JP3692918B2 - 焼成用治具の支持体の反転装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、F形粘土瓦や陶板などの被焼成物を焼成するために供される焼成用治具の支持体の反転装置に関する。
とりわけ、焼成用治具の受台に傾斜状態に装着された支持体を一定期間の使用毎に反転することができる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の技術は当業界で知られていない。
従来では、例えば図3および図4に示されるように、被焼成物である瓦素地Wの下端(尻S)を受承する受台12と、被焼成物の裏面を傾斜状態に支持する支持体14により構成された焼成用治具10が単に焼成用台車へ搭載されることに止まり、支持体14を反転させることはなかった。
【0003】
したがって、焼成用治具10が耐火性材料からできたものであるというものの、1000℃の高温を超える焼成炉中で繰り返し使用されることにより、変形や劣化が避けられなかった。
【0004】
焼成用治具10に採用される支持体14は、一般的に本体部分に比較して幅の狭いくびれた差込部16を備えていることが広く知られているが、この差込部16には、とりわけ、瓦素地Wの焼成時に瓦素地Wおよび支持体14自体の荷重が集中し易いことも知られるとおりである。
【0005】
瓦素地Wを傾斜状態の支持体14にもたせ掛けるように支持させて反覆して焼成を行うことにより、熱応力と相俟って支持体14がさらに傾斜する方向へ変形することも少なくなかった。
【0006】
とくに、瓦素地Wおよび支持体14自体の荷重が集中し易い支持体14のくびれた差込部16において、支持体14をさらに傾斜させる変形が焼成時の熱応力と相俟って顕著となることがあった。
【0007】
このため、支持体14の差込部16が変形することにより、支持体14に支持された瓦素地Wに不均一な変形が生じたり、支持体14が折損するおそれがあるほか、支持体14の一側面のみの利用に止まったことから、耐用期間が短くなり、結果的に瓦素地Wの生産コスト高を招くという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、支持体が受台に傾斜状態に装着された焼成用治具が高温度中で使用される結果、被焼成物および支持体の荷重の集中と、焼成時の熱応力により、支持体がさらに傾斜するように変形する点にある。
そして、支持体の変形により焼成時の被焼成物の不均一な変形を助長するほか、支持体の一側面のみの利用に止まったことから、耐用期間が短くなり、結果的に瓦素地Wの生産コスト高を招く点にある。
【0009】
この発明の目的は、被焼成物を傾斜状態で支持する支持体を反転させることにより、支持体の変形を抑制し、被焼成物の焼成時の不均一な変形を抑制を期待できる焼成用治具の支持体の反転装置を提供することにある。
さらに、この発明の他の目的は、支持体に反りなどの変形が生じても、支持体の反転時に、支持体を焼成用治具の受台に対して正確に装着することができる焼成用治具の支持体の反転装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用効果】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の焼成用治具の支持板の反転装置は、着脱自在の支持体が受台に傾斜状態に装着された焼成用治具の支持体の反転装置であって、支持体を起立または傾斜させるほか、起立させた支持体の姿勢を保持する一対の係止部材が設けられ、焼成用治具の支持体を受承する一対の受承体が設けられ、他方、前記した係止部材と受承体を共に昇降させる昇降手段と、前記した係止部材と受承体を共に水平方向へ180度反転させる反転手段が設けられたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項1記載の発明は以下の作用を奏する。
▲1▼一対の係止部材を傾斜状態にあってかつ受台にその下端が装着された支持体へ向けて下降させ、支持体の上端に臨ませる。
▲2▼一方の係止部材を一側から他側に向けて水平方向に前進させ、該部材を傾斜状態にある支持体の一側面に当接させ、該部材により支持体を押圧することにより、支持体を受台に装着した状態でほぼ垂直状態に起立させる。
他方の係止部材も一側から他側に向けて水平方向に前進させることにより、ほぼ垂直状態に起立された支持体の他側面を制御して他側へ傾斜することを抑制する。
▲3▼支持体の受台への装着を保ちつつ、ほぼ垂直に起立された支持体の下方に一対の受承体を臨ませる。
▲4▼一対の係止部材により、受台との装着を保ちつつほぼ垂直に姿勢を保持された支持体は、一対の係止部材と一対の受承体を上昇させることにより、ほぼ垂直な姿勢を保持したまま、受台との装着を解除する。
▲5▼反転手段を作動させ、一対の係止部材と一対の受承体を180度水平方向に反転させることにより、受台の上方において支持体が180度水平方向に反転される。
▲6▼反転された位置で一対の係止部材と一対の受承体を下降させ、支持体を受台に臨ませ、支持体の下端を受台に装着させる。
▲7▼左右対称の位置に反転している一対の係止部材を他側から一側に向けて水平方向に後退させ、受台に装着させてほぼ垂直状態にある支持体を押圧することにより、支持体を傾斜させる。
▲8▼支持体を反転させて傾斜状態に復帰させた後、係止部材を上昇させて原位置に復帰させ、次の焼成用治具の支持体の反転に備える。
【0012】
請求項1記載の発明は以下の効果を奏する。
受台に装着された焼成用治具の支持体を反転させることを可能にしたから、焼成時に、支持体および被焼成物の荷重と熱応力が支持体に作用することにより、支持体を変形させるようなことがあっても、荷重や熱応力の作用が反転前と反転後の支持体に対して逆方向に作用するから、傾斜された支持体をさらに傾斜させることがないので、支持体の変形を抑制できる。
したがって、支持体の変形に基づく被焼成物の焼成時に発生しがちな不均一な変形の抑制を併せて期待できる。
【0013】
また、支持体を反転させることにより、両面の使用を可能にしたから、支持体の耐用期間を長くでき、瓦素地などの被焼成物の生産コストの低減化に寄与できる。
さらに、受台に装着されたままで起立された支持体は係止部材によりその姿勢を保持でき、垂直状態に起立された支持体が受承体により受承されて上昇し、受台から離れた支持体は受承体および一対の係止部材により制御されて垂直状態で180度水平方向に反転されるから、支持体に変形が生じていても、反転後の支持体の下端は依然として受台に装着できる位置に臨ませることができ、支持体を正確に受台に装着でき、支持体の反転を確実に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は実施の形態に係る反転装置の正面図、図2は同装置の側面図、図3は実施の形態に係る焼成用治具の一部を分解して示す斜視図、図4は焼成用治具の使用状態を示す側面図、図5ないし図10は焼成用治具の反転の過程を示す説明図で、図5は支持体の反転に備えて係止部材と受承体が待機している状態を示す説明図、図6は係止部材が下降して支持体の上端に臨み、一対の受承体が下降して支持体の下端を受承しようとしている状態を示す説明図、図7は受台上の傾斜状態の支持体が係止部材の水平方向の進行により垂直状態に起立され、かつ一対の係止部材毎に支持体の垂直状態の姿勢が保持されている状態を示す説明図、図8は、受承体を上昇させることにより支持体を受台の上方に上昇させ、受台の上方で支持体を反転させようとしている状態を示す説明図、図9は反転させた支持体を受台に装着した状態を示す説明図、図10は反転させた垂直状態の支持体を傾斜状態とした説明図、図11および図12は支持体の起立前と起立後における係止部材と支持体との関係を示す要部の平面図で、図11は係止部材が下降して傾斜状態の支持体の上端に臨んだ状態を示す要部の平面図であり、図12は傾斜状態の支持体が係止部材の水平方向の移動により垂直状態に起立され、かつ一対の係止部材毎に支持体の垂直状態の姿勢が保持されている状態を示す平面図である。
