JP3690881B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調装置における冷媒圧縮機等として使用するのに適したスクロール型圧縮機に係り、特に、吐出容量等の基本的な性能を維持したままで全体の小型化を図ったスクロール型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
吐出容量等の基本的な性能を維持したままで、スクロール型圧縮機の設置スペース、即ち取り付け面の面積を減少させるために、スクロール型圧縮機のハウジングの外壁を駆動回転軸の軸方向に見たときの形状を、従来は略真円に近い形とするのが普通であったのに対して、縦長の、即ち上下方向に長い楕円形とすると共に、その外壁形状に合わせて一対のスクロール部材の形状を上下方向に長い偏平な形としたスクロール型圧縮機に関する発明が特開平8−49670号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、スクロール型圧縮機の取り付け面の面積を減少させても吐出容量を減少させないことが条件となっているので、一対のスクロール部材の軸方向の長さに直接に関連する取り付け面の軸方向寸法を減少させることはできないことから、前述の従来技術では、軸方向に見たときの一対のスクロール部材の横方向、即ち左右方向の寸法を減少させて、固定スクロール部材の外壁の形状を縦長の楕円形としているが、それによって取り付け面の面積は減少しても、一対のスクロール部材の横方向の寸法を減少させた分だけ一対のスクロール部材の縦方向、即ち高さ方向の寸法が伸びる結果となり、スクロール型圧縮機全体が占める体積は殆ど減少しないことになる。従って、この従来技術によれば、吐出容量等の基本的な性能を維持する限り、一対のスクロール部材の一方向の寸法を減少すれば他方向の寸法が増大するという結果を伴うので、実質的には圧縮機全体を小型化することができないという問題がある。
【0004】
本発明は、従来技術における前述のような問題に対処して、一対のスクロール部材の縦(上下方向)、横(左右方向)、及び奥行き(軸方向)の3つの方向の寸法に関して、一方向の寸法を減少させた場合でも他方向の寸法を増加させる必要がなく、それによってスクロール型圧縮機全体の体積や取り付け面の面積を実質的に減少させることができると共に、吐出容量等の圧縮機としての基本的な性能を維持することもできる、改良されたスクロール型圧縮機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載されたスクロール型圧縮機を提供する。
【0006】
請求項1に記載された手段としてのスクロール型圧縮機は、基本的には通常のスクロール型圧縮機と同様な構成を有すると共に、その特徴として、固定スクロール部材及び可動スクロール部材の渦巻き形の羽根を軸方向に見たときに、それらの羽根の厚さが駆動回転軸の回転方向の角度位置によって周期的に増減するように設定されている。従って、羽根の厚さを薄くした方向にスクロール型圧縮機の全体の寸法を縮小することが可能になり、それによって吐出容量等の基本的な性能を維持したままでスクロール型圧縮機を小型化することができる。
【0007】
請求項2に記載された手段によれば、従来技術と同様に、スクロール型圧縮機のハウジングの外壁を、それを軸方向に見たときの形状が縦長の偏平な形状となるように形成し、それに合わせて固定スクロール部材及び可動スクロール部材を縦長の偏平な形状とするのに加えて、本発明の特徴によって、それらのスクロール部材の渦巻き形の羽根の厚さが、上下方向の厚さよりも横方向の厚さの方が小さくなるように設定するので、全体が一層縦長の形状となるために、スクロール型圧縮機の取り付け面の面積が更に小さくなると共に、全体が小型化されるので、例えば車両に搭載する場合に搭載性が一段と向上する。
【0008】
請求項3に記載された手段によれば、従来技術と同様に、スクロール型圧縮機のハウジングの外壁を、それを軸方向に見たときの形状が縦長の楕円形となるように形成し、それに合わせて固定スクロール部材及び可動スクロール部材を縦長の偏平な形状とするのに加えて、本発明の特徴によって、それらのスクロール部材の渦巻き形の羽根の厚さが、横方向の厚さよりも上下方向の厚さの方が小さくなるように設定するので、従来技術によって縦長となる傾向を抑えてスクロール型圧縮機の高さを可及的に低く保ちながら、スクロール型圧縮機の取り付け面の面積を小さくすると共に、全体を小型化するので、例えば車両に搭載する場合に搭載性が向上する。
【0009】
