JP3695199B2 - 電磁流量計 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は正方向および逆方向の流量を測定することができる電磁流量計に関わり、特に、流体の流量に応じて、励磁電流の位相を反転させることにより、正方向および逆方向の流量測定を行う電磁流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9および図10に従来技術による電磁流量計の要部構成図を示す。図9において、この電磁流量計は、測定導管1内を図示例では紙面に垂直方向に流れる流体の流れ(流量F)に対し垂直に交番磁界φを印加する励磁コイル3Aと励磁回路3Bとからなる励磁手段3と、この結果発生する信号起電力を検出する1対の信号検出電極2a,2b と、この電極2a,2b からの出力5aを交流増幅する増幅器5Aと励磁手段3による交番磁界φを発生する励磁電流3aと同期(同期信号5c,5d)して整流増幅する同期整流器5Bとからなる同期整流増幅器5と、流体の正方向または逆方向の流れに応じて符号を変化するこの同期整流増幅器5からの正負出力5b(±100 %)を0〜100 %範囲の信号に変換するレベルシフト回路8と、このレベルシフト回路8の出力8bをディジタル信号に変換するA/D変換回路6と、このA/D変換回路6の出力6fに基づき流量Fを求める流量演算手段7Bを備える中央処理装置(CPU) 7と、を備えて構成される。
【0003】
かかる構成において、信号検出電極2a,2b 間には励磁コイル3Aに流れる励磁電流3aによって発生する交番磁界φと測定導管1内を流れる流体の流速との積に比例した信号起電力が発生し、交流増幅器5Aで交流増幅され、同期整流器5Bで同期整流増幅される。この同期整流増幅器5の出力5bは、例えば、正方向流量0〜100 %に対して、A/D変換回路6の入力スパンに換算して0〜+100%の電圧が出力される。また、負方向流量0〜100 %に対して、A/D変換回路6の入力スパンに換算して0〜-100%の電圧が出力される。この正負出力5b(-100〜+100%)はレベルシフト回路8で0〜100 %スパンの信号範囲に変換されて、A/D変換回路6でディジタル信号に変換されて、中央処理装置(CPU) 7で-100〜+100%の流量に演算される。即ち、同期整流増幅器5の正負出力5b(-100〜+100%)をレベルシフト回路8でA/D変換回路6が変換可能な0〜100 %信号に変換して、逆方向の流量測定を可能にしている。
【0004】
また、図10において、図9と異なる点は、レベルシフト回路8に代わって、A/D変換回路6の入力回路の直前に非反転増幅器91と反転増幅器92と切換スイッチ93とからなる増幅器9を設け、流体の正方向および逆方向の流量に応じて非反転増幅器91あるいは反転増幅器92の出力を選択して、A/D変換回路6でディジタル信号に変換することにより、逆方向の流量測定を可能にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術によるレベルシフト回路を用いた方法では、A/D変換回路のダイナミックレンジが半減する。この結果、流量演算の分解能が半減し、測定精度が半減する。
【0006】
また、非反転増幅器と反転増幅器との出力を切り換えてA/D変換回路に入力する方法では、切換え時にアナログ回路の状態が不安定になり、安定するまでの間、正確な流量測定を行うことができない。
【0007】
本発明は上記の点にかんがみてなされたものであり、その目的は前記した課題を解決して、A/D変換回路のダイナミックレンジ即ち測定精度を損なうことなく、また、正逆の切り換え時の安定時間を早めた、正方向および逆方向の流量の測定ができる電磁流量計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、基本的構成として、測定導管内を流れる流体の流れに対し垂直に交番磁界を印加する励磁手段と、その結果発生する信号起電力を検出する1対の信号検出電極と、この電極からの出力を励磁手段の励磁電流と同期して整流増幅する同期整流増幅器と、この同期整流増幅器出力をディジタル信号に変換するA/D変換回路と、このA/D変換回路出力に基づき流量を求める流量演算手段と、を備えてなる電磁流量計において、流量演算手段は、予め設定される流量閾値と演算された流量とを比較する比較手段と、この比較結果に応じて交番磁界を印加する励磁手段の励磁位相を反転する励磁位相反転手段と、を備えるものとする。
【0009】
かかる構成により、演算された流量が予め設定される流量閾値を越えて変化すると、交番磁界を印加する励磁手段の励磁位相を反転することにより、1対の信号検出電極で検出される信号起電力の符号を反転することができるので、入力信号測定範囲が0〜100 %のA/D変換回路で、正方向および逆方向の流量測定を可能にすることができる。
【0010】
さらに、請求項1の発明では、励磁位相反転手段の位相反転は、演算された流量が予め設定される流量閾値を下回り、かつ、A/D変換回路がA/D変換期間中でなく、同期整流増幅器の同期整流完了割り込みを受けつけた最初のタイミングで行う構成としている。
【0011】
即ち、CPU が流量演算完了後に、その演算結果が予め設定される流量閾値を下回るとき、同期整流増幅器がサンプリングを行っていないタイミングで励磁手段の励磁位相を反転することにより、同期整流の途中で検出信号の極性を切り換えて誤ったデータを読み込むという作動を防止することができ、測定精度を損なうことなく、また、正逆方向切り換え時の安定時間を早めることができる。
【0012】
また、請求項2の発明では、励磁位相反転手段の予め設定される流量閾値は、この設定される流量閾値に対して予め設定される不感帯幅を有し、演算された流量がこの不感帯幅内のとき、励磁位相反転手段の位相反転動作は不作動であり、演算された流量が不感帯幅を超えて変化したとき、励磁位相反転手段の位相反転動作が作動する構成としている。かかる構成により、流量がゼロ近傍において、不必要に励磁位相反転手段の位相反転動作が作動することを防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の電磁流量計の要部構成図、図2は同期整流増幅器の回路図とこの動作説明図、図3はA/D変換回路、図4はA/D変換回路の動作説明図、図5は流量が一定のときの各部の動作波形図、図6は流量が一定の速度で減少して流量が逆方向になったときの各部の動作波形図、図7、図8は本発明による励磁位相反転手段のフローチャートである。
【0014】
図1において、本発明による電磁流量計は、測定導管1内を図示例では紙面に垂直方向に流れる流体の流れ(流量F)に対し垂直に交番磁界φを印加する励磁コイル3Aと励磁回路3Bとからなる励磁手段3と、この結果発生する信号起電力を検出する1対の信号検出電極2a,2b と、この電極2a,2b からの出力5aを交流増幅する増幅器5Aと交番磁界φを発生する励磁電流3aと同期(同期信号5c,5d)して整流増幅する同期整流器5Bとからなる同期整流増幅器5と、この同期整流増幅器5の出力5bをディジタル信号に変換するA/D変換回路6と、このA/D変換回路6の出力6fに基づき流量Fを求める流量演算手段7Aと、を備えて構成される。
【0015】
この流量演算手段7Aは、流量演算部71と、予め設定される流量閾値(Th)と流量演算71で演算された流量Fとを比較する比較手段72と、この比較結果に応じて交番磁界φを印加する励磁手段3の位相を反転する励磁位相反転手段73と、を備えて構成される。
【0016】
かかる構成において、演算された流量Fが予め設定される流量閾値(Th)を越えて変化すると、交番磁界φを印加する励磁手段の励磁位相を反転することにより、1対の信号検出電極で検出される信号起電力の符号を反転することができるので、入力測定範囲が0〜100 %のA/D変換回路を用いて、正方向および逆方向の流量測定を可能にすることができる。
【0017】
【実施例】
図1および図5において、導管1内に一対の電極2a,2b が設けられており、導管1の外部には、導管1の軸方向および電極2a,2b の配置方向にそれぞれ直交する方向に磁界φを印加する励磁コイル3Aが設けられている。この励磁コイル3Aは励磁回路3Bによって駆動される。励磁回路3Bは、中央処理装置(CPU) 7からの指令により、励磁コイル3Aに図2、図5の(B) に図示される励磁電流3aを流す。
【0018】
この結果、導管1内を被測定流体が流れると、電磁誘導により電極2a,2b 間に被測定流体の流量に比例した起電力5a、即ち、図5の(C) に図示される流量信号5aが発生する。この流量信号5aは、中央処理装置(CPU) 7からの同期信号5c, 5dによって制御され、同期整流増幅器5によって整流・増幅される。
【0019】
次に、同期整流増幅器5の動作を説明する。図2において、同期整流増幅器5は、抵抗R1=R3、R2=R4に選択された抵抗R1,R2,R3,R4 と演算増幅器Q1とからなる増幅度(R2/R1=K1) の差動増幅器5Aと、中央処理装置(CPU) 7からの同期信号5c, 5dによって制御されるアナログスイッチSW1,SW2 と、次式に示される定数値に選択された
【0020】
【数1】
R5=R7、R6=R8、C1=C2・・・(1)
抵抗R1,R2,R3,R4 と容量C1,C2 と演算増幅器Q2とからなる増幅度(R6/R5=K2) の一次遅れ特性を有する差動増幅器5Bと、から構成される。
【0021】
かかる構成により、流量信号5a(em)は、差動増幅器5Aで増幅度 R2/R1=K1倍に増幅される。この増幅された流量信号5a(K1em)は、図5の(D),(E) に図示される様に、中央処理装置(CPU) 7からの同期信号5c, 5dによって間欠的にアナログスイッチSW1,SW2 を演算増幅器Q1の出力、即ち、増幅された流量信号5a(e1,e2) を選択し、他の選択されていない期間は信号0Vを選択する。この結果、一次遅れ特性を有する差動増幅器5Bは同期整流器5Bとして動作する。
【0022】
次にこの同期整流器5Bの動作を説明する。今、電極2a,2b 間に被測定流体の流量に比例した起電力5a(em)が、流体が正方向の流れで励磁電流3aの極性が図5の(B) に図示される正のとき、この誘起される起電力5aの極性が図5の(C) に図示される正側とし、この正側の電圧が同期整流増幅器5の抵抗R1側に、負側が抵抗R3側に接続されているものとする。差動増幅器5Aによる増幅された出力(K1em)は、図2の(C')に図示され、起電力5a(em)の極性と反転する。
【0023】
同期信号5cによってアナログスイッチSW1 が動作(ON)し、差動増幅器5Aの出力e1を選択し、アナログスイッチSW2 は信号0Vを選択しているとする。この状態では、容量C1への充電電流は、差動増幅器5Aの出力電圧(e1)から容量C2の充電電圧(e+)を差し引いた電圧値を抵抗R5で除算した電流が流れ、この期間は電圧e1は負の値をとっているので、演算増幅器Q2の出力は増加方向に駆動される。
【0024】
次に、同期信号5c,5d が0になり、アナログスイッチSW1,SW2 がOFF して信号0Vを選択すると、容量C1,C2 に充電された電荷は放電され、演算増幅器Q2の出力は減少方向に変化する。
【0025】
次にまた、同期信号5dによってアナログスイッチSW2 が動作(ON)し、差動増幅器5Aの出力e2を選択し、アナログスイッチSW1 は信号0Vを選択する。この状態で容量C2へ充電電流が流れ、容量C2の充電電圧(e+)を増加方向に駆動する。この充電電圧(e+)は演算増幅器Q2の+入力端子電圧であるので、演算増幅器Q2の出力を増加方向に駆動し、同時に容量C1への充電も行う。
【0026】
そして、同期信号5c,5d が0になり、アナログスイッチSW1,SW2 がOFF して信号0Vを選択すると、容量C1,C2 に充電された電荷は放電され、演算増幅器Q2の出力は減少方向に変化する。以上の動作が周期的に繰り返され、同期整流増幅器5の演算増幅器Q2の出力は、同期信号5c,5d の何れかの指令が加わる毎に増加方向に駆動され、且つ、容量C1は充電される。
【0027】
同期整流増幅器5の特性は、定量的には抵抗R5〜R8, 容量C1,C2 が(1)式の関係を満たし、演算増幅器Q2の特性を理想演算増幅器とすると、入出力特性はラプラス変換式で、(2) 式の特性が得られる。
【0028】
【数2】
Figure 0003695199
(2) 式が意味する所は、時定数τ=C1R6=C2R8の一次遅れ特性で、ゲインK2=R6/R5 で、アナログスイッチSW1,SW2 を介して入力電圧e1あるいはe2がduty比ηで印加されたとき、同期整流増幅器5の出力e0は、出力 -K2e1あるいはK2e2の値になる方向に時定数τ=C1R6の一次遅れで (duty期間ηΔT)駆動され、アナログスイッチSW1,SW2 が信号0Vを選択すると、0V出力になる方向に時定数τ=C1R6の一次遅れで (duty期間 (1-η) ΔT)駆動される。
【0029】
容量C1,C2 はアナログスイッチSW1,SW2 のON-OFF動作で充放電され、1サイクル経過後は同一電圧値に戻る。この条件から、同期整流増幅器5の平均出力E0および脈動出力e0ppは,(3)、(4) 式で表すことができる。
【0030】
【数3】
E0=K1K2emη・・・・・(3)
【0031】
【数4】
e0pp=K1K2emη(1−η)ΔT/τ・・・・(4)
即ち、同期整流増幅器5の平均出力E0は、duty比ηを一定に選べば、電極2a, 2b間の起電力emに比例した電圧が得られ、脈動出力e0ppは、時定数τ=C1R6を励磁回路3Bの交番周期2ΔT に較べて十分に大きな値を選択することにより、小さな値にすることができる。
【0032】
本発明の実施例による同期整流増幅器5の特徴は、
(1) アナログスイッチSW1,SW2 のON動作を交番磁束の位相が 180°および 360°に近い所で動作させている。この結果、差動増幅器5Aの応答特性、例えば、遅れ特性やリンギング特性があっても交流信号の応答が整定範囲内に入った時点で同期信号5c,5d を作動させることにより、これらの遅れやリンギング特性を除いて測定することができる。また、
(2) 差動増幅器5Aの出力にオフセット電圧Eoffに上記交流起電力emを増幅した差動増幅器5Aの出力 (Eoff+K1em)が出力されても、本発明の同期整流回路5Bは、レベルシフト特性を有する一次遅れ差動増幅器回路であるので、同期整流回路5Bの出力E0には、差動増幅器5Aの出力にオフセット電圧Eoffの影響は相殺され、脈動出力e0ppが僅かに増えるだけである。この特徴は、図10に示す従来技術では増幅器9で逆方向の流体の流れを測定するとき、反転増幅器92で差動増幅器5Aの出力を切り換えるが、差動増幅器5Aの出力にオフセット電圧Eoffがあるとき、オフセット電圧が−Eoffとして変化して同期整流回路5Bに入力されるので、このオフセット電圧変化分2Eoffが回路の安定化に悪影響を与える。本発明ではこの切り換えがなく、起電力5aの極性を励磁電流の位相を反転させることで実施しているので、回路の安定化に悪影響を与えることがない。
【0033】
次に、図3に図示されるA/D変換回路6の動作を図4を併用して説明する。図3において、A/D変換回路6は、V/T(電圧/時間)変換器61と、カウンタ63、64と、カウンタ63に入力されるパルス6bの間隔を計時するクロック信号6dを発振する発振器(OSC)62 と、から構成される。
【0034】
かかる構成により、電極2a,2b で交流信号emとして検出された出力(流量信号)5aは同期整流増幅器5で増幅・整流されて直流信号出力5b(E0)に変換され、この直流信号出力5b(E0)はV/T変換器61の入力電圧6aとして入力される。このV/T変換器61は、例えば、市販されている積分器とコンパレータとからなるV/F変換器用の集積回路を用いて容易に構成することができる。即ち、積分器の出力が入力電圧6a(E0)と等しくなる様にセット(書き込み)し、次に、この積分器の入力に基準電圧を入力して一定速度でリセットしていく。この出力が0Vになる時点でコンパレータを作動させ、パルス出力6bを出力すると同時に、積分器の出力に入力電圧6a(E0)と等しくなる様に書き込みを行う。この動作を繰り返すことにより、V/T変換器61の入力電圧6aに比例したパルス間隔のパルス6b(周期信号T1,T2,・・Tn)を発生することができる。
【0035】
この周期信号(T1,T2, ・・Tn)6bは、カウンタ63、64に入力される。これらのカウンタ63、64は、中央処理装置(CPU) 7からのリセット制御信号6cの立ち下がりでリセットされ(時刻Tr)、周期信号6bの立ち下がりでカウントを開始する(時刻T0)。カウンタ63は発振器(OSC)62 が発するクロック6dを計数し、カウンタ64は周期信号6bの立ち下がりをカウントする。このカウンタ64は予め定められたカウント数nをカウントすると、制御信号6eを発生し(時刻Tn)、カウントを停止する。カウンタ63はこの制御信号6eの立ち下がりでカウントを停止する。このカウンタ63で計数されたカウント値6fは、電極2a,2b で検出された流量信号5aに比例した値となり、A/D変換回路6でディジタル値6fに変換した値として、中央処理装置(CPU) 7の流量演算手段7Aに渡される。中央処理装置(CPU) 7は、電極2a,2b で検出された流量信号5aをサンプリング周期毎に、リセット制御信号6cを発し、流量信号5aに比例したディジタル値を読み取り流量Fの演算処理を流量演算71で演算する。
【0036】
次に、中央処理装置(CPU) 7の流量演算手段7Aの動作を図7、8のフローチャートで説明し、次に図6の流量が一定の速度で減少して流量が逆方向になったときの各部を動作波形図によって説明する。図7は本発明の一実施例によるA/D変換回路6および流量演算処理7Aを行う定周期割込み処理である。図6の(I) に図示されるこの割込み処理の発生時間は、サンプリング周期の1/2 に設定されており、割込みフラグによりB100とB110との処理を交互に行う。図7において、ステップS100で定周期割込み処理が発生すると、ステップS101に移行して割込みフラグint flag=1?を調べる。この割込みフラグint flag=0のときは、B110の処理に移行してステップS111で割込みフラグint flag=1にセットして、ステップS112でA/D変換回路6のサンプリング(図6の(H) の網かけ部分) を開始し、上述のA/D変換回路6からのディジタル値6fを読み取って、ステップS108に移行して割込み処理を終了する。
【0037】
次に、再びステップS100で定周期割込み処理が発生すると、ステップS101に移行して割込みフラグint flag=1?を調べる。この割込みフラグint flag=1であるのでB100の処理に移行してステップS102で割込みフラグint flag=0にセットして、ステップS103で読み取ったディジタル値6fから流量Fを演算し、ステップS104で流量Fの演算結果を出力する。続いてステップS105でこの演算結果の流量Fが予め定められた規定値(閾値Th)を下回っている?を調べる。演算結果の流量Fが規定値(閾値Th)を下回っているとき、ステップS107に移行して、励磁反転フラグ ex flag=1にセットし、また、演算結果の流量Fが規定値(閾値Th)を下回っていないとき、ステップS106に移行して、励磁反転フラグ ex flag=0にクリアして、ステップS108に移行して割込み処理を終了する。
【0038】
図8は同期整流増幅器5の同期整流割込み完了に発生し、励磁手段3の励磁位相反転指令3bを処理するフローチャートである。図8において、ステップS200で同期整流増幅完了割込みが発生すると、ステップS201に移行して励磁反転フラグ ex flag=1?を調べる。この励磁反転フラグ ex flag=0のときは何も処理することなく、ステップS205に移行して割込みを終了する。励磁反転フラグ ex flag=1のときは、ステップS202に移行してA/D変換サンプリング中?を調べる。このA/D変換サンプリング中であるときは何も処理することなく、ステップS205に移行して割込みを終了する。A/D変換サンプリング中でないときは、ステップS203に移行して励磁手段3への励磁位相反転指令3bを出力し、励磁電流3aの位相を反転し、ステップS204に移行して励磁反転フラグ ex flag=0にクリアして、ステップS205に移行して割込み処理を終了する。
【0039】
上記処理によって、励磁位相反転手段73の位相反転は、演算された流量Fが予め設定される流量閾値Thを下回り、かつ、A/D変換回路6がA/D変換期間中でなく、同期整流増幅器5の同期整流完了割り込みを受けつけた最初のタイミングで行うことができる。この結果、同期整流期間中に不必要に励磁電流の位相を切り換え流量測定に誤ったデータを取り込むことを防止することができる。
【0040】
図6において横軸に時間軸を取る。図6の(A) は流量Fが一定の速度で正方向から逆方向に変化する状態を示す。図6の(B) は励磁コイル3Aに流れる励磁電流3aの波形を示し、図6の(C) に電極2a,2b に発生する起電力5aの波形を示す。図図6の(D),(E) に中央処理装置(CPU) 7からの同期信号5c, 5dによって間欠的にアナログスイッチSW1,SW2 を駆動する制御信号の波形を示し、図6の(F) に同期整流増幅完了割込み処理のタイミングを黒三角印で示す。図6の(H) にA/D変換回路6がサンプリングを開始し、A/D変換したディジタル値6fが中央処理装置(CPU) 7に読み込まれ、割込み終了する迄の期間(図7のフローチャートB110)を網かけ図で示し、残りの部分は読み込まれたディジタル値6fから流量Fを演算する期間(図7のフローチャートB100)を示し、図6の(I) にこのA/D変換処理を行う割込み処理のタイミングを黒三角印で示す。そして、図6の(J) に演算処理された流量Fの演算結果を黒丸で図示し、経時特性を細線で示す。
【0041】
図6の(J) において、時刻tm以前では、流量Fの演算結果は予め定められた規定値(閾値Th)を下回っていないので、図7に図示される定周期割込み処理では励磁反転フラグを0にクリアする(S106)。時刻tmで流量Fの演算結果が規定値(閾値Th)を下回っているので、定周期割込み処理の励磁反転フラグを1にセットする(S107)。この結果を受けて、時刻tnで、図8に図示される同期整流増幅完了割込み処理で、“励磁反転フラグが1にセットされており、且つ、A/D変換処理がサンプリング中でない”ので励磁電流の位相を反転し、励磁反転フラグを0にクリアする。即ち、定周期割込み処理で流量演算を行い、励磁電流の位相を反転すべきであるか否かを判断し、同期整流増幅完了割込み処理でA/D変換回路がサンプリングを行っていないタイミングで励磁電流の位相を反転させる。
