JP3690114B2 - 回路遮断器 - Google Patents
回路遮断器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3690114B2 JP3690114B2 JP14366298A JP14366298A JP3690114B2 JP 3690114 B2 JP3690114 B2 JP 3690114B2 JP 14366298 A JP14366298 A JP 14366298A JP 14366298 A JP14366298 A JP 14366298A JP 3690114 B2 JP3690114 B2 JP 3690114B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit breaker
- switch
- handle
- base
- pin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
- H01H71/00—Details of the protective switches or relays covered by groups H01H73/00 - H01H83/00
- H01H71/10—Operating or release mechanisms
- H01H71/12—Automatic release mechanisms with or without manual release
- H01H71/46—Automatic release mechanisms with or without manual release having means for operating auxiliary contacts additional to the main contacts
Landscapes
- Breakers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、電灯分電盤用協約形配線用遮断器のような外観で構成された小形の回路遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
日本工業規格JIS−C8370の付属書5による電灯分電盤用協約形配電線用遮断器のような外観の配電線用遮断器としては、図27〜図29に示されたような構成の回路遮断器がある。図27(a)は、例えば特公平1−056493号公報に示されたものと同様の従来の回路遮断器を示す正面断面図であり、閉路状態を示す。図27(b)は、図27(a)に示す回路遮断器の側面図である。図28は図27の回路遮断器が開路状態であるときを示す正面断面図、図29は図27の回路遮断器がトリップ動作した瞬間を示す正面断面図、図30はバイメタルと電源側端子との接続状態を示す拡大正面図である。
以上
【0003】
図27において、1はベースであり、合成樹脂で形成されている。2はベース1から突出した軸1aを中心に回動可能に支承されたハンドルである。3は軸1aに装着されたひねりばねであり、その一端をベース1に、他端をハンドル2に掛合させ、ハンドル2を反時計方向に付勢するものである。4はU字状に形成された連結ピンであり、一方の脚部はハンドル2から突出した突起部2aに設けられた貫通孔2bに回動可能に挿入されている。
【0004】
5は可動接触子であり、ベース1に軸止された軸6に回動可能に支持され、一方の回動端部に対をなす第1のラッチ面5aと第2のラッチ面5bとを有し、他端部に可動接点5cが固着されている。7は係止部7aを有する係止レバーであり、可動接触子5と同様に軸6に回動可能に支持され、軸6に巻装されたひねりばね8によって、可動接触子5の付勢方向と反対方向に常時付勢されている。9はローラであり、連結ピン4の他方の脚部に回動可能に挿入され、常時は第一のラッチ面5aおよび第二のラッチ面5bと係止部7aにて挟持されている。
【0005】
12は可動接触子5に固着された第1のばね掛け軸、13はベース1に軸止された第2のばね掛け軸、14は第1のばね掛け軸12と第2のばね掛け軸13との間に張架された引張りばねである。15はベース1に固定された固定接触子であり、可動接点5cに対向するように固定接点15aが固着されている。16は電磁引き外し装置であり、17はベース1に取付けられ電磁引き外し装置16の磁路を形成するヨーク、18は電磁コイルである。電磁コイル18は一端が固定接触子15に、他端が負荷側端子19に電気的に接続されている。
【0006】
20は線押さえ、21は端子ねじであり、負荷側端子19に外部導体(図示せず)を接続するものである。22は電磁コイル18が励磁されると押しばね23の付勢力に抗して図中で左方向へ吸引されるプランジャ、24はこのプランジャ22が吸引されたときに左方向へ駆動されるロッドである。29は可撓導体であり、一端が可動接触子5に電気的に接続され、他端がバイメタル30に電気的に接続されている。31はバイメタル30に装着された絶縁チューブである。32は銅または銅合金材料で形成された電源側端子であり、図30に示すように、一端は鉄板等の磁性材料で形成されたアークランナ33を介してバイメタル30と電気的に接続され、他端は線押さえ34と端子ねじ35により外部導体(図示せず)を接続する。36は調整ねじであり、電源側端子32の垂直端子片32aに形成された雌ねじ部に螺着され、アークランナ33のバイメタル30との溶着部に作用して、バイメタル30の先端部30aと係止レバー7の一端部7b間の間隙を調整する。37は両接点5c,15a間に発生するアークを消弧する消弧装置である。
【0007】
このような従来の回路遮断器においては、図27に示す回路遮断器の閉路状態、および図28に示す回路遮断器の開路状態の何れの場合にも、ローラ9は可動接触子5の第1のラッチ面5aおよび第2のラッチ面5bと係止レバー7の係止部7aとの間に挟持されて連結ピン4が係止されている。図28に示す回路遮断器の開路状態からハンドル2を時計方向へオン操作すると、ハンドル2の突起部2aと連結ピン4とで形成されるトグルリンク機構がデッドポイントを越えて伸長し、可動接触子5は軸6を中心に反時計方向に回動し、可動接点5cが固定接点15aに接触し、図27に示す閉路状態となる。