【0015】
この発明の実施の形態に係る焼成用治具の支持体の反転装置30を説明するに先立って、この装置30に供される焼成用治具10について説明する。
焼成用治具10は、前記した従来の技術と基本的に変化はない。
この焼成用治具10は被焼成物としてF形粘土瓦の瓦素地Wを焼成するために使用されるものであり、例えば、焼成用台車に載置されて使用されるものである。
【0016】
さらに詳しく説明すると、焼成用治具10は耐火性材料で製造されたものであり、被焼成物である瓦素地Wの尻Sを受承する受台12と、瓦素地Wの裏面を支持する支持体14から構成されている(図3、図4を参照)。
支持体14は概ね団扇状の形態であり、その下端の幅が狭くなった差込部16を備え、差込部16は焼成用治具10の使用時には受台12に差し込まれるものである(図3を参照)。
幅の広い支持体14の本体部と前記した幅の狭い差込部16の境界の両側には、本体部下縁26が形成されている。
【0017】
差込部16の形態として本体部に比較して幅の狭いものを挙げたが、必ずしも幅の狭いものにのみ制限されることなく、本体部分の幅に等しい場合や図示の場合より多少幅の広い場合も予定される。
また、支持体14を板状としたが、受台12への差し込みと瓦素地Wの支持ができるのであれば、棒体を適宜組み合わせた形態でもよい。
【0018】
この発明では、後述するように支持体14を反転させることにより、支持体14の表裏両面がそれぞれ瓦素地Wの支持面を構成するようにしている。
したがって、支持体14の表裏両面は瓦素地Wを支持する受承面14a、14bを構成している。
【0019】
そして、受台12の上面には支持体14を傾斜させて差し込むために傾斜して設けられた溝18が受台12の幅方向に設けられ、受台12の長手方向において一定の間隔を隔ててこの実施の形態では8本の溝18が備えられている。
【0020】
これらの溝18は差し込まれた支持体14が傾斜状態となるように図られたものであり、支持体14に支持される瓦素地Wをその傾斜に沿わせて傾斜状態に保持する目的である。
したがって、瓦素地Wの尻Sを受台12に受承させるとともに瓦素地Wの裏面を支持体14に支持させることができるものである。
【0021】
また、受台12に装着された支持体14は、常態では約70度に傾斜された状態を保つことができるものであるが、支持体14の背面側からの押圧を受けると、受台12に装着されたままで、ほぼ垂直状態のままで起立することができるように図られている。
【0022】
受台12の一方には瓦素地Wの尻Sを傾斜状態で支持できるよう傾斜部を備えた前方突起20が備えられている。
他方には支持体14の背面を傾斜状態で支承できるよう傾斜部を備えた後方突起22が備えられている(図3、図4を参照)。
【0023】
また、前方突起20と後方突起22との間には8枚の支持体14を傾斜状態に支承でき、傾斜状態の支持体14に瓦素地Wを傾斜させてもたせ掛けることのできるように、この実施の形態では6個の中間突起24が設けられている。
【0024】
それぞれの中間突起24の前記した後方突起22側には、瓦素地Wの尻Sを傾斜状態で支持できるよう後方傾斜部が、前方突起20側には支持体14を傾斜状態に支承できるよう前方傾斜部がそれぞれ形成されている。
【0025】
そして、これらの両傾斜部の境に前記した支持体14の差込部16を差し込むための溝18が前記した前方傾斜部に沿って形成されている。
【0026】
また、前方突起20側と後方突起22側にも隣接する中間突起24の境にそれぞれ同様な溝18が設けられている。
これらの溝18は、装着された支持体14を垂直状態に起立できるように構成されている。
【0027】
したがって、8枚の支持体14のそれぞれの差込部16は受台12の溝18に傾斜させて差し込まれるとともにその背面は前記した前方傾斜部により支承される。
そして、それらの支持体14の受承面14aに瓦素地Wの背面がもたせ掛けられ、その尻Sは前方突起20と中間突起24に形成されたそれぞれの後方傾斜部により支持される(図4を参照)。
【0028】
次に、この発明の実施の形態に係る焼成用治具の支持体の反転装置30について説明する。
この反転装置30の構成の概要は、次のとおりである。
支持体14を傾斜状態から垂直状態へ起立させ、または、垂直状態から傾斜状態へ傾斜させることができるほか、起立させた支持体14の姿勢を保持することができる少なくとも一対の係止部材60が反転装置30に設けられている。
そして、この係止部材60は詳細については追って説明するが、水平方向に進退できるよう進退手段に結合されている。
【0029】
焼成用治具10の支持体14の下方の両側から支持体14に臨み、支持体14を受承する一対の受承体76、76が反転装置30に設けられている。
【0030】
他方、前記した係止部材60と受承体76を共に昇降させる昇降手段と、前記した係止部材60と受承体76を共に水平方向へ180度反転させる反転手段が反転装置30に設けられている。
【0031】
この発明の実施の形態では、8枚の支持体14を同時に反転させる装置30について図面を参照して説明するが、発明の基本的構成としては、必ずしも8枚の支持体14の反転装置30に特定されるわけではなく、1枚の支持体14の反転装置についても共通する構成である。
したがって、断りがない限り、8枚の支持体14を同時に反転させる装置30について説明する。
【0032】
〔係止部材について〕
係止部材60は、受台12上の8枚の支持体14を同時に、傾斜状態から垂直状態に起立させ、垂直状態から傾斜状態に傾斜させるほか、併せて垂直状態を保持することを目的とするものである。
係止部材60の多数は、次の一方のスライド体56と他方のスライド体58にそれぞれ垂設されている。
実施の形態では、平面から見て平行な2本のスライド杆62と両者を連結する連結杆64などを主な要素とする略コの字形の一方のスライド体56に8個毎の係止部材60が一定の間隔を隔てて二列に垂設されている(図11、図12を参照)。
【0033】
他方、前記した一方のスライド体56と対称な他方のスライド体58が設けられ、一方のスライド体56と同様に、2本の平行なスライド杆66は連結杆68により連結され、スライド杆66には一方のスライド体56と同様に8個毎の係止部材60が一定の間隔を隔ててそれぞれ垂設されている。
【0034】
スライド体56、58は、支承フレーム42から脱落しないように配設されているほか、支承フレーム42に対して互いに独立して水平方向へ進退自在となるように進退手段に結合されている。
【0035】
一方のスライド体56のスライド杆62と、他方のスライド体58のスライド杆66は互いに隣り合うように平行となる位置関係にある。
