JP2007277667A - 真空チャンバ及び該真空チャンバを有する基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーティクルの発生を防止して高精度な真空チャンバを提供する。
【解決手段】所定の閉空間内を真空状態及び大気状態にするための真空チャンバにおいて、前記閉空間を形成するためのハウジング及び該ハウジングと接合する蓋体と、前記ハウジング及び蓋体により形成された前記閉空間内の真空状態を封止するOリングと、前記閉空間で前記真空状態及び前記大気状態を繰り返した場合に、前記ハウジング及び前記蓋体の変形により生じる前記ハウジング及び前記蓋体の接合面の擦れを防止するための弾性体とを有することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図5

Description

本発明は、真空チャンバ及び該真空チャンバを有する基板処理装置に係り、特にパーティクルの発生を防止して高精度な真空チャンバを提供するための真空チャンバ及び該真空チャンバを有する基板処理装置に関する。
従来、レーザアニーリング装置やスパッタリング装置、エッチング装置、化学蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)装置等の基板処理装置には、ロードロックチャンバ等の真空チャンバが用いられている。
ここで、真空チャンバは、例えばチャンバの底面と側面とが一体に形成され、そのチャンバ本体(ハウジング)に着脱可能な蓋体を設けるよう構成されている。図1は、従来における真空チャンバの一例を示す図である。なお、図1(a)はチャンバ内が大気状態の場合を示し、図1(b)はチャンバ内が真空状態の場合を示している。
図1に示すように、真空チャンバ10は、ハウジング11及び蓋体12等の各構造体により形成される。また、ハウジング11と蓋体12は、例えば取付部材としての取付ボルト13により、取付ボルト13の螺子部(雄螺子)がハウジング11に設けられた雌螺子と螺合することで、ハウジング11と蓋体12とが密着して固定される。また、図1に示す例では、ハウジング11が筐体形状であり、蓋体12が平板形状であるため、ハウジング11と蓋体12とは複数の取付部材により、複数箇所で固定されている。
また、図1に示す例では、ハウジング11にバルブ(ドアバルブ、ゲートバルブ)14を有する。バルブ14は、装置の外部や他のチャンバ(搬送チャンバ、処理チャンバ等)との連結に用いられ、バルブ14により各チャンバの閉空間を仕切ることができる。また、真空チャンバ10は、バルブ14を開閉させて、ロボットアーム(図示せず)等によりウェハ等の基板15の搬送を行う。なお、真空チャンバ10は、バルブ14を複数設けてもよい。
また、真空チャンバ10は、基板15を一枚単位に処理してもよく、図1に示すようにカセット16を設けて複数の基板単位で処理することもできる。また、上述したハウジング11や蓋体12、バルブ14は、高強度な構造材料(例えば、ステンレス、アルミ合金等)からなる。
図1に示す真空チャンバ10は、真空ポンプ(図示せず)等により、チャンバ内の閉空間を真空にすることができる。また、真空チャンバ10は、真空ポンプとは別に設けたパージライン(図示せず)により、窒素ガス等の不活性ガスをチャンバ内の閉空間に導入したり給気することで大気状態にすることができる。
ここで、真空チャンバ10は、大量の基板15に所定の処理を行う場合、上述したようにチャンバ内の閉空間は、大気状態と真空状態を繰り返すことになる。真空チャンバ10は、チャンバ内が大気状態の場合には図1(a)に示すように変形はしないが、チャンバ内が真空状態の場合にはチャンバ内外の圧力差の関係により、例えば図1(b)に示すような変形が生じる。つまり、真空チャンバ10は、ハウジング11及び蓋体12の弾性領域内での変形を伴いながら所定の真空状態となる。
また、上述したように真空チャンバ10が変形する現象は、大型化に伴いより顕著に現れる。近年では、コスト削減等のために、処理対象の基板サイズが大きくなる傾向があり、基板サイズが大きくなると必然的に真空チャンバ10の表面積が大きくなる。
そのため、大きな外圧に耐えることができるようにリブ補強や板厚を厚くする等の対応が必要になる。そのため、真空チャンバを形成する各構造体は、高強度な構造材料を用い、外力を考慮して十分な機械的強度と剛性を有した構造物となるよう構造設計される。つまり、上述した図1(b)に示すように、真空チャンバ10が変形するような状態であっても真空を維持するような工夫が必要であり、そのための提案がされている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、図2は、従来における真空チャンバのハウジングと蓋体との接合部分を説明するための図である。図2に示すように、ハウジング11と蓋体12との接合面20には、Oリング21を有している。また、Oリング21は、ハウジング11に設けられた溝部22にセットされる。
