JPH1054380A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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JPH1054380A
JPH1054380A JP21272196A JP21272196A JPH1054380A JP H1054380 A JPH1054380 A JP H1054380A JP 21272196 A JP21272196 A JP 21272196A JP 21272196 A JP21272196 A JP 21272196A JP H1054380 A JPH1054380 A JP H1054380A
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素弘 山口
Mikio Matsuda
三起夫 松田
Mitsuo Inagaki
稲垣  光夫
Takeshi Sakai
猛 酒井
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Soken Inc
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Denso Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F04C18/0269Details concerning the involute wraps

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロール型圧縮機の基本的な性能を維持し
ながら、全体の体積や取り付け面の面積を減少させて、
小型化や搭載性の向上を図る。 【解決手段】 スクロール型圧縮機としての基本的な構
成及び作動は従来のものと概ね同様であるが、固定スク
ロール部材及び可動スクロール部材を軸方向に見たとき
の渦巻き形の羽根7b,8bの厚さtが、回転方向の角
度位置によって周期的に増減するように設定される点に
特徴がある。図示例ではハウジング2が楕円形状であっ
て、その内部に収容される固定スクロール部材及び可動
スクロール部材も縦長のものとなっているが、それに加
えて本発明の特徴により、横方向の羽根の厚さt1 を上
下方向の羽根の厚さt2 よりも強度的に許される範囲内
で薄くしているので、スクロール型圧縮機の横方向の寸
法が著しく縮小し、取り付け面の面積が減少すると共
に、全体の体積も小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置における
冷媒圧縮機等として使用するのに適したスクロール型圧
縮機に係り、特に、吐出容量等の基本的な性能を維持し
たままで全体の小型化を図ったスクロール型圧縮機に関
する。
【0002】
【従来の技術】吐出容量等の基本的な性能を維持したま
まで、スクロール型圧縮機の設置スペース、即ち取り付
け面の面積を減少させるために、スクロール型圧縮機の
ハウジングの外壁を駆動回転軸の軸方向に見たときの形
状を、従来は略真円に近い形とするのが普通であったの
に対して、縦長の、即ち上下方向に長い楕円形とすると
共に、その外壁形状に合わせて一対のスクロール部材の
形状を上下方向に長い偏平な形としたスクロール型圧縮
機に関する発明が特開平8−49670号公報に記載さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、スクロール
型圧縮機の取り付け面の面積を減少させても吐出容量を
減少させないことが条件となっているので、一対のスク
ロール部材の軸方向の長さに直接に関連する取り付け面
の軸方向寸法を減少させることはできないことから、前
述の従来技術では、軸方向に見たときの一対のスクロー
ル部材の横方向、即ち左右方向の寸法を減少させて、固
定スクロール部材の外壁の形状を縦長の楕円形としてい
るが、それによって取り付け面の面積は減少しても、一
対のスクロール部材の横方向の寸法を減少させた分だけ
一対のスクロール部材の縦方向、即ち高さ方向の寸法が
伸びる結果となり、スクロール型圧縮機全体が占める体
積は殆ど減少しないことになる。従って、この従来技術
によれば、吐出容量等の基本的な性能を維持する限り、
一対のスクロール部材の一方向の寸法を減少すれば他方
向の寸法が増大するという結果を伴うので、実質的には
圧縮機全体を小型化することができないという問題があ
る。
【0004】本発明は、従来技術における前述のような
問題に対処して、一対のスクロール部材の縦(上下方
向)、横(左右方向)、及び奥行き(軸方向)の3つの
方向の寸法に関して、一方向の寸法を減少させた場合で
も他方向の寸法を増加させる必要がなく、それによって
スクロール型圧縮機全体の体積や取り付け面の面積を実
質的に減少させることができると共に、吐出容量等の圧
縮機としての基本的な性能を維持することもできる、改
良されたスクロール型圧縮機を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項
に記載されたスクロール型圧縮機を提供する。
【0006】請求項1に記載された手段としてのスクロ
ール型圧縮機は、基本的には通常のスクロール型圧縮機
と同様な構成を有すると共に、その特徴として、固定ス
クロール部材及び可動スクロール部材の渦巻き形の羽根
を軸方向に見たときに、それらの羽根の厚さが駆動回転
軸の回転方向の角度位置によって周期的に増減するよう
に設定されている。従って、羽根の厚さを薄くした方向
にスクロール型圧縮機の全体の寸法を縮小することが可
能になり、それによって吐出容量等の基本的な性能を維
持したままでスクロール型圧縮機を小型化することがで
きる。
【0007】請求項2に記載された手段によれば、従来
技術と同様に、スクロール型圧縮機のハウジングの外壁
を、それを軸方向に見たときの形状が縦長の偏平な形状
となるように形成し、それに合わせて固定スクロール部
材及び可動スクロール部材を縦長の偏平な形状とするの
に加えて、本発明の特徴によって、それらのスクロール
部材の渦巻き形の羽根の厚さが、上下方向の厚さよりも
横方向の厚さの方が小さくなるように設定するので、全
体が一層縦長の形状となるために、スクロール型圧縮機
の取り付け面の面積が更に小さくなると共に、全体が小
型化されるので、例えば車両に搭載する場合に搭載性が
一段と向上する。
【0008】請求項3に記載された手段によれば、従来
技術と同様に、スクロール型圧縮機のハウジングの外壁
を、それを軸方向に見たときの形状が縦長の楕円形とな
るように形成し、それに合わせて固定スクロール部材及
び可動スクロール部材を縦長の偏平な形状とするのに加
えて、本発明の特徴によって、それらのスクロール部材
の渦巻き形の羽根の厚さが、横方向の厚さよりも上下方
向の厚さの方が小さくなるように設定するので、従来技
術によって縦長となる傾向を抑えてスクロール型圧縮機
の高さを可及的に低く保ちながら、スクロール型圧縮機
の取り付け面の面積を小さくすると共に、全体を小型化
するので、例えば車両に搭載する場合に搭載性が向上す
る。
【0009】請求項4に記載された手段によれば、ハウ
ジングの外壁が正方形に近い長方形の形状を有すると共
に、その内部に効率よく納まるように渦巻き形の羽根が
角張った形状を有している異形の固定スクロール部材及
び可動スクロール部材を備えているスクロール型圧縮機
に本発明を適用し、渦巻き形の羽根の縦方向或いは横方
向の厚さを薄くするので、基本的な性能を維持したまま
で、羽根の厚さを薄くした方向にスクロール型圧縮機全
体の寸法を縮小することができる。
【0010】請求項5に記載された手段によれば、本発
明の特徴を有するスクロール型圧縮機のクランク機構
を、駆動回転軸に対する可動スクロール部材の偏心量を
変化させることができる従動クランク機構とするので、
異形の渦巻き形の羽根に多少の製作誤差があっても、従
動クランク機構の作用によって可動スクロール部材の公
転半径が変化することができるので、それらの羽根の噛
み合いによって生じる無理な接触によって羽根の摩耗が
異常に進んだり、それらの羽根の間に必要以上に大きな
隙間が生じて作動室のシール性が低下し、スクロール型
圧縮機の効率も低下するのを防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態としての
スクロール型圧縮機を図1及び図2に示す。縦断正面図
である図1に示された投影面の図形は従来のスクロール
型圧縮機と同様なものであって、1はフロントハウジン
グ、2はそれに締結されるリヤハウジング、3は駆動回
転軸、3aは回転軸3に対して偏心した位置に一体的に
形成されたクランク部、3bは同じく回転軸3と一体的
に形成されたバランサ部、4及び5は回転軸3を回転自
由に支持する軸受、6はフロントハウジング1とリヤハ
ウジング2を締結する通しボルトを示す。リヤハウジン
グ2によって形成される内部空間内に固定スクロール部
材7が回転軸3と同じ軸方向に装着固定され、それと噛
み合うように可動スクロール部材8が挿入される。
【0012】固定スクロール部材7は端板7aとそれに
一体として形成された渦巻き形の羽根7bを有し、リヤ
ハウジング2内に挿入されてボルト9によってリヤハウ
ジング2に固定されている。なお、このような構造の変
形として、リヤハウジング2のうちで固定スクロール部
材7を覆っている部分を、リヤハウジング2から切り離
してセンターハウジングとするとか、このセンターハウ
ジングを固定スクロール部材7と一体的に形成すること
もできる。いずれにしても、幾つかの部分に分割された
ハウジングは、通しボルト6によって一体的に締結され
る。
【0013】可動スクロール部材8は、端板8aと、そ
れに一体として形成された渦巻き形の羽根8bを具えて
いると共に、フロントハウジング1の内部空間において
端板8aから軸方向に前方へ突出しているボス部8cを
も具えている。従って、可動スクロール部材8はボス部
8cにおいて、前述の駆動回転軸3のクランク部3aに
よってニードル軸受10を介して回転可能に軸支され
る。この場合、クランク部3aとボス部8cの雌雄関係
は反対であってもよい。11は可動スクロール部材8の
ための自転防止機構を示しており、それによって可動ス
クロール部材8は回転軸3のクランク部3aによる回転
駆動を受けても、自転を伴わない公転のみをすることに
なる。
【0014】リヤハウジング2の内部空間は、固定スク
ロール部材7の端板7aによって軸方向前後に二つの空
間として分割される。前方の空間では、相互に噛み合う
一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及
び8bの間に、図2に示すように概ね三日月形の作動室
12が複数個形成される。回転軸3の回転位置に応じ
て、それらの作動室12のうちで最も外側にあるものが
吸入室13に開放される時期があり、そのときに流体が
作動室12内に取り込まれる。作動室12は可動スクロ
ール部材8の運動によってその中心に向かって移動する
が、その間に容積が縮小するので、作動室12内の流体
が圧縮される。そして、作動中には最も内側の作動室1
2がスクロール部材7及び8の中心部に形成される高圧
室14に開放される時期があるので、そのときに作動室
12内で圧縮された流体が高圧室14へ吐出される。
【0015】高圧室14は固定スクロール部材7の端板
7aに開口する吐出口7cと、それを外側から閉塞する
弾性のある金属の薄板からなるリード状の吐出弁15に
よって、端板7aの背後に形成された吐出室16に連通
することができるので、高圧室14内の圧縮された流体
は、その圧力が高くなったときに吐出弁15を押し開い
て吐出室16へ流出する。なお、17は吸入室13に開
口する吸入ポート、18は吐出室16に開口する吐出ポ
ート、19は吐出弁15の開度を制限するストッパ、2
0は回転軸3とフロントハウジング1の前方開口との間
に取り付けられた軸シール装置をそれぞれ示している。
【0016】図2に示されているように、本発明の第1
実施形態では、前述の従来技術と同様に、フロントハウ
ジング1とリヤハウジング2の外形を縦長の楕円形状、
従って軸方向に見た形状が、左右方向に短く上下方向に
長い形状となるようにして、スクロール型圧縮機の取り
付け面の面積を減少させている。そして、ハウジング1
及び2の楕円形状に合わせて、一対のスクロール部材7
及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの形状も縦長のも
のとしている。しかし、そのこと自体は前述の従来技術
の特徴とするところであって、本発明の共通の特徴とす
る点ではない。本発明の共通の特徴は、一対の渦巻き形
の羽根7b及び8bの厚さtに関して、それぞれ回転方
向の角度位置によってt1 のように比較的薄い部分と、
t2 のように比較的厚い部分とを形成すると共に、それ
らの間を滑らかに接続することによってスクロール部材
の羽根の厚さを部分的に変化させて、全体としてスクロ
ール型圧縮機の体積を減少させた点にある。
【0017】この点に関して、第1実施形態の特徴を図
3と図4をも加えて更に詳しく説明する。図3は固定ス
クロール部材7の渦巻き形の羽根7bのみを図2と同様
に軸方向に見たときの形状を示したもので、この図から
明らかなように、中心側から外側へ向かって、渦巻き形
の羽根7bの厚さtは回転方向の角度位置によって周期
的に変化している。即ち、中心の回転角度0°付近の特
異な形状の部分と、その影響が残っている90°付近の
部分を除いて、回転角度180°位置のh1 まで渦巻き
形の羽根7bの厚さが徐々に薄くなって行って最小の厚
さt1 となり、その後は次第に厚くなって行って270
°位置のv1 では厚さが最大のt2 となる。更に進むと
厚さが減少して360°の位置h2 では厚さが再びt1
のように最小となるというように、横方向、即ち左右方
向の位置h1 ,h2 ,h3 ,h4では厚さtが最小の厚
さt1 になると共に、縦方向、即ち上下方向の位置v1
,v2 ,v3 ,v4 では厚さtが最大の厚さt2 にな
る。それらの間は、図4に示したように、正弦波に似た
形で厚さtが滑らかに変化している。
【0018】第1実施形態では固定スクロール部材7の
渦巻き形の羽根7bがこのような異形の形状を具えてい
るので、それと実質的に隙間なく噛み合う必要がある可
動スクロール部材8の渦巻き形の羽根8bの形状も、固
定スクロール部材7のそれと同様に、図2に示すよう
な、横方向の厚さが最小のt1 で、縦方向の厚さが最大
のt2 となった異形のものになる。それによって一対の
渦巻き形の羽根7b及び8bが薄肉の部分を有すること
になるが、羽根の全ての部分が薄肉となっている訳では
ないので、強度上の問題は生じない。
【0019】なお、このような異形の羽根の形状は、従
来一般のスクロール部材のように真円である基礎円を固
定して、それに巻き付けた糸をひも解く時に形成される
通常のインボリュート曲線のような単純な形状ではない
が、例えば、インボリュートの基礎円に、所定のモード
で繰り返し反転する回転運動を与えることによって描か
せる異形のインボリュート曲線として、コンピュータに
よって羽根の形状を自由に設計することができる。
【0020】このようにして、第1実施形態の一対のス
クロール部材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8b
は、軸方向に見たときに縦長の偏平な形状であるのに加
えて、横方向の厚さがそれぞれt1 のように比較的薄く
なっているため、縦方向の厚さt2 を従来の羽根と同程
度にすれば、従来技術によるもの以上にスクロール型圧
縮機の取り付け面の面積を減少させることが可能にな
る。しかも、一対の渦巻き形の羽根7b及び8bの厚さ
を、強度上の問題がない程度にそれぞれ部分的に減少さ
せるので、従来技術に対して吐出容量を減少させない場
合でも、縦、横、及び軸方向の寸法を縮小して全体の体
積を減少させることが可能になるから、スクロール型圧
縮機を小型化するのに役立つことになる。従って、第1
実施形態のスクロール型圧縮機を空調装置の冷媒圧縮機
として車両に搭載する場合には、従来のものよりも更に
エンジンに近い位置に設置することができるので、圧縮
機の搭載性が向上する。
【0021】なお、図示していないが、第1実施形態の
変形として、図2に示す羽根の厚さt1 とt2 の関係を
反対にして、軸方向に見たときの一対のスクロール部材
7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの羽根の厚さを
上下方向において薄くすると共に、横方向の厚さをそれ
よりも大きくすることもできる。その場合は、従来技術
によってスクロール型圧縮機が縦長の形状になる傾向が
あるのを本発明の適用によって緩和して、全体に小型で
取り付け面の面積も小さくしながら、高さが過度に高く
ないスクロール型圧縮機が得られるので、その占有スペ
ースを小さくすることが可能になる。
【0022】図5に本発明の第2の実施形態として、第
1実施形態のスクロール型圧縮機のクランク部3aを有
する偏心量一定のクランク機構に代えて、偏心量、即ち
可動スクロール部材8の公転半径の大きさが可変の、所
謂従動クランク機構21を用いた例を示す。図5には現
れていないが、本発明の共通の特徴として第2実施形態
のスクロール型圧縮機においても、一対のスクロール部
材7及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの厚さtが回
転方向の角度位置によって部分的に変化していることは
言うまでもない。
【0023】従動クランク機構21においては、駆動回
転軸3と一体に形成された第1実施形態における偏心軸
であるクランク部3cに相当するものが、第2実施形態
では平行な二面からなる所謂二面幅部を有するキー3c
となっており、バランサ部も回転軸3と一体のものでは
なく、独立しているブッシュ22の一部として形成され
ていて、ブッシュ22に開口して形成された二面幅部を
有する長溝22aに、回転軸3のキー3cが摺動可能に
挿入されている。そして、ブッシュ22の外面は円筒形
となっており、その外面がニードル軸受10を介して可
動スクロール部材8のボス部8cを回転自由に支持して
いる。その他の構成は第1実施形態のものと同様であ
る。
【0024】第2実施形態のスクロール型圧縮機はこの
ような構成を有するので、駆動回転軸3に対する可動ス
クロール部材8の偏心量が可変となる。従って、キー3
cと長溝22aの方向の選択や、それらの間に弾性体を
介在させるか否かによって、例えば、スクロール型圧縮
機の停止時に一対のスクロール部材7及び8の渦巻き形
の羽根7b及び8bの間に隙間を形成させて作動室12
のシール性を低下させることにより、圧縮機の起動時に
駆動回転軸3に作用する大きな駆動トルクと、それによ
って発生する起動ショックを軽減させたり、負荷の大き
さに応じて一対の渦巻き形の羽根7b及び8b間の接触
力を自動的に調整して摩耗を減少するというように、種
々の有用な作用効果を奏することができる。
【0025】本発明によれば、一対のスクロール部材7
及び8の渦巻き形の羽根7b及び8bの厚さtが部分的
に変化しているので、例えば製作誤差が大きいと、通常
のスクロール部材を用いる場合よりも、運転中に2つの
羽根7b,8bの接触部に無理が生じて摩耗が増加した
り、反対に接触部に大きな隙間が生じて作動室12のシ
ール性が悪化する可能性が高くなると言えるが、そのよ
うに一対の渦巻き形の羽根7b及び8bの精度が低い場
合でも、第2実施形態の場合は、従動クランク機構21
の作用によって可動スクロール部材8の偏心量を微妙に
調整して、可動スクロール部材8を固定スクロール部材
7に無理なく係合させることによって、その問題を解消
することができる。なお、従動クランク機構21として
は、図示のようなものに限らず、他の形式のものを用い
ることもできる。
【0026】図6及び図7によって本発明の第3の実施
形態としてのスクロール型圧縮機の要部の構成を説明す
る。決して一般的なものとは言えないが、正方形に近い
長方形の枠の中に納まる図6に示すような形状の、一対
のスクロール部材に異形の角張った羽根23及び24を
有するスクロール型圧縮機が知られている。羽根23及
び24の厚さtはどこでも一定である。この場合に噛み
合っている羽根23及び24を軸方向に見たときの横方
向の寸法をla とする。このような異形のスクロール部
材の羽根の形状を、真円を基礎円とするインボリュート
として描かせることは難しいが、基礎となる図形の選択
或いはその運動によって、コンピュータにこのようなイ
ンボリュート図形を描かせることは可能である。しか
し、このようなものでも、前述の従来技術と同様に吐出
容量を変化させないで例えば横方向の寸法la を小さく
しようとすれば、縦方向或いは軸方向の寸法を増大させ
る必要が生じるので、全体として小型化することはでき
ない。
【0027】図7に示す本発明の第3実施形態は、図6
に示す羽根23及び24を改良したものであって、第1
実施形態の場合と同様に、一対のスクロール部材の羽根
25及び26の軸方向に見たときの厚さを、回転方向の
角度位置によって減少(一般的には変化)させた点に特
徴がある。即ち、第3実施形態においては、図6に示す
羽根23及び24の横方向、即ち左右方向の寸法をt1
のように比較的薄いものとすると共に、上下方向の寸法
がt2 のように横方向よりは厚いものとなるように、ス
クロール部材の羽根25及び26を形成している。
【0028】その結果、例えば、一対のスクロール部材
の羽根25及び26の横方向の寸法lb は図6に示す従
来例の同じ部分の寸法la に比べて大幅に小さくなる。
従って、スクロール型圧縮機の取り付け面の面積が小さ
くなるだけでなく、縦方向の羽根の厚さt2 を図6の場
合の厚さtと同じにしても羽根の強度上問題が生じない
場合には、スクロール部材に羽根25及び26を用いた
スクロール型圧縮機全体を、図6に示したものよりも小
型化することが可能になる。言うまでもなく、横方向と
縦方向の羽根の厚さの関係を反対にして、スクロール型
圧縮機の高さを抑えながら全体を小型化することも可能
である。
【0029】なお、以上の説明において取り上げた実施
形態を示す図1や図5においては、自転防止機構11と
して一対の自転防止ピンによる機構を示しているが、本
発明のスクロール型圧縮機における自転防止機構として
は、これ以外の形式の自転防止機構を使用することがで
きることは言うまでもないことである。同様に、本発明
の実施に当たっては、本発明の特徴とする部分以外の構
成について従来技術を任意に選択して使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す縦断正面図であ
る。
【図2】図1のII−II断面における横断側面図である。
【図3】図1の一部の羽根を取り出して示す側面図であ
る。
【図4】図3の羽根の厚さの変化を例示する線図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す縦断正面図であ
る。
【図6】第3実施形態を説明するための従来例の要部構
成を示す横断側面図である。
【図7】本発明の第3実施形態の要部構成を示す横断側
面図である。
【符号の説明】
3…駆動回転軸 3a…クランク部 3c…二面幅のキー 7…固定スクロール部材 7b…渦巻き形の羽根 8…可動スクロール部材 8b…渦巻き形の羽根 11…自転防止機構 12…三日月形の作動室 17…吸入ポート 18…吐出ポート 21…従動クランク機構 22…ブッシュ 22a…二面幅部を有する長溝 23,24,25,26…スクロール部材の羽根 t…羽根の厚さ la ,lb …一対のスクロール部材の横方向の寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 光夫 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 酒井 猛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、前記ハウジング内におい
    て回転自由に軸支された駆動回転軸と、渦巻き形の羽根
    を有し前記ハウジングに対して前記駆動回転軸と同じ軸
    方向に固定される固定スクロール部材と、前記固定スク
    ロール部材の渦巻き形の羽根に噛み合う渦巻き形の羽根
    を有し前記駆動回転軸の回転を受けて公転することがで
    きる可動スクロール部材と、前記駆動回転軸の回転によ
    って前記可動スクロール部材を公転させるクランク機構
    と、前記可動スクロール部材の公転を許し自転を阻止す
    る自転防止機構とを備えているスクロール型圧縮機にお
    いて、軸方向に見たときの前記固定スクロール部材及び
    前記可動スクロール部材の渦巻き形の羽根の厚さが、回
    転方向の角度位置によって周期的に増減するように前記
    羽根の厚さが設定されていることを特徴とするスクロー
    ル型圧縮機。
  2. 【請求項2】 軸方向に見たときの前記ハウジングの外
    壁の形状が縦長の偏平な形状となるように形成され、前
    記ハウジングに合わせて前記固定スクロール部材及び前
    記可動スクロール部材が縦長の偏平な形状を有すると共
    に、軸方向に見たときの前記固定スクロール部材及び前
    記可動スクロール部材の渦巻き形の羽根の厚さが、上下
    方向の厚さよりも横方向の厚さの方が小さくなるように
    設定されていることを特徴とする請求項1記載のスクロ
    ール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 軸方向に見たときの前記ハウジングの外
    壁の形状が縦長の偏平な形状となるように形成され、前
    記ハウジングに合わせて前記固定スクロール部材及び前
    記可動スクロール部材が縦長の偏平な形状を有すると共
    に、軸方向に見たときの前記固定スクロール部材及び前
    記可動スクロール部材の渦巻き形の羽根の厚さが、横方
    向の厚さよりも上下方向の厚さの方が小さくなるように
    設定されていることを特徴とする請求項1記載のスクロ
    ール型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの外壁が長方形の形状を
    有すると共に、前記ハウジングの形状と整合するように
    前記固定スクロール部材及び前記可動スクロール部材の
    渦巻き形の羽根がそれを軸方向に見たときに角張った形
    状を有することを特徴とする請求項1記載のスクロール
    型圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記クランク機構が、前記駆動回転軸に
    対する前記可動スクロール部材の偏心量を変化させるこ
    とができる従動クランク機構からなっていることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれかに記載のスクロール
    型圧縮機。
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