JP4631095B2 - 金属ナノ粒子の生成方法 - Google Patents
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T.Teranishi,C.R.Chimic,Vol.6, p.979,2003 T.Seto,et.al.,Thin Solid Film s,Vol.437,p.230,2003 Y.Murakami,et.al.,Chem.Phys.L ett.,Vol.385,p.298−303,2004
図1参照
(1)上記課題を解決するために、本発明は、金属ナノ粒子の生成方法において、金属錯体を蒸発させて基板1上に金属錯体膜2を形成したのち、前記金属錯体膜2にエネルギービーム3を照射することによって、金属錯体を構成する金属からなる金属ナノ粒子4を生成することを特徴とする。
また、金属錯体2の量或いは照射エネルギーを制御することによって、生成する金属ナノ粒子4の粒径を均一に制御することが可能になる。
図2参照
図2は、本発明の実施例1に用いる生成装置の概念的構成図であり、この生成装置は、排気口12を備えたPyrex(登録商標)製のチャンバー11、チャンバー11にOリング13を介して取り付けられた窓部材14、チャンバー11内に収容された原料収容ボート15、Nd3+:YAGレーザ16、Nd3+:YAGレーザ16からの532nmのパルスレーザ光17を集束するレンズ18から構成される。
なお、この場合の532nmのパルスレーザ光17のエネルギー(2.33eV)は、ニッケロセン〔Ni(C5 H5 )2 〕の結合エネルギー(5.3−6.1eV)より小さいのでパルスレーザ光17によりニッケロセンが直接解離される反応は生じない。
図3は、生成したNiナノ粒子のXRD(X線回折)法によって得られたX線回折パターンであり、生成したNiナノ粒子21がバルクNiと同様の面心立方(fcc)構造であることが確認された。
図4参照
図4は、本発明の実施例2に用いる生成装置の概念的構成図であり、基本的には生成状態を確認するために、HRTEM(高分解能透過型電子顕微鏡)を用いる。
基板31としては、Cuグリッド32をカーボン膜33で覆ったものを用い、この基板31上にニッケロセン膜34を堆積させる。
Ni(C5 H5 )2 +e- →Ni(固体)+2C5 H5 (気相) ・・・(1)
nNi(固体)→(Ni)n (Niナノ粒子) ・・・(2)
まず、試料1は、上述の基板31とニッケロセン源を対向配置して、室温においてまる1日ニッケロセンを蒸発させて基板31に設けたカーボン膜33上に堆積させてニッケロセン膜34を形成したものであり、試料2は同じ条件で4日間堆積させたものである。
図5は、試料1に0.02A/cm2 の電流密度の電子ビームを照射した場合の試料表面のTEM像であり、上図/中図/下図は、それぞれ、30秒、140秒、320秒の照射時間の場合を示している。
なお、TEM像を拡大するためには電流密度を増大する必要があるが、そうすると0.02A/cm2 の条件が保てなくなる。
図6は、試料1に0.22A/cm2 の電流密度の電子ビームを照射した場合の試料表面のTEM像であり、上図/中図/下図は、それぞれ、10秒、60秒、190秒の照射時間の場合を示している。
図7は、試料1に1A/cm2 の電流密度の電子ビームを10〜20秒照射した場合の試料表面の説明図であり、上図のTEM像に示すように、粒径が3nm程度のNiナノ粒子が高分散した状態で生成しているのが確認された。
下図は、このNiナノ粒子のフリーエ変換像であり、ナノ粒子に特有な結晶構造であるIC(icosahedron)構造及びDC(decahedron)構造が観測され、上述の格子間隔d=1.98Å,1.64Åと矛盾のない結果が得られ、生成されたNiナノ粒子が純粋な金属Niから構成されていることが分かる。
図8は、試料1に4A/cm2 の電流密度の電子ビームを5〜10秒照射した場合の試料表面の説明図であり、上図のTEM像に示すように、粒径が3nm程度のNiナノ粒子が一部において重なった状態で生成しているのが確認された。
これは、電流密度を増大させたことによってナノ粒子の形成速度が速くなったため、成長核の位置とサイズが不斉一になったためと考えられる。
なお、図からは、hcp構造の(012)相が明瞭に確認されたが、hcp構造の(011)相の格子間隔2.033Åとfcc構造の(111)相の格子間隔2.034Åとが非常に近くて区別できないためである。
図9は、試料2に試料1における最適値である1A/cm2 の電流密度の電子ビームを10〜20秒照射した場合の試料表面のTEM像あり、下図は上図の拡大図であり、図に示すように、粒径が5〜8nm程度のNiナノ粒子が生成しているのが確認された。
