JP3691826B2 - 綴じ具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、綴じ具に関し、特に、たとえば綴じ孔が形成された書類をファイルなどに綴じるための綴じ具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファイルに書類を綴じるための綴じ具としては、たとえば長尺状のベース部材と、このベース部材に形成される1対の貫通孔と、ベース部材上でスライド可能に形成された1対の綴じ片とを含む綴じ具が知られている。この綴じ具を用いる場合、ファイルに取り付けられた綴じ足が、書類の綴じ孔に挿通される。さらに、書類上において、綴じ足が綴じ具の貫通孔に挿通される。そして、綴じ片をスライドさせることにより、綴じ足が折れ曲がった状態でベース部材と綴じ片との間に固定される。それにより、綴じ足が綴じ具から外れなくなり、書類がファイルに綴じ込まれる。
【0003】
このような綴じ具では、1つのベース部材と2つの綴じ片とが必要であり、製造が煩雑であるとともに、綴じ片の操作が面倒であるという問題があった。そこで、図16に示すような綴じ具1が提案されている。この綴じ具1は、長尺状のベース部材2を含み、ベース部材2の長手方向の両側に綴じ片3が形成される。綴じ片3は、薄肉のヒンジ部4を介してベース部材2と一体的に形成されている。綴じ片3の近傍において、ベース部材2に貫通孔が形成される。
【0004】
この綴じ具1では、書類の綴じ孔に通された綴じ足5がベース部材2に形成された貫通孔に挿通され、綴じ片3を倒してベース部材2に固定することにより、綴じ足5が折れ曲がった状態で綴じ具1に固定される。それにより、綴じ具1によって書類が押さえられ、書類をファイルに綴じ込むことができる。このような綴じ具1では、ベース部材2および綴じ片3が一体的に形成されるため、合成樹脂の射出成形などによって容易に製造することができる。また、綴じ片3を倒すことにより綴じ足5を固定できるため、書類をファイルに綴じるための操作が簡単である(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−216579号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような一体的に形成された綴じ具においては、ヒンジ部が薄肉状に形成されているため、このヒンジ部において破損しやすいという問題がある。特に、ヒンジ部の折り曲げ方向と異なる向きに力が加わると、ヒンジ部が破損しやすい。そこで、ヒンジ部の両側に側壁などを形成してヒンジ部を保護することが考えられるが、ヒンジ部と側壁とが一体的に形成されると、ヒンジ部を折り曲げることができないため、ヒンジ部と側壁とは分離しておく必要がある。ところが、合成樹脂の射出成形などにより綴じ具を一体的に作製する場合、ヒンジ部と分離した状態で、ヒンジ部に近接して保護用の側壁などを設けることが困難であり、ヒンジ部と側壁との間には隙間が形成される。そのため、ヒンジ部の折り曲げ方向以外の向きに力が加わったとき、ヒンジ部を保護することができず、ヒンジ部の破損を防止することが困難である。
また、ベース部材についても、捩れ方向の力が加わったときに、破損しやすいという問題がある。
【0007】
それゆえに、この発明の主たる目的は、一体的に構成され、操作性が良好であり、かつ破損しにくい構造の綴じ具を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、貫通孔が形成された平面部と、平面部の幅方向の両側において平面部に対して起立するように形成される2つの側壁部とを有するベース部材、ベース部材の幅方向の一方側に配置される綴じ部材、ベース部材と綴じ部材とを連結するようにして折り曲げ可能に形成される連結部材、綴じ部材にヒンジ部を介して形成される綴じ片、および綴じ片の近傍において綴じ部材に形成される貫通孔を含み、連結部材を折り曲げることによりベース部材と綴じ部材とが組み合わされ、ベース部材と綴じ部材とを組み合わせたときに、ベース部材の貫通孔と綴じ部材の貫通孔とが連通するとともに、ヒンジ部の両側にベース部材の側壁部が配置される、綴じ具である。
