JP3696371B2 - ナノ結晶膜の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、金属化合物のナノ結晶粒を主体とするナノ結晶膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属粒子や金属酸化物粒子等の化合物粒子には、その粒径が 100nm以下というように超微粒子化すると、通常の粒子(例えば 1μm 以上)とは異なる特性が出現する。これは、例えば超微粒子では全原子数に対して表面に存在する原子数が増加するために、粒子の特性に対して表面エネルギーの影響が無視できなくなったり、また通常のバルク材で問題となる残留歪み等の影響をまぬがれることができる等によるものである。
【0003】
例えば、超微粒子ではバルクに比べて融点や焼結温度等が低下したり、場合よってはバルクに比べて高硬度を示す等、バルク材とは異なる特性を示す。さらに、超微粒子が複数存在する場合には、それらの間にトンネル効果が生じたり、量子井戸、ミニバンド、量子細線等の量子力学的効果が発現する可能性がある。また、超微粒子の種類によっては高い触媒特性が得られる等、各種材料の高機能化の可能性を有している。このように、超微粒子は化学的性質、機械的性質、電気的性質、熱的性質等、種々の特性が向上する。
【0004】
上記したような超微粒子、すなわちナノオーダーの結晶粒子の優れた特性を利用することによって、各種材料の特性改善、各種デバイスや触媒等の機能材料への応用等が可能であることから、ナノ結晶粒自体の物性等に関する研究やナノ結晶粒の応用に関する研究等が進められている。
【0005】
従来、超微粒子は例えば以下に示すような物理的方法や化学的方法で作製されている。すなわち、物理的な超微粒子の製造方法としては、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法、流動油上真空蒸発法等が例示される。また、液相を利用した化学的な超微粒子の製造方法としては、コロイド法、アルコキシド法、共沈法等が、さらに気相を利用した化学的な超微粒子の製造方法としては、有機金属化合物の熱分解法、金属塩化物の還元・酸化・窒化法、水素中還元法、溶媒蒸発法等が例示される。
【0006】
ところで、従来の超微粒子の製造方法においては、ナノ結晶粒を粒子単体として得ることは可能になってきているものの、ナノ結晶粒を具体的に応用展開するための技術開発は十分に行われているとは言えない。すなわち、通常のバルクとは異なるナノ結晶粒の特性を利用して、各種デバイスや機能材料等に応用展開するためには、ナノ結晶粒の特性を維持した集合体、例えば薄膜が必要となるが、従来の超微粒子の製造方法ではこのようなナノ結晶膜は得られていない。
【0007】
一方、通常の薄膜形成技術としては、例えば真空蒸着法、レーザーアブレーション法、スパッタリング法等に代表されるPVD法やCVD法、さらにはこれら膜形成技術の制御性等を改善した分子線エピタキシー法(MBE法)、有機金属気相エピタキシー法(MOVPE法)等が知られており、これら従来の薄膜形成技術により数nm〜数10nmの結晶膜が得られている。このような結晶膜を成膜する場合、基板加熱を行わないと得られる膜がアモルファス化するため、通常、基板加熱を行って成膜時に結晶化を促進したり、あるいは成膜後に加熱して結晶化させている。
【0008】
しかし、従来の薄膜形成法はいずれも原子、分子、もしくはクラスター等を逐次堆積して膜を形成する方法であるため、ナノオーダーの薄膜を形成する場合には成長初期段階を十分に制御する必要がある。例えば、成長初期段階から良好な結晶状態を得るためには、膜と格子整合性の高い基板を用いることが一般的であるが、この場合には膜が基板に対してエピタキシャル成長するため、単結晶膜もしくはそれに近い状態となり、結晶粒のサイズをナノオーダーで制御したナノ結晶膜を得ることは極めて困難である。
【0009】
また、格子定数の差が大きい基板を用いた場合には、成膜初期に島状成長等が起こり、この島がある程度成長してから結合して膜化するため、やはり結晶粒のサイズをナノオーダーで均一制御することは困難である。いずれにしても、膜を結晶化する上で、加熱下での成膜や成膜後の加熱処理を実施すると、結晶粒の成長が必然的に起こるため、ナノ結晶膜を得ることは非常に困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、通常のバルクとは異なるナノ結晶粒の特性を利用して、各種超微細デバイスや高機能材料等を実現する上で、ナノ結晶粒の特性を維持した集合体、例えば超薄膜が必要となるが、従来の超微粒子の製造方法ではこのようなナノ結晶膜を再現性よく得ることは困難である。また、従来の一般的な薄膜形成技術では、成膜基板に起因する膜の単結晶化や成膜初期過程の不均一化、さらには基板加熱等に基く結晶粒の成長等によって、結晶粒のサイズをナノオーダーで均一制御することは極めて困難である。これらがナノ結晶粒の応用展開を妨げている。
