JP3688576B2 - クッション機構付き空気圧シリンダにおける駆動時の飛出し防止装置 - Google Patents

クッション機構付き空気圧シリンダにおける駆動時の飛出し防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クッション機構を付設した空気圧シリンダに関するものであり、更に詳しくは、クッション機構付き空気圧シリンダにおいて生じ勝ちな駆動時におけるピストンロッドの飛出しを防止するようにした飛出し防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空気圧シリンダにおけるピストンを緩衝的に停止させるためのクッション機構として、排気側圧力室内に残留する圧縮空気によりピストンにクッション作用を付与するようにしたものは、従来から周知である。このクッション機構では、シリンダチューブの端部に設けたカバーに、該シリンダに圧縮空気を給排する給排ポートに連通し、かつシリンダチューブ側に向けて開口する凹部を設けて、その凹部の開口端にクッションパッキンを取付け、一方、ピストンにはその凹部に嵌入して上記クッションパッキンによりピストンの排気側圧力室と上記凹部を通じて給排ポートに至る排気流路の連通を遮断するクッションリングを設け、また、上記カバーには圧力室からニードル絞り等を通して圧縮空気が排出される絞り流路を設け、あるいは、上記クッションリングの周面に絞り流路を形成する溝を設け、クッションストロークではこれらの絞り流路を通して排気側圧力室に残留する圧縮空気を排出するようにしている。
【0003】
この種のクッション機構は、ピストンのストロークエンドの手前でクッションリングとクッションパッキンの接触により排気を制限し、排気側圧力室に残留する空気の圧縮性を利用して衝撃を吸収するため、大きな衝撃吸収能力が発揮されるが、ストロークエンドでの衝撃吸収によるピストンの停止後に該ピストンを逆方向に駆動する場合に、上記クッション機構の存在に起因してピストンが急速に飛出すという問題がある。特に、上記クッションリングの周面に絞り流路を形成する溝を設けた場合には、圧力室に駆動のための圧縮空気を供給する特別の流路を設けない限り、その傾向が大きくなる。
【0004】
即ち、ストロークエンドに達した上記ピストンの駆動に際しては、主として給排ポートから上記凹部に供給した圧縮空気によりクッションリングの断面積に作用する駆動力により始動し、上記ニードル絞りやそれをバイパスする流路、あるいはクッションリングの周面に設けた溝を通してシリンダチューブ内の圧力室に流入する圧縮空気によっても駆動力が付与されるが、上記クッションリングの断面積はピストンの断面積に比して非常に小さいものであり、また、ニードル絞り等を通して圧力室に流入する圧縮空気は圧力室に流入しても、ピストンを駆動できる圧力に達するには時間がかかり、結果的に、クッションリングがクッションパッキンから抜け出すまでは、クッションリングの断面積に作用する小さい駆動力でピストンが徐々に加速されるが、クッションリングがクッションパッキンを抜け出したときには、凹部から圧力室に急激に圧縮空気が流入して、その圧縮空気によりピストンに急激に大きな駆動力が作用し、その時点でピストンが急激に飛出すために危険が伴うことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解消するためになされたもので、その技術的課題は、空気圧シリンダのクッション機構として、シリンダチューブの端部のカバーに設けた凹部内周にクッションパッキンを取付けると共に、該凹部に圧縮空気の給排用の流路を開設し、一方、ピストンには該凹部内のクッションパッキンに嵌入して、ピストンの排気側圧力室と上記凹部との直接的な連通を制限し、周面の溝によってそれらを連通させるクッションリングを設け、ピストンの駆動を排気側圧力室内に残留する圧縮空気により緩衝的に停止させるようにした機構を有するものにおいて、簡単な手段によりピストンの駆動時におけるピストンロッドの飛出しを防止できるようにした手段を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の空気圧シリンダにおける駆動時の飛出し防止装置は、シリンダチューブ内のピストンを圧縮空気により駆動する空気圧シリンダに、上記ピストンの駆動を排気側圧力室内に残留する圧縮空気により緩衝的に停止させるクッション機構を備え、上記クッション機構を、シリンダチューブの端部のカバーに該シリンダチューブ側に開く凹部を設けて、該凹部内周にクッションパッキンを取付けると共に、該凹部に圧縮空気の給排用の流路を開設し、一方、上記ピストンに、該凹部内のクッションパッキンに嵌入して、ピストンの排気側圧力室と上記凹部との直接的な連通を制限するクッションリングを連設することにより構成したものにおいて、上記クッションパッキンを、上記凹部における排気側圧力室への開口部に設けたところの、該凹部側から圧力室への圧縮空気の流れは許容するが逆方向の流れは抑止する第1パッキンと、上記第1パッキンから離れた凹部内周に設けた両方向への圧縮空気の流れを抑止する第2パッキンとにより構成し、上記クッションリングの周面に、クッションパッキンとの間に絞り流路を形成する溝を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