これは、傾斜状態の支持体14を垂直状態に起立させ、起立させた支持体14の姿勢を確実に保持するためであり、1枚の支持体14に対してスライド体56の2本の係止部材60とスライド体58の2本の係止部材60を確実に支持体14の一側面と他側面に作用させることができる。
【0036】
なお、スライド杆62、66が互いに平行になるように配設されることから、支持体14の姿勢を保持する際に、夫々の係止部材60による過度の荷重が支持体14の一側面および他側面に対して働いても、支持体14の損傷を抑制することができる。
【0037】
一方、支承フレーム42の一側にはスライド体56を進退させるための駆動モータ44が設けられている。
駆動モータ44と支承フレーム42の一側寄りに下方に向けて設けられたプーリー48にはベルト52が掛装されており、スライド体58の連結杆64とベルト52が固定部材70を介して取り付けられている(図2、図5ないし図12を参照)。
【0038】
このため、スライド体56は駆動モータ44の正逆の回転により支承フレーム42に対して水平方向へ進退することができる。
スライド体56と同様に、スライド体58も支承フレーム42の他側に設けられた駆動モータ46、プーリー50、ベルト54および固定部材72を介して支承フレーム42に対するスライド体58の水平方向の進退を実現している。
このように、駆動モータ44、46、スライド体56、58は、スライド体56、に夫々設けられた係止部材60とスライド体58に設けられた係止部材60を互いに独立させて進退させる進退手段を構成している。
【0039】
〔受承体について〕
次に、受承体76について説明する。
受承体76は受台12において起立された支持体14を受承するためのものであり、受承体76の上昇により支持体14を受台12から取り外し、支持体14の反転を行うための前処理を行うものである。
支承フレーム42の両側から下方へ向けて一対の開閉アーム74が設けられ、開閉アーム74の下端に内側に向けて受承体76が夫々設けられている。
受承体76は受承する支持体14が滑らないように弾性体から構成されている。
【0040】
そして、この実施の形態では、開閉アーム74の開閉により支持体14の外側から内側に移動されるように図られている。
開閉アーム74の開閉を実現する具体的手段は、エアシリンダ、リンク機構の組み合わせなどによる。
また、この実施の形態では、支持体14の幅の狭い差込部16から幅が広がる本体部下縁26を受承するようにしている。
【0041】
〔係止部材と受承体の昇降手段および反転手段について〕
図1及び図2に示されるように、支持体の反転装置30はコンベア28を跨ぐ機台32に備えられた昇降自在の昇降フレーム34に設けられている。
昇降フレーム34は、機台32に設けられた昇降用のモータ36により昇降するように図られている。
これらの昇降フレーム34と昇降用のモータ36が前記した係止部材60と受承体76の昇降手段を構成する。
【0042】
枠体34の下面には回転軸38を介して水平方向に回転自在な回転フレーム40が備えられている。
回転フレーム40は昇降フレーム34に設けられた回転用の駆動モータ42により水平方向に180度反転できるように図られている。
昇降フレーム34に設けられた回転軸38、回転用の駆動モータ42が、前記した係止部材60と受承体76を共に水平方向に反転させる反転手段を構成する。
【0043】
なお、回転フレーム40には支承フレーム42が水平に取り付けられているが、係止部材60が垂設された前記の両スライド体56、58を支承するものである。
【0044】
この焼成用治具10の支持体14の反転の手順について説明する。
この発明の実施の形態は、焼成用治具10の支持体14を反復使用することを目的とするものであるから、焼成用治具10の支持体14の反転は、焼成された瓦素地Wが焼成用治具10から積み降ろされた後であって、未焼成の瓦素地Wが積み込まれる前に実施することが好ましい。
【0045】
この実施の形態では、焼成された瓦素地Wが焼成用治具10から積み降ろされ、未焼成の瓦素地Wが積み込まれる前に焼成用治具10の支持体14の反転が実施される場合について説明する。
【0046】
なお、焼成の度に焼成用治具10の支持体14を反転させてもよいが、焼成用治具10が一定の焼成回数を経た時点で支持体14の反転させてもよい。
【0047】
ここで、支持体14の反転前の状態にある焼成用治具10の支持体14において、水平面と鈍角を形成する支持体14の面を正面とし、水平面と鋭角を形成する支持体14の面を背面とする。
【0048】
まず、支持体14を傾斜状態から垂直状態に起立させるに先立ち、コンベア28上を走行する焼成用治具10が反転装置30の下方に達したときに停止させる。
このとき、上昇され、かつ反転後の支持体14を受台12の溝18へ確実に差込むことができるようにするため、反転装置30の回転軸38の軸芯と受台12の中心を一致させるように焼成用治具10をコンベア28上で停止する。
【0049】
次に、反転装置30の駆動モータ36を作動させて、昇降フレーム34を下降させる。
昇降フレーム34の下降に追従してスライド体56、58に垂設された係止部材60も下降し、その下方に起立している支持体14の上端に接近させる。
このとき、支承フレーム42に対するスライド体56、58の位置は、接近する支持体14の上端が係止部材60の間に位置するように予め設定されている。
【0050】
他方、受承体76、76を備えた一対の開閉アーム74は、各支持体14の受承に備えて開放状態で待機している。
【0051】
そして、昇降フレーム34が下降することにより、係止部材60は各支持体14間に臨むことになるが、ここで駆動モータ36が停止されることにより、昇降フレーム34の下降が停止される(図6を参照)。
昇降フレーム34の下降が停止すると、 回転フレーム40の駆動モータ44、46が作動し、スライド体56、58を水平方向へ進行させ、係止部材60の水平方向への進退を制御する。
【0052】
このとき、他方のスライド体58に設けられた係止部材60は、支持体14の正面(図7における一側面)に当接するが、支持体14の起立とともに水平方向へ進行する。
そして、一方のスライド体56の係止部材60が支持体14の背面に当接され、支持体14の起立とともに、支持体14が垂直状態に起立されると、駆動モータ44,46は停止される。
したがって、係止部材60の進行も停止されるから、各支持体14は受台12に装着されたまま、正面および背面の係止部材60に規制されつつ、起立された姿勢が保持される(図7を参照)。
【0053】
傾斜状態の支持体14を垂直状態に起立させる理由は次のとおりである。
支持体14を焼成用治具10の受台12に対して傾斜状態にする場合、支持体14も差込部16が受台12に設けられた溝18に挿入することにより行われているが、溝18に挿入された支持体14を、支持体14の傾斜方向に沿わせて引き抜いたり、挿入することなく、受台12から確実かつ簡単に引き抜きあるいは差し込むためである。
【0054】
したがって、受台12に装着された起立状態にある支持体14は、支持体14の上昇により、受台12から引き抜き出され、引き続いて反転された支持体14の下降により受台12へ支持体14を挿入することができる。
【0055】
次に、開放状態にある開閉アーム74を閉じるように作動させる。
かくして、両側の開閉アーム74にそれぞれ設けられた受承体76は、支持体14の差込部16と支持体14の本体部の境界の本体部下縁26の下方に向かう。
