JP6923412B2 - 回路体形成方法及び回路体 - Google Patents

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Description

本発明は、回路体形成方法及び回路体に関する。
自動車には、各種電装機器が搭載されており、これらの機器に電力や制御信号などを供給するためにワイヤハーネスが配索されている。ワイヤハーネスは、回路体としての複数の電線と、これらの電線の所望箇所に取り付けられたコネクタと、を備え、車両の各部の構造に合わせて三次元的な複雑なスペースに配索されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−210413号公報
しかし、近年、自動車に搭載される電装機器が増加するに従い、必要とされるワイヤハーネスも増加し、その電線部分の占めるスペースやその重量が自動車全体に与える影響も大きくなっている。また、ワイヤハーネスの組み付けは通常手作業でなされるため、自動車に使用されるワイヤハーネスの増加に伴って、自動車の生産に要する労力が増大することになる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、配索される電線の使用量を削減し得る回路体形成方法及び回路体を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る回路体形成方法は、下記(1)及び(2)を特徴としている。
(1) 樹脂筐体に回路体を形成する回路体形成方法であって、
前記回路体の導電部を、金属粉および不活性ガスを対象物に照射するコールドスプレー法によって、前記樹脂筐体の表面に第1層を溶射し、前記第1層の表面に前記第1層よりも積層密度が大きくなるように第2層を溶射することで形成する、
ことを特徴とする回路体形成方法。
(2) 車両に設置される前記樹脂筐体に前記導電部を形成し、
少なくとも前記導電部の表面に絶縁樹脂を積層し、
前記導電部に回路部品を搭載する、
ことを特徴とする上記(1)に記載の回路体形成方法。
上記(1)の構成の回路体形成方法によれば、樹脂筐体の表面に回路体が直接形成されるので、配索される電線の使用量を削減することができる。
しかも、樹脂筐体に第1層を溶射し、さらに、第1層に積層密度の大きい第2層を溶射することで、樹脂筐体に確実に密着した抵抗率の低い良好な導電性を有する導電部を得ることができる。
上記(2)の構成の回路体形成方法によれば、車両に設置される樹脂筐体の表面に、回路部品を搭載した回路体が直接形成されるので、車両に配索される電線の使用量を削減することができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る回路体は、下記(3)から(8)を特徴としている。
(3) 樹脂筐体と、
前記樹脂筐体の表面に形成される導電部と、
を有し、
前記導電部は、
金属粒子の集合体により構成され、前記樹脂筐体の表面に埋め込まれた第1層と、
金属粒子の集合体により構成され、前記第1層に積層された第2層と、
を有し、
前記第2層は、前記第1層よりも密度が大きい、
ことを特徴とする回路体。
(4) 車両に搭載される前記樹脂筐体に、前記金属粒子の粒径が5μm以上50μm以下の前記導電部が形成され、
少なくとも前記導電部に絶縁樹脂が積層され、
前記導電部に回路部品が搭載されている、
ことを特徴とする上記(3)に記載の回路体。
(5) 前記樹脂筐体が組み付けられる対象物に設けられた外部回路体と電気的に接続される端末部を備える、
ことを特徴とする上記(4)に記載の回路体。
(6) 前記回路部品は、補機に接続された電線が接続されるコネクタ部と、
前記補機を制御する制御部と、
を有する、
ことを特徴とする上記(4)または(5)に記載の回路体。
(7) 前記樹脂筐体に配索される電線をさらに備え、
前記電線の一端が、前記回路部品に電気的に接続されている、
ことを特徴とする上記(4)乃至(6)のいずれかに記載の回路体。
(8) 前記電線は、信号を伝送するための信号回路である、
ことを特徴とする上記(7)に記載の回路体。
上記(3)の構成の回路体によれば、樹脂筐体の表面に導電部が形成されているので、配索される電線の使用量を削減することができる。
