JP3414979B2 - 油圧エレベータの制御方法及び装置 - Google Patents

油圧エレベータの制御方法及び装置

Info

Publication number
JP3414979B2
JP3414979B2 JP08353397A JP8353397A JP3414979B2 JP 3414979 B2 JP3414979 B2 JP 3414979B2 JP 08353397 A JP08353397 A JP 08353397A JP 8353397 A JP8353397 A JP 8353397A JP 3414979 B2 JP3414979 B2 JP 3414979B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
electric motor
speed
hydraulic pump
control valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08353397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10279203A (ja
Inventor
雅也 小川
基安 井原
Original Assignee
太陽鉄工株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 太陽鉄工株式会社 filed Critical 太陽鉄工株式会社
Priority to JP08353397A priority Critical patent/JP3414979B2/ja
Publication of JPH10279203A publication Critical patent/JPH10279203A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3414979B2 publication Critical patent/JP3414979B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Types And Forms Of Lifts (AREA)
  • Elevator Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧エレベータの
制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、誘導式の電動機の回転速度を
インバータによって制御し、油圧ポンプの吐出流量を正
逆両方向において制御することによって、乗りかごの上
昇時又は下降時の速度を制御するようにした油圧エレベ
ータが用いられている。
【0003】すなわち、従来の油圧エレベータは、電動
機により回転速度が可変駆動される油圧ポンプ、乗りか
ごを昇降駆動する油圧シリンダ、油圧ポンプと油圧シリ
ンダとの間に接続されて圧油の流量を制御する電磁制御
弁を有する(特開昭63−252885号公報)。
【0004】油圧シリンダを上昇させるときには、電動
機の回転速度を制御して油圧ポンプの吐出量を可変する
ことによって、油圧シリンダに供給される圧油の流量を
調整して油圧シリンダの上昇速度を制御する。
【0005】油圧シリンダを下降させるときには、電磁
制御弁をオンして油圧シリンダ内の圧油が電磁制御弁及
び油圧ポンプを通って油タンクに排出されるようにし、
電動機の回転速度を制御して油圧ポンプの逆方向の吐出
量を可変することによって、油圧シリンダから排出され
る圧油の流量を調整して油圧シリンダの下降速度を制御
する。
【0006】油圧シリンダの下降時におけるスタートの
際のショックを低減させるために、電磁制御弁として2
つの電磁制御弁を用い、これらをオンする動作タイミン
グを互いにずらせるように制御することが上述の公報に
開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の油
圧エレベータでは、電動機の回転速度の制御によって乗
りかごの速度が決定されるので、ベクトル制御方式でイ
ンバータにより高精度に制御される電動機が必要であ
る。しかし、一般にそのような電動機及び制御装置は高
価であるから、油圧エレベータのコストアップの要因と
なる。
【0008】また、例えば乗りかごが下降中に停電とな
った場合に、電磁制御弁がオフとなって流路が急激に閉
ざされるので、乗りかごが急停止したり上下に揺れたり
するという問題がある。
【0009】これらの問題を解消するために種々の工夫
がなされている。例えば、本出願人が先に提案した特願
平8−153649号では、電磁制御弁をバイパスする
ための別の電磁制御弁、及び油圧ポンプに対して並列的
に接続されるブリードオフ用の絞り弁及び電磁開閉弁を
