JP3686815B2 - 多室形空気調和機の冷媒制御 - Google Patents

多室形空気調和機の冷媒制御 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、多室形空気調和機の冷媒制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一室のみのインバータ式空気調和機は、図に示すように、室外側は、圧縮機1、室外熱交換器2、室外ファン3、電動膨張弁4及び四方弁5で構成され、室内側は、室内熱交換器6、室内ファン7から構成されており、これらを制御するために、室外側には、圧縮機1の上部或いは出口パイプに配された圧縮機吐出温度センサ8、圧縮機1の吸入側パイプに配された吸入ガス温度センサ9、室外熱交換器3の冷房時出口パイプに配された室外熱交換器温度センサ10、電動膨張弁4の冷房時出口パイプに配された膨張弁出口温度センサ11を具備し、室内側には、室内空気吸い込み部に配された室内熱交換器温度センサ13を具備するとともに、室外側、室内側にそれぞれ室外制御装置14、室内制御装置15を具備している。
【0003】
電動膨張弁4は圧縮機1の運転周波数に対してあらかじめ設定された基準開度にて運転が開始され、冷房運転時は、吸入ガス温度センサ9で検知した吸入ガス温度と膨張弁出口温度センサ11で検知した膨張弁出口温度の差を過熱度として求め、該過熱度が基準過熱度より大きい場合、膨張弁開度を大きくし、該過熱度が基準過熱度より小さい場合、膨張弁開度を小さくし、過熱度が最適になるように制御する。又、圧縮機運転周波数が変化したときは、変化した分に対応する膨張弁基準開度の差の分だけ膨張弁開度を変化させる。上記において、膨張弁基準開度は各種運転条件で支障なく運転できるように、あらかじめ設定され、室外制御装置14のマイコンに記憶されている。尚、暖房運転時は、吸入ガス温度センサ9で検知した吸入ガス温度と室外熱交換器温度センサ10で検知した室外熱交換器温度の差を過熱度として求め、冷房運転時と同様に膨張弁制御が行われる。
【0004】
以上に示すように、1室の空気調和機では圧縮機運転周波数が変化する状況でスムーズな制御が可能である。多室形空気調和機においては、室内ユニットの能力や運転台数の違いによって各ユニットに流れる冷媒量が異なるので、室内ユニットの能力と運転台数の組み合わせ全てに対して、膨張弁基準開度を設定し、膨張弁制御を行う必要がある。例えば、3.5kWが1台と2.5kWが2台の組み合わせにおいては、3台全てを運転する場合と、どちらか1台だけを運転する場合と、2.5kWを2台だけ運転する場合と、それぞれを1台ずつ運転させる場合の5通りの組み合わせがあることとなる為5通りの膨張弁基準開度を設定する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に示すように、インバータ式の多室形空気調和機で圧縮機運転周波数や運転台数が変化する状況で、効率的に冷凍サイクルを制御するには、室内ユニットの能力と運転台数の組み合わせ全てに対して、膨張弁基準開度を設定し、膨張弁制御を行うために、多くのメモリ容量を必要とし、制御方法も複雑になるという問題があった。
【0006】
そこで、本願発明は、マイコンのメモリ容量を減少できるとともに制御の簡素となる多室形空気調和機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明は、インバータ式圧縮機および電動膨張弁により、冷媒流量制御を行う多室形空気調和機において、インバータ式圧縮機の運転周波数および運転している室内ユニットの能力、台数から1ユニット当たり運転周波数を算出し、該1ユニット当たり運転周波数に対して数値表或いは関数としてあらかじめ設定されている膨張弁基準開度を導出し、運転要求のあるユニットの膨張弁初期開度を該膨張弁基準開度にて運転を開始することを特徴とする空気調和機である。
【0008】
又、冷房運転時、各ユニットの吸入ガス管に配された個別吸入ガス温度センサと、各ユニットの室内熱交換器に配された室内熱交換器センサの温度を計測し、該個別吸入ガス温度と該室内熱交換器温度の温度差を各ユニットの過熱度として求め、該過熱度が所定の値より大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、該過熱度が所定の値より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を小さくなるよう制御するとともに、圧縮機運転周波数若しくは運転台数又はこれら両方が変化した場合、変化する直前の1ユニット当たり運転周波数に対する膨張弁基準開度と、変化した直後の1ユニット当たり運転周波数に対する膨張弁基準開度を求め、これら膨張弁基準開度の差の分だけ膨張弁開度を変化させることを特徴とする空気調和機である。
