JP3688578B2 - ボックス内部の電線支持構造 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばキュービクルのような電気機器収納用のボックス内部の電線支持構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
例えばキュービクルのような大型の電気機器収納用ボックスにおいては、その内部に引き込まれた電線を方向を変えながら引きまわし、各機器に接続する必要がある。 このため例えば電線を直角に折り曲げる必要がある場合には、従来は図４に示すように２本の支持金具１、１をボックス内部の柱２や梁などの構造部材に直角に取りつけ、電線の引きまわしを行なっていた。しかしこのような従来の電線支持構造では２本の支持金具１、１を用いる必要があり、部品点数が増加し、コストがかかるという問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、単一の支持金具により電線の引きまわしができるようにした電気機器収納用のボックス内部の電線支持構造を提供するためになされたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、ボックス内部の柱や梁などの構造部材に、平板の基部を斜めに折り曲げた支持金具の基部を固定し、この支持金具に取り付けた電線支持物に電線を支持させたことを特徴とするものである。また、支持金具を構造部材の外側に斜めに張出させて、この支持金具に取り付けた電線支持物に電線を支持させることにより、方向を変えながら電線を引きまわすようにしてもよい。なお、支持金具の基部に非円形の取付孔を設け、支持金具の取付方向が変わらないようにすることが好ましい。
【０００５】
本発明の電気機器収納用のボックス内部の電線支持構造によれば、平板の基部を斜めに折り曲げた支持金具をボックス内部の柱や梁などの構造部材に固定することにより単一の支持金具で電線を最適な位置で支持することが可能となり、方向を変えながらボックス内部で電線を引きまわすような場合には、コーナー部に１本の支持金具を用いるのみでよく、部品点数の削減とコストダウンとを図ることができる。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を示す。
図１は本発明に用いられる支持金具１０を示す図であり、帯鋼のような金属製の平板の基部１１を斜めに折り曲げたものである。図１では折り曲げ角度α（正面図において基部１１と先端部１２とがなす角度）は９０°、折り曲げ角度β（側面図において基部１１と先端部１２とがなす角度）は４５°であるが、これに限定されるものではなく適宜変更することができる。
【０００７】支持金具１０の先端部１２には孔１３が多数設けられており、クリートなどの絶縁物による電線支持物を装着できるようになっている。また基部１１にも取付孔１４が形成されている。これらの孔１３及び取付孔１４は好ましくは非円形孔である。このように平板を斜めに折り曲げた支持金具１０は、取付孔１４を利用して基部１１を支持面に密着させるように固定すると、先端部１２は支持面に対して斜めに張出した状態となる。
【０００８】
図２はその取付方法の一例を示す平面図であり、ボックス内部の柱１５の側面に基部１１を密着させて取付け、先端部１２を４５°方向に張出した例である。先端部１２が水平面に対してなす角度は、取付孔１４を中心として支持金具１０を回転させることにより任意に変えることができるが、図２の例では先端部１２は水平方向に延びている。
【０００９】
このため、先端部１２の孔１３に電線支持物１６を装着すれば、１本の支持金具１０のみによって、電線を水平面内で直角に方向を変えて引きまわすことができる。なお支持金具１０の取付角度（例えば先端部１２が水平面に対してなす角度）を一定に保つため、前記したように取付孔１４を非円形孔とし、非円形部を持つボルトなどによって取り付けることが好ましい。
【００１０】
図３は、キュービクル内部の電線の引きまわしに本発明を適用した使用例を示す水平断面図である。キュービクル内部には柱２３や梁２４等の構造部材が設けられており、各種の電気機器が配置されている。この例では、引き込み口２０からボックス内部に引き込まれた３本の電線は先ず断路器２１に導かれ、さらに変圧器２２に導かれるが、電線の方向が変わる２箇所に支持金具１０が用いられている。
【００１１】
その一つは断路器２１の下部から引き出された電線をキュービクルの上部空間（梁２４と天井との間の空間）まで立上げ、水平に方向を変える部分に用いられており、柱２３ａに取り付けられている。他の一つは変圧器２２に向かって方向を変える部分に用いられており、柱２３ｂに取り付けられている。両者は電線を折り曲げるべき角度や方向が異なるため、張出し角度を変えてある。しかしいずれも１本の支持金具１０によって電線の方向を変え、キュービクル内部の電線の引きまわしを可能とした点で同一の効果を発揮するものである。
【００１２】
なお、以上に説明した実施形態では支持金具１０は平板の基部を斜めに折り曲げただけの形状としたが、先端部１２をさらに折り曲げたりひねりを加えることにより、電線をより自由な方向に引きまわすことができることはいうまでもない。
【００１３】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によればボックス内部において単一の支持金具で電線を最適な位置で支持することが可能となり、従来よりも部品数を削減しながら従来と同様に電線の引きまわしができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】支持金具の説明図であり、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は底面図である。
【図２】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図３】キュービクル内部の電線の引きまわしに本発明を適用した実施形態を示す水平断面図である。
【図４】従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
１ 従来の支持金具
２ 柱
１０ 本発明に用いられる支持金具
１１ 基部
１２ 先端部
１３ 孔
１４ 取付孔
１５ ボックス内部の柱
１６ 電線支持物
２０ 引き込み口
２１ 断路器
２２ 変圧器
２３ 柱
２４ 梁
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばキュービクルのような電気機器収納用のボックス内部の電線支持構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
例えばキュービクルのような大型の電気機器収納用ボックスにおいては、その内部に引き込まれた電線を方向を変えながら引きまわし、各機器に接続する必要がある。 このため例えば電線を直角に折り曲げる必要がある場合には、従来は図４に示すように２本の支持金具１、１をボックス内部の柱２や梁などの構造部材に直角に取りつけ、電線の引きまわしを行なっていた。しかしこのような従来の電線支持構造では２本の支持金具１、１を用いる必要があり、部品点数が増加し、コストがかかるという問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、単一の支持金具により電線の引きまわしができるようにした電気機器収納用のボックス内部の電線支持構造を提供するためになされたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、ボックス内部の柱や梁などの構造部材に、平板の基部を斜めに折り曲げた支持金具の基部を固定し、この支持金具に取り付けた電線支持物に電線を支持させたことを特徴とするものである。また、支持金具を構造部材の外側に斜めに張出させて、この支持金具に取り付けた電線支持物に電線を支持させることにより、方向を変えながら電線を引きまわすようにしてもよい。なお、支持金具の基部に非円形の取付孔を設け、支持金具の取付方向が変わらないようにすることが好ましい。
【０００５】
本発明の電気機器収納用のボックス内部の電線支持構造によれば、平板の基部を斜めに折り曲げた支持金具をボックス内部の柱や梁などの構造部材に固定することにより単一の支持金具で電線を最適な位置で支持することが可能となり、方向を変えながらボックス内部で電線を引きまわすような場合には、コーナー部に１本の支持金具を用いるのみでよく、部品点数の削減とコストダウンとを図ることができる。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を示す。
図１は本発明に用いられる支持金具１０を示す図であり、帯鋼のような金属製の平板の基部１１を斜めに折り曲げたものである。図１では折り曲げ角度α（正面図において基部１１と先端部１２とがなす角度）は９０°、折り曲げ角度β（側面図において基部１１と先端部１２とがなす角度）は４５°であるが、これに限定されるものではなく適宜変更することができる。
【０００７】支持金具１０の先端部１２には孔１３が多数設けられており、クリートなどの絶縁物による電線支持物を装着できるようになっている。また基部１１にも取付孔１４が形成されている。これらの孔１３及び取付孔１４は好ましくは非円形孔である。このように平板を斜めに折り曲げた支持金具１０は、取付孔１４を利用して基部１１を支持面に密着させるように固定すると、先端部１２は支持面に対して斜めに張出した状態となる。
【０００８】
図２はその取付方法の一例を示す平面図であり、ボックス内部の柱１５の側面に基部１１を密着させて取付け、先端部１２を４５°方向に張出した例である。先端部１２が水平面に対してなす角度は、取付孔１４を中心として支持金具１０を回転させることにより任意に変えることができるが、図２の例では先端部１２は水平方向に延びている。
【０００９】
このため、先端部１２の孔１３に電線支持物１６を装着すれば、１本の支持金具１０のみによって、電線を水平面内で直角に方向を変えて引きまわすことができる。なお支持金具１０の取付角度（例えば先端部１２が水平面に対してなす角度）を一定に保つため、前記したように取付孔１４を非円形孔とし、非円形部を持つボルトなどによって取り付けることが好ましい。
【００１０】