このような綴じ具において、ベース部材と綴じ部材とが組み合わされたときに、ヒンジ部の両側に近接してベース部材の側壁部が配置される。
また、綴じ部材のヒンジ部が形成されていない部分に側壁部が形成され、ベース部材と綴じ部材とが組み合わされたとき、ベース部材の側壁部の内側に綴じ部材の側壁部が嵌め込まれることが好ましい。
【0009】
連結部材を折り曲げてベース部材と綴じ部材とを組み合わせることにより、ベース部材の貫通孔と綴じ部材の貫通孔とが連通し、これらの貫通孔に綴じ足を挿通することができる。この状態で綴じ片を倒すことにより、綴じ足が折り曲げられて固定される。このとき、ベース部材と綴じ部材とが連結部材で連結されるように形成されているため、ベース部材と綴じ部材とを組み合わせたときに、ヒンジ部の両側にベース部材の側壁部が配置されるように綴じ具を一体成形することができる。したがって、ヒンジ部が形成された綴じ部材において、ヒンジ部に近接する側壁部を形成する必要がなく、合成樹脂による射出成形が容易である。
ベース部材と綴じ部材とを組み合わせたとき、ベース部材の側壁部が、ヒンジ部に近接するように形成することにより、ヒンジ部が本来の折れ曲がる向きにのみ折り曲げられるように、側壁部でヒンジ部を保護することができる。
また、ベース部材と綴じ部材とが組み合わされた状態のときに、ベース部材の側壁部の内側に綴じ部材の側壁部が嵌め込まれることにより、全体として捩れに強い構造とすることができる。
【0010】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の綴じ具の一例を示す斜視図であり、図2は一方面側からみた平面図であり、図3は他方面側からみた平面図である。図4は、図1に示す綴じ具の綴じ部材を示す図2図示のA−A断面図であり、図5は、図1に示す綴じ具のベース部材を示す図2図示のB−B断面図である。
綴じ具10は、長手方向を有する略長尺帯状のベース部材12と、長手方向を有する略長尺帯状の綴じ部材14とを含む。これらのベース部材12と綴じ部材14とは、薄肉状で折り曲げ可能な連結部材16によって連結される。連結部材16は、ベース部材12および綴じ部材14の長手方向の中央部において、ベース部材12および綴じ部材14の幅方向の一端側を連結するように形成され、薄肉状の折り曲げ部16aを介して綴じ部材14と連結され、且つ薄肉状の折り曲げ部16bを介してベース部材12と連結されている。
ベース部材12と綴じ部材14と連結部材16とは、軟質合成樹脂にて一体形成されてなる。
【0012】
綴じ部材14の一方面側(裏面側)には綴じ部材14の長手方向に沿って凹部18が形成され、他方面側(表面側)は平面状に形成される。凹部18が形成されることによって、綴じ部材14の幅方向の両側に、2つの側壁部18aが平行に形成される。凹部18の長手方向の両側には、中間部20を介して、綴じ片22が形成される。中間部20および綴じ片22は、綴じ部材14の2つ側壁部18aとほぼ同じ幅に形成される。
この明細書において、裏面(側)とは、綴じ具10をファイルに固定するとき、ファイルに固定される面(側)を言い、表面(側)とは、ファイルに固定される面(側)と反対側の面(側)を言う。
【0013】
中間部20は、図5に示すように、綴じ部材14の他方面(表面)から一段下がって形成され、さらに、中間部20の外側には、中間部20に続いて縦断面V字状に凹んで、折り曲げ可能な薄肉状のヒンジ部24が形成される。
ヒンジ部24は、薄肉部が綴じ部材14の幅方向に連続して形成され、両側壁部18a間及び中間部20と略同一の幅に形成されている。
【0014】
さらに、中間部20の段差部分の一部およびヒンジ部24に向かう傾斜部分の一部に、表面側から裏面側に亘って穿設された開口部26が形成される。また、綴じ部材14の長手方向の両端側において、綴じ部材14の長手方向の外側に向かって突出する凸部28が形成される。凸部28は、綴じ部材14の他方面側(表面側)において、綴じ部材14の幅方向に延びるように形成される。それにより、凸部28と中間部20との間に、溝状の凹部28aが形成される。
【0015】
綴じ片22は、中空状、この実施の形態においては長手方向に中空部30を有する角筒状に形成される。中空部30は、ヒンジ部24で折り曲げて綴じ片22を起こしたとき、貫通孔たる開口部26に連通するように形成される。