請求項4に記載された手段によれば、ハウジングの外壁が正方形に近い長方形の形状を有すると共に、その内部に効率よく納まるように渦巻き形の羽根が角張った形状を有している異形の固定スクロール部材及び可動スクロール部材を備えているスクロール型圧縮機に本発明を適用し、渦巻き形の羽根の縦方向或いは横方向の厚さを薄くするので、基本的な性能を維持したままで、羽根の厚さを薄くした方向にスクロール型圧縮機全体の寸法を縮小することができる。
【0010】
請求項5に記載された手段によれば、本発明の特徴を有するスクロール型圧縮機のクランク機構を、駆動回転軸に対する可動スクロール部材の偏心量を変化させることができる従動クランク機構とするので、異形の渦巻き形の羽根に多少の製作誤差があっても、従動クランク機構の作用によって可動スクロール部材の公転半径が変化することができるので、それらの羽根の噛み合いによって生じる無理な接触によって羽根の摩耗が異常に進んだり、それらの羽根の間に必要以上に大きな隙間が生じて作動室のシール性が低下し、スクロール型圧縮機の効率も低下するのを防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態としてのスクロール型圧縮機を図1及び図2に示す。縦断正面図である図1に示された投影面の図形は従来のスクロール型圧縮機と同様なものであって、1はフロントハウジング、2はそれに締結されるリヤハウジング、3は駆動回転軸、3aは回転軸3に対して偏心した位置に一体的に形成されたクランク部、3bは同じく回転軸3と一体的に形成されたバランサ部、4及び5は回転軸3を回転自由に支持する軸受、6はフロントハウジング1とリヤハウジング2を締結する通しボルトを示す。リヤハウジング2によって形成される内部空間内に固定スクロール部材7が回転軸3と同じ軸方向に装着固定され、それと噛み合うように可動スクロール部材8が挿入される。
【0012】
固定スクロール部材7は端板7aとそれに一体として形成された渦巻き形の羽根7bを有し、リヤハウジング2内に挿入されてボルト9によってリヤハウジング2に固定されている。なお、このような構造の変形として、リヤハウジング2のうちで固定スクロール部材7を覆っている部分を、リヤハウジング2から切り離してセンターハウジングとするとか、このセンターハウジングを固定スクロール部材7と一体的に形成することもできる。いずれにしても、幾つかの部分に分割されたハウジングは、通しボルト6によって一体的に締結される。
【0013】
可動スクロール部材8は、端板8aと、それに一体として形成された渦巻き形の羽根8bを具えていると共に、フロントハウジング1の内部空間において端板8aから軸方向に前方へ突出しているボス部8cをも具えている。従って、可動スクロール部材8はボス部8cにおいて、前述の駆動回転軸3のクランク部3aによってニードル軸受10を介して回転可能に軸支される。この場合、クランク部3aとボス部8cの雌雄関係は反対であってもよい。11は可動スクロール部材8のための自転防止機構を示しており、それによって可動スクロール部材8は回転軸3のクランク部3aによる回転駆動を受けても、自転を伴わない公転のみをすることになる。
【0014】
リヤハウジング2の内部空間は、固定スクロール部材7の端板7aによって軸方向前後に二つの空間として分割される。前方の空間では、相互に噛み合う一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの間に、図2に示すように概ね三日月形の作動室12が複数個形成される。回転軸3の回転位置に応じて、それらの作動室12のうちで最も外側にあるものが吸入室13に開放される時期があり、そのときに流体が作動室12内に取り込まれる。作動室12は可動スクロール部材8の運動によってその中心に向かって移動するが、その間に容積が縮小するので、作動室12内の流体が圧縮される。そして、作動中には最も内側の作動室12がスクロール部材7及び8の中心部に形成される高圧室14に開放される時期があるので、そのときに作動室12内で圧縮された流体が高圧室14へ吐出される。
【0015】
高圧室14は固定スクロール部材7の端板7aに開口する吐出口7cと、それを外側から閉塞する弾性のある金属の薄板からなるリード状の吐出弁15によって、端板7aの背後に形成された吐出室16に連通することができるので、高圧室14内の圧縮された流体は、その圧力が高くなったときに吐出弁15を押し開いて吐出室16へ流出する。なお、17は吸入室13に開口する吸入ポート、18は吐出室16に開口する吐出ポート、19は吐出弁15の開度を制限するストッパ、20は回転軸3とフロントハウジング1の前方開口との間に取り付けられた軸シール装置をそれぞれ示している。
【0016】