上記構成を有するクッション機構においては、ピストンの駆動により、それに連設したクッションリングが第1パッキンに嵌入し、クッションリングに対する第1パッキンの密接により、ピストンの排気側圧力室と排出用の流路との直接的な連通が遮断されると、その後のピストンの移動により該圧力室内の空気圧力が上昇するが、圧力室の圧縮空気がクッションリングの周面に設けた溝を通して凹部内に排出されるので、その溝の断面積に応じた圧縮空気の排出により圧力室内の圧力が降下し、圧力室に残留する圧縮空気によってピストンにクッション作用が付与される。特に、上記クッションリングの溝は、ピストンの移動方向に流路断面を適宜調整しておくことができるので、圧力室から凹部に流れる圧縮空気の流量をピストン位置に応じて調整することができ、それによりクッション作用を制御することができるために有利なものである。
【0008】
ストロークエンドに達した上記ピストンの逆方向への駆動に際しては、給排ポートから上記凹部に供給した圧縮空気がクッションリングの断面積に作用するために、その駆動力によりピストンが始動し、クッションリングの周面に設けた溝を通してシリンダチューブ内の圧力室に流入する圧縮空気によっても駆動力が付与されるが、上記クッションリングの断面積はピストンの断面積に比して非常に小さく、また、上記溝を通して圧力室に流入する圧縮空気は、圧力室に流入してもピストンを駆動できる圧力に達するには時間がかかり、そのため、クッションリングが第2パッキンから抜け出すまでは、クッションリングの断面積に作用する小さい駆動力でピストンが徐々に加速される。
【0009】
クッションリングが上記第2パッキンから抜け出したときには、クッションリングと凹部内面との間には第1パッキンが介在するが、この第1パッキンは凹部側から圧力室への圧縮空気の流れを許容するので、凹部から圧力室への圧縮空気の流入は増加し、ピストンを加速する駆動力は徐々に増大する。前述した従来のクッション機構とはこの加速の点で相違し、供給する圧縮空気の流路の有効断面積が早期に拡大するので、それだけ早期に加速され、ピストンの飛出しが抑制される。この場合に、クッションリングの周面の溝の断面積を適宜調整し、あるいは従来のクッション機構における溝に比して大きくするなどの手段を講じることにより、駆動時の特性をより一層改善することができる。
更に、上記クッションリングが第1パッキンからも抜け出したときには、凹部の口部が全開するので、凹部から圧力室に直接的に圧縮空気が流入し、その圧縮空気によりピストンに大きな駆動力が作用し、ピストンがその駆動力で駆動されるに至る。
【0010】
このように、上記空気圧シリンダにおいては、クッションリングの溝により圧力室から凹部に流れる圧縮空気の流量をピストン位置に応じて調整し、それによりクッション作用を制御できる点で有利なものであるが、ピストンの始動に際しては、クッションリングの断面積に供給を開始した圧縮空気の圧力が作用したのち、クッションリングが第1及び第2パッキンから抜け出す段階ごとに次第にピストンが加速され、そのため、クッションリングが第1パッキンから抜け出して凹部から直接的に圧力室に圧縮空気が供給されるようになった段階で、ピストンが急速に加速されることはなく、ピストンの急激な飛出しが抑制される。
【0011】
しかも、上記空気圧シリンダにおいては、エアクッションによるクッション機構を備えた空気圧シリンダに、クッションパッキンとして第1及び第2パッキンを設けるという簡単な手段を付加することによって、ピストンの駆動開始時における該ピストンの急激な飛出しの防止を実現することができる。
【0012】
上記飛出し防止装置においては、クッションリングの周面に設ける溝に、ピストン側よりクッションリング先端側に行くに従って大きくなる流路断面を持たせることができ、これによりピストン位置に対応させてピストンの挙動の制御に適した絞りを形成させることができる。