綴じ片22の他方面側(表面側)において、ヒンジ部24に近い端部に、凸部32が形成される。凸部32は、綴じ片22の上面に突出するようにして、綴じ片22と同一の幅であって、綴じ片22の幅方向全域に延びるように形成され、ヒンジ部24の表面とは直角に交差する方向に向けて突出されている。この凸部32は、ヒンジ部24で折り曲げて綴じ片22を綴じ部材14の長手方向の中心側(凹部18側)に起こし、綴じ片22を凹部18部分と直交するように立てたとき、綴じ部材14から突出する凸部28と中間部20との間に形成される凹部28aに嵌り込むように形成される(図6参照)。
【0016】
綴じ片22の先端側は、叉状に形成されて、その中央には、切込部34が形成される。
切込部34は、綴じ片22の他方面側において、綴じ片22の先端側から内側に向かって徐々に幅が狭くなるように形成され、ある程度幅が狭くなったところで同一幅となるように形成される。切込部34が形成された部分の先端側において、綴じ片22の幅が大きくなるように幅広部36が形成され、指で持ちやすくなっており、一対の幅広部36は、切込部34側に向けて湾曲させることができるように形成されている。
また、幅広部36の内側の近傍において、綴じ片22の幅方向の両側に突出する係止部38が形成される。
【0017】
また、綴じ片22の一方面側(裏面側)は、他方面側(表面側)に形成された切込部34に沿って開放されている。そして、綴じ片22の一方面側(裏面側)には、開放部に連なって、幅の狭い切欠部40が形成される。
【0018】
さらに、連結部材16の両側において、綴じ部材14の幅方向の両側に突出するように4つの係止部42が形成される(図10参照)。さらに、綴じ部材14の長手方向の中央部において、連結部材16の反対側に、綴じ部材14の幅方向の外側に向かって突出する別の係止部44が形成される。
【0019】
ベース部材12は、長手方向を有する平面部50と、平面部50の幅方向の両側に形成される側壁部52とを含む。側壁部52は、平面部50の面に対して起立するように形成される。ただし、連結部材16が形成されている部分には、側壁部52は形成されていない(図11参照)。これらの側壁部52の間に、綴じ部材14が嵌め込まれて保持される。ベース部材12は、綴じ部材14の両端部に形成された幅広部36の間を保持する長さに形成される。
【0020】
ベース部材12の平面部50には、綴じ部材14の開口部26に対応する位置に、貫通孔たる開口部54が形成される(図9参照)。さらに、図4に示すように、ベース部材12の平面部50の長手方向において、2つの開口部54の外側に、係止孔56が形成される(図8参照)。この係止孔56に対向して、平面部50の他方面側に突出するクリップ部58が形成される。クリップ部58は、平面部50の長手方向における係止孔56の一方側で、平面部50から突出する基部58aを含む。この基部58aから係止孔56に沿って延びるように、押さえ板58bが形成される。さらに、押さえ板58bの先端部には、平面部50側に向かって跳ね上がる跳ね上がり部58cが形成される。そして、ベース部材12の平面部50とクリップ部58とでファイル70などを挟み込むことにより、ベース部材12がファイル70などに取り付けられる。
【0021】
さらに、ベース部材12の長手方向における2つの係止孔56の外側において、平面部50の一方面側に、鋸状の凹凸部60が形成される(図7参照)。この凹凸部60は、綴じ部材14の綴じ片22に形成された切欠部40に対応する位置に形成される。また、綴じ部材14の係止部42に対応する位置において、ベース部材12の側壁部52に、係止部42を嵌め込むための凹部62が形成される(図10参照)。この凹部62に係止部42を嵌め込むことにより、綴じ部材14がベース部材12に固定される。また、綴じ部材14の係止部38に対応する位置において、ベース部材12の側壁部52に、係止部38を嵌め込むための凹部64が形成される(図6参照)。この凹部64に係止部38を嵌め込むことにより、綴じ片22を倒した状態で保持することができる。
【0022】
さらに、ベース部材12の長手方向の中央部において、連結部材16の反対側の側壁部52に、凹部66が形成される(図11参照)。この凹部66は、ベース部材12と綴じ部材14とを組み合わせたときに、係止部44を嵌め込むために用いられる。
【0023】
この綴じ具10を用いるために、図12および図13に示すように、連結部材16が折り曲げ部16a及び折り曲げ部16bにおいて折り曲げられて、ベース部材12に綴じ部材14が嵌め込まれる。このとき、綴じ部材14の係止部42がベース部材12の凹部62に嵌め込まれて、ベース部材12に綴じ部材14が固定される。また、綴じ片22に形成された係止部38がベース部材12の凹部64に嵌め込まれて、綴じ片22が倒れた状態で保持される。さらに、綴じ部材14の中央部に形成された係止部44がベース部材12の凹部66に嵌め込まれ、連結部材16の反対側で固定される。
【0024】
この綴じ具10は、たとえば、書類の綴じ量を調整することができるファイルに取り付けられる。ファイル70は、図14に示すように、表紙72と、被覆用表紙74とを含む。表紙72および被覆用表紙74は、たとえば厚紙や合成樹脂などで形成されたシート材などを用いて形成される。表紙72は、シート材を折り曲げて形成される。そして、表紙72は、2つの平面部72a,72bを含み、その略中央部において平面部72a,72bの面上に突出する折り畳み部72cが形成される。
【0025】
また、被覆用表紙74は、シート材を袋状にすることにより形成される。袋状の被覆用表紙74の開口端部には、被覆用表紙74の面に対して突出する鍔状部74aが形成される。この被覆用表紙74には、表紙72の一方の平面部72aが挿入される。このとき、鍔状部74aが表紙72の折り畳み部72cと同じ向きに配置される。したがって、表紙72に対して被覆用表紙74をスライドさせることにより、鍔状部74aと折り畳み部72cとの間の間隔を調整することができる。
【0026】
表紙72の折り畳み部72cには、2本の綴じ足76が鍔状部74aに向かって延びるように取り付けられる。綴じ足76は、たとえば1本の帯状物の両端側を折り畳み部72cに形成された孔に通すことにより形成される。これらの綴じ足76には、外面側にたとえば鋸状の凹凸部が形成される。
【0027】
また、被覆用表紙74の鍔状部74aには、ベース部材12と綴じ部材14とが組み合わされた綴じ具10が取り付けられる。この場合、図15に示すように、鍔状部74aには取り付け用孔80が形成され、この取り付け用孔80にベース部材12のクリップ部58が通される。そして、クリップ部58の跳ね上がり部58cが、鍔状部74aの孔82に嵌め込まれる。このように、ベース部材12の平面部50とクリップ部58とで鍔状部74aを挟むことにより、綴じ具10が鍔状部74aに固定される。このとき、図15に示すように、綴じ部材14の開口部26とベース部材12の開口部54とが連通し、さらに、鍔状部74aには、開口部26,54に連通するようにして貫通孔74bが形成される。なお、綴じ片22が倒れた状態においては、綴じ片22の係止部38がベース部材12の凹部64に嵌り込んで固定される。
【0028】
このファイル70に書類を綴じるには、綴じ孔が形成された書類が、表紙72の折り畳み部72cと被覆用表紙74の鍔状部74aとの間に挟み込まれる。そして、折り畳み部72cから延びる綴じ足76が、書類の綴じ孔に挿通される。さらに、この綴じ足76は、鍔状部74aの貫通孔からベース部材12の開口部54および綴じ部材14の開口部26を通して、綴じ片22の中空部30に挿通される。このとき、綴じ片22は、ベース部材12に対して直交する状態、つまりベース部材12に対して起きた状態になっている。
【0029】
綴じ片22が起きた状態のとき、図15に示すように、綴じ片22に形成された凸部32が、綴じ部材14の端部に形成された凸部28と中間部20との間に形成される凹部28aに嵌り込む。これらの凸部28,32などによってストッパが形成され、綴じ片22が起きた状態が保たれる。このとき、綴じ片22の中空部30は、開口部26,54に連通し、その他の隙間は形成されない。そのため、綴じ足76を確実に綴じ片22の中空部30に通すことができる。さらに、綴じ片22が起きた状態で保持されるため、綴じ足76の挿通を容易に行うことができる。
【0030】
