JP3690270B2 - 配線器具用の防気装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチ、電源コンセント、電話コンセント、TVコンセントなどの配線器具を壁面のような施工面に取り付ける際に、施工面を形成するパネル材に設けた取付孔を通して通気するのを防止する配線器具用の防気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、住宅のような造営物において、スイッチ、電源コンセント、電話コンセント、TVコンセントのような配線器具を壁面のような施工面に取付施工するには、埋込型配線器具を取り付けるための取付孔を施工面に形成し、配線器具を取り付けた取付枠を施工面に固定するとともに、取付枠および取付孔を覆うように化粧プレートを取り付けることが多い。取付枠を施工面に固定するには、従来からスイッチボックスが主として用いられているが、施工面がパネル壁や石膏ボードのようなパネル材により形成されている場合には、スイッチボックスを用いずに取付枠と押さえ金具とによって取付孔の周部を挟持する構成を採用することが多くなってきている。
【0003】
図32にスイッチボックス100を用いて配線器具をパネル材70(パネル壁や石膏ボード)に取り付ける構成を例示する。ここでは、配線器具として押釦式のスイッチ本体40と、スイッチ本体40の前面を覆う形で取り付けられたハンドル43とからなるスイッチを例示してある。ハンドル43は左右の一辺側でのみスイッチ本体40に枢着されることによって片側支点となったいわゆるピアノハンドル型の構成を有する。スイッチボックス100はパネル材70に矩形状に開口させた取付孔71に埋込施工されており、パネル材70の室外側に配設される。スイッチボックス100の開口部には上下一対の舌片101が突設され、舌片101にはねじ孔102が開口する。
【0004】
スイッチ本体40は取付枠50に保持され、取付枠50の上枠52および下枠53とにそれぞれ設けた長孔56を通してねじ孔102に螺合するボックスねじ103を用いることによって、取付枠50がスイッチボックス100に固定される。取付枠50の上枠52および下枠53には長孔56の近傍でプレート取付孔57も形成されている。
【0005】
取付枠50がパネル材70に固定された後には、パネル材70に形成された取付孔71や取付枠50が室内側に露出しないように、取付枠50にはプレート部材が取り付けられる。プレート部材は、取付枠50に結合されるプレート枠110と、プレート枠110の室内側面を覆う形でプレート枠110に結合される化粧プレート30とにより構成される。プレート枠110はプレート取付孔57に螺合するプレートねじ111を保持しており、プレート枠110を取付枠50の上片52と下片53との一部に重複させた状態で、プレートねじ111をプレート取付孔57に螺合させることにより取付枠50に結合される。また、化粧プレート30の裏面にはプレート枠110に設けた連結孔112に係合する連結脚(図示せず)が突設され、連結脚を連結孔112に挿入して係合させることによって化粧プレート30がプレート枠110に結合される。
【0006】
一方、押さえ金具120は、図33(a)に示すように、板金により矩形枠状に形成され、開口部121の長手方向の両端縁にそれぞれ室内側に突出する位置決め片122を備えるとともに、開口部121の幅方向の両端縁にそれぞれ留め片123が延設された形状を有する。また、開口部121の長手方向の両端縁には舌片124が設けられ、舌片124にはねじ孔125が形成されている。
【0007】
しかして、押さえ金具120を用いて配線器具を取り付けるには、図33(b)のように、施工面Wに設けた取付孔71の室外側に押さえ金具120を配置する。このとき、押さえ金具120の位置決め片122を取付孔71の上下の内周面に当接させることによって、押さえ金具120を取付孔71に対して位置決めする。また、留め片123を室内側の施工面に当接するように折り曲げることによって、押さえ金具120を施工面に仮固定する。このように押さえ金具120を施工面に仮固定した状態で、配線器具を保持した取付枠50を通して、押さえ金具120の舌片124に設けたねじ孔125にボックスねじ103を螺合させると、取付枠50と押さえ金具120との間で取付孔71の周部が挟持され、取付枠50をパネル材70に固定することができるのである。
【0008】
ところで、上述のように、パネル材70に取付孔71を形成すると取付孔71を通して室内外で空気が流通することになり、室内の冷暖房の効率が低下するという問題が生じる。とくに、スイッチボックス100を用いていない場合にはこの種の問題が顕著になる。そこで、従来から図32に示すように配線器具(スイッチ本体40)および取付枠50の背面側を覆うように防気カバー130を設けることが考えられている。
【0009】
防気カバー130は、シート状の合成樹脂成形品(熱可塑性エラストマシート)であって、図34ないし図36に示すように、取付孔71に挿入されるとともに後面(室外側面)が閉塞された角筒状のカバー本体131と、カバー本体131の室内側の開口縁から外鍔状に延設された鍔部132とを備える。鍔部132にはボックスねじ103に対応する部位に切り込み孔133が形成されている。また、カバー本体131の後面には後方(室外側)に突出する複数個(図示例では4個)の通線部134が設けられ、所要の通線部134をニッパのような切断具で切り取ることにより、スイッチ本体40に接続するケーブル72を防気カバー130に挿通することができるようにしてある。
【0010】
しかして、防気カバー130を用いて施工するには、スイッチ本体40を取り付けた取付枠50の背面側を防気カバー130のカバー本体131に挿入した状態で、ボックスねじ103を用いて取付枠50をスイッチボックス100ないし押さえ金具120に取り付け、その後、プレート部材(プレート枠110および化粧プレート30)を取付枠50に取り付けることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにスイッチボックス100を用いることなく配線器具をパネル材70に埋め込む形で施工し、かつ防気カバー130を取り付けて冷暖房の効率を高めるには、押さえ金具120が必要である。しかしながら、押さえ金具120を用いて施工するには、押さえ金具を施工面の室外側に配置した後に、押さえ金具120の留め片123を折り曲げる必要がある。また、留め片123がプレート部材140と施工面Wとの間に挟まると、プレート部材140が施工面Wから浮いた形になるから、プレート部材140を取り付ける前に留め片123を取付孔71に押し込むか、あるいは留め片123を切除することが必要である。
【0012】
したがって、押さえ金具120を用いて施工すると工数が多くなり、施工に時間を要することになる。とくに、近年では住宅施工において現場施工の工数を削減するために、工場の生産ラインにおいて可能なかぎり施工を完了させる傾向にあり配線器具についても例外ではない。そこで、押さえ金具120を用いることなく配線器具を施工することによって、生産ラインにおける配線器具の施工工数を低減し、施工に要する時間を短縮することが望まれている。つまり、工場の生産ラインにおいて壁を形成するパネル材70に配線器具を取り付けておくことによって、現場での取付孔71を加工する穴開け作業を不要としているのである。このことからも、スイッチボックス100を用いる施工は採用できない。
【0013】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、スイッチボックスや押さえ金具を用いることなく配線器具を施工可能として施工工数を削減し、しかも冷暖房の効率低下を抑制するように防気の機能を持たせることができる配線器具用の防気装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、パネル材に形成した取付孔に一部を埋め込んだ形で配線器具を施工する際に取付孔を通して通気するのを防止する防気装置であって、取付孔に室内側から挿入される筒状の防気壁と、防気壁の一端から外鍔状に一体に突設されパネル材の室内側面に当接するプレート枠と、プレート枠の室内側面に一部が重複する形で配設され配線器具を保持する取付枠と、防気壁とは別に設けられ防気壁における他端の開口を塞ぐ防気蓋とを備え、プレート枠および取付枠を通して挿入される複数本の取付ねじと、各取付ねじに螺合してパネル材の室外側面に当接するはさみ金具とを用いて、プレート枠とはさみ金具との間でパネル材が挟持されるものである。
【0016】
請求項2の発明は、パネル材に形成した取付孔に一部を埋め込んだ形で配線器具を施工する際に取付孔を通して通気するのを防止する防気装置であって、取付孔に室内側から挿入される筒状の防気壁と、防気壁の一端から外鍔状に一体に突設されパネル材の室内側面に当接するプレート枠と、防気壁とは別に設けられ防気壁における他端の開口を塞ぐ防気蓋とを備え、防気壁とプレート枠とからなるボディに配線器具を保持する器具取付部が一体に形成され、プレート枠を通して挿入される複数本の取付ねじと、各取付ねじに螺合してパネル材の室外側面に当接するはさみ金具とを用いて、プレート枠とはさみ金具との間でパネル材が挟持されるものである。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記プレート枠に前記取付ねじが挿通されるとともに取付ねじに前記はさみ金具が螺合した状態で、前記防気壁と前記プレート枠とからなるボディにはさみ金具が保持されているものである。
【0018】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記プレート枠に結合されてプレート枠を覆うとともに配線器具の一部を露出させる開口窓を有する化粧プレートを備え、化粧プレートの周部にはプレート枠の外周面よりも外側を覆って先端面がパネル材に当接可能な覆い片が全周に亘って延設されているものである。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記防気壁と前記プレート枠とは金属により一体に形成されているものである。
【0020】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記防気壁と前記プレート枠とは合成樹脂により一体に形成されているものである。
【0021】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6の発明において、前記防気壁が筒状であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本実施形態では、図1ないし図5に示すように、施工面Wをパネル壁や石膏ボードのようなパネル材70により形成された壁面とする。パネル材70には表裏に貫通する矩形状に開口した取付孔71が形成され、この取付孔71を用いて配線器具が施工面Wに後部を埋め込んだ形で施工される。図示例では配線器具として押釦式の操作部41を備えるスイッチ本体40と、スイッチ本体40に取り付けられるハンドル43とからなるスイッチを例示する。スイッチ本体40は矩形枠状の取付枠50に保持され、取付枠50が施工面Wに対して固定されることにより、スイッチ本体40が施工面に対して固定されるようになっている。スイッチ本体40の器体42は、左右方向(前面の長手方向)の寸法が取付枠50に設けた開口窓51の幅方向(左右方向)の寸法にほぼ等しく設定され、上下方向(器体40の前面の幅方向)の寸法が取付枠50に設けた開口窓51内に上下に3個並べて配置できるように設定されている。要するに、図示するスイッチ本体40は図示する取付枠50に対して最大3個取り付けることができるように形成されている。このような寸法の器体42を有する配線器具を単位寸法の配線器具と呼ぶ。なお、スイッチ本体40の前面とは、スイッチ本体40を施工したときの室内側の面を意味する。
【0023】
図1に示す取付枠50は金属製であって、図11に示すように、上片52と下片53との左右両端間をそれぞれ側片54で連結した矩形枠状に形成されており、各側片54は後方に延長され、それぞれ3組の器具取付孔55を器具取付部として備える。器具取付孔55は左右2個ずつで合計4個を1組として配線器具を取り付けることができる。すなわち、スイッチ本体40の器体42の左右両側面には2個ずつの取付爪46(図4、図6等参照)が形成されており、取付爪46を器具取付孔56に係合させることによって、器体42が取付枠50に保持されるようにしてある。上片52および下片53には、後述する取付ねじ16が挿通される長孔56と、長孔56の近傍に貫設されたプレート取付孔57とがそれぞれ形成されている。上述したスイッチ本体40は単位寸法の配線器具であるから、3組の器具取付孔55のいずれか1組を用いて取り付けることができ、取付枠50に対して上下方向の3位置で取付可能になっている。図1に示す構成例では上下方向の中央位置にスイッチ本体40を取り付けた状態を示し、図6には取付枠50に2個のスイッチ本体40を取り付けた状態を示し、図2および図3には3個のスイッチ本体40を取り付けた状態を示している。
【0024】
スイッチ本体40の前面側には矩形状の操作面を有したハンドル43が配設される。図1に示す構成例のように、取付枠50の上下方向の中央位置にスイッチ本体40を1個だけ取り付ける場合には、取付枠50の上片52および下片53にそれぞれ一部が重複する程度の上下方向の寸法を有し、かつ取付枠50の開口窓51の左右方向の寸法よりやや大きい程度の左右方向の寸法を有した1個のハンドル43を用いる。このハンドル43は左右方向の一側縁がスイッチ本体40に設けた支点台44に枢着される。また、ハンドル43の上記一側縁には後方に一対の支点補助片45が突設され、支点補助片45の先端部が取付枠50の開口窓51の内周面に当接するようにしてある。このような構成により、ハンドル43はスイッチ本体40に対して片側支点で枢着され、いわゆるピアノハンドル型の操作が可能になる。なお、取付枠50に2個のスイッチ本体40を取り付ける場合には、図1に示すハンドル43に対して上下方向の寸法が2分の1程度のハンドルを2個用い、取付枠50に3個のスイッチ本体40を取り付ける場合には、図1に示すハンドル43に対して上下方向の寸法が3分の1程度おハンドルを3個用いることになる。
【0025】
ところで、本発明の要旨である防気装置は、基本的にはボディ10と防気蓋20との2部材からなる。ボディ10は、図7ないし図10に示すように、取付孔71に挿入される角筒状の防気壁11を備え、防気壁11の前端縁には外鍔状のプレート枠12が一体に形成される。防気壁11の上下両外側面には、それぞれ前後方向に延長された左右一対のガイド壁13a,13bが突設されている。防気壁11の上面に設けた両ガイド壁13a,13bの間の溝は上面側が開放され前面から見て左側のガイド壁13aの後端部には退避用切欠13cが形成されて右側のガイド壁13bよりも前後方向の寸法が短くなっている。同様に、防気壁11の下面に設けた両ガイド壁13a,13bの間の溝は下面側が開放され前面から見て右側のガイド壁13aの端部には退避用切欠13cが形成されて左側のガイド壁13bよりも前後方向の寸法が短くなっている。防気壁11の外側面の左右方向の寸法は取付孔71の左右方向の寸法にほぼ一致し、防気壁11の上下方向の寸法はガイド壁13a,13bを含めた寸法が取付孔71の上下方向の寸法にほぼ一致する。防気壁11の後端部は上下方向および左右方向の寸法が前端部よりも小さくなるように段差部11bを介して後方に延長された噛合部11aを形成している。噛合部11aはガイド壁13a,13bの後端よりも後方に延長され、噛合部11aの外周面には全周に亘って滑り防止突条11cが形成される。噛合部11aにおける左右両側面であって段差部11bの近傍には上下2箇所の固定孔11dが貫設される。
【0026】
防気壁11の前端縁には全周に亘って延出された外鍔状のプレート枠12が形成される。プレート枠12は外周形状が矩形状であって、プレート枠12の前面には取付枠50の上片52と下片53との厚み寸法よりやや大きい深さを有した凹所14が形成される。換言すれば、プレート枠12の外周部前面には、取付枠50の上片52と下片53との厚み寸法よりもやや大きい高さを有する周壁14aがプレート枠12の外周部の全周に亘って突設され、周壁14aの内側部分が凹所14になる。また、取付枠50の側片54は上下の一部が凹所14の底面に当接するが、後方に延長されている部位は防気壁11の内側に挿入される。要するに、防気壁11の内周面の左右方向の寸法は、取付枠50の側片54の外側面間の距離よりも大きくなっている。凹所14の上下方向の寸法、すなわち、上下の周壁14aの内側面間の距離は、取付枠50の上下方向の寸法にほぼ一致している。プレート枠12の上下の周壁14aの内側面には保持爪14bが2個ずつ突設され、取付枠50を凹所14に収納した状態で取付枠50の上下両端部が凹所14の底面と保持爪14bとの間で保持される。さらに、凹所14の底面には取付枠50に設けたプレート取付孔57に挿入される断面円形の位置決め突起12bが突設されており、位置決め突起12bがプレート取付孔57に挿通されることによってプレート枠12に対する取付枠50の位置決めがなされる。このように、位置決め突起12bと保持爪14bとによって、取付枠50はプレート枠12に保持されることになる。プレート枠12の左右の周壁14aの外側面にはそれぞれ上下3箇所に前面および外側面が開放された連結溝15が形成され、連結溝15の後端部には引掛穴15aが形成される。引掛穴15aは連結溝15からさらに周壁14aの内側に凹没するように形成されている。
【0027】
プレート枠12には、上述した上下各一対のガイド壁13a,13bの中間に対応する部位に挿通孔12aが形成され、挿通孔12aには取付枠50の長孔56を通して取付ねじ16が挿通される。取付ねじ16の先端部にははさみ金具17が螺合する。はさみ金具17は長方形状に形成されており、長手方向の一端部に取付ねじ16が螺合する。また、はさみ金具17の幅方向の寸法はガイド壁13a,13bの間の溝幅にほぼ等しい寸法に設定され、この寸法はガイド壁13a,13bの上下方向の寸法よりもやや大きい程度になっている。したがって、はさみ金具17が退避用切欠13cに挿入されている状態で取付ねじ16を右回りに回転させると、はさみ金具17が右回りに回転してガイド壁13bにはさみ金具17の幅方向の一側縁が当接し、その後、はさみ金具17は回転が規制された状態でプレート枠12に近付くように移動する。ここに、はさみ金具17が回転する際にガイド壁13bに当接する1つの角部には、取付ねじ16の回転中心と中心がほぼ一致する弧状に形成された回転ガイド17a(図5参照)が設けられる。
【0028】
一方、はさみ金具17の長手方向の一端部が両ガイド壁13a,13bの間に挿入されている状態から取付ねじ16を左回りに回転させると、はさみ金具17は両ガイド壁13a,13bの間で回転を規制されながらプレート枠12から離れる向きに移動し、退避用切欠13cの位置に達するとはさみ金具17が回転して退避用切欠13cに挿入される。
【0029】
上述のように、はさみ金具17は、取付ねじ16を回転させることによって、長手方向の一端部がガイド壁13a,13bに対して上下に突出する状態と、退避用切欠13cに挿入されて長手方向の一端部がガイド壁13a,13bの側方に位置する状態との間で移動し、かつプレート枠12との距離が可変になるのである。
【0030】
プレート枠12の前面には化粧プレート30が結合される。化粧プレート30は、図12ないし図15に示すように、スイッチ本体40に取り付けられたハンドル43の外周形状にほぼ一致する開口窓31を有するプレート主板32を有し、プレート主板32の外周縁にはプレート枠12の外周面を覆う覆い壁33が全周に亘って延長される。また、プレート主板32の背面には覆い壁33の内側において、プレート枠12に設けた各連結溝15にそれぞれ係合可能な連結脚34が突設される。連結脚34の先端部には引掛穴15aに係合する引掛爪34aが形成される。したがって、連結脚34を連結溝15に挿入するとともに引掛爪34aを引掛穴15aに係合させることによって、化粧プレート30がプレート枠12に結合されることになる。覆い壁33は図16に示すように連結脚34の後端よりも後方まで延長されている。
【0031】
ところで、ボディ10に設けた防気壁11の後端部に延長されている噛合部11aには防気蓋20が嵌着される。防気蓋20は、軟質塩化ビニルやゴムのような弾性を有する軟質材料によって形成され、防気壁11の後端面を閉塞する矩形状に形成された蓋部21の周縁の全周に亘って噛合部11aの外周面に重複する重ね部22を有している。さらに、左右の重ね部22にはそれぞれ噛合部11aに設けた固定孔11dに挿通される左右2個ずつの固定脚23が突設され、各固定脚23の先端部には外向きに突出する爪部23aが形成される。なお、重ね部22の厚み寸法は段差部11bの段差にほぼ等しくなっている。
【0032】
しかして、防気蓋20をボディ10の後端部に取り付けると、噛合部11aの外周面に重ね部22が重複し、防気蓋20の弾性および滑り防止突条11cとの摩擦力によって防気蓋20がボディ10に仮固定される。さらに、固定脚23を固定孔11dに挿入すれば、爪部23aが防気壁11の内側で固定孔11dに係止され、防気蓋20がボディ10に固定されることになる。ここに、爪部23aは固定脚23に対して外向きに突出しており、かつ防気蓋20が弾性を有するから、固定脚23を固定孔11dに挿入したときに爪部23aが固定孔11dの周縁に確実に係止され、防気蓋20はボディ10に対して脱落しないように結合されることになる。
【0033】
本実施形態における防気蓋20の蓋部21には、他の部位よりも薄肉に形成された2個の通線部24aが形成されている。各通線部24aは蓋部21の厚み方向の表裏に突出する楕円状に形成された環状突起25に囲まれており、環状突起25の内側形状は一般にスイッチや電源コンセントの配線用のケーブル72として用いられるVVFケーブルの断面の外周形状にほぼ等しくなるように形成される。したがって、環状突起25の内側に切り込みを設けてVVFケーブルであるケーブル72を押し込むようにすると、通線部24aが破れてケーブル72が挿通可能になる。また、通線部24aは2個設けられているから、必要に応じて2本のケーブル72を防気蓋20に挿通可能になっている。
【0034】
本実施形態において説明した防気装置を用いて施工する手順を図6に基づいて説明する。まず、取付枠50にスイッチ本体40を取り付けた状態で、取付枠50をボディ10に保持させる。すなわち、保持爪14bと位置決め突起12bとにより取付枠50をボディ10に結合する。また、この状態で取付ねじ16を取付枠50の長孔56および挿通孔12aに挿通するとともに、はさみ金具17を取付ねじ16に螺合させる。この状態で、はさみ金具17は退避用切欠13cに挿入しておく。その後、ケーブル72を防気蓋30の通線部24aに挿通し、ケーブル72をスイッチ本体40に結線する。ここに、スイッチ本体40における電線との接続部にはいわゆる速結端子を用いており、ケーブル72の先端部において絶縁被覆を剥いて芯線を器体42に設けた電線挿入孔(図示せず)に挿入すると、鎖錠ばねのばね力によって電気的接続と機械的保持とがなされるようにしたものを用いている。この種の端子の構造は周知のものである。
【0035】
ケーブル72をスイッチ本体40に結線した後には、防気蓋20をボディ10に被せる。上述したように、防気蓋20はボディ10の後端部に設けた噛合部11aに嵌着され、固定脚23が固定孔11dに挿入される。このように、ボディ10に防気蓋20を取り付けた状態で、パネル材70に設けた取付孔71にボディ10の防気壁11を挿入し、プレート枠12を施工面W(つまり、パネル材70の室内側面)に当接させた状態として取付ねじ16を締め付けるように回転させる。取付ねじ16を締め付けると、はさみ金具17は退避用切欠13cから引き出され、ガイド壁13a,13bに案内されてプレート枠12に近付く向きに移動する。したがって、パネル材70に形成した取付孔71の周部がプレート枠12とはさみ金具17との間に挟持され、ボディ10がパネル材70に固定される。その後、スイッチ本体40にハンドル43を取り付け、化粧プレート30をプレート枠12に結合すれば、施工が完了するのである。ここに、本実施形態ではパネル材70をプレート枠12とはさみ金具17との間で挟持するものであるから、プレート枠12において取付ねじ16の近傍では比較的大きい力が作用するが、防気壁11が筒状に形成されているから防気壁11がプレート枠12の撓みを抑制することになる。同様に、ガイド壁13a,13bもプレート枠12の補強に寄与する。
【0036】
なお、工場での生産ラインでは、一般にケーブル72の接続を行わず、また輸送中に化粧プレート30やハンドル43のように室内に露出する部分に傷が付くのを防止するために、化粧プレート30やハンドル43の取り付けは現場での施工になる。すなわち、上述した施工手順のうちケーブル72の接続とハンドル43および化粧プレート30の取付以外の作業を行うことになる。また、パネル材70への取付孔71の形成は工場で行われるから現場作業に比較すると正確かつ美麗に形成することが可能である。ところで、施工現場においては、施工面Wに壁紙やクロスを貼着することがある。本実施形態では化粧プレート30の外周部に覆い壁33を設け、図16のように覆い壁33を連結脚34の後端よりも後方まで延長するとともに、プレート枠12を覆い壁33で覆うようにしてあり、この覆い壁33の後端面が施工面Wに当接するように形成してある。したがって、取付孔71の周囲においては壁紙やクロスをプレート枠12の外周に沿って切り取るようにしても、壁紙やクロスの端部が化粧プレート30で覆われることになり、室内側に露出することがない。すなわち、壁紙やクロスの端部の仕上げ施工が容易になる。
【0037】
上述の構成例において防気蓋20に設けた固定脚23を折り曲げてボディ10の固定孔11dに挿入しているが、図5の左部に示しているように、固定脚23を折り曲げずにボディ10に差し込むように固定孔11dを形成してもよい。また、防気蓋20の左右の一方には折り曲げる固定脚23を設け、他方には折り曲げない固定脚23を設ける構成としてもよい。いずれの構成を採用しても、防気蓋20をボディ10に固定することが可能である。
【0038】
上述した構成例では取付枠50として図11に示す形状の金属製のものを用いたが、図17に示す合成樹脂成形品の取付枠60を用いる構成としてもよい。この取付枠60は金属製の取付枠50とほぼ同様の形状を有するものであるが、取付爪46の形状が異なる配線器具(JIS規格において規格化されている大角形連設用の配線器具)に対応するものである。すなわち、図17に示す取付枠60は金属製の取付枠50と同様に、上片62と下片63との左右両端間をそれぞれ側片64a,64bで連結した矩形枠状に形成されており、各側片64a,64bにはそれぞれ3組の器具取付孔65が形成される。つまり、開口窓61には単位寸法の配線器具を3個まで取り付けることが可能になっている。器具取付孔65は左右2個ずつで合計4個を1組として配線器具を取り付けることができる。一方の側片64aに設けた器具取付孔65は側片64aに開設されているのみであるが、他方の側片64bに設けた器具取付孔(図示せず)は、左右方向において側片64bとの距離が可変となった操作片68の両肩部分と側片64bとの間に形成されている。すなわち、側片64bには3個の操作片68が一体に連続するように形成され、各操作片68の上下両端部に切欠状の肩部が形成されるとともに肩部と側片64bとの間に器具取付孔が形成されるのである。この種の構成は既知のものである。しかして、配線器具の左右両側面に突設した取付爪を器具取付孔65に挿入すれば配線器具を取付枠60に保持させることができる。また、操作片68を側片64bとの距離を大きくするように撓ませることによって配線器具を取付枠60から取り外すことが可能になっている。また、この取付枠60においても上片62および下片63には、取付ねじ16が挿通される長孔66と、長孔66の近傍に貫設されたプレート取付孔67とがそれぞれ形成されている。したがって、この取付枠60も金属製の取付枠50と同様にしてボディ20に取り付けることが可能になっている。
【0039】
ところで、上述した構成例では配線器具としてスイッチを例示したが、配線器具としてコンセントを用いる場合には、図18ないし図21に示す形状の化粧プレート30を用いる。この化粧プレート30は基本的にはスイッチ用の化粧プレート30と同様の構成を有しているが、開口窓31の上下方向の寸法および左右方向の寸法がスイッチ用の化粧プレート30よりも小さくなっている。また、スイッチ用の化粧プレート30とのデザイン上の統一感を醸し出すために、開口窓31の周囲にはスイッチ用の化粧プレート30における開口窓31と上下左右の寸法が等しい矩形状の飾り溝35を形成してある。
【0040】
しかして、取付枠50,60に取付可能な器体を有するコンセントであれば、化粧プレート30を図18ないし図21に示すコンセント用の化粧プレート30に交換するだけで、他の構成はスイッチと共用することができる。
【0041】
さらに、上述したように取付枠50,60には単位寸法の配線器具を3個まで取り付けることが可能であり、単位寸法の配線器具としてはスイッチやコンセントのほか、同軸コネクタを備えるTVコンセントやモジュラジャックを備える電話コンセントなども用いることが可能である。スイッチやコンセントに接続するケーブル72としては上述したようにVVFケーブルが用いられるが、TVコンセントであれば同軸ケーブルが用いられ、電話コンセントであれば電話用ケーブルが用いられる。このように配線器具の種類によって用いるケーブルも異なるから、ケーブルを通す必要のある防気蓋20を各種ケーブルに対応可能としておくと利便性が高くなる。
【0042】
そこで、図23ないし図25に示すように、防気蓋20として、形状の異なる3種類の通線部24a〜24cを蓋部21に形成したものを用意しておけば、電源用のケーブル72のほか、同軸ケーブル、電話ケーブルのいずれにも対応可能になる。図示例では通線部24aが電源用のケーブル(VVFケーブル)に対応し、通線部24b,24cがそれぞれ同軸ケーブル、電話ケーブルに対応する。これらの通線部24a〜24cは他の部位よりも薄肉に形成され、それぞれ環状突起25に囲まれている。また、各種類のケーブルに対応する通線部24a〜24cが2個ずつ形成されている。他の構成については上述した防気蓋20と同様の構成を有し、ボディ10に対する取付方も同様である。また、ボディ10は基本的には合成樹脂成形品を用いるが、金属により形成することも可能である。ボディ10を合成樹脂成形品とすれば絶縁性を確保することができ、金属製とすれば高い強度が得られる。
【0043】
(参考例)
第1の実施の形態では、ボディ10と防気蓋20との2部材によって防気装置を構成していたが、本例では、第1の実施の形態におけるボディ10と防気蓋20とを一体化した形状の防気カバー体80を用いる。すなわち、防気カバー体80は、図26ないし図28に示すように、前面が開放され後面が閉塞された形状の防気ボックス81を有し、防気ボックス81の前端縁に外鍔状のプレート枠82を一体に備える形状に形成されている。また、本例ではガイド壁13a,13bとはさみ金具17とを用いる代わりに、配線器具用の取付枠50,60をパネル材70に取り付ける際に従来から用いられているL字状のはさみ金具90(図29参照)を採用する。
【0044】
本例に用いる防気カバー体80に設けた防気ボックス81の後壁にはケーブル72(図1参照)を挿通するための通線孔83が2個形成され、各通線孔83には軟質塩化ビニルあるいはゴムのような弾性を有する軟質材料を用いて形成されたブッシング84がそれぞれ装着される。ブッシング84は、通線孔83の開口縁に係止される係止部84aを周部に備え、係止部84aの内側が薄肉の通線部84bとなっている。この通線部84bに切り込みを設けてケーブル72を通線部84bに押し込むと、ブッシング84を通してケーブル72を外部から防気ボックス81に引き込むことができる。
【0045】
また、プレート枠82は第1の実施の形態と同様に前面に凹所85を有し、凹所85を囲む周壁85aを外周縁の前面に全周に亘って形成しているが、周壁85aの突出寸法は取付枠50の厚み寸法よりも小さくしてある。したがって、取付枠50のプレート取付孔57に挿入される位置決め突起82bは設けているものの、取付枠50をプレート枠82に固定するための保持爪に相当する構成は設けていない。このような構成であっても、位置決め突起82bと周壁85aと取付ねじ16とによって、取付ねじ16を締め付けない状態でも取付枠50をプレート枠82に仮保持させることができるから施工作業に支障は生じない。さらに、左右の周壁85aには化粧プレート30に設けた連結脚34の先端部が挿入される連結溝86が形成され、図30に示すように、連結脚34の先端部の引掛爪34aが係合する引掛孔86aが連結溝86に連続して形成してある。
【0046】
プレート枠82には取付枠50の長孔56を通る取付ねじ16が挿通される挿通孔82aが形成され、挿通孔82aの左右両側であってプレート枠82の後面側にははさみ金具90の一端部を係止する引掛孔87が形成されている。ここに、はさみ金具90は、図29に示すように、L字状に形成されるとともに取付ねじ16が横片91の基部に螺合するように形成され、横片91の先端部にはパネル材70を挟持するための凹凸を有する噛付部93が形成されている。また、縦片92の先端部には、縦片92の先端面の両端部から突出して先端部が互いに近付く向きにL字状に形成された一対の軸部(図示せず)が形成されている。したがって、軸部を引掛孔87に係止し横片91に螺合する取付ねじ16を締め付けると、はさみ金具90が軸部を中心として回転し、噛付部93がプレート枠82との距離を小さくする。要するに、取付ねじ16を緩めた状態で、パネル材70に設けた取付孔71に防気ボックス81をはさみ金具90とともに挿入し、取付ねじ16を締め付けると、はさみ金具90が軸部の回りに回転し、図9に示すように、プレート枠82と噛付部93との間でパネル材70が挟持されることになる。このような構成によって、第1の実施の形態と同様にパネル材70に防気カバー体80を固定することができる。他の構成および機能は第1の実施の形態と同様である。
【0047】
第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、プレート枠12が取付枠50とは別体であったが、本実施形態は図31に示すように、ボディ10における防気壁11の内側に配線器具の取付爪46と係合する器具取付部としての器具取付孔55を設けたものである。すなわち、ボディ10に取付枠50としての機能を持たせるようにしたものである。したがって、取付枠50をボディ10に固定するための保持爪14bや位置決め突起12bは不要になる。この構成では取付枠50が不要になることによって施工用部材の種類が少なくなり、在庫管理が容易になるとともに、施工工数も少なくなる。他の構成および機能については第1の実施の形態と同様である。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の発明は、パネル材に形成した取付孔に一部を埋め込んだ形で配線器具を施工する際に取付孔を通して通気するのを防止する防気装置であって、取付孔に室内側から挿入される筒状の防気壁と、防気壁の一端から外鍔状に一体に突設されパネル材の室内側面に当接するプレート枠と、プレート枠の室内側面に一部が重複する形で配設され配線器具を保持する取付枠と、防気壁とは別に設けられ防気壁における他端の開口を塞ぐ防気蓋とを備え、プレート枠および取付枠を通して挿入される複数本の取付ねじと、各取付ねじに螺合してパネル材の室外側面に当接するはさみ金具とを用いて、プレート枠とはさみ金具との間でパネル材が挟持されるものであり、防気を行う部材である防気壁および防気蓋をはさみ金具によりパネル材に取り付ける構造を採用していることによって、従来のような押さえ金具が不要であり施工性が向上し、結果的に工場の生産ラインで防気装置を含めて配線器具を施工する際に従来構成に比較して短時間で施工が可能になり生産性が向上するという利点がある。また、プレート枠には取付枠を取り付けるから、埋込型の配線器具用に従来から用いられている取付枠に対応させることが可能になり、従来から提供されている配線器具用の施工部材を一部に流用して防気構造を実現できる。しかも、防気蓋が防気壁とは別に設けられているから、形状の異なる防気蓋を用意しておけば、種々のケーブルに対応可能になる。
【0050】
請求項3の発明は、パネル材に形成した取付孔に一部を埋め込んだ形で配線器具を施工する際に取付孔を通して通気するのを防止する防気装置であって、取付孔に室内側から挿入される筒状の防気壁と、防気壁の一端から外鍔状に一体に突設されパネル材の室内側面に当接するプレート枠と、防気壁とは別に設けられ防気壁における他端の開口を塞ぐ防気蓋とを備え、防気壁とプレート枠とからなるボディに配線器具を保持する器具取付部が一体に形成され、プレート枠を通して挿入される複数本の取付ねじと、各取付ねじに螺合してパネル材の室外側面に当接するはさみ金具とを用いて、プレート枠とはさみ金具との間でパネル材が挟持されるものであり、防気を行う部材をはさみ金具によりパネル材に取り付ける構造を採用していることによって、従来のような押さえ金具が不要であり施工性が向上し、結果的に工場の生産ラインで防気装置を含めて配線器具を施工する際に従来構成に比較して短時間で施工が可能になり生産性が向上するという利点がある。また、プレート枠には取付枠を取り付ける必要がなく、部品点数の削減および施工工数の削減につながる。しかも、防気蓋が防気壁とは別に設けられているから、形状の異なる防気蓋を用意しておけば、種々のケーブルに対応可能になる。
【0051】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記プレート枠に前記取付ねじが挿通されるとともに取付ねじに前記はさみ金具が螺合した状態で、前記防気壁と前記プレート枠とからなるボディにはさみ金具が保持されているものであり、取付ねじおよびはさみ金具をボディにあらかじめ取り付けているから、施工の際には取付ねじやはさみ金具をボディに装着する作業が不要であって施工に要する時間が短縮される。
【0052】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記プレート枠に結合されてプレート枠を覆うとともに配線器具の一部を露出させる開口窓を有する化粧プレートを備え、化粧プレートの周部にはプレート枠の外周面よりも外側を覆って先端面がパネル材に当接可能な覆い片が全周に亘って延設されているものであり、パネル材の室内側面に壁紙やクロスを貼着する際に取付孔の周部において壁紙やクロスの端部を化粧プレートの後面側に隠すことができることになり、プレート枠の周囲で壁紙やクロスを切断することが可能になり、結果的に壁紙やクロスの施工作業が容易になる。
【0053】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記防気壁と前記プレート枠とは金属により一体に形成されているものであり、高い強度が得られる。
【0054】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記防気壁と前記プレート枠とは合成樹脂により一体に形成されているものであり、配線器具の周囲の絶縁性がよく、また複雑な形状でも容易に加工することができる。
【0055】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6の発明において、前記防気壁を筒状としており、防気性が高くなるのはもちろんのこと、防気壁と一体化されているプレート枠を補強することになり、はさみ金具を使用する際にプレート枠の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】 同上において化粧プレートおよびハンドルを外した状態の正面図である。
【図3】 同上の縦断面図である。
【図4】 同上の背面図である。
【図5】 同上の横断面図である。
【図6】 同上の施工手順を示す分解断面図である。
【図7】 同上に用いるボディを示す正面図である。
【図8】 同上に用いるボディの縦断面図である。
【図9】 同上に用いるボディの背面図である。
【図10】 同上に用いるボディの横断面図である。
【図11】 同上に用いる取付枠を示す斜視の図である。
【図12】 同上に用いる化粧プレートを示す正面図である。
【図13】 同上に用いる化粧プレートを示す背面図である。
【図14】 同上に用いる化粧プレートを示す一部切欠した側面図である。
【図15】 同上に用いる化粧プレートを示す一部切欠した下面図である。
【図16】 同上に用いる化粧プレートを示す要部断面図である。
【図17】 同上に用いる他の取付枠を示す斜視図である。
【図18】 同上に用いるコンセント用の化粧プレートを示す正面図である。
【図19】 同上に用いるコンセント用の化粧プレートを示す背面図である。
【図20】 同上に用いるコンセント用の化粧プレートを示す一部切欠した側面図である。
【図21】 同上に用いるコンセント用の化粧プレートを示す一部切欠した下面図である。
【図22】 同上に用いるコンセント用の化粧プレートを示す要部断面図である。
【図23】 同上に用いる防気蓋を示す正面図である。
【図24】 同上に用いる防気蓋を示す図である。
【図25】 同上に用いる防気蓋を示す図である。
【図26】 参考例に用いる防気カバー体を示す正面図である。
【図27】 同上に用いる防気カバー体を示す縦断面図である。
【図28】 同上に用いる防気カバー体を示す横断面図である。
【図29】 同上の縦断面図である。
【図30】 同上の横断面図である。
【図31】 本発明の第2の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図32】 従来例を示す分解斜視図である。
【図33】 同上に用いる押さえ金具を示し、(a)は正面図、(b)は施工状態を示す斜視図である。
【図34】 同上に用いる防気カバーを示す正面図である。
【図35】 同上に用いる防気カバーを示す側面図である。
【図36】 同上に用いる防気カバーを示す下面図である。
【符号の説明】
10 ボディ
11 防気壁
12 プレート枠
16 取付ねじ
17 はさみ金具
20 防気蓋
30 化粧プレート
31 開口窓
33 覆い片
40 スイッチ本体
50 取付枠
55 器具取付孔
60 取付枠
70 パネル材
71 取付孔
80 防気カバー体

Claims (7)

  1. パネル材に形成した取付孔に一部を埋め込んだ形で配線器具を施工する際に取付孔を通して通気するのを防止する防気装置であって、取付孔に室内側から挿入される筒状の防気壁と、防気壁の一端から外鍔状に一体に突設されパネル材の室内側面に当接するプレート枠と、プレート枠の室内側面に一部が重複する形で配設され配線器具を保持する取付枠と、防気壁とは別に設けられ防気壁における他端の開口を塞ぐ防気蓋とを備え、プレート枠および取付枠を通して挿入される複数本の取付ねじと、各取付ねじに螺合してパネル材の室外側面に当接するはさみ金具とを用いて、プレート枠とはさみ金具との間でパネル材が挟持されることを特徴とする配線器具用の防気装置。
  2. パネル材に形成した取付孔に一部を埋め込んだ形で配線器具を施工する際に取付孔を通して通気するのを防止する防気装置であって、取付孔に室内側から挿入される筒状の防気壁と、防気壁の一端から外鍔状に一体に突設されパネル材の室内側面に当接するプレート枠と、防気壁とは別に設けられ防気壁における他端の開口を塞ぐ防気蓋とを備え、防気壁とプレート枠とからなるボディに配線器具を保持する器具取付部が一体に形成され、プレート枠を通して挿入される複数本の取付ねじと、各取付ねじに螺合してパネル材の室外側面に当接するはさみ金具とを用いて、プレート枠とはさみ金具との間でパネル材が挟持されることを特徴とする配線器具用の防気装置。
  3. 前記プレート枠に前記取付ねじが挿通されるとともに取付ねじに前記はさみ金具が螺合した状態で、前記防気壁と前記プレート枠とからなるボディにはさみ金具が保持されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の配線器具用の防気装置。
  4. 前記プレート枠に結合されてプレート枠を覆うとともに配線器具の一部を露出させる開口窓を有する化粧プレートを備え、化粧プレートの周部にはプレート枠の外周面よりも外側を覆って先端面がパネル材に当接可能な覆い片が全周に亘って延設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の配線器具用の防気装置。
  5. 前記防気壁と前記プレート枠とは金属により一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の配線器具用の防気装置。
  6. 前記防気壁と前記プレート枠とは合成樹脂により一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の配線器具用の防気装置。
  7. 前記防気壁が筒状であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の配線器具用の防気装置。
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