JP3694829B2 - 振動試験機の振動台位置決め装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気供給系から圧縮された空気が供給されると共に空気排出系から前記空気が排出されるように形成された空気支持部の前記空気の圧力によって支持される振動台を備えた振動試験機の振動台位置決め装置に関し、特にエアーサスペンション支持式振動試験機の振動台の位置決め技術として好都合に利用される。
【0002】
【従来の技術】
振動試験機では、振動台は通常空気バネで支持されるが、振動試験時に振動台に乗せられる対象物の重量によって振動台の位置が変動するので、対象物が乗せられたときに振動台が振動の中心位置になるように、従来では、試験時に対象物毎に操作者が振動台の位置表示計に表示された現在位置を見ながら空気バネの空気圧力を調整するようにしていた。
【0003】
しかしながら、このような振動台の位置決め方法では、空気圧を適正に変動させるのが難しく、振動台の中心位置が容易に定まらず位置決め操作が難しかったこと、従って、位置決めに技術を要すると共に位置決めするまでに相当の時間がかかること、省力化が図れないこと、等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術に於ける上記問題を解決し、特別の技術を必要とすることなく、容易に且つ短時間で振動台の中心位置を決められる振動試験機の振動台位置決め装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、請求項1の発明は、空気供給系から圧縮された空気が供給されると共に空気排出系から前記空気が排出されるように形成された空気支持部の前記空気の圧力によって支持される振動台を備えた振動試験機の振動台位置決め装置において、
前記空気排出系に設けられた弁と、該弁を開閉駆動する駆動手段と、前記振動台の停止時に振動方向の位置を検出して該位置と前記振動方向の振動許容範囲の中心位置との差に対応した位置信号を発信可能な検出手段と、前記位置信号を受信して該位置信号に対応して前記位置が前記中心位置に近い一定範囲の位置になるように前記駆動手段を制御する制御手段と、前記弁が全開位置及び全閉位置に到達する前の位置であって到達に近い位置をそれぞれ検出する全開前位置検出手段及び全閉前位置検出手段と、該全開前位置検出手段又は前記全閉前位置検出手段の何れかが前記近い位置を検出するとその信号を受けて前記弁のそれぞれ開方向又は閉方向への前記開閉駆動を停止させるように制御する全開全閉前開閉停止制御手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を適用した振動試験機1の振動台11の位置決め装置の全体構成の一例を示し、図2はその位置検出部分を拡大して示した図である。
本装置は、矢印で示す如く、空気供給系2から圧縮空気が供給されると共に空気排出系3から圧縮空気が排出されるように形成された空気支持部である空気室12の圧縮空気の圧力によって支持される振動台11を備えた振動試験機1の振動台位置決め装置であり、空気排出系3に設けられた弁である空気流量制御弁31(以下単に「制御弁31」と略す)、この弁を開閉駆動する駆動手段であるモータ41及び減速歯車42を備えた駆動機構4、検出手段としての変位センサ5、モータ41を制御する制御手段である制御装置6、等によって構成されている。
【0008】
空気供給系2は、圧縮機とタンクが一体化された圧縮空気ユニット21や工場の圧縮空気配管系等で構成され、例えば0.5MPa程度の圧力の圧縮空気を供給する。
【0009】
変位センサ5は、振動台11が振動することなく停止しているときに、振動台の振動方向である上下のZ方向の位置を検出し、この位置とZ方向の振動許容範囲の中心位置との差に対応した位置信号Sを発信することができる。図2ではこの位置を仮に振動台11の上端面11aの位置Pとして示している。制御装置6は、この位置信号Sを受信し、この信号に対応して位置Pが前記中心位置に近い一定範囲の位置になるようにモータ41を制御する。
【0010】