【0009】
又、暖房運転時、圧縮機の吸入ガス管に配された吸入ガス温度センサと、室外熱交換器に配された室外熱交換器温度センサの温度を計測し、吸入ガス温度と該室外熱交換器温度の温度差を過熱度として求め、該過熱度が所定の値より大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、該過熱度が所定の値より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を小さくなるよう制御するとともに、圧縮機運転周波数若しくは運転台数又はこれら両方が変化した場合、運転中のユニットは、変化する直前の1ユニット当たり運転周波数に対する膨張弁基準開度を求め、これら膨張弁基準開度の差の分だけ膨張弁開度を変化させ、運転を開始するユニットに対しては前記運転中ユニットの変化後の膨張弁開度より容量補正した膨張弁開度を導出し、該膨張弁開度で運転を開始することを特徴とする空気調和機である。
【0010】
又、インバータ式圧縮機の運転周波数及び運転している室内ユニットの能力、台数から1ユニット当たり運転周波数を算出し、該1ユニット当たり運転周波数に対して1次関数としてあらかじめ設定されている膨張弁基準開度を導出し、圧縮機運転周波数若しくは運転台数又はこれら両方が変化した場合、変化する直前の1ユニット当たり運転周波数と、変化した直後の1ユニット当たり運転周波数の差を算出し、該運転周波数差に所定の係数を乗じた値の分だけ膨張弁開度を変化させることを特徴とする空気調和機である。
【0011】
又、インバータ式圧縮機および電動膨張弁により、冷媒流量制御を行う多室形空気調和機において、冷房運転時、各ユニットの吸入ガス管に配された個別吸入ガス温度センサと、各ユニットの室内熱交換器に配された室内熱交換器温度センサの温度を計測し、該個別吸入ガス温度と該室内熱温度の温度差を各ユニットの過熱度として求めるとともに、インバータ式圧縮機の運転周波数および運転している室内ユニットの能力、台数から1ユニット当たり運転周波数に対して数値表又は関数としてあらかじめ設定されている基準過熱度を求め、上記計測した過熱度が該基準過熱度より大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、上記計測した過熱度が該基準過熱度より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を小さくなるよう制御することを特徴とする空気調和機である。
【0012】
又、あらかじめ室内ユニットの容量ごとに能力係数を設定し、1ユニット当たり運転周波数が、
【0013】
【式1】
Figure 0003686815
【0014】
のごとく、運転している室内ユニットの能力係数と台数から算出されることを特徴とする空気調和機である。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本願発明を実施する多室形空気調和機の構成を示す。室外側には、圧縮機21、室外熱交換器22、室外ファン23、Aユニット用電動膨張弁24、Bユニット用電動膨張弁25、Cユニット用電動膨張弁26、四方弁27、油分離器28および油分離器用キャピラリーチューブ29で構成され、室内側は、Aユニット用室内熱交換器30、Aユニット用室内ファン31、Bユニット用室内ファン33、Cユニット用室内熱交換器34、Cユニット用室内ファン35で構成されている。又、室外側には、圧縮機21の上部或いは出口パイプに配された圧縮機吐出温度センサ36、圧縮機21の吸入側パイプに配された吸入ガス温度センサ37、室外熱交換器22の冷房時出口パイプに配された室外熱交換器温度センサ38、冷房時の各ユニットの吸入パイプに配されたAユニット用吸入ガス温度センサ39、Bユニット用吸入ガス温度センサ40、Aユニット用吸入ガス温度センサ41及び室外制御装置42を具備しており、室内側には、室内空気吸い込み側に室内温度センサ43、44、45と、前記室内熱交換器30、31、32のパイプに配された室内熱交換器温度センサ46、47、48及び室内制御装置49、50、51とを具備している。