図2に示されているように、本発明の第1実施形態では、前述の従来技術と同様に、フロントハウジング1とリヤハウジング2の外形を縦長の楕円形状、従って軸方向に見た形状が、左右方向に短く上下方向に長い形状となるようにして、スクロール型圧縮機の取り付け面の面積を減少させている。そして、ハウジング1及び2の楕円形状に合わせて、一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの形状も縦長のものとしている。しかし、そのこと自体は前述の従来技術の特徴とするところであって、本発明の共通の特徴とする点ではない。本発明の共通の特徴は、一対の渦巻き形の羽根7b及び8bの厚さtに関して、それぞれ回転方向の角度位置によってt1 のように比較的薄い部分と、t2 のように比較的厚い部分とを形成すると共に、それらの間を滑らかに接続することによってスクロール部材の羽根の厚さを部分的に変化させて、全体としてスクロール型圧縮機の体積を減少させた点にある。
【0017】
この点に関して、第1実施形態の特徴を図3と図4をも加えて更に詳しく説明する。図3は固定スクロール部材7の渦巻き形の羽根7bのみを図2と同様に軸方向に見たときの形状を示したもので、この図から明らかなように、中心側から外側へ向かって、渦巻き形の羽根7bの厚さtは回転方向の角度位置によって周期的に変化している。即ち、中心の回転角度0°付近の特異な形状の部分と、その影響が残っている90°付近の部分を除いて、回転角度180°位置のh1 まで渦巻き形の羽根7bの厚さが徐々に薄くなって行って最小の厚さt1 となり、その後は次第に厚くなって行って270°位置のv1 では厚さが最大のt2 となる。更に進むと厚さが減少して360°の位置h2 では厚さが再びt1 のように最小となるというように、横方向、即ち左右方向の位置h1 ,h2 ,h3 ,h4 では厚さtが最小の厚さt1 になると共に、縦方向、即ち上下方向の位置v1 ,v2 ,v3 ,v4 では厚さtが最大の厚さt2 になる。それらの間は、図4に示したように、正弦波に似た形で厚さtが滑らかに変化している。
【0018】
第1実施形態では固定スクロール部材7の渦巻き形の羽根7bがこのような異形の形状を具えているので、それと実質的に隙間なく噛み合う必要がある可動スクロール部材8の渦巻き形の羽根8bの形状も、固定スクロール部材7のそれと同様に、図2に示すような、横方向の厚さが最小のt1 で、縦方向の厚さが最大のt2 となった異形のものになる。それによって一対の渦巻き形の羽根7b及び8bが薄肉の部分を有することになるが、羽根の全ての部分が薄肉となっている訳ではないので、強度上の問題は生じない。
【0019】
なお、このような異形の羽根の形状は、従来一般のスクロール部材のように真円である基礎円を固定して、それに巻き付けた糸をひも解く時に形成される通常のインボリュート曲線のような単純な形状ではないが、例えば、インボリュートの基礎円に、所定のモードで繰り返し反転する回転運動を与えることによって描かせる異形のインボリュート曲線として、コンピュータによって羽根の形状を自由に設計することができる。
【0020】
このようにして、第1実施形態の一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bは、軸方向に見たときに縦長の偏平な形状であるのに加えて、横方向の厚さがそれぞれt1 のように比較的薄くなっているため、縦方向の厚さt2 を従来の羽根と同程度にすれば、従来技術によるもの以上にスクロール型圧縮機の取り付け面の面積を減少させることが可能になる。しかも、一対の渦巻き形の羽根7b及び8bの厚さを、強度上の問題がない程度にそれぞれ部分的に減少させるので、従来技術に対して吐出容量を減少させない場合でも、縦、横、及び軸方向の寸法を縮小して全体の体積を減少させることが可能になるから、スクロール型圧縮機を小型化するのに役立つことになる。従って、第1実施形態のスクロール型圧縮機を空調装置の冷媒圧縮機として車両に搭載する場合には、従来のものよりも更にエンジンに近い位置に設置することができるので、圧縮機の搭載性が向上する。
【0021】
なお、図示していないが、第1実施形態の変形として、図2に示す羽根の厚さt1 とt2 の関係を反対にして、軸方向に見たときの一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの羽根の厚さを上下方向において薄くすると共に、横方向の厚さをそれよりも大きくすることもできる。その場合は、従来技術によってスクロール型圧縮機が縦長の形状になる傾向があるのを本発明の適用によって緩和して、全体に小型で取り付け面の面積も小さくしながら、高さが過度に高くないスクロール型圧縮機が得られるので、その占有スペースを小さくすることが可能になる。
