μmが最適である。表面の導体回路との密着性を考慮すると大きい方がよいのであるが、大き過ぎると表皮効果(高周波数の信号電流は導体回路の表面に局在化して流れる)により、高周波数での測定が困難であり、また、小さい場合は密着性に問題が発生するからである。
【0048】
セラミック板の形状は特に限定されないが、直方体(平面視:矩形状)、多角柱形状、円板形状等が好ましく、その直径、最長対角線の長さは、10〜500mmが好ましい。
セラミック板の厚さは、50mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。セラミック板の厚さが厚すぎると、装置の小型化を図ることができず、また、熱容量が大きくなって、昇温・降温速度が低下し、温度マッチング特性が劣化するからである。また、セラミック板の厚さを薄くすることにより、プローブカードの電気抵抗を小さくすることができ、誤った判断の発生を防止することができる。
【0049】
セラミック板の平面度は、直径−10mm、または、最長対角線長さ−10mmの測定距離で500μm以下が好ましい。500μmを超えると測定時の押圧でも反りを矯正できないからである。
【0050】
上記セラミック板の熱伝導率κは、10W/m・k<κ<300W/m・kが好ましく、160〜220W/m・kがより好ましい。
熱伝導率を上げることにより、昇温・降温速度が早くなり、早くシリコンウエハ等の被測定物と同じ温度になり、コンタクター基板のプローブとのずれを防止することができるからである。
セラミック板の体積抵抗率ρは、1013mΩ/□<ρ<1016mΩ/□であることが望ましい。高温でのリーク電流の発生やスルーホール間の絶縁破壊を防止するためである。
【0051】
セラミック板のヤング率Eは、25〜600℃で60GPa<E<450GPaが望ましい。高温におけるセラミック板の反りを防止するためである。
セラミック板の曲げ強度σf は、25〜600℃で200MPa<σf<500MPaが望ましい。押圧時にセラミック板が破損するのを防止するためである。なお、押圧時には、セラミック板に、0.1〜10kg/cm2 程度の圧力がかかる。
【0052】
上記セラミック板の気孔率は、5%以下が望ましい。また、最大気孔の気孔径が50μm以下であることが望ましい。100℃以上の温度での耐電圧を確保し、機械的な強度が大きくなり、押圧時等における反り量を小さくすることができるからである。
また、熱伝導率が高くなり、迅速に昇温・降温するため、温度マッチングに優れる。
【0053】
なお、最大気孔とは、任意の10箇所を電子顕微鏡で撮影し、その視野の中で最も大きな気孔を選び、その最大気孔の平均値を最大気孔の気孔径として定義したものである。また、気孔率は0%であってもよい。気孔は存在しないことが理想的である。
【0054】
気孔径が50μmを超えると高温、特に高温での耐電圧特性を確保するのが難しくなり、短絡等が発生するおそれがある。
最大気孔の気孔径は、10μm以下が望ましい。高温(例えば、100℃以上)での反り量が小さくなるからである。
【0055】
上記気孔率はアルキメデス法により測定する。焼結体を粉砕して有機溶媒中あるいは水銀中に粉砕物を入れて体積を測定し、粉砕物の重量と体積から真比重を求め、真比重と見かけの比重から気孔率を計算するのである。
【0056】
気孔率や最大気孔の気孔径は、焼結時の加圧時間、圧力、温度、SiCやBNなどの添加物で調整することができる。上述のように、SiCやBNは焼結を阻害するため、気孔を導入させることができる。気孔が存在すると、靱性値が上昇する。従って、余り強度が下がらない程度に、気孔を存在させてもよい。
【0057】
上記セラミック板の内部に気孔が存在する場合には、この気孔は、閉気孔であることが望ましい。また、セラミック板を通過するヘリウムの量(ヘリウムリーク量)は、10-7Pa・m3 /sec以下であることが望ましい。ヘリームリーク量の小さい緻密なセラミック板とすることにより、内部に形成されたスルーホール等が空気中の酸素等により腐食されるのを防止することができるからである。
【0058】
セラミック板の厚さのばらつきは、±3%以内が好ましい。コンタクター基板のプローブとの接触不良をなくすためには、セラミック板の表面が平坦である必要があるからである。
【0059】
また、熱伝導率のばらつきは±10%以内が好ましい。温度の不均一等に起因する反り等を防止することができるからである。
【0060】
上記セラミック板は、明度がJIS Z 8721の規定に基づく値でN4以下のものであることが望ましい。このような明度を有するものが隠蔽性を有するため外観がよく、また、輻射熱量が大きく、迅速に昇温するからである。
【0061】
ここで、明度のNは、理想的な黒の明度を0とし、理想的な白の明度を10とし、これらの黒の明度と白の明度との間で、その色の明るさの知覚が等歩度となるように各色を10分割し、N0〜N10の記号で表示したものである。
そして、実際の測定は、N0〜N10に対応する色票と比較して行う。この場合の小数点1位は0または5とする。
【0062】
このような特性を有するセラミック板は、セラミック板中にカーボンを100〜5000ppm含有させることにより得られる。カーボンには、非晶質のものと結晶質のものとがあり、非晶質のカーボンは、セラミック板の高温における体積抵抗率の低下を抑制することでき、結晶質のカーボンは、セラミック板の高温における熱伝導率の低下を抑制することができるため、その製造する基板の目的等に応じて適宜カーボンの種類を選択することができる。
【0063】
非晶質のカーボンは、例えば、C、H、Oだけからなる炭化水素、好ましくは、糖類を、空気中で焼成することにより得ることができ、結晶質のカーボンとしては、グラファイト粉末等を用いることができる。
また、アクリル系樹脂を不活性雰囲気下で熱分解させた後、加熱加圧することによりカーボンを得ることができるが、このアクリル系樹脂の酸価を変化させることにより、結晶性(非晶性)の程度を調整することもできる。
【0064】
本発明に係るプローブカードは、通常、図3〜6に示したプローブカードと同様に構成され、セラミック板の内部にスルーホールが形成されている。このスルーホールは、タングステン、モリブデンなどの高融点金属、タングステンカーバイド、モリブデンカーバイドなどの導電性セラミック等により形成されている。
【0065】
スルーホールの直径は、0.1〜10mmが望ましい。断線を防止しつつ、クラックや歪みを防止できるからである。スルーホールの形状としては特に限定されないが、例えば、円柱状、角柱状(四角柱、円柱等)が挙げられる。
【0066】
本発明に係るプローブカードでは、セラミック板の内部や表面にも、配線のピッチを拡大するための導体回路が、セラミック板の主面と平行になるように形成されていてもよく、プローブ基板のプローブ32と接続するための端子パッドが形成されていてもよい。導体回路を形成することにより、樹脂層におけるピッチの拡大幅を小さくすることができ、導体回路の形成が容易になる。また、導体回路は、プローブカードの一主面のみに形成されていてもよい。この導体回路や端子パッドも、タングステン、モリブデンなどの高融点金属、タングステンカーバイド、モリブデンカーバイドなどの導電性セラミック等からなることが望ましい。
【0067】
ただし、場合によっては、これらの導体層は、金、銀、白金等の貴金属やニッケル等の金属からなるものであってもよい。
これらスルーホール、導体回路、端子パッド等の面積抵抗率は、1〜50μΩ/□が好ましい。
面積抵抗率が、50μΩ/□を超えると、スルーホール等が発熱したり、電圧降下等により検査装置が誤った判断を下す場合がある。
【0068】
セラミック板の表面または内部にスルーホールや導体回路を形成するためには、金属や導電性セラミックからなる導体ペーストを用いることが好ましい。