設け、これらを制御することによって上述の問題の解消
を図っている。
【0010】また、ブリードオフ用の絞り弁を電磁制御
弁とし、その電磁制御弁を制御してブリードオフ流量を
制御することが考えられる。その場合に、油圧ポンプの
吐出圧力、油温、及び電動機の回転速度を検出し、検出
された各信号に基づいて油圧シリンダへの流量を演算に
より求めてブリードオフ用の電磁制御弁にフィードバッ
クすることが考えられる。しかしその場合には、検出す
べきパラメータが多くなるため、センサ、ディテクタ、
アンプなどのコストが高くなり、演算も容易でなく誤差
が加算されるという問題がある。
【0011】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、比較的低廉な電動機を用いて乗りかごの速度制御
を容易に行うことのできる油圧エレベータの制御方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る制
御方法は、回転速度に応じて吐出量が変化する油圧ポン
プと、前記油圧ポンプを回転駆動するための、回転速度
が可変制御される電動機と、乗りかごを昇降移動させる
ための油圧シリンダと、前記油圧ポンプの吐出側と前記
油圧シリンダとの間に接続されて圧油の流量を検出する
流量検出装置と、前記油圧ポンプの吐出側と油タンクと
の間に接続され、前記油圧ポンプから吐出される圧油が
前記油タンクへブリードオフする流量であるブリードオ
フ流量を制御する第1の制御弁と、を備え、前記乗りか
ごの上昇移動時において、前記油圧ポンプの吐出量が前
記乗りかごの目標速度に対応する流量である目標流量よ
りも大きくなるように前記電動機の回転速度を制御し、
前記流量検出装置により検出される流量が前記目標流量
に一致するように、前記第1の制御弁をフィードバック
制御し、前記電動機が起動してから所定のアイドル回転
速度に達するまでの起動初期期間において、前記油圧ポ
ンプの吐出量の全部がブリードオフするように前記第1
の制御弁を制御する工程と、前記電動機がアイドル回転
速度に達した後に、前記油圧ポンプの吐出量の一部を前
記油圧シリンダに流入させ、かつ、前記電動機の回転速
度を上昇させるとともに前記電動機の回転速度が上昇す
るにつれて前記油圧ポンプの吐出量と前記目標流量との
差が小さくなるように前記電動機の回転速度を制御する
工程と、を有する。
【0013】
【0014】請求項の発明に係る制御装置は、回転速
度に応じて吐出量が変化する油圧ポンプと、前記油圧ポ
ンプを回転駆動するための、回転速度が可変制御される
電動機と、乗りかごを昇降移動させるための油圧シリン
ダと、前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧シリンダとの
間に接続されて圧油の流量を検出する流量検出装置と、
前記油圧ポンプの吐出側と油タンクとの間に接続され、
前記油圧ポンプから吐出される圧油が前記油タンクへブ
リードオフする流量であるブリードオフ流量を制御する
第1の制御弁と、前記乗りかごの目標速度の指令を与え
る目標速度指令部と、前記乗りかごの上昇移動時におい
て、前記油圧ポンプの吐出量が前記目標速度に対応する
流量である目標流量よりも大きくなるように前記電動機
の回転速度を制御する電動機制御部と、前記流量検出装
置により検出される流量が前記目標流量に一致するよう
に、前記第1の制御弁をフィードバック制御するフィー
ドバック制御部と、を有し、前記目標速度指令部および
前記電動機制御部は、前記電動機が起動してから所定の
アイドル回転速度に達するまでの起動初期期間におい
て、前記油圧ポンプの吐出量の全部がブリードオフする
ように前記第1の制御弁を制御し、さらに、前記電動機
がアイドル回転速度に達した後に、前記油圧ポンプの吐
出量の一部を前記油圧シリンダに流入させ、かつ、前記
電動機の回転速度を上昇させるとともに前記電動機の回
転速度が上昇するにつれて前記油圧ポンプの吐出量と前
記目標流量との差を小さくするように前記電動機の回転
速度を制御する。
【0015】
【0016】請求項の発明に係る制御装置は、前記フ
ィードバック制御部は、前記流量検出装置により検出さ
れた流量に対応する変位を、前記第1の制御弁の開度に
フィードバックするように構成されてなる
【0017】請求項の発明に係る制御装置では、前記
目標速度指令部は、目標速度に応じた外形を有するカム
と、前記カムを回転駆動して当該カムの回転角度位置を
制御する指令モータと、前記指令モータを前記目標速度
に応じて制御する指令モータ駆動部と、を有してなる。
【0018】次に、本発明の制御方法を図1及び図2を
参照して説明する。図2において、時刻t0において乗
りかごの扉が閉じると、電動機13が起動され、その後
に周波数が上昇して回転速度が上昇し、時刻t1におい
