JP3690104B2 - シリンダヘッド構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は軽量コンパクトに形成できる直動式DOHC方式のディーゼルエンジンのシリンダヘッド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダヘッドに給気、排気用のカムシャフトをそれぞれ設けた、いわゆるDOHCエンジンはよく知られているが、高効率であると同時にコンパクトなエンジンを成立させるには非常に困難が伴なっていた。これは、効率をあげるために給排気のバルブ数を増やし、しかもカムでバルブを直接駆動する直動式を採る場合、シリンダヘッドのカムシャフト支持構造が複雑になり、コンパクトな構造になり得ないことが主な理由である。
【0003】
コンパクト化のためには、エンジン長手方向にはシリンダ間隔を詰め、幅方向には給排気のカムシャフト間隔できるだけ詰める事が必要となっている。特にディーゼルエンジンの場合は、カムシャフト間隔を詰める事で給排気バルブの挟み角が小さくなるので、燃焼室の無駄容積が少なくなるメリットが見込まれる。
【0004】
従来知られているシリンダヘッドの構造として、たとえば、特開平9−236004号公報に示される構造では、カムシャフトジャーナル部をシリンダヘッドに一体に設けているので、ヘッドボルトとカムブラケット固定用のボルトはオフセットして設ける必要があり、その分スペースが損なわれている。特に、小排気量エンジンでは、各種ボルトの配置に制約が多く、先の例ではカムブラケット固定する3本のボルトのうち、1本のカムシャフトの両脇にくる2本のボルトは、カムシャフト中心からの距離が不等となっており、軸受けの構成としては好ましいものではない。
【0005】
特公平6−8603号公報に示されるものは、シリンダヘッドとカムキャリアが別体となっているが、カムブラケットを固定するボルトでカムキャリアもシリンダヘッドに共締めする関係上、前記特開平9−236004号公報と同じく、この位置にヘッドボルトを配置することは出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、シリンダヘッド上に2本のカムシャフトを配置するDOHCエンジンにおいて、給気及び排気用にそれぞれ複数のバルブを設け、給排気効率を向上させるとともに、シリンダヘッドあるいはカムシャフト等の構造をコンパクトとし、かつ、これらを固定するボルトをなるべく等間隔で均一に配置できるようにすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するため、本発明は、カムシャフトを2本用いたDOHC方式のディーゼルエンジンのシリンダヘッド構造であって、シリンダヘッドには、シリンダヘッドをシリンダボディに固定するヘッドボルト頭部を収容するボルトボス穴が少なくともシリンダ間に設けられており、カムシャフトを支持するカムキャリアをシリンダヘッドから独立して設け、カムキャリアにはカムジャーナル部が一体的に形成されており、前記カムジャーナル部はシリンダ間にシリンダヘッドのヘッドボルトボス部を隠蔽するよう配置され、カムジャーナル部と対を成してカムジャーナルを形成するカムブラケットが、2本のカムシャフトを軸支する2つのジャーナルを挟むよう3本のボルトによりカムキャリア又はシリンダヘッドに固定され、かつ、3本のボルトのうち外側の2本はカムキャリアに固定されていることを特徴とする。
【0008】
前記のカムブラケットを固定する3本のボルトのうち外側の2本は、ヘッドボルトボス穴の直上に配置するのが望ましい。
【0009】
また、カムキャリアは、カムブラケットを固定する3本のボルトの、さらに外側の位置で、ボルトによりシリンダヘッドに固定するようにすることができる。
【0010】
本発明のシリンダヘッド構造では、カムシャフトはカムキャリアによってシリンダヘッドとは独立に支持され、また、シリンダヘッドをシリンダボディに固定する比較的高い強度を要するヘッドボルトと、カムブラケットをカムキャリアに固定するボルトとは別々になっている。
【0011】
この構成により、シリンダヘッドボルトの位置に無関係にカムシャフトジャーナル及びこれを構成するカムブラケットの固定用ボルトを配置できるので、シリンダボア間の間隔を詰めるために、ボア間の間隙を避けながらヘッドボルトを均一に配置しつつ、これに影響されずに2本のカムシャフトを近づけて置くことが可能となる。つまり、カムブラケットのジャーナルの固定ボルトの位置は、ヘッドボルトに全く影響を受けることはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、本発明のDOHCエンジンのシリンダヘッドを上方から見た平面図である。シリンダヘッド1には、1気筒当たり給気バルブが2個、排気バルブが2個配置されていて、これらの4個のバルブを駆動するタペット用の穴が4個、さらに、中心部には燃料噴射ノズルが入る穴が1個、計5個の穴をシリンダヘッドは有している。