【0016】
ここで、請求項1記載の空気調和機の制御について、図2の制御フローをもとに示す。冷房或いは暖房を行うとき、室内ユニットにリモコンなどによって設定温度、運転要求が入ると、室温センサにより検出された室温と設定温度との差に応じて、要求能力コードが室内制御装置49、50、51から室外制御装置42へ伝送され、室外制御装置42で各室内ユニットの要求能力コードを総合して、圧縮機の運転周波数Ftが決められ圧縮機の運転が行われる。ここで、室内ユニットの能力、運転台数をもとに1ユニット当たり圧縮機の運転周波数F1、F2、F3を求める。例えば、運転ユニットの能力、台数に応じて表1のように分配修正係数をあらかじめ与えておき、該分配修正係数を圧縮機運転周波数Ftに乗じて1ユニット当たり運転周波数F1、F2、F3を得ることができる。
【0017】
【表1】
Figure 0003686815
【0018】
或いは、1ユニット当たり運転周波数を、式1から算出するようにしても良い。1ユニット当たりの運転周波数に対して、室内ユニットの能力ごとに、あらかじめ数値表あるいは関数として膨張弁基準開度が設定されている。表2に数値表の例を示す。
【0019】
【表2】
Figure 0003686815
【0020】
膨張弁基準開度を1ユニット当たりの運転周波数の関数として近似式を作ることによりメモリ容量の減少、プログラムの簡素化が可能となる。特に、次式のように1次式の関数で近似するとプログラムは更に簡素化になる。
【0021】
X1=A1XF1+B1
X2=A2XF2+B2
ここで、X1:第1能力(3.5kW)ユニットの膨張弁基準開度(ステップ)
X2:第2能力(2.5kW)ユニットの膨張弁基準開度(ステップ)
F1:第1能力(3.5kW)ユニットの1ユニット当たりの運転周波数(Hz)
F2:第2能力(2.5kW)ユニットの1ユニット当たりの運転周波数(Hz)
A1、A2:定数(一次式の傾き)
B1、B2:定数(一次式の切片)
上記にて膨張弁基準開度X1、X2、X3を導出した後、電動膨張弁を基準開度に駆動し、圧縮機を所定の運転周波数で運転する。
【0022】
次に、請求項2記載の空気調和機の制御について、図3に制御フローを示す。通常、電動膨張弁を用いてシステムでは、冷凍サイクルの効率化のために最適過熱度になるように膨張弁制御を行う。冷房運転時、運転中の各ユニットの吸入ガス管に配された個別吸入ガス温度センサ39、40、41と、各ユニットの室内熱交換器に配された室内熱交換器温度センサ46、47、48の温度を計測し、該個別吸入ガス温度Ts,1、Ts,2、Ts,3と該室内熱交換器温度Te,1、Te,2、Te,3の温度差を各ユニットの過熱度SH1、SH2、SH3として求め、該過熱度SH1、SH2、SH3が所定の値よりも大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、該過熱度が所定の値より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を小さくなるように制御する。ここでは、過熱度SH1、SH2、SH3と基準過熱度SH0の差Dsh,1、Dsh,2、Dsh,3を計算し、この差の積算値ΣDsh,1、ΣDsh,2、ΣDsh,3が設定値以上のときは膨張弁開度を大きくし、設定値以下のときは膨張弁開度を小さくするという積分制御を用いている。又、圧縮機運転周波数若しくは運転台数又はこれら両方が変化した場合、変化する直前の1ユニット当たり運転周波数F1(t0)、F2(t0)、F3(t0)に対する膨張弁基準開度X1(t0)、X2(t0)、X3(t0)と、変化した直後の1ユニット当たりの運転周波数F1(t1)、F2(t1)、F3(t1)に対する膨張弁基準開度X1(t1)、X2(t1)、X3(t1)を求め、これら膨張弁基準開度の差DX1、DX2、DX3だけ膨張弁開度を変化させる。
【0023】
上記において、請求項4に示すように、1ユニット当たりの運転周波数に対して1次関数としてあらかじめ膨張弁基準開度を設定することにより、圧縮機運転周波数若しくは運転台数又はこれら両方が変化した場合、変化する直前の1ユニット当たりの運転周波数と、変化した直後の1ユニット当たりの運転周波数の差を算出し、該運転周波数差に所定の係数、即ち1次関数の傾きを乗じることにより、式2のごとく、膨張弁変更開度を算出でき、メモリの減少、プログラムの簡素化が図れる。
【0024】
【式2】
Figure 0003686815
【0025】
