JP5899055B2 - 玉軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の球状の転動体を、外輪及び内輪に圧接する圧接機構を有した玉軸受に関する。
従来、工作機械などでは、主軸の回転剛性や回転精度の向上、或いは振動や騒音の低減などを目的として、主軸の軸受に予圧を付与することが行われている。すなわち、軸受の転動体を外輪及び内輪に予め所定の圧接力で圧接しておくことがなされている(特許文献1)。
実用新案登録第2591620号公報
図1Aは、この予圧付与方法の一例を示す一対の軸受110,110の概略中心断面図である。軸受110の外輪130は、ハウジング3の取り付け孔3hに嵌入支持されており、他方、軸受110の内輪120には、軸支対象の主軸5が嵌合されて内輪120と主軸5とは相対移動不能に固定されている。そして、この例では所謂アンギュラ玉軸受110が使用されている。すなわち、内輪120と外輪130との間に介装された複数の球状の転動体150は、所定の接触角αで内輪120及び外輪130の各転動面120a,130aに接触している。
ここで、接触角αとは、転動面120a,130aにおいて転動体150が接触する接触位置を規定する角度のことである。つまり、一般的には、内輪120の転動面120aにおける転動体150の接触位置P120aと、外輪130の転動面130aにおける転動体150の接触位置P130aとを結ぶ直線Lが、ラジアル方向(半径方向)となす角度αのことである。例えば、接触角が35°の場合には、内輪120の転動面120a及び外輪130の転動面130aのそれぞれにおいてラジアル方向から35°だけ傾いた位置を接触位置P120a,130aとして、転動体150は内輪120及び外輪130と接触する。
よって、かかるアンギュラ玉軸受110を用いた場合に、予圧を付与すべく例えば外輪130をハウジング3に対してアキシャル方向(軸方向)に押し込めば、そのアキシャル方向の押し力の一部は、図1Bに示すように外輪130と転動体150との接触角αを介してラジアル方向の内方の分力に変換されて転動体150に伝達され、このラジアル方向の内方の分力により、転動体150は内輪120に押し付けられ、これにより、転動体150は、内輪120及び外輪130の両者に圧接された状態、つまり予圧された状態となる。
しかしながら、図1Bに示すように外輪130をアキシャル方向に押し込む際には、外輪130の外周面130bとハウジング3の取り付け孔3hの内周面3haとの金属接触に起因した静止摩擦力や動摩擦力の作用により、所謂スティックスリップ現象を生じ得る。すなわち、予圧を付与すべくアキシャル方向に外輪130を押し込むと、外輪130は、玉軸受110が有する種々の微小隙間や微小変形などに起因して、ハウジング3に対してアキシャル方向に相対移動するが(図1B中のΔを参照)、その際には、動いたり止まったりを繰り返す。図2はこの様子を示すグラフである。縦軸には外輪130に与えるアキシャル方向の押し力の大きさを取っており、横軸には、ハウジング3に対する外輪130の相対移動量Δを取っている。そして、このグラフを見てわかるように、押し力を増やしているのに相対移動しないスティック域Astがあったり、押し力を増やしていないのに相対移動するスリップ域Aslipがあったりする。そのため、このような外輪130をハウジング3に対して滑らせながら予圧する方法では、外輪130及び内輪120に対する転動体150の圧接力を所期の適正範囲に設定するのは困難である。
そして、この圧接力の大きさが、適正範囲に入っていない場合には、工作機械の運転中、つまり玉軸受110の使用中に種々の問題を招き得る。例えば、圧接力が小さい場合には、主軸5の回転剛性や回転精度を維持できなくなったり、或いは転動面120a,130aにスミアリングなどの滑り損傷を生じることも有り、逆に、圧接力が大きい場合には、玉軸受110の摩擦抵抗が大きくなって動力ロスや発熱の増大を招き得る。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、転動体を外輪及び内輪に圧接する圧接機構を有した玉軸受において、圧接力の管理を行い易くすることにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
外輪と、内輪と、前記外輪及び前記内輪にそれぞれ対応する接触角で接触して転動する複数の球状の転動体と、を有する玉軸受であって、
前記外輪は、
所定の接触角で前記転動体が接触して転動する転動面を有した内側環状部と、
前記内側環状部からラジアル方向の外方に延出して一体に設けられた薄肉部と、
前記薄肉部を介して前記内側環状部をアキシャル方向に移動可能に支持すべく前記薄肉部の外周縁部に一体に設けられた外側環状部と、
前記内側環状部と前記薄肉部と前記外側環状部とで区画される環状空間に加圧流体を供給するための供給孔と、を有し、
前記供給孔から供給された前記加圧流体によって、前記薄肉部が前記アキシャル方向に弾性変形され、前記内側環状部の前記アキシャル方向の移動を介して前記転動体が前記外輪及び前記内輪に圧接されることを特徴とする玉軸受である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、転動体を外輪及び内輪に圧接する圧接機構を有した玉軸受において、圧接力の管理が容易に行えるようになる。
図1A及び図1Bは、従来の予圧付与方法の一例を示す一対の軸受110,110の概略中心断面図であり、図1Aには予圧の非付与状態を示し、図1Bには予圧の付与状態を示している。 予圧付与時たる圧接力の付与時に生じるスティックスリップ現象を説明するためのグラフである。 図3Aは、第1実施形態の玉軸受10の概略中心断面図であり、図3Bは、図3A中のB−B断面図である。 図3A中のIV部拡大図である。 図5A及び図5Bは、図4中の外輪30の拡大図であり、図5Aには、圧力室30Rの非加圧状態を示し、図5Bには、同加圧状態を示している。 加圧流体の供給圧と内側環状部32の移動量Δ32との関係のグラフである。 第1実施形態の玉軸受10の適用例の概略中心断面図である。 上記適用例の変形例であって、第1実施形態の玉軸受10と既存の玉軸受110とを正面組み合わせで配置した場合の概略中心断面図である。 図9Aは、第2実施形態の玉軸受10aの概略中心断面図であり、図9Bは、図9A中のB−B断面図である。 図9A中のX部拡大図である。 第2実施形態の玉軸受10aの変形例である。 図11A及び図11Bは、図10A中の外輪30’の拡大図であり、図11Aには、圧力室30Rの非加圧状態を示し、図11Bには、同加圧状態を示している。 第2実施形態の玉軸受10aの適用例の概略中心断面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