てアイドル回転速度に達する。この間において、油圧ポ
ンプ12の吐出量の全部が第1の制御弁15によってブ
リードオフされる。電動機13のアイドル回転速度と
は、電動機13の起動後に適度なトルクを発生して負荷
を加えても安定した制御が行えるようになった回転速度
である。
【0019】電動機13がアイドル回転速度に達する
と、目標速度の指令が与えられる。時刻t2から目標速
度が上昇し、これにともなって電動機13の回転速度も
上昇する。この間において、電動機13の回転速度は、
油圧ポンプ12の吐出量が乗りかごの目標速度に対応す
る流量である目標流量QTよりも若干大きくなるよう
に、しかも回転速度が上昇するにつれてそれらの差が小
さくなるように制御される。これによって、第1の制御
弁15は、油圧シリンダ11へ流入する流量Q2が目標
流量QTと一致するように、ブリードオフ流量Q3がフ
ィードバック制御される。油圧ポンプ12の吐出量Q1
からブリードオフ流量Q3を差し引いた流量Q2が油圧
シリンダ11に流入する。
【0020】時刻t3において、電動機13は最高回転
速度に達し、油圧シリンダ11及び乗りかごは最高速度
で上昇する。時刻t4において、減速が開始され、時刻
t5において、一旦、低速での下降運転が行われ、時刻
t6において、目標速度が零に落とされ、時刻t7にお
いて電動機13の回転が完全に停止する。
【0021】時刻t1から時刻t7の間において、油圧
ポンプ12の吐出量Q1からブリードオフ流量Q3を差
し引いた流量Q2が油圧シリンダ11に流入し、流量Q
2に比例した速度で乗りかごが上昇する。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る油圧エレベー
タ1の基本油圧回路を示す図、図2は油圧エレベータ1
の制御方法を示すための上昇時における動作状態を示す
タイミングチャートである。
【0023】図1において、油圧エレベータ1は、油圧
シリンダ11、油圧ポンプ12、電動機13、チェック
弁14、第1の制御弁15、第2の制御弁16、油タン
ク18、及び電気制御装置19などから構成されてい
る。
【0024】油圧シリンダ11は、単動型の1段又は複
数段のものであり、ポートPT11に圧油を供給するこ
とによってロッド11aが伸長駆動する。ロッドの先端
には、図示しない滑車を介してロープが掛けられてお
り、ロッド11aが伸長することによってロープに吊り
下げられた図示しない乗りかごが上昇移動する。ポート
PT11から圧油が排出されると、ロッド11a及び乗
りかごが自重で下降する。乗りかごの上昇速度及び下降
速度は、ポートPT11を通過する圧油の流量に比例す
る。
【0025】油圧ポンプ12は、回転駆動されることに
よって圧油を吐出するものであり、吐出量はその回転速
度に比例する。電動機13は、誘導型のものであり、周
波数可変のインバータによって速度制御が行われる。
【0026】チェック弁14は、油圧ポンプ12から油
圧シリンダ11の方向にのみ圧油を流通させるものであ
り、その流量に応じて弁体が変位する。弁体の変位は、
レバーなどによって機械的に取り出され、第1の制御弁
15のフィードバック制御に用いられる。つまり、チェ
ック弁14は、流量検出装置をも兼ねており、流量を機
械的な変位として検出する。
【0027】第1の制御弁15は、その主回路が油圧ポ
ンプ12の吐出側と油タンク18との間に接続され、油
圧ポンプ12から吐出される圧油が油タンク18へブリ
ードオフする流量であるブリードオフ流量Q3を制御す
る。第1の制御弁15は、例えば電磁ソレノイド、パイ
ロット油圧、バネ、レバーなどの組み合わせによって作
動する。ブリードオフ流量Q3の制御によって、油圧シ
リンダ11の上昇時の速度つまり乗りかごの上昇速度が
制御されるので、第1の制御弁15を「上昇制御弁」と
いうことがある。
【0028】第2の制御弁16は、その主回路が油圧シ
リンダ11と油タンク18との間に接続され、油圧シリ
ンダ11から油タンク18に排出される圧油の流量Q4
を制御する。第2の制御弁16は、例えば電磁ソレノイ
ド、パイロット油圧、バネ、レバーなどの組み合わせに
よって作動する。流量Q4の制御によって、油圧シリン
ダ11の下降時の速度つまり乗りかごの下降速度が制御
されるので、第2の制御弁16を「下降制御弁」という
ことがある。
【0029】チェック弁14、第1の制御弁15、及び
第2の制御弁16は、パイロット作動用の他の制御弁、
及び目標速度を与えるためのカム、カムを回転駆動して
カムの回転角度位置を制御する指令モータなどととも
に、1つの共通のハウジング内に組み込まれている。つ
まり、1つのハウジング内に制御弁装置Vaが組み込ま
れており、制御弁装置Vaの機能及び構造の一部によっ
て、チェック弁14、第1の制御弁15、第2の制御弁