【0008】
次に、図27に示す回路遮断器の閉路状態からハンドル2を反時計方向にオフ操作すると、ハンドル2の突起部2aと連結ピン4とで形成されるトグルリンク機構がデッドポイントをこえて屈曲し、可動接触子5は軸6を中心に時計方向に回動し、可動接点5cが固定接点15aから開離され、図28に示す開路状態となる。
【0009】
次に、図27に示す回路遮断器の閉路状態において、電路に過電流が流れた場合には、バイメタル30の先端部30aが湾曲して係止レバー7の一端部7bを押圧するか、またはプランジャ22が作動してロッド24で係止レバー7の他端部7cを押圧して、係止レバー7を軸6を中心として時計方向に回動させ、ローラ9が可動接触子5の第1のラッチ面5aおよび第2のラッチ面5bと係止レバー7の係止部7aとの間に挟持されていたのが解除される。このローラ9の解除により連結ピン4の係止が解かれ、引張りばね14の付勢力により可動接触子5が軸6を中心に時計方向に回動し、可動接点5cが固定接点15aから開離され、図29に示すようなトリップ瞬間状態となる。
【0010】
その後は、ひねりばね3の付勢力によりハンドル2が反時計方向に回動し、ローラ9が第1のラッチ面5aおよび第2のラッチ面5bと係止レバー7の係止部7aとの間に移動し、ローラ9が第1のラッチ面5aおよび第2のラッチ面5bと係止部7aとの間に挟持されて連結ピン4が係止され、ハンドル2は図28に示す開路状態と同様な位置に移動し、自動的にリセットされるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の回路遮断器は、電磁引き外し装置16が大きな場所を必要としていたために、1極品の回路遮断器と同じ外形寸法の2極品の回路遮断器を製作することは困難であった。即ち、例えば前記の電灯分電盤用協約形配線用遮断器では、図27(b)に示すように、1極品の場合の幅寸法は25mmとし、2極品の場合の幅寸法は50mmにすることが規定されている。しかし、近年1極品の幅寸法で2極品の回路遮断器を構成し、回路遮断器のトリップ状態を電気的に表示する警報スイッチ、または回路遮断器の開閉状態を電気的に表示する補助スイッチを内蔵したものを求められている。
【0012】
このような場合、上記のような従来の構成では、1極品の幅寸法で2極の回路遮断器を構成し、警報スイッチまたは補助スイッチを内蔵することは極めて困難であった。特に、漏電引き外し機能を有する構成、即ち、漏電遮断器の場合は、零相変流器や制御回路などを付加する必要があるので1極品の幅寸法で2極の回路遮断器を構成し、警報スイッチまたは補助スイッチ等の付属装置を内蔵することは極めて困難であった。そこで、回路遮断器に付属装置を装着する場合には、図27(b)に2点鎖線で示すように、回路遮断器の開閉機構部と連動した警報スイッチまたは補助スイッチを収納した付属装置40を回路遮断器のベース1の外部に装着していたので、電灯分電盤に装着するときに広い取付スペースを必要とし、電灯分電盤が大きくなるとともに、付属装置40の有無により電灯分電盤の大きさが異なり、電灯分電盤を標準化できないという問題点があった。
【0013】
また、付属装置40を回路遮断器のベース1の外部に装着する場合には、ベース1に貫通孔(図示せず)を設けて開閉機構部と警報スイッチまたは補助スイッチとを連結するとともに、警報スイッチまたは補助スイッチを収納した専用のケースを設けなければならないので、例えば付属装置40として警報スイッチ付から補助スイッチ付に改造する場合、または補助スイッチ付から警報スイッチ付への改造の場合には、ベース1の貫通孔の穿設位置および警報スイッチまたは補助スイッチを収納した専用のケースに取替えなければならず、改造作業が難しいという問題点もあった。
【0014】
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたもので、第1の目的は、電灯分電盤用協約形配線用遮断器における1極品の構成と同じ幅寸法で2極の回路遮断器を得るととともに、警報スイッチまたは補助スイッチを内蔵することができ、スイッチの有無に係わらず外形寸法が同一であり、電灯分電盤への取付が容易な回路遮断器を得るものである。
また、第2の目的は、警報スイッチ付から補助スイッチ付への改造、または補助スイッチ付から警報スイッチ付への改造が容易な回路遮断器を得るものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る回路遮断器においては、ベースとカバーよりなる絶縁筐体と、この絶縁筐体の内部に配設され外部からオン、オフ操作可能なハンドルと、絶縁筐体のベースに装着された固定接触子と、この固定接触子に対向して接離する可動接触子と、この可動接触子を駆動するクロスバーと、このクロスバーに係合するアームと、一端がこのアームにローラピンを介して係合し他端がハンドルに係合してトグルリンク機構を構成するハンドルアームと、過電流に応動して上記トグルリンク機構を作動させる過電流引き外し装置と、ベースの正面部と隣接する背面部の他極に設けられハンドルに軸支されたガイドプレートと、このガイドプレートとハンドルに係合しガイドプレートとハンドルを常に所定の関係位置に付勢するハンドルバネと、一端がガイドプレートに回動自在に装着され他端がクロスバーに回動自在に装着された連結ピンとを備えた回路遮断器において、ベースの正面部と隣接する背面部とを隔離する極間隔壁からベースの背面部側に突出したピンと、このピンに回動自在に装着されたスイッチ操作部材と、このスイッチ操作部材に係合し外部に接点信号を出すスイッチと、このスイッチを取り付けるスイッチ取付板とを設けることにより、回路遮断器に状態検出手段を付加したものである。
【0016】
また、回路遮断器のトリップ状態を検出するスイッチ操作部材と、回路遮断器のオン状態を検出するスイッチ操作部材は、その形状を異とし、かつ、トリップ状態、もしくはオン状態の検出に応じて、スイッチ操作部材を使い分けるようにしたものである。
【0017】
また、回路遮断器がトリップ動作時に、極間隔壁に形成された連通孔を通して、ローラピンがスイッチ操作部材を押圧し、スイッチを作動させるようにしたものである。