外輪と、内輪と、前記外輪及び前記内輪にそれぞれ対応する接触角で接触して転動する複数の球状の転動体と、を有する玉軸受であって、
前記外輪は、
所定の接触角で前記転動体が接触して転動する転動面を有した内側環状部と、
前記内側環状部からラジアル方向の外方に延出して一体に設けられた薄肉部と、
前記薄肉部を介して前記内側環状部をアキシャル方向に移動可能に支持すべく前記薄肉部の外周縁部に一体に設けられた外側環状部と、
前記内側環状部と前記薄肉部と前記外側環状部とで区画される環状空間に加圧流体を供給するための供給孔と、を有し、
前記供給孔から供給された前記加圧流体によって、前記薄肉部が前記アキシャル方向に弾性変形され、前記内側環状部の前記アキシャル方向の移動を介して前記転動体が前記外輪及び前記内輪に圧接されることを特徴とする玉軸受。
このような玉軸受によれば、加圧流体の供給圧に基づいて薄肉部がアキシャル方向に弾性変形されることにより、内側環状部が移動して転動体は外輪及び内輪に圧接される。よって、圧接過程でのスティックスリップ現象の発生は有効に回避され、これにより、概ね供給圧の増減に連動して、転動体の外輪及び内輪との圧接力は円滑且つ速やかに変化するようになる。その結果、圧接力を正確に付与することができて、圧接力の管理(つまり予圧管理)を容易に行うことができる。
また、加圧流体の供給圧に追随して速やかに圧接力は変化するので、圧接力を任意の目標値に自在に増減調整可能となり、そのような圧接力の変更のニーズのあるような場合にも何等問題なく対応可能である。
更に、圧接機構は、上述のように外輪の一部として設けられ、つまり玉軸受に内蔵されているので、玉軸受の外径寸法、内径寸法、及び幅といった取り付け関係寸法を、既存の標準規格や業界規格等の各種規格に準拠させることができる。よって、標準品の玉軸受を取り付ける場合と同じような容易さで、取り付け対象の各種装置に当該圧接機構を有した玉軸受を取り付けることができて、扱い易いものとなる。
かかる玉軸受であって、
前記内輪は、前記アキシャル方向の二箇所で前記転動体に接触し、
前記外輪は、前記転動体の第2の転動面が形成された第2環状部を有し、
前記外輪の前記内側環状部の前記転動面は、前記内輪に係る前記アキシャル方向の二箇所のうちの一箇所に対応させて、前記アキシャル方向の一箇所で前記転動体に接触するとともに、前記第2環状部の前記第2の転動面は、前記内輪に係る前記アキシャル方向の二箇所のうちのもう一箇所に対応させて、前記アキシャル方向の一箇所で前記転動体に接触するのが望ましい。
このような玉軸受によれば、所謂4点接触玉軸受の構成になっている。よって、この玉軸受け一つで、ラジアル荷重だけでなく両方向のアキシャル荷重も受けることも可能となり、その適用範囲の拡大を図れる。
かかる玉軸受であって、
前記薄肉部に対して前記アキシャル方向に対向されつつ前記環状空間に挿入されることにより前記環状空間を封止するリング状の栓部材を有し、
前記栓部材は、前記外側環状部に相対移動不能に固定されているとともに、前記内側環状部に対しては所定の隙間を介して非接触状態に配置され、
前記栓部材と前記内側環状部との間の前記隙間には、ゴム製或いは樹脂製のシール部材が介装されているのが望ましい。
このような玉軸受によれば、シール部材によって環状空間の密閉性を高めることができて、これにより加圧流体の外部漏出は確実に防止される。また、圧接力の付与過程で内側環状部がアキシャル方向に移動する際には、当該内側環状部は、シール部材と摺動することになるが、かかるシール部材は、ゴム製或いは樹脂製であるので、金属接触に起因したスティックスリップ現象の発生は有効に回避される。
===第1実施形態===
図3Aは、第1実施形態の玉軸受10の概略中心断面図であり、図3Bは、図3A中のB−B断面図である。また、図4は、図3A中のIV部拡大図である。更に、図5A及び図5Bには、図4中の外輪30を拡大して示している。
なお、以下の説明では、玉軸受10の軸方向のことを「アキシャル方向」又は「前後方向」と言い、玉軸受10の半径方向のことを「ラジアル方向」又は「内外方向」と言う。また、以下で用いる断面図については、本来断面部に示すべきハッチングの一部を、図の錯綜防止目的で省略していることがある。
玉軸受10は、工作機械等の適宜な装置のハウジング3に、主軸などの軸部材5を回転自在に支持するものである(図7を参照)。そして、その使用状態にあっては、例えば玉軸受10の外輪30がハウジング3の取り付け孔3hに嵌合され、また、内輪20の内周側には、軸支対象の軸部材5が嵌合され、これにより玉軸受10は軸部材5を回転自在に支持する。
図3A及び図3Bに示すように、第1実施形態の玉軸受10は、所謂単列アンギュラ玉軸受の範疇に属する。すなわち、単列であることから、内輪20と外輪30との間には、複数の球状の転動体50が一列に並んだ状態で配置されている。また、アンギュラ玉軸受であることから、図4に示すように各転動体50は、内輪20の転動面20a及び外輪30の転動面30aに対して所定の接触角α(この例では35°)で接触する。これにより、軸部材5に作用するラジアル荷重(ラジアル方向の外力)を受け止め可能であり、また、アキシャル荷重(アキシャル方向の外力)については一方向(図3A及び図4では後方を向いたアキシャル荷重)のみを受け止め可能である。
なお、互いに隣り合う転動体50,50同士の接触は、保持器60によって回避されている。例えば、保持器60は、転動体50を収容する孔部を転動体50毎に有し、これにより転動体50,50同士の接触を回避する。
ここで、この玉軸受10は、予圧機構、すなわち転動体50を内輪20及び外輪30に圧接する圧接機構を外輪30に内蔵している。そして、この圧接動作は、図4の外輪30内の圧力室R30に加圧流体を供給して、後述の薄肉部34を弾性変形することで行われ、これにより、その圧接過程でのスティックスリップ現象の発生を防いでいる。すなわち、圧接過程においては、その現象の原因となる金属接触部分同士の相対滑りが生じないようにしており、その結果、加圧流体の供給圧の調整によって、供給圧に応じた圧接力で転動体50を外輪30及び内輪20に圧接可能としている。
以下、玉軸受10の各構成について詳細に説明する。
図4に示すように、内輪20は、鋼製の円筒体を本体とする。そして、内輪20の外周面には、転動体50が転動すべき転動面20aが全周に亘って溝状に凹設されている。転動面20aは、その断面形状が略円弧状の凹曲面20aに形成されており、当該略円弧形状は、転動体50が35°の接触角αで接触するように形成されている。これにより、転動体50は、転動面20a上においてラジアル方向から35°だけ前方に傾いた位置を接触位置P20aとして内輪20と接触する。