この状態で、綴じ片22が倒され、係止部38がベース部材12の凹部64に嵌め込まれる。それによって、綴じ足76の凹凸部が切欠部40部分においてベース部材12の凹凸部60に嵌り込み、綴じ足76の引き抜きが防止される。このようにして、書類は綴じ込まれ、ファイル70に保持される。
【0031】
また、綴じた書類を外したり、さらに書類を追加するときには、綴じ片22の幅広部36を両側から挟むことにより、係止部38をベース部材12の凹部64から外して、綴じ片22が起こされる。そして、表紙72に対して被覆用表紙74をスライドさせることにより、折り畳み部72cと鍔状部74aとが離れて、綴じ足76が綴じ片24から引き抜かれる。
【0032】
このとき、綴じ足76は角筒状の綴じ片22で覆われているため、綴じ足76がベース部材12および綴じ部材14に対して直交した状態が保持され、綴じ足76が綴じ具10に引っ掛かったりしない。そのため、綴じ足76をスムーズに綴じ片22から引き抜くことができる。また、表紙72に対して被覆用表紙74をスライドさせても、鍔状部74aが斜めに倒れたりせず、スムーズにスライドさせることができる。
【0033】
このような綴じ具10では、綴じ部材14とほぼ同じ幅となるように綴じ片22およびヒンジ部24が形成されているため、綴じ部材14をベース部材12に嵌め込んだときに、ベース部材12の側壁部52がヒンジ部24の幅方向の両側に配置される。しかも、ベース部材12の側壁部52は、ヒンジ部24に近接して配置されるため、ヒンジ部24は綴じ片22が起きたり倒れたりする向きにのみ折り曲げ可能となり、他の向きへの動きは側壁部52で規制される。したがって、ヒンジ部24が破損する向きに力が働きにくい。
【0034】
また、この綴じ具10では、ベース部材12と綴じ部材14とを組み合わせることにより、綴じ部材14の長手方向におけるヒンジ部24の間で、ベース部材12の側壁部52と綴じ部材14の側壁部18aとが重なり合う。それにより、これらの側壁部52,18a、綴じ部材14、ベース部材12の平面部50などによって、角筒状に形成される。このような構造とすることにより、綴じ具10の捩れ方向の力に対して強くなり、破損しにくい綴じ具10を得ることができる。
【0035】
さらに、このような綴じ具10では、ベース部材12と綴じ部材14とが連結部材16で連結されているため、ファイル70に取り付けられた綴じ具10の綴じ部材14がベース部材12から外れてしまった場合でも、綴じ部材14を紛失することがない。また、ベース部材12と綴じ部材14と連結部材16とが一体的に形成されているため、合成樹脂などの材料を用いて射出成形することにより、容易に製造することができる。特に、ベース部材12と綴じ部材14とを組み合わせたときに、ヒンジ部24の幅方向の両側にベース部材12の側壁部52が配置されるため、ヒンジ部24が形成された綴じ部材14には、ヒンジ部24に近接する側壁部を形成する必要がなく、容易に成形を行うことができる。
【0036】
なお、綴じ部材14に形成される綴じ片22としては、必ずしも角筒状に形成される必要はなく、単に、綴じ足76をベース部材12の平面部50側に折り曲げるものであってもよい。このように、綴じ足76を折り曲げた状態で、ベース部材12と綴じ片22とを固定することにより、書類などが綴じ具10から外れるのを防止することができる。ただし、この場合、綴じ片22を起こしたときに、綴じ足76が屈曲した状態を保持する場合があるため、筒状の綴じ片22を用いた綴じ具10のほうが、書類の綴じ込みは容易である。
【0037】
このように、ベース部材12と綴じ部材14とを連結部材16で連結し、連結部材16を折り曲げてベース部材12と綴じ部材14とを組み合わせる構造とすることにより、綴じ片22を動作させるためのヒンジ部24が破損しにくく、耐久性の高い綴じ具10を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
この発明によれば、ベース部材と綴じ部材とを連結部材で連結し、連結部を折り曲げてベース部材と綴じ部材とを組み合わせる構造とすることにより、綴じ部材に形成された綴じ片を動かすためのヒンジ部に近接してベース部材の側壁部を配置することができる。そのため、綴じ片が動作する向きにのみヒンジ部を屈曲させることができ、ヒンジ部の破損を防止することができる。
さらに、ベース部材と綴じ部材とを組み合わせることにより、角筒状の部分を形成することができ、綴じ具全体としての強度を高めることができる。
また、ベース部材と綴じ部材と連結部材とが一体的に形成されるため、合成樹脂などを用いて射出成形などによって容易に製造することができる。しかも、ベース部材と綴じ部材とを組み合わせることにより、ベース部材の側壁部が綴じ部材の綴じ片に近接して配置されるため、綴じ部材において、ヒンジ部に近接する側壁部を形成する必要がない。そのため、合成樹脂の射出成形などによって、容易にヒンジ部を保護する綴じ具を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の綴じ具を開いた状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す綴じ具を一方面側からみた平面図である。
【図3】図1に示す綴じ具を他方面側からみた平面図である。
【図4】図1に示す綴じ具の綴じ部材を示す図2図示のA−A断面図である。
【図5】図1に示す綴じ具のベース部材を示す図2図示のB−B断面図である。
【図6】図1に示す綴じ具の図2図示のC−C断面図である。
【図7】図1に示す綴じ具の図2図示のD−D断面図である。
【図8】図1に示す綴じ具の図2図示のE−E断面図である。
【図9】図1に示す綴じ具の図2図示のF−F断面図である。
【図10】図1に示す綴じ具の図2図示のG−G断面図である。
【図11】図1に示す綴じ具の図2図示のH−H断面図である。
【図12】図1に示す綴じ具のベース部材と綴じ部材とを組み合わせるときの状態を示す図解図である。
【図13】図1に示す綴じ具のベース部材と綴じ部材とを組み合わせた状態を示す斜視図である。
【図14】図13に示す綴じ具をファイルに使用した状態を示す図解図である。
【図15】この発明の綴じ具を用いたファイルの要部断面図解図である。
【図16】従来の綴じ具の一例を示す図解図である。
【符号の説明】
10 綴じ具
12 ベース部材
14 綴じ部材
16 連結部材
16a,16b 折り曲げ部
18 凹部
18a 側壁部
20 中間部
22 綴じ片
24 ヒンジ部
26 綴じ部材の開口部
28 凸部
28a 凹部
30 中空部
32 凸部
34 切込部
36 幅広部
38 係止部
40 切欠部
42 綴じ部材の係止部
44 係止部
50 平面部
52 側壁部
54 開口部
56 係止孔
58 クリップ部
58a 基部
58b 押さえ板
58c 跳ね上がり部
60 凹凸部
62 ベース部材の凹部
64 ベース部材の凹部
66 ベース部材の凹部
70 ファイル
72 表紙
72a,72b 平面部
72c 折り畳み部
74 被覆用表紙
74a 鍔状部
74b 貫通孔
76 綴じ足
80 取り付け用孔
82 鍔状部の孔

Claims (3)

  1. 貫通孔が形成された平面部と、前記平面部の幅方向の両側において前記平面部に対して起立するように形成される2つの側壁部とを有するベース部材、
    前記ベース部材の幅方向の一方側に配置される綴じ部材、
    前記ベース部材と前記綴じ部材とを連結するようにして折り曲げ可能に形成される連結部材、
    前記綴じ部材にヒンジ部を介して形成される綴じ片、および
    前記綴じ片の近傍において前記綴じ部材に形成される貫通孔を含み、
    前記連結部材を折り曲げることにより前記ベース部材と前記綴じ部材とが組み合わされ、
    前記ベース部材と前記綴じ部材とを組み合わせたときに、前記ベース部材の前記貫通孔と前記綴じ部材の前記貫通孔とが連通するとともに、前記ヒンジ部の両側に前記ベース部材の前記側壁部が配置される、綴じ具。
  2. 前記ベース部材と前記綴じ部材とが組み合わされたときに、前記ヒンジ部の両側に近接して前記ベース部材の側壁部が配置される、請求項1に記載の綴じ具。
  3. 前記綴じ部材の前記ヒンジ部が形成されていない部分に側壁部が形成され、前記ベース部材と前記綴じ部材とが組み合わされたとき、前記ベース部材の前記側壁部の内側に前記綴じ部材の前記側壁部が嵌め込まれる、請求項1または請求項2に記載の綴じ具。
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