JP3693482B2 - シール装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧シリンダなどのカバー部材とシリンダチューブの端部との間をシールするためのシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、流体圧シリンダのカバー部材とシリンダチューブの端面との間をシールするために、カバー部材の一端面にシール装置が形成される。
【0003】
図5は従来のシール装置80の例を示す図である。
図5(A)に示すシール装置80Aでは、カバー部材KV1のシール面に全体として円環状の溝81が形成され、溝81の底部に円環状のシール部材SA1が装着され、シリンダチューブCT1の端部が溝81に挿入されている。シール部材SA1は、溝81の底部とシリンダチューブCT1の端面とによって強く圧迫され、これによってシール作用が生じる。
【0004】
図5(B)に示すシール装置80Bでは、カバー部材KV2に径小部KV2aを設け、径小部KV2aの外周面に溝82を形成する。溝82の中にシール部材SA2を装着し、シール部材SA2によってシリンダチューブCT2の内周面をシールするように構成する。
【0005】
図5(C)に示すシール装置80Cでは、カバー部材KV3の一端面に溝83を形成し、且つバックアップ部BK3を装着するための溝84を形成する。溝84に装着されたバックアップ部BK3は、シール部材SA3が内圧によってはみださないようにバックアップする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図5(A)に示すシール装置80Aは構成が簡単であるが、シリンダチューブCT1とカバー部材KV1との間の位置決めのためにシリンダチューブCT1の端部に段差を設け、その段部をカバー部材KV1の端面に当接させる必要があるので、それだけシール部材SA1との当接面積が少なくなる。シリンダチューブCT1の肉厚が薄くなると段差を設けることができなくなるので、一定の肉厚以上のシリンダチューブCT1を使用する場合にしか適用できない。
【0007】
図5(B)に示すシール装置80Bでは、シリンダチューブCT2の肉厚が薄い場合でも問題がないが、径小部KV2aを設けるためにカバー部材KV2の外周を切削加工によって削り落とさなければならず、その加工に時間を要し、コスト高となる。また、この構造では、肉厚の薄いチューブが内圧により広がり、シール性能を劣化させる可能性がある。
【0008】
図5(C)に示すシール装置80Cでは、内圧によるシール部分のチューブの広がりを防止できるが、バックアップ部BK3が部品として必要であり、それだけ部品点数が増大して組み立て工数が増大する。また溝84を加工しなければならないのでそれだけコストアップとなる。
【0009】
図5(C)に示すシール装置80Cにおいてバックアップ部BK3を切削加工によってカバー部材KV3に一体に形成できればよいのであるが、狭い溝83の中にバイトを挿入することができず、実際にはこれは不可能である。
【0010】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、部品点数が増大することなく、コストアップとならないシール装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係るシール装置は、カバー部材KVの1つの面であるシール面FC1に設けられ、シリンダチューブCTの端面との間をシールするためのシール装置5であって、前記シール面FC1に前記シリンダチューブCTの端部が挿入できるように形成された円環状であって断面が矩形状の溝11と、前記溝11の開口部の半径方向内側の縁部に設けられて前記シール面FC1から垂直方向に突出した円環状の突出部BKaを前記開口部を塞ぐ方向に押すことによって塑性変形させて形成されたバックアップ部BKと、前記溝11に挿入される前記シリンダチューブCTの端部の周面と前記溝11の壁面と前記バックアップ部とにより囲まれた部分に装着されたシール部材SAと、を有してなる。
【0014】
突出部BKaを塑性変形させる方法として、ローラ31により押し付けながら径方向に相対移動させる方法、プレス装置によって型でプレスを行う方法、型を揺動させながら押していく方法などがある。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るシール装置5の断面図である。
シール装置5は、流体圧シリンダ1のカバー部材KVとシリンダチューブCTの端部との間をシールするものである。カバー部材KV及びシリンダチューブCTの材料として、例えば、鋼材、ステンレス合金、アルミニウム合金、又は亜鉛合金などが用いられる。
【0016】
カバー部材KVの一方の端面FC1には、全体として円環状であり断面が矩形状の溝11が形成されている。溝11の開口部の内周側の縁部には、カバー部材KVと一体のバックアップ部BKが形成されている。溝11内にはシリンダチューブCTの端部が挿入され、その端面が溝11の底部11aに当接している。
【0017】
シリンダチューブCTの内周面CTaと溝11の壁面11bとの間に、スペーサ12及びシール部材SAが装着される。シール部材SAは、シリンダチューブCTの内周面CTaと溝11の壁面11bとの間に挟まれて圧迫されており、これによってシール作用が生じる。シール部材SAは、スペーサ12及びバックアップ部BKによって軸方向の移動が規制される。特に、シール部材SAの奥側に内圧の生じることがあるが、その場合でもシール部材SAが溝11からはみ出すことが、バックアップ部BKの存在によって防止される。
【0018】
シール部材SAとして、例えば、Oリング、Uパッキンなどが用いられる。シール部材SAの種類又は形状によっては、スペーサ12を省略することが可能である。
【0019】
次に、シール装置5の作製方法を説明する。
図2はシール装置5のバックアップ部BKの形成方法を説明する図、図3は突出部BKaが塑性変形する過程を示す図である。
【0020】
まず、図2(A)に示すように、材料であるカバー部材KVaの端面FC1に、円環状の溝11を設け、且つ溝11の開口部の内側の縁部に、開口部の幅寸法(開口寸法)よりも低い円環状の突出部BKaを設けておく。溝11及び突出部BKaの形成は、切削加工により、又は型成形などにより行うことが可能である。寸法の一例を示すと、溝11の深さが5mm、開口部の幅が3.7mmのとき、突出部BKaの幅は0.5〜1mm程度、高さは0.5〜1mm程度である。