即ち、振動台11及びその上端面11aの図2の実線の状態が振動許容範囲の中心位置になっていて、上下に示す二点鎖線の状態が振動許容範囲であるとすれば、上端面11aの位置で見ると、振動許容範囲はH1 からH2 の範囲でその中心位置はHo であり、位置センサ5は、位置Pと中心位置Ho とに位置の差(図示の状態では0)に対応した位置信号Sを発信し、制御回路6はこの位置信号Sに対応して位置Pが中心位置Ho に近い一定範囲の位置になるようにモータ41を制御し、減速歯車42を介して制御弁31の開度を制御する。H1 からH2 までの位置の範囲は例えば50mm〜100mm程度であり、H1 〜Ho 及びH2 〜Ho は共に25mm〜50mm程度である。そして、中心位置Ho に近い一定範囲の位置は、通常±1mm程度の範囲にされる。
【0011】
本例の変位センサ5は渦電流式のものであり、図2に示す如く、センサ部51、振動台11に取り付けられた傾斜板52、検出回路53、検出値を発信する信号線54等を備えていて、前記位置Pとして、センサ部51の中心線Cと交差する傾斜板52の点Pc の位置を検出している。図では分かりやすくするために鉛直からの傾斜角を大きくして示しているが、傾斜板52の勾配は例えば100/1程度にされる。そして、渦電流式位置センサにより、傾斜板52までの距離を至近距離から極めて高精度に測定することができる。
【0012】
この位置検出において、変位センサ5の位置は固定されていて、位置センサ5は、図の実線で示す如く、振動台11の上端面11aがHo の位置で振動台11が振動の中心位置にあるときにおける中心線Cと傾斜板52との交点である傾斜板52の中心位置Pco を基準として、図において二点鎖線で示す如く、振動台11が上下し傾斜板52が上下したときの前記中心線Cとの交点Pc とPco 間の距離δ及び−δを振動台11の位置として検出している。そして、変位センサ5は、信号Sをこの距離δ及び−δに対応した位置信号Sc とし、検出回路53を介して信号線54からSc を電圧値Vc として制御装置6に発信する。PcがPco になれば、δは0で、S、Sc及びVcも0になる。
【0013】
本例の制御装置6は、モータ41を直接制御する駆動回路部61と共に、操作部分として発停部62及び調整部63を備えている。発停部62は発停用のスイッチや押しボタン等で構成され、これらによって位置決め制御を開始及び停止することができる。位置決め制御の停止は、発停部62で人の操作によって行われてもよいが、通常自動的に行われる。即ち、上記δが十分小さい値になって電圧値Vcが0に近い一定範囲に入り、傾斜板52が中心位置Pco から±1mm程度の十分中心に近い位置に位置決めされると、駆動回路部61がオフになる。
【0014】
調整部63では、前記距離δが0のとき、即ち、振動台11が中心位置にあって変位センサ5が傾斜板52の中心位置Pco までの距離を検出しているときに、電圧値Vcが0になるように駆動回路部61を調整して設定することができる。その結果、駆動回路部61では、変位センサ5が検出した距離δに比例した電圧値Vcが発信されるようになる。
【0015】
振動試験機1には、電源供給や発停動作や諸運転条件の設定等のための操作制御盤100が設けられるが、上記制御装置6はこの操作制御盤100と電気的に接続される。そして、操作制御盤100に設けられた発停スイッチ101をONにして、振動台11に加振力を与えて振動試験を開始するときには、振動台位置決めの制御装置6の駆動回路部61が停止される。
【0016】
但し、通常の操作によれば、このときには位置決め制御が完了していて駆動回路部61はオフになっている。なお、本例では位置決め制御装置6の発停部62で人の操作によって位置決め制御を開始するようにしているが、操作制御盤100の電源投入と同時に自動的に位置決め制御を開始させるようにしてもよい。
【0017】
図3は振動試験機1の構造例を示す。
振動試験機1は、三次元にエアーサスペンション状態に支持される空気軸受式のものであり、中心部分がシリンダ状の前記振動台11、振動台を構成しシリンダ状部分に放射状に本例では8枚からなる複数枚の中間板11b、前記空気室12、振動台11を支持する筒体13、中間板11bに取り付けられた駆動コイル14、駆動コイル14を上下方向に振動させるように磁界を発生させる上下の励磁コイル15、16、これらのコイルを収納している本体17、本体17と中間板11bとを連絡し駆動コイル14に電源を供給する給電機構18、同様に本体17と中間板11bに取り付けられ回り止め板19aやこれに接触し回転自在に支持されたローラ19b等を有する振動台の回り止め機構19、主としてコイル類を冷却するように取り入れた外気を空気供給系2から供給された圧縮空気の一部分の排気と共に排出するように導設された空気通路17a、接続部17b及び接続管17c、等によって構成されている。