【0014】
シリンダヘッド1の上には、図1及び図2に示すように梯子状のカムブラケット3が、そのジャーナル部21が各気筒間、つまりボア間隔に位置するよう別体に載置されている。さらにカムキャリア2のジャーナル部21上には、カムブラケット3がカムジャーナル22を形成するように載置されている。また、図1及び図2ではカムシャフトは省略してあるが、実際はカムキャリア2、カムブラケット3により軸支されて、ブラケットボルト5、ブラケットボルト6間にこの図1では紙面に対し上下方向に2本のカムシャフトがそれぞれ位置する様になっている。
【0015】
図2は図1のA−A断面図であり、シリンダヘッド1には、これをシリンダボディ(図示せず)に固定するためのヘッドボルト4のボルト頭部を、シリンダヘッド上面12から離間させるためのボルトボス穴11が設けられている。
【0016】
シリンダヘッド1上には、カムキャリア2がシリンダヘッドの中心付近にてブラケットボルト6にて、さらにシリンダヘッド周辺部にてカムキャリアボルト7にて固定されている。カムキャリア2には、カムシャフトの軸受けとなる2個のジャーナル部21が一体に成形される。
【0017】
カムキャリア2上には、カムキャリア2の2個のジャーナル部21に対応してカムジャーナル22を形成する、カムブラケット3が2個のカムジャーナル間でブラケットボルト6にて、カムキャリア2とシリンダヘッド1とに共締めされており、さらにカムブラケット3の両端はブラケットボルト5によりカムキャリア2のみに固定されている。
【0018】
なお、この実施の形態では、ブラケットボルト6はカムブラケット3をカムキャリア2とシリンダヘッド1とに共に固定しているが、カムキャリア2にのみ固定することも可能である。
【0019】
以上の如く構成しているので、ヘッドボルト4とブラケットボルト5とは、互いに影響を受けずに配置出来る。つまり、ヘッドボルト4はシリンダボアピッチを詰めるために、ヘッドボルト4相互の間の間隔を広げて配置し、シリンダヘッド中央部付近のボア間に、なるべくヘッドボルト4が存在するのを避けるようにすることが可能となる。
【0020】
また、2本のブラケットボルト5は、2本のカムシャフト間隔を狭めるためにより間隔を狭めて配置し得る。また、ブラケットボルト6とカムシャフトとの位置関係についても、最適にすることが出来る。したがって、図2に示されるように、ヘッドボルト4のほぼ同一軸線上に、すなわちヘッドボルト4の直上にブラケットボルト5を配置することも可能となる。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明では、シリンダヘッドの前後左右の寸法を小さくしつつ、その中に2本のカムシャフトを最適に支持可能な軽量コンパクトなDOHC方式のディーゼルエンジンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のシリンダヘッドの要部平面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド
2 カムキャリア
3 カムブラケット
4 ヘッドボルト
5 ブラケットボルト
6 ブラケットボルト
7 カムキャリアボルト
11 ヘッドボルトボス穴
21 ジャーナル部
22 カムジャーナル
Claims (3)
- カムシャフトを2本用いたDOHC方式のディーゼルエンジンのシリンダヘッド構造であって、シリンダヘッドには、シリンダヘッドをシリンダボディに固定するヘッドボルト頭部を収容するボルトボス穴が少なくともシリンダ間に設けられており、カムシャフトを支持するカムキャリアをシリンダヘッドから独立して設け、カムキャリアにはカムジャーナル部が一体的に形成されており、前記カムジャーナル部はシリンダ間にシリンダヘッドのヘッドボルトボス部を隠蔽するよう配置され、カムジャーナル部と対を成してカムジャーナルを形成するカムブラケットが、2本のカムシャフトを軸支する2つのジャーナルを挟むよう3本のボルトによりカムキャリア又はシリンダヘッドに固定され、かつ、3本のボルトのうち外側の2本はカムキャリアに固定されていることを特徴とするシリンダヘッド構造。
- カムブラケットを固定する3本のボルトのうち外側の2本は、ヘッドボルトボス穴の直上に配置されていることを特徴とする請求項1記載のシリンダヘッド構造。
- カムキャリアは、カムブラケットを固定する3本のボルトのさらに外側の位置で、ボルトによりシリンダヘッドに固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリンダヘッド構造。
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