即ち、セラミック板の内部にスルーホールや導体回路を形成する場合には、グリーンシートに形成した貫通孔に導体ペーストを充填したり、グリーンシート上に上記導体ペースト層を形成した後、グリーンシートを積層、焼成することにより、内部にスルーホールや導体回路を形成する。
【0069】
また、最上層や最下層となるグリーンシートの上に導体ペースト層を形成して焼成することにより、セラミック板の表面に導体回路を形成することができる。
【0070】
一方、セラミック板を製造した後、その表面に上記導体ペースト層を形成し、焼成することよっても、導体回路や端子パッドを形成することができる。
【0071】
上記導体ペーストとしては特に限定されないが、導電性を確保するため金属粒子または導電性セラミック粒子のほかに、樹脂、溶剤、増粘剤などを含むものが好ましい。
【0072】
上記金属粒子や導電性セラミック粒子の材料としては、上述したものが挙げられる。これら金属粒子または導電性セラミック粒子の粒径は、0.1〜100μmが好ましい。0.1μm未満と微細すぎると、酸化されやすく、一方、100μmを超えると、焼結しにくくなり、抵抗値が大きくなるからである。
【0073】
上記金属粒子の形状は、球状であっても、リン片状であってもよい。これらの金属粒子を用いる場合、上記球状物と上記リン片状物との混合物であってよい。
上記金属粒子がリン片状物、または、球状物とリン片状物との混合物の場合は、金属粒子間の金属酸化物を保持しやすくなり、導体回路等とセラミック板との密着性を確実にすることができるため有利である。
【0074】
上記導体ペーストに使用される樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
増粘剤としては、セルロース等が挙げられる。
【0075】
導体ペースト層をセラミック板の表面に形成する際には、上記導体ペースト中に上記金属粒子のほかに金属酸化物を添加し、上記金属粒子および上記金属酸化物を焼結させたものとすることが好ましい。このように、金属酸化物を金属粒子とともに焼結させることにより、セラミック板と金属粒子等とをより密着させることができる。
【0076】
上記金属酸化物を混合することにより、セラミック板との密着性が改善される理由は明確ではないが、金属粒子表面や非酸化物からなるセラミック板の表面は、その表面がわずかに酸化されて酸化膜が形成されており、この酸化膜同士が金属酸化物を介して焼結して一体化し、金属粒子とセラミックとが密着するのではないかと考えられる。また、セラミック板を構成するセラミックが酸化物の場合は、当然に表面が酸化物からなるので、密着性に優れた導体層が形成される。
【0077】
上記金属酸化物としては、例えば、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B23)、アルミナ、イットリアおよびチタニアからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
これらの酸化物は、金属粒子等とセラミック板との密着性を改善することができるからである。
【0078】
上記酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B23)、アルミナ、イットリア、チタニアの割合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合、重量比で、酸化鉛が1〜10、シリカが1〜30、酸化ホウ素が5〜50、酸化亜鉛が20〜70、アルミナが1〜10、イットリアが1〜50、チタニアが1〜50であって、その合計が100重量部を超えない範囲で調整されていることが好ましい。
これらの範囲で、これらの酸化物の量を調整することにより、特にセラミック板との密着性を改善することができる。
【0079】
上記構成のセラミック板上には、樹脂薄膜(層間樹脂絶縁層)と導体回路とが、順次、積層形成され、これらの導体回路がバイアホールにより接続された層(以下、積層樹脂層という)が形成されている。
【0080】
層間樹脂絶縁層(樹脂薄膜)を構成する樹脂は、耐熱性に優れたものが好ましく、このような耐熱性に優れる樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、カルド型ポリマー等が挙げられ、これらは感光化されていることが望ましい。
また、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等が感光化されていることが望ましい。薄膜の形成のし易さ、機械的特性、セラミック板42との密着性等を考慮すると、カルド型ポリマー、ポリイミド樹脂等が好ましい。
【0081】
上記カルド型ポリマーとは、環状の基が高分子主鎖に直接結合した構造をもつポリマーの総称であり、上記カルド型ポリマーは、その構造、即ち、主鎖に直角にかさ高い置換基が存在することに起因して、ポリマー主鎖の回転束縛、主鎖および側鎖のコンフォメーション規制、分子間パッキングの阻害、側鎖の芳香族置換基導入による芳香族性の増加等の現象が生じ、そのため、硬化後のガラス転移温度が高いものとなる。
【0082】
また、このような構造をもつカルド型ポリマーは、そのかさ高い置換基のために主鎖の運動性が抑制され、300℃未満で硬化されたものであっても架橋密度が高く、優れた耐熱性を有する。さらに、かさ高い置換基は、分子鎖の近接を阻害するため、優れた溶剤溶解性を有する。
【0083】
上記カルド型ポリマーは、カルボニル基(ケトン、エステル、酸無水物、イミド等)をもつ環状化合物とフェノール、アニリン等の芳香族化合物やその誘導体とを縮合反応により共重合させることにより得ることができる。
【0084】
上記感光性カルド型ポリマーは、上記のような構造を有するカルド型ポリマーのなかで感光性を有するものであり、具体例としては、例えば、下記化学式(1)で表される化合物と、
【0085】
【化1】
Figure 0003696486
【0086】
下記一般式(2)で表される化合物;
【0087】
【化2】
Figure 0003696486
【0088】
(式中、R1は、酸素、カルボニル基、テトラフルオロエチレン基、または、単結合を表す。)、ピロメリト酸無水物、および、テレフタル酸やその酸塩化物から選択される少なくとも1種とを共重合させることにより得られる感光性カルド型ポリエステルが挙げられる。
【0089】
また、上記一般式(1)で表される化合物と、
下記一般式(3)で表される化合物と、
【0090】
【化3】
Figure 0003696486
(式中、R2 、R3 、R4 、R5は、それぞれ同一または異なって、水素または炭素数1〜5の炭化水素基を表し、R6は、水素、カルボキシル基または炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基を表す。)
【0091】
上記一般式(2)で表される化合物、ピロメリト酸無水物、および、テレフタル酸やその酸塩化物から選択される少なくとも1種とを共重合させることにより得られる感光性カルド型ポリイミド等も挙げられる。
これらのなかでは、感光性カルド型ポリイミド樹脂が望ましい。比較的低温で硬化せることにより得られる硬化体であっても、そのガラス転移温度が高いからである。
【0092】
また、上記感光性カルド型ポリマーの硬化後のガラス転移温度は、250〜300℃が望ましい。上記範囲程度のガラス転移温度は、感光性カルド型ポリマーを200℃前後の硬化温度で硬化させることにより達成することができるため、層間樹脂絶縁層形成時に樹脂基板に悪影響(樹脂基板の軟化、溶解等)を引き起こすことがなく、形成された層間樹脂絶縁層が、形状保持性、耐熱性に優れるからである。
【0093】
このような樹脂を用いて積層樹脂層を形成する際には、例えば、製造したセラミック板42に感光性ポリイミド樹脂を塗布した後、露光現像処理によりスルーホール41に至るバイアホール用貫通孔を穿設してから、加熱して硬化させる。
