JP2009103107A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関に適したバルブタイミングを実現するバルブタイミング調整装置の提供。
【解決手段】 制御弁100は、スプール120と、ポンプ4から作動油供給される供給ポート116を有し、供給ポート116に対する進角室及び遅角室の接続状態をスプール120の移動位置により制御する。スプール120は、供給ポート116に対して進角室が接続されるとき進角室から供給ポート116への作動油流れを規制し且つ供給ポート116から進角室への作動油流れを許容する進角逆止弁150と、供給ポート116に対して遅角室が接続されるとき遅角室から供給ポート116への作動油流れを規制し且つ供給ポート116から遅角室への作動油流れを許容する遅角逆止弁160を内蔵し、クランク軸に対するカム軸の位相を目標位相領域に保持する場合、供給ポート116に対して進角室及び遅角室を接続する位置に移動する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に関する。
従来、クランク軸と連動して回転する第一回転体としてのハウジング並びにカム軸と連動して回転する第二回転体としてのベーンロータを備えた流体駆動式のバルブタイミング調整装置が、広く用いられている。この種のバルブタイミング調整装置では、ハウジングのシューとベーンロータのベーンとの間において回転方向に形成した進角室又は遅角室に作動流体を供給することにより、カム軸をクランク軸に対する進角側又は遅角側に駆動してバルブタイミングを調整するようにしている。
さて、一般にバルブタイミング調整装置では、特許文献1に開示されるように、クランク軸に対してカム軸を進角させる側と遅角させる側とに変動する変動トルクが、作用することになる。ここで変動トルクは、例えばカム軸によって開閉駆動される動弁からのスプリング反力等によって、内燃機関の運転中に常に発生するものである。したがって、流体駆動式のバルブタイミング調整装置では、そのような変動トルクや、進角室及び遅角室への作動流体供給により発生する駆動トルク等、カム軸に作用するトルクがバランスすることによって、クランク軸に対するカム軸の位相(以下、「機関位相」という)が決まることになる。
特開2006−63835号公報
上述した流体駆動式のバルブタイミング調整装置において、特許文献1のように流体供給源から進角室及び遅角室への作動流体供給を電磁スプール弁で制御することによれば、それら各室への作動流体供給を停止して機関位相を目標位相領域に保持することで、バルブタイミングを実質的に保持可能となる。しかし、その場合には、ピークトルクに達する等して比較的大きくなった変動トルクの伝達により、進角室及び遅角室の一方が圧縮されて作動流体が流出すると、その他方が負圧となることで隙間から空気が吸引されて、ベーンロータがハウジングに対して大きく揺動するおそれがある。こうした大きな揺動が生じると、機関位相を目標位相領域に正確に保持して、内燃機関に適したバルブタイミングを実現することが困難になることから、改善が望まれている。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、内燃機関に適したバルブタイミングを実現するバルブタイミング調整装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、クランク軸と連動して回転する第一回転体と、カム軸と連動して回転し、第一回転体との間において進角室及び遅角室を回転方向に形成し、進角室又は遅角室に作動流体が供給されることによりカム軸をクランク軸に対する進角側又は遅角側に駆動する第二回転体と、往復移動するスプール並びに流体供給源から作動流体が供給される供給ポートを有し、供給ポートに対する進角室及び遅角室の各々の接続状態をスプールの移動位置により制御する制御弁と、を備える装置において、スプールは、供給ポートに対して進角室が接続されるとき、進角室から供給ポートへの作動流体流れを規制し且つ供給ポートから進角室への作動流体流れを許容する進角逆止弁と、供給ポートに対して遅角室が接続されるとき、遅角室から供給ポートへの作動流体流れを規制し且つ供給ポートから遅角室への作動流体流れを許容する遅角逆止弁と、を内蔵し、制御弁は、機関位相を目標位相領域に保持する場合に、供給ポートに対して進角室及び遅角室の双方を接続する位置に、スプールを移動させることを特徴とする。
このように請求項1に記載の発明では、機関位相を目標位相領域に保持する場合に、流体供給源から作動流体が供給される供給ポートに対して、進角室及び遅角室の双方が接続されることになる。故に、カム軸を遅角させる側の変動トルクにより進角室が圧縮されたとしても、進角逆止弁が進角室から供給ポートへの作動流体流れを規制して進角室に作動流体を留めさせると同時に、遅角逆止弁が供給ポートから遅角室への作動流体流れを許容して遅角室を正圧に保つことができる。また一方、カム軸を進角させる側の変動トルクにより遅角室が圧縮されたとしても、遅角逆止弁が遅角室から供給ポートへの作動流体流れを規制して遅角室に作動流体を留めさせると同時に、進角逆止弁が供給ポートから進角室への作動流体流れを許容して進角室を正圧に保つことができる。