【0011】
本発明は、このような課題に対処するためになされたもので、結晶粒サイズのナノオーダーでの制御を実現することによって、ナノ結晶粒の優れた化学的、機械的、電気的、熱的性質等を各種デバイスや機能材料に応用することを可能にしたナノ結晶膜の製造方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のナノ結晶膜の製造方法は、基板上に配置された少なくとも1種の金属化合物粒子に、1 × 10 -5 Pa 以下の真空雰囲気中にて室温下で1×1020e/cm2・sec以上の電子線を120 秒以下の照射時間で照射し、前記金属化合物粒子からその周囲に前記金属化合物のナノ結晶粒子を飛散させる工程と、飛散させた前記金属化合物のナノ結晶粒子を、前記基板上に付着させつつ相互に融合させて、平均結晶粒径が 50nm 以下のナノ結晶粒の融合体からなるナノ結晶膜を作製する工程とを有することを特徴としている。
【0014】
本発明においては、金属化合物粒子に真空雰囲気中にて室温下で 1×1020e/cm2 ・sec 以上の高強度の電子線を照射することによって、金属化合物のナノ結晶粒子を飛散させ、このナノ結晶粒子を相互に融合させてナノ結晶膜を得ている。また、この電子線照射およびナノ結晶粒子の融合は室温下で実施しているため、粒成長はほとんど起こらない。このように、ナノ結晶粒子から粒成長させることなく直接結晶膜を作製することによって、結晶粒のサイズをナノオーダーで制御したナノ結晶膜(超薄膜)を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0016】
図1は本発明のナノ結晶膜の作製工程の一実施形態を模式的に示す図である。同図において、1は基板であり、この基板1上にナノ結晶粒子の原料となる金属化合物粒子2を配置する。この金属化合物粒子2の粒子径は特に限定されるものではないが、例えば0.01〜10μm 程度の粒子径を有するものが用いられる。当初の金属化合物粒子2の粒子径があまり小さいと、ナノ結晶粒子を十分に生成できないおそれがあり、一方あまり大きいと後述する高強度の電子線3を用いても均一に活性化できないおそれがある。また、金属化合物粒子2の形状は、等方的な性質が高い球形に近い形状が好ましい。
【0017】
ナノ結晶粒子の原料となる金属化合物粒子2としては、各種形態の金属化合物を使用することが可能であるが、例えば準安定な金属化合物、昇華しやすい金属化合物、結合エネルギーが小さい化合物、例えば金属酸化物、金属塩化物、金属フッ化物等のイオン結合性の化合物等を使用することが好ましい。このような金属化合物は、後述する電子線3を照射した際に、その化合物状態(結晶構造)を維持したままナノ結晶粒子を生成しやすいためである。
【0018】
例えば、金属酸化物の代表例としてはアルミナが挙げられるが、アルミナのように安定性の高い金属酸化物を使用する場合には、例えばθ−Al2 O3 粒子のように準安定相の金属酸化物粒子を使用することが好ましい。このほか、酸化モリブデン(例えばMoO3 )や酸化タングステン(例えばWO3 )等のように、結合力が比較的低い金属酸化物が好ましく用いられる。また、金属塩化物としては塩化ナトリウム(NaCl)等が、金属フッ化物としてはフッ化銀(AgF2 )等が例示される。
【0019】
次に、基板1上に配置した金属化合物粒子2に対して、図1(a)に示すように、 1×1020e/cm2 ・sec 以上の電子線3を照射する。また、電子線3の照射は真空雰囲気中で行うものとし、具体的には 1×10-5Pa以下の真空雰囲気中で電子線3を照射することが好ましい。さらに、電子線3の照射時に基板加熱等は行わず、常温下で電子線3を照射するものとする。
【0020】
上記したような高強度の電子線3を金属化合物粒子2に照射すると、金属化合物粒子2が比較的短時間で活性化され、図1(a)に示したように、主として金属化合物の状態を維持したナノ結晶粒子4が周囲に飛散する。このように、金属化合物粒子2に対して真空雰囲気下で 1×1020e/cm2 ・sec 以上という高強度の電子線3を照射することによって、比較的短時間で金属化合物粒子2が活性化されるため、金属化合物の状態を維持したナノ結晶粒子4、すなわち金属化合物のナノパーティクルが周囲に多数飛散する。すなわち、 1×1020e/cm2 ・sec 以上の高強度の電子線3を短時間照射することによって、金属化合物の状態を維持したナノ結晶粒子4を周囲に多数飛散させることができる。
