JP2005264942A - 弁戻し装置および弁戻し装置を備えたエンジン - Google Patents

弁戻し装置および弁戻し装置を備えたエンジン Download PDF

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Abstract

【課題】 弁に作用する戻し力を正確に調整可能で、しかも、応答性を向上させながら、特に、エンジン速度急変時の応答時間を低減させながら、バルブスラッシングのリスクをさらに低減可能な弁戻し装置を提供する。
【解決手段】 本発明は内燃機関の弁(2)を戻すための弁戻し装置(1)に関する。この弁戻し装置(1)は、弁(2)に固定され、かつ、シリンダー(11)内に摺動するように装着されたピストン(10)と、供給路(13)を介してシリンダー(11)に接続された加圧式流体供給器(12)と、排出路(16)を介してシリンダー(11)に接続され、シリンダー(11)内の圧力(P)を所定の最大圧力(P)に制限するように構成された圧力逃がし弁(15)と、アフィン型の関係を利用して最大圧力(P)を供給圧力の関数として調整する手段(25,17,24)を有している。本発明はまた、こうした弁戻し装置(1)を備えた内燃機関に関する。
【選択図】 図1


Description

本発明は、内燃機関における弁の制御に関する。
特に、本発明は、弁を戻すための弁戻し装置、ならびに、同装置を備えた内燃機関に関するものである。
通常、内燃機関における給気弁、排気弁は、駆動軸と連動して回転させられるカムシャフトによって開閉される。
必要な瞬間に弁を開閉するためには、カムシャフト上の対応するカムに該弁が常に接触している必要がある。
そのため、エンジンには、各弁ごとに弁戻し装置が装備されている。各弁戻し装置は、該弁を常にその閉鎖位置へ向けて(すなわち、対応するカムへ向けて)付勢するバネから構成されている。
こうした弁戻し装置のほとんどは機械式のバネから成り、エンジン速度がそれほど速くない場合には、弁が対応するカムに接触した状態を常に維持する。
しかし残念ながら、機械式のバネには、エンジン速度が十分に上がると共振を始めるという大きな欠点がある。この「バルブスラッシング(valve thrashing)」現象によって、弁の前後運動がカムシャフトの回転運動から乖離することになる。
その結果として、かなりのパワー損失が生じる。
この問題を解決するため、様々な方法が提案されている。
例えば、剛性度の異なる複数のバネをそれぞれの弁に装備することにより、共振周波数を高めた弾性系を形成することが知られている。
この手法は、動作速度が中程度の量産エンジン(具体的には最高速度が8000回転/分(rpm)以下のエンジン)には適している。
しかしながら、この方法は、最高速度がしばしば15000rpmを越える小型オートバイやレーシングカーのエンジンには不十分である。
実際、こうした種類のエンジンでは、弁に多様な戻しバネ装置を付してもバルブスラッシング現象が観察されている。
一部の高速エンジンでは、この問題を解決するため、機械式バネに代えて、高エンジン速度で共振を起きにくい気体バネにすることが提案されている。
例えば、以前に公開された仏国特許第2529616号(特許文献1)に、内燃機関用の気体式弁戻し装置が記載されている。
このシステムでは、弁ステムに固定され、かつ、密閉室を形成するシリンダー内に摺動可能な状態で装着されたピストンを備えている。密閉室内には圧縮性流体が保持され、圧縮性流体の圧力は、弁が完全閉鎖位置のときに最小となる。
しかしながら、このシステムは満足する効果をもたらしてはいるが、弁に作用する戻し力を制御することはできない。
米国特許第5233950号(特許文献2)には、弁を摺動可能状態に取り付けたシリンダー内の気体圧力を調整する手段を弁戻し装置に具備することが記載されている。
しかし、この文献で提案されている弁制御システムは、仏国特許第2529616号のシステムを改善するものであるが、その実施構造が比較的複雑であり、また、その応答性の低さがエンジン速度の急変時に問題となることが確認されている。
仏国特許第2529616号 米国特許第5233950号
本発明の目的は、弁に作用する戻し力を正確に調整可能で、しかも、応答性を向上しながら(具体的には、特に、エンジン速度急変時の応答時間を低減し)、バルブスラッシングのリスクをさらに低減可能な弁戻し装置を提案することによって、上記欠点を解決することである。
この目的を達成するため、本発明は、内燃機関用の弁を戻すための弁戻し装置を提供する。この弁戻し装置は、上記弁に固定され、かつ、シリンダー内を摺動するように装着されたピストンと、供給路を介してシリンダーに接続された加圧式流体供給器と、排出路を介してシリンダーに接続され、シリンダー内の圧力を所定の最大圧力に制限するように配された圧力逃がし弁と、アフィン型の関係(affine-type relationship)を利用して最大圧力を供給圧力の関数として調整する手段と、を備えている。
したがって、シリンダー内の圧縮流体によって形成される気体バネの剛性度を、エンジン速度のような、所定のパラメータの関数として線形に変化させることができる。
その結果、弁に作用する戻し力の調整が改善され、バルブスラッシングのリスクが低減される。
例えば、最大圧力は、以下のような関係を用いた供給圧力の関数とする:
M = λPA + P2
ここで:
Mは最大圧力、
λは定数、
Aは供給圧力、
2は定数である。
好適な実施例においては、圧力逃がし弁は、伸縮バネを備え、定数P2が伸縮バネで決まる圧力逃し弁の定格圧力となるように構成することが好ましい。
上記の圧力関係を成立させるために、圧力逃がし弁は、例えば、分岐路を介して加圧流体供給器へ接続される。
また、逆止弁を供給路に配してもよく、その場合、分岐路は逆止弁の上流側で加圧流体供給器へ接続する。
加圧流体供給器は、エンジン速度のような、所定の1ないし複数のパラメータの関数として供給圧力を調整するように制御することができる。
例えば、エンジン速度が上昇すると供給圧力を上げるように加圧流体供給器を制御することが好ましい。
また、本発明は、上述の弁戻し装置を備えた内燃機関を提供する。
本発明は、弁に作用する戻し力を正確に調整でき、しかも、応答性を向上しながら、バルブスラッシングのリスクを低減できる弁戻し装置を提供する。
本発明の他の目的や利点は、添付図面を参照して以下の説明を読むことにより明らかになる。
図1〜6は、弁戻し装置の概略図であり、弁の1開閉サイクルを連続的に示している。
図7はインジケータダイアグラムで、弁の1開閉サイクルにおけるシリンダー内の圧力Pの変化がピストンの変位hの関数として示されている。
図8及び9は、それぞれ図7に類似のインジケータダイアグラムであるが、この場合は、供給圧力が調整されたときの複数の弁開閉サイクルを示している。
図1は、内燃機関の弁2を戻すための弁戻し装置1を示しているが、内燃機関については、弁が開閉する給気(または排気)ポートのみが図示されている。
図1からわかるように、弁2はステム4を有し、ステム4の一端は、給気ポート3の入り口を形成する弁座6に接するヘッド5になっている。
ステム5の他端は、カムフォロワーを形成する後端7である。後端7は、気体バネ8(後述)によってカムシャフトのカム9に押し付けられた状態に維持され、カムシャフトが回転することにより、弁2が開閉する。
弁2は、ピストン10を備えている。ピストン10は、弁ステム4に固定されるとともに、シリンダー11内を摺動するように設置されている。
弁戻し装置1は、また、加圧流体供給器12を備え、これは、逆止弁14が設置された供給路13を介してシリンダー11と流路連通している。