塗布方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコータ法、ディップ法、カーテンコータ法等が挙げられるが、均一な厚さの膜を比較的容易に形成することができる点から、スピンコート法が好ましい。
【0094】
また、樹脂層を2回重ねて形成することにより、ピンホールの発生をより確実に防止することができる。なお、バイアホールは、レーザ光を照射することにより、形成してもよい。
【0095】
また、セラミック板上に樹脂層を形成する前に、セラミック板の表面に導体回路を形成してもよい。セラミック板の表面に導体回路を形成することにより、他の主面に形成された配線の間隔を広げることができるからである。
【0096】
上記工程を経て形成されたバイアホール用貫通孔を有する層間樹脂絶縁層上に導体層を形成した後、エッチング等を行うことにより、例えば、図4に示すように、バイアホール46、導体回路48を形成する。
導体回路48の材料としては、電気伝導度が高いものであれば特に限定されず、例えば、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、金、銀、スズ、鉄等が挙げられるが、これらのなかでは、めっき処理が比較的容易で電気伝導度の高い回路の形成が可能な銅が好ましい。
【0097】
層間樹脂絶縁層上に導体層を形成する前には、層間樹脂絶縁層と導体層との密着性を確保するために、層間樹脂絶縁層表面に改質処理を施すことが好ましい。
上記層間樹脂絶縁層を改質する方法としては、酸素プラズマ等を用いてプラズマエッチングを行う方法、コロナ放電を利用する方法等が挙げられる。例えば、プラズマ処理を行うことにより、表面に水酸基が形成され、密着性が改善される。
【0098】
この後、上記層間樹脂絶縁層上に導体回路を形成するが、その際には、上記層間樹脂絶縁層の全体に、いわゆるベタの導体層を形成した後、その上にエッチングレジストを形成し、その後、エッチングを行うことにより、上記導体回路を形成することができる。
【0099】
このようなベタの導体回路を形成する方法としては、例えば、無電解めっき、電解めっき等のめっき法、スパッタリング、蒸着、CVD等の方法が挙げられるが、これらのなかでは、スパッタリング法、めっき法が好ましい。また、スパッタリング法とめっき法とを併用してもよい。スパッタリング法により、層間樹脂絶縁層の表面に、密着性に優れた導体層を形成することができ、電解めっきにより、比較的厚い導体層を形成することができるからである。
【0100】
上記処理を更に複数回繰り返すことにより、層間樹脂絶縁層と導体回路とが、順次、積層形成され、これらの導体回路がバイアホールにより接続された積層樹脂層を形成することができる。
そして、最上層の樹脂層に貫通孔を形成することにより、導体回路の一部を露出させ、その下に配設されるコンタクター基板50のプローブと接触させることができるようにする。なお、導体回路の上に樹脂層を形成することなく、そのまま導体回路を露出させてもよい。
【0101】
次に、図8に基づき、本発明に係るプローブカードの製造方法について説明する。なお、上記プローブカードを構成するセラミック板の製造法については、別の製造方法も考えられるので、ここでは、この方法を製法Aとする。
(1)グリーンシートの作製工程
まず、窒化物セラミックや酸化物セラミックの粉末をバインダ、溶媒等と混合してペーストを調製し、これを用いてグリーンシートを作製する。
上述したセラミック粉末としては、窒化アルミニウム等を使用することができ、必要に応じて、イットリア等の焼結助剤を加えてもよい。また、グリーンシートを作製する際、結晶質や非晶質のカーボンを添加してもよい。
【0102】
また、バインダとしては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。
さらに溶媒としては、α−テルピネオール、グリコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。
【0103】
これらを混合して得られるペーストをドクターブレード法でシート状に成形してグリーンシート400を作製する。
グリーンシート400の厚さは、0.1〜5mmが好ましい。
次に、得られたグリーンシートに、必要に応じて、スルーホールを形成する貫通孔となる部分等を形成する。後述するグリーンシート積層体を形成した後に、上記加工を行ってもよい。
【0104】
(2)グリーンシート上に導体ペーストを印刷する工程
スルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層410とする。また、必要により、最下層となるグリーンシートのスルーホール用の充填層が形成されている部分に、上述した導体ペーストを用い、パッドとなる導体ペースト層420を形成する。パッドとなる層は、セラミック板を製造した後、スパッタリング等により形成してもよい。
【0105】
なお、内部に導体回路を形成する場合には、内層となるグリーンシート上に導体ペースト層を形成すればよい。
【0106】
これらの導電ペースト中には、金属粒子または導電性セラミック粒子が含まれている。金属粒子の材料としては、例えば、タングステンまたはモリブデン等が挙げられ、導電性セラミックとしては、例えば、タングステンカーバイドまたはモリブデンカーバイドが挙げられる。
【0107】
上記金属粒子であるタングステン粒子またはモリブデン粒子等の平均粒子径は、0.1〜5μmが好ましい。平均粒子が0.1μm未満であるか、5μmを超えると、導体ペーストを印刷しにくいからである。
【0108】
このような導体ペーストとしては、例えば、金属粒子または導電性セラミック粒子85〜87重量部;アクリル系、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種のバインダ1.5〜10重量部;および、α−テルピネオール、グリコールから選ばれる少なくとも1種の溶媒を1.5〜10重量部を混合した組成物(ペースト)が挙げられる。
【0109】
(3)グリーンシートの積層工程
次に、このグリーンシート400を複数枚積層し、圧着して、積層体を作製する(図8(a)参照)。
【0110】
(4)グリーンシート積層体の焼成工程
次に、グリーンシート積層体の加熱、加圧を行い、グリーンシート400および内部や外部の導体ペースト中の金属等を焼結させ、スルーホール41等を有するセラミック板42を作製する。
加熱温度は、1000〜2000℃が好ましく、加圧の圧力は、10〜20MPaが好ましい。加熱は、不活性ガス雰囲気中で行う。不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素などを使用することができる。
【0111】
(5)次に、上記工程により得られたセラミック板42の両面にチタン、モリブデン、ニッケル、クロムなどの金属をスパッタリング、めっき等により導体層を設け、さらに、フォトリソグラフィーにより、エッチングレジストを形成する。次に、エッチング液で導体層の一部を溶解させ、エッチングレジストを剥離して導体回路43を形成する(図8(b)参照)。導体回路43の厚さは、1〜10μmが好ましい。
樹脂層を形成しない側の導体回路43表面には、無電解めっきにより、ニッケルや貴金属(金、白金,銀、パラジウム)層などの非酸化性金属層(図示せず)を設けておくことが望ましい。非酸化性金属層の厚さは、1〜10μmがよい。
【0112】
(6)少なくとも一方の面に層間樹脂絶縁層44を形成する(図8(c)参照)。樹脂は感光性樹脂が望ましく、アクリル化されたエポキシ樹脂、アクリル化されたポリイミド樹脂が好ましい。層間樹脂絶縁層44は、樹脂フィルムを積層してもよく、液状の樹脂をスピンコートすることにより形成してもよい。