【0056】
次に、駆動モータ36が作動して昇降フレーム34を上昇させると、昇降フレーム34の上昇に伴って受承体76が上昇する。
受承体76の上昇により受承体76が支持体14の本体部下縁26に当接し、支持体14は受承体76に受承されて受台12の溝18から抜き出される。
【0057】
支持体14の差込部16の下端が少なくとも受台12の各突起20、22,24の高さより高い位置まで上昇すると、駆動モータ36が停止して、支持体14の上昇が停止される(図8を参照)。
【0058】
次に、反転用の駆動モータ41が作動し、回転フレーム44を180度水平方向に回転させる。
したがって、受承体76、76に受承された各支持体14は、回転フレーム40の反転により正面と背面が逆向きに反転される。
【0059】
なお、受台12の中心と反転装置30の回転軸38の軸芯が一致し、受承体76により支持体14が受承されているから、反転後の支持体14の差込部16は常に受台12の溝18の上方に位置することになる。
【0060】
次に、駆動モータ36の作動により昇降フレーム34が下降され、受承体76、76により受承された垂直状態の各支持体14は下降し、受台12の溝18へ支持体14の差込部16が嵌合され、支持体14は受承体76、76から開放される(図9を参照)。
【0061】
次に駆動モータ44、46が作動して支持体14を傾斜状態にするように係止片60を後退させる(図10を参照)。
なお、支持体14の反転時に回転フレーム40が180度水平方向に反転されているから、駆動モータ44、46は反転前と反転後において互いに入れ替わったように位置される。
【0062】
そして、両方の係止部材60が支持体14を傾斜状態に傾斜させ、係止部材60が支持体14から開放されると、開閉アーム74が開放して受承体76、76を支持体14と干渉しない位置に移動させる。
次いで、駆動モータ36の作動により、昇降フレーム34を上昇させ、次の焼成用治具10の支持体14の反転に備えて待機させる。
反転装置30の作動が完了すると、支持体14が反転された焼成用治具10はコンベア28上での停止が解除され、瓦素地Wの積み込みのために次工程へ向けてコンベア28上を走行する。
【0063】
なお、反転装置30の作動終了後に、昇降フレーム34の上昇とともに上昇した回転フレーム40を反転させて初期の状態に復帰させてもよいし、反転させなくてもよい。
回転フレーム40を反転させることなく次の焼成用治具10の支持体14の反転に臨む場合、次の支持体14の一側面には他方のスライド体58の係止部材60が臨み、他方、支持体14の他側面には一方のスライド体56の係止部材60が臨むことになる。
【0064】
この実施の形態では、回転軸30と受台12の中心を一致させて反転の中心を定め、8枚の支持体14をまとめて公転的に反転させる例を挙げたが、個々の支持体14をそれぞれ自転的に反転させてもよい。
【0065】
なお、支持体14を自転的に反転させる場合、一対の係止部材60が各支持体14毎に独立して制御させるほか、支持体14を反転させる軸芯と受台12の溝18の中心が一致する必要がある。
【0066】
この実施の形態に係る支持体の反転装置30によれば以下の効果を奏する。
従来では、焼成用治具10に瓦素地Wを載置して焼成した場合、瓦素地Wや支持体14自体の荷重が支持体14のとりわけくびれた差込部16に集中し、その上、熱応力の作用と相俟って支持体14が変形するおそれがあった。
これに対して、この発明の実施の形態では、支持体14を反転させ、支持体14の両側面を瓦素地Wの支持面として交互に利用することができるから、反転前と反転後の支持体14に作用する荷重や熱応力の向きが逆方向となり、傾斜された支持体14をさらに傾斜させるような変形を抑制できる。
【0067】
したがって、焼成中の支持体14の折損を防止できるほか、焼成用治具10の耐用期間をより長くでき、コスト高を抑制することや、支持体14の差込部16の変形による瓦素地Wの不均一な変形の抑制を期待できる。
【0068】
また、支持体14を機械的に簡単な操作により反転させて使用できるようにしたから、支持体14の両面の使用が簡単にできるようになった。
【0069】
さらに、受台12に装着されたままで起立された支持体14が係止部材60によりその姿勢が保持され、起立された支持体14は受承体76、76により受承されて上昇し、受台12から離れた支持体14は受承体76、76および一対の係止部材60とともに180度水平方向に反転されるから、支持体14に反りなどがあっても、反転後の支持体14を受台12に装着できる位置に臨ませることができるので、焼成用治具10の受台12に対して支持体14を正確に装着でき、反転後の支持体14が受台12に差し込まれない事態を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る反転装置の正面図である。
【図2】実施の形態に係る反転装置の側面図である。
【図3】実施の形態に係る焼成用治具の一部を分解して示す斜視図である。
【図4】焼成用治具の使用状態を示す側面図である。
【図5】焼成用治具の反転の過程を示し、支持体の反転に備えて係止部材と受承体が待機している状態を示す説明図である。
【図6】焼成用治具の反転の過程を示し、係止部材が下降して支持体の上端に臨み、一対の受承体が下降して支持体を受承しようとしている状態を示す説明図である。
【図7】焼成用治具の反転の過程を示し、受台上の傾斜状態の支持体が係止部材の水平方向の移動により垂直状態に起立され、かつ一対の係止部材毎に支持体の垂直状態の姿勢が保持されている状態を示す説明図である。
【図8】焼成用治具の反転の過程を示し、受承体を上昇させることにより支持体を受台の上方に上昇させ、受台の上方で支持体を反転させようとしている状態を示す説明図である。
【図9】焼成用治具の反転の過程を示し、反転させた支持体を受台に装着した状態を示す説明図である。
【図10】焼成用治具の反転の過程を示し、垂直状態の支持体を傾斜状態とした説明図である。
【図11】支持体の起立前おける係止部材と支持体との関係を示す要部の平面図である。
【図12】支持体の起立後前における係止部材と支持体との関係を示す要部の平面図である。
【符号の説明】
10 焼成用治具
12 受台
14 支持板
14a 受承面
14b 受承面
16 差込部
18 溝
20 前方突起
22 後方突起
24 中間突起
26 本体部下縁
28 コンベア
30 反転装置
32 機台
34 昇降フレーム
36 昇降用の駆動モータ
38 回転軸
40 回転フレーム
41 回転用の駆動モータ
42 支承フレーム
44 駆動モータ(一側のスライド体56用)
46 駆動モータ(他側のスライド体58用)
48 プ−リ−(一側)
50 プ−リ−(他側)
52 ベルト(一側)
54 ベルト(他側)
56 スライド体(一方)
58 スライド体(他方)
60 係止部材
62 スライド杆(一側)
64 連結杆
66 スライド杆(他側)
68 連結杆
70 固定部材(一側)
72 固定部材(他側)
74 開閉アーム
76 受承体
78 規制片
W 瓦素地
S 尻
【発明が属する技術分野】
この発明は、F形粘土瓦や陶板などの被焼成物を焼成するために供される焼成用治具の支持体の反転装置に関する。
とりわけ、焼成用治具の受台に傾斜状態に装着された支持体を一定期間の使用毎に反転することができる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の技術は当業界で知られていない。
従来では、例えば図3および図4に示されるように、被焼成物である瓦素地Wの下端(尻S)を受承する受台12と、被焼成物の裏面を傾斜状態に支持する支持体14により構成された焼成用治具10が単に焼成用台車へ搭載されることに止まり、支持体14を反転させることはなかった。
【0003】
したがって、焼成用治具10が耐火性材料からできたものであるというものの、1000℃の高温を超える焼成炉中で繰り返し使用されることにより、変形や劣化が避けられなかった。
【0004】
焼成用治具10に採用される支持体14は、一般的に本体部分に比較して幅の狭いくびれた差込部16を備えていることが広く知られているが、この差込部16には、とりわけ、瓦素地Wの焼成時に瓦素地Wおよび支持体14自体の荷重が集中し易いことも知られるとおりである。
【0005】
瓦素地Wを傾斜状態の支持体14にもたせ掛けるように支持させて反覆して焼成を行うことにより、熱応力と相俟って支持体14がさらに傾斜する方向へ変形することも少なくなかった。
【0006】
とくに、瓦素地Wおよび支持体14自体の荷重が集中し易い支持体14のくびれた差込部16において、支持体14をさらに傾斜させる変形が焼成時の熱応力と相俟って顕著となることがあった。
【0007】
このため、支持体14の差込部16が変形することにより、支持体14に支持された瓦素地Wに不均一な変形が生じたり、支持体14が折損するおそれがあるほか、支持体14の一側面のみの利用に止まったことから、耐用期間が短くなり、結果的に瓦素地Wの生産コスト高を招くという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、支持体が受台に傾斜状態に装着された焼成用治具が高温度中で使用される結果、被焼成物および支持体の荷重の集中と、焼成時の熱応力により、支持体がさらに傾斜するように変形する点にある。
そして、支持体の変形により焼成時の被焼成物の不均一な変形を助長するほか、支持体の一側面のみの利用に止まったことから、耐用期間が短くなり、結果的に瓦素地Wの生産コスト高を招く点にある。
【0009】
この発明の目的は、被焼成物を傾斜状態で支持する支持体を反転させることにより、支持体の変形を抑制し、被焼成物の焼成時の不均一な変形を抑制を期待できる焼成用治具の支持体の反転装置を提供することにある。
さらに、この発明の他の目的は、支持体に反りなどの変形が生じても、支持体の反転時に、支持体を焼成用治具の受台に対して正確に装着することができる焼成用治具の支持体の反転装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用効果】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の焼成用治具の支持板の反転装置は、着脱自在の支持体が受台に傾斜状態に装着された焼成用治具の支持体の反転装置であって、支持体を起立または傾斜させるほか、起立させた支持体の姿勢を保持する一対の係止部材が設けられ、焼成用治具の支持体を受承する一対の受承体が設けられ、他方、前記した係止部材と受承体を共に昇降させる昇降手段と、前記した係止部材と受承体を共に水平方向へ180度反転させる反転手段が設けられたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項1記載の発明は以下の作用を奏する。
▲1▼一対の係止部材を傾斜状態にあってかつ受台にその下端が装着された支持体へ向けて下降させ、支持体の上端に臨ませる。
▲2▼一方の係止部材を一側から他側に向けて水平方向に前進させ、該部材を傾斜状態にある支持体の一側面に当接させ、該部材により支持体を押圧することにより、支持体を受台に装着した状態でほぼ垂直状態に起立させる。
他方の係止部材も一側から他側に向けて水平方向に前進させることにより、ほぼ垂直状態に起立された支持体の他側面を制御して他側へ傾斜することを抑制する。
▲3▼支持体の受台への装着を保ちつつ、ほぼ垂直に起立された支持体の下方に一対の受承体を臨ませる。
▲4▼一対の係止部材により、受台との装着を保ちつつほぼ垂直に姿勢を保持された支持体は、一対の係止部材と一対の受承体を上昇させることにより、ほぼ垂直な姿勢を保持したまま、受台との装着を解除する。
▲5▼反転手段を作動させ、一対の係止部材と一対の受承体を180度水平方向に反転させることにより、受台の上方において支持体が180度水平方向に反転される。
▲6▼反転された位置で一対の係止部材と一対の受承体を下降させ、支持体を受台に臨ませ、支持体の下端を受台に装着させる。
▲7▼左右対称の位置に反転している一対の係止部材を他側から一側に向けて水平方向に後退させ、受台に装着させてほぼ垂直状態にある支持体を押圧することにより、支持体を傾斜させる。
▲8▼支持体を反転させて傾斜状態に復帰させた後、係止部材を上昇させて原位置に復帰させ、次の焼成用治具の支持体の反転に備える。
【0012】
請求項1記載の発明は以下の効果を奏する。
受台に装着された焼成用治具の支持体を反転させることを可能にしたから、焼成時に、支持体および被焼成物の荷重と熱応力が支持体に作用することにより、支持体を変形させるようなことがあっても、荷重や熱応力の作用が反転前と反転後の支持体に対して逆方向に作用するから、傾斜された支持体をさらに傾斜させることがないので、支持体の変形を抑制できる。
したがって、支持体の変形に基づく被焼成物の焼成時に発生しがちな不均一な変形の抑制を併せて期待できる。
【0013】
また、支持体を反転させることにより、両面の使用を可能にしたから、支持体の耐用期間を長くでき、瓦素地などの被焼成物の生産コストの低減化に寄与できる。
さらに、受台に装着されたままで起立された支持体は係止部材によりその姿勢を保持でき、垂直状態に起立された支持体が受承体により受承されて上昇し、受台から離れた支持体は受承体および一対の係止部材により制御されて垂直状態で180度水平方向に反転されるから、支持体に変形が生じていても、反転後の支持体の下端は依然として受台に装着できる位置に臨ませることができ、支持体を正確に受台に装着でき、支持体の反転を確実に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は実施の形態に係る反転装置の正面図、図2は同装置の側面図、図3は実施の形態に係る焼成用治具の一部を分解して示す斜視図、図4は焼成用治具の使用状態を示す側面図、図5ないし図10は焼成用治具の反転の過程を示す説明図で、図5は支持体の反転に備えて係止部材と受承体が待機している状態を示す説明図、図6は係止部材が下降して支持体の上端に臨み、一対の受承体が下降して支持体の下端を受承しようとしている状態を示す説明図、図7は受台上の傾斜状態の支持体が係止部材の水平方向の進行により垂直状態に起立され、かつ一対の係止部材毎に支持体の垂直状態の姿勢が保持されている状態を示す説明図、図8は、受承体を上昇させることにより支持体を受台の上方に上昇させ、受台の上方で支持体を反転させようとしている状態を示す説明図、図9は反転させた支持体を受台に装着した状態を示す説明図、図10は反転させた垂直状態の支持体を傾斜状態とした説明図、図11および図12は支持体の起立前と起立後における係止部材と支持体との関係を示す要部の平面図で、図11は係止部材が下降して傾斜状態の支持体の上端に臨んだ状態を示す要部の平面図であり、図12は傾斜状態の支持体が係止部材の水平方向の移動により垂直状態に起立され、かつ一対の係止部材毎に支持体の垂直状態の姿勢が保持されている状態を示す平面図である。
