JP3688352B2 - 幕板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建物の外壁表面に沿って水平方向に形成される幕板に関する。
【0002】
【先行技術】
幕板は、建物の外壁表面に沿って水平方向に形成されるものであって、建物の外壁の外観デザイン上のアクセントとして使用したり、建物の外壁の上下の色の切り替えをするために使用されていた。
図3は、従来の幕板の縦断面図を示すものである。
【0003】
従来の幕板110は、縦断面形状がコ字状の幕板本体120と、この幕板本体120の上端から外壁表面に沿って上方に延設する上延設部130と、幕板本体120の下端から外壁表面に沿って下方に延設する下延設部140とを備えていた。そして、上延設部130はねじ131により建物躯体150に固定され、下延設部140はねじ141により建物躯体150に固定されていた。
【0004】
これは幕板110を建物躯体150に固定する場合に、幕板本体120を直接、ねじにより建物躯体150に固定しようとすると、ねじの頭部が反建物躯体側に露出して外観上良くなく、また、室外に露出する部分に孔を開けることは防水上良くないため、幕板本体120の上下方向の両端に形成した上延設部130及び下延設部140をねじ131,141により固定したものである。
そして、このねじ131,141を用いて建物躯体150に固定された上延設部130および下延設部140の反建物躯体側は上述した外観及び防水上の観点から外壁仕上材170により覆われていた。
【0005】
なお、幕板110と外壁仕上材170との間には、建物躯体150への水の浸入を抑えるために防水シール171が形成されていた。さらに、幕板110と建物躯体150との間には、建物躯体150への水の浸入を抑えるために図示しないがアスファルトフェルト等の防水部材が形成されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の幕板110の上延設部130及び下延設部140は、外壁仕上げ材170により覆われて建物躯体150の外側からは見えないが、下延設部140が幕板本体120の下端から下方に延設されるとともに、上延設部130が幕板本体120の上端から上方に延設されている。このため、建物躯体150の反建物躯体側から見える幕板本体120の上下方向の幅よりも上延設部130及び下延設部140が形成されている分だけ、幕板110を建物躯体150に取り付けるために建物躯体150の反建物躯体側の表面に必要な幅、いわゆる「取付幅」が幕板本体120の幅より広くなっていた。
したがって、例えば窓等のサッシ枠の直上に幕板110を取り付けようとしても、サッシ枠の上部が邪魔になってそのままでは取り付けることが難しくなる等の建物躯体150の表面を有効に利用することが難しくなるという問題点があった。
【0007】
さらに、幕板110の「取付幅」が幕板本体120の幅より広い幅を必要とするため、建物外観の設計選択の幅が狭くなって良好な外観を得ることができないという問題点もあった。
そこで、本発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、建物躯体の外壁側の表面への取付幅を小さくすることができて建物躯体の外壁側の表面を有効に利用することができるとともに、建物躯体の外壁側の表面のデザインの選択の幅を拡げて良好な建物外観を得ることができ、また幕板が建物躯体側に向かって押されても変形することを抑えることができる幕板を提供しようとするものである。
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成するためのものであり、以下にその内容を図面に示した実施例を用いて説明する。
請求項1記載の発明は、建物躯体(81)の外壁表面に沿って水平方向に形成された幕板(10)であって、建物躯体(81)に固定される固定部材(20)と、この固定部材(20)の反建物躯体側の表面を覆って化粧する化粧部材(30)とを備え、その化粧部材(30)は固定部材(20)に係合するための係合部(31)を備え、前記固定部材(20)は、反建物躯体側に向かって延びて前記化粧部材(30)の係合部(31)が係合する被係合部(21)と、前記化粧部材(30)の建物躯体(81)側への変形を抑えるために反建物躯体側の表面から化粧部材(30)に向かって延びて化粧部材(30)の建物躯体(81)側の内面に当接する当接部(50)とを備えるとともに、その上下方向の少なくともいずれか一方の端部に位置して固定部材(20)と建物躯体(81)との間に形成した隙間からなる隙間部(40)を備え、この隙間部 (40) に、サッシ枠 (80) の端部が挿入されるように構成したことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る幕板(10)は、固定部材(20)を建物躯体(81)に固定し、この固定部材(20)の被係合部(21)に化粧部材(30)の係合部(31)を係合することにより、建物躯体(81)に幕板(10)を形成することができる。すなわち、幕板(10)を建物躯体(81)に固定するために幕板(10)から幕板(10)の外方に向かって延びる延設部等を必要とすることなく、建物躯体(81)に固定することができる。これにより、幕板(10)を建物躯体(81)に取り付けるために建物躯体(81)に必要な高さ方向の取付幅は幕板(10)に取付用の延設部等を形成する場合よりも小さくすることができて、建物躯体(81)の外壁側の表面を有効に利用することができる。