しかも、導電部は、樹脂筐体に食い込んだ第1層と、この第1層に積層された第1層の密度より大きい第2層を有する。したがって、抵抗率が下げられて良好な導電性が得られ、しかも、樹脂筐体に確実に密着した導電部を備えた回路体を提供できる。
上記(4)の構成の回路体によれば、車両に設置される樹脂筐体の表面に、回路部品を搭載した回路体が直接形成されるので、車両に配索される電線の使用量を削減することができる。
上記(5)の構成の回路体によれば、例えばインストルメントパネル等を構成する樹脂筐体を、車体の所定位置に組み付けるのみで、車体に設置されている回路体と樹脂筐体の回路体とを接続することが可能になる。
上記(6)の構成の回路体によれば、補機に繋がる電線をコネクタ部に接続することにより、補機の制御が可能になる。
上記(7)の構成の回路体によれば、車両のグレードやオプションなどによらず共通となる回路部分は溶射により形成し、グレードやオプションごとに異なる配線が必要になる箇所は電線により形成することにより設計の多様性や柔軟性を保つことができる。
上記(8)の構成の回路体によれば、比較的重量が大きい電源用の電線を溶射による回路体に置き替えることにより、従来のワイヤハーネスと比較して電線の使用量を低減し、軽量化・省スペース化を実現できる。
本発明によれば、樹脂筐体の表面に回路体が直接形成されるので、配索される電線の使用量を削減することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の回路体形成方法に用いる導体パターン形成装置の構成を例示する概略図である。 図2は、回路体形成方法の第1実施形態を示す一連の工程図であり、図2(a)は導電部形成工程を、図2(b)は回路部品搭載工程を、図2(c)は絶縁樹脂積層工程を、それぞれ示している。 図3は、回路体形成方法の第2実施形態を示す一連の工程図であり、図3(a)は導電部形成工程を、図3(b)は回路部品搭載工程を、図3(c)は絶縁樹脂積層工程を、図3(d)は電線配索工程を、それぞれ示している。 図4は、車両に設置される樹脂筐体の立体構造を例示する斜視図である。 図5は、図4の樹脂筐体に図2の回路体形成方法を用いて形成された回路体を例示する斜視図である。 図6は、図4の樹脂筐体に図3の回路体形成方法を用いて形成された回路体を例示する斜視図である。 図7は、他の実施形態に係る回路体の概略断面図である。 図8は、金属粒子の溶射時における粒子速度に対する質量変化を示すグラフ図である。 図9は、導電部を示す画像であって、図9(a)は導電部の断面の画像、図9(b)は、導電部の第1層と第2層との境界部分を拡大した画像である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<第1実施形態>
まず、導体パターン形成装置について説明する。
本発明の車両用回路体の製造には、図1に例示する導体パターン形成装置100が使用される。図1に例示する導体パターン形成装置100は、コールドスプレー法により対象物の表面に導体パターンを形成する装置である。この導体パターン形成装置100は、アームロボット110と、粉末供給源120と、ガス供給源130と、制御装置150と、電源装置160と、を備える。
アームロボット110のアーム111の先端にはノズル112が設けられている。ノズル112は、回路体の形成対象である樹脂筐体1の表面1sに臨ませて保持された状態で、アーム111の可動域の範囲で自在に移動可能である。アームロボット110の内部には、粉末供給源120からノズル112に銅粉など金属粉末を供給するための供給路113と、ガス供給源130からノズル112に不活性ガス(窒素、ヘリウムなど)を供給するための供給路114とが設けられている。ノズル112には、金属粉末と不活性ガスとがそれぞれの供給路113、114を経て同時に供給される。
ノズル112は、内外二重構造の所謂二流体ノズルであり、内側ノズルから噴出させた金属粉末を、外側ノズルからの高速の不活性ガスで加速させて、ノズル112から噴出させる。不活性ガスの温度は金属粉末の融点又は軟化点よりも低い温度であり、金属粉末はノズル112からの噴出の際に溶融されることがない。このため、金属粉末は酸化物を生成することなく樹脂筐体1に照射される。その金属粉末が積層することにより、樹脂筐体1の表面1sに回路体の導電部が形成される。