弁戻し装置1は、さらに圧力逃がし弁15を備える。圧力逃がし弁15は、排出路16を介してシリンダー11と、また、分岐路17を介して加圧流体供給器12と流路連通している。分岐路17は、図1〜6に示されているように、逆止弁14よりも上流側で加圧流体供給器12へ接続されている。
圧力逃がし弁15は、ピストン19を摺動可能な状態で設置したシリンダー18を備えている。ピストン19には、弁部材20が固定されている。ピストン19は、シリンダー18を、互いに遮断された二つの部屋に分けている。すなわち、分岐路17が通じている過圧室(超過圧力室)21、および排出路16と通気口23が通じている膨張室22である。通気口23は、膨張室22内の圧力を常に大気圧に等しくする。
ピストン19は、弁部材20が排出路16を閉鎖する「閉鎖」位置(図1に示した位置)と、弁部材20が排出路16から離れて排出路16を膨張室22に連通させる「開放」位置(図3に示した位置)の間を移動するように配置されている。
ピストン19の過圧室21側の表面積をS,弁部材20の排出路16側の表面積をSと表記する。
図1〜6から分かるように、圧力逃がし弁15は、ピストン19を常に閉鎖位置へ付勢する戻しバネ24を備えている。
図1〜6に示した実施例では、加圧流体供給器12は、流体路26を介して加圧流体供給元(不図示)へ接続された圧力レギュレータを備えている。同レギュレータは、駆動軸の回転速度(Vとする)で表されるエンジン速度など、1ないし複数の所定のパラメータの関数として供給路13内の圧力を変化させるように構成されている。
以下の記号を使用することにする。
は、逆止弁14の上流側における供給路13内の供給圧力、および、分岐路17内の供給圧力を示す。
は、逆止弁14の定格圧力を示す。
は、ピストンに働くバネ24の戻し力で決まる圧力逃がし弁15の定格圧力を示す。
Pは、シリンダー11内、逆止弁14の下流側の供給路13内、および、排出路16内の圧力を示す。
は、圧力Pの最小値を示し、以下の関係が成立する。
= P + P
λは、表面積SとSの比(定数)を示す。
λ = S/S
は、圧力Pの最大値を示し、過圧室21内の圧力に対応しており、以下の関係が成立する。
= λP + P
は、大気圧を示す。
圧力逃がし弁15は、シリンダー11内の圧力Pを最大圧力Pに制限するように構成されている。すなわち、圧力Pが該最大圧力Pに達するかそれ以上になると、シリンダー11からの流体が、過圧室21内の圧力Pを補正する圧力を弁部材20に加え、それによって、(最初、閉鎖位置にある)ピストン19を開放位置へ向けて変位させ、排出路16を膨張室22に連通させようとする。
次に弁戻し装置1の動作を説明する。
図1では、弁は上死点(図7のTDC)にあり、弁座6に押し付けられており、給気ポート3を遮断している。
この位置では、シリンダー11内の圧力と逆止弁14の定格圧力の和(P+P)は、供給圧力P以下であり、逆止弁14は開いて、P=Pとなり圧力が釣り合うまで開いている。
圧力が釣り合うと、逆止弁14が再び閉じる(図2)。これは、図7のグラフのポイントAに対応する。
次いでカム9が回転すると(図3)、弁2が開放位置に向かって移動するため、シリンダー11内の流体を圧縮する。
圧力Pは、最大圧力Pに達するまで上昇する。これは、図7のグラフにおけるポイントBに対応する。
この時点で、圧力逃がし弁15内で圧力が平衡する。すなわち、ピストン19が開放位置へ押され、排出路16が膨張室22に連通する。圧力Pはこうして最大圧力Pに維持される。
この状態は、図7のグラフにおけるポイントBからCまでの描線に対応し、カム9がシリンダー11内の流体を圧縮する動きを行っている間、継続する(図4)。
弁2が下死点(BDC)に到達すると、シリンダー11内の流体はそれ以上圧縮されない。したがって、過圧室21内の圧力Pによってピストン19が閉鎖位置へ向かって十分に押され、弁部材20は、排出路16を再び遮断する(図5)。これは、図7のグラフにおけるポイントCに対応する。
次いでカム9が回転すると、図6に示すように、シリンダー11内の流体圧力によって形成される気体式戻しバネ8が働き、弁2が閉鎖位置に向かって上昇可能になる。これにより、カムフォロワー7とカム9の接触が維持される。その間、シリンダー11内の流体が膨張する。これは、図7のグラフにおけるポイントCからDまでの描線に対応する。
この膨張はシリンダー11内の圧力Pが最小値Pに達するまで続き(図7のグラフにおけるポイントD)、逆止弁14を開放する(図6)。
この状態(図7のグラフにおけるポイントDからAまでの描線に対応)は、弁2が上死点に再び達するまで継続する。弁2はカム9にしたがって流体を膨張させる方向に動くものの、シリンダー11内の流体圧力は最小値Pのまま一定に維持される。
弁2が上死点に達すると(図1)、上記のサイクルが再び始まる。
以上から分かるように、逆止弁14と圧力逃がし弁15を装備したことにより、シリンダー11内の流体によって形成される気体式戻しバネ8が弁2に与える戻し力を、(最小圧力Pと最大圧力Pにそれぞれ対応する)二つの値で定義される範囲内に制限することが可能になった。
弁の動きを最適化するためには(特にスラッシングを防止するためには)、気体バネ8の剛性度を1ないし複数の所定のパラメータの関数として変化させることが望ましい。
実際には、上記剛性度をエンジン速度の関数として変化させることが望ましい。具体的には、駆動軸の回転速度Vが上昇するにつれて気体式戻しバネ8の剛性度を上げることが望ましい。これにより、弁の応答性を上げ、また、スラッシングの生じる限界速度を上げることができる。
図8は、シリンダー11内の流体圧力Pを、ピストン10の変位hの関数として表わし、かつ、弁2の連続した3サイクルの開閉サイクルを示すグラフである。このサイクル間では、最初にエンジン速度の上昇に伴う供給圧力Pの増大、次いで、エンジン速度の低下に伴う供給圧力Pの低減が行われている。
最初に(ポイントA)、圧力Pは、初期供給圧力Pに対応する最小圧力Pm1である。この初期供給圧力Pは、また、過圧室21内の最大圧力PM1にも対応している。
弁2の開放ステージは前述のとおりであり(ポイントAとBの間、実線)、圧力Pが最大圧力PM1に達すると、圧力逃がし弁15が作動する(ポイントBとCの間)。
流体膨張に相当する弁2の閉鎖ステージ(図8のグラフにおけるポイントCとDの間)では、エンジン速度が(任意量)上げられている。つまり、レギュレータ25が供給圧力Pを増加させている。
その結果、最小圧力が上がって新しい値Pm2となり、最大圧力Pも同時に分岐路17を介してPM2と表記する新しい値となる。これらの新しい値Pm2とPM2は、いずれも、それまでの値であるPm1およびPM1よりも大きい。
圧力Pが最小圧力Pm2に達すると逆止弁14が作動し、弁2が上死点に再び達するまで(図8のグラフにおけるポイントA’)、一定値Pm2に維持される。
したがって、気体式戻しバネ8は前のサイクルに比べて変化し剛性度が高くなる。
弁の開放ステージは前述の通りである(ポイントB’〜C’,破線)。弁2の閉鎖ステージ(ポイントC’〜D’)では、エンジン速度が(任意量)下げられている。すなわち、レギュレータ25が供給圧力Pを低減し、最小圧力が新しい値Pm3に、過圧室21内の最大圧力が新しい値PM3になる。新しい値はそれぞれ、初期値のPm1およびPM1よりも小さい。
膨張中、圧力Pが値Pm3(ポイントD’)に達すると、圧力逃がし弁15が作動して、弁2が上死点(ポイントA”)に到達するまで、圧力Pをその一定値Pm3に保つ(ポイントD’からA”)。
次いで、弁2の開放ステージが前述のように繰り返される(ポイントA”〜B”次にポイントB”〜C”、鎖線)。ただし、気体バネ8の剛性度は前のサイクルよりも低い。
膨張中(ポイントC”〜D”)にエンジン速度が増加して初期値にもどるものと仮定されている。
したがって、レギュレータ25が供給圧Pを増大させ、最小圧力と最大圧力が初期値のPm1とPM1となる。
圧力Pが最小値Pm1に達すると(ポイントD”)、弁14が作動して圧力Pが一定値に保持される(ポイントD”〜A)。
図9は、弁2の開閉ステージを示し、この間、以下のことが連続して発生する:
− 開弁中にエンジン速度が急低下。急低下は、圧力Pが初期最大圧力PM1に達する前、ただし、供給圧力P調整後の新しい最大圧力PM2を越えた後。
− 膨張中にエンジン速度が急上昇。急上昇は、圧力Pが、上記調整後の最小値Pm2に達する前、ただし、供給圧力P再調整後の新しい最小値Pm3を下回った後。
最初に(ポイントA),最小圧力は値Pm1で、弁2は上死点にある。
前述のように、カム9が回転し、シリンダー11内の流体が圧縮される。しかし、圧力Pが最大値PM1に達する前のある時点で(図9のグラフにおけるポイントB)、エンジン速度の急低下が生じ、レギュレータ25が供給圧力Pを低減するため、最小値と最大値がPm2とPM2になる。これらは、いずれも初期値のPm1、PM1よりも小さい値である。
超過圧力によって直ちに弁15を開き、圧力Pは新しい最大圧力値PM2に降下する(ポイントB)。
なお、図9のグラフでポイントBとBを結ぶ線分が直線で垂直になっているのは、システムの慣性を考慮していないためである。
サイクルはその後、前述と同じように進む。圧力Pは、下死点(ポイントC)に達するまで一定の値PM2に維持される。下死点に達すると、圧力逃がし弁15が閉じられて、サイクルは弁2を開放する開放ステージを開始する。
膨張中、圧力Pが現在の最小値Pm2に達する前に(ポイントD)、エンジン速度が急上昇するため、レギュレータ25が供給圧力を上昇させる。その結果、最小圧力が新しい値Pm3となる。Pm3は、本例における前の値Pm1,Pm2よりも大きい値である。
次いで逆止弁14が作動して、圧力Pが新しい最小値Pm3まで直ちに上昇する(ポイントD)。圧力Pは、上死点(ポイントA’)に達するまで、最小値Pm3に維持される。
前述のように、システムの慣性を無視しているので、図9のグラフにおいてDとDを結ぶ線は直線で垂直になっている。
以上述べたたように、弁戻し装置1は、シリンダー11内の最小圧力Pだけでなく最大圧力Pを、供給圧力Pの関数として調整することができる。
この調整ではアフィン型の関係が成立するため、気体バネ8の剛性度を、特に前述したように、エンジン速度の関数として正確に調整することができる。
前述したように、この調整は、圧力逃がし弁15を加圧流体供給器12へ直結しているため、簡単かつ速やかに実行される。
以上述べた構造では(特に分岐路17と戻しバネ24の存在により)、最大圧力Pを規定するアフィン型圧力関係式P=λP+Pを簡単に確立することができる。
また、供給路13に設置した逆止弁14によって関係P=P−Pが実現されるため、最小圧力Pも、アフィン型の関係によって規定される。
したがって、気体バネ8の剛性度を(前述したように)エンジン速度の関数として線形に変化させることが可能であるため、(最小圧力Pを調整することによって)弁の剛性度を十分高くしてスラッシングを防ぐとともに、また、弁の剛性度を適度にして接触部品、具体的には弁後端部7と対応カム9に早期磨耗を回避することができる。
この発明の弁戻し装置の概略図であり、弁の1開閉サイクルを連続的に示す図。 この発明の弁戻し装置の概略図であり、弁の1開閉サイクルを連続的に示す図。 この発明の弁戻し装置の概略図であり、弁の1開閉サイクルを連続的に示す図。 この発明の弁戻し装置の概略図であり、弁の1開閉サイクルを連続的に示す図。 この発明の弁戻し装置の概略図であり、弁の1開閉サイクルを連続的に示す図。 この発明の弁戻し装置の概略図であり、弁の1開閉サイクルを連続的に示す図。 インジケータダイアグラムで、弁の1開閉サイクルにおけるシリンダー内の圧力Pの変化をピストンの変位hの関数として示す図。 インジケータダイアグラムで、供給圧力が調整されたときの複数の弁開閉サイクルを示す図。 インジケータダイアグラムで、供給圧力が調整されたときの複数の弁開閉サイクルを示す図。
符号の説明
1 弁戻し装置、 2 弁、 3 給気ポート、 4 ステム、 5 ヘッド、
6 弁座、 7 後端、 8 気体バネ、 9 カム、 10 ピストン、
11 シリンダー、 12 加圧流体供給器、 13 供給路、 14 逆止弁、
15 圧力逃がし弁、 16 排出路、 17 分岐路、 18 シリンダー、
19 ピストン、 20 弁部材、 21 過圧室、 22 膨張室、
23 通気口、 24 戻しバネ、 25 レギュレータ、 26 流体路。

Claims (10)

  1. 内燃機関の弁(2)を戻すための弁戻し装置(1)であって、
    前記弁(2)に固定され、かつ、シリンダー(11)内に摺動するように装着されたピストン(10)と、
    供給路(13)を介して前記シリンダー(11)に接続された加圧流体供給器(12)と、
    排出路(16)を介して前記シリンダー(11)に接続され、かつ前記シリンダー(11)内の圧力(P)を所定の最大圧力(P)に制限するように構成された圧力逃がし弁(15)と、
    アフィン型の関係を利用して前記最大圧力(P)を供給圧力の関数として調整する手段(25,17,24)と、を有することを特徴とする弁戻し装置(1)。
  2. 前記最大圧力(P)が、以下のような関係を用いた供給圧力の関数であることを特徴とする請求項1に記載の弁戻し装置(1)。
    M = λPA + P2
    ここで、PMは最大圧力、λは定数、PAは供給圧力、P2は定数である。
  3. 前記圧力逃がし弁(15)は戻しバネ(24)を備え、前記定数P2は、前記戻しバネ(24)で決まる前記圧力逃がし弁(15)の定格圧力であることを特徴とする請求項2に記載の弁戻し装置(1)。
  4. 前記圧力逃がし弁(15)は、分岐路(17)を介して前記加圧流体供給器(12)に接続されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の弁戻し装置(1)。
  5. さらに供給路(13)に配置された逆止弁(14)を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の弁戻し装置(1)。
  6. 前記分岐路(17)は、前記逆止弁(14)よりも上流で前記加圧流体供給器(12)へ接続されてなることを特徴とする請求項4及び5の記載を組み合わせた弁戻し装置(1)。
  7. 前記加圧流体供給器(12)は、1ないし複数の所定のパラメータの関数として供給圧力(PA)を調整するように制御されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の弁戻し装置(1)。
  8. 前記加圧流体供給器(12)は、エンジン速度(V)の関数として前記供給圧力(PA)を調整するように制御されることを特徴とする請求項7に記載の弁戻し装置(1)。
  9. エンジン速度(V)が上昇した時に供給圧力(PA)を上げるように前記加圧流体供給器(12)が制御されることを特徴とする請求項8に記載の弁戻し装置(1)。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の弁戻し装置(1)を備えたことを特徴とする内燃機関。
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