【0018】
また、回路遮断器がオン動作時に、連結ピンがスイッチ操作部材を押圧し、スイッチを作動させるようにしたものである。
さらにまた、不平衡電流に応動してトグルリンク機構を作動させる漏電引き外し装置を設けたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図4は、この発明の一実施の形態である回路遮断器の一部を切り欠いて内部を示す正面断面図である。なお、この実施の形態における回路遮断器の外形寸法は、日本工業規格JIS−C8370の付属書5による電灯分電盤用協約形配線用遮断器において規定された1極品の場合の寸法に適合する大きさになされたものである。
【0020】
図1〜図4において、40は第1のカバー、41はベース、42は第2のカバー(図4に示す)であり、いずれも合成樹脂で形成されている。43は上記第1のカバー40とベース41と第2のカバー42からなる絶縁筐体であり、前記のように電灯分電盤用協約形配線用遮断器の1極品の大きさに形成されている。44は固定接触子、45はこの固定接触子44に固着された固定接点、46はこの固定接点45に対向して接離する可動接点47を有する可動接触子である。
【0021】
48は、図7に示すような形状に合成樹脂で形成されたクロスバーであり、一端が後記する軸71に回動自在に支持され、両極に並設されたそれぞれの可動接触子46の一端が嵌込み保持されている。49は接圧ばねで、可動接触子46とクロスバー48との間に介装されて可動接点47が固定接点45に接触する方向に常時付勢する。50はクロスバー48を時計方向に付勢するクロスバーバネである。51は可撓導体であり、一端は可動接触子46に接続され、他端は後記する過電流引き外し機構部60のバイメタル62の自由端62aに接続されている。52は両接点45,47間に発生するアークを消弧する消弧装置である。
【0022】
60は過電流引き外し機構部であり、詳細な構造について図8〜図10に基づき説明する。61は銅または銅合金等の導電材料を折り曲げて形成された電源側端子であり、水平端子部61aと、垂直端子部61bと、傾斜端子部61cと、この傾斜端子部61cの根元から切り曲げられて垂下した垂下端子部61dとで形成され、ベース41の溝41a(図1に示す)に挿着されている。62は平板状のバイメタルであり、一端が電源側端子61の傾斜端子部61cに溶着されている。63は固定鉄片であり、鉄板等の磁性材料をコ字状に折り曲げて形成され、雌ねじ部を有する基板部63aが電源側端子61の垂直端子部61bと垂下端子部61dとの間に配設されている。
【0023】
64は一方の極(図1〜図3に示す側の極)における固定鉄片63に対向して配設された可動鉄片であり、鉄板等の磁性材料で形成され、その中央部が後記するフレーム70に保持された軸65に回動自在に支持されている。66は固定鉄片63に螺着された調整ねじであり、図8に示す状態からねじ込むことにより、電源側端子61の垂下端子部61dを図10に示す位置へ押し込み、または、もとの位置に戻すことにより、これが垂直端子部61bに作用して、傾斜端子部61cの垂下端子部61dの幅L1(図9に示す)より狭い幅L2の根元部61eを変形させ、これにより、バイメタル62が図10に示すように変形して、バイメタル62の自由端62aと後記する係止レバー72の第1の係合片72aとの隙間Gを調整する。
【0024】
図1に示す69は開閉機構部である。70は開閉機構部69を支持するフレームであり、一部を切り欠いて図示しているが、ベース41と第1のカバー40との間に植設された軸65と軸92により支持されている。72は図11に示すような形状に形成された係止レバーであり、その一端にバイメタル62の自由端62aが矢印方向に湾曲時に係合する第1の係合片72aと、他端に後記するローラ79に係合するL字状の第2の係合片72bと、後記するトリップレバー91が係合する第3の係合片72cが形成され、軸65に回動自在に軸支されている。
【0025】
73は図12に示すような形状に形成されたアームであり、後記するハンドルアーム74に軸支されたローラピン75を案内するガイド溝73aと、クロスバー48の突起部48aを押圧する押圧部73bが形成され、軸65に回動自在に軸支されている。74は図13に示すような形状に形成されたハンドルアームであり、一端に軸支されたローラピン75を介してガイド溝73aに係合している。
【0026】
図1に示す76は合成樹脂で形成されたハンドルであり、外周面から突出する第1の突起76aと、端面から突出する第2の突起部76bと、背面部の端面から突出する第3の突起部76cを有し、絶縁筐体43の内部に配設され外部からオン,オフ操作が可能であり、第1の突起部76aに嵌挿された軸77を介してハンドルアーム74に連動している。78はフレーム70に軸止されたハンドル軸であり、ハンドル76を回動自在に支持している。79はローラであり、ハンドルアーム74に装着されたローラピン75に回動自在に挿着されている。
【0027】
図1に示す80は固定接触子44から負荷側端子81間を電気的に接続する導体、82は導体80が貫通し電路の不平衡電流を検出する零相変流器である。83は零相変流器82で検出した零相電流を制御する制御回路部であり、基板に装着された抵抗器、コンデンサおよびIC等の電子部品により構成されている。84は漏電引き外し機構部であり、電磁石部87と、プランジャ88と、漏電動作時にベース41の上端面41bから突出して漏電動作したことを表示する漏電トリップ表示子すなわち漏電トリップ表示ボタン89と、この漏電トリップ表示ボタン89を突出させる方向に付勢する表示ボタンバネ90等により構成されている。
【0028】
91は、図14に示すような形状に形成されたトリップレバーであり、プランジャ88の先端部と当接するプランジャ係合部91aと、トリップ表示ボタン89の一端に形成されたラッチ部89aに係合するラッチ係合部91bと、係止レバー72の第3の係合片72cと係合するレバー係合部91cとで形成され、軸92により回動自在に軸支されている。93は軸92に装着されたトリップレバーバネであり、トリップレバー91を常時反時計方向へ付勢する。
【0029】