【0113】
(7)樹脂層を形成した後、加熱乾燥させ、ついで露光、現像処理を行い、開口を形成する。さらに、樹脂液を再びスピンコートし、加熱乾燥させ、ついで露光、現像処理を行い、開口を形成する。このように、1つの層間樹脂絶縁層44を2回に分けて形成する理由は、どちらか一方の樹脂層にピンホールが形成されてしまっても、もう一方の樹脂層で絶縁性を確保することができるからである。
なお、セラミック板の表面に形成された導体回路間に樹脂を充填しておき、導体回路に起因する凹凸をなくし、平坦化しておいてもよい。また、レーザ光により開口を設けてもよい。
【0114】
(8)次に、樹脂層表面を酸素プラズマ処理などで改質処理を実施する。表面に水酸基が形成されるため、金属との密着性が改善される。
次に、クロム、銅などのスパッタリングを実施する。スパッタリング層の厚さは、0.1〜5μmが好ましい。つぎにめっきレジストをフォトリソグラフィーで形成し、電解めっきによりCu、Ni層を形成する。厚さは、2〜10μmが望ましい。
この後、めっきレジストを剥離し、エッチングを行うことにより、めっきレジスト下にあった導体層を溶解、除去し、バイアホール46を有する導体回路48を形成する(図8(d)参照)。
【0115】
この後、上記(6)〜(8)の工程を繰り返すことにより、セラミック板の上に、層間樹脂絶縁層44、144、244、49と導体回路48、148、248(バイアホール46、146、246を含む)とが複数層積層形成されたプローブカードが製造される(図8(e)参照)。セラミック板の上に導体回路と樹脂層とを形成する場合、形成する導体回路(樹脂層)は、一層であってもよく、図8に示したように2層以上であってもよい。
【0116】
なお、図8(d)に示したバイアホール46では、バイアホール用開口に沿って、ほぼ同じ厚さで導体層が形成されているが、バイアホール用開口の内部には、ほぼ金属が充填され、バイアホール46の上面が導体回路48とほぼ同じレベルで平坦な形状の、いわゆるフィールドビアが形成されていてもよい。
【0117】
また、セラミック板を製造する際には、上記した製造方法の他に、以下のような製造方法(以下、製法Bという)を採用してもよい。
【0118】
(1)上述した窒化物セラミックまたは炭化物セラミックの粉末に必要に応じてイットリア等の焼結助剤やバインダ等を配合してスラリーを調製した後、このスラリーをスプレードライ等の方法で顆粒状にし、この顆粒を金型などに入れて加圧することにより板状などに成形し、生成形体(グリーン)を作製する。
次に、生成形体を600〜1600℃までの温度で仮焼し、ドリルなどでスルーホールとなる貫通孔を形成する。
【0119】
(2)基板に導体ペーストを印刷する工程
導体ペーストは、一般に、金属粒子または導電性ペーストもしくはこれらの混合物、樹脂、溶剤からなる粘度の高い流動物である。この導体ペーストをスクリーン印刷などを用い、導体回路やスルーホール部分に印刷を行うことにより、導体ペースト層、スルーホールを形成する。
なお、導体回路形成は、下記する(3)の焼結工程の終了後であってもよい。
【0120】
(3)次に、この仮焼体を加熱、焼成して焼結させ、セラミック製の板状体を製造する。
この後、所定の形状に加工することにより、基板を作製するが、焼成後にそのまま使用することができる形状としてもよい。加圧しながら加熱、焼成を行うことにより、気孔のない基板を製造することが可能となる。加熱、焼成は、焼結温度以上であればよいが、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックでは、1000〜2500℃である。
【0121】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0122】
(実施例1) プローブカードの製造(図8参照)
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径:1.1μm)100重量部、イットリア(Y23、平均粒径:0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47mmのグリーンシート400を作製した。
【0123】
(2)次に、このグリーンシート400を80℃で5時間乾燥させた後、スルーホール41となる貫通孔等をパンチングにより形成した。
【0124】
(3)平均粒子径1μmのタングステンカーバイト粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0重量部、α−テルピネオール溶媒3.5重量部および分散剤0.3重量部を混合して導体ペーストAを調製した。
【0125】
平均粒子径3μmのタングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テルピネオール溶媒3.7重量部および分散剤0.2重量部を混合して導体ペーストBを調製した。
【0126】
そして、スルーホールとなる部分に導体ペーストBを充填し、充填層410を形成した。
上記処理の終わったグリーンシート400の27枚を、130℃、8MPaの圧力で積層、圧着した(図8(a)参照)。
【0127】
(4)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力15MPaで10時間ホットプレスし、厚さ5mmの窒化アルミニウム焼結体を得た。これを一辺が、60mmの正方形に切り出し、内部に直径200μmの円柱状のスルーホール41を有するセラミック板42を得た。
【0128】
(5)セラミック板42の両側表面に、スパッタリング装置(徳田製作所社製CFS−RP−100)を用い、厚さ0.1μmのTi、2.0μmのMo、1.0μmのNiを、この順序でスパッタリングした。
さらにレジストをラミネートし、次に、露光現像処理してエッチングレジストとした。
55℃のHF/HNO3水溶液でエッチング処理し、Ti層、Mo層、Ni層からなる導体回路43を形成した(図8(b)参照)。
【0129】
(6)セラミック板42を120℃、30分間塗布前加熱処理した。
次に、感光性ポリイミド(旭化成社製 I−8802B)を全面にスピンコータで塗布し、80℃で20分加熱乾燥させ、つぎに350℃で加熱して硬化させてポリイミド層を形成し、導体回路間の凹凸をなくして平滑化した。
【0130】
(7)さらに、感光性ポリイミド(旭化成製 I−8802B)をスピンコータで塗布し、80℃で20分加熱乾燥させ、マスクを積層して200mJにて露光し、ジメチレングリコールジエチルエーテル(DMDG)で現像処理した。
さらに、350℃で加熱してポストベークして硬化させた。
【0131】
(8)(7)の工程と同じ処理を実施し、厚さ10μmのポリイミドからなる層間樹脂絶縁層44(以下、ポリイミド層という)を形成した(図8(c)参照)。このポリイミド層44には、直径100μmのバイアホール用開口を形成した。
(9)ポリイミド層表面を酸素プラズマ処理した。さらに、表面を10%硫酸で洗浄した。
【0132】
(10)ついで前述のスパッタリング装置で、厚さ0.1μmのCr層、厚さ0.5μmの銅層を、この順序でそれぞれ形成した。
(11)ついでレジストフィルムをラミネートし、露光、現像処理してめっきレジストを形成した。
【0133】
(12)さらに、80g/l硫酸銅と180g/l硫酸からなる電解銅めっき浴および100g/lのスルファミン酸ニッケルを含む電解ニッケル浴を用いて電流密度1A/dm2 の電解めっきを施し、銅の厚さ5.5μm、Niの厚さ1μmの導体を形成した。
【0134】
(13)さらにめっきレジストを除去し、塩酸/水=2/1(40℃)の水溶液でCrとCu層を除去して、バイアホール46を含む導体回路48(図8(d)参照)とした。
【0135】