以上によれば、機関位相を目標位相領域に保持する場合には、進角室及び遅角室から作動流体が流出することと、進角室及び遅角室が負圧になることとの双方を抑制し得るので、第一回転体に対する第二回転体の揺動が小さく抑えられることになる。したがって、機関位相を目標位相領域に正確に保持して、内燃機関に適したバルブタイミングを実現することができるのである。
請求項2に記載の発明によると、制御弁は、進角室及び遅角室にそれぞれ連通する進角ポート及び遅角ポートを有し、スプールは、進角逆止弁が配設され、進角ポート及び供給ポートの間を接続することにより進角ポートから供給ポートに向かう方向が当該進角逆止弁の閉弁方向となる進角接続路と、遅角逆止弁が配設され、遅角ポート及び供給ポートの間を接続することにより遅角ポートから供給ポートに向かう方向が当該遅角逆止弁の閉弁方向となる遅角接続路と、を形成する。
このような請求項2に記載の発明では、進角室に連通する進角ポートと供給ポートとがスプールの進角接続路を通じて接続されるとき、当該進角接続路に配設の進角逆止弁は、進角ポートから供給ポートに向かう閉弁方向の作動流体流れを規制し且つ当該閉弁方向とは逆方向の作動流体流れを許容し得る。また一方、遅角室に連通する遅角ポートと供給ポートとがスプールの遅角接続路を通じて接続されるとき、当該遅角接続路に配設の遅角逆止弁は、遅角ポートから供給ポートに向かう閉弁方向の作動流体流れを規制し且つ当該閉弁方向とは逆方向の作動流体流れを許容し得る。以上、請求項2に記載の発明によれば、スプールに内蔵した進角逆止弁及び遅角逆止弁により、進角室及び遅角室から供給ポートへの作動流体流れを規制し且つ逆方向の作動流体流れを許容する構成が、確実に得られることとなる。
請求項3に記載の発明によると、制御弁は、機関位相をクランク軸に対するカム軸の進角側に変化させる場合に、供給ポートに対して進角ポートを接続する位置に、スプールを移動させ、機関位相をクランク軸に対するカム軸の遅角側に変化させる場合に、供給ポートに対して遅角ポートを接続する位置に、スプールを移動させ、機関位相を目標位相領域に保持する場合に、機関位相をクランク軸に対するカム軸の進角側に変化させる場合よりも進角ポートの開度を絞り且つ機関位相をクランク軸に対するカム軸の遅角側に変化させる場合よりも遅角ポートの開度を絞る位置に、スプールを移動させる。
このような請求項3に記載の発明では、機関位相をクランク軸に対するカム軸の進角側に変化させる場合には、進角ポートが供給ポートに対して接続されることになる。故に、進角ポートと連通する進角室への供給ポートからの作動流体流れを進角逆止弁により許容して、カム軸をクランク軸に対する進角側に駆動するための作動流体を当該進角室に確実に供給できる。またこのときには、カム軸を遅角させる側の変動トルクにより進角室が圧縮されたとしても、進角室から供給ポートへの作動流体流れを進角逆止弁により規制して、進角室からの作動流体の流出を抑制することができる。
また、上述したように請求項3に記載の発明では、機関位相をクランク軸に対するカム軸の遅角側に変化させる場合には、遅角ポートが供給ポートに対して接続されることになる。故に、遅角ポートと連通する遅角室への供給ポートからの作動流体流れを遅角逆止弁により許容して、カム軸をクランク軸に対する遅角側に駆動するための作動流体を当該遅角室に確実に供給できる。またこのときには、カム軸を進角させる側の変動トルクにより遅角室が圧縮されたとしても、遅角室から供給ポートへの作動流体流れを遅角逆止弁により規制して、遅角室からの作動流体の流出を抑制することができる。
さらに、上述したように請求項3に記載の発明では、機関位相を目標位相領域に保持する場合には、進角ポート及び遅角ポートの開度が、それぞれ機関位相をカム軸の進角側及び遅角側に変化させる場合よりも絞られる。故に、進角室及び遅角室への作動流体供給は、機関位相をカム軸の進角側及び遅角側に変化させる場合よりも制限されることになるので、作動流体圧力が突発的に増減するようなことがあっても、作動流体供給によって発生する駆動トルクの変動が抑制され得る。したがって、機関位相を目標位相領域に正確に保持することが可能となるのである。
請求項4に記載の発明によると、作動流体を排出するドレンポートを有し、供給ポート及びドレンポートに対する進角室及び遅角室の各々の接続状態をスプールの移動位置により制御する制御弁は、機関位相をクランク軸に対するカム軸の進角側に変化させる場合に、供給ポートに対して進角室を接続し且つドレンポートに対して遅角室を接続する位置に、スプールを移動させ、機関位相をクランク軸に対するカム軸の遅角側に変化させる場合に、供給ポートに対して遅角室を接続し且つドレンポートに対して進角室を接続する位置に、スプールを移動させる。