16、その他の弁、及び目標速度指令機構が形成されて
いる。
【0030】電気制御装置19には、電動機13の速度
制御を行うためのインバータ(電動機制御部)、指令モ
ータを目標速度に応じて制御する指令モータ駆動部、及
び、制御弁装置Vaを制御するための制御回路が含まれ
ている。
【0031】次に、油圧エレベータ1における上昇時の
制御動作について説明する。ここで、油圧シリンダ11
は下降端で停止しているとする。第1の制御弁15は最
大流量の流通が可能であり、第2の制御弁16は閉じて
チェック状態である。
【0032】図2に示すように、時刻t0において乗り
かごの扉が閉じると、電気制御装置19によって、電動
機13が数Hz乃至十数Hz程度の初期周波数によって
起動される。起動後に周波数が上昇して回転速度が上昇
し、時刻t1においてアイドル回転速度に達する。この
間において、油圧ポンプ12からは回転速度に応じた流
量が吐出されるが、吐出量の全部が第1の制御弁15に
よってブリードオフされ、油タンク18に排出される。
【0033】電動機13のアイドル回転速度とは、電動
機13の起動後に適度なトルクを発生して負荷を加えて
も安定した制御が行えるようになった回転速度である。
一般にアイドル回転速度が低い程高価である。本実施形
態の電動機13は、汎用の誘導電動機であり、インバー
タ制御によって数Hz程度の周波数の駆動電流によって
アイドル回転速度が得られる。
【0034】電動機13の回転速度がアイドル回転速度
に達すると、電気制御装置19から目標速度の指令が与
えられる。目標速度が上昇零点に設定されると、時刻t
2までその状態が維持される。
【0035】時刻t2から目標速度が上昇し、これにと
もなって電動機13の回転速度も上昇する。この間にお
いて、電動機13の回転速度は、油圧ポンプ12の吐出
量が乗りかごの目標速度に対応する流量である目標流量
QTよりも若干大きくなるように、しかも回転速度が上
昇するにつれてそれらの差が小さくなるように制御され
る。これによって、第1の制御弁15は、油圧シリンダ
11へ流入する流量Q2が目標流量QTと一致するよう
に、ブリードオフ流量Q3がフィードバック制御され
る。油圧ポンプ12の吐出量をQ1とすると、ブリード
オフ流量Q3は、次の式、 Q3=Q1−Q2 で示される。
【0036】時刻t3において、電動機13は最高回転
速度に達し、油圧シリンダ11及び乗りかごは最高速度
で上昇する。このときのブリードオフ流量Q3は最低レ
ベルとなる。
【0037】時刻t4において、乗りかごの減速が開始
され、時刻t5において、一旦、低速での下降運転が行
われ、時刻t6において、目標速度が零に落とされ、時
刻t7において電動機13の回転が完全に停止する。
【0038】時刻t1から時刻t7の間において、油圧
ポンプ12の吐出量Q1からブリードオフ流量Q3を差
し引いた流量Q2が油圧シリンダ11に流入し、流量Q
2に比例した速度で乗りかごが上昇する。
【0039】油圧エレベータ1の下降時の制御動作につ
いて簡単に説明する。下降時においては、電動機13は
停止し、チェック弁14は閉じた状態にある。第2の制
御弁16が制御され、油圧シリンダ11から排出される
圧油の流量が目標流量QTとなるように制御される。
【0040】上述の実施形態によると、第1の制御弁1
5によるブリードオフ流量Q3を制御して油圧シリンダ
11に流入する流量Q2を制御し、これによって油圧シ
リンダ11の上昇速度つまり乗りかごの上昇速度を制御
しているので、油圧ポンプ12の吐出量Q1つまり電動
機13の回転速度の精度は低くてもよく、比較的低廉な
汎用の電動機13を用いて乗りかごの速度制御を容易に
行うことができる。
【0041】また、上述の実施形態では、目標流量QT
を指令として与え、油圧シリンダ11に流入する流量Q
2が目標流量QTに一致するように、チェック弁14に
より検出した流量を第1の制御弁15にフィードバック
して制御している。フィードバック制御のために流量を
直接的に検出しているので、圧油の温度又は粘度などに
係わりなく正確に流量を検出することができ、制御の精
度が高い。しかも、多数のセンサ及びアンプなどを要し
ないので、低コストである。
【0042】上述の実施形態においては、電動機13が
アイドル回転速度に達した後で、目標速度の指令を与え
て電動機13に負荷が加わるように制御されており、ア
イドル回転速度の達するまでは電動機13は無負荷であ
るから、この間は低トルクでよく、制御が容易である。
したがって、ベクトル制御方式のような高価なインバー
タ及び電動機が不要であり、廉価なインバータ及び電動
機13を用いることができるので、油圧エレベータ1の
コストダウンを図ることができる。
【0043】しかも、電動機13が定格回転速度に達す
るのを待つことなく、アイドル回転速度に達した時点で