【0015】
この発明の実施の形態に係る焼成用治具の支持体の反転装置30を説明するに先立って、この装置30に供される焼成用治具10について説明する。
焼成用治具10は、前記した従来の技術と基本的に変化はない。
この焼成用治具10は被焼成物としてF形粘土瓦の瓦素地Wを焼成するために使用されるものであり、例えば、焼成用台車に載置されて使用されるものである。
【0016】
さらに詳しく説明すると、焼成用治具10は耐火性材料で製造されたものであり、被焼成物である瓦素地Wの尻Sを受承する受台12と、瓦素地Wの裏面を支持する支持体14から構成されている(図3、図4を参照)。
支持体14は概ね団扇状の形態であり、その下端の幅が狭くなった差込部16を備え、差込部16は焼成用治具10の使用時には受台12に差し込まれるものである(図3を参照)。
幅の広い支持体14の本体部と前記した幅の狭い差込部16の境界の両側には、本体部下縁26が形成されている。
【0017】
差込部16の形態として本体部に比較して幅の狭いものを挙げたが、必ずしも幅の狭いものにのみ制限されることなく、本体部分の幅に等しい場合や図示の場合より多少幅の広い場合も予定される。
また、支持体14を板状としたが、受台12への差し込みと瓦素地Wの支持ができるのであれば、棒体を適宜組み合わせた形態でもよい。
【0018】
この発明では、後述するように支持体14を反転させることにより、支持体14の表裏両面がそれぞれ瓦素地Wの支持面を構成するようにしている。
したがって、支持体14の表裏両面は瓦素地Wを支持する受承面14a、14bを構成している。
【0019】
そして、受台12の上面には支持体14を傾斜させて差し込むために傾斜して設けられた溝18が受台12の幅方向に設けられ、受台12の長手方向において一定の間隔を隔ててこの実施の形態では8本の溝18が備えられている。
【0020】
これらの溝18は差し込まれた支持体14が傾斜状態となるように図られたものであり、支持体14に支持される瓦素地Wをその傾斜に沿わせて傾斜状態に保持する目的である。
したがって、瓦素地Wの尻Sを受台12に受承させるとともに瓦素地Wの裏面を支持体14に支持させることができるものである。
【0021】
また、受台12に装着された支持体14は、常態では約70度に傾斜された状態を保つことができるものであるが、支持体14の背面側からの押圧を受けると、受台12に装着されたままで、ほぼ垂直状態のままで起立することができるように図られている。
【0022】
受台12の一方には瓦素地Wの尻Sを傾斜状態で支持できるよう傾斜部を備えた前方突起20が備えられている。
他方には支持体14の背面を傾斜状態で支承できるよう傾斜部を備えた後方突起22が備えられている(図3、図4を参照)。
【0023】
また、前方突起20と後方突起22との間には8枚の支持体14を傾斜状態に支承でき、傾斜状態の支持体14に瓦素地Wを傾斜させてもたせ掛けることのできるように、この実施の形態では6個の中間突起24が設けられている。
【0024】
それぞれの中間突起24の前記した後方突起22側には、瓦素地Wの尻Sを傾斜状態で支持できるよう後方傾斜部が、前方突起20側には支持体14を傾斜状態に支承できるよう前方傾斜部がそれぞれ形成されている。
【0025】
そして、これらの両傾斜部の境に前記した支持体14の差込部16を差し込むための溝18が前記した前方傾斜部に沿って形成されている。
【0026】
また、前方突起20側と後方突起22側にも隣接する中間突起24の境にそれぞれ同様な溝18が設けられている。
これらの溝18は、装着された支持体14を垂直状態に起立できるように構成されている。
【0027】
したがって、8枚の支持体14のそれぞれの差込部16は受台12の溝18に傾斜させて差し込まれるとともにその背面は前記した前方傾斜部により支承される。
そして、それらの支持体14の受承面14aに瓦素地Wの背面がもたせ掛けられ、その尻Sは前方突起20と中間突起24に形成されたそれぞれの後方傾斜部により支持される(図4を参照)。
【0028】
次に、この発明の実施の形態に係る焼成用治具の支持体の反転装置30について説明する。
この反転装置30の構成の概要は、次のとおりである。
支持体14を傾斜状態から垂直状態へ起立させ、または、垂直状態から傾斜状態へ傾斜させることができるほか、起立させた支持体14の姿勢を保持することができる少なくとも一対の係止部材60が反転装置30に設けられている。
そして、この係止部材60は詳細については追って説明するが、水平方向に進退できるよう進退手段に結合されている。
【0029】
焼成用治具10の支持体14の下方の両側から支持体14に臨み、支持体14を受承する一対の受承体76、76が反転装置30に設けられている。
【0030】
他方、前記した係止部材60と受承体76を共に昇降させる昇降手段と、前記した係止部材60と受承体76を共に水平方向へ180度反転させる反転手段が反転装置30に設けられている。
【0031】
この発明の実施の形態では、8枚の支持体14を同時に反転させる装置30について図面を参照して説明するが、発明の基本的構成としては、必ずしも8枚の支持体14の反転装置30に特定されるわけではなく、1枚の支持体14の反転装置についても共通する構成である。
したがって、断りがない限り、8枚の支持体14を同時に反転させる装置30について説明する。
【0032】
〔係止部材について〕
係止部材60は、受台12上の8枚の支持体14を同時に、傾斜状態から垂直状態に起立させ、垂直状態から傾斜状態に傾斜させるほか、併せて垂直状態を保持することを目的とするものである。
係止部材60の多数は、次の一方のスライド体56と他方のスライド体58にそれぞれ垂設されている。
実施の形態では、平面から見て平行な2本のスライド杆62と両者を連結する連結杆64などを主な要素とする略コの字形の一方のスライド体56に8個毎の係止部材60が一定の間隔を隔てて二列に垂設されている(図11、図12を参照)。
【0033】
他方、前記した一方のスライド体56と対称な他方のスライド体58が設けられ、一方のスライド体56と同様に、2本の平行なスライド杆66は連結杆68により連結され、スライド杆66には一方のスライド体56と同様に8個毎の係止部材60が一定の間隔を隔ててそれぞれ垂設されている。
【0034】
スライド体56、58は、支承フレーム42から脱落しないように配設されているほか、支承フレーム42に対して互いに独立して水平方向へ進退自在となるように進退手段に結合されている。
【0035】
一方のスライド体56のスライド杆62と、他方のスライド体58のスライド杆66は互いに隣り合うように平行となる位置関係にある。
これは、傾斜状態の支持体14を垂直状態に起立させ、起立させた支持体14の姿勢を確実に保持するためであり、1枚の支持体14に対してスライド体56の2本の係止部材60とスライド体58の2本の係止部材60を確実に支持体14の一側面と他側面に作用させることができる。
【0036】