アームロボット110のアーム111によるノズル112の移動、ノズル112への金属粉末及び不活性ガスの供給、等を含む導体パターン形成装置100の全ての動作は制御装置150の制御下でなされる。その際の導体パターン形成装置100の各部への電力供給は電源装置160によりなされる。
次に、本実施形態における回路体形成方法について図面を参照して説明する。
本実施形態における回路体形成方法では、まず、図2(a)に示すように、樹脂筐体1の表面1sに溶射によって回路体10の導電部11を形成する。樹脂筐体1は、車両の一部を構成する部品である。導電部11の溶射には、図1に示した導体パターン形成装置100を用いて金属粉および不活性ガスを対象物に照射するコールドスプレー法が用いられる。金属粉の粒径は5μm以上50μm以下であり、金属マスクを介して樹脂筐体1に溶射される。
導電部11は、電源回路12及び信号回路13を含む。導電部11は、樹脂筐体1が組み付けられる対象物に設けられた外部回路体と電気的に接続される端末部11tを有する。
なお、樹脂筐体1は立体構造を有する。樹脂筐体1の例として、インストルメントパネル、ドアトリムなど、ある程度の耐熱性を有する部材を挙げることができる。図4は、樹脂筐体1の立体構造を模式的に示している。
次に、図2(b)に示すように、導電部11に回路部品20を搭載する。導電部11の各端末部11tには、車両に搭載されるECU(Electronic Control Unit)など外部回路体との接続のためのコネクタ30を設ける。回路部品20は、補機に接続された電線が接続されるコネクタ部21と、補機を制御する制御部22と、を有する。回路部品20は、ECUからの信号を補機内の制御部に送信し、或いは、その信号に基づいて制御部を有さない補機を直接制御する機能を有している。
その後、図2(c)に示すように、スプレー塗装等の方法を用いて導電部11の表面に絶縁樹脂40を積層する。絶縁樹脂40としては、液晶ポリマなど密着性が保たれるものがよい。
以上の一連の工程により、車両に配置される樹脂筐体1の表面1sに回路体10が直接形成される。図5には、図4に示す立体構造の樹脂筐体1に形成された回路体10が例示されている。
上記のように、第1実施形態の回路体形成方法によれば、車両に配置される樹脂筐体1の表面1sに回路体10を直接形成することができるので、その分だけ、車両に配索される電線(ワイヤハーネス)の使用量を削減することができる。よって、車両への電線の取付作業性を簡易化するとともに、軽量化・省スペース化に寄与しうる。
また、回路体10の導電部11をコールドスプレー法により形成するため、プラズマ溶射法など他の溶射法を用いた場合と比較して、成膜される導電部11の酸化を抑制でき、100〜200μm程の厚膜の導電部11を形成することができる。よって、導電部11の幅や厚みの寸法を大きくすることにより電気抵抗を小さくすることができる。
また、導電部11の溶射に使用される金属粉の粒径が5μm以上50μm以下であることにより、十分な緻密度を有する低抵抗の導電部11を形成することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態における回路体形成方法について図面を参照して説明する。
本実施形態における回路体形成方法では、まず、図3(a)に示すように、樹脂筐体1の表面1sに、回路体50の導電部51のうち電源回路52のみを溶射によって形成する。電源回路52の溶射には、第1実施形態と同様に導体パターン形成装置100を用いたコールドスプレー法が用いられる。電源回路52は、樹脂筐体1が組み付けられる対象物に設けられた外部回路体と電気的に接続される端末部52tを有する。
次に、図3(b)に示すように、電源回路52に回路部品20を搭載する。また、樹脂筐体1の周縁部に、外部回路体との接続のためのコネクタ61、62を設ける。コネクタ61は、電源回路52の端末部52tに設けられる。
その後、図3(c)に示すように、電源回路52の表面に絶縁樹脂40を積層する。