図4〜図6に示す回路遮断器ベース41の背面部には、正面部の開閉機構部69に隣接する他極の端子、過電流引き外し機構部等を含む通電部材、および表示用補助部材が構成されている。図において、44〜52、60〜66、80、81は上記図1に示すものと同様なものであり、その説明を省略する。
【0030】
95はハンドル76に軸支されたガイドプレート、96はガイドプレート95とハンドル76の間に係合しガイドプレート95とハンドル76を常に所定の関係位置に保持するように付勢するハンドルバネ、97はガイドプレート95とクロスバー48とを回動自在に連結するU字状の連結ピンである。ガイドプレート95とハンドルバネ96と連結ピン97は、ベース41の極間隔壁41cにより正面部の開閉機構部69から絶縁している。
【0031】
また、ガイドプレート95とハンドルバネ96と連結ピン97は、ハンドル76およびクロスバー48等の絶縁部材の一端に直接係合している。98は連動部材としてのトリップバーであり、一端部にバイメタル62の自由端62aが湾曲時に係合する第1の突起98aと、ほぼ中間部に図1に示す正面部へ突出し係止レバー72と係合する第2の突起98bとが形成され、軸65に軸支されている。
【0032】
図4に示す201は内部付属装置としての警報スイッチ装置であり、回路遮断器のトリップ動作に連動して外部に接点信号を出すための警報スイッチ101と、この警報スイッチ101を取付けるスイッチ取付板102と、スイッチ取付板102とベース41の極間隔壁41cとの間に装着され、開閉機構部69のトリップ動作に連動するように構成された警報スイッチ操作部材である警報スイッチ操作カム103とで構成されている。警報スイッチ装置201の詳細構造およびその組立方法を図15〜図17に基づき説明する。なお、請求項で述べている状態検出手段およびスイッチ操作部材とは、それぞれ警報スイッチ装置201および警報スイッチ操作カム103のことである。
【0033】
警報スイッチ操作カム103は合成樹脂で図15に示す形状に形成され、基部103aと、この基部103aから一方側に突出し、開閉機構部69のハンドルアーム74に軸支されたローラピン75(図3,図6に示す)と係合するカム係合片103bと、基部103aの他方側に突出し後記するスイッチレバー101bと係合するカム係合ピン103cとで構成されている。
【0034】
また、図17(a)に示すように、ベース41の正面部と隣接する背面部とを隔離する極間隔壁41cの一部分を除去して背面部と正面部が繋がるように連通孔41eが形成され、この連通孔41eの近傍でベース41の背面部側から突出した第一のピン41dが形成され、この第一のピン41dに警報スイッチ操作カム103の貫通孔103dが挿着される。警報スイッチ操作カム103は、第一のピン41dを支点に回動可能であり、カム係合片103bがベース41の連通孔41eから正面部に突出して、回路遮断器がトリップ動作時にローラピン75と係合する。
【0035】
スイッチ取付板102は、合成樹脂で図16に示す形状に形成され、取付台102aと、この取付台102aに形成される複数の貫通孔102bと、取付台102aの一方側に突出する複数のスイッチ取付ピン102cと、取付台102aの他方側に突出し極間隔壁41cと取付台102aとの間に警報スイッチ操作カム103の基部103aが回動可能な間隙を形成する突出部102dおよびピン102eとで構成されている。また、スイッチ取付板102は、図17(b)に示すように、複数の貫通孔102bが第一のピン41dおよび第二のピン41fに挿着される。
【0036】
警報スイッチ101は、図17(c)に示すように、その取付孔101aがスイッチ取付ピン102cに挿着され、スイッチレバー101bの自由端が警報スイッチ操作カム103の係合ピン103cと係合するように装着される。104は警報スイッチ101の接点信号を外部へ取出すリード線であり、警報スイッチ101の端子に半田付けされている。
【0037】
上記の構成において、過電流引き外し機構部60の部分は、図18に示すように一体化された機構で筐体に嵌込まれている。即ち、過電流引き外し機構部60は、電源側端子61と、この電源側端子61の傾斜端子部61cに一端が接続されたバイメタル62と、このバイメタル62を流れる電流に応じて電磁力を発生する固定鉄片63と、バイメタル62の自由端62aに可撓導体51を介して接続された可動接触子46とをそれぞれ一対備えたもので、筐体に嵌込んだ後は、部品の締付け、あるいは、通電部分の接続などを不要にしている。
【0038】
また、漏電引き外し機構部84の部分は、図19に示すように一体化された機構で筐体に嵌込まれている。即ち、一対の負荷側端子81と、この負荷側端子81に主導体80を介して接続され可動接触子46と接離するようになされた一対の固定接触子44と、主導体80に設けられた零相変流器82と、この零相変流器82の出力を検出して漏電引き外しの信号を発生する制御回路部83と、上記漏電引き外しの信号により作動する電磁石部87と、電磁石部87の作動に応動する漏電トリップ表示ボタン89とを備えたもので、筐体に嵌込んだ後は、部品の締付け、あるいは、通電部分の接続などを不要にしている。
【0039】
さらに、開閉機構69の部分は、図20に示すように一体化された機構で筐体に嵌込まれている。即ち、手動操作用ハンドル76と、この手動操作用ハンドル76の動作に連動するハンドルアーム74などのリンク機構と、このリンク機構に連結され上記可動接触子46が嵌込まれるように形成されたクロスバー48と、上記一対の固定鉄片63の内、一方の極の固定鉄片63の電磁力により吸引される可動鉄片64と、上記可動鉄片64または上記一方の極側のバイメタル62により駆動されて引き外し動作を生じさせる係止レバー72と、電磁石部87が作動したとき漏電トリップ表示ボタン89を応動させると共に引き外し動作を生じさせるトリップレバー91と、これらの部品を組立てるためのフレーム70とを備えたもので、筐体に嵌込んだ後は部品の締付けなどを不要にしている。
【0040】