さらに、上記(6)〜(13)の工程を繰り返すことにより、上層のポリイミド層144、244を形成し、その上にバイアホール146、246を含む導体回路148、248を形成し、その上に開口49aを有するポリイミド層49を形成した(図8(e)参照)。
【0136】
(14)樹脂表面を粘着材が塗布されたフィルムでマスクした後、塩化ニッケル2.31×10−2mol/l、次亜リン酸ナトリウム2.84×10−2mol/l、クエン酸ナトリウム1.55×10−2mol/lからなるpH=4.5の無電解ニッケルめっき浴、シアン化金カリウム7.61×10−3mol/l、塩化アンモニウム1.87×10−1mol/l、クエン酸ナトリウム1.16×10−1mol/l、次亜リン酸ナトリウム1.70×10−1mol/lからなる金めっき浴を用いて、それぞれ厚さ5μmのNi層および厚さ0.03μmのAu層からなる非酸化性金属膜(図示せず)を形成した。
このプローブカードは、第1層と第3層がグランド層となっており、第2層が信号層である。
【0137】
(実施例2) プローブカードの製造
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、イットリア(Y 平均粒径0.4μm)4重量部、アクリル系樹脂バインダ12重量部およびアルコールからなる組成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉末を作製した。
【0138】
(2)次に、この顆粒状の粉末を金型に入れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。この生成形体を1400℃で仮焼し、処理の終わった成形体にドリルにより、スルーホール用の貫通孔を形成し、その内部に、実施例1で用いた導体ペーストBを充填した。
(3)上記工程を経た成形体から一辺が、60mmの正方形を切り出し、内部に直径200μmの円柱状のスルーホールを有するセラミック板とした。
【0139】
(4)セラミック板の両側表面に、スパッタリング装置(徳田製作所社製 CFS−RP−100)を用い、厚さ0.1μmのTi、2.0μmのMo、1.0μmのNiを、この順序でスパッタリングした。
さらにレジストをラミネートし、次に、露光現像処理してエッチングレジストとした。
55℃のHF/HNO3水溶液でエッチング処理し、Ti層、Mo層、Ni層からなる導体回路を形成した。
【0140】
(5)次に、セラミック板の主面に、予めその粘度を30Pa・sに調整しておいた感光性カルド型ポリマーの溶液を全面にスピンコート法で塗布した後、温度150℃で20分間乾燥させることにより感光性カルド型ポリマーの半硬化膜からなる樹脂層を形成した。
【0141】
なお、ここで用いた感光性カルド型ポリマーは、上記化学式(1)で表されるビス−フェノールフルオレン−ヒドロキシアクリレートと上記一般式(3)おいて、R、R、R、RおよびRが水素であるビス−アニリン−フルオレンとピロメリト酸無水物とを、モル比=1:4:5で反応させて得られるランダム共重合体である。
【0142】
次いで、バイアホール用開口部に相当する部分に黒円が描画されたフォトエッチング用マスクを、上記感光性カルド型ポリマーからなる樹脂層440上に載置した後、紫外線を400mj/cmの条件で照射することにより、露光・現像処理を施し、バイアホール用開口を形成した。その後、250℃、120分間の条件で本硬化を行い、層間樹脂絶縁層を形成した。なお、ここで形成した層間樹脂絶縁層の厚さは、10μmであった。また、層間樹脂絶縁層のガラス転移温度は、260℃であった。
この後、層間樹脂絶縁層の表面を酸素プラズマ処理した。さらに、表面を10%硫酸で洗浄した。
【0143】
(6)ついで前述のスパッタリング装置で、厚さ0.1μmのCr層、厚さ0.5μmの銅層を、この順序でそれぞれ形成した。
ついでレジストフィルムをラミネートし、露光、現像処理してめっきレジストを形成した。
【0144】
(7)次に、上記薄膜導体層をめっきリードとして下記の条件で電解銅めっきを行い、上記めっきレジスト非形成部に電解銅めっき層を形成した。
【0145】
〔電解銅めっき水溶液〕
硫酸 2.24 mol/l
硫酸銅 0.26 mol/l
添加剤(アトテックジャパン社製、カパラシドHL)
19.5 ml/l
〔電解めっき条件〕
電流密度 1A/dm
時間 65分
温度 22℃±2℃
【0146】
(8)さらに、100g/lのスルファミン酸ニッケルを含む電解ニッケル浴を用いて電流密度1A/dm2の電解めっきを施し、銅の厚さ5.5μm、Niの厚さ1μmの導体を形成した。
【0147】
(9)さらにめっきレジストを除去し、塩酸/水=2/1(40℃)の水溶液でCrとCu層を除去して、端子パッド(50μm平方)およびバイアホールを含む導体回路とした。
【0148】
(10)次に、上記(5)〜(9)に記載された工程を繰り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁層および導体回路(バイアホールを含む)を形成し、続いて、上記(5)に記載された工程を繰り返すことにより、開口部を有する最上層の樹脂層を形成した。
【0149】
(11)次に、樹脂表面を粘着材が塗布されたフィルムでマスクした後、塩化ニッケル2.31×10−2mol/l、次亜リン酸ナトリウム2.84×10−2mol/l、クエン酸ナトリウム1.55×10−2mol/lからなるpH=4.5の無電解ニッケルめっき浴、シアン化金カリウム7.61×10−3mol/l、塩化アンモニウム1.87×10−1mol/l、クエン酸ナトリウム1.16×10−1mol/l、次亜リン酸ナトリウム1.70×10−1mol/lからなる金めっき浴を用いて、それぞれ厚さ5μmのNi層および厚さ0.03μmのAu層からなる非酸化性金属膜(図示せず)を形成し、プローブカードを得た。このプローブカードは、第1層と第3層がグランド層となっており、第2層が信号層である。
【0150】
(実施例3)
(1)SiC粉末(平均粒径0.5μm)100重量部、C(平均粒径:0.4μm)0.5重量部、アクリル系樹脂バインダ12重量部およびアルコールからなる組成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉末を作製した。
(2)顆粒状の粉末を金型に入れ、円板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。この生成形体を1900℃で20MPaで加圧焼結させ、直径310mmのセラミック基板とした。
つぎに、表面にガラスペスート(昭栄化学工業社製 G−5177)を塗布し、700℃で焼成し、表面に厚さ2μmのコート層を設けた。
【0151】
(3)セラミック板の両側表面に、スパッタリング装置(徳田製作所社製 CFS−RP−100)を用い、厚さ0.1μmのTi、2.0μmのMo、1.0μmのNiを、この順序でスパッタリングした。
さらにレジストをラミネートし、次に、露光現像処理してエッチングレジストとした。
55℃のHF/HNO水溶液でエッチング処理し、Ti層、Mo層、Ni層からなる導体回路を形成した。
【0152】
(4)次に、セラミック板の主面に、予めその粘度を30Pa・sに調整しておいた感光性カルド型ポリマーの溶液を全面にスピンコート法で塗布した後、温度150℃で20分間乾燥させることにより感光性カルド型ポリマーの半硬化膜からなる樹脂層を形成した。
なお、ここで用いた感光性カルド型ポリマーは、上記化学式(1)で表されるビス−フェノールフルオレン−ヒドロキシアクリレートと上記一般式(3)おいて、R、R、R、RおよびRが水素であるビス−アニリン−フルオレンとピロメリト酸無水物とを、モル比=1:4:5で反応させて得られるランダム共重合体である。
【0153】
(5)次いで、バイアホール用開口部に相当する部分に黒円が描画されたフォトエッチング用マスクを、上記感光性カルド型ポリマーからなる樹脂層440上に載置した後、紫外線を400mj/cm2 の条件で照射することにより、露光・現像処理を施し、バイアホール用開口を形成した。その後、250℃、120分間の条件で本硬化を行い、層間樹脂絶縁層を形成した。なお、ここで形成した層間樹脂絶縁層の厚さは、10μmであった。
また、層間樹脂絶縁層のガラス転移温度は、260℃であった。
この後、層間樹脂絶縁層の表面を酸素プラズマ処理した。さらに、表面を10%硫酸で洗浄した。
【0154】
(6)ついで前述のスパッタリング装置で、厚さ0.1μmのCr層、厚さ0.5μmの銅層を、この順序でそれぞれ形成した。
ついでレジストフィルムをラミネートし、露光、現像処理してめっきレジストを形成した。
【0155】
(7)次に、上記薄膜導体層をめっきリードとして下記の条件で電解銅めっきを行い、上記めっきレジスト非形成部に電解銅めっき層を形成した。
〔電解銅めっき水溶液〕
硫酸 2.24 mol/l
硫酸銅 0.26 mol/l
添加剤(アトテックジャパン社製、カパラシドHL)
19.5 ml/l
〔電解めっき条件〕
電流密度 1A/dm
時間 65分
温度 22℃±2℃
【0156】
(8)さらに、100g/lのスルファミン酸ニッケルを含む電解ニッケル浴を用いて電流密度1A/dm2 の電解めっきを施し、銅の厚さ5.5μm、Niの厚さ1μmの導体を形成した。
(9)さらにめっきレジストを除去し、塩酸/水=2/1(40℃)の水溶液でCrとCu層を除去して、端子パッド(50μm平方)およびバイアホールを含む導体回路とした。
【0157】
(10)次に、上記(5)〜(9)に記載された工程を繰り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁層および導体回路(バイアホールを含む)を形成し、続いて、上記(5)に記載された工程を繰り返すことにより、開口部を有する最上層の樹脂層を形成した。
(11)次に、樹脂表面を粘着材が塗布されたフィルムでマスクした後、塩化ニッケル2.31×10−2mol/l、次亜リン酸ナトリウム2.84×10−2mol/l、クエン酸ナトリウム1.55×10−2mol/lからなるpH=4.5の無電解ニッケルめっき浴、シアン化金カリウム7.61×10−3mol/l、塩化アンモニウム1.87×10−1mol/l、クエン酸ナトリウム1.16×10−1mol/l、次亜リン酸ナトリウム1.70×10−1mol/lからなる金めっき浴を用いて、それぞれ厚さ5μmのNi層および厚さ0.03μmのAu層からなる非酸化性金属膜(図示せず)を形成し、プローブカードを得た。
【0158】
(12)さらにパッドを含む導体回路上にさらに感光性ポリイミドを塗布し、露光現像処理してパッド部分を露出させて、プローブカードとした。
このプローブカードは、第1層と第3層がグランド層となっており、第2層が信号層である。
【0159】
(試験例1)
アルミナ粉末(平均粒子径1.0μm)100重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47mmのグリーンシート400を作製し、このグリーンシートを積層、1600℃で焼成することによりスルーホールを有するセラミック板を製造し、さらに、感光性ポリイミドを基板の外周を除いて印刷したほかは、実施例1と同様にして、プローブカードを製造した。
【0160】
(比較例1)
(1)アルミナ粉末(平均粒子径1.0μm)100重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47mmのグリーンシート400を作製し、このグリーンシートを積層した後、1600℃で焼成することによりスルーホールを有するセラミック板を製造した。
【0161】
(2)セラミック板の両側表面に、スパッタリング装置(徳田製作所社製 CFS−RP−100)を用い、厚さ0.1μmのTi、2.0μmのMo、1.0μmのNiを、この順序でスパッタリングした。
さらにレジストをラミネートし、次に、露光現像処理してエッチングレジストとした。
55℃のHF/HNO3水溶液でエッチング処理し、Ti層、Mo層、Ni層からなる導体回路を形成した。
【0162】
実施例1〜3および試験例1、比較例1に係るプローブカードを、図1に示した検査装置のセットし、予め合格品であるとわかっている100個のシリコンウエハを用い、シリコンウエハを150℃まで昇温した後、−50℃まで冷却する工程を繰り返し、シリコンウエハに形成された集積回路の動作状態を検査した。
【0163】
実施例1〜3に係るプローブカードを用いた検査装置では、高温や低温においても、100回の検査で、全て製品が合格であるとの判断を下し、高温や低温においても、コンタクター基板50のプローブ52とプローブカード40の露出した導体回路248との接触が良好であることが実証された。従って、セラミック板42上に形成された層間樹脂絶縁層は、セラミック板42の熱膨張、収縮に伴い、同じ比率で膨張、収縮を繰り返しているものと推定される。
【0164】
一方、試験例1、比較例1に係るプローブカードでは、不合格品であるとの判断を下し、高温では検査装置が誤った判断を下す確率が高いことがわかった。この原因は、アルミナの熱膨張係数が大きいため、高温や低温において、コンタクター基板50のプローブ52とプローブカードの露出した導体回路との接触が不良になるためであると考えられる。
【0165】
また、プローブカードには、反りが発生しており、これも接触不良の原因の一つになったと推定される。反りの発生要因としては、セラミック基板の全面に樹脂層が形成されていないためではないかと推定される。
さらに、実施例1〜3、試験例1、比較例1について、150℃、1GHzの高周波数帯域の信号で試験を実施したところ、実施例1から3については問題なく判定できたが、試験例では反りのため判定できず、比較例1について信号の波形がくずれて測定できなかった。
【0166】
【発明の効果】
以上記述したように、本発明によれば、プローブカードは、セラミック板に樹脂薄膜を積層してなるため、シリコンウエハの熱膨張率に等しい。このため、シリコンウエハを加熱・冷却した際に、プローブカードがシリコンウエハと同様に熱収縮するので、プローブがシリコンウエハの検査箇所からずれることが無くなり、また、反りもないため適切に検査することができる。さらに、パッド数を増やしたり、インピーダンス整合が取りやすいため、高周波数の信号での試験が可能になる。
【0167】
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の検査装置における第一の実施形態を示す説明図である。
【図2】プローブ基板、プローブカードおよびコンタクター基板の断面図である。
【図3】プローブ基板、プローブカードおよびコンタクター基板の拡大断面図である。
【図4】プローブ基板、プローブカードおよびコンタクター基板の拡大断面図である。
【図5】上記第一の検査装置における第一の実施形態の改変例に係るプローブ基板、プローブカードおよびコンタクター基板の拡大断面図である。
【図6】第一の検査装置における第二の実施形態の改変例に係るプローブ基板、プローブカードおよびコンタクター基板の拡大断面図である。
【図7】本発明の第二の検査装置における実施形態を示す説明図である。
【図8】(a)〜(e)は、本発明のプローブカードの製造工程の一部を示した断面図である。
【0168】
【符号の説明】
10 検査装置
20 テスター
24 パフォーマンス基板
30 プローブ基板
40 プローブカード
41 スルーホール
42 セラミック板
43 端子パッド
44、144、244 層間樹脂絶縁層
46、146、146 バイアホール
48、148、248 導体回路
50 コンタクター基板
52 プローブ
60 シリコンウエハ
62 パッド

Claims (4)

  1. 検査用の端子が配設されたパフォーマンス基板と、
    被検査対象に接触するプローブが配設されたコンタクター基板と、
    前記コンタクター基板のプローブと電気的に接続するプローブカードとを備え、昇温または冷却を伴う検査装置であって、
    前記パフォーマンス基板上に、順次、前記被検査対象、前記コンタクター基板および前記プローブカードが配置されるとともに、前記被検査対象の周囲に、前記パフォーマンス基板と前記プローブカードとを接続するプローブ基板が配置され、
    前記プローブカードは、セラミック板上に、樹脂層と導体回路が順次積層されてなり、導体回路同士は、バイアホールにより接続され、
    前記導体回路のうち信号層を構成する導体回路の上層および下層にメッシュ状あるいは面状になった導体回路が形成されてなることを特徴とする検査装置。
  2. 前記プローブカードのセラミック板は、非酸化物セラミックからなることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記樹脂層は、熱硬化性樹脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
  4. 前記セラミック板は、円板状である請求項1〜3のいずれか1に記載の検査装置。
JP2000224384A 1999-11-18 2000-07-25 検査装置 Expired - Fee Related JP3696486B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000224384A JP3696486B2 (ja) 1999-11-18 2000-07-25 検査装置
EP01917565A EP1248292A4 (en) 2000-07-25 2001-03-28 INSPECTION DEVICE AND PROBE CARD
US10/088,100 US6765400B2 (en) 2000-07-25 2001-03-28 Inspection apparatus and probe card
PCT/JP2001/002592 WO2002009169A1 (fr) 2000-07-25 2001-03-28 Dispositif d'inspection et carte sonde
US10/840,254 US20040207419A1 (en) 2000-07-25 2004-05-07 Inspecting device and probe card
US10/840,244 US20040207425A1 (en) 2000-07-25 2004-05-07 Inspection apparatus and probe card

