JPH11303998A - 高圧容器の密封装置 - Google Patents

高圧容器の密封装置

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JPH11303998A
JPH11303998A JP10644698A JP10644698A JPH11303998A JP H11303998 A JPH11303998 A JP H11303998A JP 10644698 A JP10644698 A JP 10644698A JP 10644698 A JP10644698 A JP 10644698A JP H11303998 A JPH11303998 A JP H11303998A
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JP
Japan
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seal
pressure
ring
ring member
pressure container
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Application number
JP10644698A
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English (en)
Inventor
Toshikatsu Naoi
利勝 直井
Takao Fujikawa
隆男 藤川
Yutaka Narukawa
成川  裕
Itaru Masuoka
格 増岡
Makoto Kadoguchi
誠 門口
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/001Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a flexible element, e.g. diaphragm, urged by fluid pressure; Isostatic presses
    • B30B11/002Isostatic press chambers; Press stands therefor

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間等方圧加圧装置(HIP装置)等におい
て、上蓋11、高圧円筒10及び下蓋12を有する高圧
容器2を、高圧円筒10と下蓋12との間で開閉する場
合に、開閉が容易に行えるものとし、且つ高圧容器2内
を真空域から高圧域までの広い圧力範囲で使用する状況
下でのシール性能を高める。 【解決手段】 下蓋12を凹型とし、その内側にリング
部材16を内嵌させる。このリング部材16の上端部外
周面を雄テーパ形状とし、高圧円筒10の下端部内周面
を雌テーパ形状とする。そして、この雌雄のテーパによ
る接面間に面シール15を設けると共に、リング部材1
6の外周面と下蓋12の凹部内周面との接面間に軸シー
ル14を設ける。雌雄のテーパ面がガイドとなり、リン
グ部材16と高圧円筒10との芯合わせができ、面シー
ル15は摺動摩擦を受け難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体状の被処理物
を真空乃至高圧下で処理する場合に用いる高圧容器にお
いて採用される密封装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、産業用途に用いられる高圧プロセ
スは、用途の多様化に伴い、使用圧上限の高化傾向にあ
り、1000kgf/cm2 に及ぶような場合もでてき
ている(不活性ガスを用いた熱間等方圧ではじつに20
00kgf/cm2 にも及ぶ場合も検討されている)。
また、同時に、空気中の不純物排除を目的として、処理
環境を真空下にすることが望まれる場合があって、この
ような場合には、使用圧下限が、逆に真空域にまで広が
るなど、全体としての使用圧範囲は広まる傾向にある。
【0003】この種、高圧プロセスにおいて使用される
高圧容器は、元来、一端部を閉塞された高圧円筒と、こ
の高圧円筒の他端側開放部に対し、内嵌状に嵌め込んだ
状態で閉塞可能にする蓋とを有したものとされていた。
そして、高圧円筒に蓋を嵌合装着させた閉塞時に、両者
の嵌合間にできる周方向の接面部分相互間に、Oリング
等を用いた軸シール(接面部分相互間を軸方向で遮断す
るシール)を設けていた。
【0004】ところが、このような構造では、高圧容器
内(処理室)に被処理物を出入するため、蓋を開閉する
たびに軸シールが摺動摩擦を原因とした磨耗や劣化等を
起こし、その寿命が比較的短く、また場合によってはシ
ール性を損なうということに繋がっていた。そこで本出
願人は、図15に、蓋100を下蓋とした場合における
一例を示すように、高圧円筒101の端部開放部に内嵌
可能なリング部材102を新たに設け、このリング部材
102の外周面に軸シール103を設けるだけでなく、
このリング部材102の下向きの端面と蓋100の上面
との突き合わせ面相互間に、Oリング等を用いた面シー
ル104(接面部分相互間を軸に直交した面方向で遮断
するシール)をも併用させるようにした高圧容器の密封
装置を提案している(特開平9−303557号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、本出願
人の提案に係る高圧容器の密封装置は、高圧円筒101
にも、また蓋100にも直接的且つ構造的な固定関係を
有しないリング部材102を具備させたものあるが、こ
のような構造を採用すると、高圧容器内を流体で加圧し
たとき等に、リング部材102に僅かながら傾きが生じ
るおそれがでてくる。
【0006】もし、このようにリング部材102に傾き
が生じた場合、高圧容器の内圧を原因として、面シール
104を構成するOリングがリング部材102と蓋10
0との間へはみ出し、Oリングを傷めることに繋がるお
それがあり、その結果、Oリングの早期交換を要するこ
とになり、これをもし怠るようなことがあれば、シール
性能の低下による圧媒漏れに至るおそれもあった。
【0007】なお、上記のようにリング部材102を具
備した構成としたうえで、これに更にシール性能を高め
るための各種構造を採り入れた場合にあっては、高圧円
筒101に対する蓋100の開閉動作が容易且つ迅速に
行え、殊に閉止動作に関しては確実且つ高精度に行える
ようにすることが求められている。本発明は、上記事情
に鑑みてなされたものであって、真空域から高圧域まで
の広い圧力範囲で使用可能とする高圧容器においてリン
グ部材を用いた構成とするうえで、リング部材の傾きを
原因としたシール性能の低下を防止し、またOリング等
のシールリングにおいて長寿命化を図るようにし、更に
高圧容器の開閉動作を容易、迅速、確実且つ高精度で行
えるようにした高圧容器の密封装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る高圧容器用の密封装置では、二つ以上の部材を
具備して成る高圧容器のうち、片方の部材の少なくとも
端部に円筒部が形成され、この円筒部に、内周面を高圧
容器内へ臨ませたリング部材が嵌装されたものであっ
て、円筒部とリング部材との嵌装界面には、軸シール用
のシールリングが装着され、またリング部材の開放端部
側と高圧容器を構成する他方の部材の端面との突き合わ
せ界面には、面シール用のシールリングが装着されてい
る。
【0009】また、前記リング部材は一方の端部まわり
に雄テーパ面が設けられており、この端部が向けられる
方の高圧容器を構成する一方の部材には、上記雄テーパ
面に面接触可能な雌テーパ面が設けられている。そし
て、前記した面シール用のシールリングは、このような
雌雄のテーパ面間の途中又はこれよりも径方向内方とな
るように配されている。
【0010】このように高圧容器側の一方の部材とリン
グ部材とが雌雄のテーパ面で面接触する構造であるた
め、高圧容器(高圧円筒と蓋)の開閉時には自動的且つ
必然的に芯合わせがなされ、その開閉動作が容易且つ確
実に行われるものとなる。また、面シール用のシールリ
ングがこの雌雄のテーパ面間乃至これよりも径方向内方
に配されていることに伴い、高圧容器の開閉時に、リン
グ部材又は高圧容器を構成する部材と摺動摩擦を起こし
にくくなっている。従って、この面シール用のシールリ
ングとしての長寿命化が図れ、それだけシール性能の維
持が図れるし、パーティクル呼称されている1ミクロン
以下の大きさの粉塵類が被処理物に付着することも少な
く、これ故、シリコンウェーハなどの半導体基板の加圧
埋込み処理においてウェーハ面に形成された電子回路パ
ターンの健全性を損うこともないのである。
【0011】しかも、リング部材は、その内周面で高圧
容器内の内圧を背圧状に受けて、径方向外方へ拡径しよ
うとするため、容器側の円筒部とリング部材との嵌装界
面に設けられる軸シールでは、確実なシールが得られる
ことになる。ところで、高圧容器の開閉時や、高圧容器
内を加圧させた場合等には、高圧容器に対して容器軸方
向に沿った変形が生じることになるが、このような容器
側の変形に対し、リング部材は、シール性を高めるため
に柔軟な追従変形を起こすことが要求される。すなわ
ち、この意味で、リング部材では、その曲げ剛性をある
程度低く抑えておくことが望まれる。
【0012】ここにおいて、曲げ剛性は、断面二次モー
メントと縦弾性係数との積によって求められるものであ
る。そこで、リング部材は、軸シール用のシールリング
及び面シール用のシールリングの装着部において必要十
分量の肉厚を確保したうえで、可及的な薄肉化を行い、
断面二次モーメントを抑制させるようにすればよい。
【0013】なお、このような断面二次モーメントの抑
制化は、高圧容器側の一方の部材とリング部材とを雌雄
のテーパ面で面接触させるようにする構造と、特別な因
果関係はなく、これとは別個独立して採用することがで
きるものである。一方、上記のようにリング部材とし
て、高圧容器よりも縦弾性係数の小さい材料によって形
成させるようにしてもよい。この場合、リング部材の縦
弾性係数は、15000kgf/mm2 以下とするのが
好適とされる。
【0014】なお、このようにリング部材の縦弾性係数
を小さくした場合、容器側の円筒部とリング部材とが面
接触している部分において過度の磨耗が生じるおそれが
ある。このような磨耗が生じると、発生した磨耗粉が高
圧容器内を汚染する不具合に繋がるため、できるだけ、
この磨耗を抑える必要がある。そこで、リング部材に
は、少なくとも高圧容器に対する接触面に高硬度被膜を
設けるようにするのが好適となる。
【0015】この他、本発明でも、先願と同様に、高圧
容器に対してその内部圧力による容器軸方向の荷重を担
持するためのフレームを付属させたものとしたうえで、
前記リング部材がこの荷重によるフレームの伸び量と同
等以上の距離で摺動可能に嵌装されたものとするのが好
適であり、また、面シール用のシールリングの初期封の
ために、リング部材を押圧するための押圧手段を備えさ
せるのが好適とされる。
【0016】面シール用のシールリングと軸シール用の
シールリングとの双方を、リング部材に形成した溝に収
納させる構造や、面シール用のシールリングと軸シール