また、幕板(10)の取付幅が小さいため、その分だけ建物躯体(81)の外壁側の表面のデザインの選択の幅が拡がり、建物躯体(81)の外観を良好なものとすることができる。
【0011】
【0012】
さらに、本発明によれば、建物躯体(81)の外壁側の表面に幕板 (10) に隣接して取り付けられる他の取付部材としてのサッシ枠 (80) 端部を固定部材(20)の隙間部(40)に挿入させるように構成しているから、幕板(10)とサッシ枠 (80)との間隔を縮めることができる。これにより、建物躯体(81)の外壁側の表面を有効に利用することができるから、建物躯体(81)の外壁側の表面のデザインの選択の幅が更に拡がり、建物躯体(81)の外観を良好なものとすることができるのである。
【0013】
【0014】
また、本発明に係る幕板(10)によれば、化粧部材(30)にその反建物躯体(81)側から建物躯体(81)側へ向かって外力が加わって、化粧部材(30)が建物躯体(81)側に押されて変形しようとしても、建物躯体(81)に固定された固定部材(20)の当接部(50)が化粧部材(30)の建物躯体(81)側の内面と当接しているため、化粧部材(30)の変形を抑えることができるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態及び図面に基づいて、更に詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態を示すものであり、図1は幕板の縦断面図を示すものである。
まず、本実施の形態の構成について説明する。
【0016】
本実施の形態に係る幕板10は、建物躯体81の外壁表面に沿って水平方向に形成されるものであって、建物躯体81の外壁デザイン上のアクセントとして使用しているものである。本幕板10は、建物躯体81にねじ22により固定する固定部材20と、この固定部材20の反建物躯体側の表面を覆って化粧する化粧部材30とを備えている。
【0017】
前記固定部材20は、化粧部材30が係合する被係合部21と、固定部材20の下端部に位置して固定部材20と建物躯体81との間に形成した隙間からなる隙間部40と、化粧部材30の建物躯体81側への変形を抑えるために固定部材20の反建物躯体側の表面から化粧部材30に向かって延びて化粧部材30の建物躯体81側の内面に当接する当接部50とを備えている。
前記被係合部21には、その先端が斜め下方に向かって折り返された固定折り返し片23が形成されている。前記隙間部40は、その隙間部40における固定部材20と建物躯体81との間の間隔が、建物躯体81の外壁表面に取り付けられるサッシ枠80(図1の二点鎖線)の上端部を挿入可能に設定されている。
【0018】
前記化粧部材30は、固定部材20の表面を覆って建物躯体81の表面を化粧する縦断面形状がコ字状の化粧部材本体34と、その化粧部材本体34の下端に位置して固定部材20の被係合部21に係合するための係合部31と、化粧部材本体34の上端から上方に向かって延びて建物躯体81にねじ33により固定する上延設部32と、固定部材20の当接部50が当接するために化粧部材本体34から建物躯体81側に向かって縦断面形状が凹状に凹んだ凹部35とを備えている。
前記係合部31は、その先端が斜め下方に折り返されるとともに前記被係合部21の固定折り返し片23の上面を覆う化粧折り返し片36が形成されている。
【0019】
なお、建物躯体81の室外側の表面には胴縁82が形成され、その胴縁82の反建物躯体81側には外壁の仕上げ表面を形成する外壁仕上材83が形成されている。そして、外壁仕上材83と幕板10の化粧部材本体34の上部との間には、建物躯体81への水の浸入を抑えるための防水シール84が形成されている。
次に、本実施の形態に係る幕板の作用及び効果について説明する。
【0020】
本実施の形態に係る幕板10を組み立てるには、先ず固定部材20をねじ22により建物躯体81の所定の位置に固定する。次に、化粧部材30を固定部材20の反建物躯体81側に位置して固定部材20側に押し付けながら下方にずらすと、係合部31の化粧折り返し片36が被係合部21の固定折り返し片23の上面を覆うようにして引っかかり、固定部材20の被係合部21に化粧部材30の係合部31が係合する。最後に、化粧部材30の上延設部32をねじ33により建物躯体81にねじ止めすることにより、建物躯体81に幕板10を形成することができる。すなわち、幕板10を建物躯体81に固定するために幕板10から幕板10の下方に向かって延びる下延設部を必要とすることなく、建物躯体81に化粧部材30の下部を固定することができる。
これにより、幕板10を建物躯体81に取り付けるために建物躯体81に必要な取付幅は幕板10に取付用の下延設部を形成する場合よりも小さくすることができて、建物躯体81の外壁側の表面を有効に利用することができる。また、幕板10の取付幅が小さいため、その分だけ建物躯体81の外壁側の表面のデザインの選択の幅が拡がり、建物躯体81の外観を良好なものとすることができる。