なお、かかる内輪20の素材は何等鋼製に限るものではなく、超硬等の非鉄金属でも良いし、或いは、セラミック等の非金属でも良く、このことは、外輪30、転動体50、及び保持器60についても同様である。但し、保持器60については、作用する負荷が小さいことから、その素材にプラスチックの使用もあり得る。
外輪30は、転動体50が転動する転動面30aを有した内側環状部32と、内側環状部32からラジアル方向の外方に延出して一体に且つ内側環状部32と同芯に設けられた円板状の薄肉部34と、薄肉部34を介して内側環状部32をアキシャル方向に移動可能に支持すべく薄肉部34の外周縁部34e1に一体且つ内側環状部32と同芯に設けられた外側環状部36と、を有する。そして、薄肉部34は、アキシャル方向に関しては、外側環状部36の略中央位置に設けられ、また、内側環状部32は、薄肉部34の内周縁部34e2を起端としてアキシャル方向の後方に延在して設けられている。これにより、薄肉部34よりも後方の位置には、外側環状部36と薄肉部34と内側環状部32とで区画された環状空間SPが存在しており、当該環状空間SPは、転動体50に圧接力を付与するための圧力室R30として機能する。
内側環状部32の内周面には、転動体50が転動すべき転動面30aが全周に亘って直接形成されている。転動面30aは、その断面形状が略円弧状の凹曲面30aに形成されており、当該略円弧形状は、転動体50が35°の接触角αで接触するように形成されている。これにより、この転動面30aは、内輪20の転動面20aと協同しながら、互いに35°の接触角αで転動体50をラジアル方向の内外及びアキシャル方向の前後から挟み込み可能となっている。詳しくは、内側環状部32は、既述のように外側環状部36におけるアキシャル方向の略中央位置よりも後方に設けられ、これにより、転動体50との接触位置P30aもアキシャル方向の後方に位置しており、他方、内輪20の接触位置P20aはアキシャル方向の略中央位置よりも前方に位置している。よって、これら接触位置P20a,P30a同士を結ぶ線分L10上に転動体50の球心C50が位置しており、これにより、外輪30と内輪20とは、35°の接触角αで転動体50をラジアル方向の内外及びアキシャル方向の前後から挟み込み可能となっている。
また、図4に示す圧力室R30に係る環状空間SP内には、アキシャル方向の後方からリング状の栓部材40が挿入されて外輪30に固定されており、これにより、同環状空間SPのうちの前方領域に圧力室R30分の容積を確保しながら同空間SPは封止されている。ここで、この栓部材40の外輪30への固定は、外側環状部36に対してのみ行われ、内側環状部32に対しては行われない。すなわち、栓部材40は、外側環状部36の内周面に螺合等されて相対移動不能に固定されているが、内側環状部32に対しては所定の隙間Gを介して対向し、つまり栓部材40と内側環状部32とは非接触状態になっている。
よって、圧力室R30への加圧流体の供給及び加圧によって、薄肉部34が、図5Aの状態から図5Bの状態へと前後方向へ弾性変形する際には、この弾性変形に応じて内側環状部32は円滑に前後方向に移動し、かかる内側環状部32の前後方向の移動を通して転動体50の圧接動作が円滑に行われる。
すなわち、加圧流体の供給圧を高くして薄肉部34を前方へ弾性変形すれば、図5Bのように内側環状部32は前方へ移動し、これにより、図4に示す35°の接触角αで内側環状部32から転動体50は押されて同35°の接触角αでもって内輪20の転動面20aに押圧され、以上の結果、転動体50は外輪30及び内輪20に圧接された状態となる。他方、加圧流体の供給圧を下げれば、図5Aのように薄肉部34の前方への弾性変形は小さくなってこれと伴に内側環状部32は後方へ復位して、転動体50の圧接状態が緩和され、そして、例えば加圧流体の供給圧を零まで下げれば、転動体50の外輪30及び内輪20への圧接状態は完全に解除され、つまり非圧接状態となる。
そして、このような圧接過程においては、上述のように薄肉部34が前後方向に弾性変形するとともに内側環状部32が前後方向に移動するが(図5A及び図5Bを参照)、その際には、上述から明らかなように、金属接触する部分同士の相対滑りがほぼ生じない。例えば、かかる金属接触する部分同士としては、外輪30の外側環状部36とハウジング3の取り付け孔3hの内周面3haとが挙げられ(図7)、或いは、内輪20と軸部材5とが挙げられるが(図7)、本第1実施形態では、これらのどちらも圧接過程において相対滑りしない。
よって、スティックスリップ現象は、ほぼ完全に防止されることになる。すなわち、図6に、供給圧と内側環状部32の前方の移動量Δ32との関係のグラフを示すが、同グラフによれば、概ね供給圧の増減に連動して、内側環状部32の前後方向の移動量Δ32は滑らかに変化しており、スティックスリップ現象は概ね見られない。従って、供給圧の増減に連動して、転動体50の外輪30及び内輪20との圧接力は円滑且つ速やかに変化するようになり、これにより、圧接力を正確に付与することができて、圧接力の管理たる予圧管理を容易に行うことができる。
また、圧接力は、加圧流体の供給圧に連動して滑らかに変化するので、圧接力を任意の目標値に円滑且つ自在に増減調整可能である。よって、そのような圧接力の変更のニーズのある場合にも、何等問題なく対応可能である。
圧力室R30への加圧流体の供給は、栓部材40に穿孔された供給孔40hにより行われる。図4の例では、アキシャル方向の前後に沿って供給孔40hが栓部材40を貫通して形成されており、つまり、栓部材40の前端面40efには供給孔40hの一方の口部が圧力室R30に対向して露出し、栓部材40の後端面40ebには同他方の口部が外輪30の外方に露出している。そして、後者の口部に加圧流体の流路となる配管やマニホールド部材等を接続することで、圧力室R30へ加圧流体を供給可能となる。供給孔40hの数は、図3Bの例のように一つでも良いし、複数でも良い。また、加圧流体としては、油圧に用いる作動油が一般的であるが、圧縮空気でも良いし、これら以外の流体でも良い。
また、不図示であるが、この第1実施形態では、上記の加圧流体の流路に、加圧流体の供給源となるポンプが接続されており、また、同流路のうちでポンプと供給孔40hとの間の部分には圧力調整弁が配置されている。そして、圧力調整弁は、圧力室R30への供給圧を調整する。よって、かかる供給圧の調整により、転動体50と外輪30及び内輪20との圧接力を所望の任意値に調整することができる。
