JP3690339B2 - 回転変位検出装置の組付け構造 - Google Patents

回転変位検出装置の組付け構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転変位検出装置の組付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブラシレスDCモータ(以下「モータ」とする。)の回転変位を精度良く検出するための回転変位検出装置として、レゾルバが多く用いられている。このレゾルバは、モータのモータ用ロータと一体回転する検出用ロータの回転位置(位相)に応じて検出用ステータにおいて発生する検出用電圧を出力するものである。そして、この検出用電圧により、モータの回転変位を精度良く検出することができるようになっている。
【0003】
また、このようなレゾルバは、その検出ステータを前記モータのモータハウジングに対して固着することが一般的となっており、固着したときの周方向の位置によって、検出用ロータの回転の位相とレゾルバ(検出用ステータ)から出力される検出用電圧との関係が決まるようになっている。
【0004】
そして、この検出用ロータの位相とレゾルバの検出用電圧との関係がモータ毎に一定になっていないと、モータ毎にレゾルバの出力特性が異なり、モータの回転の望ましい角度制御を行うことができなくなる。従って、レゾルバをモータハウジングに固着する時には、レゾルバの周方向の位置を常に一定にして固着し、検出用ロータの位相とレゾルバの検出用電圧との関係を一定にすることが望ましい。
【0005】
しかし、モータを大量に生産する場合には、レゾルバの周方向の位置を常に一定にして固着することは熟練を要し、高度で困難な作業となっていた。そこで、レゾルバの周方向の位置を考慮せずに固着し、固着後にソフト的にレゾルバと検出用ロータとの間の位相のずれ(オフセット)の調整(オフセット調整)を行う方法が採用されている。
【0006】
詳述すると、レゾルバの組付け後にオフセット量を測定し、このオフセット量を補正量として記憶媒体に記憶し、この記憶媒体から補正量を読み出すことによって、レゾルバの検出結果をリアルタイムに補正する方法である。従って、レゾルバの起動時にオフセット量を毎回測定してオフセットを補正する前処理が必要なくなることから、初動制御が簡単かつ迅速に実施できるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レゾルバ等に何らかの障害が発生してレゾルバを交換したり、記憶媒体を交換したりする時には、上記のレゾルバと検出用ロータとの間のオフセット調整をその度に行い、再度記憶媒体に記憶させる必要がある。そして、レゾルバの交換や記憶媒体の取り替え等は、保守整備工場等で行うことが一般的であり、上記のオフセット調整や記憶媒体への記憶作業も保守整備工場等で行うこととなる。しかし、保守整備工場等において、上記のオフセット調整や記憶作業を行うことは設備等の不足により難しくなっていた。また、オフセット調整や記憶作業を行うことが可能な工場であっても、オフセット調整には工数がかかるため、一度に処理できる数には限界があった。
【0008】
本発明の目的は、オフセット調整が簡単で、所要時間が短く、容易に組付けることができる回転変位検出装置の組付け構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータハウジングに内嵌されたモータ用固定子に流れる電流に基づきモータ用回転子が回転するモータに対して、前記モータ用回転子と一体回転可能に固定された検出用回転子の回転位置に応じて略円筒形状の検出用固定子に検出用電圧が誘起される回転変位検出装置を組付ける回転変位検出装置の組付け構造において、前記回転変位検出装置は、前記検出用固定子に嵌着して同検出用固定子を前記モータハウジングに対して内嵌固定させるようにラジアル方向に弾性変形可能な弾性手段を備え、前記弾性手段は、外周部に複数の板バネ部が延出形成された略リング状のバネ部材であり、前記検出用固定子は、外周部に複数の溝を備え、その複数の溝に前記バネ部材の前記複数の板バネ部を嵌合させた状態で、前記複数の板バネ部を介して前記モータハウジングに内嵌固定され、前記複数の板バネ部のうち少なくとも1つは、前記検出用固定子を周方向に移動させるための調節部を備え、同調節部は、前記検出用固定子を周方向に移動させるための係合治具が係合可能に形成されていることを要旨とする。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の回転変位検出装置の組付け構造において、前記モータハウジングは、同モータハウジングに内嵌固定されている前記検出用固定子の前記調節部と重なる位置に、前記係合治具が同モータハウジングの外側から前記検出用固定子の前記調節部に係合して前記検出用固定子を周方向に移動可能な調節孔を備えたことを要旨とする。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の回転変位検出装置の組付け構造において、前記回転変位検出装置は、レゾルバであることを要旨とする。
【0014】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、回転変位検出装置に対して検出用固定子のラジアル方向に弾性変形可能な弾性手段を設け、その弾性手段を介して検出用固定子をモータハウジングに内嵌固定するようにした。また、検出用固定子に調節部を設けて検出用固定子を周方向に移動しやすくするようにした。検出用固定子に複数の溝を設け、略リング状のバネ部材の外周に延設された板バネ部をそれらの複数の溝に嵌合させるようにした。そして、その板バネ部がモータハウジングに当接することによって検出固定子がモータハウジングに内嵌固定されるようにした。係合治具が係合可能な形状の調節部を板バネ部に設け、その調節部に係合治具を係合させて、前記検出用固定子を前記モータハウジングに対して回転させるようにした。
【0015】
従って、検出用固定子とモータハウジングとの間に介装された弾性手段がラジアル方向に弾性変形可能なため、検出用固定子をモータハウジングに内嵌させたまま、固定させたり、調節部を使用して移動させたりすることができるようになっている。その結果、検出用固定子をモータに組付ける場合に、軸心を中心とする円周方向において、所定の位置とは異なる位置に組付けても、検出用固定子をモータハウジングに内嵌した状態のままで円周方向に所定の位置まで移動させ、その位置で固定させることができる。
【0016】
その結果、検出用固定子と検出用回転子との間のオフセット量の調節が容易となり、検出用回転子の回転の位相と検出用固定子において検出される検出電圧との関係を一定にすることができる。従って、オフセット調整を行ったり、オフセット量を記憶媒体に記憶させたりする作業等が不要で、特別な設備を要しなくなる。また、板バネ部の形状に若干の変更を加えることで、係合治具が係合しやすい調節部を設けることができ、検出用固定子を前記モータハウジングに対して回転させることが容易となる。その結果、検出用固定子を短時間で容易にモータに組付けることができる。また、検出用固定子に複数の溝を設け、簡単な構造のバネ部材をその溝に嵌合させるようにするのみで、容易に検出用固定子をモータハウジングに対して回転可能に内嵌固定させることができ、設計変更が容易である。
【0021】
請求項に記載の発明によれば、モータハウジングに調節孔を設け、検出用固定子に嵌着されたバネ部材の調節部に、その調節孔を介して係合治具を係合させ、検出用固定子を周方向に移動させるようにした。
【0022】
従って、モータの組付け完成後に、検出用固定子が、軸心を中心とする円周方向において所定の位置とは異なる位置に組付けられていることが判明しても、モータを分解することなく、モータハウジングに設けられた調節孔を介して検出用固定子の周方向の位置を移動させることができる。その結果、保守整備作業が楽になる。
【0023】
請求項に記載の発明によれば、回転変位検出装置をレゾルバとした。
従って、レゾルバをモータに取付ける時に、検出用固定子と検出用回転子との間のオフセット調整を行ったり、オフセット量を記憶媒体に記憶させたりする作業等が不要となり、組付け作業が短時間で済むとともに容易となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を電動パワーステアリング装置に具体化した一実施形態を図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
【0025】
図1は本実施形態の電動パワーステアリング装置11の全体を示す概略図を、図2は電動パワーステアリング装置11の要部拡大図を、図3はレゾルバ24の検出ステータ25の側断面図を、図4はバネ部材26の斜視図を示す。
【0026】
図1に示すように、中空円筒状の第1ラックハウジング12と中空円筒状の第2ラックハウジング13と、中空円筒状のモータハウジング14とが、図示しない車体のボディに第1ラックハウジング12に形成された取付部15を介して、ねじ止めされ支持されている。そして、モータハウジング14は、前記両ラックハウジング12,13に対して、同軸的にボルト12a,13a(図2参照)によって結合されている。
【0027】
第1ラックハウジング12と第2ラックハウジング13とモータハウジング14とから構成された筒状体内には、回転不能かつ軸線方向に移動可能にラックシャフト16が内蔵されており、ラックシャフト16の両端部に連結される図示しないタイロッドを介して左右の前輪が連結される。そのラックシャフト16は、第1ラックハウジング12に設けられたピニオンシャフト17を介して図示しないステアリングホイールに連結されている。ラックシャフト16とピニオンシャフト17との間には、ラックアンドピニオン機構の噛み合い部(図示しない)が形成されている。なお、モータハウジング14は電動パワーステアリング装置のラックハウジングとしても機能している。
【0028】
次に、モータハウジング14内の構造を図2を用いて説明する。
モータハウジング14内にはモータとしてのブラシレスDCモータ(以下「モータ」とする。)14aが設けられており、同モータ14aは、モータ用固定子を構成する駆動ステータ18及びモータ用回転子を構成するモータシャフト19を有する。そして、駆動ステータ18は、モータハウジング14の内周に嵌合するようにして設けられ、巻線18aが巻回されている。
【0029】
また、モータシャフト19は、中空円筒状であり、ラックシャフト16の軸心方向の中間部において同軸的にラックシャフト16の外側に遊嵌されている。モータシャフト19は、その一端側(ピニオンシャフト17側)に嵌合段部19aが形成され、同嵌合段部19aが第1ベアリング21を介してモータハウジング14と、第1ラックハウジング12に対して支持されている。
【0030】
モータシャフト19の他端側(ピニオンシャフト17側と反対側)は、中間部分よりも拡径された中空円筒状のナット保持部19bが一体に形成されている。このナット保持部19bは第2ベアリング22を介してモータハウジング14に対して自身の軸心の周りで回動自在に支持されている。以上により、モータシャフト19は、第1及び第2ベアリング21,22を介して第1ラックハウジング12とモータハウジング14に回転可能に支持される。
【0031】
また、モータシャフト19の軸線方向の中間部分の前記駆動ステータ18と対向する位置には、永久磁石23が外設して一体回転可能に固定されている。そして、前記駆動ステータ18の巻線18aに電流が流れると、永久磁石23を備えたモータシャフト19には軸心を中心軸とする回転力が発生し、モータシャフト19が回転するようになっている。
【0032】
また、モータシャフト19のナット保持部19b内にはボールねじナット19cが同軸的に内嵌されている。このボールねじナット19cの内周面には螺旋状のボールねじ溝19dが設けられている。
【0033】
前記ラックシャフト16の外周面には軸線方向の所定範囲に螺旋状のボールねじ溝16aが設けられている。そして、このボールねじ溝16aと前記ボールねじ溝19dとの間には、図示しない多数のボールが転動可能に受容されている。このように、ラックシャフト16のボールねじ溝16aとボールねじナット19cとによりボールねじ構造を備えたボールねじ機構が形成されている。そして、このボールねじ機構によりモータシャフト19の正逆回転の回転トルクをラックシャフト16の軸線方向の往復動のアシスト力に変換して、ピニオンシャフト17に連結された図示しないステアリングホイールの操舵力を軽減するようになっている。
【0034】
また、前記モータ14aの駆動ステータ18と第1ベアリング21との中間位置には、レゾルバ24が設けられている。このレゾルバ24は、検出用固定子を構成する検出ステータ25と、バネ部材26と、検出用回転子を構成する検出ロータ27とを有している。
【0035】
検出ステータ25は、略円筒状に形成され、モータシャフト19の外側に同軸的に遊嵌されるとともに、バネ部材26を介してモータハウジング14に内嵌固定されている。そして、検出ステータ25は図3に示すように、薄鋼板によって形成されたシート29を備え、同シート29は軸心に沿って複数枚積層され、積層構造となっている。また、シート29は、環状部29aと、環状部29aの内側に突出する複数個の突極29bを備えており、この突極29bには巻線29cが巻回されている。そして、巻線29cが巻回されたシート29には、検出ステータ25全体が略円筒形状になるように樹脂製の被覆体31がモールド成型されている。
【0036】
そして、図2に示すように、検出ステータ25の巻線29cは、リード線29dに電気的に接続されており、このリード線29dは、モータハウジング14に設けられた貫通孔14bを貫通している。
【0037】
また、図3に示すように、この検出ステータ25の外周部としての外周面32には、複数(本実施形態では6つ)の溝33が等角度間隔に設けられている。さらにまた、この検出ステータ25の図2のピニオンシャフト17側には、段差部34が形成されている。
【0038】
バネ部材26は、図4に示すように、前記検出ステータ25の外形と同等の外形及び前記検出ステータ25の段差部34より若干大きな内径を有して略リング状に形成されている。そして、このバネ部材26の外周部26aには、断面が波型の板バネ部35が等角度間隔に、前記検出ステータ25の溝33と同数(本実施形態では6つ)設けられている。そして、この板バネ部35は、バネ部材26の外周部26aから軸心と平行な方向に延設されており、前記検出ステータ25の溝33に嵌合可能な形状となっている。また、板バネ部35はバネ部材26のラジアル方向に弾性変形可能な形状となっている。
【0039】
そして、板バネ部35のうち1つには、その端部をバネ部材26の軸心と平行な方向に延長するようにして設けられた調節部としての係合部35aが設けられている。そして、この係合部35aは、図示しない係合治具が係合可能な形状となっている。
【0040】
以上のように構成されたバネ部材26は、図2に示すように、検出ステータ25の段差部34に外嵌固定されている。そして、バネ部材26の板バネ部35は、検出ステータ25の溝33に嵌合され、モータハウジング14と検出ステータ25との間に位置してモータハウジング14及び検出ステータ25に当接する。この状態で、板バネ部35には、ラジアル方向の弾性力が生じており、検出ステータ25はモータハウジング14に対して回転可能に内嵌固定される。
【0041】
そして、モータハウジング14には、同モータハウジング14に設けられている前記貫通孔14bよりピニオンシャフト17側に調節孔14cが設けられている。そして、前記検出ステータ25は、同検出ステータ25に外嵌されている前記バネ部材26の係合部35aが、この調節孔14cと重なる位置になるようにして内嵌固定されている。なお、この調節孔14cの大きさは、図示しない係合治具がその調節孔14cを介して前記係合部35aを係合して、検出ステータ25を周方向に移動させることが可能な大きさとなっている。
【0042】
検出ロータ27は、前記モータシャフト19の前記検出ステータ25と対向する位置に外設され、一体回転可能に固定されている。そして、検出ロータ27の回転位置に応じて、検出ステータ25に所定の電圧が誘起されるようになっている。なお、誘起された電圧は、前記リード線29dを介して出力されるようになっている。
【0043】
また、このとき、検出ステータ25と検出ロータ27との相対的な位置関係は、検出ロータ27の回転の位相とレゾルバ24の出力電圧との関係が予め定めた関係となるような位置関係となっている。すなわち、検出ロータ27の回転の位相とレゾルバ24の出力電圧との関係が予め定めた関係となるように、前記検出ステータ25の軸心を中心とする回転方向の位置が決まっている。
【0044】
なお、検出ステータ25をモータハウジング14に組付けた時に、前記検出ロータ27の回転の位相とレゾルバ24の出力電圧との関係が予め定めた関係となっていない場合には、以下のようにして検出ロータ27の位相とレゾルバ24の出力電圧との関係を調節する。
【0045】
まず、図示しない係合治具を前記調節孔14cを介して検出ステータ25に固定されているバネ部材26の係合部35aに係合する。次に、係合した係合部35aに軸心を中心とする回転方向の力を加える。すると、モータハウジング14と検出ステータ25の間の板バネ部35がラジアル方向に弾性変形することによって、検出ステータ25が回転方向に移動するようになる。そして、レゾルバ24の出力電圧と検出ロータ27の位相とが予め定めた関係となる位置まで検出ステータ25を移動させ、作業を終了する。
【0046】
その結果、レゾルバ24の出力電圧は検出ロータ27の回転の位相と常に一定の関係を有するようになり、このレゾルバ24の出力電圧を測定することによって、検出ロータ27と一体回転するモータシャフト19の回転位置が正確に判断できるようになる。
【0047】
上記実施形態によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)レゾルバ24に対して、検出ステータ25のラジアル方向に弾性変形可能な板バネ部35を備えたバネ部材26を設け、そのバネ部材26を介して検出ステータ25をモータハウジング14に内嵌固定するようにした。また、検出ステータ25に係合部35aを設けて検出ステータ25を周方向に移動しやすくするようにした。
【0048】
従って、検出ステータ25とモータハウジング14との間に介装されたバネ部材26の板バネ部35がラジアル方向に弾性変更可能なため、検出ステータ25をモータハウジング14に内嵌させたまま、固定させたり、係合部35aを使用して移動させたりすることができるようになっている。その結果、検出ステータ25をモータ14aに組付ける場合に、軸心を中心とする円周方向において、所定の位置とは異なる位置に組みつけても、検出ステータ25をモータハウジング14に内嵌した状態のままで円周方向に所定の位置まで移動させ、その位置で固定させることができる。
【0049】
また、検出ステータ25と検出ロータ27との間のオフセット量の調節が容易となり、検出ロータ27の回転の位相と検出ステータ25において検出される検出電圧との関係を一定にすることができる。従って、オフセット調整を行ったり、オフセット量を記憶媒体に記憶させたりする作業等が不要で、特別な設備を要しなくなる。そして、検出ステータ25を短時間で容易にモータ14aに組付けることができる。
【0050】
(2) 検出ステータ25に複数の溝33を設け、略リング状のバネ部材26の外周部26aに延設された板バネ部35をそれらの複数の溝33に嵌合させるようにした。そして、その板バネ部35がモータハウジング14に当接することによって検出ステータ25がモータハウジング14に内嵌固定されるようにした。
【0051】
従って、検出ステータ25に複数の溝33を設け、簡単な構造のバネ部材26をその溝33に嵌合させるようにするのみで、容易に検出ステータ25をモータハウジング14に対して回転可能に内嵌固定させることができ、設計変更が容易である。
【0052】
(3) 複数の板バネ部35のうちの1つの端部を延長するようにして係合部35aを設け、係合部35aに係合治具を係合させて、検出ステータ25をモータハウジング14に対して回転させるようにした。
【0053】
従って、板バネ部35の形状に若干の変更を加えることで、係合治具が係合しやすい係合部35aを設けることができ、検出ステータ25をモータハウジング14に対して回転させることが容易となる。その結果、検出ステータ25を短時間で容易にモータ14aに組付けることができる。
【0054】
(4) モータハウジング14に調節孔14cを設け、検出ステータ25に嵌着されたバネ部材26の係合部35aに、その調節孔14cを介して係合治具を係合させ、検出ステータ25を周方向に移動させるようにした。
【0055】
従って、検出ステータ25が、軸心を中心とする円周方向において所定の位置とは異なる位置に組付けられていることが判明しても、モータハウジング14に備えられた調節孔14cを介して検出ステータ25の周方向の位置を移動させ、正しい位置に組付け直すことができる。すなわち、電動パワーステアリング装置11の組付け完成後でも、電動パワーステアリング装置11を分解することなく検出ステータ25の位置を直すことができ、保守整備作業が楽になる。
【0056】
なお、本発明の実施の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
・上記実施形態においては、検出ステータ25は弾性手段としてのバネ部材26を介してモータハウジング14に固定されるようにした。しかし、検出ステータ25のラジアル方向に弾性変形可能なその他の弾性手段、例えば、コイルばね、ゴム材等を介して検出ステータ25がモータハウジング14に固定されるようにしてもよい。
【0057】
・上記実施形態においては、バネ部材26に板バネ部35を等角度間隔に6つ設けるようにしたが、2つ以上であれば、いくつでもよい。また、等角度間隔に設けないようにしてもよい。
【0058】
・上記実施形態においては、バネ部材26の板バネ部35のうち1つの端部を延長するようにして係合部35aを設けるようにした。しかし、係合治具が係合しやすい形状であれば、その他の形状の係合部35aを設けるようにしてもよい。
【0059】
・上記実施形態おいては、バネ部材26の板バネ部35のうち1つのみに係合部35aを設けるようにしたが、複数の板バネ部35にそれぞれ設けるようにしてもよいし、すべての板バネ部35に設けるようにしてもよい。
【0060】
・上記実施形態においては、モータハウジング14に貫通孔14bと調節孔14cとを別々に設けるようにしたが、同じ1つの孔として構成し、その1つの孔をリード線29dの貫通用と、検出ステータの位置合わせ用とに兼用させるようにしてもよい。
【0061】
・上記実施形態においては、回転変位検出装置としてレゾルバ24に具体化したが、モータ14aのモータシャフト19と一体回転する検出ロータ27の回転変位を検出するものであれば、その他の回転変位検出装置、例えば、エンコーダ等に具体化してもよい。
【0062】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) 記モータは、電動式パワーステアリング装置に備えられるブラシレスDCモータであることを特徴とする回転変位検出装置の組付け構造。
【0063】
従って、電動式パワーステアリング装置に備えられたブラシレスDCモータに対して回転変位検出装置を取付ける時、検出用固定子と検出用回転子との間のオフセット調整を行ったり、オフセット量を記憶媒体に記憶させたりする作業等が不要となり、組付け作業が短時間ですむとともに容易となる。
【0064】
【発明の効果】
以上、詳述したように、請求項に記載の発明によれば、回転変位検出装置を短い所要時間で容易に組付けることができる。また、設計変更が容易である。
【0065】
えて、請求項に記載の発明によれば、保守整備作業が楽になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の電動パワーステアリング装置の全体を示す概略図である。
【図2】 同じく、電動パワーステアリング装置の要部拡大図である。
【図3】 同じく、検出ステータの側断面図である。
【図4】 同じく、バネ部材の斜視図である。
【符号の説明】
14…モータハウジング、14a…モータとしてのブラシレスDCモータ、14c…調節孔、18…モータ用固定子を構成する駆動ステータ、19…モータ用回転子を構成するモータシャフト、24…レゾルバ、25…検出用固定子としての検出ステータ、26…バネ部材、27…検出用回転子としての検出ロータ、32…外周部としての外周面、33…溝、35…板バネ部、35a…調節部としての係合部。

Claims (3)

  1. モータハウジングに内嵌されたモータ用固定子に流れる電流に基づきモータ用回転子が回転するモータに対して、前記モータ用回転子と一体回転可能に固定された検出用回転子の回転位置に応じて略円筒形状の検出用固定子に検出用電圧が誘起される回転変位検出装置を組付ける回転変位検出装置の組付け構造において、
    前記回転変位検出装置は、前記検出用固定子に嵌着して同検出用固定子を前記モータハウジングに対して内嵌固定させるようにラジアル方向に弾性変形可能な弾性手段を備え、
    前記弾性手段は、外周部に複数の板バネ部が延出形成された略リング状のバネ部材であり、
    前記検出用固定子は、外周部に複数の溝を備え、その複数の溝に前記バネ部材の前記複数の板バネ部を嵌合させた状態で、前記複数の板バネ部を介して前記モータハウジングに内嵌固定され、
    前記複数の板バネ部のうち少なくとも1つは、前記検出用固定子を周方向に移動させるための調節部を備え、
    同調節部は、前記検出用固定子を周方向に移動させるための係合治具が係合可能に形成されていることを特徴とする回転変位検出装置の組付け構造。
  2. 請求項1に記載の回転変位検出装置の組付け構造において、 前記モータハウジングは、同モータハウジングに内嵌固定されている前記検出用固定子の前記調節部と重なる位置に、前記係合治具が同モータハウジングの外側から前記検出用固定子の前記調節部に係合して前記検出用固定子を周方向に移動可能な調節孔を備えたことを特徴とする回転変位検出装置の組付け構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の回転変位検出装置の組付け構造において、
    前記回転変位検出装置は、レゾルバであることを特徴とする回転変位検出装置の組付け構造。
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