【0021】
ここで、周囲に飛散する金属化合物のナノ結晶粒子4の粒子径は、電子線3の照射強度等によっても異なるが、おおよそ 1〜50nm程度となる。なおこの際に、単体金属のナノパーティクルも一部生成されるが、大部分は金属化合物のナノ結晶粒子4である。
【0022】
照射する電子線3の強度が1×1020e/cm2・se 未満であっても、金属化合物粒子2は活性化されるが、このような強度の電子線3を長時間照射すると、金属原子と例えば酸素等との結合が励起され、この結合自体が切れて単体金属のナノパーティクルの発生比率が増大する。金属化合物粒子2に照射する電子線3の照射時間は 120秒以下というように短時間とすることが好ましい。また、金属化合物2に電子線3を照射する際の雰囲気は、上記したように1×10-5Pa以下の真空雰囲気とすることが好ましい。1×10-5Paを超える雰囲気中では、金属化合物粒子2を十分に活性化できないおそれがある。
【0023】
上記した高強度の電子線3の照射に伴う金属化合物粒子2の活性化によって、金属化合物粒子2から周囲に飛散した金属化合物のナノ結晶粒子4は、その周囲の基板1上に付着する。基板1上に付着した金属化合物のナノ結晶粒子4は、それ自体も活性化されているため、図1(b)に示すように、金属化合物のナノ結晶粒子4同士が相互に融合して膜状態となる。この際、基板1は常温状態であるため、ナノ結晶粒子4の粒成長は起こらず、ナノ結晶粒子4の粒子径がほぼ維持される。従って、生成した金属化合物のナノ結晶粒子4の粒子径をほぼ維持したナノ結晶粒、すなわち平均結晶粒径が50nm以下のナノ結晶粒の融合体からなるナノ結晶膜(超薄膜)5が得られる。
【0024】
このように、真空雰囲気中にて室温下で金属化合物粒子2に高強度の電子線3を短時間照射して、例えば結晶粒子径が50nm以下の金属化合物のナノ結晶粒子2を周囲に飛散させることによって、その結晶粒径をほぼ維持した金属化合物のナノ結晶粒子2の融合体からなるナノ結晶膜5が得られる。すなわち、ナノ結晶粒子2から粒成長させることなく、直接それらの融合体からなる結晶膜を作製することによって、結晶粒のサイズをナノオーダーで制御したナノ結晶膜5を得ることができる。このようなナノ結晶膜(超薄膜)5は、金属化合物のナノ結晶粒が有する優れた化学的、機械的、電気的、熱的性質等を備えているため、これらの優れた特性を各種デバイスや機能材料等に応用することが可能となる。
【0025】
また、出発原料である金属化合物粒子2として 2種以上の金属化合物を使用することによって、 2種以上のナノ結晶粒をほぼ均一に混在させたナノ結晶膜が得られる。このような場合にも、それぞれの金属化合物粒子から飛散した金属化合物のナノ結晶粒子の状態が維持されるため、 2種以上の金属化合物のナノ結晶粒の混合膜となる。このような混合膜によれば、さらに新たな特性の発現等が期待できる。
【0026】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例について述べる。
【0027】
実施例1
まず、出発原料の金属化合物粒子として、粒子径が 1〜 2μm 程度のMoO3 粒子を用意し、これをアルコールに分散させた後、カーボン支持膜上に塗布、乾燥させた。この状態の観察結果を図2に模式図として示す。なお図2において、11はMoO3 粒子、12は非晶質カーボン支持膜である。
【0028】
次に、上記MoO3 粒子11を配置したカーボン支持膜12を、 200kVTEM装置(日本電子社製、JEM-2010(商品名))の真空室内に配置された室温ステージ上にセットした。次いで、上記真空室内を 1×10-5Paの真空度まで排気した後に、カーボン支持膜上に配置されたMoO3 粒子11に、室温下で 6×1020e/cm2 ・sec の電子線を20秒間照射した。
【0029】
上記電子線照射後の状態をTEMで観察した。その結果を図3および図4に模式的に示す。まず、図3に示すように、当初MoO3 粒子11を配置した位置にはμm オーダーの粗大な結晶粒によるMoO3-x 13が存在していたが、その周囲にはナノオーダーの超微細結晶粒からなる薄膜が形成されていることを確認した。図3の四角で囲った部分のTEM写真像を図4に模式的に示す。
【0030】
図4から明らかなように、粗大結晶粒によるMoO3-x 3の周囲には、結晶粒径が 3〜40nm程度のMoO3-x のナノ結晶粒14が多数生成しており、これら MoO3-x のナノ結晶粒14がその結晶粒径を維持した上で相互に融合して薄膜、すなわちナノ結晶膜15を形成していることが確認された。ナノ結晶膜15を構成しているナノ結晶粒14には、一部Mo結晶粒も含まれていたが、大部分はMoO3-x 結晶粒であった。