更に、この第1実施形態では、かかる加圧流体の圧力室R30からの漏出を防ぐべく、図4に示すように外側環状部36の内周面と栓部材40の外周面との間に環状のパッキン45が介装され、また、栓部材40の内周面と内側環状部32の外周面との間には環状のパッキン47(シール部材に相当)が介装されている。ここで、後者のパッキン47については、ゴム製或いは樹脂製のものが使用されており、これにより、内側環状部32の前後方向の移動の際に相対滑りをするパッキン47の内周面と内側環状部32の外周面との接触も金属接触ではなくなるため、スティックスリップ現象の発生を完全に抑え込むことができる。ちなみに、かかるパッキン45及びパッキン47の栓部材40からの脱落を防ぐべく、栓部材40の外周面及び内周面には、それぞれ全周に亘って、パッキン45を係止する溝40t1及びパッキン47を係止する溝40t2が形成されている。
また、望ましくは、図4の例のように、栓部材40の後端面40ebの内周縁部に、ラジアル方向の内方に突出する環状のフランジ部40fを一体で設け、当該フランジ部40fを、内側環状部32の後端面32ebと所定の隙間G2をもって対向配置すると良い。そうすれば、かかるフランジ部40fは、想定外の過大な荷重が玉軸受10に負荷された際に玉軸受10が軸部材5を支持不能となることを未然に防ぐフェールセーフ機構として機能する。すなわち、想定外の過大な負荷が玉軸受10に作用した場合には、圧力室R30の供給圧に抗して内側環状部32が後方へ移動し得る。そして、その移動量が大きい場合には、転動体50の転動動作が乱れて玉軸受10は軸部材5を支持不能となるが、この点につき、上述のフランジ部40fを備えていれば、内側環状部32の後方への移動量が隙間G2の大きさに到達すると、フランジ部40fが内側環状部32の後端面32ebに当接して、それ以上の後方への移動ができなくなるように内側環状部32を規制し、これにより、玉軸受10が軸部材5を支持不能となる事態は確実に回避される。なお、かかる隙間G2の大きさは、玉軸受10に要求されるアキシャル方向の位置精度などに基づいて予め設定される。
ところで、上述において簡単に触れたように、外輪30は単一部材で構成されている。つまり、内側環状部32と薄肉部34と外側環状部36とを有する外輪30は、別部材同士が溶接等で接合・連結などされて形成されたものではなく、例えば無垢材から旋盤による削り出し等で形成された単一部材である。そのため、内側環状部32や外側環状部36と比べて薄厚の薄肉部34も、高い強度を確保可能であり、かかる外輪30は、玉軸受10の外輪として十分に耐用し得る。
また、上述のように、この外輪30を、無垢材から旋盤による削り出しで形成する場合には、外輪30の取り付け基準面をなす外側環状部36の外周面と、内側環状部32の転動面30aとを互いに同一の加工チャンスで切削加工することができる。よって、転動面30aの加工を、外輪30の仮想中心に対して高い同芯度で施すことができて、回転精度の高い玉軸受30を製造可能となる。
更には、第1実施形態の圧接機構は、外輪30に内蔵されている。すなわち、圧接機構の構成要素をなす薄肉部34と内側環状部32と栓部材40とは、外輪30の外形をなす外側環状部36内に収められている。よって、玉軸受10の外形形状を一般の玉軸受の標準規格や業界規格等の各種規格に準拠させることができる。例えば、図4に示すように、第1実施形態の玉軸受10の断面形状は、一般的な玉軸受の断面形状と同様に略矩形形状をなしている。より詳しくは、玉軸受10の内周面を規定する内輪20の内径は、アキシャル方向の全長に亘って同径であり、また、玉軸受10の外周面を規定する外輪30の外径も、アキシャル方向の全長に亘って同径である。更に、外輪30のアキシャル方向の両端の位置と、内輪20のアキシャル方向の両端の位置とは互いに揃っており、更に、保持器60及び栓部材40も、外輪30のアキシャル方向の両端から突出しておらず両端の内方に収まっている。よって、玉軸受10の取り付け関係寸法を、図3A及び図3Bに示すように、一般に玉軸受で用いられる軸受外径D、軸受内径d、及び幅W(アキシャル方向の長さW)で規定することができて、これにより、標準品のアンギュラ玉軸受と同じ容易さで、本第1実施形態の如き圧接機構を有したアンギュラ玉軸受10を工作機械等の各種装置に使用することができる。
図7は、第1実施形態の玉軸受10の適用例の概略中心断面図である。この例では、工作機械の主軸等の軸部材5をハウジング3に支持する支持構造に第1実施形態の玉軸受10が適用されている。ちなみに、同図では、適用例の構造が軸部材5の軸芯C5に関して鏡像関係にあることから、当該軸芯C5に関してラジアル方向の片側(図7中では上側)だけを図示し、もう片側については不図示としている。また、軸部材5の軸芯C5は、玉軸受10のアキシャル方向に沿っており、以下では、アキシャル方向の両端のうちで図7中の右側の端のことを「一端」と言い、左側の端のことを「他端」と言う。
上述した第1実施形態の玉軸受10は、単列アンギュラ玉軸受の範疇に属するものであったが、既述のように単列アンギュラ玉軸受は、両方向のアキシャル荷重については受けることができず、つまり両方向のうちのどちらか一方向のアキシャル荷重しか受けることができない。そのため、かかる単列アンギュラ玉軸受が単体で使用されることは希であって、通常は、少なくとも二つの単列アンギュラ玉軸受が組み合わされて使用される。よって、この適用例でも、第1実施形態の玉軸受10に、既存の単列アンギュラ玉軸受110を組み合わせて使用している。
また、同じく既述のように第1実施形態の玉軸受10では、内蔵の圧接機構により圧接力を付与可能であったが、この適用例では、第1実施形態の玉軸受10に圧接力が付与されると、この圧接力の付与に基づいて既存の単列アンギュラ玉軸受110の方にも圧接力が付与されるように構成されている。以下、この適用例の構成について説明する。
ハウジング3は、軸支対象の軸部材5を収容する収容孔3hとしてアキシャル方向に沿った貫通孔3hを有する。そして、この貫通孔3h内に軸部材5を収容した状態で、二つの単列アンギュラ玉軸受10,110を介して軸部材5をその軸芯C5回りに回転自在に支持している。ここで、ハウジング3におけるアキシャル方向の一端面3ea及び他端面3ebには、それぞれ貫通孔3hの開口部3hea,3hebが露出しているが、以下では、一端面3eaに露出した開口部3heaのことを「第1開口部3hea」と言い、他端面3ebに露出した開口部3hebのことを「第2開口部3heb」と言う。また、二つのアンギュラ玉軸受10,110のうちの一端側に設けられる玉軸受110が、既存の単列アンギュラ玉軸受110であり、他端側に設けられる玉軸受10が、第1実施形態の玉軸受10である。以下では、前者のことを「第1玉軸受110」と言い、後者のことを「第2玉軸受10」と言う。