【0042】
また、励磁位相反転手段73の予め設定される流量閾値Thは、この設定される流量閾値Thに対して予め設定される不感帯幅BWを有し、演算された流量Fがこの不感帯幅BW内のとき、励磁位相反転手段73の位相反転動作を不作動とし、演算された流量Fが不感帯幅BWを超えて変化したとき、励磁位相反転手段73の位相反転動作を作動させる。この様に流量閾値Thに対して不感帯幅BWを設けることにより、例えば、流体の流れが逆方向から0流量に戻り、0流量近傍で流量の多少の変動があっても、不必要に励磁位相反転手段73が作動して位相反転動作を行うことを防止することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように本発明による電磁流量計を用いることにより、正方向および逆方向の流量測定において、A/D変換回路のダイナミックレンジ即ち測定精度を損なうことなく、測定精度は流体の流れが単一方向のみの測定と同一精度を保ち、また、正逆の切り換え時の安定時間を早めた、正方向および逆方向の流量の測定ができる電磁流量計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての電磁流量計の要部構成図
【図2】同期整流増幅器の回路図とこの動作説明図
【図3】A/D変換回路の回路図
【図4】A/D変換回路の動作説明図
【図5】流量が一定のときの各部の動作波形図
【図6】流量が一定の速度で減少して流量が逆方向になったときの各部の動作波形図
【図7】励磁位相反転手段のフローチャート
【図8】励磁位相反転手段のフローチャート
【図9】従来技術による電磁流量計の要部構成図
【図10】従来技術による電磁流量計の要部構成図
【符号の説明】
1 導管
2a,2b 電極
3A 励磁コイル
3B 励磁回路
3a 励磁電流
3b 位相反転指令
5,5B 同期整流増幅器
5A 増幅器
5a 起電力
5b 同期整流増幅出力
5c,5d 同期信号
6 A/D変換回路
61 V/T変換器
62 発振器
63、64 カウンタ
6a A/D変換回路入力
6b パルス
6c リセット信号
6d クロック信号
6e 制御信号
6f A/D変換回路出力
R1〜R8 抵抗
C1,C2 容量
Q1,Q2 演算増幅器
SW1,SW2 アナログスイッチ
7 中央処理装置
7A,7B,7C 流量演算手段
71 流量演算
72 比較手段
73 励磁位相反転手段
Tr,T0,T1,T2 ・・Tn,tm,tn 時刻
8 レベルシフト回路
9 増幅器
91 非反転増幅器
92 反転増幅器
93 切換スイッチ

Claims (2)

  1. 測定導管内を流れる流体の流れに対し垂直に交番磁界を印加する励磁手段と、その結果発生する信号起電力を検出する1対の信号検出電極と、この電極からの出力を前記励磁手段の励磁電流と同期して整流増幅する同期整流増幅器と、この同期整流増幅器出力をディジタル信号に変換するA/D変換回路と、このA/D変換回路出力に基づき流量を求める流量演算手段と、を備えてなる電磁流量計において、
    前記流量演算手段は、予め設定される流量閾値と前記演算された流量とを比較する比較手段と、この比較結果に応じて前記交番磁界を印加する励磁手段の励磁位相を反転する励磁位相反転手段とを備えてなり、当該励磁位相反転手段による位相反転は、演算された流量が予め設定される流量閾値を下回り、かつ、A/D変換回路がA/D変換期間中でなく、同期整流増幅器の同期整流完了割り込みを受けつけた最初のタイミングで行う、ことを特徴とする電磁流量計。
  2. 請求項1に記載の電磁流量計において、
    励磁位相反転手段の予め設定される流量閾値は、この設定される流量閾値に対して予め設定される不感帯幅を有し、
    演算された流量がこの不感帯幅内のとき、励磁位相反転手段の位相反転動作は不作動であり、演算された流量が不感帯幅を超えて変化したとき、励磁位相反転手段の位相反転動作が作動する、
    ことを特徴とする電磁流量計。
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