このような請求項4に記載の発明では、機関位相をクランク軸に対するカム軸の進角側に変化させる場合に、進角室は供給ポートに対して接続されるが、遅角室は作動流体を排出するドレンポートに対して接続されることになる。故に、カム軸を進角させる側の変動トルクにより遅角室が圧縮されるときには、進角逆止弁が供給ポートから進角室への作動流体流れを許容して当該進角室への作動流体供給を継続しつつ、遅角室の作動流体をドレンポートから排出することができる。また一方、カム軸を遅角させる側の変動トルクにより進角室が圧縮されるときには、進角逆止弁が進角室から供給ポートへの作動流体流れを規制することで、進角室からの作動流体の流出を抑制することができる。これらによれば、機関位相をカム軸の進角側に変化させる際の変化速度を高めて、バルブタイミングを内燃機関に適したタイミングまで速やかに進角させることが可能となる。
また、上述したように請求項4に記載の発明では、機関位相をクランク軸に対するカム軸の遅角側に変化させる場合には、遅角室が供給ポートに対して接続されるが、進角室はドレンポートに対して接続されることになる。故に、カム軸を遅角させる側の変動トルクにより進角室が圧縮されるときには、遅角逆止弁が供給ポートから遅角室への作動流体流れを許容して当該遅角室への作動流体供給を継続しつつ、進角室の作動流体をドレンポートから排出することができる。また一方、カム軸を進角させる側の変動トルクにより遅角室が圧縮されるときには、遅角逆止弁が遅角室から供給ポートへの作動流体流れを規制することで、遅角室からの作動流体の流出を抑制することができる。これらによれば、機関位相をカム軸の遅角側に変化させる際の変化速度を高めて、バルブタイミングを内燃機関に適したタイミングまで速やかに遅角させることが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるバルブタイミング調整装置1を車両の内燃機関に適用した例を示している。バルブタイミング調整装置1は、「作動流体」として作動油を用いる流体駆動式であり、「動弁」としての吸気弁のバルブタイミングを調整する。
(基本構成)
以下、バルブタイミング調整装置1の基本部分について説明する。バルブタイミング調整装置1は、内燃機関のクランク軸(図示しない)の駆動力を内燃機関のカム軸2に伝達する駆動力伝達系に設置されて作動油により駆動される駆動部10と、駆動部10への作動油供給を制御する制御部30とを備えている。
(駆動部)
駆動部10において、「第一回転体」としてのハウジング12は、円筒状のスプロケット部12aと、仕切部として複数のシュー12b,12c,12dとを有している。
スプロケット部12aは、図示しないタイミングチェーンを介してクランク軸と連繋している。これにより内燃機関の運転中は、クランク軸からスプロケット部12aに駆動力が伝達されることで、ハウジング12がクランク軸と連動して図1の時計方向に回転する。
各シュー12b〜12dは、スプロケット部12aにおいて回転方向に略等間隔となる箇所から径方向内側に突出している。各シュー12b〜12dの突出側端面は、図1の紙面垂直方向から見て円弧形の凹面状であり、ベーンロータ14のボス部14aの外周壁面に摺接する。回転方向において隣り合うシュー12b〜12dの間には、それぞれ収容室50が形成される。
「第二回転体」としてのベーンロータ14はハウジング12内に収容されており、軸方向においてハウジング12と摺接する。ベーンロータ14は、円柱状のボス部14aと、ベーン14b,14c,14dとを有している。
ボス部14aは、カム軸2に対して同軸上にボルト固定される。これによりベーンロータ14は、カム軸2と連動して図1の時計方向に回転すると共に、ハウジング12に対して相対回転可能となっている。
各ベーン14b〜14dは、ボス部14aにおいて回転方向に略等間隔となる箇所から径方向外側に突出し、それぞれ対応する収容室50内に収容されている。各ベーン14b〜14dの突出側端面は、図1の紙面垂直方向から見て円弧形の凸面状に形成され、スプロケット部12aの内周壁面に摺接する。
各ベーン14b〜14dは、それぞれ対応する収容室50を回転方向に二分することによって、進角室及び遅角室をハウジング12との間に形成している。具体的には、シュー12bとベーン14bの間に進角室52、シュー12cとベーン14cの間に進角室53、シュー12dとベーン14dの間に進角室54がそれぞれ形成されている。また、シュー12cとベーン14bの間に遅角室56、シュー12dとベーン14cの間に遅角室57、シュー12bとベーン14dの間に遅角室58がそれぞれ形成されている。
このような構成の駆動部10では、各進角室52〜54への作動油供給によりベーンロータ14がハウジング12に対して進角側に相対回転することで、カム軸2がクランク軸に対して進角側に駆動されることになる。したがって、この場合には、バルブタイミングが進角するのである。また一方、駆動部10では、各遅角室56〜58への作動油供給によりベーンロータ14がハウジング12に対して遅角側に相対回転することで、カム軸2がクランク軸に対して遅角側に駆動されることになる。したがって、この場合には、バルブタイミングが遅角するのである。
(制御部)
制御部30において、カム軸2を貫通して設けられる進角通路72は、カム軸2を軸受するジャーナル3を貫通して設けられる進角通路73と連通し、当該通路73と反対側において進角室52〜54と連通している。また、カム軸2を貫通して設けられる遅角通路76は、ジャーナル3を貫通して設けられる遅角通路77と連通し、当該通路77と反対側において遅角室56〜58と連通している。