【0021】
さらに、本実施の形態に係る幕板10においては、図1の二点鎖線で示すようにサッシ枠80の端部を固定部材20の隙間部40に挿入し、幕板10とサッシ枠80との間隔を縮めている。これにより、建物躯体81の外壁側の表面を更に有効に利用することができる。したがって、建物躯体81の外壁側の表面のデザインの選択の幅が更に拡がり、建物躯体81の外観をより良好なものとすることができる。
【0022】
もちろん、幕板10の下にサッシ枠80を形成していない部分においては、図示しないが、幕板10の上端と同様に外壁仕上材83が幕板10の下端に位置し、その外壁仕上材83と幕板10との間に防水シール84を形成することにより、防水処理を施した幕板10の下端を形成することができる。
また、幕板10は、化粧部材30にその反建物躯体81側から建物躯体81側へ向かって外力が加わって、化粧部材30が建物躯体81側に押されて変形しようとしても、建物躯体81に固定された固定部材20の当接部50が化粧部材30の建物躯体81側の内面の凹部35と当接しているため、化粧部材30の変形を抑えることができる。これにより、外力に対しても変形し難い幕板10を形成することができる。
【0023】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態であって、幕板の縦断面図を示すものである。第1の実施の形態においては、固定部材20の当接部50が化粧部材30の凹部35にのみ当接し、固定部材20は化粧部材30の下部にのみ形成されていたのに対して、本実施の形態に係る幕板10は、化粧部材30のほぼ全面に形成されていることを特徴とするものである。その他の構成は、第1の実施の形態とほぼ同様であって同様の部品には同一の部品番号を付与して説明を省略する。
【0024】
より具体的に説明すると、本実施の形態に係る幕板10は、その固定部材20の当接部50が化粧部材30の凹部35から上の化粧部材30の建物躯体81側の内面に当接するように形成されている。そして、固定部材20の上端には建物躯体81に固定するために上方に向かって延設された上延設固定部24が形成されている。その上延設固定部24の反建物躯体81側には化粧部材30の上延設部32が重ねられ、ねじ33により両方共に建物躯体81に固定されている。
【0025】
本実施の形態に係る幕板10は、当接部50が化粧部材30の凹部35から上の内面前部に当接しているため、第1の実施の形態と比較して、より大きな外力を反建物躯体側から受けても変形を抑えることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、建物躯体の外壁側の表面への取付幅を小さくすることができて建物躯体の外壁側の表面を有効に利用することができるとともに建物躯体の外壁側の表面のデザインの選択の幅を拡げて良好な建物外観を得ることができる幕板を提供することができる。
【0027】
さらに、本発明によれば、幕板が建物躯体側に向かって押されても変形することを抑えることができる幕板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るものであって、幕板を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態に係るものであって、幕板を示す縦断面図である。
【図3】 従来の幕板を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10…幕板、20…固定部材、21…被係合部、22…ねじ、23…固定折り返し片、24…上延設固定部、30…化粧部材、31…係合部、32…上延設部、33…ねじ、34…化粧部材本体、35…凹部、36…化粧折り返し片、40…隙間部、50…当接部、80…サッシ枠、81…建物躯体、82…胴縁、83…外壁仕上材、84…防水シール、110…幕板、120…幕板本体、130…上延設部、131…ねじ、140…下延設部、141…ねじ、150…建物躯体、160…防水部材、170…外壁仕上材、171…防水シール。

Claims (1)

  1. 建物躯体の外壁表面に沿って水平方向に形成された幕板であって、
    建物躯体に固定される固定部材と、
    この固定部材の反建物躯体側の表面を覆って化粧する化粧部材とを備え、
    その化粧部材は固定部材に係合するための係合部を備え、
    前記固定部材は、反建物躯体側に向かって延びて前記化粧部材の係合部が係合する被係合部と、前記化粧部材の建物躯体側への変形を抑えるために反建物躯体側の表面から化粧部材に向かって延びて化粧部材の建物躯体側の内面に当接する当接部とを備えるとともに、
    その上下方向の少なくともいずれか一方の端部に位置して固定部材と建物躯体との間に形成した隙間からなる隙間部を備え、この隙間部に、サッシ枠の端部が挿入されるように構成したことを特徴とする幕板。
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