【0018】
振動台11には、試料台30を取り付けるための結合部材11c がねじ止めによって装着されている。筒体13には、振動台11のシリンダ内壁部分との間に形成された周囲隙間13a、周囲隙間13aに通じるように穿設された多数の空気孔13b、空気供給系2が接続される空気供給路13c、これから空気室12に供給された圧縮空気を排出する空気排出路13d、等が形成されていて、振動台11を振動可能なように支持すると共に振動方向の動きを案内する。
【0019】
以上のような振動台位置決め装置は次のように運転され、その作用効果を発揮する。
試料Wの振動試験を行うときには、まず振動台11の試料台30に試料Wを装着する。この状態では、振動試験機1は電源供給が遮断された状態で停止していて、空気供給系2からの圧縮空気の供給はなく、従って振動台11は振動許容範囲より下の位置で本体17によって支持されている。
【0020】
試料Wの装着が完了すると、振動試験機1の電源を入れると共に、空気供給系2及び空気排出系3を作動させて振動台11を空圧支持状態にする。但しこの状態では、通常制御弁31が開いた状態になっていて、空気供給系2から圧縮空気が供給されても、空気の排出量が多く従って空気室12内の圧力が低く、試験を行うときの試料Wの重量に対応した中心支持状態よりも振動台11が下がった状態になっている。
【0021】
この状態から位置決めの制御装置6の発停部62のスタートスイッチをONにして振動台11の位置決め制御を開始することになる。その結果、空気室12内の圧力が低くなっていたり試料Wが標準重量より重いようなときに図2において二点鎖線で示すように振動台11が中心位置Pco より低いP1 に対応するPc1 の位置になっていたとすると、変位センサ5がこれを検出し、位置Pco −Pc1 間の距離−δに対応した電圧信号Vc1 を制御装置6の駆動回路部61に発信する。
【0022】
これにより、制御回路部61は電圧信号Vc1 に対応した角度だけモータ41を制御弁閉側に回転させるように制御する。その結果、その角度に対応した角度だけ制御弁31が閉じ、圧縮空気の排出抵抗が大きくなって排出量が減少し、空気室12の内圧が過大になって試料Wを支持する力より大きくなり、シリンダ容積が膨張した状態になって振動台11が上に押し上げられる。なお、上記においてδとVcとの対応関係は調整部63で予め調整されている。
【0023】
振動台11が上昇して中心位置Pco を越えると、距離δ2 が+になり、変位センサ11がこれを検出してVc2 を発信し、これを駆動回路部61が受信すると、今度はモータ41をVc2 に対応した開度がけ逆転させて制御弁31を開く。これにより、過大になっていた圧力が試料支持力に近い圧力に復元し、振動台11を中心位置Vco に接近させる。
【0024】
中心位置を境にしてこのように制御動作が何回か繰り返えされると、振動台11が中心位置Vco から一定の許容範囲とし例えば±1mm程度以内の位置に調整され、制御弁31の開度も一定になって一定量の圧縮空気を排出し、制御弁を含む全体の排圧抵抗値が一定になり、空気室12に丁度試料Wを支持するだけの内圧を発生させることになる。この状態になると、制御回路部61の作動が自動的に停止する。なお、人が振動台11の位置表示を見て発停部62を操作して制御を停止させてもよい。
【0025】
振動台11の位置決めが完了すると、振動試験機1の操作制御盤100の発停スイッチ101をONにして試料Wの振動試験を開始する。なお、このときまでに、試料Wを振動させるべき周波数や加速度等の振動条件を設定しておく。これにより、振動試験機1の駆動コイル14や励磁コイル15、16が作動し、試料Wに目的とする振動条件が付与され、振動の振幅も定まる。このとき、振動台11が中心位置Pco に設定されているので、例えば±25mmの最大振動範囲までの振幅が確実に許容され、振動試験機1を安全に且つ効果的に使用することができる。
【0026】
以上のような位置決め装置によれば、圧縮空気の排出量を加減し、それによって振動台11を上下方向に位置変動させ、更に、変動させて中心位置になった状態でその位置を保持できる圧縮空気排出量に設定するという、困難で経験と技量を必要としかなりの時間を要する操作を、簡単に短時間で容易に且つ確実に行うことができる。その結果、省力化や試験の能率化や必要振幅範囲の確保や試験時の安全性等を達成することができる。
【0027】
図4は、本発明を適用した位置決め装置の他の例を示す。
本例の装置は、全開前位置検出手段及び全閉前位置検出手段としてのリミットスイッチ7(以下「LS7」と略す)及び全開全閉前開閉停止制御手段である付加回路部64を備えている。本例では付加回路部64も制御装置6に設けられている。LS7は、制御弁31の駆動軸31aに取り付けられた検知板71及びこれを検知する光学センサ等からなるセンサ72等で構成されていて、制御弁31が全開位置及び全閉位置に到達する前の位置であって到達に近い位置をそれぞれ検出する。
【0028】
本例の制御弁31は駆動軸31aがほぼ1回転すると全開から全閉になるように構成されていて、検知板71は、例えば全開及び全閉位置からそれぞれ45°の角度までの範囲に設けられ、全開・全閉に近い位置として、制御弁31の開閉角がそれぞれ全開・全閉前45°の角度に到達すると、センサ72で検出されるようになっている。
【0029】
付加回路部64は、センサ72が全開又は全閉前45°の角度を検出すると、この検出信号を受けて、制御弁31のそれぞれ開方向又は閉方向へのモータ41による開閉駆動を停止させるように制御する。即ち、制御弁のモータ41を回転制御する駆動回路部61に加えてこの付加回路部64を設けて、駆動回路部61の同方向への制御弁31の開閉制御を強制的に停止させるようにしている。逆転方向への開閉制御は拘束されない。
【0030】
図5は、本例の位置決め装置の制御フローの一例を示す。
制御装置6の発停部62を操作することにより、又は振動試験機1の操作制御晩100の電源を投入することによって自動的に位置決め制御が開始されると、変位センサ5及びLS7の検出信号が付加回路部64を介して駆動回路部61に送られ(S−1、2、3)、前記検出信号に対応してモータ41に制御信号が送られ(S−4)、モータが回転して制御弁31が開閉され(S−5)、振動台11が昇降され(S−6)、昇降後の振動台11の位置が再び変位センサ5で検出される(S−7)と共に、LS7によって再び制御弁31の全開又は全閉前位置への到達の有無が検出される(S−8)。
【0031】
図6は上記のような制御を行ったときの振動台11の位置及び各構成部分の動作状態を示す。この図では、説明を分かり易くするために動作状態を仮に一定の経過時間で段階的に9段階に分けている。各段階毎に説明する。なお、この制御でも、LS7と付加回路部64による流量弁31の一定方向への全開全閉前開閉停止制御部分の他は図1の装置と同様である。
【0032】
状態(1):
位置決め制御開始後の状態であり、開始前には、空気供給系2から圧縮空気が供給されているが制御弁31が開いていて空気室12の圧力が低く、振動台11が下がった位置にあり、これから位置決め制御が開始されて状態1に移行する。即ち、変位センサ5は振動台11の低位置を検出してVcとして−信号を駆動回路部61に送る(▲1▼)。これによってモータ41及び制御弁31が閉方向に動き(▲2▼)、空気室12の圧力が上がって振動台11が上昇に向かう(▲3▼)。このときには制御弁31の閉方向への回転位置が全閉前位置に到達してないく、LS7はオフ状態を維持している。
【0033】
状態(2):
振動台11はある程度上昇するがまだ中心位置Pco より低い位置にあり、位置センサ5はこの位置を検出し、駆動回路部61に継続して−信号を送る(▲1▼)。これによってモータ41及び制御弁31が更に閉方向に動き(▲2▼)、空気室12の圧力も更に上がって振動台11が継続して上昇する(▲3▼)。一方、制御弁31は継続的な閉動作によって全閉前位置(最大閉位置)に到達し、これをLS7が検出し(▲4▼)、付加回路部64を作動させる。その結果、駆動回路部61の制御が停止し、モータ41の閉方向への回転が停止して制御弁31の閉動作が停止する(▲5▼、▲6▼)。
【0034】
図1に示す如く、制御弁31は通常減速歯車を介してモータ41で駆動されるため、弁が完全に全開又は全閉するまで弁軸を回転させると、モータの慣性力や停止時の最大トルクによって歯車が噛み込み、逆転しようとした時に逆転トルクが過大になってモータの始動トルクが不足し、円滑な逆転動作ができなくなるおそれがある。一方、制御弁31によって空気流量を制御し、本来的には試料Wの重量に対応して一定値であれよい空気室12の圧力を変動させ、それによって振動台11の位置を昇降させて位置制御する場合には、必ずしも制御弁31を全開又は全閉まで作動させる必要はなく、前記のような逆転時に弁が不作動になるおそれは一応なさそうである。