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32812099 1999-11-18
JP11-328120 1999-11-18
JP2000224384A JP3696486B2 (ja) 1999-11-18 2000-07-25 検査装置

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002131196A Division JP2003021668A (ja) 1999-11-18 2002-05-07 検査装置およびプローブカード
JP2002289763A Division JP2003203954A (ja) 1999-11-18 2002-10-02 検査装置およびプローブカード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001208773A JP2001208773A (ja) 2001-08-03
JP3696486B2 true JP3696486B2 (ja) 2005-09-21

Family

ID=26572762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000224384A Expired - Fee Related JP3696486B2 (ja) 1999-11-18 2000-07-25 検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3696486B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4089261B2 (ja) * 2002-03-27 2008-05-28 住友金属工業株式会社 快削性セラミックスとその製造方法およびプローブ案内部品
JP4583224B2 (ja) * 2005-04-05 2010-11-17 京セラ株式会社 測定用配線基板、プローブカード及び評価装置
JP2008134170A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Micronics Japan Co Ltd 電気的接続装置
JPWO2009107747A1 (ja) * 2008-02-29 2011-07-07 日本発條株式会社 配線基板およびプローブカード
KR20100019885A (ko) * 2008-08-11 2010-02-19 삼성전기주식회사 프로브 카드 제조 방법
KR101043468B1 (ko) * 2009-05-06 2011-06-23 삼성전기주식회사 프로브 기판 및 이를 구비하는 프로브 카드
JP5550280B2 (ja) * 2009-07-29 2014-07-16 京セラ株式会社 多層配線基板
KR101101589B1 (ko) * 2009-10-19 2012-01-02 삼성전기주식회사 프로브 기판 및 그의 제조 방법
US10996241B2 (en) * 2016-10-31 2021-05-04 Kyocera Corporation Probe card board, probe card, and inspection apparatus
KR102576178B1 (ko) * 2021-07-14 2023-09-07 주식회사 티에스이 테스트 소켓, 그 테스트 소켓을 포함하는 테스트 장치, 및 그 테스트 소켓 제조방법

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2895989B2 (ja) * 1991-06-10 1999-05-31 三菱電機株式会社 プローバ装置およびウエハの検査方法
JPH06347480A (ja) * 1993-06-04 1994-12-22 Nitto Denko Corp プローブ構造
JP3022312B2 (ja) * 1996-04-15 2000-03-21 日本電気株式会社 プローブカードの製造方法
JPH10322026A (ja) * 1997-05-22 1998-12-04 Kyocera Corp 多層配線基板
JPH1164377A (ja) * 1997-08-20 1999-03-05 Jsr Corp 積層型コネクターおよび回路基板検査用アダプター装置
JPH11260871A (ja) * 1998-03-14 1999-09-24 Tokyo Electron Ltd プローブ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001208773A (ja) 2001-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6765400B2 (en) Inspection apparatus and probe card
US20060102613A1 (en) Semiconductor fabrication device heater and heating device equipped with the same
JP3696486B2 (ja) 検査装置
JP2010271296A (ja) 電気検査用基板及びその製造方法
JP4686996B2 (ja) 加熱装置
JP2003203954A (ja) 検査装置およびプローブカード
JP2003021668A (ja) 検査装置およびプローブカード
JP2002257856A (ja) プローブカード
JP2002257860A (ja) プローブカード
JP2002257853A (ja) プローブカード
JP3805318B2 (ja) ウェハ加熱装置
JP4480354B2 (ja) ウェハ加熱装置
JP2004125803A (ja) プローブカード
JP3584203B2 (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2002257895A (ja) プローブカード
JP2004356638A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2002031650A (ja) プローブカード
JP3559548B2 (ja) ウエハ加熱装置
JP2010278461A (ja) ウエハ加熱装置
JP2002257852A (ja) プローブカード
JP3924513B2 (ja) ウェハ支持部材
JP2009158668A (ja) セラミック多層配線基板及びその製造方法
JP2002071712A (ja) プローブカード
JP2002257854A (ja) プローブカード
JP2002257858A (ja) プローブカード

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040316

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050629

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3696486

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080708

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090708

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100708

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110708

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120708

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120708

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130708

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees