JP3693231B2 - 車両用ワイヤハーネスの配索構造 - Google Patents

車両用ワイヤハーネスの配索構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用ワイヤハーネスの配索構造に関し、特に、各システム毎に予め形成したフラット回路体から成る複数のサブワイヤハーネスを組み合わせて構成された車両用ワイヤハーネスの配索構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の電装品やエンジン制御装置等の各補機は、車両用ワイヤハーネスにより電気的に接続されている。従来の車両用ワイヤハーネスは、コネクタを接続した多数の電線を束ねた集束型のワイヤハーネスを用いており、各補機へ接続する枝線ハーネスは幹線より必要な電線を各分岐点で分岐させていた。
【0003】
ところが、このような車両用ワイヤハーネスは、装備品や仕様が異なる車種毎に専用設計する必要があり、共有化を図ることが困難であった。
又、前記車両用ワイヤハーネスを構成するそれぞれの電線の配索経路は一様でなく、ハーネスの配索経路が複雑な為、自動機を用いての配索の自動化が難しい。
【0004】
更に、前記車両用ワイヤハーネスは、回路構成にしたがって複数の電線を束ねると共に、所定の電線にコネクタを接続したり、所定のハーネス回路を構成するために枝線ハーネスを幹線より複雑に分岐して形成されている。そして、このように形成された車両用ワイヤハーネスは、後の導通検査工程において電気的な導通チェックが行なわれるが、複雑な分岐や多数のコネクタを有するので、導通チェックの簡略化、精度アップが困難である。また、万が一、導通不良があった場合には不良個所の特定に時間がかかり、ハーネス製造の効率アップが容易でない。
【0005】
そこで、可撓性プリント回路板を積層して用いることにより、分岐回路の配線を簡素化して作業性の向上を図った配線構造が、特開平8−78070号公報等に開示されている。
この配線構造は、図11に示したように、例えば自動車のインストルメントパネル廻りに配索する回路を機能別、すなわち照明用電源回路用(1)、イグニション電源回路用(2)、アース回路用(3)の3枚の可撓性プリント回路に区分して複数の機能別可撓性プリント回路板51,52,53を形成しており、これらの機能別可撓性プリント回路板51,52,53を相互に積層して、それぞれの回路導体55,56,57の接続部55al ,56al ,57al と、スイッチ58の接続端子部59a,59b,59cとを接続するようにしている。
【0006】
即ち、回路構成に応じて適宜可撓性プリント回路板51,52,53を重ね合わせることができ、電線の集束と同様に可撓性プリント回路板51,52,53を積層して配索することが可能となる。したがって、可撓性プリント回路板の特徴を生かして分岐回路の配線が簡素化されると共に、インストルメントパネル内に収納、装着が容易となり、ハーネスの配索作業性が向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平8−78070号公報等に開示されている配線構造の場合も、ワイヤハーネスの回路構成を車種毎に専用設計する必要があり、ハーネスの共有化を図ることができない。
また、この配索構造では、使用される配索材が可撓性プリント回路板(FPC)に限られてしまい、電線、リボン線及び可撓性フラットケーブル(FFC)等の他の配索材を用いることができず、車両全体のワイヤハーネスを構成した場合には配索経路に応じた最適な配索材の使い分けができず、コストアップを招く虞があった。
【0008】
更に、この配索構造においても、ハーネス形成後に電気的な導通チェックを行なう場合は、導通チェックの簡略化、精度アップが困難であり、万が一、導通不良があった場合には不良個所の特定に時間がかかり、ハーネス製造の効率アップが容易でない。
従って、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、車種毎の共有化や配索の自動化を容易とすると共に、導通チェックの簡略化、精度アップを図ることができる良好な車両用ワイヤハーネスの配索構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、各システム毎に予め形成したフラット回路体から成る複数のサブワイヤハーネスを組み合わせて構成された車両用ワイヤハーネスの配索構造であって、前記各フラット回路体の複数の導体が、個々のサブワイヤハーネス毎に対応するそれぞれの層間接続用絶縁プレート上に並設されると共に、前記サブワイヤハーネス毎に階層化した後、上下に積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレートに、貫通接続導体を貫通させて異なる層間接続用絶縁プレート間の所定の導体同士を短絡させることにより、所望のハーネス回路を形成したことを特徴とする車両用ワイヤハーネスの配索構造により達成される。
【0010】
尚、本発明におけるシステム毎のサブワイヤハーネスとは、メータパネル、エアコン、コンビネーションスイッチ等の各補機毎に接続されるサブワイヤハーネスや、メータエリア、センタクラスタ、ドア等のエリア毎に補機をサブモジュール化したサブモジュール毎に接続されるサブワイヤハーネスを含むものである。
【0011】
上記構成によれば、装備品や仕様が異なる車種毎に車両用ワイヤハーネスを用いる場合、ハーネス製造時に、車種毎に異なるシステム部分のサブワイヤハーネスだけを変更すれば良く、全車種共通のシステム部分におけるサブワイヤハーネスは共有化できる。
そこで、車両用ワイヤハーネスの回路構成全体を車種毎に専用設計する必要がない。
【0012】
又、各サブワイヤハーネスは、導体が平行に配設される複数の被覆電線やエナメル線、リボン電線、FPC又はFFC等のフラット回路体から成り、車両用ワイヤハーネスを一様な直線状ハーネスの組み合わせで構成することができる。
そこで、このような直線状ハーネスを配索する自動機の構成はシンプルに成り、自動機による配索の自動化率を高めることができる。
【0013】
更に、各サブワイヤハーネスは、補機毎又はサブモジュール毎に予め形成したフラット回路体から成るので、これらサブワイヤハーネスを組み合わせて車両用ワイヤハーネスを構成する前に、予めサブワイヤハーネス毎の導通チェックを行なうことができる。
そこで、導通不良のサブワイヤハーネスが積層され、所定の導体同士を貫通接続導体で短絡させることによって、導通不良の車両用ワイヤハーネスが構成されてしまう虞がない。
そして、導通チェックの済んだ良好なサブワイヤハーネスを積層し、所定の導体同士を貫通接続導体で短絡させることによって構成した車両用ワイヤハーネスは、最終的な導通チェックにより、万が一導通不良となった場合でも、導通不良の原因が前記貫通接続導体による短絡の不良であることは明らかである。従って、不良個所の特定に時間がかからず、導通チェックの簡略化、精度アップを図ることができ、ハーネス製造の効率アップが容易である。
【0014】
又、複数の層間接続用絶縁プレート上に各フラット回路体の複数の導体を並設することで、車両用ワイヤハーネスを構成する複数のサブワイヤハーネスを容易に階層化することができ、これら層間接続用絶縁プレートを積層することで、所定の導体同士を上下に確実に配置させることができる。そこで、貫通接続導体を上下に積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレートに貫通させるだけで、異なる層間接続用絶縁プレート間の所定の導体同士を簡単且つ確実に短絡することができる。
【0015】
又、好ましくは積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレート及びこれら層間接続用絶縁プレートに貫通された前記貫通接続導体をハウジング内に収容し、該ハウジングに前記貫通接続導体の端部がコネクタ端子として機能するコネクタ部を形成する。
この場合、ハウジングに複数の層間接続用絶縁プレートを収容することでこれら層間接続用絶縁プレートを積層状態に保持することができる。また、貫通接続導体の端部がコネクタ端子として機能するコネクタ部がハウジングに形成されているため、該コネクタ部に接続された電源ハーネスを介して所定のサブワイヤハーネスに電源を供給したり、幹線としてのサブワイヤハーネスから更に枝線ハーネスをとることが容易となる。
【0016】
又、好ましくは少なくとも壁面で仕切られて空間を形成する長尺状の車体構造材に沿って前記複数のサブワイヤハーネスを配索すると共に、前記ハウジングを前記車体構造材に固定する。
この場合、壁面で仕切られた車体構造材の空間内に、前記複数のサブワイヤハーネスを配索すると共に前記ハウジングを固定することにより、車体構造材の壁面で前記車両用ワイヤハーネスを保護することができる。
そこで、車両用ワイヤハーネスを保護する保護部材を不要にすることができ、部品点数を削減することができる。また、保護部材の取付け作業も不要にすることができ、車両用ワイヤハーネスの配索作業を簡単に行なうことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態に係る車両用ワイヤハーネスの配索構造を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る車両用ワイヤハーネスの配索構造を示す要部分解斜視図、図2は図1に示した複数の層間接続用絶縁プレートを収容する分岐ボックスの分解斜視図、図3は本実施形態における中間接続端子とこれに接続される貫通接続導体の拡大斜視図、図4は本実施形態における貫通接続導体の短絡動作を説明する要部断面図、図5は図1に示した車両用ワイヤハーネスの分岐用絶縁プレートの分解斜視図、図6は図5に示した分岐用絶縁プレートの変形例を示す全体斜視図、図7乃至図9は本実施形態における車両用ワイヤハーネスをリインフォースに配索した状態を示す全体斜視図、要部拡大分解図及び要部断面図である。
【0018】
本実施形態の車両用ワイヤハーネス3は、例えばエアコン、メータパネル、コンビネーションスイッチなどの各補機に接続されるシステム毎に予め形成した複数のサブワイヤハーネス3a,3b,3cを組み合わせて構成されたインストルメントパネル用ワイヤハーネスであり、図7に示したように、長尺状の車体構造材であるリインフォース30に沿って配索される。
【0019】
これらサブワイヤハーネス3a,3b,3cは、図1に示したように、それぞれ複数の電線4を平行に配設して形成した幹線としてのフラット回路体から成り、各サブワイヤハーネス3a,3b,3cの複数の導体である電線4が、長手方向における適宜位置(本実施形態では二カ所)において、個々のサブワイヤハーネス毎に対応するそれぞれの層間接続用絶縁プレート7a,7b,7c上に並設されている。
【0020】
そして、上下に積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cに複数の貫通接続導体8を適宜貫通させて異なる層間接続用絶縁プレート7a,7b,7c間の所定の電線4同士を短絡することにより、車両用ワイヤハーネス3は所望のハーネス回路を形成している。
又、積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレート7a,7b,7c及びこれら層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cに貫通された前記貫通接続導体8は、図2に示すように、絶縁材料から成るハウジング本体18と底板23とで構成されたハウジング9内に収容されている。前記ハウジング本体18には、前記貫通接続導体8の端部がコネクタ端子として機能するコネクタ部19が形成されており、ハウジング9は所謂分岐ボックスを構成している。
【0021】
合成樹脂等の絶縁材料から成る前記層間接続用絶縁プレート7aは、図3に示したように、所定のサブワイヤハーネス3aを構成する電線4が通される互いに平行な複数の電線セット溝14が上面に形成されており、各電線セット溝14間には絶縁突状17が突設されている。
前記絶縁突状17の側壁には、前記電線セット溝14と連通して電線セット溝14の一部を構成する係合凹部14aが長手方向に所定間隔で形成されており、この係合凹部14aの底には前記貫通接続導体8を挿通する貫通孔15が形成されている。
【0022】
そして、前記各電線セット溝14内には、各電線セット溝14に通される電線4に電気的に接続される電線導通部16aと、所定の前記貫通接続導体8が貫通接続される貫通接続導体接続部16bとを備えた中間接続端子16が、該貫通接続導体接続部16bを前記係合凹部14aに係合させるようにして任意の位置にセットされる。
【0023】
前記中間接続端子16は、図3に示すように、前記電線セット溝14の溝幅に対応する横幅を持つ所定長さの底板部16cの一端側の両側辺に、電線導通部16aと電線把持部16dがそれぞれ対向するように立ち上がって形成されており、対向する電線導通部16a同士及び電線把持部16d同士の間に電線4を挿入するようになっている。また、底板部16cの他端側の一側辺には、貫通接続導体8が貫通接続される筒状の前記貫通接続導体接続部16bが延設されている。
【0024】
前記電線導通部16aの内面側には、図4(b)に示すように、挿入された電線4に圧接接続して電気的接続を行なう圧接片16eが形成されている。また、電線把持部16dは、内側に折り曲げられて挿入した電線4を圧着保持するようになっている。
前記貫通接続導体接続部16bは、前記底板部16cの他端側の一側辺に延設されることにより、これに挿通される貫通接続導体8と前記電線導通部16a同士及び電線把持部16d同士の間に挿入された電線4と干渉しないように構成されている。
【0025】
そして、この貫通接続導体接続部16bは、前記中間接続端子16を電線セット溝14にセットした時、図4(a)に示すように、絶縁突状17の側壁に形成されている係合凹部14aに係合するようになっており、該貫通接続導体接続部16bの筒孔16fと係合凹部14aの底に形成されている貫通孔15とが一致するようになっている。
【0026】
また、貫通接続導体接続部16bには、この貫通接続導体接続部16bを係合凹部14aに係合させた時に、係合凹部14aの壁面に弾性的に当接して貫通接続導体接続部16bを支える弾性片16gが設けられている。
なお、本実施形態の中間接続端子16では、図3に示したように、貫通接続導体接続部16bが底板部16cの左側辺に延設されているが、図示しないが、底板部16cの右側辺或いは左右両側辺に延設されたものも用いることもできる。
【0027】
そして、上記層間接続用絶縁プレート7aと同様に、前記層間接続用絶縁プレート7b,7cにおける電線セット溝14の所定の位置に中間接続端子16をセットすると共に、所定のサブワイヤハーネス3b,3cの電線4を各電線セット溝14に通した後、これら層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cを上下に積み重ねる。
【0028】
前記ハウジング9のハウジング本体18には、図2に示したように、前記貫通接続導体8の端部がコネクタ端子として機能するコネクタ部19が形成されており、複数の前記貫通接続導体8の端部が各コネクタ部19に端子群として支持されている。
そして、各コネクタ部19に支持された各貫通接続導体8を各層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cの対応する各貫通孔15に通すと、図4(c)に示すように、前記貫通接続導体8が貫通した貫通孔15に存在する貫通接続導体接続部16bに貫通接続導体8が嵌挿され、バネ接点16hと電気的に接続される。
そこで、貫通接続導体8を介して異なる層間接続用絶縁プレート7a,7b間の所定の電線4,4同士を短絡して電気的に接続することができ、各層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cに通されたサブワイヤハーネス3a,3b,3c上で立体的なハーネス回路が構成される。
【0029】
即ち、複数の前記層間接続用絶縁プレート7a,7b,7c上にフラット回路体としての複数の電線4を並設することで、車両用ワイヤハーネス3を構成する複数のサブワイヤハーネス3a,3b,3cを容易に階層化することができ、これら層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cを積層することで、所定の電線4,4同士を上下に確実に配置させることができる。
そこで、貫通接続導体8を上下に積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cに貫通させるだけで、異なる層間接続用絶縁プレート7a,7b間の所定の電線4,4同士を簡単且つ確実に短絡することができる。
【0030】
また、積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレート7a,7b,7c及びこれら層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cに貫通された前記貫通接続導体8がハウジング9内に収容されるので、該ハウジング9はこれら層間接続用絶縁プレート7a,7b,7cを積層状態に保持することができる。
また、貫通接続導体8の端部がコネクタ端子として機能するコネクタ部19が前記ハウジング9に形成されているため、該コネクタ部19に接続された図示しない電源ハーネスを介して所定のサブワイヤハーネス3a,3b,3cに電源を供給したり、幹線としてのサブワイヤハーネス3a,3b,3cから更に枝線ハーネス5をとることが容易となる。
【0031】
更に、本実施形態における各サブワイヤハーネス3a,3b,3cの長手方向における中間位置には、図1に示したように、必要に応じて分岐用絶縁プレート20が配設され、幹線から枝線ハーネス5をとる為の分岐部とされる。
前記分岐用絶縁プレート20は、図5に示したように、絶縁基板22と、該絶縁基板22を覆う蓋体21とから成る。
【0032】
そこで、例えば前記絶縁基板22上にサブワイヤハーネス3aを並べると共に、これと交差するように枝線ハーネス5を適宜並べ、それぞれの電線4,4が交差する部分の心線を適宜溶接等により電気的に接続する。そして、これら電線4,4の交差する部分を覆うように蓋体21を被せ、係止爪21aを絶縁基板22の周縁に係合させることで、分岐部の絶縁性を確保する。
この様な分岐用絶縁プレート20によれば、上述の如く複数の電線4を平行に配設して形成した幹線としてのフラット回路体であるサブワイヤハーネス3a,から枝線ハーネス5を容易に分岐させることができ、確実な絶縁も行なえる。
【0033】
図6は他の実施形態に基づく分岐用絶縁プレート36の斜視図であり、上面には互いに交差し、電線4よりも深い複数の溝37,38が格子状に形成されている。
そこで、例えばサブワイヤハーネス3cと交差するように枝線ハーネス5を適宜並べ、それぞれの電線4,4が交差する部分を圧接端子35により電気的に接続する。そして、これらサブワイヤハーネス3cの電線4及び枝線ハーネス5の電線4をそれぞれ溝37,38内に配索することで、分岐部が分岐用絶縁プレート36により確実に保持される。
【0034】
次に、図7乃至図9を参照して、リインフォース30に沿って本実施形態の車両用ワイヤハーネス3を配索した状態を説明する。
図7に示したリインフォース30は、図示しない自動車用のインストルメントパネルの内側に配置され、かつ車体の左右のサイドパネル間に架け渡されることで車体の強度、剛性を高める構造材である。このリインフォース30は、例えば、帯状壁部31および該帯状壁部31の両側縁(図中において上下端縁)に対して垂直に延びる一対のフランジ32,32を有する断面H字型に形成されたマグネシウム合金等の金属材料から成る。
【0035】
そして、本実施形態における車両用ワイヤハーネス3は、サブワイヤハーネス3a,3b,3cが壁部である帯状壁部31と一対のフランジ32,32とで仕切られたリインフォース30の空間内に配索されると共に、一対のハウジング9,9も該空間内に固定されている。勿論、前記サブワイヤハーネス3a,3cの中間位置に配設された前記分岐用絶縁プレート20,36も、リインフォース30の空間内に固定される。
尚、サブワイヤハーネス3a,3b,3cから分岐したの枝線ハーネス5にはコネクタ11が接続され、前記車両用ワイヤハーネス3の両端には電気接続箱38が接続されている。
【0036】
例えば、前記分岐用絶縁プレート36は、図8及び図9示したように、一対の固定部材40,40によって、前記サブワイヤハーネス3a,3b,3cと共にリインフォース30の空間内に固定されている。
前記固定部材40は、分岐用絶縁プレート36を板厚方向に挟持する一対の弾性挟持片41,41と、リインフォース30のフランジ32に穿設された複数の係合孔33の何れかに選択的に係止される一対の係止アーム42,42とを有する。
【0037】
そこで、前記車両用ワイヤハーネス3は、リインフォース30の空間内に配索されることにより、該リインフォース30の壁面で保護されており、該車両用ワイヤハーネス3を保護するプロテクタ等の保護部材を不要にすることができ、部品点数を削減することができる。また、保護部材の取付け作業も不要にすることができ、車両用ワイヤハーネス3の配索作業を簡単に行なうことができる。
【0038】
即ち、本実施形態の車両用ワイヤハーネス3の配索構造によれば、該車両用ワイヤハーネス3が、各システム毎に予め形成した複数の電線4を平行に配設して形成したサブワイヤハーネス3a,3b,3cを組み合わせて構成されており、これら各サブワイヤハーネス3a,3b,3cの複数の電線4を階層化した後、積層化した各層間の所定の電線4,4同士を貫通接続導体8で短絡することにより、所望のハーネス回路を形成している。
【0039】
そこで、装備品や仕様が異なる車種毎に前記車両用ワイヤハーネス3を用いる場合、ハーネス製造時に、例えば車種毎に異なるシステム部分のサブワイヤハーネス3aだけを変更すれば良く、全車種共通のシステム部分におけるサブワイヤハーネス3b,3cは共有化できる。
そこで、車両用ワイヤハーネス3の回路構成全体を車種毎に専用設計する必要がない。
【0040】
又、各サブワイヤハーネス3a,3b,3cは、電線4を平行に配設したフラット回路体から成るので、前記車両用ワイヤハーネス3を一様な直線状ハーネスの組み合わせで構成することができる。
そこで、このような直線状ハーネスを配索する自動機の構成はシンプルに成り、自動機による配索の自動化率を高めることができる。
【0041】
更に、各サブワイヤハーネス3a,3b,3cは、エアコン、メータパネル、コンビネーションスイッチなどの各補機毎に電線4を平行に配設して予め形成したフラット回路体から成るので、これらサブワイヤハーネス3a,3b,3cを組み合わせて車両用ワイヤハーネス3を構成する前に、予めサブワイヤハーネス3a,3b,3c毎の導通チェックを行なうことができる。
【0042】
そこで、導通不良のサブワイヤハーネス3a,3b,3cが積層され、所定の電線4,4同士を貫通接続導体8で短絡させることによって、導通不良の車両用ワイヤハーネス3が構成されてしまう虞がない。
そして、導通チェックの済んだ良好なサブワイヤハーネス3a,3b,3cを積層し、所定の電線4,4同士を貫通接続導体8で短絡させることによって構成した車両用ワイヤハーネス3は、最終的な導通チェックにより、万が一導通不良となった場合でも、導通不良の原因が前記貫通接続導体8による短絡の不良であることは明らかである。従って、不良個所の特定に時間がかからず、導通チェックの簡略化、精度アップを図ることができ、ハーネス製造の効率アップが容易である。
【0043】
尚、本発明の車両用ワイヤハーネスの配索構造におけるフラット回路体、貫通接続導体、層間接続用絶縁プレート、ハウジング等の構成は、上記各実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採りうることは云うまでもない。
例えば、上記実施形態においては、フラット回路体として電線4を平行に配設したものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、リボン電線、FPC又はFFC等の他のフラット回路体を用いることもできる。又、フラット回路体の形態に応じて、貫通接続導体の形状も適宜変更される。
【0044】
また、車両用ワイヤハーネスの分岐方法も上記実施形態における分岐用絶縁プレート20,36を用いた構成に限定されるものではなく、種々の分岐形態を採ることができる。
例えば、一部のサブワイヤハーネスの一端にコネクタを接続し、途中から直角に折り曲げることで、車両用ワイヤハーネスの分岐として成立させることもできる。
【0045】
更に、上記実施形態においては、車両用ワイヤハーネス3をリインフォース30の空間内に配索する構造としたが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図10に示したように、固定部材45を用いて各サブワイヤハーネス3a,3b,3c,3d,3eから成る車両用ワイヤハーネスを車体パネル49に配索することもできる。
【0046】
前記固定部材45は、各サブワイヤハーネス3a,3b,3c,3d,3eを収容可能な空間を画成する断面略櫛状のフランジと、車体パネル49の取付孔49aに係止されるアンカー部48とを有する。そして、各フランジの先端部には、各サブワイヤハーネス3a,3b,3d,3e及び前記分岐用絶縁プレート36の脱落を防止する係止爪46,47が突設されている。
【0047】
【発明の効果】
上述したように、本発明の車両用ワイヤハーネスの配索構造によれば、装備品や仕様が異なる車種毎に車両用ワイヤハーネスを用いる場合、ハーネス製造時に、車種毎に異なるシステム部分のサブワイヤハーネスだけを変更すれば良く、全車種共通のシステム部分におけるサブワイヤハーネスは共有化できる。
そこで、車両用ワイヤハーネスの回路構成全体を車種毎に専用設計する必要がない。
【0048】
又、各サブワイヤハーネスは、導体が平行に配設される複数の被覆電線やエナメル線、リボン電線、FPC又はFFC等のフラット回路体から成り、車両用ワイヤハーネスを一様な直線状ハーネスの組み合わせで構成することができる。
そこで、このような直線状ハーネスを配索する自動機の構成はシンプルに成り、自動機による配索の自動化率を高めることができる。