なお、スライド杆62、66が互いに平行になるように配設されることから、支持体14の姿勢を保持する際に、夫々の係止部材60による過度の荷重が支持体14の一側面および他側面に対して働いても、支持体14の損傷を抑制することができる。
【0037】
一方、支承フレーム42の一側にはスライド体56を進退させるための駆動モータ44が設けられている。
駆動モータ44と支承フレーム42の一側寄りに下方に向けて設けられたプーリー48にはベルト52が掛装されており、スライド体58の連結杆64とベルト52が固定部材70を介して取り付けられている(図2、図5ないし図12を参照)。
【0038】
このため、スライド体56は駆動モータ44の正逆の回転により支承フレーム42に対して水平方向へ進退することができる。
スライド体56と同様に、スライド体58も支承フレーム42の他側に設けられた駆動モータ46、プーリー50、ベルト54および固定部材72を介して支承フレーム42に対するスライド体58の水平方向の進退を実現している。
このように、駆動モータ44、46、スライド体56、58は、スライド体56、に夫々設けられた係止部材60とスライド体58に設けられた係止部材60を互いに独立させて進退させる進退手段を構成している。
【0039】
〔受承体について〕
次に、受承体76について説明する。
受承体76は受台12において起立された支持体14を受承するためのものであり、受承体76の上昇により支持体14を受台12から取り外し、支持体14の反転を行うための前処理を行うものである。
支承フレーム42の両側から下方へ向けて一対の開閉アーム74が設けられ、開閉アーム74の下端に内側に向けて受承体76が夫々設けられている。
受承体76は受承する支持体14が滑らないように弾性体から構成されている。
【0040】
そして、この実施の形態では、開閉アーム74の開閉により支持体14の外側から内側に移動されるように図られている。
開閉アーム74の開閉を実現する具体的手段は、エアシリンダ、リンク機構の組み合わせなどによる。
また、この実施の形態では、支持体14の幅の狭い差込部16から幅が広がる本体部下縁26を受承するようにしている。
【0041】
〔係止部材と受承体の昇降手段および反転手段について〕
図1及び図2に示されるように、支持体の反転装置30はコンベア28を跨ぐ機台32に備えられた昇降自在の昇降フレーム34に設けられている。
昇降フレーム34は、機台32に設けられた昇降用のモータ36により昇降するように図られている。
これらの昇降フレーム34と昇降用のモータ36が前記した係止部材60と受承体76の昇降手段を構成する。
【0042】
枠体34の下面には回転軸38を介して水平方向に回転自在な回転フレーム40が備えられている。
回転フレーム40は昇降フレーム34に設けられた回転用の駆動モータ42により水平方向に180度反転できるように図られている。
昇降フレーム34に設けられた回転軸38、回転用の駆動モータ42が、前記した係止部材60と受承体76を共に水平方向に反転させる反転手段を構成する。
【0043】
なお、回転フレーム40には支承フレーム42が水平に取り付けられているが、係止部材60が垂設された前記の両スライド体56、58を支承するものである。
【0044】
この焼成用治具10の支持体14の反転の手順について説明する。
この発明の実施の形態は、焼成用治具10の支持体14を反復使用することを目的とするものであるから、焼成用治具10の支持体14の反転は、焼成された瓦素地Wが焼成用治具10から積み降ろされた後であって、未焼成の瓦素地Wが積み込まれる前に実施することが好ましい。
【0045】
この実施の形態では、焼成された瓦素地Wが焼成用治具10から積み降ろされ、未焼成の瓦素地Wが積み込まれる前に焼成用治具10の支持体14の反転が実施される場合について説明する。
【0046】
なお、焼成の度に焼成用治具10の支持体14を反転させてもよいが、焼成用治具10が一定の焼成回数を経た時点で支持体14の反転させてもよい。
【0047】
ここで、支持体14の反転前の状態にある焼成用治具10の支持体14において、水平面と鈍角を形成する支持体14の面を正面とし、水平面と鋭角を形成する支持体14の面を背面とする。
【0048】
まず、支持体14を傾斜状態から垂直状態に起立させるに先立ち、コンベア28上を走行する焼成用治具10が反転装置30の下方に達したときに停止させる。
このとき、上昇され、かつ反転後の支持体14を受台12の溝18へ確実に差込むことができるようにするため、反転装置30の回転軸38の軸芯と受台12の中心を一致させるように焼成用治具10をコンベア28上で停止する。
【0049】
次に、反転装置30の駆動モータ36を作動させて、昇降フレーム34を下降させる。
昇降フレーム34の下降に追従してスライド体56、58に垂設された係止部材60も下降し、その下方に起立している支持体14の上端に接近させる。
このとき、支承フレーム42に対するスライド体56、58の位置は、接近する支持体14の上端が係止部材60の間に位置するように予め設定されている。
【0050】
他方、受承体76、76を備えた一対の開閉アーム74は、各支持体14の受承に備えて開放状態で待機している。
【0051】
そして、昇降フレーム34が下降することにより、係止部材60は各支持体14間に臨むことになるが、ここで駆動モータ36が停止されることにより、昇降フレーム34の下降が停止される(図6を参照)。
昇降フレーム34の下降が停止すると、 回転フレーム40の駆動モータ44、46が作動し、スライド体56、58を水平方向へ進行させ、係止部材60の水平方向への進退を制御する。
【0052】
このとき、他方のスライド体58に設けられた係止部材60は、支持体14の正面(図7における一側面)に当接するが、支持体14の起立とともに水平方向へ進行する。
そして、一方のスライド体56の係止部材60が支持体14の背面に当接され、支持体14の起立とともに、支持体14が垂直状態に起立されると、駆動モータ44,46は停止される。
したがって、係止部材60の進行も停止されるから、各支持体14は受台12に装着されたまま、正面および背面の係止部材60に規制されつつ、起立された姿勢が保持される(図7を参照)。
【0053】
傾斜状態の支持体14を垂直状態に起立させる理由は次のとおりである。
支持体14を焼成用治具10の受台12に対して傾斜状態にする場合、支持体14も差込部16が受台12に設けられた溝18に挿入することにより行われているが、溝18に挿入された支持体14を、支持体14の傾斜方向に沿わせて引き抜いたり、挿入することなく、受台12から確実かつ簡単に引き抜きあるいは差し込むためである。
【0054】
したがって、受台12に装着された起立状態にある支持体14は、支持体14の上昇により、受台12から引き抜き出され、引き続いて反転された支持体14の下降により受台12へ支持体14を挿入することができる。
【0055】
次に、開放状態にある開閉アーム74を閉じるように作動させる。
かくして、両側の開閉アーム74にそれぞれ設けられた受承体76は、支持体14の差込部16と支持体14の本体部の境界の本体部下縁26の下方に向かう。
【0056】
次に、駆動モータ36が作動して昇降フレーム34を上昇させると、昇降フレーム34の上昇に伴って受承体76が上昇する。
受承体76の上昇により受承体76が支持体14の本体部下縁26に当接し、支持体14は受承体76に受承されて受台12の溝18から抜き出される。
【0057】