用のシールリングとの少なくとも一方を、高圧容器の構
成部材に形成した溝に収納させる構造にしたり、面シー
ル用のシールリングと軸シール用のシールリングとのう
ち少なくとも軸シール用のシールリングを複数として、
このうち少なくとも一つのシールリングをOリングとし
たりすることも好適とされる。
【0017】リング部材において、少なくとも一方の端
部に、外周側周縁部に相当させて切欠状の段部周溝を凹
設させておき、この段部周溝にシールリングを嵌着させ
ることで、このシールリングによって面シール及び軸シ
ールを兼用させるようにしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1乃至図3は、熱間等方圧加圧
装置(以下、「HIP装置」と言う)1の高圧容器2に
対して適用した、本発明に係る密封装置の第1実施形態
を示したものである。
【0019】このHIP装置1は、高圧容器2と、この
高圧容器2内で発生するガス圧による荷重を高圧容器2
の容器軸方向両側で担持するための窓枠状フレーム3
と、高圧容器2内において設けられた断熱構造体4、ヒ
ータ5及び被処理物6を支持するための炉床7等を具備
して構成される電気炉8とを有したものである。高圧容
器2は、ドーナツ形断面を有する高圧円筒10と、この
高圧円筒10の上部開放端部を塞ぐガス給排通路11A
を有する上蓋11と、高圧円筒10の下部開放端部を塞
ぐ下蓋12との三つの部材を有している。
【0020】この高圧容器2の開閉動作、すなわち、被
処理物6の出入動作は、フレーム3を高圧容器2から離
脱させてから下蓋12を下降させることで行うようにな
っている。そして、この高圧円筒10と下蓋12との結
合部分内側に、両者間をシールする軸シール14及び面
シール15を構成させるためのリング部材16が嵌装さ
れている。
【0021】すなわち、高圧容器2を構成する片方の部
材の少なくとも端部、本第1実施形態では下蓋12が周
囲の立ち上がり壁を有した皿状に形成されているために
この立ち上がり壁の上部側に該当する開放端部が、円筒
部とされ、この円筒部に、上記リング部材16が、その
内周面を高圧容器2内へ臨ませるようにして嵌装されて
いる。
【0022】そして、この円筒部(下蓋12における立
ち上がり壁)の内周面とリング部材16の外周面との嵌
装界面に、軸シール14用のシールリング20が装着さ
れいると共に、リング部材16の開放端部(上部端)側
と高圧容器2を構成する他方の部材、即ち高圧円筒10
が、リング部材16に対して容器軸方向で突き合わせ状
になる面との界面に、面シール15用のシールリング2
1が装着されている。
【0023】リング部材16には、高圧円筒10へ向く
端部まわりに雄テーパ面23が設けられている。これに
対し、高圧円筒10においてリング部材10へ向く端部
には、このリング部材16の雄テーパ面23に対して面
接触可能となる雌テーパ面24が設けられている。本第
1実施形態において、上記した軸シール14用のシール
リング20及び面シール15用のシールリング21に
は、いずれもOリングを用いてある。また、いずれもリ
ング部材16に対して、その外周面側に設けた周溝2
6,27へ嵌着するものとしてある。
【0024】リング部材16において、面シール15用
のシールリング21を嵌着する周溝27は、雄テーパ面
23の端部で、外周側周縁部に相当させて切欠状に形成
させた段部周溝としてある。従って、この周溝27に嵌
着されたシールリング21は、高圧円筒10とリング部
材16との間に存在して、上記のように面シール15と
して機能するだけでなく、リング部材16の雄テーパ面
23と高圧円筒10の雌テーパ面24とが面接触する相
互間にも存在して、ここで上記軸シール14と同等又は
補助的な作用を奏する(即ち、面シールと軸シールとを
兼用している)ものになっている。
【0025】また、このリング部材16において、高圧
容器2の容器軸方向に沿った高さ寸法h(図3参照)
は、高圧円筒10と下蓋12とが互いに密着した状況下
(図2の左半部参照)にあってリング部材16を収容す
べく形成される周溝部分高さH寸法と同じにするか、又
はこのH寸法に、面シール15におけるシールリング2
1のツブシ代を加えた寸法とするのが好適である。
【0026】なお、上記各シールリング20,21は、
滑り性に優れたPTFE等より形成されたものとしてお
くと、高圧容器2の開閉時にあって、リング部材16と
高圧円筒10とが当接する時点での磨耗粉の発生を可及
的に防止できるという利点があり、これは特に、シリコ
ンウェーハなどの半導体基板の加圧埋込み処理において
有利となる。
【0027】勿論、これらの材質は限定されるものでは
なく、例えば、面シール15のシールリング21として
は、耐磨耗性に優れたTiNi超弾性材料、弾性の豊富
なフッ素ゴム等のゴム系弾性材料等を使用可能である。
また、高圧容器2として頻繁な開閉を行わない場合や、
或いは開閉に伴う摩擦をあまり受けないような配置下で
設けられるシールリングであれば、薄肉のステンレス鋼
を素材とする細い管材を用いて形成した断面C型のリン
グ等を用いることもできる。
【0028】なお、上記フレーム3は、積層板形式や巻
線形式等のいずれを採用してもよく、また窓枠状以外
の、例えばC型状としてもよい。更に、このフレーム3
を高圧容器2に対して着脱する動作構造としても、台車
式や旋回式等、いずれを採用してもよい。このような構
成のHIP装置1において、高圧容器2の開閉動作は、
上記のように下蓋12側の昇降により行うが、この開閉
時には、リング部材16の雄テーパ面23と高圧円筒1
0の雌テーパ面24とが面接触する構造であることか
ら、これらのテーパ状面接触が互いのガイドとなって、
自動的且つ必然的に両者間で芯合わせがなされることに
なる。
【0029】従って、高圧容器2の開閉に伴い、軸シー
ル14のシールリング20や面シール15のシールリン
グ21が偏心や捩じれ、又は周方向の局部箇所での強圧
擦れ等を生じることが防止され、リング部材16と高圧
円筒10とは確実に整合状の嵌め合わせがなされる。し
かも、面シール15用のシールリング21が上記テーパ
接触面間に位置付けられているため、高圧容器2の開閉
時に、高圧円筒10と摺動摩擦を起こしにくく、それだ
けこのシールリング21としての長寿命化が図られるも
のである。
【0030】そして、この高圧容器2にフレーム3をセ
ットすると共に、高圧容器2内で炉床7上の被処理物6
をヒータ5への通電と、アルゴン等の不活性ガス圧媒に
よる等方圧にて加圧処理するとき、高圧容器2内の圧力
が高くなるにつれて上蓋11及び下蓋12に作用する容
器軸方向荷重が増大し、結果として窓枠状フレーム3
は、上下方向へ向けた伸びを生じる。
【0031】そのため、高圧円筒10を中心において考
察した場合、窓枠状フレーム3の伸びに相当する分だ
け、上蓋11は上方向へ、また下蓋12は下方向へ移動
することになる。ここにおいて、上蓋11は、高圧円筒
10内へ突出して内嵌する部分11a(図1参照)が十
分に長ければシール機能は維持されることになるのに対
し、下蓋12は、リング部材16が上方向へ移動するこ
とになり、シール機能が維持されることになる。
【0032】すなわち、高圧容器2の内部に高圧力が発
生した場合、軸シール14のシールリング20にはその
外径Dsに応じた上向きの押圧力が作用し、反対に面シ
ール15のシールリング21にはその外径Dfに応じた
下向きの押圧力が作用することになるが、上記のように
面シール15のシールリング21は雄テーパ面23に設
けられている関係上、その外径Dfは、軸シール14に
おけるシールリング20の外径Dsよりも径小となって
いる(Df<Ds)。
【0033】そのため、このリング部材16には、高圧
容器2の内部の圧力が外部よりP(kgf/cm2 )だ
け高くなっていると仮定したときに、軸シール14のシ
ールリング20の外径Dsと面シール15のシールリン
グ21の外径Dfとに相当する受圧断面積の差、即ち、
P×π(Ds2 −Df2 )/4の荷重が、常に上向きに
作用することになり、この上向きの作用がリング部材1
6を押し上げ、面シール15を更に密着させることにな
る。
【0034】このようにして、この面シール15におい
て、シールリング21が外側へはみ出すことが防止さ
れ、安定したシール機能が実現されるわけである。な
お、上記のシールリング20,21の外径に相当する受
圧断面積の差は、高圧容器2の内部圧力が高圧であれば
あるほど、大きくなり、従って、面シール15を密着さ
せる作用も、それだけ大きくなる、ということになる。
【0035】しかも、リング部材16は、その内周面が
高圧容器2の内方へ臨んでいるため、内部の圧力を受け
て径方向外方へ拡径するようになり、軸シール14を密
着させるようにもなっている。一方、高圧容器2の内部
が真空又は大気圧以下となった場合では、高圧円筒10
に対して上蓋11及び下蓋12が相互接近するような荷
重が作用する。ここで、リング部材16の高さ寸法h
(図3参照)は、上記のように高圧容器2内におけるリ
ング部材用収容部分の高さH寸法と密接な関係で形成さ
れているため、高圧円筒10とリング部材16との突き
合わせ界面では、面シール15のシールリング21を締
め付ける作用が生じ、これによって十分な気密性が得ら
れることになる。
【0036】このようなことから、高圧容器2の内部で
の使用圧力を、高圧域だけでなく、真空域にまで広くと
れるようになる。なお、一般に、HIP装置1は大型の
装置で1日1回の操業を行うものであり、被処理品6の
出し入れに毎回、下蓋12を開放することになるが、そ
れでも従来では軸シールだけに頼っていたことに起因し
て、シールリングの寿命が10回程のレベルであったの
に対し、本発明では、下蓋12の開放時は面シール15
の部分で開閉が行われることに起因してその摺動磨耗を
大幅に低減できるものとなっており、その結果、シール
リング20,21の寿命は1桁以上の改善を可能にした
ものである。
【0037】ところで、高圧容器2の内部が高圧になっ
て、リング部材16が径方向外方へ拡径作用を受けてい
るとき、高圧円筒10及び下蓋12も、同様に径方向外
方への拡径作用を受けている。従って、この状態から高
圧容器2の内部圧力を低下させると、リング部材16は
もとより、高圧円筒10及び下蓋12も径方向内方へ縮
径することになる。
【0038】このような縮径時において、少なくともリ
ング部材16の雄テーパ面23と高圧円筒10の雌テー
パ面24との接触面間で、僅かでも隙間が形成されるよ
うになれば、高圧容器2の開閉動作を一層、容易化で
き、また磨耗粉の発生を抑制させるうえで好適となる。
そこで、リング部材16の形成材料としては、高圧容器
2、特に高圧円筒10の形成材料よりも縦弾性係数(ヤ
ング率)の小さいものを選出しておくのが好適となる。
すなわち、このようにすると、高圧容器2の内部圧力を
低下させてゆく際のリング部材16のスプリングバック
量を大きくできるので、上記隙間を発生させやすくな
る。
【0039】また、このようにリング部材16の形成材
料として縦弾性係数の小さなものを用いることは、次の
点でも有益である。すなわち、高圧容器2の内部を加圧
してゆく過程にあって、上蓋11の上方向移動及び下蓋
12の下方向移動に伴ってフレーム3が上下方向に伸び
ることは前記したとおりであるが、フレーム3は、平面
