JP2794530B2 - 有孔フィルムラミネート金属板、それを用いた底付き缶およびそれらの製造方法 - Google Patents

有孔フィルムラミネート金属板、それを用いた底付き缶およびそれらの製造方法

Info

Publication number
JP2794530B2
JP2794530B2 JP6124215A JP12421594A JP2794530B2 JP 2794530 B2 JP2794530 B2 JP 2794530B2 JP 6124215 A JP6124215 A JP 6124215A JP 12421594 A JP12421594 A JP 12421594A JP 2794530 B2 JP2794530 B2 JP 2794530B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
bottomed
plated steel
steel sheet
metal plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6124215A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07304129A (ja
Inventor
勇 平佐
秀明 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Kohan Co Ltd
Original Assignee
Toyo Kohan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Kohan Co Ltd filed Critical Toyo Kohan Co Ltd
Priority to JP6124215A priority Critical patent/JP2794530B2/ja
Publication of JPH07304129A publication Critical patent/JPH07304129A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2794530B2 publication Critical patent/JP2794530B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/50Current conducting connections for cells or batteries
    • H01M50/543Terminals
    • H01M50/552Terminals characterised by their shape
    • H01M50/559Terminals adapted for cells having curved cross-section, e.g. round, elliptic or button cells
    • H01M50/56Cup shaped terminals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、有孔フィルムラミネ
ート金属板、それを用いた底付き缶およびそれらの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アルカリ乾電池等の正極缶は、図
5に示すように、金属板に、絞り加工又はDI加工等の
プレス加工を施して、底付きの缶61として製造してお
り、この底の部分61aを正極部として利用している。
そして乾電池を複数個接続して使用する場合には、正極
缶の外側面を外部と絶縁するために、正極缶の外側面に
は別途ラベル62を貼り付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、プレス加工に
より正極缶を作った後、その外側面に別途ラベルを貼っ
ているので、製造工程上負荷がかかり、製造コストが増
すという問題がある。
【0004】また、金属板をプレス加工して正極缶を製
造する際に、潤滑のためにプレス油を使用しなければな
らず、従ってまた正極缶を製造した後に油をとるための
脱脂工程が必要であるという問題がある。
【0005】そこで本発明の目的は、有孔のフィルムを
ラミネートした金属板、その製造方法及びこれを用いた
底部にフィルムが存在しない底付き缶およびその製造方
法を提供する。そして乾電池用の缶およびその製造方法
を提供し、以て上記の問題を解消することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の有孔フィルムラミネート金属板は、金属板
にラミネートしているフィルムに、多数個の孔を設けて
いる。
【0007】この有孔フィルムラミネート金属板は、孔
の形状が円形状であることが望ましく、フィルムはプラ
スチックフィルムであることが好ましく、さらにプラス
チックフィルムはポリエチレンフィルム,ポリエチレン
テレフタレートフィルム,ポリスチレンフィルム,ポリ
プロピレンフィルム,ナイロン又はポリ塩化ビニルフィ
ルムのいずれかであることがより好ましい。そして、金
属板はニッケルめっき鋼板,亜鉛めっき鋼板,クロムめ
っき鋼板,銅めっき鋼板,錫めっき鋼板,ニッケルー錫
合金めっき鋼板又はティンフリースチールのいずれかで
あることが望ましい。
【0008】また、本発明の底付き缶は、有孔フィルム
ラミネート金属板を用いて、孔部を底部位置として、缶
をプレス加工により製造することを特徴とする。この底
付き缶は、底部にフィルムを有しない孔の形状が円形状
であることが望ましく、フィルムが絶縁膜であることが
好ましい。そしてフィルムがプラスチックフィルムであ
るが好ましく、プラスチックはポリエチレンフィルム,
ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリスチレンフ
ィルム,ポリプロピレンフィルム,ナイロン又はポリ塩
化ビニルフィルムのいずれかであることがより好まし
い。そして金属板がニッケルめっき鋼板,亜鉛めっき鋼
板,クロムめっき鋼板,銅めっき鋼板,錫めっき鋼板,
ニッケルー錫合金めっき鋼板又はティンフリースチール
のいずれかであることが望ましい。
【0009】また本発明の底付き缶は乾電池用の缶に適
用されることが望ましい。
【0010】さらに、本発明の有孔フィルムラミネート
金属板の製造方法は、予め上記多数個の孔を上記フィル
ムに開け、これを金属板にラミネートすることを特徴と
する。
【0011】本発明の底付き缶の製造方法は、フィルム
ラミネート金属板を用いて、上記孔部を底部位置とし
て、缶をプレス加工により製造することが望ましく、孔
の形状が円形状であることが好ましい。またフィルムが
絶縁膜であることが望ましく、フィルムはプラスチック
フィルムであることが好ましい。そして、フィルムがポ
リエチレンフィルム,ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム,ポリスチレンフィルム,ポリプロピレンフィル
ム,ナイロン又はポリ塩化ビニルフィルムのいずれかで
あることが望ましく、金属板がニッケルめっき鋼板,亜
鉛めっき鋼板,クロムめっき鋼板,銅めっき鋼板,錫め
っき鋼板,ニッケルー錫合金めっき鋼板又はティンフリ
ースチールのいずれかであることがより好ましい。
【0012】また本発明の底付き缶の製造方法は、乾電
池用の缶に適用されることが望ましい。
【0013】
【作用】フィルムに孔部を有する、本発明のフィルムラ
ミネート金属板において、フィルムの孔部が底部になる
ように、位置決めして、ブランクを切り取り、このブラ
ンクを用いて、フィルムの孔部が底部となるように位置
決めしたプレス加工により、底付き缶を製造する。これ
により底部にフィルムが存在しない缶が得られる。
【0014】
【実施例】以下、有孔フィルムラミネート金属板を用い
たアルカリ乾電池の正極缶の製造方法の実施例を図1〜
図4に基づいて詳細に説明する。
【0015】図1において、本発明の有孔フィルムラミ
ネート金属板1のフィルム2は、正極缶の外側面に位置
して絶縁の機能を果たすことが必要であるので、フィル
ムとして、絶縁膜を用いている。例えば、プラスチック
フィルムを用いることができ、より好ましくはポリエチ
レンフィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,
ポリスチレンフィルム,ポリプロピレンフィルム,ナイ
ロン又はポリ塩化ビニルフィルム等を用いることができ
る。
【0016】前記プラスチックフィルムは、通常は配向
性熱可塑性樹脂を用いるのが望ましく、製缶時の結晶配
向度が高いものが望ましい。したがって押出機でフィル
ム成形したままのものよりも、フィルム成形後、縦横二
方向に延伸し配向されたフィルムを用いるのが好まし
い。前記フィルムは、製缶時の肉厚が5〜50μmの範
囲にあると、耐熱性、強度および絶縁性を充分有し得
る。製缶時の強度からは、好ましい下限は8μm、上限
は30μmである。プラスチックフィルムは分子配向可
能であり、加熱処理、絞り、再絞り、しごき加工等にお
いて、適切な配向度を保つことが望ましい。本発明に使
用されるプラスチックフィルムの材料としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−アクリルエステル共重合体、
アイオノマ−などのオレフィン系樹脂フィルム;ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体、エ
チレンテレフタレート/アジペート共重合体、エチレン
テレフタレート/セパケート共重合体、ブチレンテレフ
タレート/イソフタレート共重合体等のポリエステルフ
ィルム;ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロン11、
ナイロン12等のポリアミドフィルム;ポリ塩化ビニル
フィルム;ポリ塩化ビニリデンフィルム;ポリ−P−キ
シレングリコールビスカーボネート、ポリ−ジオキシジ
フェニルエタンカーボネート、ポリ−ジオキシジフェニ
ル2,2−プロパンカーボネート、ポリ−ジオキシジフ
ェニル1、1−エタンカーボネートなどのポリカーボネ
ートフィルム;高ニトリル含有量のアクリロニトリル−
ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重
合体などのハイニトリル樹脂:ポリスチレン共重合体な
どの前記条件を満足するものを用いることができる。
【0017】本発明では、上記プラスチックはすべて使
用できるが、なかでもエチレンテレフタレート単位を主
体とするポリエステルからなり、しかも二軸方向に分子
配向されたフィルムを用いることが望ましい。ポリエス
テル樹脂としては、エステル反復単位の75〜95%が
エチレンテレフタレート単位からなり、残りの5〜25
%のエステル反復単位がエチレンテレフタレート単位以
外のエステル単位からなることが好ましい。テレフタル
酸以外の酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、コ
ハク酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデ
カンジオン酸、ジフェニルカルボン酸、1,4シクロヘ
キサンジカルボン酸、無水トリメット酸の1種あるいは
2種以上の酸成分が挙げられ、エチレングリコール以外
のアルコール成分としては、1,4ブタンジオール、
1,5ペンタンジオンジオール、1,6ヘキサンジオー
ル、プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコ
ール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4シクロヘキサンジ
メタノール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トールの1種あるいは2種以上の飽和多価アルコールが
挙げられる。エチレンテレフタレート単位以外のエステ
ル単位は、酸成分およびアルコール成分のいずれか一方
あるいは両方がテレフタル酸以外の酸成分およびエチレ
ングリコール以外の多価アルコールであればよく、上述
した酸成分および多価アルコール成分を用いて共重合ポ
リエステルを得ることができる。このような共重合ポリ
エステル樹脂は共重合成分からなるポリエステルをエチ
レンテレフタレート樹脂にブレンド後、溶融し、分配反
応により共重化する方法により得ることも可能である。
さらに固有粘度、すなわちIV値が0.50〜0.70
のポリエステル樹脂フィルムを用いれば、本発明の主目
的である薄肉深絞り缶の缶胴部における耐デンティング
性に優れたポリエステル樹脂被覆金属板を得ることがで
きる。ある場合には、必要に応じて、安定剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、顔料、滑剤、腐食剤防止剤などのよう
な添加剤を加えても本発明に支障をきたすことはない。
【0018】また、本発明において使用されるポリエス
テル樹脂フィルムの厚さは特に限定するものでないが、
5〜50μmが好ましい。厚さが5μm以下になると、
ラミネート作業性が著しく低下するとともに、十分な加
工耐食性が得られない。また、厚さが50μm以上にな
ると、製缶用材料に広く使用されているエポキシ系樹脂
塗料などと比較し経済的でない。ラミネート板の金属板
とプラスチックフィルムの間に接着剤を介在させる場合
は、金属板への密着性および耐食性に優れ、しかもフィ
ルムに対する接着性にも優れた塗料が使用される。この
接着剤としては、エポキシ樹脂とエポシキ樹脂に対する
硬化剤樹脂、たとえばフェノール樹脂、アミノ樹脂、ア
クリル樹脂、ビニル樹脂、ユリア樹脂などとの組み合わ
せからなる塗料、とくにエポキシ−フェノール塗料や、
塩化ビニル樹脂、塩化ビニル共重合体樹脂およびエポキ
シ樹脂系塗料の組成物からなるオルガノゾル系塗料など
が使用される。接着剤層の厚さとしては、0.1〜5μ
mの範囲が望ましい。結晶性の熱可塑性樹脂の結晶配向
を妨げない厚さを適宜選択して用いる。
【0019】フィルム2には円形の孔2aが多数個開け
られている。孔2aの径は、正極缶の張り出し凸部(図
4の8)の外径程度の大きさになっている。また孔2a
と孔2aとの間隔は、それぞれ、その孔を中心として後
述するブランク6を取り出すことができるように、所定
の間隔が必要である(図1(b)参照)。
【0020】金属板3の厚さは金属の種類、缶の用途或
いはサイズによっても相違するが、一般に0.10〜
0.80mmの厚みを有するのがよく、この内でも製缶
性,耐食性の観点から表面処理鋼板の場合には、0.1
5〜0.60mm厚さを有するのがよい。金属板として
は各種表面処理鋼板やアルミニウムなどの軽金属が使用
される。表面処理鋼板としては、冷間圧延鋼板を焼鈍後
二次冷間圧延し、亜鉛めっき、錫めっき、ニッケルめっ
き、電解クロム酸処理(ティンフリースチール)、クロ
ム酸処理等の表面処理の一種または二種以上行ったもの
を用いることができる。好適な表面処理鋼板の一例は、
電解クロム酸処理鋼板(ティンフリースチール,TF
S)であり、特に10〜200mg/m2 の金属クロム
の下層と1〜50mg/m2 (金属クロム換算)のクロ
ム水和酸化物の上層とを備えたものである。なお樹脂フ
ィルムがポリエステルの場合は、3〜50mg/m2
くに7〜25mg/m2 が好ましい。このものは塗膜密
着性と耐腐食性との組み合わせに優れている。表面処理
鋼板の他の例は、0.5〜11.2g/m2 の錫めっき
量を有するぶりき板である。このぶりき板は、金属クロ
ム換算で、クロム量が1〜30mg/m2 となるような
クロム酸処理あるいはクロム酸/リン酸処理が行われて
いることが望ましい。表面処理鋼板のその他の例は、耐
食性の観点から5〜50g/m2 のめっき量を有するニ
ッケル鋼板が好適に用いられる。底付き缶を乾電池の正
極缶として用いる場合には、内側には正極活物質等が接
触するので、導通,腐食等を考慮して、ニッケルめっき
鋼板,亜鉛めっき鋼板,クロムめっき鋼板,銅めっき鋼
板,錫めっき鋼板,ニッケルー錫合金めっき鋼板又はテ
ィンフリースチール等を用いるのが好ましい。
【0021】次に、有孔フィルムラミネート金属板1の
製造方法について説明する。
【0022】まず、フィルム上に予め多数個の孔2aを
開けておく。孔開けは、例えば、フィルムを、外周面に
多数の円筒凸部を有するロールと、外周面に上記円筒凸
部に嵌合する多数の凹部を有するロールとの間に通すこ
と等の手段により、簡単に行うことができる(図示省
略)。
【0023】そして、この多数個の孔が開けられたフィ
ルムを、通常のラミネート方法により、金属板にラミネ
ートする。即ち、例えば、図1に示すように、加熱され
たラミネートロール5−5間に金属板3及び孔2aが開
けられたフィルム2を同時に通す。これによりフィルム
2は金属板に熱融着し、有孔フィルムラミネート金属板
1が得られる。このように、ラミネートする前にフィル
ムに孔2aを開けておき、これを金属板にラミネートす
ることにより、容易に、有孔フィルムラミネート金属板
1が得られる。
【0024】ラミネートに際しては、金属板或いはフィ
ルムの一方或いは両方に接着剤層を設け、乾燥ないし部
分キュアした後、両者を加熱下に圧着一体化することも
できる。上記接着剤層を設けることは本発明においては
必ずしも必須ではない。ラミネート加工中にプラスチッ
クフィルムの特定の部分の二軸結晶配向を緩和させる
が、絞り再絞り成形には何等差支えがない。
【0025】両面にプラスチックフィルムを設ける場
合、缶の外面用のフィルムには、金属板を隠蔽し、また
絞り−再絞り成形時に金属板へのしわ押え力の伝導を助
ける目的でフィラー(顔料)を含有させることができ
る。無機フィラーとしては、ルチル型またはアナターゼ
型の二酸化チタン、亜鉛華、グロスホワイトなどの無機
白色顔料;パーライト、沈降性硫酸パーライト、炭酸カ
ルシウム、石膏、沈降性シリカ、エアロジル、タルク、
焼成或いは未焼成クレイ、炭酸バリウム、アルミナホワ
イト、合成ないし天然のマイカ、合成ケイ酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウムなどの白色体質顔料;カーボンブ
ラック、マグネタイトなどの白色体質顔料;カーボンブ
ラック、マグネタイトなどの黒色顔料;ベンガラなどの
赤色顔料;シエナなどの黄色顔料;群青、コバルト青な
どの青色顔料を挙げることができる。これらの無機フィ
ラーは、樹脂当たり10〜500重量%、特に10〜3
00重量%の量で配合させることができる。
【0026】上記加熱ロールの表面温度はプラスチック
フィルムの材質および厚さにより異なるが、たとえばポ
リエチレンテレフタレートフィルムの場合は、高温部で
210〜260℃程度、領域Zで170〜230℃程度
が用いられる。ラミネート速度は約200m/min.
程度と、従来のラミネート方法の場合と同じでよい。金
属板3を加熱する加熱手段としての加熱ロールとして、
誘導加熱ロール、ヒートパイプロール、ジャケット式ロ
ールなども使用し得る。
【0027】次に、上記の製造方法により得られた有孔
フィルムラミネート金属板1を用いて、底付き缶を製造
する場合について説明する。底付き缶は、例えば乾電池
用の缶にも適用できる。
【0028】まず、ブランク6を取り出すための所定の
径を有するパンチングプレス治具7を、フィルムラミネ
ート金属板1上で、各孔部2aを中心として位置決めを
行って、プレスする(図2(a))。これにより、各ブ
ランク6が切り出され、ブランク6の形状は、図3
(a)(b)に示すように、フィルム孔部2aの円とブ
ランク6の外周円とが同心円になっている。又、パンチ
ングプレス治具7に、ダイス及びポンチを併せ持った治
具を用意することにより、ブランク6を切り出した後直
ちに絞り加工して図3(C)に示すような軽絞り加工し
た底付き缶とすることもできる。
【0029】そして、ブランク6を、断面円形のポンチ
及びダイスからなる金型の間に、フィルム2側をダイス
側にして、かつ同心円状のブランク6を断面円形の金型
に同心状に位置合わせして挟み、プレスを施して(図示
省略)、図3の中心軸対称の、フィルムからなる絶縁体
を外側面に有する底付き缶16を得る。この底付き缶
は、アルカリ乾電池の正極缶として適用されると好適で
ある。
【0030】このように、有孔フィルムラミネート金属
板1を用いることにより、底付き缶の側壁(缶の周囲)
に絶縁のためのラベル貼りを別途行う必要がないので、
アルカリ乾電池の正極缶を製造する場合の製造工程が極
めて短縮されるという利点がある。
【0031】次に、同心円状のブランク6を、断面円形
の金型に、同心状に位置合わせしてプレスするので、プ
レスの際に、ブランク6上のフィルム2には、同一同心
円上には同一量の径方向外向きの力が生ずる。このた
め、フィルム2の孔部2a縁部の一部で大きな力が発生
することによる、その部分からのフィルム破れ等の欠陥
が生ずるおそれがない。
【0032】また、プレスをする際には、ダイス側のブ
ランク6面にはフィルム2が付着しているので、少なく
ともこの側ではプレス油がほとんど不要となり、従っ
て、プレス工程でプレス油の使用を不使用又は半減とす
ることができる。また、プレス後の脱脂工程を省略又は
大きく簡略することも可能となり、更に、アルカリ乾電
池等の正極缶の製造工程を短縮することができる。
【0033】なお、本発明の有孔フィルムラミネート金
属板は、フィルムと金属板とが極めて密着しているの
で、ラミネート金属板の厚みは、従来の、金属板をプレ
ス加工して乾電池用の正極缶を製造し、この外側面にラ
ベルを接着剤等により貼る場合の金属板とラベルとを加
えた厚みに比して、大幅に薄くすることができ、この
分、本発明の場合には正極缶の内径を大きくできて電池
容量を大きくすることが可能である。
【0034】上記実施例ではアルカリ乾電池用の正極缶
について述べたが、これに限らず種々の乾電池用の缶を
有孔フィルムラミネート金属板を用いて製造することが
できる。例えば、特定種類の乾電池用の負極缶を製造す
ることもできる。また上記実施例のような最外缶(外装
缶)に限らず、乾電池の内部に位置せしめる内装缶とそ
の外側面に密着される熱収縮性チューブを併せ持った乾
電池用の缶の製造に、本発明を用いることができる。
【0035】更にこれらに限らず、本発明の有孔フィル
ムラミネート金属板は、種々の、底部にフィルムを有し
ない底付き缶の製造に用いることができる。例えば、外
側面のみにフィルムを有し、底部にフィルムを有しない
清涼飲料水の底付き缶の製造にも適用することができ
る。なお、本発明の有孔フィルムラミネート金属板を用
いて製造される底部にフィルムを有しない底付き缶の種
類に応じて、フィルムの種類,金属板の種類,孔の形状
等は選定される。
【0036】
【発明の効果】本発明の有孔フィルムラミネート金属板
を、孔部を底部としてプレス加工により、底付きの缶を
製造することにより、底部にフィルムを有さない底付き
缶を容易に得ることができる。
【0037】予めフィルムに孔を開け、これを金属板に
ラミネートすることにより、容易に、有孔フィルムラミ
ネート金属板を得ることができる。
【0038】本発明の有孔フィルムラミネート金属板を
用いて乾電池用の缶を製造することにより、周囲に絶縁
体を被覆した乾電池用の缶を単工程で製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は、本発明の有孔フィルムラミネー
ト金属板を製造する様子を示す斜視図,同図(b)は本
発明の有孔フィルムラミネート金属板から切り出される
ブランクの位置を示す斜視説明図である。
【図2】ブランクを切り出す様子を示す側面図である。
【図3】同図(a)はブランクの平面図,同図(b)は
同図(a)の断面図,同図(c)はブランク取りと同時
に絞り加工して形成した缶の断面図である。
【図4】図2のブランクを用いて製造したアルカリ乾電
池の正極缶の断面図である。
【図5】従来のアルカリ乾電池の正極缶及びラベルを示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 有孔フィルムラミネート金属板 2 フィルム 2a 孔 3 金属板 16 乾電池用の缶
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08 B65D 65/40

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底付き缶成形用に用いられるフィルムラ
    ミネート鋼板であって、前記底付き缶の底となる部分が
    見えるように、ラミネートしようとするフィルムに多数
    個の孔を設けたフィルムをラミネートしたことを特徴と
    する、底付き缶成形用有孔フィルムラミネート鋼板。
  2. 【請求項2】 上記孔の形状が円形状であることを特徴
    とする請求項1に記載の有孔フィルムラミネート金属
    板。
  3. 【請求項3】 上記フィルムがプラスチックフィルムで
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の有孔フィ
    ルムラミネート金属板。
  4. 【請求項4】 上記プラスチックフィルムがポリエチレ
    ンフィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポ
    リスチレンフィルム,ポリプロピレンフィルム,ナイロ
    ン又はポリ塩化ビニルフィルムのいずれかであることを
    特徴とする請求項3に記載の有孔フィルムラミネート金
    属板。
  5. 【請求項5】 上記金属板がニッケルめっき鋼板,亜鉛
    めっき鋼板,クロムめっき鋼板,銅めっき鋼板,錫めっ
    き鋼板,ニッケルー錫合金めっき鋼板又はティンフリー
    スチールのいずれかであることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の有孔フィルムラミネート金属板。
  6. 【請求項6】 請求項1のフィルムラミネート金属板を
    用いて、上記孔部を底部位置として、缶をプレス加工に
    より製造することを特徴とする底部にフィルムを有しな
    い底付き缶。
  7. 【請求項7】 上記底部にフィルムを有しない孔の形状
    が円形状であることを特徴とする請求項6に記載の底付
    き缶。
  8. 【請求項8】 上記フィルムが絶縁膜であることを特徴
    とする請求項6又は7に記載の底付き缶。
  9. 【請求項9】 上記フィルムがプラスチックフィルムで
    あることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の
    底付き缶。
  10. 【請求項10】 上記プラスチックがポリエチレンフィ
    ルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリスチ
    レンフィルム,ポリプロピレンフィルム,ナイロン又は
    ポリ塩化ビニルフィルムのいずれかである請求項9に記
    載の底付き缶。
  11. 【請求項11】 上記金属板がニッケルめっき鋼板,亜
    鉛めっき鋼板,クロムめっき鋼板,銅めっき鋼板,錫め
    っき鋼板,ニッケルー錫合金めっき鋼板又はティンフリ
    ースチールのいずれかである請求項6に記載の底付き
    缶。
  12. 【請求項12】 前記底付き缶が乾電池用の缶である請
    求項6〜11のいずれかに記載の底付き缶。
  13. 【請求項13】 底付き缶成形用に用いられるフィルム
    ラミネート鋼板の製造方法であって、前記底付き缶の底
    となる部分が見えるように、ラミネートしようとするフ
    ィルムに予め多数個の孔を設けたフィルムをラミネート
    することを特徴とする、請求項1記載の底付き缶成形用
    有孔フィルムラミネート鋼板の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1のフィルムラミネート金属板
    を用いて、上記孔部を底部位置として、缶をプレス加工
    により製造することを特徴とする底部にフィルムを有し
    ない底付き缶の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記孔の形状が円形状であることを特
    徴とする請求項14に記載の底付き缶の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記フィルムが絶縁膜であることを特
    徴とする請求項14に記載の底付き缶の製造方法。
  17. 【請求項17】 上記フィルムがプラスチックフィルム
    であることを特徴とする請求項4に記載の底付き缶の製
    造方法。
  18. 【請求項18】 上記フィルムがポリエチレンフィル
    ム,ポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリスチレ
    ンフィルム,ポリプロピレンフィルム,ナイロン又はポ
    リ塩化ビニルフィルムのいずれかであることを特徴とす
    る請求項17に記載の底付き缶の製造方法。
  19. 【請求項19】 上記金属板がニッケルめっき鋼板,亜
    鉛めっき鋼板,クロムめっき鋼板,銅めっき鋼板,錫め
    っき鋼板,ニッケルー錫合金めっき鋼板又はティンフリ
    ースチールのいずれかであることを特徴とする請求項1
    4に記載の底付き缶の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記底付き缶が乾電池用の缶である請
    求項14〜19のいずれかに記載の底付き缶の製造方
    法。
JP6124215A 1994-05-13 1994-05-13 有孔フィルムラミネート金属板、それを用いた底付き缶およびそれらの製造方法 Expired - Lifetime JP2794530B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6124215A JP2794530B2 (ja) 1994-05-13 1994-05-13 有孔フィルムラミネート金属板、それを用いた底付き缶およびそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6124215A JP2794530B2 (ja) 1994-05-13 1994-05-13 有孔フィルムラミネート金属板、それを用いた底付き缶およびそれらの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07304129A JPH07304129A (ja) 1995-11-21
JP2794530B2 true JP2794530B2 (ja) 1998-09-10

Family

ID=14879851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6124215A Expired - Lifetime JP2794530B2 (ja) 1994-05-13 1994-05-13 有孔フィルムラミネート金属板、それを用いた底付き缶およびそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2794530B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005339982A (ja) * 2004-05-27 2005-12-08 Toyo Kohan Co Ltd 塗料被覆金属板、それを用いた底付き電池缶およびそれらの製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS508748A (ja) * 1973-05-28 1975-01-29

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07304129A (ja) 1995-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0404420B1 (en) Process for production of covered deep-drawn can
US5139889A (en) Thickness-reduced draw-formed can
KR20080012872A (ko) 3조각 사각형 캔 및 그 제조방법
KR100204181B1 (ko) 박육화 드로잉 캔 제조 방법
JP2011161930A (ja) 流通時の破胴耐性およびフランジクラック耐性に優れた樹脂被覆アルミニウム・シームレス缶体
US6017599A (en) Laminated sheet and manufacturing method thereof
JPH05139436A (ja) 薄肉化絞り缶
JP3687133B2 (ja) 密封方法
JPH0225784B2 (ja)
JP4855712B2 (ja) 角形電池用容器
JP2794530B2 (ja) 有孔フィルムラミネート金属板、それを用いた底付き缶およびそれらの製造方法
JP2006320918A (ja) 3ピース角形缶及びその製造方法
JPH0155055B2 (ja)
EP0841159B1 (en) Process for producing a resin-metal laminate
CA2618461C (en) Laminated steel sheet for use in two-piece can and two-piece can formed of laminated steel sheet
JP2507923B2 (ja) 被覆シ―ムレス缶の製造方法
WO1990009269A1 (en) Method of producing thin, deep-drawn can
JP4142959B2 (ja) 熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法
JP4422378B2 (ja) 缶形成用ポリエステル樹脂被覆鋼板
JP4788234B2 (ja) 2ピース缶用ラミネート鋼板及び2ピースラミネート缶
WO1990009321A1 (en) Thin, deep-drawn can
JPH0616741Y2 (ja) 深絞り缶
JPH0616739Y2 (ja) 被覆深絞り缶
NO178722B (no) Termoplastisk komposittfolie med profilert overflate, fremgangsmåte ved fremstilling samt anvendelse derav ved fremstilling av emballasjebeholdere
JP2007284141A (ja) 樹脂被覆缶、及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980526

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080626

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090626

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090626

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100626

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100626

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110626

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term