支持体14の差込部16の下端が少なくとも受台12の各突起20、22,24の高さより高い位置まで上昇すると、駆動モータ36が停止して、支持体14の上昇が停止される(図8を参照)。
【0058】
次に、反転用の駆動モータ41が作動し、回転フレーム44を180度水平方向に回転させる。
したがって、受承体76、76に受承された各支持体14は、回転フレーム40の反転により正面と背面が逆向きに反転される。
【0059】
なお、受台12の中心と反転装置30の回転軸38の軸芯が一致し、受承体76により支持体14が受承されているから、反転後の支持体14の差込部16は常に受台12の溝18の上方に位置することになる。
【0060】
次に、駆動モータ36の作動により昇降フレーム34が下降され、受承体76、76により受承された垂直状態の各支持体14は下降し、受台12の溝18へ支持体14の差込部16が嵌合され、支持体14は受承体76、76から開放される(図9を参照)。
【0061】
次に駆動モータ44、46が作動して支持体14を傾斜状態にするように係止片60を後退させる(図10を参照)。
なお、支持体14の反転時に回転フレーム40が180度水平方向に反転されているから、駆動モータ44、46は反転前と反転後において互いに入れ替わったように位置される。
【0062】
そして、両方の係止部材60が支持体14を傾斜状態に傾斜させ、係止部材60が支持体14から開放されると、開閉アーム74が開放して受承体76、76を支持体14と干渉しない位置に移動させる。
次いで、駆動モータ36の作動により、昇降フレーム34を上昇させ、次の焼成用治具10の支持体14の反転に備えて待機させる。
反転装置30の作動が完了すると、支持体14が反転された焼成用治具10はコンベア28上での停止が解除され、瓦素地Wの積み込みのために次工程へ向けてコンベア28上を走行する。
【0063】
なお、反転装置30の作動終了後に、昇降フレーム34の上昇とともに上昇した回転フレーム40を反転させて初期の状態に復帰させてもよいし、反転させなくてもよい。
回転フレーム40を反転させることなく次の焼成用治具10の支持体14の反転に臨む場合、次の支持体14の一側面には他方のスライド体58の係止部材60が臨み、他方、支持体14の他側面には一方のスライド体56の係止部材60が臨むことになる。
【0064】
この実施の形態では、回転軸30と受台12の中心を一致させて反転の中心を定め、8枚の支持体14をまとめて公転的に反転させる例を挙げたが、個々の支持体14をそれぞれ自転的に反転させてもよい。
【0065】
なお、支持体14を自転的に反転させる場合、一対の係止部材60が各支持体14毎に独立して制御させるほか、支持体14を反転させる軸芯と受台12の溝18の中心が一致する必要がある。
【0066】
この実施の形態に係る支持体の反転装置30によれば以下の効果を奏する。
従来では、焼成用治具10に瓦素地Wを載置して焼成した場合、瓦素地Wや支持体14自体の荷重が支持体14のとりわけくびれた差込部16に集中し、その上、熱応力の作用と相俟って支持体14が変形するおそれがあった。
これに対して、この発明の実施の形態では、支持体14を反転させ、支持体14の両側面を瓦素地Wの支持面として交互に利用することができるから、反転前と反転後の支持体14に作用する荷重や熱応力の向きが逆方向となり、傾斜された支持体14をさらに傾斜させるような変形を抑制できる。
【0067】
したがって、焼成中の支持体14の折損を防止できるほか、焼成用治具10の耐用期間をより長くでき、コスト高を抑制することや、支持体14の差込部16の変形による瓦素地Wの不均一な変形の抑制を期待できる。
【0068】
また、支持体14を機械的に簡単な操作により反転させて使用できるようにしたから、支持体14の両面の使用が簡単にできるようになった。
【0069】
さらに、受台12に装着されたままで起立された支持体14が係止部材60によりその姿勢が保持され、起立された支持体14は受承体76、76により受承されて上昇し、受台12から離れた支持体14は受承体76、76および一対の係止部材60とともに180度水平方向に反転されるから、支持体14に反りなどがあっても、反転後の支持体14を受台12に装着できる位置に臨ませることができるので、焼成用治具10の受台12に対して支持体14を正確に装着でき、反転後の支持体14が受台12に差し込まれない事態を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る反転装置の正面図である。
【図2】実施の形態に係る反転装置の側面図である。
【図3】実施の形態に係る焼成用治具の一部を分解して示す斜視図である。
【図4】焼成用治具の使用状態を示す側面図である。
【図5】焼成用治具の反転の過程を示し、支持体の反転に備えて係止部材と受承体が待機している状態を示す説明図である。
【図6】焼成用治具の反転の過程を示し、係止部材が下降して支持体の上端に臨み、一対の受承体が下降して支持体を受承しようとしている状態を示す説明図である。
【図7】焼成用治具の反転の過程を示し、受台上の傾斜状態の支持体が係止部材の水平方向の移動により垂直状態に起立され、かつ一対の係止部材毎に支持体の垂直状態の姿勢が保持されている状態を示す説明図である。
【図8】焼成用治具の反転の過程を示し、受承体を上昇させることにより支持体を受台の上方に上昇させ、受台の上方で支持体を反転させようとしている状態を示す説明図である。
【図9】焼成用治具の反転の過程を示し、反転させた支持体を受台に装着した状態を示す説明図である。
【図10】焼成用治具の反転の過程を示し、垂直状態の支持体を傾斜状態とした説明図である。
【図11】支持体の起立前おける係止部材と支持体との関係を示す要部の平面図である。
【図12】支持体の起立後前における係止部材と支持体との関係を示す要部の平面図である。
【符号の説明】
10 焼成用治具
12 受台
14 支持板
14a 受承面
14b 受承面
16 差込部
18 溝
20 前方突起
22 後方突起
24 中間突起
26 本体部下縁
28 コンベア
30 反転装置
32 機台
34 昇降フレーム
36 昇降用の駆動モータ
38 回転軸
40 回転フレーム
41 回転用の駆動モータ
42 支承フレーム
44 駆動モータ(一側のスライド体56用)
46 駆動モータ(他側のスライド体58用)
48 プ−リ−(一側)
50 プ−リ−(他側)
52 ベルト(一側)
54 ベルト(他側)
56 スライド体(一方)
58 スライド体(他方)
60 係止部材
62 スライド杆(一側)
64 連結杆
66 スライド杆(他側)
68 連結杆
70 固定部材(一側)
72 固定部材(他側)
74 開閉アーム
76 受承体
78 規制片
W 瓦素地
S 尻
Claims (1)
- 着脱自在の支持体が受台に傾斜状態に装着された焼成用治具の支持体の反転装置であって、
支持体を起立または傾斜させるほか、起立させた支持体の姿勢を保持する一対の係止部材が設けられ、
焼成用治具の支持体を受承する一対の受承体が設けられ、
他方、前記した係止部材と受承体を共に昇降させる昇降手段と、
前記した係止部材と受承体を共に水平方向へ180度反転させる反転手段が設けられたことを特徴とする焼成用治具の支持体の反転装置。
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