JP3690245B2 - ガラス粉末の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラス粉末の製造法としては、溶融−急冷−粉砕法が最も一般的な方法である。すなわち、ガラスを構成する主原料(酸化珪素、アルミナ、アルカリ金属化合物など)と、ガラスの溶融温度や物性値(結晶化温度、熱膨張係数、誘電率など)に影響する副原料とを、ともに白金るつぼなどの容器に入れ、ガラスの融点(粘度で1034dPa/s以下になる温度)より200〜300℃高い温度の溶融炉内で加熱溶融させ、十分に均質化・清澄化した後、水中に投入し急冷してガラス化し、その後粉砕することでガラス粉末を製造していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方法によるガラス粉末は、機械的な粉砕によって微粉化されるため、得られる粉末の形状は不定形である。このようなガラス粉末を用いて、たとえば、導電体層と非導電体層からなる積層体(特に薄い導電体層を備えた積層体)を作製した場合、不定形ガラス粉末の尖った先端部で、導電体層が突き破られるなどの問題点があった。また、不定形のガラス粉末を用いた成形体は、空隙が生じやすく成形体密度が低下する問題点もあった。
【0004】
これに対して、上記問題点の生じにくい球形のガラス粉末を作製する方法として、特開平8−91874号公報には、噴霧熱分解法による方法が開示されている。そして、輻射熱により噴霧液滴の熱分解反応を起こさせる噴霧熱分解法では、中空のガラス粉末が生成するが、火炎雰囲気中に液滴を噴霧する噴霧熱分解法により、中実であって球形状のガラス粉末を得ることができるとされている。
【0005】
輻射熱で噴霧液滴を熱分解反応させる場合、液滴自身の温度は上昇するが、雰囲気ガスは輻射熱により暖められにくくそれほど温度上昇しない。したがって、噴霧熱分解炉から導出された、ガラス融液(前駆体)を含むガス流体は容易に冷却が可能であり、この方法によれば、原料のガラス化できる組成範囲を広くすることができるという利点を有している。
【0006】
しかしながら、火炎雰囲気中で噴霧液滴を熱分解反応させる場合、雰囲気ガス自身は、燃焼しているため非常に高い温度に暖められている。この高温雰囲気ガスを急冷させるには極めて多量の低温ガスで希釈する必要があり、雰囲気ガスに含まれるガラス融液を急冷することが困難で、ガラス化できる原料の組成範囲が限定されるという問題点を有している。
【0007】
そこで、本発明の目的は上記問題点を解決し、中空でなく中実であって球形状のガラス粉末を容易に製造する方法を提供することにある。また、中空でなく中実であって球形状のガラス粉末を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のガラス粉末の製造方法は、ガラスの網目形成元素を含む酸化物原料粉末と、前記酸化物原料粉末以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物の水溶液との混合溶液を、噴霧熱分解法により熱処理するガラス粉末の製造方法において、前記噴霧熱分解法における加熱方法は、輻射熱を利用したものであって、前記酸化物原料粉末と前記水溶性化合物の酸化物換算量との全量に占める前記酸化物原料粉末の割合が45重量%未満の場合であって、前記酸化物原料粉末として、製造するガラス粉末の平均粒径の1/5以下であって1/25を超える平均粒径を有する粉末を用いるときには噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の50℃以上とし、製造するガラス粉末の平均粒径の1/25以下の平均粒径を有する粉末を用いるときは噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の20℃以上とすることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のガラス粉末の製造方法は、ガラスの網目形成元素を含む酸化物原料粉末と、前記酸化物原料粉末以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物の水溶液との混合溶液を、噴霧熱分解法により熱処理するガラス粉末の製造方法において、前記噴霧熱分解法における加熱方法は、輻射熱を利用したものであって、前記酸化物原料粉末と前記水溶性化合物の酸化物換算量との全量に占める前記酸化物原料粉末の割合が45重量%以上の場合であって、前記酸化物原料粉末として、製造するガラス粉末の平均粒径の1/5以下であって1/25を超える平均粒径を有する粉末を用いるときには噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の30℃以上とし、製造するガラス粉末の平均粒径の1/25以下の平均粒径を有する粉末を用いるときは噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点以上とすることを特徴とする。
【0011】
また、前記水溶性化合物は塩化物、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩およびぎ酸塩のうち少なくとも1種類であることを特徴とする。
【0012】
さらに、前記混合溶液中の、前記酸化物原料粉末と前記水溶性化合物の酸化物換算量とのトータル濃度は0.05〜20重量%であることを特徴とする。
【0015】
なお、ガラスの網目形成元素としては、Si、Alなどが挙げられる。そして、これら元素を含む酸化物原料粉末としては、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)などの微粉末や、シリカゾル、アルミナゾルのような超微粉末の分散溶液を適宜用いることができる。
【0016】
また、混合溶液を噴霧熱分解法により熱処理するために、たとえば熱分解炉などの加熱雰囲気中に霧状に混合溶液を送り込む方法としては、超音波振動方式、静電霧化方式、2流体ノズル方式など、公知の各種微粒化方式を適宜用いることができる。
【0017】
一般に、特開平8−91874号公報で述べられているように、噴霧熱分解法で合成される粉末は、中空粉末となることが多い。特に原料溶液の粘度が高い場合などは、熱分解反応中に液滴内部で発生したガスで液滴が膨張し、中空粉末となる。
【0018】
本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、噴霧熱分解に用いる原料溶液中の固体原料の割合が多いと、中空粉末になりにくいということが判明した。ガラス組成物のうち、成分割合が多い網目形成元素を含む原料化合物を固体原料とすれば、中実粉末が得られる。
【0019】
また、噴霧熱分解温度をガラスの融点より高い温度にするほど、中空粉末となりにくいことも判明した。これは、熱分解で一度中空状になった反応物も、融点以上では粘度が低く、反応物内部の空隙に溜まったガスを容易に吐き出し、中実粉末となるためである。
【0020】
また、混合溶液中の、酸化物原料粉末と水溶性化合物の酸化物換算量とのトータル濃度を20重量%以下に抑えることで、得られるガラス粉末内部に空隙を残すことは全くなくなった。濃度が20重量%を超えると、原料溶液の粘度が高くなり、わずかに中空状のガラス粉末の生成が認められた。また、原料溶液の濃度は、真球度にも大きな影響を与える。濃度が20重量%を超えると、真球度が0.85未満の楕円形状のガラス粉末が生成する。
【0021】
また、混合溶液中の固体原料の粒径が小さいほど中実真球状になりやすく、固体原料の粒径が大きいほど、中実真球状のガラス粉末を得るためには、融点よりより高い温度で熱処理する必要があることが解かった。
【0022】
霧化される混合溶液の液滴が小さいほど、微粒のガラス粉末を製造することができる。そして、本発明のガラス粉末の製造方法は、ガラス化後の粉砕工程を必要とせず、粉砕に起因する不純物のガラス粉末への混入を防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、実施例をもとに説明する。実施例1〜5はSiO2−Al23−B23−CaO系ガラス粉末(融点920℃)の例であり、実施例6は、SiO2−Al23−B23−BaO系ガラス粉末(融点1030℃)の例である。
【0024】
(実施例1)
まず、出発原料として、ガラスの網目形成元素であるSiを含む酸化物原料粉末としてのアモルファスシリカ(平均粒径50nm)、並びにこのSi以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物としての硝酸アルミニウム、ほう酸および硝酸カルシウムを用意した。次に、各原料を酸化物重量換算で42:7:6:45となるようにそれぞれ正確に秤量分取しビーカーに入れ、これに水を加えて、酸化物換算濃度で0.1〜5wt%の混合溶液を作製した。
【0025】
次に、900〜975℃に調整した、輻射熱加熱方式の縦形噴霧熱分解炉に、超音波霧化機を用いて微粒化した前記混合溶液を、0.1L/時間の速度で霧状に吹き込んで熱分解反応を起こさせ、その後冷却して、表1の試料番号1〜7に示すガラス粉末を得た。
【0026】
(実施例2)
まず、出発原料として、ガラスの網目形成元素であるSiを含む酸化物原料粉末としてのシリカゾル(粒径<5nm)、並びにこのSi以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物としての硝酸アルミニウム、ほう酸および酢酸カルシウムを用意した。次に、各原料を酸化物重量換算で42:7:6:45となるようにそれぞれ正確に秤量分取しビーカーに入れ、これに水を加えて、酸化物換算濃度で0.1〜5wt%の混合溶液を作製した。
【0027】
次に、900〜975℃に調整した、輻射熱加熱方式の縦形噴霧熱分解炉に、超音波霧化機を用いて微粒化した前記混合溶液を、0.1L/時間の速度で霧状に吹き込んで熱分解反応を起こさせ、その後冷却して、表1の試料番号8〜14に示すガラス粉末を得た。
【0028】
(実施例3)
まず、出発原料として、ガラスの網目形成元素であるSiおよびAlを含む酸化物原料粉末としてのアモルファスシリカ(平均粒径50nm)および微粒子アルミナ(平均粒径50nm)、並びにこのSiおよびAl以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物としてのほう酸および酢酸カルシウムを用意した。次に、各原料を酸化物重量換算で42:7:6:45となるようにそれぞれ正確に秤量分取しビーカーに入れ、これに水を加えて、酸化物換算濃度で0.1〜5wt%の混合溶液を作製した。
【0029】
次に、900〜975℃に調整した、輻射熱加熱方式の縦形噴霧熱分解炉に、超音波霧化機を用いて微粒化した前記混合溶液を、0.1L/時間の速度で霧状に吹き込んで熱分解反応を起こさせ、その後冷却して、試料番号15〜21に示すガラス粉末を得た。
【0030】
(実施例4)
まず、出発原料として、ガラスの網目形成元素であるSiおよびAlを含む酸化物原料粉末としてのシリカゾル(粒径<5nm)およびアルミナゾル(粒径<5nm)、並びにこのSiおよびAl以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物としてのほう酸および硝酸カルシウムを用意した。次に、各原料を酸化物重量換算で42:7:6:45となるようにそれぞれ正確に秤量分取しビーカーに入れ、これに水を加えて、酸化物換算濃度で0.1〜30wt%の混合溶液を作製した。
【0031】
次に、900〜975℃に調整した、輻射熱加熱方式の縦形噴霧熱分解炉に、超音波霧化機を用いて微粒化した前記混合溶液を、0.1L/時間の速度で霧状に吹き込んで熱分解反応を起こさせ、その後冷却して、試料番号22〜32に示すガラス粉末を得た。
【0032】
(実施例5)
まず、出発原料として、ガラスの網目形成元素であるSiおよびAlを含む酸化物原料粉末としてのシリカゾル(粒径<5nm)およびアルミナゾル(粒径<5nm)、並びにこのSiおよびAl以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物としてのほう酸および硝酸カルシウムを用意した。次に、各原料を酸化物重量換算で42:7:6:45となるようにそれぞれ正確に秤量分取しビーカーに入れ、これに水を加えて、酸化物換算濃度で5〜30wt%の混合溶液を作製した。
【0033】
次に、1000℃に調整した、輻射熱加熱方式の縦形噴霧熱分解炉に、二流体ノズルを用いて微粒化した前記混合溶液を、0.5L/時間の速度で霧状に吹き込んで熱分解反応を起こさせ、その後冷却して、試料番号33〜36に示すガラス粉末を得た。
【0034】
(実施例6)
まず、出発原料として、ガラスの網目形成元素であるSiおよびAlを含む酸化物原料粉末としてのシリカゾル(粒径<5nm)およびアルミナゾル(粒径<5nm)、並びにこのSiおよびAl以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物としてのほう酸および硝酸バリウムを用意した。次に、各原料を酸化物重量換算で49:11:15:25となるようにそれぞれ正確に秤量分取しビーカーに入れ、これに水を加えて、酸化物換算濃度で5wt%の前駆体溶液を作製した。
【0035】
次に、1000〜1100℃に調整した、輻射熱加熱方式の縦形噴霧熱分解炉に、二流体ノズルを用いて微粒化した前駆体溶液を、0.5L/時間の速度で霧状に吹き込んで熱分解反応を起こさせて、その後冷却して、試料番号37〜39に示すガラス粉末を得た。
【0036】
以上、実施例1〜6で得られたガラス粉末について、走査型電子顕微鏡(SEM)写真を撮り、粒径を求めた。
【0037】
また、走査型電子顕微鏡(SEM)写真を画像解析処理し、下記の式(1)により、ガラス粉末の真球度を求めた。式(1)において、粉末が完全な真球の場合は真球度(R)は1となり、粉末が楕円などになって真球から遠ざかるにつれてRは1より小さくなる。
【0038】
真球度(R)=4πS/L2 ・・・式(1)
ただし、S:ガラス粉末の画像の面積
L:ガラス粉末の画像の周囲長
また、X線回折(XRD)分析法により、ガラスの生成を確認した。
【0039】
さらに、ガラス粉末断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、粉末中に中空部分が認められない場合の粉末の形態を「中実状」とし、認められる場合を「中空状」とした。
【0040】
以上の結果を表1に示す。表1において、*印を付したものは本発明の範囲外のものであり、それ以外はすべて本発明の範囲内のものである。また、表1において,「一部中空状」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)観察視野において、ほとんどの粉末は「中実状」であるが、一部の粉末が「中空状」であったものを指す。
【0041】
【表1】
Figure 0003690245
【0042】
まず、噴霧熱分解法によるガラス粉末の製造方法において、ガラスの網目形成元素を含む酸化物原料粉末と、この原料粉末以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物の酸化物換算量との全量に占める、前記酸化物原料粉末の割合が45重量%未満の場合の例が、実施例1〜2に示されている。
【0043】
酸化物原料粉末として、製造するガラス粉末の平均粒径の1/5以下であって1/25を超える平均粒径を有する粉末を用いるときには、試料番号7のように、噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の50℃以上とすることにより、中実真球状(真球度0.85以上)のガラス粉末を得ることができる。
【0044】
これに対して、噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点未満の場合には、試料番号1のように、X線回折でわずかに結晶化のピークが認められ、目的のガラス組成物を得ることができない。また、噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点以上であって50℃未満の場合は、たとえガラス粉末の平均粒径の1/5以下であって1/25を超える平均粒径の原料粉末を用いたとしても、試料番号3、5のように、一部中空状のガラス粉末しか得ることができない。また、ガラス粉末の平均粒径の1/5を超える平均粒径の原料粉末を用いた場合には、たとえ噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点の50℃以上であっても、試料番号6のように、一部中空状のガラス粉末しか得ることはできない。
【0045】
また、酸化物原料粉末として、製造するガラス粉末の平均粒径の1/25以下の平均粒径を有する粉末を用いるときには、試料番号11〜14のように、噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の20℃以上とすることにより、中実真球状(真球度0.85以上)のガラス粉末を得ることができる。
【0046】
これに対して、噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点未満の場合には、試料番号8のように、X線回折でわずかに結晶化のピークが認められ、目的のガラス組成物を得ることができない。また、噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点以上であって20℃未満の場合は、たとえガラス粉末の平均粒径の1/25以下の平均粒径の原料粉末を用いたとしても、試料番号9、10のように、一部中空状のガラス粉末しか得ることができない。
【0047】
次に、噴霧熱分解法によるガラス粉末の製造方法において、ガラスの網目形成元素を含む酸化物原料粉末と、この原料粉末以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物の酸化物換算量との全量に占める、前記酸化物原料粉末の割合が45重量%以上の場合の例が、実施例3〜6に示されている。
【0048】
酸化物原料粉末として、製造するガラス粉末の平均粒径の1/5以下であって1/25を超える平均粒径を有する粉末を用いるときには、試料番号19、21のように、噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の30℃以上とすることにより、中実真球状(真球度0.85以上)のガラス粉末を得ることができる。
【0049】
これに対して、噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点未満の場合には、試料番号15のように、X線回折でわずかに結晶化のピークが認められ、目的のガラス組成物を得ることができない。また、噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点以上であって30℃未満の場合は、たとえガラス粉末の平均粒径の1/5以下であって1/25を超える平均粒径の原料粉末を用いたとしても、試料番号17のように、一部中空状のガラス粉末しか得ることができない。また、ガラス粉末の平均粒径の1/5を超える平均粒径の原料粉末を用いた場合には、たとえ噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点の30℃以上であっても、試料番号18のように、一部中空状のガラス粉末しか得ることはできない。
【0050】
また、酸化物原料粉末として、ガラス粉末の平均粒径の1/25以下の平均粒径を有する粉末を用いるときには、試料番号23〜31、33〜35、38、39のように、噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点以上とすることにより、中実真球状(真球度0.85以上)のガラス粉末を得ることができる。
【0051】
これに対して、噴霧熱分解温度がガラス粉末の融点未満の場合には、試料番号22、37のように、X線回折でわずかに結晶化のピークが認められ、目的のガラス組成物を得ることができない。また、混合溶液中の、酸化物原料粉末と水溶性化合物の酸化物換算量とのトータル濃度が20重量%を超える場合には、試料番号32のように、溶液の粘度が高すぎて超音波霧化機により液滴が発生せず、ガラス粉末を得ることができない。また、たとえガラスを得られたとしても、試料番号36のように、ガラスの真球度が悪くなる。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の製造方法によれば、中実状であって真球度が0.85以上の球形状のガラス粉末を容易に製造することができる。

Claims (4)

  1. ガラスの網目形成元素を含む酸化物原料粉末と、前記酸化物原料粉末以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物の水溶液との混合溶液を、噴霧熱分解法により熱処理するガラス粉末の製造方法において、前記噴霧熱分解法における加熱方法は、輻射熱を利用したものであって、前記酸化物原料粉末と前記水溶性化合物の酸化物換算量との全量に占める前記酸化物原料粉末の割合が45重量%未満の場合であって、前記酸化物原料粉末として、製造するガラス粉末の平均粒径の1/5以下であって1/25を超える平均粒径を有する粉末を用いるときには噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の50℃以上とし、製造するガラス粉末の平均粒径の1/25以下の平均粒径を有する粉末を用いるときは噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の20℃以上とすることを特徴とする、ガラス粉末の製造方法。
  2. ガラスの網目形成元素を含む酸化物原料粉末と、前記酸化物原料粉末以外のガラス形成元素を含む水溶性化合物の水溶液との混合溶液を、噴霧熱分解法により熱処理するガラス粉末の製造方法において、前記噴霧熱分解法における加熱方法は、輻射熱を利用したものであって、前記酸化物原料粉末と前記水溶性化合物の酸化物換算量との全量に占める前記酸化物原料粉末の割合が45重量%以上の場合であって、前記酸化物原料粉末として、製造するガラス粉末の平均粒径の1/5以下であって1/25を超える平均粒径を有する粉末を用いるときには噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点の30℃以上とし、製造するガラス粉末の平均粒径の1/25以下の平均粒径を有する粉末を用いるときは噴霧熱分解温度をガラス粉末の融点以上とすることを特徴とする、ガラス粉末の製造方法。
  3. 前記水溶性化合物は塩化物、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩およびぎ酸塩のうち少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1または2に記載のガラス粉末の製造方法。
  4. 前記混合溶液中の、前記酸化物原料粉末と前記水溶性化合物の酸化物換算量とのトータル濃度は0.05〜20重量%であることを特徴とする、請求項1〜3のうちのいずれかに記載のガラス粉末の製造方法。
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