油圧シリンダ11の上昇駆動を開始するように制御を行
っているので、乗りかごの扉が閉じてから上昇を開始す
るまでの時間を短くすることができ、レスポンスが良好
である。
【0044】また、図2に示されるように、電動機13
の電流が所定値以下に抑えられるので、油圧エレベータ
1を設置するビルディングの受電設備の容量を低減する
ことができる。
【0045】また、油圧シリンダ11の下降時におい
て、第2の制御弁16による流量制御によって下降速度
が制御されるので、電動機13による回生制動を行う場
合のような大型の抵抗器が不要である。
【0046】次に、制御弁装置Va1の具体的な例につ
いて説明する。図3は制御弁装置Va1の断面構造を油
圧エレベータ1の全体の回路とともに示す図、図4は電
気制御装置19の構成の例を示すブロック図である。
【0047】図3において、制御弁装置Va1は、上昇
制御弁31、上昇側流量弁32、上昇側パイロット弁3
3、上昇側レバー34、上昇側カム35、上昇側電磁弁
36、上昇側パイロット絞り弁38、バイパス調整ネジ
39、下降制御弁40、下降側流量弁41、下降側パイ
ロット弁42、下降側レバー43、下降側カム44、下
降側電磁弁45、下降側パイロット絞り弁46、圧力計
47、ゲージコック48、手動下降弁49、及びパイロ
ットラインフィルタ50A,50Bなどから構成され
る。
【0048】図4において、電気制御装置19には、イ
ンバータINV、指令モータ駆動部DVS、コントロー
ラCTL、及び図示しない操作パネルなどが設けられて
いる。コントローラCTLは、インバータINV及び指
令モータ駆動部DVSに指令を与え、電磁制御弁などを
制御する。
【0049】次に、制御弁装置Va1の動作を、図2、
図3、及び図4を参照して説明する。油圧シリンダ11
の停止時においては、ポートPT11からの圧油は下降
制御弁40及び上昇側流量弁32によって遮断されてお
り、これによって乗りかごの自然沈下が防止されてい
る。パイロットラインフィルタ50Bを通るパイロット
流路も下降側電磁弁45によって遮断されており、漏れ
が防止されている。
【0050】上昇運転時において、乗りかごの扉が閉じ
ると、コントローラCTLからインバータINVにアナ
ログ信号が出力され、電動機13が低い初期周波数で起
動される。その後、時刻t1においてアイドル回転速度
に達する。その間において、油圧ポンプ12から吐出さ
れる圧油は、上昇制御弁31を通って油タンク18に戻
る。
【0051】電動機13がアイドル回転速度に達する
と、インバータINVからコントローラCTLに周波数
到達信号が送られ、指令モータSM1の回転によって上
昇側カム35が図の状態から左方向に回転し、少し遅れ
て上昇側電磁弁36が閉じられる。これによって、油圧
ポンプ12側の圧油がパイロットラインフィルタ50A
を通って上昇側パイロット弁33及び上昇制御弁31の
背圧室側に供給される。このとき、上昇側パイロット弁
33は開いており、パイロット流路の圧力は低く抑えら
れる(時刻t1〜2)。
【0052】コントローラCTLからインバータINV
へのアナログ信号のアップにともなって、電動機13の
回転速度が上昇するとともに、上昇側カム35の回転に
よって上昇側レバー34が上方へ移動し、上昇側パイロ
ット弁33が閉じてパイロット流路の圧力が上昇する。
【0053】これによって、上昇制御弁31の背圧室の
圧力が上昇し、上昇制御弁31が閉じ始め、油圧ポンプ
12からの吐出油は上昇側流量弁32を通って油圧シリ
ンダ11に流入し、油圧シリンダ11が上昇駆動を開始
する(時刻t2)。
【0054】油圧シリンダ11への圧油の流入によっ
て、上昇側流量弁32が下方へ移動し、これによって上
昇側レバー34が下方へ移動する。すると、上昇側パイ
ロット弁33が開いてパイロット流路の圧力が低下し、
上昇制御弁31の動きを抑制して油圧シリンダ11への
流入量が増加し過ぎないように自動調整される。
【0055】つまり、上昇制御弁31は、上昇側流量弁
32、上昇側パイロット弁33、及び上昇側レバー34
などを流量検出装置とし、上昇側カム35の回転角度に
対して油圧シリンダ11への流入量(Q2)が追従する
流量フィードバック制御弁として動作する。その結果、
油圧シリンダ11つまり乗りかごは、上昇側カム35に
よって与えられる目標速度となるように制御される。
【0056】上昇側流量弁32の変位は流量Q2に比例
し、温度及び圧力の影響を受けない。したがって、上昇
側カム35の回転角度位置を乗りかごの走行パターンに
合わせて制御することによって、温度及び圧力の影響を
受けない円滑な走行状態を得ることができる(時刻t3
乃至t7)。
【0057】このとき、油圧ポンプ12の吐出量Q1か
ら油圧シリンダ11への流入量Q2を差し引いた値がブ
リードオフ流量Q3となる。電動機13ができるだけ低