第1玉軸受110は、内輪120と、外輪130と、これらの間に一列に介装された複数の球状の転動体150と、これら転動体150を互いに非接触状態に保持する保持器160と、を有する。そして、第1玉軸受110の接触角αは、例えば35°に設定されている。
また、かかる第1玉軸受110は、第2玉軸受10との関係において所謂背面組み合わせで配置されており、これにより、第1玉軸受110の接触角αに係る直線L110(つまり、内輪120の転動面120aにおける転動体150の接触位置P120aと、外輪130の転動面130aにおける転動体150の接触位置P130aとを結ぶ直線L110)と、第2玉軸受10の接触角αに係る直線L10(つまり、内輪20の転動面20aにおける転動体50の接触位置P20aと、外輪30の転動面30aにおける転動体50の接触位置P30aとを結ぶ直線L10)とは、互いにラジアル方向に関して略鏡像関係になっている。
よって、第1玉軸受110と第2玉軸受10とは互いに協働することで、ラジアル荷重及び両方向のアキシャル荷重を受け止めることができる。例えば、一端側(右側)を向いたアキシャル荷重が軸部材5に作用した場合には、これを第2玉軸受10で受け止める一方、他端側(図中の左側)を向いたアキシャル荷重が作用した場合には、これを第1玉軸受110で受け止める。
但し、第1玉軸受110と第2玉軸受10との組み合わせ配置は、何等上述の背面組み合わせに限るものではなく、図8に示すような正面組み合わせでも良い。すなわち、この正面組み合わせにおいても、第1玉軸受110の接触角αに係る直線L110と、第2玉軸受10の接触角αに係る直線L10とは、互いにラジアル方向に関して略鏡像関係になっているので、第1玉軸受110と第2玉軸受10とは互いに協働することにより、ラジアル荷重及び両方向のアキシャル荷重を受け止めることができる。
図7に示すように、第1玉軸受110の外輪130は、ハウジング3の貫通孔3h内に挿入されつつアキシャル方向の一端側の所定位置に配置されている。そして、ハウジング3に対してラジアル方向及びアキシャル方向のそれぞれにつき相対移動不能にハウジング3に固定されている。また、第1玉軸受110の内輪120は、その内周側に軸部材5が挿入されつつアキシャル方向の一端側の所定位置に配置されている。そして、軸部材5に対してラジアル方向及びアキシャル方向のそれぞれにつき相対移動不能に軸部材5に固定されている。
他方、第2玉軸受10の外輪30は、ハウジング3の貫通孔3h内に挿入されつつアキシャル方向の他端側の所定位置に配置されている。そして、ハウジング3に対してラジアル方向及びアキシャル方向のそれぞれにつき相対移動不能にハウジング3に固定されている。また、第2玉軸受10の内輪20は、その内周側に軸部材5が挿入されつつアキシャル方向の他端側の所定位置に配置されている。そして、軸部材5に対してラジアル方向及びアキシャル方向のそれぞれにつき相対移動不能に軸部材5に固定されている。
そして、かかる構成において、第2玉軸受10の圧力室R30に加圧流体を供給して圧接力を付与すれば、この第2玉軸受10だけでなく、第1玉軸受110にも圧接力が付与される。以下、これについて説明する。
先ず、第2玉軸受10は、背面組み合わせでアキシャル方向の他端側に配置されており、これにより、一端側を向いたアキシャル荷重を受け止められるような向きに配置されている。つまり、圧力室R30へ加圧流体を供給すると外輪30の薄肉部34が他端側に弾性変形して同方向に内側環状部32が移動するような向きに配置されている。
そして、かかる第2玉軸受10の圧力室R30へ加圧流体を供給すると、上述の如き他端側への薄肉部34の弾性変形を通して内側環状部32が転動体50を他端側に押し、転動体50は、その接触角αで内輪20を他端側へ押す。すると、これにより、先ず第2玉軸受10の転動体50が、内輪20と外輪30とで圧接された状態となる。つまり、第2玉軸受10は、圧接力が付与された状態になる。
一方、上記の内輪20は、軸部材5に固定されているので、同内輪20が他端側に押されることにより、軸部材5も他端側に押される。そして、これにより、この軸部材5に固定されている第2玉軸受110の内輪120も一緒に他端側へと押されて、かかる内輪120は、その接触角αで転動体150を他端側へ押して、その結果、転動体150は、ハウジング3に固定されている外輪130に同接触角αで押し付けられる。これにより、第1玉軸受110の転動体150は、内輪120と外輪130とで圧接された状態になり、以上をもって、第1玉軸受110にも圧接力が付与されることとなる。
ちなみに、この適用例にあっては、ハウジング3への各玉軸受10,110の外輪30,130の固定、及び軸部材5への各玉軸受10,110の内輪20,120の固定は、例えば次のようにしてなされている。
先ず、第1玉軸受110の外輪130は、ハウジング3の一端面3eaの第1開口部3heaから貫通孔3h内に挿入されている。ここで、貫通孔3hの内径は、第1開口部3heaからアキシャル方向の所定位置までの範囲Aeaに亘り外輪130の外径とほぼ同径であり、その嵌め合い公差は、この装置(工作機械)の運転下において貫通孔3hの内周面と外輪130の外周面とが全周に亘って当接するような公差に設定されている。これにより、貫通孔3hに挿入された外輪130は、ハウジング3に対してラジアル方向に相対移動不能に固定される。また、貫通孔3hの上記所定位置には、貫通孔3hの内径が縮径してなる段差面3hs1が形成されている。よって、この段差面3hs1に外輪130の他端面が当接し、そして、第1開口部3heaの側から抜け止め用の押さえ部材4aが外輪130の一端面に当接し、これにより外輪130はハウジング3に対してアキシャル方向に相対移動不能に固定される。なお、押さえ部材4aは、螺着やボルト止め等でハウジング3に移動不能に固定されている。
一方、第1玉軸受110の内輪120の内周側には、軸支対象の軸部材5が挿通されている。ここで、軸部材5の外径は、同軸部材5の略他端からアキシャル方向の一端側の所定位置までの範囲に亘って内輪120の内径とほぼ同径であり、その嵌め合い公差は、この装置の運転下において内輪120の内周面と軸部材5の外周面とが全周に亘って当接するような公差に設定されている。これにより、軸部材5が挿入された内輪120は、軸部材5に対してラジアル方向に相対移動不能に固定される。また、軸部材5の上記所定位置には、軸部材5の外径が拡径してなる段差面5s1が形成されている。よって、この段差面5s1に内輪120の一端面が当接し、更に内輪120の他端面には、後述のスペーサー6aが当接し、これにより内輪120は軸部材5に対してアキシャル方向に相対移動不能に固定される。