図３は、キュービクル内部の電線の引きまわしに本発明を適用した使用例を示す水平断面図である。キュービクル内部には柱２３や梁２４等の構造部材が設けられており、各種の電気機器が配置されている。この例では、引き込み口２０からボックス内部に引き込まれた３本の電線は先ず断路器２１に導かれ、さらに変圧器２２に導かれるが、電線の方向が変わる２箇所に支持金具１０が用いられている。
【００１１】
その一つは断路器２１の下部から引き出された電線をキュービクルの上部空間（梁２４と天井との間の空間）まで立上げ、水平に方向を変える部分に用いられており、柱２３ａに取り付けられている。他の一つは変圧器２２に向かって方向を変える部分に用いられており、柱２３ｂに取り付けられている。両者は電線を折り曲げるべき角度や方向が異なるため、張出し角度を変えてある。しかしいずれも１本の支持金具１０によって電線の方向を変え、キュービクル内部の電線の引きまわしを可能とした点で同一の効果を発揮するものである。
【００１２】
なお、以上に説明した実施形態では支持金具１０は平板の基部を斜めに折り曲げただけの形状としたが、先端部１２をさらに折り曲げたりひねりを加えることにより、電線をより自由な方向に引きまわすことができることはいうまでもない。
【００１３】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によればボックス内部において単一の支持金具で電線を最適な位置で支持することが可能となり、従来よりも部品数を削減しながら従来と同様に電線の引きまわしができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】支持金具の説明図であり、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は底面図である。
【図２】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図３】キュービクル内部の電線の引きまわしに本発明を適用した実施形態を示す水平断面図である。
【図４】従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
１ 従来の支持金具
２ 柱
１０ 本発明に用いられる支持金具
１１ 基部
１２ 先端部
１３ 孔
１４ 取付孔
１５ ボックス内部の柱
１６ 電線支持物
２０ 引き込み口
２１ 断路器
２２ 変圧器
２３ 柱
２４ 梁
Claims (3)
- ボックス内部の柱や梁などの構造部材に、平板の基部を斜めに折り曲げた支持金具の基部を固定し、この支持金具に取り付けた電線支持物に電線を支持させたことを特徴とするボックス内部の電線支持構造。
- 支持金具を構造部材の外側に斜めに張出させて、この支持金具に取り付けた電線支持物に電線を支持させることにより、方向を変えながら電線を引きまわすようにした請求項１に記載のボックス内部の電線支持構造。
- 支持金具の基部に非円形の取付孔を設け、取付方向が変わらないようにした請求項１または２に記載のボックス内部の電線支持構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000342841A JP3688578B2 (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | ボックス内部の電線支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000342841A JP3688578B2 (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | ボックス内部の電線支持構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002151863A JP2002151863A (ja) | 2002-05-24 |
| JP3688578B2 true JP3688578B2 (ja) | 2005-08-31 |
Family
ID=18817315
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000342841A Expired - Fee Related JP3688578B2 (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | ボックス内部の電線支持構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3688578B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR200459072Y1 (ko) | 2011-03-11 | 2012-03-22 | 한국전력공사 | 전주에 장착될 다용도 인입전선용 지지금구 |
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2000
- 2000-11-10 JP JP2000342841A patent/JP3688578B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2002151863A (ja) | 2002-05-24 |
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