さらにまた、トリップバー98の部分は、図21に示すように一体化された機構で筐体に嵌込まれている。即ち、一対のバイメタル62の内、他方の極のバイメタル62により駆動されるように形成されたトリップバー98と、このトリップバー98に他方の極の固定鉄片63の電磁力により吸引される可動鉄片67とを備えたもので、筐体に嵌込んだ後は、部品の締付けなどを不要にしている。
【0041】
なお、一体化された機構以外の消弧装置52、ガイドプレート95、連結ピン97、警報スイッチ101、スイッチ取付板102、あるいは、警報スイッチ操作カム103等も、筐体や各機構に嵌込むだけで、部品の締付け、あるいは、通電部分の接続などは不要になされている。
【0042】
次に、動作について説明する。
図1に示す回路遮断器が閉路状態において、即ち、図22に細部を示した状態において、ハンドル76を時計方向にオフ操作すると、ハンドル76の突起部76aとハンドルアーム74と軸77とで形成されるトグルリンク機構がデッドポイントを越えて屈曲し、クロスバーバネ50の付勢力によりクロスバー48が軸71を中心に時計方向に回動し、図2及び細部を図23に示すようにクロスバー48に保持された可動接触子46の可動接点47を固定接点45から開離させ、さらに回動してフレーム70の端面70aとクロスバー48の端面48bとが当接した位置で停止し、開極動作を完了する。
【0043】
次に、図1の閉路状態において、電路に過電流が流れると、バイメタル62の自由端62aが矢印方向に湾曲して係止レバー72の第1の係合片72aを押圧するか、または、可動鉄片64が固定鉄片63に吸引されると、可動鉄片64の下端部64aがトリップバー98の第2の突起98bを介して第1の係合片72aを押圧する。この押圧により、係止レバー72は軸65を中心に反時計方向に回動し、ローラ79と係止レバー72の第2の係合片72bとの係合が解除される。
【0044】
次に、ハンドルアーム74の係合が解除されると、図3に示すように、クロスバー48はクロスバーバネ50の付勢力により軸71を支点として時計方向に回動し、可動接点47を固定接点45から開離させ、さらに回動してフレーム70の端面70aとクロスバー48の端面48bとが当接した位置で停止し、開極動作を完了する。
【0045】
このとき、図6に示す隣接する他極において、ハンドル76はハンドルバネ96により常にガイドプレート95と同一関係位置に保持されるように付勢されている。従って、ハンドル76は、クロスバー48と、連結ピン97と、ガイドプレート95とで構成されるリンク機構のガイドプレート95の動きに連動して、ハンドルバネ96の付勢力によりオフ位置方向に回動し、図6および図3に示すようなオン,オフの中間位置であるトリップ位置に停止して、回路遮断器がトリップ状態になったことを表示する。
【0046】
また、この時、図6に示すように、ハンドルアーム74に軸支されたローラピン75が警報スイッチ操作カム103のカム係合片103bに係合して押圧し、警報スイッチ操作カム103を第一のピン41dを支点として時計方向へ回動させるので、カム係合ピン103cも時計方向へ回動し、スイッチレバー101bを押圧して警報スイッチ101の接点(図示せず)を切換え、リード線104(図4に示す)を介して警報出力を出し、ランプを点灯またはブザーを鳴らして回路遮断器がトリップ動作したことを電気的に表示する。
【0047】
次に、漏電引き外し機構部84の動作について説明する。
図1に示す回路遮断器が閉路状態において、電路に不平衡電流が流れると、零相変流器82が零相電流を検出して、その電流信号を制御回路部83に送り、この制御回路部83は零相電流の値が所定値を越えると漏電引き外し機構部84内の電磁コイル87を励磁する。
【0048】
電磁石部87の励磁によってプランジャー88が矢印方向に吸引されると、プランジャー88の先端部でトリップレバー91を軸92を中心に時計方向に回動させ、同時にトリップレバー91のレバー係合部91cで係止レバー72の第3の係合片72cを押圧して、ローラ79と係止レバー72の第2の係合片72bとの係合が解除される。即ち、図3に示すと同様に開閉機構部69をトリップ動作させる。
【0049】
これと同時に、漏電トリップ表示ボタン89の一端に形成されたラッチ部89aとトリップレバー91のラッチ係合部91bとで構成されるラッチ機構を図3に一点鎖線で示すように解除することにより、漏電トリップ表示ボタン89は図3の一点鎖線で示すように表示ボタンバネ90の付勢力によりベース41の上端面41aより突出して、漏電動作したことを表示する。
【0050】
次に、漏電事故原因を除去した後にハンドル76を時計方向(図1において)に回動してリセット操作すると、開閉機構部69のリセット動作と併行して、ハンドル76の第2の突起部76bが表示ボタン89の受け部89bを押圧する。この押圧により、表示ボタンバネ90の付勢力に抗して漏電トリップ表示ボタン89を下降させ、トリップレバー91のラッチ係合部91bと漏電トリップ表示ボタン89のラッチ部89aがトリップレバーバネ93および表示ボタンバネ90の付勢力により再度係合状態となり、リセット操作を完了する。従って、回路遮断器は図2に示す開路状態となる。
【0051】
この実施の形態1の回路遮断器の構成によれば、ベース41の正面部と隣接する背面部とを隔離する極間隔壁41cに形成された連通孔41eと、この連通孔41eの近傍でベース41の背面部側に極間隔壁41cから突出した第一のピン41dと、この第一のピン41dに回動自在に装着された警報スイッチ操作カム103と、この警報スイッチ操作カム103に係合し、外部に接点信号を出すための警報スイッチ101とを設け、回路遮断器がトリップ動作時に連通孔41eを通してローラピン75が警報スイッチ操作カム103を押圧し警報スイッチ101を作動させるようにしたので、電灯分電盤用協約形配線用遮断器における1極品の構成と同じ幅寸法で、回路遮断器のトリップ動作に連動して外部に接点信号を出すための警報スイッチ101を内蔵した2極の回路遮断器を得ることができるとともに、ベース41の背面部の僅かなスペースを利用して警報スイッチ装置201を装着でき、しかも、警報スイッチ装置201の有無に係わらず回路遮断器の外形寸法が同一であり、回路遮断器を電灯分電盤に装着するときに広い取付スペースを必要とせず、電灯分電盤を標準化できる。
【0052】
実施の形態2.
図24,図25は、この発明の実施の形態2を示す回路遮断器の要部背面図であり、図24は閉路状態、図25は開路状態であるときを示す。図26は、この発明の実施の形態2の回路遮断器に使用される補助スイッチ操作カムを示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【0053】
図24、図25に示す501は内部付属装置としての補助スイッチ装置であり、回路遮断器の開閉動作に連動して外部に接点信号を出すための補助スイッチ301と、この補助スイッチ301を取付けるスイッチ取付板102と、このスイッチ取付板102とベース41の極間隔壁41cとの間に装着され、ガイドプレート95とクロスバー48とを回動自在に連結するU字状の連結ピン97の動作に連動するように構成された補助スイッチ操作部材である補助スイッチ操作カム303とで構成されている。補助スイッチ装置501の組立方法は、実施の形態1に示す警報スイッチ装置201と同様のものであり、その説明を省略する。
なお、補助スイッチ301は上記警報スイッチ101と同様のものである。また、これらスイッチ101、301は同一のスイッチ取付板102に取り付ける。さらにまた、請求項で述べている状態検出手段およびスイッチ操作部材とは、それぞれ補助スイッチ装置501および補助スイッチ操作カム303のことである。
【0054】
補助スイッチ操作カム303は合成樹脂で図26に示す形状に形成され、基部303aと、この基部303aから一方側に突出しガイドプレート95とクロスバー48とを回動自在に連結するU字状の連結ピン97と係合する第一のカム係合ピン303bと、後記するスイッチレバー301bと係合する第二のカム係合ピン303cとで構成されている。
また、補助スイッチ操作カム303は、図24に示すように、ベース41の極間隔壁41cから突出した第一のピン41dに貫通孔303dが挿着され、この第一のピン41dを支点として回動可能であり、第一のカム係合ピン303bは連結ピン97と係合する。
【0055】
次に、補助スイッチ装置の動作について説明する。
図1に示す回路遮断器がオン状態においては、ガイドプレート95とクロスバー48とを回動自在に連結するU字状の連結ピン97が補助スイッチ操作カム303の第一のカム係合ピン303bに係合して補助スイッチ操作カム303を第一のピン41dを支点に時計方向へ回動させるので、第二のカム係合ピン303cも時計方向へ回動し、図24に示すようにスイッチレバー301bを押圧して補助スイッチ301の接点(図示せず)を切換え、リード線104(図示せず)を介して一方のランプ(図示せず)を点灯させ、回路遮断器がオン動作したことを電気的に表示する。
【0056】
次に、図25に示すように、ハンドル76を反時計方向に回動して回路遮断器がオフ状態になると、連結ピン97がガイドプレート95によって引き上げられ、連結ピン97に係合した第一のカム係合ピン303bが第一のピン41dを支点に反時計方向へ回動するので、第二のカム係合ピン303cも反時計方向へ回動し、スイッチレバー301bを開放して補助スイッチ301の接点(図示せず)を切換え、リード線104を介して他方のランプ(図示せず)を点灯させ、回路遮断器がオフ動作したことを電気的に表示する。
【0057】
この発明の実施の形態2の回路遮断器の構成によれば、ベース41の正面部と隣接する背面部の他極に設けられハンドル76に軸支されたガイドプレート95と、一端がこのガイドプレート95に回動自在に装着され他端がクロスバー48に軸支された連結ピン97と、ベース41の背面部側に極間隔壁41cから突出した第一のピン41dと、この第一のピン41dに回動自在に装着された補助スイッチ操作カム303と、この補助スイッチ操作カム303に係合し、回路遮断器の開閉動作に連動して接点信号を出す補助スイッチ301とを設け、回路遮断器がオン動作時に連結ピン97が補助スイッチ操作カム303を押圧して補助スイッチ301を作動させるようにしたので、電灯分電盤用協約形配線用遮断器における1極品の構成と同じ幅寸法で、回路遮断器の開閉動作に連動して外部に接点信号を出すための補助スイッチを内蔵した2極の回路遮断器を得ることができるとともに、ベース41の背面部の僅かなスペースを利用して補助スイッチ装置501を装着でき、しかも、補助スイッチ装置501の有無に係わらず回路遮断器の外形寸法が同一であり、回路遮断器を電灯分電盤に装着するときに広い取付スペースを必要とせず、電灯分電盤を標準化できる。
【0058】
なお、上述のように、この発明の実施の形態2の回路遮断器の構成によれば、絶縁筐体43のベース41の背面部側に形成された第一のピン41dに警報スイッチ操作カム103を装着し、絶縁筐体43のベース41の連通孔41eを通して警報スイッチ操作カム103とハンドルアーム74のローラピン75とが、回路遮断器がトリップ動作時において係合するようにすれば警報スイッチ付回路遮断器を構成できる。
【0059】
また、この発明の実施の形態1の回路遮断器の構成によれば、絶縁筐体43のベース41の背面部側に形成された第一のピン41dに補助スイッチ操作カム303を装着し、補助スイッチ操作カム303と連結ピン97とが、回路遮断器のオン動作時に連動するようにすれば補助スイッチ付回路遮断器を構成できる。
すなわち、この発明の回路遮断器の専用部品はスイッチ操作カムのみであり、このスイッチ操作カムを1個交換するだけで簡単に警報スイッチ付から補助スイッチ付回路遮断器に、または補助スイッチ付から警報スイッチ付回路遮断器に改造できるので、改造作業が容易になる。
【0060】
なお、上記実施の形態においては、電灯分電盤用協約形配線用遮断器における1極品の寸法に適合する大きさのものを説明したが、この発明は、電灯分電盤用協約形配線用遮断器の大きさに限定されるものではなく、各種の大きさに対応できるものである。
【0061】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0062】
この発明の回路遮断器によれば、ベースとカバーよりなる絶縁筐体と、この絶縁筐体の内部に配設され外部からオン、オフ操作可能なハンドルと、絶縁筐体のベースに装着された固定接触子と、この固定接触子に対向して接離する可動接触子と、この可動接触子を駆動するクロスバーと、このクロスバーに係合するアームと、一端がこのアームにローラピンを介して係合し他端がハンドルに係合してトグルリンク機構を構成するハンドルアームと、過電流に応動してトグルリンク機構を作動させる過電流引き外し装置と、ベースの正面部と隣接する背面部の他極に設けられハンドルに軸支されたガイドプレートと、このガイドプレートとハンドルに係合しガイドプレートとハンドルを常に所定の関係位置に付勢するハンドルバネと、一端がガイドプレートに回動自在に装着され他端がクロスバーに回動自在に装着された連結ピンとを備えた回路遮断器において、ベースの正面部と隣接する背面部とを隔離する極間隔壁からベースの背面部側に突出したピンと、このピンに回動自在に装着されたスイッチ操作部材と、このスイッチ操作部材に係合し外部に接点信号を出すスイッチと、このスイッチを取り付けるスイッチ取付板とを設けることにより、回路遮断器に状態検出手段を付加したので、電灯分電盤用協約形配線用遮断器における1極品の構成と同じ幅寸法で、回路遮断器の状態変化に連動して外部に接点信号を出すためのスイッチを内蔵した2極の回路遮断器を得ることができる。
【0063】
また、回路遮断器のトリップ状態を検出するスイッチ操作部材と、回路遮断器のオン状態を検出するスイッチ操作部材は、その形状を異とし、かつ、トリップ状態、もしくはオン状態の検出に応じて、スイッチ操作部材を使い分けるようにしたので、このスイッチ操作部材を1個交換するだけで、簡単にトリップ検出からオン検出、またはオン検出からトリップ検出ができる回路遮断器に改造することができる。
【0064】
また、回路遮断器がトリップ動作時に、極間隔壁に形成された連通孔を通して、ローラピンがスイッチ操作部材を押圧し、スイッチを作動させるようにしたので、回路遮断器のトリップ動作に必要不可欠なローラピンを活用、換言すれば、新たな部材を追加することなく、ベースの背面部の僅かなスペースを利用して、トリップ動作を検出するスイッチを装着することができる。
また、回路遮断器がオン動作時に、連結ピンがスイッチ操作部材を押圧し、スイッチを作動させるようにしたので、回路遮断器のトリップ表示に必要不可欠な連結ピンを活用、換言すれば、新たな部材を追加することなく、ベースの背面部の僅かなスペースを利用して、オン動作を検出するスイッチを装着することができる。
さらにまた、不平衡電流に応動してトグルリンク機構を作動させる漏電引き外し装置を設けたので、トリップ動作、もしくはオン動作を検出できる漏電遮断器を得ることができる。
したがって、トリップ動作、もしくはオン動作を検出するスイッチの有無、あるいは漏電引き外し機能の有無に係わらず回路遮断器の外形寸法が同一であり、回路遮断器を電灯分電盤に装着するときに広いスペースを必要とせず、電灯分電盤を標準化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の回路遮断器の一部を切り欠いて内部を示す正面断面図である。
【図2】 図1の回路遮断器が開路状態であるときを示す正面断面図である。
【図3】 図1の回路遮断器がトリップ状態であるときを示す正面断面図である。
【図4】 図1の回路遮断器が閉路状態であるときを示す背面断面図である。
【図5】 図1の回路遮断器が開路状態であるときを示す要部背面図である。
【図6】 図1の回路遮断器がトリップ状態であるときを示す要部断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態1の回路遮断器に使用されるクロスバーを示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1の過電流引き外し機構部を示す拡大正面断面図である。
【図9】 図8の過電流引き外し機構部の拡大平面図である。
【図10】 この発明の実施の形態1の過電流引き外し機構部を示す拡大正面断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態1の回路遮断器に使用される係止レバーを示す正面図である。
【図12】 この発明の実施の形態1の回路遮断器に使用されるアームを示す正面図である。
【図13】 この発明の実施の形態1の回路遮断器に使用されるハンドルアームを示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態1の回路遮断器に使用されるトリップレバーを示す正面図である。
【図15】 この発明の実施の形態1の回路遮断器に使用される警報スイッチ操作カムを示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態1のスイッチ取付板を示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態1の警報スイッチ装置の組立方法を示す説明図である。
【図18】 この発明の実施の形態1の一体化された過電流引き外し機構部の構成図である。
【図19】 この発明の実施の形態1の一体化された漏電引き外し機構の構成図である。
【図20】 この発明の実施の形態1の一体化された開閉機構部の構成図である。
【図21】 この発明の実施の形態1の一体化されたトリップバー部の構成図である。
【図22】 この発明の実施の形態1の開閉機構部がオン状態のときの説明図である。
【図23】 この発明の実施の形態1の開閉機構部がオフ状態のときの説明図である。
【図24】 この発明の実施の形態2の回路遮断器がオン状態であるときを示す要部背面図である。
【図25】 この発明の実施の形態2の回路遮断器がオフ状態であるときを示す要部背面図である。
【図26】 この発明の実施の形態2の回路遮断器に使用される補助スイッチ操作カムを示す図である。
【図27】 従来の回路遮断器を示す正面断面図でる。
【図28】 図27の回路遮断器が開路状態であるときを示す正面断面図でる。
【図29】 図27の回路遮断器がトリップ状態であるときを示す正面断面図である。
【図30】 従来の回路遮断器のバイメタルと電源側端子との接続状態を示す拡大正面図である。
【符号の説明】
40 第1のカバー、41 ベース、41c 極間隔壁、
41d 第一のピン、41e 連通孔、42 第2のカバー、
43 絶縁筐体、44 固定接触子、46 可動接触子、48 クロスバー、
60 過電流引き外し機構部、69 開閉機構部、73 アーム、
74 ハンドルアーム、75 ローラピン、76 ハンドル、
84 漏電引き外し機構部、95 ガイドプレート、96 ハンドルバネ、
97 連結ピン、101 警報スイッチ、103 警報スイッチ操作カム、
201 警報スイッチ装置、301 補助スイッチ、
303 補助スイッチ操作カム、501 補助スイッチ装置。
Claims (5)
- ベースとカバーよりなる絶縁筐体と、この絶縁筐体の内部に配設され外部からオン、オフ操作可能なハンドルと、上記絶縁筐体の上記ベースに装着された固定接触子と、この固定接触子に対向して接離する可動接触子と、この可動接触子を駆動するクロスバーと、このクロスバーに係合するアームと、一端がこのアームにローラピンを介して係合し他端が上記ハンドルに係合してトグルリンク機構を構成するハンドルアームと、過電流に応動して上記トグルリンク機構を作動させる過電流引き外し装置と、上記ベースの正面部と隣接する背面部の他極に設けられ上記ハンドルに軸支されたガイドプレートと、このガイドプレートと上記ハンドルに係合し上記ガイドプレートと上記ハンドルを常に所定の関係位置に付勢するハンドルバネと、一端が上記ガイドプレートに回動自在に装着され他端が上記クロスバーに回動自在に装着された連結ピンとを備えた回路遮断器において、
上記ベースの正面部と隣接する背面部とを隔離する極間隔壁から上記ベースの背面部側に突出したピンと、このピンに回動自在に装着されたスイッチ操作部材と、このスイッチ操作部材に係合し外部に接点信号を出すスイッチと、このスイッチを取り付けるスイッチ取付板とを設けることにより、上記回路遮断器に状態検出手段を付加したことを特徴とする回路遮断器。 - 回路遮断器のトリップ状態を検出するスイッチ操作部材と、上記回路遮断器のオン状態を検出するスイッチ操作部材は、その形状を異とし、かつ、上記トリップ状態、もしくは上記オン状態の検出に応じて、上記スイッチ操作部材を使い分けることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
- 回路遮断器がトリップ動作時に、極間隔壁に形成された連通孔を通して、ローラピンがスイッチ操作部材を押圧し、スイッチを作動させるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の回路遮断器。
- 回路遮断器がオン動作時に、連結ピンがスイッチ操作部材を押圧し、スイッチを作動させるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の回路遮断器。
- 不平衡電流に応動してトグルリンク機構を作動させる漏電引き外し装置を設けたことを特徴とする請求項3または4に記載の回路遮断器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14366298A JP3690114B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | 回路遮断器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14366298A JP3690114B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | 回路遮断器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11339626A JPH11339626A (ja) | 1999-12-10 |
JP3690114B2 true JP3690114B2 (ja) | 2005-08-31 |
Family
ID=15344022
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14366298A Expired - Lifetime JP3690114B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | 回路遮断器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3690114B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5070949B2 (ja) | 2007-06-19 | 2012-11-14 | 富士電機機器制御株式会社 | 漏電警報付き配線用遮断器 |
-
1998
- 1998-05-26 JP JP14366298A patent/JP3690114B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11339626A (ja) | 1999-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU668972B2 (en) | Circuit breaker with auxiliary switch actuated by cascaded actuating members | |
US6710688B2 (en) | Circuit breaker | |
US6522228B2 (en) | Circuit breaker including an arc fault trip actuator having an indicator latch and a trip latch | |
US20020158725A1 (en) | Circuit breaker having a movable and illuminable arc fault indicator | |
CA2292470C (en) | Multiple microswitch actuation mechanism | |
US6307453B1 (en) | Circuit breaker with instantaneous trip provided by main conductor routed through magnetic circuit of electronic trip motor | |
JP3374699B2 (ja) | 回路遮断器 | |
JPH10289643A (ja) | 漏電遮断器 | |
JP3690114B2 (ja) | 回路遮断器 | |
JP3920963B2 (ja) | 過電流保護機能付漏電遮断器 | |
JP3234445B2 (ja) | 漏電遮断器 | |
JP4206993B2 (ja) | リモートコントロール式漏電遮断器 | |
JP2000011818A (ja) | 回路遮断器 | |
JP3227344B2 (ja) | 回路遮断器の短絡電流検出装置 | |
JP3335041B2 (ja) | 漏電遮断器 | |
JPH08321249A (ja) | 漏電遮断器の漏電電流検出装置 | |
JP2763573B2 (ja) | リモコンブレーカ | |
JP2000306486A (ja) | 回路遮断器 | |
JP3328996B2 (ja) | 回路遮断器 | |
JP2654158B2 (ja) | ブレーカの動作表示機構 | |
JPH1167051A (ja) | 回路遮断器 | |
JPH0112372Y2 (ja) | ||
JPH017965Y2 (ja) | ||
JP5091766B2 (ja) | リモコンブレーカ | |
JP2000276996A (ja) | 漏電遮断器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20040628 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040812 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040817 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040929 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050524 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050606 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080624 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090624 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100624 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100624 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110624 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120624 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130624 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |