JP3687133B2 - 密封方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、容器の新規密封方法に関するものであり、より詳細には、薄肉シームレス缶等の容器に、容易に蓋材を締結して密封することが可能な新規密封方法に関する。
【0002】
従来、側面無継目の所謂シームレス缶としては、アルミニウム板、ブリキ板或いはティン・フリー・スチール板等の金属素材を、絞りダイスとポンチとの間で少なくとも1段の絞り加工に付し、側面に継ぎ目のない胴部と該胴部に継ぎ目なしに一体に接続された底部とから成るカップに形成し、次いで所望により前記胴部に、しごきポンチとしごきダイスとの間でしごき加工を加えて容器胴部を薄肉化することにより得られる。また、しごき加工の代わりに、再絞りダイスの曲率コーナー部で側壁部を曲げ伸ばしして側壁部を薄肉化したものも公知である(特表昭56−501442号公報)。
【0003】
上記のシームレス缶は、成形後に有機塗料を施したり、また成形前の金属素材に予め樹脂フィルムをラミネートしておくことにより、内外面に有機皮膜が形成されている。この後者の例として、特公昭59−34580号公報には、金属素材に、テレフタル酸とテトラメチレングリコールとから誘導されたポリエステルをラミネートしたものを使用することが記載されている。また曲げ伸ばしによる再絞り缶の製造に際して、ビニルオルガノゾル、エポキシ、フェノリクス、ポリエステル、アクリル等の被覆金属板を用いることも記載されている。
【0004】
上述したシームレス缶は、胴部が薄肉化されていることから、軽量でしかも缶ハイト(高さ)が大きく、耐食性等の特性に優れており、ネックイン加工やフランジ加工を行って最終シームレス缶とされ、内容物が充填された後、巻き締め等により蓋材が締結され、実用に供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上述した薄肉化シームレス缶は、サイドシーム缶のように底部に二重巻締部のような補強構造がなく、しかも側壁部が一般に薄肉化されているため、軸方向荷重に対する強度が、サイドシーム缶等に比して低いものとなっている。従って、このようなシームレス缶は蓋材を二重巻締等の巻き締め加工で締結する際に加わる軸方向荷重によって、シームレス缶の底部や胴部に変形を屡々生じるという問題がある。
【0006】
従って本発明の目的は、薄肉化シームレス缶の様に軸方向荷重に対する耐性が小さい容器に対しても、容器の変形等を生じることなく且つ容易に蓋材を装着して容器口部の密封を行うことが可能な新規密封方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、開放端に外側カール部を有する容器の口部に、該カール部の外周よりも外側に係合用空間を備えた蓋を装着し、前記カール部を該係合用空間を充満するように変形することを特徴とする密封方法が提供される。
【0008】
【作用】
本発明の密封方法においては、容器口部に形成されている外側カール部を、蓋の周縁部に形成されている係合用空間内を充満するように変形することにより、容器の口部に蓋が装着される。即ち、蓋の変形を行うことなく、容器口部の外側カール部の変形のみで密封が行われる。従って、上記の密封作業は、容器口部の外側カール部を蓋と加工具との間で把持しながら加工具を押し進めることによって行われ、密封作業に際して、容器の底部及び胴部に軸方向荷重が加わることがないのである。
【0009】
従って本発明によれば、シームレス缶等の軸方向荷重に対する強度が比較的低い容器に対しても、容器の胴部や底部に変形を生じることなく且つ容易に蓋を装着して密封を行うことが可能となる。
【0010】
かかる本発明は、容器として、少なくとも内面に有機樹脂被覆が形成されているシームレス缶を使用し、上述した外側カール部を変形させて係合用空間を充満させた後に、この係合部分を加熱することにより、有機樹脂被膜を蓋の係合空間壁面に熱融着させることが好適である。これにより、容器口部の密封を一層確実なものとすることができる。
【0011】
【発明の好適態様】
(密封方法)
本発明の密封方法の行程を示す図1中、(A)は外側カール部の変形直前の状態であり、(B)は外側カール部の変形直後の状態である。この図1において、容器は全体として1で示され、また蓋は全体として2で示されているが、何れも要部のみを拡大して示した。
【0012】
本発明の密封方法が適用される容器1は、図1(A)に示されている通り、胴部1aの上方に肩部1bを介して口部1cが形成されており、口部1cの上方部分には、外側にカールしてリング状となっている外側カール部1dが形成されている。
また蓋2は、天面2aと、その周縁部から下方に垂下している筒状側壁2bとから成り、筒状側壁2bの下端部には、内方に延びている突出部2cが形成されている。即ち、天面2aの周縁部と筒状側壁2bと突出部2cとによって係合用空間3が形成されている。
【0013】
図1(A)を参照して、本発明においては、上記容器1の口部1c上に蓋2を被せ、蓋2の係合用空間3を外側カール部1dの外側に配置する。この状態で、蓋2を適当なクランプ機構(図示せず)により固定し、外側カール部1dの下方に、上下動可能に保持されている加工具4を配置する。
この加工具4は、その先端に外側カール部1dの幅とほぼ等しい厚みで且つ蓋2の厚みとほぼ同じ高さを有する周状突起4aを備えている。
【0014】
図1(A)に示された状態で、加工具4を上昇させることにより、外側カール部1dの下端が加工具4の周状突起4aにより押圧され、外側カール部1dの変形が始まる。即ち、加工具4の周状突起4aの上昇を続けていくと、図1(B)に示されている様に、外側カール部1dの下端は巻き込まれる様にしてカール部のリング内に入り込み、且つ外側カール部1dは、蓋2の天面2aの内面に密着しながら外側に拡がる様に変形して係合用空間3内に充満し、外側カール部1dの外面は、係合用空間を構成する蓋2の内壁面に密着する。かくして蓋2は、容器1の口部1c上に安定に締結され、良好なシール構造が形成される。勿論、このようにしてシール構造を形成させた後、必要に応じて蓋2の筒状側壁2bの下方部分を外方から押圧して絞り込むことにより、このシール構造をさらに確実なものとすることも可能である。
【0015】
このような本発明方法によれば、加工時の軸方向荷重は、外側カール部1dにのみ加わり、容器1の胴部1a及び底部(図示せず)には加わらないため、例えば容器として薄肉化シームレス缶を用いた場合にも、その胴部や底部に変形を生じないことが理解されよう。
【0016】
かかる本発明において、蓋2の内面及び容器1の内面に有機樹脂被膜が形成されている場合には、上記の加工後に、容器口部1と外側カール部1dとの係合部分を加熱し、両樹脂被覆同士を融着させることができる。これにより、蓋2による容器口部1cのシール性は一層向上する。尚、このような加熱は、例えば高周波誘導加熱等の公知の方法で容易に行うことができ、加熱温度は、少なくとも一方の有機樹脂被覆の融点乃至軟化点以上とすればよい。
【0017】
上述した本発明において、蓋2に形成される空間の大きさや容器1の口部1cに形成される外側カール部1dの大きさ等は、良好なシール構造が形成されるように設定されるものであり、これらは互いに関連しているため、個々の範囲を一義的に規定することはできないが、一般的には、次の様な範囲に設定するのがよい。
【0018】
即ち、蓋2の係合用空間3を拡大して示す図2において、蓋の厚みをtとすると、突出部2cの長さAは、t/10≦A≦50t、特に10t≦A≦12tの範囲とするのがよい。この長さAが余り長いと、外側カール部1dが変形しても、その外面が係合用空間の内、筒状側壁2bの内面に密着せず、シール性が不満足となる。また長さAが余り短いと、蓋2の係合力が不十分となり、蓋2の脱離等を生じやすくなる。さらに、突出部2cの先端と外側カール部1dの外面との間隔xは、10t以下の範囲とするのがよい。
また筒状側壁2bの長さBは、5t以上、特に10t乃至100tの範囲とするのがよい。この長さBがあまり短いと、外側カール部1dが変形して係合用空間3内に充満された場合にも、該カール部1dと蓋2の内面との密着面積を十分に確保することができないため、やはりシール性が不満足となる傾向がある。
【0019】
また本発明において、蓋2の係合用空間3は図2に示すような形状に限定されるものではなく、容器1の外側カール部1dの変形及び保持固定が有効になされる限りにおいて種々の形状を採り得る。このような係合用空間3の他の例を図3乃至図5に示す。
【0020】
例えば図3の▲1▼は、筒状側壁2bの下端を内側に湾曲させて突出部2cを形成させたものであり、図3の▲2▼は、▲1▼の突出部2cの先端を外側にカールさせたものである。
また図3の▲3▼は、筒状側壁2bの下端を内側にフラットに傾斜させて(傾斜部を2dで示す)突出部2cを形成させたものであり、図3の▲4▼は、▲3▼の傾斜部に水平段差部2eを形成したものである。
図4の▲1▼は、蓋2の天面2aの内面に凹部2fを形成したものであり、▲2▼は、天面2aから筒状側壁2bの内面にかけて凹部2gを形成したものであり、▲3▼は、筒状側壁2bの一部を外側に屈曲させておくことにより、該側壁2bの内面に凹部2hを形成させたものである。
図5の▲1▼は、筒状側壁2bの下端を内側にカールさせて突出部2cを形成させたものであり、図5の▲2▼は、▲1▼の突出部2cの先端をさらに内側に巻き込むようにしたものである。
【0021】
さらに、外側カール部1dを拡大して示す図6において、外側カール部1dの幅Wは、通常、2t乃至100t(tは蓋の厚み)の範囲とするのがよい。即ち、この幅Wを必要以上に大きくしてもシール性が向上することはなく、容器の外観が損なわれたり或いは経済的な不利益を招き、また余り小さいと、外側カール部の形成が困難となったり、或いは加工具4を用いての上述した変形が困難となる恐れがある。 また外側カール部1dの長さLは、加工具4を用いての変形により、該カール部1dが、係合用空間3内に充満し且つ蓋2の内面に密着する様に、特に筒状側壁2bの長さB等に応じて適宜設定する。
尚、外側カール部1dは、その下端と容器1の肩部1bとの間に加工具4を挿入し得るように形成されることは勿論である。
【0022】
また図6に示した外側カール部1dの形状は、外側カール部1d内の空間がほぼ楕円形状となっている例であるが、このような形状に限定されず、係合用空間3内へ充満させるための変形が容易に行われる限りにおいて種々の形状を採り得る。このような他の例を、図7に示した。
【0023】
例えば図7の(A)は、外側カール部1d内の空間がほぼ真円となっている例である。
また図7の(B)は、外側カール部1dの下方が外側に広がっており、全体として裾広がりとなっている例である。
図7の(C)は、(B)とは逆に、外側カール部1dの上方が外側に広がっている形状となっている。
さらに図7の(D)は、外側カール部1d内の空間がほぼ楕円形状となっている点では図6の態様と同じであるが、下端のカールの程度が小さく、カール部の先端と容器口部の上部との間の間隔がかなり大きく設定されているものである。
特に図7の(B)や(D)の例からも明らかな通り、外側カール部1dのカール先端は、容器口部の上部に近接している必要はなく、前述した加工具4を用いての変形(即ち、加工具4との係合)が十分に行い得る限り、容器口部の上部との間にかなりの間隙が形成されていてもよいことが理解されよう。
このような外側カール部1dの形状は、前述した係合用空間3の形状に合わせて選択される。
【0024】
(容器)
本発明の密封方法が適用される容器は、その口部に前述した外側カール部が形成され、且つ該カール部の上述した変形加工が行われる限り、任意の材質から成り且つ任意の形状を有するものであってよいが、好適には胴部が薄肉化されたシームレス缶が使用される。即ち、このシームレス缶は、サイドシーム缶等に比して軸方向荷重に対する強度が低いため、二重巻き締めにより蓋を締結して密封することが困難であるが、本発明によれば、このようなシームレス缶を用いた場合にも、その変形等を生じることなく密封を行うことができ、本発明の利点を最大限に活かせるからである。
【0025】
この薄肉化シームレス缶の一例を示す図8において、この缶10は、胴部11と、底部12と、ネックイン部13を介して胴部11に連なる口部14とから成っており、口部14には前述した外側カール部15が形成されている。
この缶10は、例えば樹脂被覆金属板を、絞り再絞りしごき加工、絞り曲げ伸ばし再絞り加工等によって得られたカップを、必要により、ドーミング加工等による底部の成形、ネックイン加工によるネックイン部の成形が行われた後、トリミング加工に付し、次いでカール加工により、外側カール部15を成形することにより得られる。従って、胴部11は、上記の曲げ伸ばしやしごき加工によって、底部12に比して薄肉化されている。
【0026】
上記シームレス缶10の缶壁断面構造の一例を示す図9において、この缶壁部は、金属基体20と、その内外両面に設けられた熱可塑性樹脂被覆層21とからなっている。即ち、このような層構成の樹脂被覆金属板を素板として、前述した成形を行うことにより、上記シームレス缶10が得られる。
【0027】
金属基体:
金属基体20としては、各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板が使用される。
【0028】
表面処理鋼板としては、冷圧延鋼板を焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面処理の一種または二種以上行ったものを用いることができる。好適な表面処理鋼板の一例は、電解クロム酸処理鋼板であり、特に10乃至200mg/m2 の金属クロム層と1乃至50mg/m2 (金属クロム換算)のクロム酸化物層とを備えたものであり、このものは塗膜密着性と耐腐食性との組合せに優れている。表面処理鋼板の他の例は、0.5乃至11.2g/m2 の錫メッキ量を有する硬質ブリキ板である。このブリキ板は、金属クロム換算で、クロム量が1乃至30mg/m2 となるようなクロム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われていることが望ましい。更に他の例としてはアルミニウムメッキ等を施したアルミニウム被覆鋼板を挙げることができる。
【0029】
軽金属板としては、所謂純アルミニウム板の他にアルミニウム合金板が使用される。耐腐食性と加工性との点で優れたアルミニウム合金板は、Mn:0.2乃至1.5重量%、Mg:0.8乃至5重量%、Zn:0.25乃至0.3重量%、及びCu:0.15乃至0.25重量%、残部がAlの組成を有するものである。これらの軽金属板も、金属クロム換算で、クロム量が20乃至300mg/mgとなるようなクロム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われていることが望ましい。
【0030】
金属板の素板厚、即ち缶底部の厚み(tB)は、金属の種類、容器の用途或いはサイズによっても相違するが、一般に0.06乃至0.50mmの厚みを有するのがよく、この内でも表面処理鋼板の場合には、0.06乃至0.30mmの厚みとするのがよく、また軽金属板の場合には0.15乃至0.40mmの厚みを有するのがよい。
【0031】
熱可塑性樹脂被覆層:
上記金属基体20に形成される熱可塑性樹脂被覆層21としては、結晶性の熱可塑性樹脂が好ましく、その例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリルエステル共重合体、アイオノマー等のオレフィン系樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン等を挙げることができる。
【0032】
上記熱可塑性樹脂被覆層21には、金属板を隠蔽し、また絞り−再絞り成形時等に金属板へのしわ押え力の伝達を助ける目的で無機フィラー(顔料)を含有させることができる。また、この被覆層にはそれ自体公知のフィルム用配合剤、例えば非晶質シリカ等のアンチブロッキング剤、各種帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を公知の処方に従って配合することができる。
【0033】
無機フィラーとしては、ルチル型またはアナターゼ型の二酸化チタン、亜鉛華、グロスホワイト等の無機白色顔料;バライト、沈降性硫酸バライト、炭酸カルシウム、石膏、沈降性シリカ、エアロジル、タルク、焼成或は未焼成クレイ、炭酸バリウム、アルミナホワイト、合成乃至天然のマイカ、合成ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の白色体質顔料;カーボンブラック、マグネタイト等の黒色顔料;ベンガラ等の赤色顔料;シエナ等の黄色顔料;群青、コバルト青等の青色顔料を挙げることができる。
これら無機フィラーは、樹脂当り10乃至500重量%、特に10乃至300重量%の量で配合させることができる。
【0034】
被覆熱可塑性樹脂の金属基体(金属板)20への被覆は、熱融着法、ドライラミネーション、押出コート法等により行われ、被覆樹脂と金属板との間に接着性(熱融着性)が乏しい場合には、例えばウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、酸変性オレフィン樹脂系接着剤、コポリアミド系接着剤、コポリエステル系接着剤等を介在させることができる。
【0035】
また、熱可塑性樹脂被覆層21の厚みは、一般に3乃至50μm、特に5乃至40μmの範囲にあることが望ましい。フィルムを用いた熱融着の場合、未延伸のものでも延伸のものでもよい。
【0036】
特に好適なフィルムとして、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルを、T−ダイ法やインフレーション製膜法でフィルムに成形し、このフィルムを延伸温度で、逐次或いは同時二軸延伸し、延伸後のフィルムを熱固定することにより製造されたフィルムを挙げることができる。この原料ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートそのものを、著しく制限された延伸、熱固定及びラミネート条件下で使用可能であるが、フィルムの到達し得る最高結晶化度を下げることが耐衝撃性や加工性の点で望ましく、この目的のためにポリエステル中にエチレンテレフタレート以外の共重合エステル単位が導入されていることが好適である。上述したシームレス缶10の形成には、エチレンテレフタレート単位を主体とし、他のエステル単位の少量を含み且つ融点が210乃至252℃の共重合ポリエステルの二軸延伸フィルムを用いることが特に好ましい。尚、ホモポリエチレンテレフタレートの融点は一般に255〜265℃である。
【0037】
一般に共重合ポリエステル中の二塩基酸成分の70モル%以上、特に75モル%以上がテレフタル酸成分から成り、ジオール成分の70モル%以上、特に75モル%以上がエチレングリコールから成り、二塩基酸成分及び/又はジオール成分の1乃至30モル%、特に5乃至25%がテレフタル酸以外の二塩基酸成分及び/又はエチレングリコール以外のジオール成分から成ることが好ましい。
【0038】
テレフタル酸以外の二塩基酸としては、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸:シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸:コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸:の1種又は2種以上の組合せが挙げられ、エチレングリコール以外のジオール成分としては、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等の1種又は2種以上が挙げられる。勿論、これらのコモノマーの組合せは、共重合ポリエステルの融点を前記範囲とするものでなければならない。
【0039】
用いるコポリエステルは、フィルムを形成するに足る分子量を有するべきであり、このためには固有粘度(I.V.)が0.55乃至1.9dl/g、特に0.65乃至1.4dl/gの範囲にあるものが望ましい。
また被覆層21の形成に使用するコポリエステルフィルムは、二軸延伸されていることが重要である。二軸配向の程度は、偏光蛍光法、複屈折法、密度勾配管法密度等でも確認することができる。フィルムの延伸は一般に80乃至110℃の温度で、面積延伸倍率が2.5乃至16.0、特に4.0乃至14.0となる範囲で行うのがよく、フィルムの熱固定は、130乃至240℃、特に150乃至230℃の範囲で行うのがよい。
【0040】
金属基体20への積層に際しては、過度の結晶化を防ぐ目的で、積層されるフィルムが結晶化温度域を通過する時間を可及的に短くし、好ましくはこの温度域を10秒以内、特に5秒以内で通過するようにする。このために、積層に際して金属素材のみを加熱し、フィルム積層後直ちに積層体を強制冷却するようにするのがよい。冷却には、冷風、冷水との直接的な接触や強制冷却された冷却ローラの圧接が用いられる。この積層に際してフィルムを融点近傍の温度に加熱し、積層後急冷を行えば、結晶配向度を緩和させることも可能なことが理解されるべきである。
【0041】
接着用プライマーを用いる場合に、フィルムへの接着用プライマーとの密着性を高めるために、フィルムの表面をコロナ放電処理しておくことが一般に望ましい。コロナ放電処理の程度は、そのぬれ張力が44dyne/cm以上となるようなものであることが望ましい。
【0042】
この他、フィルムへのプラズマ処理、火炎処理等のそれ自体公知の接着性向上表面処理やウレタン樹脂系、変性ポリエステル樹脂系等の接着性向上コーティング処理を行っておくことも可能である。
【0043】
ポリエステルフィルムと金属素材の間に所望により設ける接着プライマーは、金属素材とフィルムとの両方に優れた接着性を示すものである。密着性と耐腐食性とに優れたプライマー塗料の代表的なものは、種々のフェノール類とホルムアルデヒドから誘導されるレゾール型フェノールアルデヒド樹脂と、ビスフェノール型エポキシ樹脂とから成るフェノールエポキシ系塗料であり、特にフェノール樹脂とエポキシ樹脂とを、50:50乃至5:95重量比、特に40:60乃至10:90の重量比で含有する塗料である。
【0044】
接着プライマー層は、一般に0.3乃至5μmの厚みに設けるのがよい。接着プライマー層は予め金属素材上に設けてもよく或いは予めポリエステルフィルム上に設けてもよい。
【0045】
シームレス缶の成形:
上述した被覆金属板を素板として使用し、これからカップ状容器を成形し、公知の後加工を施すことにより、シームレス缶が得られる。
上記カップ状容器への成形は、側壁部が薄肉化されるようにそれ自体公知の手段、例えば絞り再絞りしごき加工、絞り曲げ延ばし再絞り加工、絞り曲げ延ばし再絞りしごき加工等で行われる。
【0046】
例えば、深絞り曲げ延ばし成形(絞り−曲げ延ばし再絞り成形)によれば、被覆金属板から成形された前絞りカップを、このカップ内に挿入された環状の保持部材とその下に位置する再絞りダイスとで保持する。これらの保持部材及び再絞りダイスと同軸に、且つ保持部材内を出入し得るように再絞りポンチ配置する。再絞りポンチと再絞りダイスとを互いに噛みあうように相対的に移動させる。
【0047】
これにより、前絞りカップの側壁部は、環状保持部材の外周面から、その曲率コーナ部を経て、径内方に垂直に曲げられて環状保持部材の環状底面と再絞りダイスの上面とで規定される部分を通り、再絞りダイスの作用コーナ部により軸方向にほぼ垂直に曲げられ、前絞りカップよりも小径の深絞りカップに成形することができる。
【0048】
この際、再絞りダイスの作用コーナー部の曲率半径(Rd)を、金属板素板厚(tB)の1乃至2.9倍、特に1.5乃至2.9倍の寸法とすることにより、側壁部の曲げ引張りによる薄肉化を有効に行うことができる。のみならず、側壁部の下部と上部とにおける厚みの変動が解消され、全体にわたって均一な薄肉化が可能となる。一般に、缶胴の側壁部は下記式(1)
100×(tB−tW)/tB …(1)
式中、tBは素板厚であり、tWは側壁部の厚みである。
で定義される薄肉化率が5乃至45%、特に5乃至40%の厚みに薄肉化することができる。
【0049】
深絞り缶の場合、下記式(2)
D/d …(2)
式中、Dは剪断したラミネート材の径であり、dはポンチ径である、
で、定義される絞り比RD は一段では1.1乃至3.0の範囲、トータルでは1.5乃至5.0の範囲にあるのがよい。
【0050】
また、再絞り或いは曲げ伸ばし再絞りの後方にしごきダイスを配置して、側壁部に対して、しごきも含めた薄肉化率が5乃至70%、特に10乃至60%の厚みになるようにしごきで薄肉化することもできる。
【0051】
絞り成形等に際して、被覆金属板の素板或は更にカップに、各種潤滑剤、例えば流動パラフィン、合成パラフィン、食用油、水添食用油、パーム油、各種天然ワックス、ポリエチレンワックスを塗布して成形を行うのがよい。滑剤の塗布量は、その種類によっても相違するが、一般に、0.1乃至10mg/dm2 、特に0.2乃至5mg/dm2 の範囲内にあるのがよく、滑剤の塗布は、これを溶融状態で表面にスプレー塗布することにより行われる。
【0052】
カップへの絞り成形性を向上させるため、樹脂被覆絞りカップの温度を被覆樹脂のガラス転移点(Tg)以上、特に熱結晶化温度以下の範囲に予め設定加熱して、樹脂被覆層の塑性流動を容易にした状態で成形することが有利である。
【0053】
上記のようにして成形された有機被覆金属製カップは、先にも述べた通り、必要により、ドーミング加工等による底部12の成形、ネックイン加工によるネックイン部13の成形等の後加工に付される。
【0054】
尚、ネックイン加工は、それ自体公知のネックイン加工法、例えば、ダイ方式、或はスピンネックイン方式により一段或は複数段で行うことができ、特に下記式(3)
NR =RL /RS ‥‥(3)
式中、RL はネックイン加工前の缶胴外径を表わし、RS はネックイン加工部の缶胴外径を表わす。
で定義されるネックイン加工率(NR )は、一段で1.01乃至1.10、特に1.02乃至1.07の範囲にあるのがよく、多段ネックイン加工の場合には、全体で1.10乃至1.35、特に1.11乃至1.33の範囲内にあるのがよい。また、ネックイン加工は、50℃以上で且つ被覆のガラス転移点温度(Tg )よりも低い温度で行うのが推奨される。即ち、被覆のTg 以上の温度では、被覆と工具との係合等により、被覆自体に傷が入るので好ましくなく、一方50℃よりも低い温度では、ネックイン加工に際して被覆が金属素材の塑性流動に追従しない傾向があり、被覆の剥離やクラック発生等の被覆欠陥が発生し易い。ネックイン加工に際して、工具と接触する缶胴部に滑剤、潤滑剤を塗布したり、あるいは缶胴と接触する工具表面を潤滑性能に優れた素材で形成したりし得ることは任意である。図8においては、上記シームレス缶10のネックイン部13には、二段のネックイン加工が行われているが、このネックイン加工が多段に行われ、ネックイン部13が多段に絞られている程、缶の軸方向荷重に対する強度が高まる傾向がある。従って、ネックイン加工の段数は、目的とする軸方向荷重に対する強度に応じて適宜設定すればよい。
【0055】
ネックイン加工後は、また開口部上端の耳の部分を切断する、所謂トリミングを行った後、フランジ加工を行い、蓋と係合させるための外側カール部15を形成し、本発明方法を適用するシームレス缶10を得る。
【0056】
このシームレス缶10は、上記の後加工後、内面側有機被覆のガラス転移点(Tg)以上の温度、特に好適にはTg+100℃以上の温度で加熱して、ネックイン加工及びフランジ加工部の内面樹脂被覆に残留する歪みを有効に解放させるのがよい。この加熱は、熱風加熱炉、赤外線加熱炉等によりシームレス缶10全体について行ってもよいし、ネックイン加工及びフランジ加工部乃至その近傍についてのみ行ってもよい。
【0057】
かくして得られるシームレス缶では、内面に有機被覆が形成されているため(外側カール部の外面に有機被覆が位置している)、外側カール部を蓋2の係合用空間内に充満する様に変形させた後に、係合部を加熱して有機被覆を蓋内面の熱融着させることによって、シール性をさらに向上させることができる。
【0058】
(蓋)
本発明において、蓋としては、先に述べた係合用空間を有しており、且つ容器口部の外側カール部の変形及び充満を受け入れるような剛性を有するものであれば、任意の形状を有するものであってよい。図10は、このような蓋の適当な例を示すものであり、図10中(A)は、その全体を示す斜視図であり、(B)は断面図である。
【0059】
この図10(A)から明らかな通り、この蓋2は、筒状側壁2bの下端の一部からタブ20が延びており、タブ20の先端には、把持リング21が形成されている。また、このタブ20の付け根部分から筒状側壁2bを通って天面2aを横断するようにスコア22が延びている。即ち、この蓋2では、把持リング21を手で持って引っ張り上げることによりスコア22を破断せしめ、これにより、蓋2が破壊され、容器口部の開封が行われるのである。
【0060】
図10(B)に示されている蓋2の断面構造を参照して、この蓋2は、金属基体30、金属基体30の両面に施された保護塗料層31a,31bとから成る。
金属基体31としては、シート状乃至は箔状の表面未処理鋼(ブラックプレート)や、容器素材に使用される前述した表面処理鋼、アルミニウム等の軽金属板が使用される。
また保護塗料層31a,31bとしては、金属素材に対して優れた密着性と防食性とを示す各種の熱硬化性乃至熱可塑性の樹脂塗料が使用される。熱硬化性樹脂塗料の適当な例としては、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、シリコーン樹脂、油性樹脂等を挙げることができる。また熱可塑性樹脂塗料の適当な例としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル共重合体、飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの熱硬化性乃至熱可塑性樹脂塗料は、それぞれ単独又は2種以上の組み合わせで使用される。
【0061】
また蓋2の天面2aの内面から係合用空間3にかけて、密封の目的で、クッション性や柔軟性を有するライナー乃至パッキン35が設けられている。このライナー乃至パッキン35は、例えば、低−、中−、高密度のポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のオレフィン系樹脂や、軟質塩化ビニル樹脂、アクリル系樹脂等から成形されていることが好ましい。これらの樹脂は、他のエラストマー、例えばエチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、SBR、NBR、熱可塑性エラストマーとのブレンド物で使用することもできる。ライナー乃至パッキン35は、上記樹脂のインシェルモールドで成形することができるが、塩化ビニル樹脂プラスチゾル、即ち、塩化ビニル樹脂を可塑剤に分散させゲル化させるものや、アクリル樹脂プラスチゾル、即ち、アクリル樹脂を可塑剤に分散させ、加熱によりゲル化させるものをライナー乃至パッキンの形状に成形することにより得ることもできる。
尚、内面側に位置している前述した保護塗料層31bは、上記ライナー乃至パッキン35がオレフィン樹脂製の場合には、酸化ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、或いはこれらを前述した塗料樹脂に配合したものが好適であり、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂の場合には、塩化ビニル系塗料、アクリル系塗料等で形成されていることが望ましい。
【0062】
【実施例】
実施例1
素板厚0.12mmのティンフリースチール板(表面処理被覆量として金属クロム量120mg/m2 、クロム酸化物量15mg/m2 とした)の両面に、厚さ20μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体フィルムを熱接着し、直ちに水冷することにより有機被覆金属板を得た。
【0063】
この有機被覆金属板にグラマーワックスを均一に塗布した後、直径132mmの円板に打ち抜き、常法に従って浅絞りカップを成形した。この絞り工程における絞り比は1.65である。
【0064】
次いで、第1次、第2次、第3次再絞り加工を行い、薄肉化深絞りカップを得た。再絞り工程の成形条件及び再絞り成形された深絞りカップの諸特性を以下に示す。
【0065】
この後、常法に従ってドーミング成形を行った後、前記深絞りカップを215℃で1分間熱処理し、フィルムの加工歪みを取り除くとともに、潤滑剤を揮発させた。次いで多段のネックイン加工(NR =1.27)を行った後、カール加工を行い、図3に示す形状の外側カール部を有するシームレス缶を作成した。
このシームレス缶の口径、外側カール部の大きさ等は次の通りである。
口径(開口部内径): 30mm
外側カール部長さL: 3.8mm
外側カール部幅W : 1.6mm
【0066】
また下記層構成の被覆金属板を用い、打ち抜き加工、曲げ加工により、図2に示す形状で、表1に示した様に、その係合用空間の種々異なる大きさの蓋殻体を多数作成した。
【0067】
上記蓋殻体に、熱溶融した発泡ポリ塩化ビニルを滴下し、所定のライナー形状に成形し、冷却することによりライナー(平均厚み:1.0mm)を有する蓋を得た。
これらの蓋の係合用空間の大きさ(筒状側壁の長さ、突出部の長さ)については、表1に示した。
【0068】
上記で得られた種々の蓋を、先に作成したシームレス缶(空缶)の口部に被せ、図1で示されているような加工具を用い、シームレス缶の口部に形成されている外側カール部を変形させることにより、蓋を装着し、空容器を作成した。尚、蓋に形成されている突出部先端とシームレス缶の外側カール部外面との間隔は、全て0.325mmに設定した。
上記の行程中、シームレス缶の胴部や底部には全く変形は生じなかった。
また、上記の空容器について、ホルダーにて缶胴部を保持し、缶胴部へ空気注入用針を突き刺した後、徐々に空気を注入し、缶内圧力を測定しながらこの容器の耐圧性能(耐圧強度)を調べた。その結果を表1に示す。
また上記空容器に、2.5ガスボリュームになるようにクエン酸と炭酸水素ナトリウムを混ぜて上記と同様に冷間充填し、これを熱水槽で加温(65℃×40分)後室温に戻し、恒温室(55℃)に保存し、各保存日数に応じてサンプリングして、上記同様に空気を注入して耐圧強度の評価を行った。その結果を表1に併せて示した。
【0069】
【表1】
【0070】
表1の結果から明らかな通り、A,Bの寸法を適当に選択して本発明の密封方法により得られる容器は、耐圧強度の経時的低下がなく、長期間にわたって密封性が良好である。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、薄肉化シームレス缶の様に軸方向荷重に対する強度がそれほど高くない容器についても、胴部や底部の変形を生じることなく、容易に且つ確実に蓋を装着し、良好な密封を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密封方法の行程を示し、(A)は外側カール部の変形直前の状態であり、(B)は外側カール部の変形直後の状態を示す図。
【図2】図1の行程で使用されている蓋の係合用空間の適当な例を拡大して示す図。
【図3】蓋の係合用空間の適当な形状の他の例を示す図。
【図4】蓋の係合用空間の適当な形状の他の例を示す図。
【図5】蓋の係合用空間の適当な形状の他の例を示す図。
【図6】容器口部に形成される外側カール部の適当な例を拡大して示す図。
【図7】外側カール部の適当な他の例を示す図。
【図8】本発明方法が好適に適用される薄肉化シームレス缶の一例を示す図。
【図9】図8のシームレス缶の缶壁断面構造の一例を示す図。
【図10】本発明方法が好適に適用される蓋の一例を示すものであり、(A)は、その全体を示す斜視図であり、(B)は側断面図。
Claims (4)
- 開放端に外側カール部を有する容器の口部に、該カール部の外周よりも外側に係合用空間を備えた蓋を装着し、前記カール部を該係合用空間を充満するように変形することを特徴とする密封方法。
- 前記容器が、シームレス缶である請求項1に記載の密封方法。
- 前記蓋は、天面とその周縁部から垂下した筒状側壁とを備え、筒状側壁の下端部には内方に延びた突出部が形成されており、天面の周縁部と筒状側壁と突出部とにより、前記係合用空間が形成されている請求項1に記載の密封方法。
- 前記シームレス缶として、少なくとも内面に有機樹脂被膜が形成されているものを使用し、前記カール部を係合用空間内に充満するように変形した後、該カール部と蓋との係合部分を加熱し、有機樹脂被膜を融着する請求項2に記載の密封方法。
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