【0035】
しかしながら、制御状態によってはモータがオーバーランして制御弁31を全開又は全閉させる可能性もあり、又、振動台11の中心位置への位置決めを迅速に行うためには、弁不作動の発生を回避するために生ずる制御条件の余分な束縛を解消し、位置センサ5の検出値に対応して自由にモータを正逆両方向に回転させ、迅速に位置決めを完了することが望ましい。そのため、本実施例では、モータを必要なだけ十分回転させ、LS7と付加回路部64とによって全開・全閉への到達を阻止し、確実な制御の下に迅速な位置決めを可能にしている。
【0036】
状態(3):
LS7が作動してモータ41及び制御弁31が最大閉位置で停止していて(▲1▼)、空気室12の継続的高圧状態により振動台11が中心位置を越えて上昇すると、位置センサ5がこれを検出し今度はVcとして+信号を駆動回路部61に送る(▲2▼)。これによってモータ41及び制御弁31が今度は開方向に動き(▲3▼)、空気室12の圧力を下げて振動台11を下降に向かわせる(▲4▼)。この場合、LS7が最大閉位置を検出して付加回路部64がモータ41を停止させる制御をしていても、反対側の全開前位置を検出しているわけではないから、開方向へのモータの逆転は可能になっている。
【0037】
状態(4):
上記状態(3)の継続により、状態(3)と同様な動作状態になる。但しこの状態では、制御弁31は全閉前位置を脱出してLS7がオフになっている。又、振動台11は中心位置に接近している。
【0038】
状態(5):
上記状態(4)の継続により、状態(2)と同様な動作状態になる。但し今回は、LS7は制御弁31の全開前位置を検出してONになっている(▲4▼)。又、振動台11は中心位置に更に接近するがなお下降動作中で、変位センサ5の信号はまだ+になっている。
【0039】
状態(6):
上記状態(5)の継続により、振動台11が中心位置より下に下がり、状態(1)と同様な動作状態になる。但し今回は、振動台11の低下量が小さくなっている。LS7は制御弁31の全開前位置を検出してON状態を持続している(▲4▼)。又、全開前位置を検出しているが閉方向へのモータの逆転は可能になっていて、モータが回転し制御弁31は閉方向に動き(▲2▼)、振動台11は上昇を開始する(▲3▼)。
【0040】
状態(7):
上記状態(6)が継続していて、振動台11が中心位置に近づいている。このときには、モータ及び制御弁31が閉方向に動いでいるため(▲2▼)、これらは全開前位置を脱出していると共に全閉前位置までには到達していなく、従ってLS7はオフになっている(▲4▼)。
【0041】
状態(8):
振動台11が再び中心位置を越えて上昇し、状態(3)と同様の動作状態になっている。但し、振動台11の中心越え状態は大幅に減少していると共に、モータ41及び制御弁31は全閉前位置までは到達せず、従ってLS7はオフになっている(▲5▼)。
【0042】
状態(9):
状態(8)が短い時間だけ緩やかに継続して振動台11が中心位置に更に近づき、位置センサ5が中心位置近傍でこれを検出して電圧値Vc=0の信号を発生させる(▲1▼)。これにより、駆動回路部61がモータ41及び制御弁31を停止させ(▲2▼)、振動台11を中心位置から±1mm以内程度の一定範囲に位置決めし、その動きを停止させる(▲3▼)。
【0043】
以上のような制御によれば、運転者が特別な操作をすることなく、自動的に迅速且つ確実に振動台11を位置決めすることができる。その結果、操作に不慣れな作業者では、振動台を精度良く位置決めするのが難しいと共に、位置決めのためにかなりの時間を費やしていたという従来の装置の問題点を完全に解決することができる。
【0044】