また、上記クッション機構付き空気圧シリンダにおいては、排気側圧力室から外部に圧縮空気を排出するクッション流路を設け、該クッション流路にリリーフ弁を設け、あるいは、排気側圧力室とカバーに設けた給排ポートとの間に、クッションリングに設けた溝とは別に排気流路を形成し、該流路に可変絞り弁を設けることができ、これらによって、効率が高く、負荷変動、圧力変動、速度変動などにも対応できるシリンダのクッション機構を実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1ないし図5は、本発明に係る飛出し防止装置を備えたクッション機構付き空気圧シリンダの実施例を示している。
この空気圧シリンダ1は、シリンダチューブ2と、そのシリンダチューブ内2に嵌挿されて圧縮空気により駆動されるピストン3とを備えている。上記圧縮空気は、シリンダチューブ2の両端部のカバー4A,4Bにそれそれ設けた各給排ポート5A,5Bから、ピストン3により区画されたシリンダチューブ2内の圧力室6A,6Bに給排されるものである。また、上記ピストン3はピストンロッド7を備え、このピストンロッド7はロッドカバー4Aを気密に貫通して外部に導出している。
【0014】
この空気圧シリンダ1には、上記ピストン3の駆動を、そのピストン3により圧縮されて排気側の圧力室内に残留する圧縮空気により緩衝的に停止させるところのクッション機構を備えている。このクッション機構は、シリンダチューブ2の両端側のカバー4A,4Bに設けられるが、それらは対称性のある同一構造のものとして形成されるため、ここではカバー4A側のみに関して説明し、他方についてはその説明を省略する。但し、本質的には、このクッション機構をシリンダチューブ2の一方端のみに設けることができる。
【0015】
このクッション機構は、基本的には、シリンダチューブ2の端部のカバー4Aに、シリンダチューブ2側に開く凹部11を設け、その凹部11の内周に第1パッキン12a及び第2パッキン12bからなるクッションパッキンを取付けると共に、該凹部11内に、カバー4Aの外面に開口させた給排ポート5Aに連通する圧縮空気給排用の流路14を開設し、一方、上記ピストン3に、ストロークエンドにおいて上記凹部11に嵌入して、クッションパッキンとの間で凹部11の開口を閉鎖するクッションリング18を連設したものである。
これにより、図1においてピストン3が左から右に移動し、クッションリング18が上記凹部11に嵌入して、ピストン3で区画された排気側圧力室6Aと上記凹部11を通じる給排用の流路14との直接的な連通が遮断されたときに(図4参照)、該圧力室6A内の圧縮空気によってピストン3にクッション作用が付与される。
【0016】
上記クッションパッキンのうちの第1パッキン12aは、上記凹部11における排気側圧力室6Aへの開口部に設けたもので、該凹部11側から圧力室6Aへの圧縮空気の流れは許容するが、逆方向の流れは抑止するという方向性を有し、断面V字状のパッキンにより構成している。また、上記第1パッキン12aから離れた凹部11内周に設けた第2パッキン12bは、両方向への圧縮空気の流れを抑止するOリングにより構成している。
【0017】
一方、上記クッションリング18の周面には、クッションパッキンとの間に絞り流路を形成する溝19を形設している。該溝19は、図3〜5に示すように、クッションリング18のピストン3側端よりクッションリング先端側に行くに従って次第に大きくなる流路断面を持たせるのが望ましいが、ピストン3の滑らかな停止のために、例えば中間部分で断面積を拡大させるなど、ピストン位置に対応して適宜変化する絞りを形成させたものとすることができる。
【0018】
また、上記クッション機構付き空気圧シリンダにおいては、クッション行程における排気側圧力室6Aの圧縮空気の排出のために、以下に説明するようなリリーフ弁及び/または可変絞り弁を付加的に設けることもできる。
まず、上記カバー4Aには、クッションリング18が凹部11を閉鎖したときにも圧力室6Aに直接に開口し、かつ他端が凹部11を通して外部に開放するクッション流路20a,20bを設け、図1及び図2に示すように、このクッション流路20a,20bの間にリリーフ弁21を設け、該リリーフ弁21における設定圧以上の圧縮空気が、圧力室6Aから該リリーフ弁21を押開き、カバー4A内の通孔20b,凹部11、流路14及び給排ポート5Aを経て外部に排出されるようにしている。
【0019】
このリリーフ弁21は、上記クッション流路20aに連通し、該クッション流路20aからの圧縮空気が流れる弁座22と、調整ねじ25により調圧バネ24の付勢力を調整可能にしたリリーフ圧力調整機構によって該弁座22に圧接される弁体23とを備え、更に、該弁体23内の通孔26を通して上記クッション流路20aからの空気圧が導入され、該弁体23に対してそれを開弁する方向に空気圧を作用させる圧力作用室27を備え、弁座22を流れる圧縮空気の弁体23に対する作用力を、弁座22の上流側と下流側とにおいて実質的に等しくしたバランス形のものである。
なお、このリリーフ弁についての背圧の影響を考慮する必要がない場合には、上述したバランス形のリリーフ弁を用いる必要がない。
【0020】
また、図示の実施例では、シリンダチューブ2内の圧力室6Aに直接的に開口する流路34及びそれをカバー4A内の凹部11に連通させる流路35を設け、この流路34,35間にニードル弁からなる可変絞り弁36を設けている。凹部11は給排ポート5Aに連通させているので、結果的に、上記流路35は圧力室6Aからの圧縮空気を外部に排出するものであり、従って、上記流路35は別設した排気ポートに直接的に連通させることもできる。
【0021】
このような可変絞り弁36は、ピストン3の全クッション行程において、上述したクッション作用に当該可変絞り弁によるクッション作用を加重するものであり、これにより、シリンダの動作条件に応じたクッション作用の制御に多様性を付与することが可能になる。
即ち、図6に示すように、クッションストロークに応じて変化する溝19の流路断面積Sに対し、可変絞り弁36の流路断面積を適宜設定した場合には、上記溝19と可変絞り弁36とによる総流路断面積がS1 ,S2 のように変化するので、これらの流路断面積の選択によりクッション作用に多様性を付与することができる。
【0022】
これらのリリーフ弁21や可変絞り弁36を設けることによって、効率が高く、負荷変動、圧力変動、速度変動などにも対応できるシリンダのクッション機構を実現することができる。
なお、図1中における符号38は、ピストンの両側に設けられているダンパーである。
【0023】
上記構成を有するクッション機構においては、ピストン3が図1の左方から右方へ駆動されて、クッションリング18が第1パッキン12aに嵌入し(図4参照)、排気側圧力室6Aと凹部11との直接的な連通が遮断されると、その後のピストン3の移動により該圧力室6A内の空気圧力が上昇するが、図1及び図2に示すようにリリーフ弁21を設けている場合には、先ず、該リリーフ弁21を通して圧力室6A内の圧縮空気が外部に排出され、該リリーフ弁の設定圧まで圧力室6A内の圧力が降下し、その設定圧の圧縮空気によってピストンにクッション作用が付与される。
【0024】
一方、上記クッションリング18の周面の絞り流路を形成する溝19は、排気側圧力室6Aと凹部11を連通させているので、圧力室6Aの圧縮空気はその溝を通して外部に排出され、流量制御により、衝撃の少ない滑らかな停止を実現することができる。クッションリング18が第2パッキン12b内に嵌入した後も同様である。
また、前記可変絞り弁36を設けた場合には、前述した該可変絞り弁の作用が上記溝19の作用に加重されることになる。
【0025】
このような、リリーフ弁による圧力制御と絞り流路による流量制御との併用により、ピストンの緩衝停止に際して、そのクッション作用を一層安定させることができ、効率が良く、負荷変動や、圧力変動、速度変動などにも可及的に対応できるようにしたクッション機構を得ることができる。
【0026】
次に、ストロークエンドに達した上記ピストン3の逆方向への駆動について説明する。
この駆動に際しては、図3に示す状態で給排ポート5Aから上記凹部11に圧縮空気を供給すると、それがクッションリング18の断面積に作用するために、その駆動力によりピストンが始動し、クッションリング18の周面に設けた溝19を通してシリンダチューブ2内の圧力室6Aに流入する圧縮空気によっても駆動力が付与されるが、上記クッションリング18の断面積はピストン3の断面積に比して非常に小さく、また、上記溝19を通して圧力室6Aに流入する圧縮空気は、圧力室6Aに流入してもピストン3を駆動できる圧力に達するには時間がかかり、そのため、クッションリング18が第2パッキン12bから抜け出すまでは、主としてクッションリング18の断面積に作用する小さい駆動力でピストンが徐々に加速される。
【0027】
クッションリング18が上記第2パッキン12bから抜け出したときには、図4に示すように、クッションリング18と凹部11の内面との間に第1パッキン12aが介在するが、この第1パッキン12aは凹部11側から圧力室6Aへの圧縮空気の流れを許容するので、凹部11から圧力室6Aへの圧縮空気の流入はある程度増加し、ピストンを加速する駆動力は徐々に増大する。
更に、図5に示すように、上記クッションリング18が第1パッキン12aからも抜け出したときには、凹部11の口部が全開するので、凹部11から圧力室6Aに直接的に圧縮空気が流入し、その圧縮空気によりピストン3に大きな駆動力が作用し、ピストンがその駆動力で駆動されるに至る。
【0028】
このように、上記空気圧シリンダは、クッション作用時にはクッションリング18の溝19により圧力室6Aから凹部11に流れる圧縮空気の流量をピストン位置に応じて調整し、それによりクッション作用を制御できる点で有利なものであるが、ピストン3の始動に際しては、クッションリング18の断面積に供給を開始した圧縮空気の圧力が作用したのち、クッションリング18が第1及び第2パッキン12a,12bから抜け出す段階ごとに次第にピストンが加速され、そのため、クッションリング18が第1パッキン12aから抜け出して凹部11から直接的に圧力室6Aに圧縮空気が供給されるようになった段階で、ピストン3が急速に加速されることはなく、ピストンの急激な飛出しが抑制される。
【0029】
しかも、上記空気圧シリンダにおいては、エアクッションによるクッション機構を備えた空気圧シリンダに、クッションパッキンとして第1及び第2パッキン12a,12bを設けるという簡単な手段を付加することによって、ピストン3の駆動開始時における該ピストン3の急激な飛出しの防止を実現することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上に詳述した本発明の空気圧シリンダにおける飛出し防止装置によれば、エアクッションを利用してピストンを緩衝的に停止させるようなクッション機構を採用した空気圧シリンダにおいて、簡単な手段によりピストンの駆動時におけるピストンロッドの飛出しを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る飛出し防止装置を備えたクッション機構付き空気圧シリンダの実施例を示す断面図である。
【図2】図1における略A−A位置での断面図である。
【図3】上記実施例の作用を説明するための要部断面図である。
【図4】同動作位置を異にする要部断面図である。
【図5】ピストンが他の動作位置にある状態を示す要部断面図である。
【図6】上記実施例における可変絞り弁の作用についての説明図である。
【符号の説明】
1 空気圧シリンダ
2 シリンダチューブ
3 ピストン
4A,4B カバー
5A,5B 給排ポート
6A,6B 圧力室
7 ピストンロッド
11 凹部
12a,12b 第1及び第2パッキン
18 クッションリング
19 溝
21 リリーフ弁
36 可変絞り弁

Claims (4)

  1. シリンダチューブ内のピストンを圧縮空気により駆動する空気圧シリンダに、上記ピストンの駆動を排気側圧力室内に残留する圧縮空気により緩衝的に停止させるクッション機構を備え、
    上記クッション機構を、シリンダチューブの端部のカバーに該シリンダチューブ側に開く凹部を設けて、該凹部内周にクッションパッキンを取付けると共に、該凹部に圧縮空気の給排用の流路を開設し、一方、上記ピストンに、該凹部内のクッションパッキンに嵌入して、ピストンの排気側圧力室と上記凹部との直接的な連通を制限するクッションリングを連設することにより構成したものにおいて、
    上記クッションパッキンを、上記凹部における排気側圧力室への開口部に設けたところの、該凹部側から圧力室への圧縮空気の流れは許容するが逆方向の流れは抑止する第1パッキンと、上記第1パッキンから離れた凹部内周に設けた両方向への圧縮空気の流れを抑止する第2パッキンとにより構成し、
    上記クッションリングの周面に、クッションパッキンとの間に絞り流路を形成する溝を設けた、
    ことを特徴とするクッション機構付き空気圧シリンダにおける駆動時の飛出し防止装置。
  2. クッションリングの周面に設ける溝に、ピストン側よりクッションリング先端側に行くに従って大きくなる流路断面を持たせたことを特徴とする請求項1に記載のクッション機構付き空気圧シリンダにおける駆動時の飛出し防止装置。
  3. 排気側圧力室から外部に圧縮空気を排出するクッション流路を設け、該クッション流路にリリーフ弁を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のクッション機構付き空気圧シリンダにおける駆動時の飛出し防止装置。
  4. 排気側圧力室とカバーに設けた給排ポートとの間に、クッションリングに設けた溝とは別に排気流路を形成し、該流路に可変絞り弁を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクッション機構付き空気圧シリンダにおける駆動時の飛出し防止装置。
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