次に、請求項3の空気調和機の制御について、図4に制御フローを示す。暖房運転時、圧縮機21の吸入ガス管に配された吸入ガス温度センサ37と、室外熱交換器22の暖房時入口に配された室外熱交換器温度センサ33の温度を計測し、吸入ガス温度Tsと室外熱交換器温度Thの温度差を過熱度SHとして求め、該過熱度が所定の値より大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、該過熱度SHが所定の値より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁基準開度を小さくなるよう制御する。冷房と同様に、過熱度SHと基準過熱度SH0の差Dshを計算し、この差の積算値ΣDshが設定値以上のときは膨張弁開度を大きくし、設定値以下のときは膨張弁開度を小さくするという積分制御を用いている。圧縮機運転周波数Ft若しくは運転台数又はこれらの両方が変化した場合、運転中のユニットは、変化する直前の1ユニット当たりの運転周波数F1(t0)、F2(t0)、F3(t0)に対する膨張弁基準開度X1(t0)、X2(t0)、X3(t0)と、変化した直後の1ユニット当たりの運転周波数F1(t1)、F2(t1)、F3(t1)に対する膨張弁基準開度X1(t1)、X2(t1)、X3(t1)を求め、これら膨張弁基準開度の差DX1、DX2、DX3だけ膨張弁開度を変化させる。又、停止状態から運転を開始するユニットに対しては、前記運転中ユニットの変化後の膨張弁開度から室内ユニット容量で補正した膨張弁開度を導出して、該膨張弁開度で運転を開始する(同じ容量の室内ユニットの場合、同じ膨張弁開度で運転を開始する)。これにより、運転継続のユニットと、停止状態から運転を開始するユニットとの冷媒の分配が適正に行われる。
【0026】
次に、請求項5の空気調和機の説明を示す。前記に示すように、冷房運転時、各ユニットの吸入ガス管に配された個別吸入ガス温度センサと、各ユニットの室内熱交換器に配された室内熱交換器温度センサの温度を計測し、該個別吸入ガス温度と該室内熱交換器温度の温度差を各ユニットの過熱度として求めている。ここで、圧縮機運転周波数及び運転している室内ユニットの能力、台数から1ユニット当たりの運転周波数を算出するが、基準過熱度が1ユニット当たりの運転周波数に対して数値表又は関数としてあらかじめ設定されている。表3に1例を示す。
【0027】
【表3】
Figure 0003686815
【0028】
これにより、基準過熱度を求め、上記計測した過熱度が該基準過熱度より大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、上記計測した過熱度が該基準過熱度より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を小さくなるよう制御する。
【0029】
【発明の効果】
本願発明の多室形空気調和機は、インバータ式圧縮機の運転周波数及び運転している室内ユニットの能力、台数から1ユニット当たり運転周波数を算出し、該1ユニット当たり運転周波数に対して数値表又は関数としてあらかじめ設定されている膨張弁基準開度にて運転を行う。運転周波数、運転台数が変化した場合、1ユニット当たり運転周波数の変化量に対応する膨張弁基準開度の差を求め、膨張弁開度を変更する。基準過熱度を1ユニット当たりの運転周波数に対して設定している。
【0030】
以上により、少ないメモリ容量で、簡単な制御方法で効率的な運転制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明を実施した空気調和機の構成図である。
【図2】本願発明を実施した空気調和機の制御方法を示すフローチャートである。
【図3】本願発明の他の実施例の空気調和機の制御方法を示すフローチャートである。
【図4】本願発明の他の実施例の空気調和機の制御方法を示すフローチャートである
【図5】従来の空気調和機の構成図である。
【符号の説明】
21 圧縮機
22 室外熱交換器
24,25,26 電動膨張弁
27 四方弁
28 油分離器
30,32,34 室内熱交換器
37 吸入ガス温度センサ
38 室外熱交換器温度センサ
39,40,41 個別吸入ガス温度センサ
42 室外制御装置
43,44,45 室温センサ
46,47,48 室内熱交換器温度センサ
49,50,51 室内制御装置

Claims (5)