なお以上では、変位センサ5が渦電流式のものである例を示したが、変位センサとしては、例えば図7に示す如く、振動台11の上端面11aの近くの適当な位置に水平方向に向いた検知板52´を設け、超音波式やその他の適当な距離センサ51´によって直接振動台11の上下方向位置を検出するようにした変位センサ5´等、公知の適当なセンサを使用することも可能である。又、以上では本発明をエアーサスペンション支持式振動試験機に適用した例を示したが、本発明は通常の空気バネ支持式振動試験機にも適用可能であることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、請求項1の発明においては、空気供給系から空気支持部に供給された圧縮空気が排出される弁と、これを開閉駆動する駆動手段と、振動台の停止時に振動方向の位置を検出してこの位置と振動方向の振動許容範囲の中心位置との差に対応した位置信号を発信可能な検出手段と、この位置信号を受信してこれに対応して振動台が中心位置に近い一定範囲の位置になるように駆動手段を制御する制御手段とを設けるので、振動台の中心位置に対するずれ量を検出し、これに対応して駆動手段を介して弁の開度を調整し、弁を流れる圧縮空気の流量を調整し、それによって弁を含む空気系の通過抵抗を変化させて空気支持部の空気圧を変化させ、振動台の中心位置への追い込みを自動的に行うと共に、空気支持部の空気圧を振動台支持のために必要となる空気圧に自動的に調整し、迅速・確実に振動台の位置決めをすることができる。その結果、従来熟練者が行っていた難しく時間のかかる操作を省略でき、省力化や試験の能率化を達成することができる。
【0046】
、弁が全開位置及び全閉位置に到達する前の到達に近い位置をそれぞれ検出する全開前位置検出手段及び全閉前位置検出手段を設けると共に、全開前位置検出手段又は全閉位置検出手段の何れかが近い位置を検出するとその信号を受けて弁のそれぞれ開方向又は閉方向への開閉駆動を停止させるように制御する全開全閉前開閉停止制御手段を設けるので、弁の全開又は全閉状態への到達を確実に防止することができる。
【0047】
これにより、モータ等の通常の弁駆動手段を用いる場合に、弁とモータ等との間に通常介在する減速歯車が存在しても、弁の全開・全閉時にモータの回転慣性力や停止時の過大トルクを減速歯車に加えることがなくなる。その結果、歯車の噛み込みによりモータ及び弁が逆転不能状態になるおそれを確実に防止することができる。その結果、弁の全開・全閉状態への到達の有無に配慮することなく、振動台の位置に対応した制御信号を用いて自由に弁を制御でき、一層確実に且つ迅速に振動台の位置決め調整をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した振動台位置決め装置の全体構成の一例を示す説明図である。
【図2】上記装置の位置検出部分を拡大して示した説明図である。
【図3】上記装置が適用される振動試験機の一例の断面状態を示す説明図である。
【図4】本発明を適用した振動台位置決め装置の全体構成の他の例を示す説明図である。
【図5】上記装置の制御のフローを示す説明図である。
【図6】上記装置の各構成部分の動作状態を示す説明図である。
【図7】変位センサ部分の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 振動試験機
2 空気供給系
3 空気排出系
4 駆動機構(駆動手段)
5 変位センサ(検出手段)
6 制御装置(制御手段)
7 LS、リミットスイッチ(全開前位置検出手段、全閉前位置
検出手段)
11 振動台
12 空気室(空気支持部)
31 制御弁、空気流量制御弁(弁)
41 モータ(駆動手段)
42 減速歯車(駆動手段)
64 付加回路部(全開全閉前開閉停止制御手段)
0 中心位置
Pc0 中心位置
Z 上下方向(振動方向)

Claims (1)

  1. 空気供給系から圧縮された空気が供給されると共に空気排出系から前記空気が排出されるように形成された空気支持部の前記空気の圧力によって支持される振動台を備えた振動試験機の振動台位置決め装置において、
    前記空気排出系に設けられた弁と、該弁を開閉駆動する駆動手段と、前記振動台の停止時に振動方向の位置を検出して該位置と前記振動方向の振動許容範囲の中心位置との差に対応した位置信号を発信可能な検出手段と、前記位置信号を受信して該位置信号に対応して前記位置が前記中心位置に近い一定範囲の位置になるように前記駆動手段を制御する制御手段と、前記弁が全開位置及び全閉位置に到達する前の位置であって到達に近い位置をそれぞれ検出する全開前位置検出手段及び全閉前位置検出手段と、該全開前位置検出手段又は前記全閉前位置検出手段の何れかが前記近い位置を検出するとその信号を受けて前記弁のそれぞれ開方向又は閉方向への前記開閉駆動を停止させるように制御する全開全閉前開閉停止制御手段と、を有することを特徴とする振動試験機の振動台位置決め装置。
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