【0031】
このように、MoO3 粒子11に真空雰囲気中にて 1×1020e/cm2 ・sec 以上の電子線を短時間照射すると、MoO3 粒子11が化合物状態を維持した状態で活性化され、ナノオーダーの化合物結晶粒子が周囲に飛散する。この際、MoO3 等の金属酸化物の場合には一部酸素が還元されるため、MoO3-x のナノ結晶粒子が基板上に付着する。基板上に付着したMoO3-x のナノ結晶粒子はそれ自体も活性であるため、それらが相互に融合してMoO3-x のナノ結晶膜15が形成される。また、電子線照射は室温下で実施しているため、MoO3-x のナノ結晶粒14の粒成長等はほとんど起こらず、生成当初のナノオーダーの結晶粒径を維持したまま、MoO3-x のナノ結晶粒14間相互の融合が起こる。このようにして、平均結晶粒径が50nm以下のナノ結晶粒の融合体からなるナノ結晶膜15が得られる。
【0032】
実施例2
出発原料の金属化合物粒子として、粒子径が0.05〜 0.5μm 程度のθ−Al2 O3 粒子を用意し、これをアルコールに分散させた後、カーボン支持膜上に塗布、乾燥させた。このθ−Al2 O3 粒子を配置したカーボン支持膜を、実施例1と同一のTEM装置の室温ステージ上にセットし、真空室内を 1×10-5Paの真空度まで排気した後、θ−Al2 O3 粒子に室温下で 3×1020e/cm2 ・sec の電子線を 120秒間照射した。
【0033】
上記電子線照射後の状態をTEMで観察した。その結果、実施例1と同様に、当初θ−Al2 O3 粒子を配置した位置にはμm オーダーの粗大な結晶粒が存在していたが、その周囲には結晶粒径が 2〜40nm程度のAl2 O3-x のナノ結晶粒が多数生成しており、これらAl2 O3-x のナノ結晶粒がその結晶粒径を維持した上で相互に融合してナノ結晶膜を形成していることが確認された。ナノ結晶膜を構成しているナノ結晶粒には一部Al結晶粒も含まれていたが、大部分はAl2 O3-x 結晶粒であった。
【0034】
実施例3
出発原料の金属化合物粒子として、粒子径が0.01〜 0.4μm 程度のNaCl粒子を用意し、これをカーボン支持膜上に配置した、このNaCl粒子を配置したカーボン支持膜を、実施例1と同一のTEM装置の室温ステージ上にセットし、真空室内を 1×10-5Paの真空度まで排気した後、NaCl粒子に室温下で 1×1020e/cm2 ・sec の電子線を50秒間照射した。
【0035】
上記電子線照射後の状態をTEMで観察した。その結果、実施例1と同様に、当初NaCl粒子を配置した位置にはμm オーダーの粗大な結晶粒が存在していたが、その周囲には結晶粒径が 2〜30nm程度のNaCl1-x のナノ結晶粒が多数生成しており、これらNaCl1-x のナノ結晶粒がその結晶粒径を維持した上で相互に融合してナノ結晶膜を形成していることが確認された。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればナノ結晶粒の特性を維持したナノ結晶膜(超薄膜)を得ることができる。従って、ナノ結晶粒の各種デバイスや機能材料等への応用展開等に大きく寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のナノ結晶膜の作製工程の一実施形態を模式的に示す図である。
【図2】 本発明の実施例1でナノ結晶膜の出発原料として用いた金属化合物粒子の観察結果を模式的に示す図である。
【図3】 図2に示す金属化合物粒子に電子線を照射した後の観察結果を模式的に示す図である。
【図4】 図3のナノ結晶膜部分をTEM観察した結果を模式的に示す図である。
【符号の説明】
2、11……出発原料としての金属化合物粒子
3……電子線
4、14……ナノ結晶粒
5、15……ナノ結晶膜
Claims (2)
- 基板上に配置された少なくとも1種の金属化合物粒子に、1 × 10 -5 Pa 以下の真空雰囲気中にて室温下で1×1020e/cm2・sec以上の電子線を120 秒以下の照射時間で照射し、前記金属化合物粒子からその周囲に前記金属化合物のナノ結晶粒子を飛散させる工程と、
飛散させた前記金属化合物のナノ結晶粒子を、前記基板上に付着させつつ相互に融合させて、平均結晶粒径が 50nm 以下のナノ結晶粒の融合体からなるナノ結晶膜を作製する工程と
を有することを特徴とするナノ結晶膜の製造方法。 - 請求項1記載のナノ結晶膜の製造方法において、
前記金属化合物粒子として、金属酸化物粒子、金属塩化物粒子および金属フッ化物粒子から選ばれる少なくとも1種を用いることを特徴とするナノ結晶膜の製造方法。
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