【0022】
図5に本発明の第2の実施形態として、第1実施形態のスクロール型圧縮機のクランク部3aを有する偏心量一定のクランク機構に代えて、偏心量、即ち可動スクロール部材8の公転半径の大きさが可変の、所謂従動クランク機構21を用いた例を示す。図5には現れていないが、本発明の共通の特徴として第2実施形態のスクロール型圧縮機においても、一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの厚さtが回転方向の角度位置によって部分的に変化していることは言うまでもない。
【0023】
従動クランク機構21においては、駆動回転軸3と一体に形成された第1実施形態における偏心軸であるクランク部3cに相当するものが、第2実施形態では平行な二面からなる所謂二面幅部を有するキー3cとなっており、バランサ部も回転軸3と一体のものではなく、独立しているブッシュ22の一部として形成されていて、ブッシュ22に開口して形成された二面幅部を有する長溝22aに、回転軸3のキー3cが摺動可能に挿入されている。そして、ブッシュ22の外面は円筒形となっており、その外面がニードル軸受10を介して可動スクロール部材8のボス部8cを回転自由に支持している。その他の構成は第1実施形態のものと同様である。
【0024】
第2実施形態のスクロール型圧縮機はこのような構成を有するので、駆動回転軸3に対する可動スクロール部材8の偏心量が可変となる。従って、キー3cと長溝22aの方向の選択や、それらの間に弾性体を介在させるか否かによって、例えば、スクロール型圧縮機の停止時に一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの間に隙間を形成させて作動室12のシール性を低下させることにより、圧縮機の起動時に駆動回転軸3に作用する大きな駆動トルクと、それによって発生する起動ショックを軽減させたり、負荷の大きさに応じて一対の渦巻き形の羽根7b及び8b間の接触力を自動的に調整して摩耗を減少するというように、種々の有用な作用効果を奏することができる。
【0025】
本発明によれば、一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの厚さtが部分的に変化しているので、例えば製作誤差が大きいと、通常のスクロール部材を用いる場合よりも、運転中に2つの羽根7b,8bの接触部に無理が生じて摩耗が増加したり、反対に接触部に大きな隙間が生じて作動室12のシール性が悪化する可能性が高くなると言えるが、そのように一対の渦巻き形の羽根7b及び8bの精度が低い場合でも、第2実施形態の場合は、従動クランク機構21の作用によって可動スクロール部材8の偏心量を微妙に調整して、可動スクロール部材8を固定スクロール部材7に無理なく係合させることによって、その問題を解消することができる。なお、従動クランク機構21としては、図示のようなものに限らず、他の形式のものを用いることもできる。
【0026】
図6及び図7によって本発明の第3の実施形態としてのスクロール型圧縮機の要部の構成を説明する。決して一般的なものとは言えないが、正方形に近い長方形の枠の中に納まる図6に示すような形状の、一対のスクロール部材に異形の角張った羽根23及び24を有するスクロール型圧縮機が知られている。羽根23及び24の厚さtはどこでも一定である。この場合に噛み合っている羽根23及び24を軸方向に見たときの横方向の寸法をla とする。このような異形のスクロール部材の羽根の形状を、真円を基礎円とするインボリュートとして描かせることは難しいが、基礎となる図形の選択或いはその運動によって、コンピュータにこのようなインボリュート図形を描かせることは可能である。しかし、このようなものでも、前述の従来技術と同様に吐出容量を変化させないで例えば横方向の寸法la を小さくしようとすれば、縦方向或いは軸方向の寸法を増大させる必要が生じるので、全体として小型化することはできない。
【0027】
図7に示す本発明の第3実施形態は、図6に示す羽根23及び24を改良したものであって、第1実施形態の場合と同様に、一対のスクロール部材の羽根25及び26の軸方向に見たときの厚さを、回転方向の角度位置によって減少(一般的には変化)させた点に特徴がある。即ち、第3実施形態においては、図6に示す羽根23及び24の横方向、即ち左右方向の寸法をt1 のように比較的薄いものとすると共に、上下方向の寸法がt2 のように横方向よりは厚いものとなるように、スクロール部材の羽根25及び26を形成している。
【0028】