その後、図3(d)に示すように、樹脂筐体1に電線(ワイヤハーネス)70を配索する。電線70は、回路体50の導電部51の信号回路53を構成する。電線70は、複数(この例では5つ)の端子71〜75を有し、そのうちの一つの端子71が回路部品20に電気的に接続され、残りの端子72〜75が各々コネクタ61、62に電気的に接続される。
以上の一連の工程により、車両に設置される樹脂筐体1に回路体50が形成される。図6には、図4に示す立体構造の樹脂筐体1に形成された回路体50が例示されている。
上記のように、第2実施形態の回路体形成方法によれば、車両に配置される樹脂筐体1の表面1sに回路体50の電源回路52がコールドスプレー法を用いて直接形成される。一方、回路体50の信号回路53は、従来と同様に、樹脂筐体1に電線70を配索することより形成される。
このような構成により形成される回路体50は、例えば、車両のグレードやオプションなどによらず共通となる回路部分は溶射により形成し、グレードやオプションごとに異なる配線が必要になる箇所は電線により形成することにより、設計の多様性や柔軟性を保つことができる。
また、一般に電源用の電線は信号用の電線と比較して径寸法が大きく、重量が大きいため、電源用の電線をコールドスプレー法により樹脂筐体1の表面1sに直接形成された電源回路52に置き換えたことにより、車両に配索される電線の使用量を効果的に削減することができる。よって、車両における電線の使用量を減らし、その取付作業性を簡易化するとともに、軽量化・省スペース化に寄与しうる。
一方、信号用の電線は、多重化によりその本数を削減することが可能であるため、信号用の電線をコールドスプレー法により樹脂筐体の表面に直接形成された電源回路に置き換えた場合、電源用の電線の場合と比較してそのメリットが小さい場合もある。しかし、信号用の電線と電源用の電線のいずれをも用いる従来のワイヤハーネスと比較して、回路体の構成をシンプルにすることができる。
<他の実施形態>
次に、他の実施形態について説明する。
図7は、他の実施形態に係る回路体の概略断面図である。
図7に示すように、他の実施形態では、樹脂筐体1の表面1sに溶射された導電部11が、第1層11Aと、第2層11Bとを有している。第1層11Aは、樹脂筐体1の表面1sに埋め込まれており、主にアンカー層を構成している。第2層11Bは、第1層11Aに積層されており、主に回路層を構成している。そして、第2層11Bは、第1層11Aよりも大きい密度とされている。第1層11A及び第2層11Bは、いずれも金属粉である金属粒子Mpの集合体により構成されている。これらの第1層11A及び第2層11Bを構成する金属粒子Mpの粒径は、5μm以上50μm以下である。
このような、第1層11Aと第2層11Bとを有する導電部11を備えた回路体10によれば、配索される電線の使用量を削減することができるだけでなく、導電部11が、第1層11Aの密度より大きい第2層11Bを有するので、導電部11の抵抗率を低くでき、良好な導電性を得ることができる。
第1層11Aと第2層11Bとを有する導電部11を形成するには、まず、樹脂筐体1の表面1sにコールドスプレー法によって金属粒子Mpを粒子のまま吹き付けて溶射する。このようにすると、樹脂筐体1の表面1sに金属粒子Mpが埋め込まれて第1層11Aが形成される。次に、第1層11Aの表面に、第1層11Aよりも積層密度が大きくなるようにコールドスプレー法によって金属粒子Mpを吹き付けて溶射する。このようにすると、第1層11Aに金属粒子Mpが付着して積層した第2層11Bが形成される。これにより、樹脂筐体1の表面1sに埋め込まれた第1層11Aに、第1層11Aよりも大きい密度の第2層11Bが積層され、抵抗率の低い良好な導電性を有する導電部11が得られる。
ここで、導電部11を第1層11Aと第2層11Bとで構成することで、導電部11の抵抗率が低下する理由について説明する。
図8は、金属粒子の溶射時における粒子速度に対する質量変化を示すグラフ図である。
樹脂筐体1に対してコールドスプレー法によって金属粒子Mpを溶射して第1層11Aを形成する場合、図8に示すように、粒子速度Vが遅すぎると、樹脂筐体1に吹き付けられた金属粒子Mpが跳ね返ってしまうため、樹脂筐体1に金属粒子Mpが良好に密着しない。つまり、金属粒子Mpが密着しないために質量が増加せず、逆に樹脂筐体1が削れて質量が減少する。
この状態から、金属粒子Mpの粒子速度Vが臨界速度V1以上となると、跳ね返りがおさまり、金属粒子Mpが樹脂筐体1に食い込むように付着し、質量が増加する。この樹脂筐体1に付着する金属粒子Mpは、粒子速度Vが速いほど密度が大きくなり、抵抗率が下がる。しかし、金属粒子Mpは、粒子速度Vが速すぎると、吹き付けられる金属粒子Mpによって樹脂筐体1の表面や付着した金属粒子Mpが削られて質量が減少する。このため、第1層11Aを吹き付ける際の粒子速度Vとしては、樹脂筐体1への付着が可能な臨界速度V1以上で削れが生じない速度V2以下となる範囲Mr内において、導電性を考慮して極力速い速度に設定することとなる。このように、樹脂筐体1に形成する第1層11Aでは、金属粒子Mpの粒子速度Vの制限により、抵抗率の低減に限度がある。
第1層11Aに対してコールドスプレー法によって金属粒子Mpを溶射して第2層11Bを形成する場合では、第1層11Aに対して跳ね返らずに密着しだす臨界速度V1は、樹脂筐体1に溶射する場合よりも大きくなる。同様に、吹き付けられる金属粒子Mpによって第1層11Aが削れ出す速度V2も、第1層11Aを溶着する場合よりも大きくなる。これにより、第2層11Bを形成する場合では、第1層11Aへの付着が可能な臨界速度V1以上で削れが生じない速度V2以下となる範囲Mrが、第1層11Aを形成する場合よりも大きくなる。
このことから、第1層11Aに対して第2層11Bを吹き付ける際の粒子速度Vは、樹脂筐体1に対して第1層11Aを吹き付ける際の粒子速度Vよりも大きくすることが可能となる。したがって、第2層11Bは、第1層11Aの吹き付け時よりも大きな速度で吹き付けて密度を大きくすることができ、抵抗率をより低下させることが可能となる。
そして、樹脂筐体1に対してコールドスプレー法によって第1層11Aを形成し、さらに、この第1層11Aに対してコールドスプレー法によって、第1層11Aよりも大きな密度の第2層11Bを形成することで、樹脂筐体1の表面1sに確実に密着し、しかも、抵抗率の低い良好な導電性を有する導電部11を得ることができる。
図9(a)及び図9(b)は、コールドスプレー法によって溶射した第1層11Aと第2層11Bとからなる導電部11の断面の画像である。図9(a)及び図9(b)に示すように、第1層11Aは、樹脂筐体1の表面1sに食い込んでおり、また、第1層11Aに対して、この第1層11Aを形成する際の金属粒子Mpの粒子速度Vよりも速い速度で金属粒子Mpを吹き付けて形成した第2層11Bは、その密度が大きいことがわかる。
<他の態様>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
一例として、上記各実施形態では、導電部11、51に回路部品20を搭載した後に、絶縁樹脂40を積層しているが、導電部11、51の表面に絶縁樹脂40を積層した後に、導電部11、51に回路部品20を搭載するようにしてもよい。この場合、導電部11、51の回路部品20が搭載される箇所に絶縁樹脂40が積層されないように、その部分をマスクしておく必要があるものの、スプレーにより絶縁樹脂40を積層する場合には、コネクタや回路部品の陰の部分にスプレーが届かず絶縁樹脂40が導電部11に積層されないという問題の発生を抑制できる。
ここで、上述した本発明の実施形態に係る回路体形成方法及び回路体の特徴をそれぞれ以下[1]〜[8]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 樹脂筐体(1)に回路体(10)を形成する回路体形成方法であって、
前記回路体の導電部(11)を、金属粉および不活性ガスを対象物に照射するコールドスプレー法によって、前記樹脂筐体の表面(1s)に第1層(11A)を溶射し、前記第1層の表面に前記第1層よりも積層密度が大きくなるように第2層(11B)を溶射することで形成する
ことを特徴とする回路体形成方法。
[2] 車両に設置される前記樹脂筐体に前記導電部を形成し、
少なくとも前記導電部の表面に絶縁樹脂(40)を積層し、
前記導電部に回路部品(20)を搭載する、
ことを特徴とする上記[1]に記載の回路体形成方法。