供給通路80は、「流体供給源」であるポンプ4の吐出口と連通しており、ポンプ4によってオイルパン5から汲み上げられた作動油が吐出供給されるようになっている。ここで本実施形態のポンプ4は、クランク軸によって駆動されるメカポンプであり、故に内燃機関の運転中は、作動油が継続して供給通路80に供給されることとなる。また、ドレン通路82,83は、オイルパン5に作動油を排出可能に設けられている。
制御弁100は、スリーブ110内に収容された串状のスプール120を、ソレノイド130の発生する電磁駆動力を利用して往復直線駆動する、所謂電磁スプール弁である。ここでスリーブ110には、進角通路73と連通する進角ポート112、遅角通路77と連通する遅角ポート114、供給通路80と連通してポンプ4からの作動油供給を受ける供給ポート116、並びに作動油排出のためにドレン通路82,83とそれぞれ連通するドレンポート118,119が設けられている。したがって、制御弁100は、ソレノイド130への通電に応じてスプール120を往復移動させることで、供給ポート116及びドレンポート118,119に対する進角ポート112及び遅角ポート114の各々の接続状態を制御する。
制御回路200は、例えばマイクロコンピュータ等からなり、制御弁100のソレノイド130と電気的に接続されている。制御回路200は、ソレノイド130への通電を制御する機能と共に、内燃機関の運転を制御する機能を備えている。
このような構成の制御部30では、制御回路200によって制御されたソレノイド130への通電に従ってスプール120が移動し、ポート116,118,119に対するポート112,114の接続状態が制御されることになる。その結果、進角ポート112が供給ポート116に対して接続されるときには、ポンプ4から供給通路80への供給作動油を、進角通路73,72を順次経由して進角室52〜54に供給可能となる。また、遅角ポート114が供給ポート116に対して接続されるときには、ポンプ4から供給通路80への供給作動油を、遅角通路77,76を順次経由して遅角室56〜58に供給可能となる。さらに、進角ポート112がドレンポート118に対して接続されるときには、進角室52〜54の作動油を、進角通路72,73を順次経由してドレン通路82からオイルパン5へ排出可能となる。またさらに、遅角ポート114がドレンポート119に対して接続されるときには、遅角室56〜58の作動油を、遅角通路76,77を順次経由してドレン通路83からオイルパン5へ排出可能となる。
以上、バルブタイミング調整装置1の基本部分について説明した。以下、バルブタイミング調整装置1の特徴部分について詳細に説明する。
(変動トルク)
本実施形態において内燃機関の運転中は、カム軸2によって開閉駆動される吸気弁からのスプリング反力等により生じる変動トルクが、カム軸2を通じて駆動部10のベーンロータ14に作用する。ここで、図2に例示するように変動トルクは、クランク軸に対してカム軸2を進角させる側に作用する負トルクと、クランク軸に対してカム軸2を遅角させる側に作用する正トルクとの間において、周期的に変動するものである。そして、特に本実施形態の変動トルクは、正トルクのピークトルクT+が負トルクのピークトルクT−と実質的に等しくなる又は当該ピークトルクT−よりも僅かに大きくなる傾向を示しており、故に変動トルクの平均トルクは、実質的に零又は僅かに正トルク側(即ち、カム軸2の遅角側)に偏るものとなる。尚、このような変動トルクは、例えば内燃機関がローラロッカタイプの動弁系を備えるものである場合や、ベアリングの介装によりカム軸2及びジャーナル3の間のフリクションが零又は僅かに存在する場合等に、現出する。
(制御弁)
本実施形態による制御弁100において、図3に示すようにスリーブ110内には、リターンスプリング140が収容されている。リターンスプリング140は金属製の圧縮コイルスプリングからなり、スリーブ110においてソレノイド130とは反対側の端部110a及びスプール120の間に介装されている。リターンスプリング140は、スプール120を軸方向のソレノイド130側に向かって付勢する復原力を、圧縮変形により発生する。また、これに対してソレノイド130は、スプール120を軸方向のリターンスプリング140側(端部110a側)に向かって付勢する電磁駆動力を、通電により発生する。したがって、制御弁100においては、リターンスプリング140が発生する復原力と、ソレノイド130が発生する電磁駆動力との釣り合いに応じて、スプール120が駆動されることとなる。
金属製のスリーブ110には、ドレンポート118、進角ポート112、供給ポート116、遅角ポート114及びドレンポート119が、リターンスプリング140側からソレノイド130側に向かう軸方向にこの順で設けられている。また、金属製のスプール120には、進角支持ランド122、進角切換ランド123、進角内蔵ランド124、遅角内蔵ランド125、遅角切換ランド126及び遅角支持ランド127が、リターンスプリング140側からソレノイド130側に向かう軸方向にこの順で設けられている。
進角支持ランド122はドレンポート118の端部110a側において、また進角内蔵ランド124は供給ポート116の進角ポート112側において、スリーブ110により常時摺動支持される。進角切換ランド123は、進角ポート112を挟む供給ポート116側及びドレンポート118側のうち少なくとも一方において、スリーブ110により摺動支持されるようになっている。ここで、図4に示すように進角切換ランド123が進角ポート112の供給ポート116側のみにて支持されるときには、ドレンポート118に対して進角ポート112が進角切換ランド123及び進角支持ランド122の間隙を通じて連通し接続されることになる。また一方、図3,5に示すように進角切換ランド123が進角ポート112のドレンポート118側のみにて支持されるときには、進角ポート112が進角切換ランド123及び進角内蔵ランド124の間隙に連通することになる。
図3に示すように、遅角内蔵ランド125は供給ポート116の遅角ポート114側において、また遅角支持ランド127はドレンポート119のソレノイド130側において、スリーブ110により常時摺動支持される。遅角切換ランド126は、遅角ポート114を挟む供給ポート116側及びドレンポート119側のうち少なくとも一方において、スリーブ110により摺動支持されるようになっている。ここで、図5に示すように遅角切換ランド126が遅角ポート114の供給ポート116側のみにて支持されるときには、ドレンポート119に対して遅角ポート114が遅角切換ランド126及び遅角支持ランド127の間隙を通じて連通し接続されることになる。また一方、図3,4に示すように遅角切換ランド126が遅角ポート114のドレンポート119側のみにて支持されるときには、遅角ポート114が遅角切換ランド126及び遅角内蔵ランド125の間隙に連通することになる。
以上により、ソレノイド130への通電電流が基準値Iとなるときには、図3に示すように、進角ポート112がランド123,124の間隙に連通すると共に、遅角ポート114がランド126,125の間隙に連通する。また、ソレノイド130への通電電流が基準値Iよりも大きな値となるときには、図5に示すように、進角ポート112がランド123,124の間隙に連通する一方、遅角ポート114がドレンポート119に連通接続される。さらに、ソレノイド130への通電電流が基準値Iよりも小さな値となるときには、図4に示すように、進角ポート112がドレンポート118に連通接続される一方、遅角ポート114がランド126,125の間隙に連通するのである。
そして、このような構成の下、本実施形態では、図3に示すように逆止弁150,160を各内蔵ランド124,125に内蔵させたところに、大きな特徴がある。
具体的に、スプール120において内蔵ランド124,125間を接続する接続軸部128には、スプール120の移動位置によらず常時供給ポート116と連通する共通接続路170が形成されている。
進角内蔵ランド124には、当該ランド124及び進角切換ランド123の間隙を共通接続路170に連通させるための進角接続路152が形成されている。これにより、図5(a)の如く進角ポート112が進角内蔵ランド124及び進角切換ランド123の間隙に連通するときには、進角接続路152及び共通接続路170によって当該ポート112が供給ポート116と接続されることになる。
進角接続路152には、進角ポート112及び供給ポート116間の接続時に前者112から後者116に向かう方向が閉弁方向となるように、進角逆止弁150が配設されている。ここで、本実施形態の進角逆止弁150は、弁座154と弁体156と付勢部材158とを組み合わせて構成されている。
弁座154は、進角接続路152の内周壁面のうち共通接続路170に向かうほど縮径する円錐面によって、形成されている。金属製の弁体156はボール状を呈しており、弁座154を挟んで共通接続路170とは反対側に配置されて、弁座154に対して軸方向に離着座可能となっている。付勢部材158は金属製の圧縮コイルスプリングからなり、進角接続路152において弁座154と軸方向に対向する内壁面159と、弁体156との間に介装されている。付勢部材158は、弁体156を弁座154側に向かって付勢する復原力を、圧縮変形により発生する。
こうした構成の進角逆止弁150は、進角ポート112及び供給ポート116間の接続時において、図3(a)及び図5(b)の如く閉弁して前者112から後者116への作動油流れを規制する一方、図3(b)及び図5(a)の如く開弁して後者116から前者112への作動油流れを許容することができるのである。
一方、図3に示すように遅角内蔵ランド125には、当該ランド125及び遅角切換ランド126の間隙を共通接続路170に連通させるための遅角接続路162が形成されている。これにより、図4(a)の如く遅角ポート114が遅角内蔵ランド125及び遅角切換ランド126の間隙に連通するときには、遅角接続路162が共通接続路170によって当該ポート114が供給ポート116と接続されることになる。