図10は、試料2の白い破線の円内の領域Aを1A/cm2 の電流密度の電子ビームで10〜20秒照射したのち、全面に0.02A/cm2 の電流密度の電子ビームを200〜300秒照射した場合の試料表面のTEM像あり、領域Aにおいては大きな粒径のNiナノ粒子が生成されるが、領域Bにおいては相対的に小さな粒径のNiナノ粒子が生成しているのが確認された。
図11は、得られたNiナノ粒子の拡大図であり、fcc構造の(200)相の格子間隔d=1.75Åを示す右下がりの斜め方向の縞状の文様が見られ、生成されたNiナノ粒子が純粋な金属Niから構成されていることが分かる。
この本発明の実施例3に用いる生成装置は上述の実施例2に用いる生成装置と全く同じであるが、この場合には、試料として、上述のCuグリッドをカーボン膜で覆った基板上にニッケロセンとフェロセン〔Fe(C5 H5 )2 〕とが混合した混合メタロセン膜を堆積させたものである。
この場合、フェロセンの蒸気圧はニッケロセンの蒸気圧に比べて非常に低いので混合メタロセン膜中のフェロセン量は10%以下となる。
図12は、試料に200keVの加速エネルギーの電子ビームを1A/cm2 の電流密度で10〜20秒照射した場合の試料表面のTEM像であり、中図は、上図の2.5倍の拡大図であり、下図はさらに4倍に拡大した図である。
なお、上図における中央の三角形状の領域はCuグリッド像である。
図13は、Ni−Feナノ粒子のフーリエ変換像であり、格子間隔d=2.03Åのfcc構造と、d=1.93ÅのIC構造或いはd=1.98ÅのDC構造との混合相を示しており、純粋な金属ナノ粒子であることが確認された。
図14は、Ni−Feナノ粒子のSTEM(走査型TEM)像であり、上図はBF(bright field)モードのSTEM像であり、また、下図はDF(dark field)モードのSTEM像であり、Ni−Feナノ粒子は夫々白色と黒色で表されている。
図15は、図14の下図における白色の破線の円で印した〜15nmのNi−Feナノ粒子におけるA,B,Cの位置における組成及びDで示す小径のNi−Feナノ粒子の組成をエネルギー分散型X線スペクトロスコピー(EDX)で測定した結果を示したものである。
なお、図におけるCuのピークは基板を構成するCuグリッドに由来するものである。
また、混合メタロセン膜におけるNi/Fe比を制御するためには、原料収容ボートに収容する粉体状のニッケロセン〔Ni(C5 H5 )2 〕/フェロセン〔Fe(C5 H5 )2 〕の混合比を調整したり、或いは、原料を加熱して蒸気圧を変化させれば良い。
図16参照
まず、ガラス基板41上に下部電極となるMo層42、SiO2 膜43、及び、ゲート電極となるMo層44を順次堆積させたのち、レジスト層45を塗布し、露光現像してレジスト層45に直径が例えば2μmの開口部を形成し、この開口部を設けたレジスト層45をマスクとしてMo層44及びSiO2 膜43を順次エッチングして開口部46を形成する。
次いで、電子ビーム露光装置の電子銃を用いて開口部46の形状に整形した電子ビーム48を順次スポット的に照射して開口部46内に堆積したニッケロセン膜から例えば、粒径が〜3nmのNiナノ粒子49を生成する。
2 金属錯体膜
3 エネルギービーム
4 金属ナノ粒子
11 チャンバー
12 排気口
13 Oリング
14 窓部材
15 原料収容ボート
16 Nd3+:YAGレーザ
17 パルスレーザ光
18 レンズ
19 ニッケロセン
20 ニッケロセン
21 Niナノ粒子
31 基板
32 Cuグリッド
33 カーボン膜
34 ニッケロセン膜
35 電子ビーム
36 静電レンズ
41 ガラス基板
42 Mo層
43 SiO2 膜
44 Mo層
45 レジスト層
46 開口部
47 ニッケロセン膜
48 電子ビーム
49 Niナノ粒子
50 カーボンナノチューブ
Claims (5)
- 金属錯体を蒸発させて基板上に金属錯体膜を形成したのち、前記金属錯体膜にエネルギービームを照射することによって、金属錯体を構成する金属からなる金属ナノ粒子を生成することを特徴とする金属ナノ粒子の生成方法。
- 上記エネルギービームが光ビームであることを特徴とする請求項1記載の金属ナノ粒子の生成方法。
- 上記エネルギービームが電子ビームであることを特徴とする請求項1記載の金属ナノ粒子の生成方法。
- 上記金属ナノ粒子の粒径を、上記電子ビームの電流密度或いは上記金属錯体膜の膜厚の少なくとも一方で制御することを特徴とする請求項3記載の金属ナノ粒子の生成方法。
- 上記金属錯体が、メタロセン錯体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金属ナノ粒子の生成方法。
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