  1. 室外側制御装置が、インバータ式圧縮機および電動膨張弁を制御して、冷媒流量制御を行う多室形空気調和機において、各室内ユニットの室内制御装置は、運転要求により、検出された室温と設定温度との差に応じた要求能力を前記室外側制御装置に送信し、該室外制御装置は、各室内ユニットの要求する能力を総合してインバータ式圧縮機の運転周波数を決定し、該運転周波数から各室内ユニットの能力と台数の組み合わせごとにあらかじめ設定された分配係数に基づいて1ユニット当たり運転周波数を算出し、該1ユニット当たり運転周波数に対して、各室内ユニットの能力ごとに、数値表或いは関数としてあらかじめ設定されている膨張弁基準開度を導出し、運転要求のあるユニットの膨張弁初期開度を該膨張弁基準開度にて運転を開始することを特徴とする空気調和機。
  2. 冷房運転時、各ユニットの吸入ガス管に配された個別吸入ガス温度センサと、各ユニットの室内熱交換器に配された室内熱交換器センサの温度を計測し、該個別吸入ガス温度と該室内熱交換器温度の温度差を各ユニットの過熱度として求め、該過熱度が所定の値より大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、該過熱度が所定の値より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を小さくなるよう制御するとともに、圧縮機運転周波数若しくは運転台数又はこれら両方が変化した場合、変化する直前の1ユニット当たり運転周波数に対する膨張弁基準開度と、変化した直後の1ユニット当たり運転周波数に対する膨張弁基準開度を求め、これら膨張弁基準開度の差の分だけ膨張弁開度を変化させることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 暖房運転時、圧縮機の吸入ガス管に配された吸入ガス温度センサと、室外熱交換器に配された室外熱交換器温度センサの温度を計測し、吸入ガス温度と該室外熱交換器温度の温度差を過熱度として求め、該過熱度が所定の値より大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、該過熱度が所定の値より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を小さくなるよう制御するとともに、圧縮機運転周波数若しくは運転台数又はこれら両方が変化した場合、運転中のユニットは、変化する直前の1ユニット当たり運転周波数に対する膨張弁基準開度を求め、変化した直後の1ユニット当たり運転周波数に対する膨張弁基準開度を求め、これら膨張弁基準開度の差の分だけ膨張弁開度を変化させ、運転を開始するユニットに対しては前記運転中ユニットの変化後の膨張弁開度より容量補正した膨張弁開度を導出し、該膨張弁開度で運転を開始することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  4. インバータ式圧縮機の運転周波数及び運転している室内ユニットの能力、台数から1ユニット当たり運転周波数を算出し、該1ユニット当たり運転周波数に対して1次関数としてあらかじめ設定されている膨張弁基準開度を導出し、圧縮機運転周波数若しくは運転台数又はこれら両方が変化した場合、変化する直前の1ユニット当たり運転周波数と、変化した直後の1ユニット当たり運転周波数の差を算出し、該運転周波数差に所定の係数を乗じた値の分だけ膨張弁開度を変化させることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  5. 冷房運転時、各ユニットの吸入ガス管に配された個別吸入ガス温度センサと、各ユニットの室内熱交換器に配された室内熱交換器温度センサの温度を計測し、該個別吸入ガス温度と該室内熱温度の温度差を各ユニットの過熱度として求めるとともに、インバータ式圧縮機の運転周波数および運転している室内ユニットの能力、台数から1ユニット当たり運転周波数に対して数値表又は関数としてあらかじめ設定されている基準過熱度を求め、上記計測した過熱度が該基準過熱度より大きい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を大きくし、上記計測した過熱度が該基準過熱度より小さい場合は、当該ユニットの膨張弁開度を小さくなるように制御することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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