遅角接続路162には、遅角ポート114及び供給ポート116間の接続時に前者114から後者116に向かう方向が閉弁方向となるように、遅角逆止弁160が配設されている。ここで、本実施形態の遅角逆止弁160は、進角逆止弁150に準じた構成、即ち弁座164と弁体166と付勢部材168とを組み合わせてなる構成を有している。
但し、遅角逆止弁160では、弁座164は、遅角接続路162の内周壁面のうち共通接続路170に向かうほど縮径する円錐面によって、形成されている。また、弁体166は、弁座164を挟んで共通接続路170とは反対側に配置されて、弁座164に対して軸方向に離着座可能となっている。さらに、付勢部材168は、遅角接続路162において弁座164と軸方向に対向する内壁面169と、弁体166との間に介装されており、弁体166を弁座164側に向かって付勢する復原力を発生する。
こうした構成の遅角逆止弁160は、遅角ポート114及び供給ポート116間の接続時において、図3(b)及び図4(b)の如く閉弁して前者114から後者116への作動油流れを規制する一方、図3(a)及び図4(a)の如く開弁して後者116から前者114への作動油流れを許容することができるのである。
(バルブタイミング調整作動)
本実施形態においてポンプ4が駆動される内燃機関の運転中は、制御回路200がクランク軸に対するカム軸2の機関位相について実位相及び目標位相を算出し、その算出結果に応じて制御弁100のソレノイド130への通電電流を制御する。これにより、制御弁100のスプール120が移動し、その移動位置に応じた作動油供給又は排出が進角室52〜54及び遅角室56〜58に対して実現されることで、バルブタイミングが調整されることになる。以下、本実施形態のバルブタイミング調整装置1によるバルブタイミング調整作動について、詳細に説明する。
(1)進角作動
以下、機関位相をクランク軸に対するカム軸2の進角側に変化させてバルブタイミングを進角させる場合の作動を、説明する。
内燃機関において車両のアクセルのオフ状態又は出力トルクが必要な低・中速高負荷状態を表す運転条件が成立すると、制御回路200は、ソレノイド130への通電電流を基準値Iよりも大きな値に制御する。その結果、スプール120は、供給ポート116に対して進角ポート112を接続し且つドレンポート119に対して遅角ポート114を接続する図5の位置に移動する。
故に、変動トルクのうち負トルクがベーンロータ14に作用しているときには、図5(a)に示すように、供給ポート116から進角ポート112への作動油流れが進角逆止弁150によって許容されることで、ポンプ4から進角室52〜54への作動油供給が継続される。またこのとき、負トルクの作用を受けるベーンロータ14によって圧縮される遅角室56〜58の作動油は、図5(a)に示すように遅角ポート114及びドレンポート119を通じて、オイルパン5まで排出されることになる。
これに対し、変動トルクのうち正トルクがベーンロータ14に作用して当該ロータ14により進角室52〜54が圧縮されるときには、図5(b)に示すように、進角ポート112から供給ポート116への作動油流れが進角逆止弁150によって規制される。したがって、進角室52〜54からの作動油の流出が抑制されることになる。
尚、図5に示すように、変動トルクが負トルク、正トルクのいずれの場合にも、供給ポート116からの作動油流れによって遅角逆止弁160が開弁する。しかし、スプール120の図5の移動位置においては、遅角内蔵ランド125及び遅角切換ランド126の間隙が遅角ポート114に対して遮断されることになるため、ポンプ4から遅角室56〜58への作動油供給は停止した状態となる。
以上によれば、図6に示すように、機関位相をカム軸2の進角側に変化させる際の変化速度(同図の実線グラフ参照)が、進角逆止弁150をスプール120に内蔵させない従来構成の変化速度(同図の破線グラフ参照)に比べて高くなる。したがって、バルブタイミングを内燃機関に適したタイミングまで速やかに進角させることができるのである。
する。
(2)遅角作動
以下、機関位相をクランク軸に対するカム軸2の遅角側に変化させてバルブタイミングを遅角させる場合の作動を、説明する。
内燃機関において軽負荷となる通常運転状態を表す運転条件が成立すると、制御回路200は、ソレノイド130への通電電流を基準値Iよりも小さな値に制御する。その結果、スプール120は、供給ポート116に対して遅角ポート114を接続し且つドレンポート118に対して進角ポート112を接続する図4の位置に移動する。
故に、変動トルクのうち正トルクがベーンロータ14に作用しているときには、図4(a)に示すように、供給ポート116から遅角ポート114への作動油流れが遅角逆止弁160によって許容されることで、ポンプ4から遅角室56〜58への作動油供給が継続される。またこのとき、正トルクの作用を受けるベーンロータ14によって圧縮される進角室52〜54の作動油は、図4(a)に示すように進角ポート112及びドレンポート118を通じて、オイルパン5まで排出されることになる。
これに対し、変動トルクのうち負トルクがベーンロータ14に作用して当該ロータ14により遅角室56〜58が圧縮されるときには、図4(b)に示すように、遅角ポート114から供給ポート116への作動油流れが遅角逆止弁160によって規制される。したがって、遅角室56〜58からの作動油の流出が抑制されることになる。
尚、図4に示すように、変動トルクが正トルク、負トルクのいずれの場合にも、供給ポート116からの作動油流れによって進角逆止弁150が開弁する。しかし、スプール120の図4の移動位置においては、進角内蔵ランド124及び進角切換ランド123の間隙が進角ポート112に対して遮断されることになるため、ポンプ4から進角室52〜54への作動油供給は停止した状態となる。
以上によれば、機関位相をカム軸2の遅角側に変化させる際の変化速度が、遅角逆止弁160をスプール120に内蔵させない従来構成の場合に比べて高くなるので、バルブタイミングを内燃機関に適したタイミングまで速やかに遅角させることができるのである。
(3)保持作動
以下、機関位相を所定の目標位相領域に保持してバルブタイミングを実質的に保持する場合の作動を、説明する。
車両のアクセルの保持状態等、内燃機関の安定運転状態を表す運転条件が成立すると、制御回路200は、ソレノイド130への通電電流を基準値Iに制御する。その結果、スプール120は、供給ポート116に対して進角ポート112及び遅角ポート114の双方を接続する図3の位置に移動する。
故に、変動トルクのうち正トルクが作用するベーンロータ14によって進角室52〜54が圧縮されるときには、図3(a)に示すように、進角ポート112から供給ポート116への作動油流れが進角逆止弁150によって規制されることで、進角室52〜54に作動油が留められる。またこのときには、図3(a)に示すように、供給ポート116から遅角ポート114への作動油流れが遅角逆止弁160によって許容されるが、スプール120によって遅角ポート114の開度が遅角作動の場合(図4参照)よりも絞られた状態となる。したがって、油圧の増減にかかわらず、遅角室56〜58の内圧を機関位相の保持に必要な程度の正圧に保つようにして、それら遅角室56〜58への作動油供給を実現することが可能になる。
これに対し、変動トルクのうち負トルクが作用するベーンロータ14によって遅角室56〜58が圧縮されるときには、図3(b)に示すように、遅角ポート114から供給ポート116への作動油流れが遅角逆止弁160によって規制されることで、遅角室56〜58に作動油が留められる。またこのときには、図3(b)に示すように、供給ポート116から進角ポート112への作動油流れが進角逆止弁150によって許容されるが、スプール120によって進角ポート112の開度が進角作動の場合(図5参照)よりも絞られた状態となる。したがって、油圧の増減にかかわらず、進角室52〜54の内圧を機関位相の保持に必要な程度の正圧に保つようにして、それら進角室52〜54への作動油供給を実現することが可能になる。
以上によれば、進角室52〜54及び遅角室56〜58から作動油が流出することも、進角室52〜54及び遅角室56〜58が負圧になることも抑制されるので、ハウジング12に対するベーンロータ14の揺動が小さく抑えられる。故に、図7に示すように機関位相の変動幅(同図の実線グラフ参照)は、逆止弁150,160をスプール120に内蔵させない従来構成の変動幅(同図の破線グラフ参照)に比べて小さくなる。したがって、機関位相を目標位相領域に正確に保持して、内燃機関に適したバルブタイミングを実現することができるのである。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
具体的には、駆動部10には、平均トルクが正トルク側に大きく偏る変動トルクがカム軸2を通じて作用するようにしてもよい。また、駆動部10には、例えばそうした変動トルクの平均トルクの偏り側とは反対側へカム軸2を付勢するアシストスプリング等の弾性部材を設けるようにしてもよい。さらに、駆動部10については、ハウジング12がカム軸2と連動して回転し、ベーンロータ14がクランク軸と連動して回転するように構成してもよい。
制御弁100については、ソレノイド130によりスプール120を駆動する以外にも、例えばピエゾアクチュエータや油圧アクチュエータによりスプール120を駆動するように構成してもよい。
そして、本発明は、吸気弁のバルブタイミングを調整する装置以外にも、「動弁」としての排気弁のバルブタイミングを調製する装置や、吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置にも、適用することもできる。
本発明の一実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す構成図である。 図1の駆動部に作用する変動トルクについて説明するための模式図である。 図1の制御弁の構成及び作動状態を模式的に示す断面図である。 図1の制御弁の作動状態を模式的に示す断面図である。 図1の制御弁の作動状態を模式的に示す断面図である。 機関位相の時間的推移について、図1のバルブタイミング調整装置と従来構成とで比較して示す模式図である。 機関位相の時間的推移について、図1のバルブタイミング調整装置と従来構成とで比較して示す模式図である。
符号の説明