その結果、例えば、一対のスクロール部材の羽根25及び26の横方向の寸法lb は図6に示す従来例の同じ部分の寸法la に比べて大幅に小さくなる。従って、スクロール型圧縮機の取り付け面の面積が小さくなるだけでなく、縦方向の羽根の厚さt2 を図6の場合の厚さtと同じにしても羽根の強度上問題が生じない場合には、スクロール部材に羽根25及び26を用いたスクロール型圧縮機全体を、図6に示したものよりも小型化することが可能になる。言うまでもなく、横方向と縦方向の羽根の厚さの関係を反対にして、スクロール型圧縮機の高さを抑えながら全体を小型化することも可能である。
【0029】
なお、以上の説明において取り上げた実施形態を示す図1や図5においては、自転防止機構11として一対の自転防止ピンによる機構を示しているが、本発明のスクロール型圧縮機における自転防止機構としては、これ以外の形式の自転防止機構を使用することができることは言うまでもないことである。同様に、本発明の実施に当たっては、本発明の特徴とする部分以外の構成について従来技術を任意に選択して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す縦断正面図である。
【図2】図1のII−II断面における横断側面図である。
【図3】図1の一部の羽根を取り出して示す側面図である。
【図4】図3の羽根の厚さの変化を例示する線図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す縦断正面図である。
【図6】第3実施形態を説明するための従来例の要部構成を示す横断側面図である。
【図7】本発明の第3実施形態の要部構成を示す横断側面図である。
【符号の説明】
3…駆動回転軸
3a…クランク部
3c…二面幅のキー
7…固定スクロール部材
7b…渦巻き形の羽根
8…可動スクロール部材
8b…渦巻き形の羽根
11…自転防止機構
12…三日月形の作動室
17…吸入ポート
18…吐出ポート
21…従動クランク機構
22…ブッシュ
22a…二面幅部を有する長溝
23,24,25,26…スクロール部材の羽根
t…羽根の厚さ
la ,lb …一対のスクロール部材の横方向の寸法

Claims (5)

  1. ハウジングと、前記ハウジング内において回転自由に軸支された駆動回転軸と、渦巻き形の羽根を有し前記ハウジングに対して前記駆動回転軸と同じ軸方向に固定される固定スクロール部材と、前記固定スクロール部材の渦巻き形の羽根に噛み合う渦巻き形の羽根を有し前記駆動回転軸の回転を受けて公転することができる可動スクロール部材と、前記駆動回転軸の回転によって前記可動スクロール部材を公転させるクランク機構と、前記可動スクロール部材の公転を許し自転を阻止する自転防止機構とを備えているスクロール型圧縮機において、軸方向に見たときの前記固定スクロール部材及び前記可動スクロール部材の渦巻き形の羽根の厚さが、回転方向の角度位置によって周期的に増減するように前記羽根の厚さが設定されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 軸方向に見たときの前記ハウジングの外壁の形状が縦長の偏平な形状となるように形成され、前記ハウジングに合わせて前記固定スクロール部材及び前記可動スクロール部材が縦長の偏平な形状を有すると共に、軸方向に見たときの前記固定スクロール部材及び前記可動スクロール部材の渦巻き形の羽根の厚さが、上下方向の厚さよりも横方向の厚さの方が小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1記載のスクロール型圧縮機。
  3. 軸方向に見たときの前記ハウジングの外壁の形状が縦長の偏平な形状となるように形成され、前記ハウジングに合わせて前記固定スクロール部材及び前記可動スクロール部材が縦長の偏平な形状を有すると共に、軸方向に見たときの前記固定スクロール部材及び前記可動スクロール部材の渦巻き形の羽根の厚さが、横方向の厚さよりも上下方向の厚さの方が小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記ハウジングの外壁が長方形の形状を有すると共に、前記ハウジングの形状と整合するように前記固定スクロール部材及び前記可動スクロール部材の渦巻き形の羽根がそれを軸方向に見たときに角張った形状を有することを特徴とする請求項1記載のスクロール型圧縮機。
  5. 前記クランク機構が、前記駆動回転軸に対する前記可動スクロール部材の偏心量を変化させることができる従動クランク機構からなっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
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