同様に、第2玉軸受10の外輪30は、ハウジング3の他端面3ebの第2開口部3hebから貫通孔3h内に挿入される。ここで、貫通孔3hの内径は、第2開口部3hebからアキシャル方向の所定位置までの範囲Aebに亘り外輪30の外径とほぼ同径であり、その嵌め合い公差は、この装置の運転下において貫通孔3hの内周面と外輪30の外周面とが全周に亘って当接するような公差に設定されている。これにより、貫通孔3hに挿入された外輪30は、ハウジング3に対してラジアル方向に相対移動不能に固定される。また、貫通孔3hの上記所定位置には、貫通孔3hの内径が縮径してなる段差面3hs2が形成されている。よって、この段差面3hs2に外輪30の一端面が当接し、そして、第2開口部3hebの側から抜け止め用の押さえ部材4bが外輪30の他端面に当接し、これにより外輪30はハウジング3に対してアキシャル方向に相対移動不能に固定される。なお、押さえ部材4bは、螺着やボルト止め等でハウジング3に移動不能に固定されている。
一方、第2玉軸受10の内輪20の内周側には、軸支対象の軸部材5が挿通されている。ここで、軸部材5の外径は、少なくとも同軸部材5の他端から上記所定位置までの範囲に亘って内輪20の内径とほぼ同径であり、その嵌め合い公差は、この装置の運転下において内輪20の内周面と軸部材5の外周面とが全周に亘って当接するような公差に設定されている。これにより、軸部材5が挿入された内輪20は、軸部材5に対してラジアル方向に相対移動不能に固定される。また、軸部材5における第1玉軸受110の内輪120と第2玉軸受10の内輪20との間の部分には、筒状のスペーサー6aが軸部材5の外周面を覆って配されており、かかるスペーサー6aのアキシャル方向の全長は、上述した貫通孔3hの段差面3hs1と段差面3hs2との間の距離Lsと概ね同値に設定されている。よって、このスペーサー6aの一端面に第1玉軸受110の内輪120の他端面が当接し、同スペーサー6aの他端面に第2玉軸受10の内輪20の一端面が当接し、更に同内輪20の他端面には、ナット6nやカラー部材6c等を有した適宜な抜け止め用押さえ部材6bが当接し、これにより内輪20は軸部材5に対してアキシャル方向に相対移動不能に固定される。なお、押さえ部材6bは、螺着等で軸部材5に移動不能に固定されている。
ちなみに、図7の例では、栓部材40の供給孔40hに加圧流体を供給する流路3kが、マニホールド状にハウジング3に穿孔されているが、この理由は、外輪30の圧力室R30の栓部材40がハウジング3の貫通孔3hの段差面3hs2に対向するように第2玉軸受10が配置されているためである。従って、図8の正面組み合わせの例のように、第2玉軸受10の向きが逆の場合には、同流路3kは、押さえ部材4bに形成されることになる。
===第2実施形態===
図9Aは、第2実施形態の玉軸受10aの概略中心断面図であり、図9Bは、図9A中のB−B断面図である。また、図10Aは、図9A中のX部拡大図であり、図10Bは、第2実施形態の玉軸受10aの変形例である。更に、図11A及び図11Bには、図10A中の外輪30’を拡大して示している。
第1実施形態の玉軸受10は、単列アンギュラ玉軸受の範疇に属していたが、この第2実施形態の玉軸受10aは、所謂4点接触玉軸受の範疇に属する点で主に相違する。すなわち、第1実施形態では、図4に示すように、各転動体50は、外輪30の転動面30a及び内輪20の転動面20aのそれぞれに対して一箇所で(計二箇所で)接触していたが、この第2実施形態では、図10Aに示すように外輪30’の転動面30a’及び内輪20’の転動面20a’のそれぞれに対して二箇所で(計四箇所で)接触している点で主に相違する。そして、これにより、ラジアル荷重及び両方向のアキシャル荷重を一つの玉軸受10aで受け止め可能であり、つまり、この第2実施形態の玉軸受10aによれば、他の玉軸受と組み合わせずに単独で軸部材5の支持構造として成立させることができる。
以下、第2実施形態について説明するが、この第2実施形態はその一部の構成として第1実施形態と同一の構成や類似の構成を有しており、そして、後者の類似な構成については、第1実施形態の一部の構成に所定の改造を施すことで第2実施形態の構成に仕上げられている。そのため、以下の説明では、同一の構成については同じ符号を付してその説明については省略するが、第1実施形態の構成を改造して形成された構成については、第1実施形態の構成を適宜引用しながら説明する。
図10Aに示すように、内輪20’の転動面20a’は、転動体50の球心C50の位置よりアキシャル方向の前側の位置に転動体50との接触位置P20a1’を有し、また、同球心C50の位置より後側の位置にも転動体50との接触位置P20a2’を有しており、これにより、内輪20’は計二箇所で転動体50と接触する。この二箇所の接触位置P20a1’,P20a2’のうちの前側の接触位置P20a1’は、第1実施形態と同じである。つまり、外輪30’の内側環状部32の転動面30aにおける接触位置P30aと協働して、35°の接触角αで転動体50を圧接する接触位置P20aである。そして、これら接触位置P20a1’,P30a同士に転動体50が接触することで、軸部材5に作用する後方向きのアキシャル荷重を受け止めることができる。
一方、外輪30’は、第1実施形態の外輪30の一部を改造してなる第1外輪部分30p1と、この第1外輪部分30p1に固定される第2外輪部分30p2(第2環状部に相当)と、を有する。
第1外輪部分30p1は、第1実施形態の外輪30の外側環状部36の略前半部36f、つまり外側環状部36のうちで薄肉部34よりも前方に位置している部分36fが除去されたものであり、よって、第1外輪部分30p1は、一部除去後の外側環状部36’として、第1実施形態の外側環状部36における略後半部36bのみを有する。そして、かかる外側環状部36’に対して、薄肉部34と、内側環状部32とが一体に設けられて上記の第1外輪部分30p1をなしている。また、かかる除去により大きく空いた略前半部の空間SPfには、新たに第2外輪部分30p2が配されて、同第2外輪部分30p2は、第1外輪部分30p1の外側環状部36’に相対移動不能に固定されている。