1 バルブタイミング調整装置、2 カム軸、3 ジャーナル、4 ポンプ(流体供給源)、5 オイルパン、10 駆動部、12 ハウジング(第一回転体)、12a スプロケット部、12b,12c,12d シュー、14 ベーンロータ(第二回転体)、14a ボス部、14b,14c,14d ベーン、30 制御部、50 収容室、52,53,54 進角室、56,57,58 遅角室、72,73 進角通路、76,77 遅角通路、80 供給通路、82,83 ドレン通路、100 制御弁、110 スリーブ、110a 端部、112 進角ポート、114 遅角ポート、116 供給ポート、118,119 ドレンポート、120 スプール、122 進角支持ランド、123 進角切換ランド、124 進角内蔵ランド、125 遅角内蔵ランド、126 遅角切換ランド、127 遅角支持ランド、128 接続軸部、130 ソレノイド、140 リターンスプリング、150 進角逆止弁、152 進角接続路、154 弁座、156 弁体、158 付勢部材、159 内壁面、160 遅角逆止弁、162 遅角接続路、164 弁座、166 弁体、168 付勢部材、169 内壁面、170 共通接続路、200 制御回路

Claims (4)

  1. 内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記クランク軸と連動して回転する第一回転体と、
    前記カム軸と連動して回転し、前記第一回転体との間において進角室及び遅角室を回転方向に形成し、前記進角室又は前記遅角室に作動流体が供給されることにより前記カム軸を前記クランク軸に対する進角側又は遅角側に駆動する第二回転体と、
    往復移動するスプール並びに流体供給源から作動流体が供給される供給ポートを有し、前記供給ポートに対する前記進角室及び前記遅角室の各々の接続状態を前記スプールの移動位置により制御する制御弁と、
    を備えるバルブタイミング調整装置において、
    前記スプールは、
    前記供給ポートに対して前記進角室が接続されるとき、前記進角室から前記供給ポートへの作動流体流れを規制し且つ前記供給ポートから前記進角室への作動流体流れを許容する進角逆止弁と、
    前記供給ポートに対して前記遅角室が接続されるとき、前記遅角室から前記供給ポートへの作動流体流れを規制し且つ前記供給ポートから前記遅角室への作動流体流れを許容する遅角逆止弁と、
    を内蔵し、
    前記制御弁は、前記クランク軸に対する前記カム軸の位相を目標位相領域に保持する場合に、前記供給ポートに対して前記進角室及び前記遅角室の双方を接続する位置に、前記スプールを移動させることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記制御弁は、前記進角室及び前記遅角室にそれぞれ連通する進角ポート及び遅角ポートを有し、
    前記スプールは、
    前記進角逆止弁が配設され、前記進角ポート及び前記供給ポートの間を接続することにより前記進角ポートから前記供給ポートに向かう方向が当該進角逆止弁の閉弁方向となる進角接続路と、
    前記遅角逆止弁が配設され、前記遅角ポート及び前記供給ポートの間を接続することにより前記遅角ポートから前記供給ポートに向かう方向が当該遅角逆止弁の閉弁方向となる遅角接続路と、
    を形成することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記制御弁は、
    前記位相を前記クランク軸に対する前記カム軸の進角側に変化させる場合に、前記供給ポートに対して前記進角ポートを接続する位置に、前記スプールを移動させ、
    前記位相を前記クランク軸に対する前記カム軸の遅角側に変化させる場合に、前記供給ポートに対して前記遅角ポートを接続する位置に、前記スプールを移動させ、
    前記位相を目標位相領域に保持する場合に、前記位相を前記クランク軸に対する前記カム軸の進角側に変化させる場合よりも前記進角ポートの開度を絞り且つ前記位相を前記クランク軸に対する前記カム軸の遅角側に変化させる場合よりも前記遅角ポートの開度を絞る位置に、前記スプールを移動させることを特徴とする請求項2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 作動流体を排出するドレンポートを有し、前記供給ポート及び前記ドレンポートに対する前記進角室及び前記遅角室の各々の接続状態を前記スプールの移動位置により制御する前記制御弁は、
    前記位相を前記クランク軸に対する前記カム軸の進角側に変化させる場合に、前記供給ポートに対して前記進角室を接続し且つ前記ドレンポートに対して前記遅角室を接続する位置に、前記スプールを移動させ、
    前記位相を前記クランク軸に対する前記カム軸の遅角側に変化させる場合に、前記供給ポートに対して前記遅角室を接続し且つ前記ドレンポートに対して前記進角室を接続する位置に、前記スプールを移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
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