[3] 樹脂筐体(1)と、
前記樹脂筐体の表面(1s)に形成される導電部(11)と、
を有し、
前記導電部(11)は、
金属粒子の集合体により構成され、前記樹脂筐体の表面に埋め込まれた第1層(11A)と、
金属粒子の集合体により構成され、前記第1層に積層された第2層(11B)と、
を有し、
前記第2層は、前記第1層より密度が大きい、
ことを特徴とする回路体。
[4] 車両に搭載される前記樹脂筐体に、前記金属粒子の粒径が5μm以上50μm以下の前記導電部が形成され、
少なくとも前記導電部に絶縁樹脂(40)が積層され、
前記導電部に回路部品(20)が搭載されている、
ことを特徴とする上記[3]に記載の回路体。
[5] 前記樹脂筐体が組み付けられる対象物に設けられた外部回路体と電気的に接続される端末部(52t)を備える、
ことを特徴とする上記[4]に記載の回路体。
[6] 前記回路部品は、補機に接続された電線が接続されるコネクタ部(21)と、
前記補機を制御する制御部(22)と、を有する、
ことを特徴とする上記[4]又は[5]に記載の回路体。
[7] 前記樹脂筐体に配索される電線(70)をさらに備え、
前記電線の一端が、前記回路部品に電気的に接続されている、
ことを特徴とする上記[4]乃至[6]のいずれかに記載の回路体。
[8] 前記電線は、信号を伝送するための信号回路である、
ことを特徴とする上記[7]に記載の回路体。
1 樹脂筐体
1s 表面
10 回路体
11 導電部
11A 第1層
11B 第2層
11t 端末部
12 電源回路
13 信号回路
20 回路部品
21 コネクタ部
22 制御部
30 コネクタ
40 絶縁樹脂
50 回路体
51 導電部
52 電源回路
52t 端末部
53 信号回路
61 コネクタ
62 コネクタ
70 電線

Claims (8)

  1. 樹脂筐体に回路体を形成する回路体形成方法であって、
    前記回路体の導電部を、金属粉および不活性ガスを対象物に照射するコールドスプレー法によって、前記樹脂筐体の表面に第1層を溶射し、前記第1層の表面に前記第1層よりも積層密度が大きくなるように第2層を溶射することで形成する、
    ことを特徴とする回路体形成方法。
  2. 車両に設置される前記樹脂筐体に前記導電部を形成し、
    少なくとも前記導電部の表面に絶縁樹脂を積層し、
    前記導電部に回路部品を搭載する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回路体形成方法。
  3. 樹脂筐体と、
    前記樹脂筐体の表面に形成される導電部と、
    を有し、
    前記導電部は、
    金属粒子の集合体により構成され、前記樹脂筐体の表面に埋め込まれた第1層と、
    金属粒子の集合体により構成され、前記第1層に積層された第2層と、
    を有し、
    前記第2層は、前記第1層よりも密度が大きい、
    ことを特徴とする回路体。
  4. 車両に搭載される前記樹脂筐体に、前記金属粒子の粒径が5μm以上50μm以下の前記導電部が形成され、
    少なくとも前記導電部に絶縁樹脂が積層され、
    前記導電部に回路部品が搭載されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の回路体。
  5. 前記樹脂筐体が組み付けられる対象物に設けられた外部回路体と電気的に接続される端末部を備える、
    ことを特徴とする請求項4に記載の回路体。
  6. 前記回路部品は、補機に接続された電線が接続されるコネクタ部と、
    前記補機を制御する制御部と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の回路体。
  7. 前記樹脂筐体に配索される電線をさらに備え、
    前記電線の一端が、前記回路部品に電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の回路体。
  8. 前記電線は、信号を伝送するための信号回路である、
    ことを特徴とする請求項7に記載の回路体。
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