速回転の状態から上昇制御弁31を動作させることによ
り、全体のブリードオフ流量Q3を少なくし、効率の向
上を図り、圧油の温度上昇を抑制し、電動機13の起動
電流を抑制することができ、且つレスポンスの速い乗り
心地を得ることができる。
【0058】下降運転時においては、同じく指令モータ
の回転によって下降側カム44が図の状態から左方向に
回転し、下降側電磁弁45が開く。下降側カム44の回
転によって、下降側パイロット弁42が開き、これによ
ってパイロット流路の圧力が低下し、下降制御弁40の
背圧室側の圧力が低下して下降制御弁40が開き始め
る。
【0059】油圧シリンダ11のポートPT11から出
た圧油は、下降制御弁40及び下降側流量弁41を通っ
て油タンク18に排出され、これによって油圧シリンダ
11が下降を始める。油圧シリンダ11から排出される
圧油の流量Q4に応じて下降側流量弁41が図の上方へ
移動し、それに応じて下降側レバー43が移動し、下降
側パイロット弁42が閉じられ、下降制御弁40の背圧
室の圧力が上昇し、下降制御弁40の動きが抑制され
る。その結果、油圧シリンダ11つまり乗りかごの下降
速度が、下降側カム44の回転角度位置によって与えら
れる目標速度となるように制御される。
【0060】また、停電が発生した場合には、上昇側電
磁弁36及び下降側電磁弁45がオフとなるので、下降
制御弁40は閉じ上昇制御弁31は開く。また、インバ
ータINVがオフとなるので電動機13は停止する。そ
の結果、上昇側カム35及び下降側カム44の回転角度
位置に関係なく、油圧シリンダ11つまり乗りかごは停
止する。
【0061】なお、制御弁装置Va1の上昇側レバー3
4及び下降側レバー43の動作に関して、本出願人が先
に提案した弁装置(特公平4−63247号公報)を参
照することができる。
【0062】上述の制御弁装置Va1を用いた場合に
は、指令モータSM1により上昇側カム35及び下降側
カム44の回転角度を制御することによって乗りかごの
目標速度の指令を与えることができ、目標速度の指令の
与え方が単純であり制御が容易である。カムの回転角度
により目標速度の指令が与えられると、上昇側レバー3
4及び下降側レバー43による機械的なフィードバック
及びパイロット流路による流体的なフィードバックによ
って制御されるので、制御が確実である。特に、停電時
又は電源の異常時などにおける動作についても、安全サ
イドに動作するように機械的及び流体的に設定しておく
ことができ、安全である。
【0063】なお、上昇制御弁31及びその周辺のパイ
ロット流路などが本発明における第1の制御弁に相当す
る。上述の実施形態において、指令モータSM1として
ステップモータが用いられており、ステップモータに与
えるパルス数によって回転角度が制御されている。ステ
ップモータには原点センサが設けられており、原点位置
においてカムの基準点を検出しこれにより速度零の指令
を出す。制御弁装置Va1の構成、構造、形状などは適
宜変更することができる。電気的にフィードバック制御
が行われるように構成してもよい。その他、油圧エレベ
ータ1及び電気制御装置19の各部の構造、形状、回
路、寸法、個数、又は材質などは、本発明の主旨に沿っ
て上述した以外に適宜変更することができる。
【0064】
【発明の効果】本発明によると、比較的低廉な電動機を
用いて乗りかごの速度制御を容易に行うことができる。
【0065】請求項の発明によると、全体のブリード
オフ流量が少なくなり、且つレスポンスの速い乗り心地
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油圧エレベータの基本油圧回路を
示す図である。
【図2】油圧エレベータの制御方法を示すための上昇時
における動作状態を示すタイミングチャートである。
【図3】制御弁装置の断面構造を油圧エレベータの全体
の回路とともに示す図である。
【図4】電気制御装置の構成の例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 油圧エレベータ 11 油圧シリンダ 12 油圧ポンプ 13 電動機 14 チェック弁(流量検出装置) 15 第1の制御弁 18 油タンク 19 電気制御装置(電動機制御部) 31 上昇制御弁(第1の制御弁) 32 上昇側流量弁(流量検出装置) 33 上昇側パイロット弁(フィードバック制御部) 34 上昇側レバー(流量検出装置、フィードバック制
御部) 35 上昇側カム(カム、目標速度指令部) SM1 指令モータ(目標速度指令部) DVS 指令モータ駆動部(目標速度指令部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−92873(JP,A) 特開 平6−171849(JP,A) 特開 昭62−49003(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 1/26 B66B 9/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転速度に応じて吐出量が変化する油圧ポ