第2外輪部分30p2は、その外径が第1外輪部分30p1と同径の環状部材であり、その内周面には、その全周に亘って転動面30a2(第2の転動面に相当)が直接形成されている。そして、この転動面30a2は、その断面形状が略円弧状の凹曲面に形成されており、同転動面30a2には、内輪20’における後側の接触位置P20a2’に対応させて、転動体50の接触位置P30a2が設定されている。よって、当該接触位置P30a2は、内輪20’における後側の接触位置P20a2’とで、転動体50をラジアル方向の内外及びアキシャル方向の前後から挟み込み可能であり、これにより、これら接触位置P20a2’,P30a2に転動体50が接触することで、軸部材5に作用する前方向きのアキシャル荷重を受け止めることができる。そして、既述のように、後方向きのアキシャル荷重については、外輪30’の内側環状部32の接触位置P30aと内輪20’の前側の接触位置P20a1’とで受け止め可能であるため、かかる玉軸受10aによれば、両方向のアキシャル荷重を受け止めることができる。
ちなみに、この第2実施形態では、図10Aに示すように、四箇所の接触に係る二つの接触角α,αを、互いに同値の35°としていた。すなわち、外輪30’の転動面30aにおける接触位置P30aと内輪20’の転動面20a’における接触位置P20a1’とを結ぶ直線L1に係る接触角αと、外輪30’の転動面30a2における接触位置P30a2と内輪20’の転動面20a’における接触位置P20a2’とを結ぶ直線L2に係る接触角αとを互いに同値としていたが、何等これに限るものではなく、互いに相違させても良い。例えば一方を35°とし他方を40°としても良い。
ところで、図10Aの例では、第1外輪部分30p1の外側環状部36’の前端面36e’が薄肉部34よりも若干前方に突出されており、これにより、第2外輪部分30p2の後端面30p2eと薄肉部34との間には隙間SP34が形成されている。そして、この隙間SP34によって薄肉部34は第2外輪部分30p2から一切拘束力を受けることなく、加圧流体の供給圧に応じて前方へ弾性変形することができるようになっている。但し、何等これに限るものではない。すなわち、第2外輪部分30p2の後端面30p2eと薄肉部34との間に、薄肉部34の前方への弾性変形を許容する隙間SP34を有していれば、上記以外の構成にしても良い。例えば、図10Bに示すように、第1外輪部分30p1の外側環状部36’の前端面36e’を薄肉部34の前端面34eとアキシャル方向に関して同じ位置に形成した場合には、第2外輪部分30p2の後端面30p2eの方に凹部30p2hを、薄肉部34と対向する範囲に亘って形成し、これにより、薄肉部34の前方の弾性変形を許容する隙間SP34を確保しても良い。
また、第1実施形態と同様に、この第2実施形態の玉軸受10aの圧接機構も、外輪30’に内蔵されている。すなわち、圧接機構の構成要素をなす薄肉部34と内側環状部32と栓部材40とは、外輪30’の外形をなす外側環状部36’に収められている。よって、玉軸受10aの外形形状を一般の玉軸受の標準規格や業界規格等の各種規格に準拠させることができる。例えば、図10Aに示すように、第2実施形態の玉軸受10aの断面形状は、一般的な玉軸受の断面形状と同様に略矩形形状をなしている。より詳しくは、玉軸受10aの内周面を規定する内輪20’の内径は、アキシャル方向の全長に亘って同径であり、また、玉軸受10aの外周面を規定する外輪30’の外径も、アキシャル方向の全長に亘って同径である。更に、外輪30’のアキシャル方向の両端の位置と、内輪20’のアキシャル方向の両端の位置とは互いに揃っており、更に、保持器60及び栓部材40も、外輪30’のアキシャル方向の両端から突出しておらず両端の内方に収まっている。よって、玉軸受10aの取り付け関係寸法を、図9A及び図9Bに示すように、一般に玉軸受で用いられる軸受外径D、軸受内径d、及び幅W(アキシャル方向の長さW)で規定することができて、これにより、標準品の四点接触玉軸受と同じ容易さで、本第2実施形態の如き圧接機構を有した四点接触玉軸受10aを工作機械等の各種装置に使用することができる。
図11A及び図11Bは、圧接力の付与過程の説明図である。すなわち、これらの図には、四点接触玉軸受10aの圧力室R30に加圧流体を供給して加圧することで、外輪30’の薄肉部34の弾性変形を通して圧接力を付与可能なことを示しているが、その内容は、図5A及び図5Bの第1実施形態とほぼ同じなので、その説明については省略する。
図12は、第2実施形態の玉軸受10aの適用例の概略中心断面図である。この例では、適宜な軸部材5をハウジング3に支持する支持構造に第2実施形態の玉軸受10aが適用されている。なお、この図12でも、適用例の構造が軸部材5の軸芯C5に関して鏡像関係にあることから、当該軸芯C5に関してラジアル方向の片側(図12中では上側)だけを図示し、もう片側については不図示としている。また、軸部材5の軸芯C5は、玉軸受10aのアキシャル方向に沿っており、以下では、アキシャル方向の両端のうちで図中の右側の端のことを「一端」と言い、左側の端のことを「他端」と言う。
第2実施形態の玉軸受10aは、上述のようにラジアル荷重及び両方向のアキシャル荷重を単独で受けることができる。よって、この適用例では、ハウジング3に軸部材5を支持させる支持構造に、第2実施形態の玉軸受10aを一つだけ用いている。
ハウジング3は、軸支対象の軸部材5を収容する収容孔3hとしてアキシャル方向に沿った貫通孔3hを有する。そして、この貫通孔3h内に軸部材5を収容した状態で、玉軸受10aを介して軸部材5をその軸芯C5回りに回転自在に支持している。
外輪30’は、ハウジング3の他端面3ebの開口部3hebから貫通孔3h内に挿入されている。ここで、貫通孔3hの内径は、開口部3hebからアキシャル方向の所定位置までの範囲Aebに亘り外輪30’の外径とほぼ同径であり、その嵌め合い公差は、この装置の運転下において貫通孔3hの内周面と外輪30’の外周面とが全周に亘って当接するような公差に設定されている。これにより、貫通孔3hに挿入された外輪30’は、ハウジング3に対してラジアル方向に相対移動不能に固定される。また、貫通孔3hの上記所定位置には、貫通孔3hの内径が縮径してなる段差面3hs2が形成されている。よって、この段差面3hs2に外輪30’の一端面が当接し、そして、開口部3hebの側から抜け止め用の押さえ部材4bが外輪30’の他端面に当接し、これにより外輪30’はハウジング3に対してアキシャル方向に相対移動不能に固定される。なお、押さえ部材4bは、螺着やボルト止め等でハウジング3に移動不能に固定されている。
一方、内輪20’の内周側には、軸支対象の軸部材5が挿通される。ここで、軸部材5の外径は、同軸部材5の略他端からアキシャル方向の一端側の所定位置までの範囲に亘って内輪20’の内径とほぼ同径であり、その嵌め合い公差は、この装置の運転下において内輪20’の内周面と軸部材5の外周面とが全周に亘って当接するような公差に設定されている。これにより、軸部材5が挿入された内輪20’は、軸部材5に対してラジアル方向に相対移動不能に固定される。また、軸部材5の上記所定位置には、軸部材5の外径が拡径してなる段差面5s1が形成されている。よって、この段差面5s1に内輪20’の一端面が当接し、更に内輪20’の他端面には、ナット6nやカラー部材6c等を有した適宜な抜け止め用押さえ部材6bが当接し、これにより内輪20’は軸部材5に対してアキシャル方向に相対移動不能に固定される。なお、押さえ部材6bは、螺着等で軸部材5に移動不能に固定されている。
ちなみに、図12の例では、栓部材40の供給孔40hに加圧流体を供給する流路3kが、マニホールド状にハウジング3に穿孔されているが、この理由は、第1実施形態で述べた理由と同じである。すなわち、外輪30’の圧力室R30の栓部材40がハウジング3の貫通孔3hの段差面3hs2に対向するように玉軸受10aが配置されているためである。よって、仮に当該玉軸受10aのアキシャル方向の向きが逆の場合には、同流路3kは、押さえ部材4bに形成されることになる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、玉軸受10,10aの断面形状を矩形形状としていた。すなわち、玉軸受10,10aの外周面及び内周面がそれぞれアキシャル方向に平行で、玉軸受10、10aのアキシャル方向の両端面がそれぞれラジアル方向に平行となっていたが、何等これに限るものではなく、玉軸受10,10aの断面形状は矩形形状で無くても良い。
上述の実施形態では、玉軸受10,10aの接触角を35°としていたが、何等これに限るものではない。つまり、0°及び90°の整数倍を除く任意の角度に設定しても良い。
上述の実施形態では、転動体50と内輪20との接触角αと、転動体50と外輪30との接触角αとを、互いに同じ角度として説明していたが、何等これに限らない。例えば、転動体50と内輪20との接触角αと、転動体50と外輪30との接触角αとは、設計時に互いに同じ角度であっても、使用時の回転数や負荷等によって接触角αが異なることもある。また、場合によっては、転動体50と内輪20との接触角αと、転動体50と外輪30との接触角αとが、設計時から異なることもある。そして、このように内輪20と外輪30とで互いの接触角αが異なる場合に、これらを区別すべく、前者を内輪側接触角αと言い、後者を外輪側接触角αと言うと、それぞれの接触角αの定義は、例えば次のようになる。内輪側接触角αと言うのは、内輪20の転動面20aにおける転動体50の接触位置P20aと転動体50の球心C50とを結ぶ直線が、ラジアル方向となす角度のことであり、同様に、外輪側接触角αと言うのは、外輪30の転動面30aにおける転動体50の接触位置P30aと転動体50の球心C50とを結ぶ直線が、ラジアル方向となす角度のことである。
3 ハウジング、3ea 一端面、3eb 他端面、
3h 貫通孔、3ha 内周面、3hea 第1開口部、3heb 第2開口部、
3hs1 段差面、3hs2 段差面、3k 流路、
4a 押さえ部材、4b 押さえ部材、
5 軸部材、5s1 段差面、
6a スペーサー、6b 押さえ部材、6c カラー部材、6n ナット、
10 アンギュラ玉軸受、
10a 四点接触玉軸受、
20 内輪、20a 転動面、
30 外輪、30a 転動面、
30a2 転動面(第2の転動面)、
30p1 第1外輪部分、
30p2 第2外輪部分(第2環状部)、30p2e 後端面、30p2h 凹部、
32 内側環状部、32eb 後端面、
34 薄肉部、34e1 外周縁部、34e2 内周縁部、34fe 前端面、
36 外側環状部、36b 略後半部、36e 前端面、36f 略前半部、
40 栓部材、40eb 後端面、40ef 前端面、40f フランジ部、
40h 供給孔、40t1 溝、40t2 溝、
45 パッキン、47 パッキン(シール部材)、
50 転動体、60 保持器、
110 アンギュラ玉軸受、
120 内輪、120a 転動面、
130 外輪、130a 転動面、130b 外周面、
150 転動体、
160 保持器、
R30 圧力室、SP 環状空間、SPf 空間、
G 隙間、G2 隙間、SP34 隙間、
P20a 接触位置、P20a1 接触位置、P20a2 接触位置、
P30a 接触位置、P30a2 接触位置、
P120a 接触位置、P130a 接触位置、

Claims (3)

  1. 外輪と、内輪と、前記外輪及び前記内輪にそれぞれ対応する接触角で接触して転動する複数の球状の転動体と、を有する玉軸受であって、
    前記外輪は、
    所定の接触角で前記転動体が接触して転動する転動面を有した内側環状部と、
    前記内側環状部からラジアル方向の外方に延出して一体に設けられた薄肉部と、
    前記薄肉部を介して前記内側環状部をアキシャル方向に移動可能に支持すべく前記薄肉部の外周縁部に一体に設けられた外側環状部と、
    前記内側環状部と前記薄肉部と前記外側環状部とで区画される環状空間に加圧流体を供給するための供給孔と、を有し、
    前記供給孔から供給された前記加圧流体によって、前記薄肉部が前記アキシャル方向に弾性変形され、前記内側環状部の前記アキシャル方向の移動を介して前記転動体が前記外輪及び前記内輪に圧接されることを特徴とする玉軸受。
  2. 請求項1に記載の玉軸受であって、
    前記内輪は、前記アキシャル方向の二箇所で前記転動体に接触し、
    前記外輪は、前記転動体の第2の転動面が形成された第2環状部を有し、
    前記外輪の前記内側環状部の前記転動面は、前記内輪に係る前記アキシャル方向の二箇所のうちの一箇所に対応させて、前記アキシャル方向の一箇所で前記転動体に接触するとともに、前記第2環状部の前記第2の転動面は、前記内輪に係る前記アキシャル方向の二箇所のうちのもう一箇所に対応させて、前記アキシャル方向の一箇所で前記転動体に接触することを特徴とする玉軸受。
  3. 請求項1に記載の玉軸受であって、
    前記薄肉部に対して前記アキシャル方向に対向されつつ前記環状空間に挿入されることにより前記環状空間を封止するリング状の栓部材を有し、
    前記栓部材は、前記外側環状部に相対移動不能に固定されているとともに、前記内側環状部に対しては所定の隙間を介して非接触状態に配置され、
    前記栓部材と前記内側環状部との間の前記隙間には、ゴム製或いは樹脂製のシール部材が介装されていることを特徴とする玉軸受。
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