【0021】
次に、図2(B)に示すように、ローラ治具30を用い、ローラ31によって突出部BKaを半径方向外方つまり開口部を塞ぐ方向に押すことにより、突出部BKaを塑性変形させる。このとき、カバー部材KVaはチャックで掴んで回転させ、ローラ治具30を刃物台などに取り付けて半径方向(矢印M1方向)に移動させる。ローラ31が端面FC1に接触しないように、例えば数百ミクロン程度のクリアランスを設けた状態で、ローラ31を端面FC1と平行に移動させる。カバー部材KVaが回転しているので、ローラ31は突出部BKaと接触して回転する。
【0022】
図3に示すように、ローラ31の移動にともなって、突出部BKaは、BKb,BKc,BKdのように変形し、最終的に図2(c)に示すバックアップ部BKとなる。
【0023】
図4はローラ治具30の例を示す正面図である。
ローラ治具30は、本体32の先端付近に内蔵されたベアリング33,34に、ローラ31のシャフト31aが回転可能に支持されることによって構成される。本体32にボルトで固定されたカバー部材35によって、ベアリング33,34が押さえられている。
【0024】
上述したように、本実施形態のシール装置5によれば、バックアップ部BKがカバー部材KVと一体であるから、部品点数が増大することなく、組み立ても容易であるからコストアップとならない。
【0025】
また、バックアップ部BKを形成するに当たり、溝11及び突出部BKaを通常の切削加工によって容易に形成することができ、その後にローラ治具30を用いて変形させてバックアップ部BKとするので、バックアップ部BKの形成が容易である。端面FC1の高さ位置に関して、溝11の外周側と内周側とで差を設ける必要がないので、溝11の深さ(軸方向の寸法)の最大値を小さくすることができ、それだけカバー部材KVの軸方向寸法を小さくできる。したがって、流体圧シリンダ1の軸方向長さを短くできる。
【0026】
上述の実施形態においては、突出部BKaを塑性変形させるためにローラ治具30を用いたが、それに代えて、プレス装置によって突出部BKaを押して塑性変形させる方法を適用することも可能である。この場合には、例えば突出部BKaの変形の過程に応じた複数種類の型を準備しておき、2〜3回のプレス工程でバックアップ部BKを形成すればよい。また、型を突出部BKaに押しつける際に、リベッティングのかしめのように型を中心線に対して傾斜させることによって、型を突出部BKaの全周ではなく一部にのみ当接させ、その状態で型を回転させることによって全周を押さえていくという揺動方式としてもよい。
【0027】
上述の実施形態において、端面FC1を、溝11の外周側と内周側とで同じ高さ位置としてもよい。溝11の深さ、幅、形状、バックアップ部BK,突出部BKaの形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。本発明は、流体圧シリンダのみでなく、バルブ、アキュムレータ、タンク、その他の流体圧機器などに適用することが可能である。
【0028】
【発明の効果】
本発明によると、部品点数が増大することなく、コストアップとならないシール装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシール装置の断面図である。
【図2】シール装置のバックアップ部の形成方法を説明する図である。
【図3】バックアップ部が塑性変形する過程を示す図である。
【図4】ローラ治具の例を示す正面図である。
【図5】従来のシール装置の例を示す図である。
【符号の説明】
5 シール装置
11 溝(シール溝)
31 ローラ
KV カバー部材
CT シリンダチューブ
FC1 端面(シール面)
BK バックアップ部
BKa 突出部
SA シール部材
Claims (1)
- カバー部材の1つの面であるシール面に設けられ、シリンダチューブの端面との間をシールするためのシール装置であって、
前記シール面に前記シリンダチューブの端部が挿入できるように形成された円環状であって断面が矩形状の溝と、
前記溝の開口部の半径方向内側の縁部に設けられて前記シール面から垂直方向に突出した円環状の突出部を前記開口部を塞ぐ方向に押すことによって塑性変形させて形成されたバックアップ部と、
前記溝に挿入される前記シリンダチューブの端部の周面と前記溝の壁面と前記バックアップ部とにより囲まれた部分に装着されたシール部材と、
を有してなることを特徴とするシール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03083498A JP3693482B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03083498A JP3693482B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | シール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11230345A JPH11230345A (ja) | 1999-08-27 |
JP3693482B2 true JP3693482B2 (ja) | 2005-09-07 |
Family
ID=12314738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03083498A Expired - Fee Related JP3693482B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | シール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3693482B2 (ja) |
-
1998
- 1998-02-13 JP JP03083498A patent/JP3693482B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH11230345A (ja) | 1999-08-27 |
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