    ンプと、 前記油圧ポンプを回転駆動するための、回転速度が可変
    制御される電動機と、 乗りかごを昇降移動させるための油圧シリンダと、 前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧シリンダとの間に接
    続されて圧油の流量を検出する流量検出装置と、 前記油圧ポンプの吐出側と油タンクとの間に接続され、
    前記油圧ポンプから吐出される圧油が前記油タンクへブ
    リードオフする流量であるブリードオフ流量を制御する
    第1の制御弁と、を備え、 前記乗りかごの上昇移動時において、前記油圧ポンプの
    吐出量が前記乗りかごの目標速度に対応する流量である
    目標流量よりも大きくなるように前記電動機の回転速度
    を制御し、前記流量検出装置により検出される流量が前
    記目標流量に一致するように、前記第1の制御弁をフィ
    ードバック制御し、 前記電動機が起動してから所定のアイドル回転速度に達
    するまでの起動初期期間において、前記油圧ポンプの吐
    出量の全部がブリードオフするように前記第1の制御弁
    を制御する工程と、 前記電動機がアイドル回転速度に達した後に、前記油圧
    ポンプの吐出量の一部を前記油圧シリンダに流入させ、
    かつ、前記電動機の回転速度を上昇させるとともに前記
    電動機の回転速度が上昇するにつれて前記油圧ポンプの
    吐出量と前記目標流量との差が小さくなるように前記電
    動機の回転速度を制御する工程と、を有する、 ことを特徴とする油圧エレベータの制御方法。
  2. 【請求項2】回転速度に応じて吐出量が変化する油圧ポ
    ンプと、 前記油圧ポンプを回転駆動するための、回転速度が可変
    制御される電動機と、 乗りかごを昇降移動させるための油圧シリンダと、 前記油圧ポンプの吐出側と前記油圧シリンダとの間に接
    続されて圧油の流量を検出する流量検出装置と、 前記油圧ポンプの吐出側と油タンクとの間に接続され、
    前記油圧ポンプから吐出される圧油が前記油タンクへブ
    リードオフする流量であるブリードオフ流量を制御する
    第1の制御弁と、 前記乗りかごの目標速度の指令を与える目標速度指令部
    と、 前記乗りかごの上昇移動時において、前記油圧ポンプの
    吐出量が前記目標速度に対応する流量である目標流量よ
    りも大きくなるように前記電動機の回転速度を制御する
    電動機制御部と、 前記流量検出装置により検出される流量が前記目標流量
    に一致するように、前記第1の制御弁をフィードバック
    制御するフィードバック制御部と、を有し、前記目標速度指令部および前記電動機制御部は、前記電
    動機が起動してから所定のアイドル回転速度に達するま
    での起動初期期間において、前記油圧ポンプの吐出量の
    全部がブリードオフするように前記第1の制御弁を制御
    し、さらに、前記電動機がアイドル回転速度に達した後
    に、前記油圧ポンプの吐出量の一部を前記油圧シリンダ
    に流入させ、かつ、前記電動機の回転速度を上昇させる
    とともに前記電動機の回転速度が上昇するにつれて前記
    油圧ポンプの吐出量と前記目標流量との差を小さくする
    ように前記電動機の回転速度を制御する、 ことを特徴とする油圧エレベータの制御装置。
  3. 【請求項3】前記フィードバック制御部は、前記流量検
    出装置により検出された流量に対応する変位を、前記第
    1の制御弁の開度にフィードバックするように構成され
    てなる、 請求項記載の油圧エレベータの制御装置。
  4. 【請求項4】前記目標速度指令部は、 目標速度に応じた外形を有するカムと、 前記カムを回転駆動して当該カムの回転角度位置を制御
    する指令モータと、 前記指令モータを前記目標速度に応じて制御する指令モ
    ータ駆動部と、 を有してなる請求項2又は請求項3記載の油圧エレベー
    タの制御装置。