的に見ると上蓋11や下蓋12に対してそれらの中心部
を横切るようなかたちで当接している。従って、上蓋1
1や下蓋12にはフレーム3の当接していない部分が存
在し、これらの非当接部分では、大げさに言えば波打ち
状の偏った変形が生じていることになる。
【0040】このような場合に、リング部材16が縦弾
性係数の小さな材料で形成されていると、リング部材1
6の曲げ剛性(曲げ剛性は、縦弾性係数と断面二次モー
メントとの積によって得られる)が小さくなり、その結
果、リング部材16は下蓋12の上記偏った変形にも柔
軟に追従するものとなって、面シール15のシールリン
グ21等が外側へはみ出すといったこと等を防止できる
ことになる。
【0041】具体例を挙げると、一般に高圧容器2(高
圧円筒10)には強靱鋼やステンレス鋼等が用いられる
ことから、リング部材16には、銅合金、チタン合金、
アルミ合金等を用いればよい。また、縦弾性係数を数値
的に言えば、15000kgf/mm2 以下とするのが
好適とされる。縦弾性係数が11000kgf/mm2
程度のアルミニウム青銅を用いたときに、すこぶる良好
な結果が得られた。
【0042】ただし、リング部材16の形成材料には、
単に縦弾性係数の小さな材料を用いればよいと言うもの
ではない。なぜなら、高圧容器2の開閉時について更に
厳密な考察を加えると、この第1実施形態の場合であれ
ば、リング部材16と高圧円筒10との間に、多少なり
とも摺動摩擦が生じていると言わなければならない。
【0043】また、高圧容器2内を加圧してゆく過程で
は、上記したように上蓋11の上方向移動及び下蓋12
の下方向移動に伴ってフレーム3が上下方向に伸びるた
め、図3に示すように、高圧円筒10と下蓋12との当
接間には隙間30が発生することになる。従ってこのと
きも、リング部材16は高圧円筒10へ向けて押し上げ
られるように移動し、リング部材16の外周面と下蓋1
2における立ち上がり壁の内周面との周面間でも、摺動
摩擦が発生することになる。
【0044】このような摺動摩擦が発生した際に、磨耗
粉の発生を少しでも抑えられるようにするうえでは、リ
ング部材16の形成材料として縦弾性係数の小さなもの
を用いることは、却ってマイナス要因になるおそれがあ
る。すなわち、むしろリング部材16には高硬度の材料
(高硬度の材料は一般的には縦弾性係数が大きい)を用
いることが好ましいことになる。
【0045】そこで、このような二律背反する要請を満
足させるには、リング部材16を縦弾性係数の小さな材
料によって形成させると共に、そのうち、少なくとも高
圧容器2に対して接触するようになる表面に、高硬度材
料による被膜を設けるようにすればよい。なお、この高
硬度被膜を形成させるための材料としては、摺動摩擦時
の磨耗粉の発生を可及的に抑える観点から、自己潤滑性
のあるものを選出するのが好適となる。
【0046】この高硬度被膜としての具体例を挙げる
と、Ni−Pメッキを施し、その後の熱処理により硬度
を調整した被膜や、PVD法により形成したTiN被膜
等がある。この第1実施形態において、リング部材16
を上下逆向きに用いるような構造、即ち、リング部材1
6において、下蓋12へ向く端部まわりに雄テーパ面2
3を設け、下蓋12においてリング部材10へ向く端部
に雌テーパ面24を設ける構造(図3を上下逆向きにし
たような構造)とすることも可能である。
【0047】図4は、HIP装置1の高圧容器2に対し
て適用した本発明に係る密封装置の第2実施形態を示し
たものである。この第2実施形態において上記第1実施
形態と異なるところは、リング部材16が、軸シール1
4用のシールリング20の装着された部分、及び面シー
ル15用のシールリング21の装着された部分において
必要十分量の肉厚を確保したまま、その他の部位で可及
的な薄肉化を行って、断面二次モーメントを小さく抑え
ている点にある。
【0048】この構成は、第1実施形態が、リング部材
16の形成材料に縦弾性係数の小さな材料を用いて曲げ
剛性を低く抑えていることに対する代替案乃至併用案で
あって、これにより、高圧容器2内を加圧した際等にお
ける下蓋12等の高圧容器2側の変形に対してリング部
材16を柔軟に追従させて、その結果、面シール15の
シールリング21等が外側へはみ出すといったこと等を
防止しているものである。
【0049】この第2実施形態におけるその他の構成及
び作用効果については、第1実施形態と全く同じであ
る。図5乃至図7は、第1実施形態(図1乃至図3参
照)が、リング部材16と高圧容器2(高圧円筒10)
とを、雄テーパ面23と雌テーパ面24とを介したテー
パ面接触とさせていることに関し、これを柱において、
面シール15や軸シール14の取付位置、又はその取付
数等を異ならせた第3乃至第5実施形態である。
【0050】すなわち、第3実施形態(図5)では、軸
シール14のシールリング20を嵌着するための周溝2
6を、リング部材16ではなく、高圧容器2を構成する
側の部材、即ち、下蓋12に対して設けている。なお、
面シール15のシールリング21は、第1実施形態と同
様、リング部材16に設けた周溝27に嵌着している。
【0051】第4実施形態(図6)では、軸シール14
のシールリング20を2本設けるものとして、そのうち
1本を、リング部材16と高圧円筒10とのテーパ接触
面間へ位置付けるようにしている。そして、これに伴
い、面シール15のシールリング21は、リング部材1
6と高圧円筒10とが容器軸方向に直交する方向で突き
合わされている面の中央寄りへと、ずらして位置付けて
ある。
【0052】なお、これらシールリング20,21を嵌
着するための周溝26,27は、全てリング部材16に
対して設けてある。第5実施形態(図7)でも、軸シー
ル14のシールリング20を2本設けるものとして、そ
のうち1本を、リング部材16と高圧円筒10とのテー
パ接触面間へ位置付けており、更に、面シール15のシ
ールリング21についても、リング部材16の両側の端
面(高圧容器2における高圧円筒10及び下蓋12の双
方に向く面)に対応させて、2本設けたものとしてい
る。
【0053】なお、この第5実施形態では、各シールリ
ング20,21を嵌着するための周溝26,27は、全
て高圧容器2の高圧円筒10及び下蓋12に対して設け
てある。図8は、上記した第1実施形態(図1乃至図
3)に対し、下蓋12とリング部材16との間に、コイ
ルバネや皿バネ、或いはゴム等の弾性体によって構成さ
れる押圧手段40を付加させた第6実施形態である。
【0054】このように押圧手段40を設けるようにす
ると、高圧容器2を閉止動作させるに際し、高圧円筒1
0と下蓋12とを相互接近させてゆくときに、押圧手段
40によってリング部材16が早期のうちに高圧円筒1
0へ押し付けられるようになり、従って面シール15の
シールリング21に初期圧力が加わって、確実な封止状
態が得られることになる。
【0055】図9乃至図12は、第2実施形態(図4参
照)が、リング部材16の断面二次モーメントを小さく
させていることに関し、これを柱において、面シール1
5や軸シール14の取付位置、又はその取付数等を異な
らせた第7乃至第10実施形態である。なお、これら第
7乃至第10実施形態では、リング部材16と高圧円筒
10とをテーパ面接触させるものとはしておらず、高圧
円筒10と下蓋12とが容器軸方向に直交して突き合わ
され、これらの内隅にリング部材16が嵌装される構造
としてある。従って、リング部材16は、基本的にその
断面形状がL字状をしたものとなっている。
【0056】このような構造であると、高圧容器2を開
く動作として、高圧円筒10の上昇量又は下蓋12の下
降量を少なく抑えることができ、その結果、高圧容器2
の開閉動作を迅速に行え、また軸シール14のシールリ
ング20等において摺動摩擦を殆ど解消できる等の利点
がある。ただ、このような構造を採用すると、代表例と
しての第7実施形態(図9)から明らかなように、リン
グ部材16と高圧容器2との間に設ける面シール15
は、リング部材16と下蓋12との接面間となる(すな
わち、第1乃至第6実施形態とは位置的な上下関係が逆
となる)。
【0057】第8実施形態(図10)では、軸シール1
4のシールリング20を2本設けるものとして、各1本
を、高圧円筒10と下蓋12とに各別に対応させるよう
に振り分けて位置付けている。なお、これらシールリン
グ20,21を嵌着するための周溝26,27は、全て
リング部材16に対して設けてある。
【0058】第9実施形態(図11)では、面シール1
5のシールリング21を嵌着するための周溝27を、リ
ング部材16ではなく、高圧容器2を構成する側の部
材、即ち、下蓋12に対して設けている。なお、軸シー
ル14のシールリング20は、リング部材16に設けた
周溝26に嵌着している。このため、リング部材16
は、面シール15のシールリング21に対応して設けら
れる部分の肉厚が、軸シール14のシールリング20を
嵌着保持する部分に比べて、更に薄く形成されている。
【0059】第10実施形態(図12)では、軸シール
14のシールリング20を嵌着するための周溝26及び
面シール15のシールリング21を嵌着するための周溝
27の双方について、高圧容器2側、即ち、高圧円筒1
0及び下蓋12に対して設けてある。このため、リング
部材16は、面シール15のシールリング21に対応し
て設けられる部分だけでなく、軸シール14のシールリ
ング20に対応して設けられる部分も、相当に薄く形成
されている。
【0060】図13は、上記した第8実施形態(図1
0)に対し、高圧円筒10内に支持リング部材41を設
けて、この支持リング部材41とリング部材16との間
に、コイルバネや皿バネ、或いはゴム等の弾性体によっ
て構成される押圧手段40を付加させた第11実施形態
である。このように押圧手段40を設けるようにする
と、高圧容器2を閉止動作させるに際し、高圧円筒10
と下蓋12とを相互接近させてゆくときに、押圧手段4
0によってリング部材16が早期のうちに下蓋12の内
底面へ押し付けられるようになり、従って面シール15
のシールリング21に初期圧力が加わって、確実な封止
状態が得られることになる。
【0061】図14は、第8実施形態を示し、上蓋11
と高圧円筒10Aとを一体に構成した上高圧容器2A
と、下蓋12と高圧円筒10Bとを一体に構成した下高
圧容器2Bとの分割面間、軸シール14と面シール15
を有するリング部材16で密封したものであり、図3を
参照して既述した構成とほぼ同じ構成とされている。こ
の図14で示す装置では炉内部の構成は省略している
が、既述した半導体基板の加圧埋込み処理に採用すると
有効である。
【0062】ところで、本発明は、上記実施形態に限定
されるものではない。例えば、本発明はHIP装置に対
して適用することが限定されるものではなく、乾式の冷
間静水圧プレス装置(CIP)へ適用することも可能で
ある。また、HIP装置であるとしても、フレーム3を
具備しない小型のもの(高圧円筒10の容器軸方向長さ
を短くしたようなもの)に適用することが可能である。
【0063】被処理物6として粉体状のものを用い、こ
れをゴム型に充填した状態で高圧容器2内へ収めるとい
った方法や、圧媒として水等の液体を用いるといった方
法等も採用可能である。軸シール14や面シール15に
おいて用いられるシールリング20,21は、Oリング
に限定されず、断面U型、X型、V型、T型、角型、中
空型等のリングや、これらにバックアップリングを付帯
させたもの、及びキャップシール付きとしたり更にバッ
クアップリングをも付帯させたものに置換、又は混用使
用することが可能である。
【0064】また、これら各シールリング20,21を
嵌着させるための周溝26,27についても、角溝とす
ることが限定されるものではなく、V溝、丸溝、U溝、
アンダーカット溝等とすることが可能である。
【0065】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る高圧容器の密封装置では、真空域から高圧域までの
広い圧力範囲で使用する高圧容器であって、内周面を高
圧容器内へ臨ませたリング部材を備え、且つこのリング
部材によって軸シール用のシールリング及び面シール用
のシールリングを装備可能にしているので、リング部材
の傾きを原因としたシール性能の低下は防止され、また
Oリング等のシールリングにおいて長寿命化が図られる
ものとなった。
【0066】また、このリング部材は、高圧容器側の一
方の部材との間で雌雄のテーパ面を介して面接触する構
造にしたため、高圧容器の開閉動作が容易且つ迅速に行
えるものであると共に、特にその閉止動作に関しても確
実且つ高精度で行えるものである。なお、リング部材の
縦弾性係数を小さくしたり断面二次モーメントを小さく
したりして、その曲げ剛性を低く抑えておくことによ
り、高圧容器の変形時や高圧容器に対するリング部材の
僅かな摺動摩擦発生時等において、このリング部材自体
が柔軟な追従変形や移動等を起こすために、シール性能
やシールリングの寿命等に関して良好な結果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱間等方圧加圧装置の高圧容器に対して適用し
た、本発明に係る密封装置の第1実施形態を示した断面
図である。
【図2】図1を中間省略し且つ拡大して示した動作説明
図である。
【図3】図2中の主要部を更に拡大して示した図であ
る。
【図4】第1実施形態の主要部を柱として展開した第2
実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図5】第1実施形態の主要部を柱として展開した第3
実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図6】第1実施形態の主要部を柱として展開した第4
実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図7】第1実施形態の主要部を柱として展開した第5
実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図8】第1実施形態の主要部を柱として展開した第6
実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図9】第2実施形態の一部を柱として展開した第7実
施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図10】第7実施形態の主要部を柱として展開した第
8実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図11】第7実施形態の主要部を柱として展開した第
9実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図12】第7実施形態の主要部を柱として展開した第
10実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図13】第7実施形態の主要部を柱として展開した第
11実施形態の主要部を示す拡大断面図である。
【図14】第8実施形態を示す断面図である。
【図15】従来における高圧容器の密封装置の主要部を
拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 熱間等方圧加圧装置(HIP装置) 2 高圧容器 3 フレーム 6 被処理物 10 高圧円筒(高圧容器の一構成部材) 12 下蓋(高圧容器の一構成部材) 14 軸シール 15 面シール 16 リング部材 20 軸シール用のシールリング 21 面シール用のシールリング 23 雄テーパ面 24 雌テーパ面 26 周溝 27 周溝 40 押圧手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増岡 格 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 門口 誠 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つ以上の部材(10,12)からなる
    高圧容器(2)を備え、該高圧容器(2)内で被処理物
    (6)を等方圧で加圧処理するときに該圧力の漏れを防
    止して密封する装置において、 前記高圧容器(2)を構成する片方の部材(12)の少
    なくとも端部に円筒部が形成され、該円筒部に、内周面
    を高圧容器(2)内へ臨ませたリング部材(16)が嵌
    装され、円筒部とリング部材(16)との嵌装界面に軸
    シール(14)用のシールリング(20)が装着されて
    いると共に、リング部材(16)の開放端部側と高圧容
    器(2)を構成する他方の部材(10)の端面との突き
    合わせ界面に面シール(15)用のシールリング(2
    1)が装着されており、 前記リング部材(16)は一方の端部まわりに雄テーパ
    面(23)が設けられており、該端部が向けられる方の
    高圧容器(2)を構成する一方の部材(10)には上記
    雄テーパ面(23)に面接触可能な雌テーパ面(24)
    が設けられており、前記面シール(15)用のシールリ
    ング(21)は、この雌雄のテーパ面(23,24)間
    乃至これよりも径方向内方に配されていることを特徴と
    する高圧容器の密封装置。
  2. 【請求項2】 前記リング部材(16)は、軸シール
    (14)用のシールリング(20)及び面シール(1
    5)用のシールリング(21)の装着部において必要十
    分量の肉厚確保をした可及的な薄肉化によって断面二次
    モーメントの抑制化がなされていることを特徴とする請
    求項1記載の高圧容器の密封装置。
  3. 【請求項3】 二つ以上の部材(10,12)からなる
    高圧容器(2)を備え、該高圧容器(2)内で被処理物
    (6)を等方圧で加圧処理するときに該圧力の漏れを防
    止して密封する装置において、 前記高圧容器(2)を構成する片方の部材(10)の少
    なくとも端部に円筒部が形成され、該円筒部に内周面を
    高圧容器(2)内へ臨ませたリング部材(16)が嵌装
    され、円筒部とリング部材(16)との嵌装界面に軸シ
    ール(14)用のシールリング(20)が装着されてい
    ると共に、リング部材(16)の開放端部側と高圧容器
    (2)を構成する他方の部材(12)の端面との突き合
    わせ界面に面シール(15)用のシールリング(21)
    が装着されており、 前記リング部材(16)は、軸シール(14)用のシー
    ルリング(20)及び面シール(15)用のシールリン
    グ(21)の装着部において必要十分量の肉厚確保をし
    た可及的な薄肉化によって断面二次モーメントの抑制化
    がなされていることを特徴とする高圧容器の密封装置。
  4. 【請求項4】 前記リング部材(16)は、高圧容器
    (2)よりも縦弾性係数の小さい材料によって形成され
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    かに記載の高圧容器の密封装置。
  5. 【請求項5】 前記リング部材(16)の縦弾性係数が
    15000kgf/mm2 以下とされていることを特徴
    とする請求項4記載の高圧容器の密封装置。
  6. 【請求項6】 前記リング部材(16)には、少なくと
    も高圧容器(2)に対する接触面に高硬度被膜が設けら
    れていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の
    高圧容器の密封装置。
  7. 【請求項7】 高圧容器(2)に対してその内部圧力に
    よる容器軸方向の荷重を担持するフレーム(3)が付属
    されているときに、前記リング部材(16)が上記荷重
    によるフレーム(3)の伸び量と同等以上の距離で摺動
    可能として高圧容器(2)内に嵌装されていることを特
    徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の高圧
    容器の密封装置。
  8. 【請求項8】 高圧容器(2)内に、前記面シール(1
    5)用のシールリング(21)の初期封のためリング部
    材(16)を押圧する押圧手段(40)を備えているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    の高圧容器の密封装置。
  9. 【請求項9】 前記面シール(15)用のシールリング
    (21)と軸シール(14)用のシールリング(20)
    との双方が、前記リング部材(16)に対して形成され
    た周溝(26,27)に収納されていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の高圧容器の
    密封装置。
  10. 【請求項10】 前記面シール(15)用のシールリン
    グ(21)と軸シール(14)用のシールリング(2
    0)とのうち少なくとも一方が、高圧容器(2)の構成
    部材に対して形成された周溝(26)(27)に収納さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいず
    れかに記載の高圧容器の密封装置。
  11. 【請求項11】 前記面シール(15)用のシールリン
    グ(21)と軸シール(14)用のシールリング(2
    0)とのうち少なくとも軸シール(14)用のシールリ
    ング(20)が複数とされており、該複数のシールリン
    グ(20)のうち少なくとも一つがOリングであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載
    の高圧容器の密封装置。
  12. 【請求項12】 前記リング部材(16)には、少なく
    とも一方の端部に、外周側周縁部に相当させて切欠状の
    段部周溝(27)が凹設されており、該段部周溝(2
    7)にシールリング(21)が嵌着されることにより、
    該シールリング(21)によって面シール(15)及び
    軸シールが兼用されていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項11のいずれかに記載の高圧容器の密封装置。
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