更に、Oリング21は、所定の潰れ代(Oリング21の直径と溝22の深さの寸法差)を有し、真空チャンバ10の変形時に、ハウジング11と蓋体12との接合面20に隙間が生じても、閉空間の真空状態を維持することができる。
特開平10−335423号公報
しかしながら、従来技術では、例えば上述した図1(a)及び図1(b)の変形が繰り返されるため、ハウジング11と蓋体12との間の接触箇所では微少振幅動作が繰り返されることになる。そのため、ハウジング11と蓋体12との擦れにより、酸化磨耗粉等のパーティクルが発生してしまう。
ここで、上述の内容について図を用いて説明する。図3は、パーティクル発生時の様子を説明するための図である。ハウジング11及び蓋体12は、真空チャンバ10内の閉空間において大気状態と真空状態とを繰り返すことにより、図3に示す矢印A方向で微少振幅動作が生じる。このとき、ハウジング11と蓋体12との金属の擦れや、Oリング21とハウジング11あるいは蓋体12との擦れ等により、チャンバ内部及びチャンバ外部にパーティクルが発生してしまう。
なお、ハウジング11と蓋体12との金属の擦れは、例えばステンレスであっても、接触部の擦れ(表面損傷)により表面の不動態膜が破壊され、内部材料である鉄の酸化磨耗粉を生成する。
このようなパーティクルの発生は、ウェハ等の処理対象基板の品質に多大な影響を及ぼす。つまり、パーティクルが真空チャンバ10の内部に発生した場合には、真空チャンバ10の真空引き後にパージラインにより不活性ガスの導入や給気を行う際にパーティクルが舞い上がり、基板に付着してしまうという大きな問題がある。
また、パーティクルが真空チャンバ10の外部に発生する場合であっても、クリーンルーム内にパーティクル発生源が存在することになり好ましくない、実際、装置点検時等には、クリーンルーム内で内部が開放されるため、装置内にこのパーティクルが入ってしまう恐れがある。
また、パーティクルの発生が継続されてしまうと、ハウジング11と、蓋体12との隙間が大きくなり、最終的にはOリング21の適正な潰れ代を確保できなくなり、真空気密が破れてしまうことになる。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、パーティクルの発生を防止して高精度な真空チャンバを提供するための真空チャンバ及び該真空チャンバを有する基板処理装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明は、所定の閉空間内を真空状態及び大気状態にするための真空チャンバにおいて、前記閉空間を形成するための複数の構造体を有し、前記複数の構造体を接合して形成された閉空間で前記真空状態及び前記大気状態を繰り返した場合に、前記構造体の変形により生じる前記構造体間の擦れを防止するための弾性体を前記構造体間に設けることを特徴とする。これにより、チャンバ構造体において、閉空間における大気状態及び真空状態の繰り返しによりチャンバ構造体自身の変形が生じ、この変形により各構造体間が擦れることで発生するパーティクルを防止して、高精度な真空チャンバを提供することができる。
また、本発明は、所定の閉空間内を真空状態及び大気状態にするための真空チャンバにおいて、前記閉空間を形成するためのハウジング及び該ハウジングと接合する蓋体と、前記ハウジング及び蓋体により形成された前記閉空間内の真空状態を封止するOリングと、前記閉空間で前記真空状態及び前記大気状態を繰り返した場合に、前記ハウジング及び前記蓋体の変形により生じる前記ハウジング及び前記蓋体の接合面の擦れを防止するための弾性体とを有することを特徴とする。これにより、閉空間における大気状態及び真空状態の繰り返しによりハウジング及び蓋体自身の変形が生じ、この変形によりハウジング及び蓋体が擦れることで発生するパーティクルを防止して、高精度な真空チャンバを提供することができる。
更に、前記弾性体は、前記閉空間に対して前記接合面に設けられている前記Oリングの位置よりも外側の接合面に設けることが好ましい。これにより、弾性体を接合面全体に設けなくてもハウジング及び蓋体に擦れが発生することはない。したがって、効率的にパーティクルの発生を防止することができる。
更に、前記閉空間で真空状態及び大気状態を繰り返すことにより生じる前記弾性体のずれを防止するための押さえ部材を有することが好ましい。これにより、閉空間における大気状態及び真空状態の繰り返しにより、弾性体が接合面から外側に出るのを防止することができる。したがって、パーティクルの発生を防止して高精度な真空チャンバを提供することができる。
また、本発明は、基板処理において、前記請求項1乃至前記請求項4の何れか1項に記載の真空チャンバと、前記真空チャンバ内にセットされた基板に対して所定の処理を行う処理チャンバと、前記真空チャンバ及び前記処理チャンバ間で前記基板を搬送する搬送チャンバとをそれぞれ少なくとも1つ有することを特徴とする。これにより、パーティクルの発生を防止して高精度な真空チャンバを提供することができる。また、本発明における真空チャンバを適用した高精度な基板処理装置を提供することができる。
本発明によれば、パーティクルの発生を防止して高精度な真空チャンバを提供することができる。また、本発明における真空チャンバを適用した高精度な基板処理装置を提供することができる。
以下に、本発明における真空チャンバ及び該真空チャンバを有する基板処理装置を好適に実施した形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、上述の図1〜3に示した構成と同様の構成については、同一の番号を付すものとし、ここでの説明は省略する。
図4は、本発明における真空チャンバの一例を示す図である。また、図5は、本発明における真空チャンバのハウジングと蓋体との接合部分を説明するための図である。また、図5(a)はチャンバ内が大気状態である場合を示し、図5(b)はチャンバ内が真空状態である場合を示す。図4及び図5に示すように、本発明における真空チャンバ30は、ハウジング11と蓋体12との接合面20に弾性体スペーサ31を設ける。
また、弾性体スペーサ31は、図5に示すようにOリング21の外側に設ける。ここで、ハウジング11と蓋体12との間の接合面20において、弾性体スペーサ31によりOリング21の内側に弾性体スペーサ31の厚さに対応した所定の厚さからなる隙間が存在することになる。そのため、真空チャンバ30内の閉空間において大気状態(図5(a))と真空状態(図5(b))とを繰り返す場合にも、ハウジング11と蓋体12との間に擦れは発生しない。したがって、チャンバ内部のパーティクルの発生を防止することができる。
また、閉空間からみた接合面20におけるOリング21の外側に関しては、弾性体スペーサ31によりハウジング11と蓋体12との変形量分だけ、弾性体スペーサ31が変形する。つまり、弾性体スペーサ31がハウジング11と蓋体12の変形を吸収するため、ハウジング11と蓋体12との間での擦れを防止することができる。したがって、チャンバ外部に対してもパーティクルの発生を防止することができる。
<弾性体スペーサの設計>
ここで、上述した弾性体スペーサ31について説明する。弾性体スペーサ31の厚さは、Oリング21の潰れ代を適正に確保できるように設定する。具体的には、真空用Oリング21のサイズと溝形状(溝深さ)は、JISに規定されているため、弾性体スペーサ31の厚さは、Oリング21の直径と溝22の深さの寸法差(潰れ代)を基準に設定する。具体的には、弾性体スペーサ31の厚さは、Oリング21の潰れ代が確保できるように、上述した寸法差内の寸法とすることが好ましい。更に、Oリング21の潰れ代は、適正(10〜20%程度)に確保できるようにする。
また、弾性体スペーサ31の材質に関しては、大気状態かと真空状態下での寸法変位が極力小さい方がよい。また、弾性体スペーサ31が受ける荷重は、基本的に弾性体スペーサ31の上下方向からであるが、構造体の変形方向により弾性体スペーサ31に対して左右の滑る方向にも多少の荷重が存在する。したがって、弾性体スペーサ31は、摺動性を有した材質又は摺動性を有した材質の層を表面にコーティングしたものが好ましい。
なお、弾性体スペーサ31としては、例えば、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、MCナイロン(登録商標)、テフロン(登録商標)系樹脂等の樹脂系を用いることができ、更には銅系等の金属等を用いることもできるが、本発明においてはこれに限定されない。
なお、弾性体スペーサ31は、所定の厚さのプレート状に形成され、取付ボルト13の螺子部の径よりも大きい開口部を設け、その開口部に螺子部を挿入して、取付ボルト13とハウジング11とを螺合することで、ハウジング11と蓋体12との間に弾性体スペーサ31を固定してもよい。また、弾性体スペーサ31は、ハウジング11及び/又は蓋体12の所定の位置に弾性体スペーサ31を接着させることで固定させてもよい。
このように、真空チャンバ30の閉空間に対してOリング21の外側の接合面に弾性体スペーサ31を設けることにより、ハウジング11及び蓋体12等の構造体間の擦れを防止することができ、擦れによるパーティクルの発生を防止することができる。
<押さえ部材について>
ここで、上述した真空チャンバ30は、チャンバ内の閉空間が大気状態(図5(a))と真空状態(図5(b))とを繰り返す場合、ハウジング11及び蓋体12等の構造体の変形により弾性体スペーサ31が真空チャンバ30の接合面20から外側へ押し出される力が生じる場合がある。そのため、長期にわたり使用を重ねていくうちに弾性体スペーサ31が切れる等の障害が発生する恐れがある。そこで、本発明では、弾性体スペーサ31が真空チャンバ30の接合面20から外側へ押し出されないように押さえ部材を設ける。
ここで、上述の内容について図を用いて説明する。図6は、本発明における真空チャンバの押さえ部材について説明する図である。図6に示すように、真空チャンバ30内の閉空間における大気状態及び真空状態の繰り返しによりハウジング11と蓋体12との間の接合面20から弾性体スペーサ31が出ることがないように、真空チャンバ30に押さえ部材41を設ける。
なお、押さえ部材41は、弾性体スペーサ31の外側への押圧に耐えうるように、図6(a)に示すL字形状の押さえ部材41−1にしてもよく、また図6(b)に示すように形状剛性を高めるために少なくとも1つの折曲部42(図6(b)では、42−1〜42−3)を設けた押さえ部材41−2にしてもよい。なお、押さえ部材41の形状は、本発明においてはこれに限定されない。また、押さえ部材41の材質は、例えばSUS等の金属部材を用いることができるが、本発明においてはこれに限定されない。
更に、押さえ部材41は、取付ボルト13の螺子部の径よりも大きい開口部を設け、その開口部に取付ボルト13の螺子部を挿入して、取付ボルト13とハウジング11とを螺合することで、蓋体12、弾性体スペーサ31等と共に締め付けて固定することができる。なお、押さえ部材41の取り付け方法は、これに限定されず、例えば押さえ部材41を蓋体12の所定の位置に溶接してもよい。
このように、押さえ部材41を有することにより、チャンバ内部の大気状態及び真空状態の繰り返しにより、弾性体スペーサ31が外側に出るのを防止することができる。したがって、パーティクルの発生を防止して高精度な真空チャンバを提供することができる。
<本発明における真空チャンバの適用例>
ここで、上述した真空チャンバは、例えばアニーリング装置やスパッタリング装置、エッチング装置、化学蒸着(CVD)装置等の基板処理装置に適用することができる。
ここで、本発明における真空チャンバを適用した基板処理装置について説明する。図7は、本発明における真空チャンバを有する基板処理装置の概略構成の一例を示す図である。図7に示す基板処理装置50は、本発明における真空チャンバとしてのロードロックチャンバ(LC)51と、搬送チャンバ(TC)52と、処理チャンバ(PC)53と、バルブ54〜56とを有するように構成されている。なお、図7において、バルブ54は基板を基板処理装置50に出し入れする際のドアバルブであり、バルブ55,56は各チャンバ間を連結するゲートバルブである。また、バルブ54〜56は、チャンバ間を仕切ると共に開閉機構を備え、処理対象基板の搬送経路として使用される。
基板処理装置50は、外部の未処理基板をロボットアーム(図示せず)等によりバルブ54を経由してロードロックチャンバ51にセットする。ロードロックチャンバ51は、未処理基板がセットされた後、ロードロックチャンバ51内の閉空間を真空状態にする。
また、搬送チャンバ52は、伸縮や回転、上下運動等が可能なアーム部等からなる基板搬送システム(図示せず)を備えている。搬送チャンバ52は、バルブ55を経由してロードロックチャンバ51から未処理基板を取得し、取得した未処理基板を搬送チャンバ52内に搬送する。また、搬送チャンバ52は、バルブ56を経由して処理チャンバ53にセットする。
ここで、処理チャンバ53の構成は、特に制限されず処理内容により適宜設定され、所定の処理が行われる。例えば、処理チャンバ53が未処理基板にレーザによるアニーリング処理を行う場合には、処理チャンバ53にレーザを照射するための機構や光学系等を設ける。処理チャンバ53は、所定の波長のレーザ光を照射し基板の表面、又は基板に形成された薄膜を局部的に短時間で熱処理を行う。
また、処理チャンバ53は、例えばスパッタリングを行う場合には、放電ガスを導入し、電極間に電圧を印加してスパッタ放電を発生させ、スパッタによりターゲットから放出された材料により基板の表面に薄膜を形成させるような機構を設け、所定のスパッタリング処理が行われる。
次に、処理チャンバ53による処理が終了後、搬送チャンバ52の基板搬送システムにより、上述した逆の経路で処理基板をロードロックチャンバ51に搬送し、ロードロックチャンバ51内の閉空間を大気状態にした後、バルブ54から外部に処理基板を搬送する。
このように、本発明は、基板処理装置のロードロックチャンバの構造体において、大気と真空引きを繰り返し実施する際に、ロードロックチャンバ構造体自身の変形が生じても、各構造体間が擦れることなくパーティクルの発生を防止することができる。
なお、上述した基板処理装置において、ロードロックチャンバ51、搬送チャンバ52、処理チャンバ53の数及び配置は、本発明においてはこれに限定されない。
ここで、上述した本発明における真空チャンバでは、構造体間で擦れが生じる例としてハウジングと蓋体の各構造体を例に説明したが、本発明においてはこの限りではなく、真空チャンバを構成する全ての構造体について適用される。例えば、真空チャンバの一部に外側からチャンバ内部を見るためのガラス系の窓体がハウジングに設けられている場合には、ハウジングと窓体との接合面に対して上述した弾性体スペーサ等を設けてもよい。
上述したように本発明によれば、パーティクルの発生を防止して高精度な真空チャンバを提供することができる。また、本発明によれば、Oリングの適正な潰れ代を確保することができ、真空気密が破れるのを防止することができる。また、本発明における真空チャンバを適用した高精度な基板処理装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
従来における真空チャンバの一例を示す図である。 従来における真空チャンバのハウジングと蓋体との接合部分を説明するための図である。 パーティクル発生時の様子を説明するための図である。 本発明における真空チャンバの一例を示す図である。 本発明における真空チャンバのハウジングと蓋体との接合部分を説明するための図である。 本発明における真空チャンバの押さえ部材について説明する図である。 本発明における真空チャンバを有する基板処理装置の概略構成の一例を示す図である。
符号の説明
10,30 真空チャンバ
11 ハウジング
12 蓋体
13 取付ボルト
14,54,55,56 ゲートバルブ
15 基板
16 カセット
20 接合面
21 Oリング
22 溝部
31 弾性体スペーサ
41 押さえ部材
42 折曲部
50 基板処理装置
51 ロードロックチャンバ
52 搬送チャンバ
53 処理チャンバ

Claims (5)

  1. 所定の閉空間内を真空状態及び大気状態にするための真空チャンバにおいて、
    前記閉空間を形成するための複数の構造体を有し、
    前記複数の構造体を接合して形成された閉空間で前記真空状態及び前記大気状態を繰り返した場合に、前記構造体の変形により生じる前記構造体間の擦れを防止するための弾性体を前記構造体間に設けることを特徴とする真空チャンバ。
  2. 所定の閉空間内を真空状態及び大気状態にするための真空チャンバにおいて、
    前記閉空間を形成するためのハウジング及び該ハウジングと接合する蓋体と、
    前記ハウジング及び蓋体により形成された前記閉空間内の真空状態を封止するOリングと、
    前記閉空間で前記真空状態及び前記大気状態を繰り返した場合に、前記ハウジング及び前記蓋体の変形により生じる前記ハウジング及び前記蓋体の接合面の擦れを防止するための弾性体とを有することを特徴とする真空チャンバ。
  3. 前記弾性体は、前記閉空間に対して前記接合面に設けられている前記Oリングの位置よりも外側の接合面に設けることを特徴とする請求項2に記載の真空チャンバ。
  4. 前記閉空間で真空状態及び大気状態を繰り返すことにより生じる前記弾性体のずれを防止するための押さえ部材を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の真空チャンバ。
  5. 前記請求項1乃至前記請求項4の何れか1項に記載の真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内にセットされた基板に対して所定の処理を行う処理チャンバと、
    前記真空チャンバ及び前記処理チャンバ間で前記基板を搬送する搬送チャンバとをそれぞれ少なくとも1つ有する基板処理装置。
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