【0049】
更に、各サブワイヤハーネスは、補機毎又はサブモジュール毎に予め形成したフラット回路体から成るので、これらサブワイヤハーネスを組み合わせて車両用ワイヤハーネスを構成する前に、予めサブワイヤハーネス毎の導通チェックを行なうことができる。そこで、導通不良のサブワイヤハーネスが積層され、所定の導体同士を貫通接続導体で短絡させることによって、導通不良の車両用ワイヤハーネスが構成されてしまう虞がない。そして、導通チェックの済んだ良好なサブワイヤハーネスを積層し、所定の導体同士を貫通接続導体で短絡させることによって構成した車両用ワイヤハーネスは、最終的な導通チェックにより、万が一導通不良となった場合でも、導通不良の原因が前記貫通接続導体による短絡の不良であることは明らかである。従って、不良個所の特定に時間がかからず、導通チェックの簡略化、精度アップを図ることができ、ハーネス製造の効率アップが容易である。
【0050】
複数の層間接続用絶縁プレート上に各フラット回路体の複数の導体を並設することで、車両用ワイヤハーネスを構成する複数のサブワイヤハーネスを容易に階層化することができ、これら層間接続用絶縁プレートを積層することで、所定の導体同士を上下に確実に配置させることができる。そこで、貫通接続導体を上下に積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレートに貫通させるだけで、異なる層間接続用絶縁プレート間の所定の導体同士を簡単且つ確実に短絡することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用ワイヤハーネスの配索構造を示す要部分解斜視図である。
【図2】図1に示した複数の層間接続用絶縁プレートを収容する分岐ボックスの分解斜視図である。
【図3】本実施形態における中間接続端子とこれに接続される貫通接続導体の拡大斜視図である。
【図4】本実施形態における貫通接続導体の短絡動作を説明する要部断面図である。
【図5】図1に示した車両用ワイヤハーネスの分岐用絶縁プレートの分解斜視図である。
【図6】図5に示した分岐用絶縁プレートの変形例を示す全体斜視図である。
【図7】本実施形態における車両用ワイヤハーネスをリインフォースに配索した状態を示す全体斜視図である。
【図8】図7の要部拡大分解図である。
【図9】図7の要部断面図である。
【図10】他の実施形態における車両用ワイヤハーネスを車体パネルに配索した状態を示す横断面図である。
【図11】従来の車両用ワイヤハーネスの配索構造を示す要部分解斜視図である。
【符号の説明】
3 車両用ワイヤハーネス
4 電線
5 枝線ハーネス
7a 層間接続用絶縁プレート
7b 層間接続用絶縁プレート
7c 層間接続用絶縁プレート
8 貫通接続導体
9 ハウジング
19 コネクタ部
30 リインフォース(車体構造材)

Claims (3)

  1. 各システム毎に予め形成したフラット回路体から成る複数のサブワイヤハーネスを組み合わせて構成された車両用ワイヤハーネスの配索構造であって、
    前記各フラット回路体の複数の導体が、個々のサブワイヤハーネス毎に対応するそれぞれの層間接続用絶縁プレート上に並設されると共に、前記サブワイヤハーネス毎に階層化した後、上下に積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレートに、貫通接続導体を貫通させて異なる層間接続用絶縁プレート間の所定の導体同士を短絡させることにより、所望のハーネス回路を形成したことを特徴とする車両用ワイヤハーネスの配索構造。
  2. 積み重ねられた複数の前記層間接続用絶縁プレート及びこれら層間接続用絶縁プレートに貫通された前記貫通接続導体をハウジング内に収容し、該ハウジングに前記貫通接続導体の端部がコネクタ端子として機能するコネクタ部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用ワイヤハーネスの配索構造。
  3. 少なくとも壁面で仕切られて空間を形成する長尺状の車体構造材に沿って前記複数のサブワイヤハーネスを配索すると共に、前記ハウジングを前記車体構造材に固定したことを特徴とする請求項2に記載の車両用ワイヤハーネスの配索構造。
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