JP08353397A 1997-04-02 1997-04-02 油圧エレベータの制御方法及び装置 Expired - Fee Related JP3414979B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08353397A JP3414979B2 (ja) 1997-04-02 1997-04-02 油圧エレベータの制御方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08353397A JP3414979B2 (ja) 1997-04-02 1997-04-02 油圧エレベータの制御方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10279203A JPH10279203A (ja) 1998-10-20
JP3414979B2 true JP3414979B2 (ja) 2003-06-09

Family

ID=13805145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08353397A Expired - Fee Related JP3414979B2 (ja) 1997-04-02 1997-04-02 油圧エレベータの制御方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3414979B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102295200A (zh) * 2010-06-23 2011-12-28 苏州福沃斯电梯有限公司 一种液压电梯/液压升降机用动力泵站

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102295200A (zh) * 2010-06-23 2011-12-28 苏州福沃斯电梯有限公司 一种液压电梯/液压升降机用动力泵站

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10279203A (ja) 1998-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4548296A (en) Hydraulic elevator
KR100510204B1 (ko) 유압리프트의 제어방법 및 제어장치
CA1173724A (en) Electromechanical control for hydraulic elevators
US6505711B1 (en) Hydraulic elevator, comprising a pressure accumulator which acts as a counterweight and a method for controlling and regulating an elevator of this type
JP2000219458A (ja) 油圧エレベ―タ装置
JPH07115813B2 (ja) 油圧エレベータ装置
JP3414979B2 (ja) 油圧エレベータの制御方法及び装置
JP2019194404A (ja) 水門開閉装置
JPH07144839A (ja) 油圧エレベーターの制御装置
JP3399251B2 (ja) 油圧エレベータ装置
JP2880193B2 (ja) 油圧エレベータの制御装置
JP3371705B2 (ja) 油圧エレベータ装置
JP3395528B2 (ja) 油圧エレベータ装置
JP3319660B2 (ja) 油圧エレベータ装置
JPH03111385A (ja) 油圧エレベータの制御方法
JP3257384B2 (ja) 油圧エレベーター装置
JP3987351B2 (ja) 水圧エレベータ装置
JP3395534B2 (ja) 油圧エレベータ装置
JP4019633B2 (ja) 油圧エレベータ
WO1995015908A1 (en) Elevator control valve assembly
JP3173198B2 (ja) 油圧エレベーター装置
JP2533782Y2 (ja) ロードセンシング油圧回路装置
JPH0466481A (ja) 油圧エレベータの制御装置
JPS6153310B2 (ja)
JPH07137945A (ja) 油圧エレベーターの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030318

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080404

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080404

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100404

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140404

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees