JP3683351B2 - 計測値表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば車両の速度、エンジン回転数、燃料残量などの各種計測値の表示に用いて好適な計測値表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、指示調整を行う際の従来の計測値表示装置の構成を示すブロック図である。図において、100は計測値表示装置、1は速度,エンジン回転数,燃料残量などの各種計測値を指示する指針の駆動機構である交差コイルムーブメント、2は交差コイルムーブメント1へ駆動電流を供給するムーブメントドライバ、3は計測値表示用のCPUであるがカスタムICとして構成することも可能である。4は交差コイルムーブメント1に駆動電流を供給して前記各計測値の指示を行う際の指示特性などのデータを格納したEEPROM、5は交差コイルムーブメント1による指示の調整を行う指示調整装置である。6は前記指示特性などのデータの書込信号が出力される書込信号出力信号線であり、指示調整装置5と計測値表示装置100との間を接続している。7はイグニッションスイッチ出力信号であり、指示調整装置5と計測値表示装置100との間を接続しており、図示していないイグニッションスイッチのオン・オフに応じて前記イグニッションスイッチからイグニッションスイッチ出力信号が出力される。
10は、車両疑似信号線であり、指示調整装置5により形成された車両疑似信号が計測値表示装置へ供給され、指示調整がなされる。
【0003】
次に、指示調整を行う際の動作について説明する。
図4は、CPU3による前記指示特性などのデータの読み込みのタイミングを示すタイミングチャートである。このタイミングチャートに示すように、CPU3はイグニッションスイッチがオン状態になったことを示すイグニッションスイッチ出力信号が指示調整装置5から出力され、またはパワーオンによるシステムリセットが行われると、各種レジスタのゼロリセットやその他必要な初期設定動作を行うイニシャライズ期間を経て、EEPROM4に格納されている指示特性データを読み込み、この新たな指示特性データにより車両の速度、エンジン回転数などの指示調整装置5から与えられる疑似信号を処理し、交差コイルムーブメント1による指示を行う。このため、指示調整を行う際には先ずイグニッションスイッチを操作してオフ状態にした後にEEPROM4へ新たな指示特性データを書き込む。そして、イグニッションスイッチを再度操作しオン状態にして、そのとき新たに読み込まれる指示特性データにより指示調整を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の計測値表示装置は以上のように構成されていたので、指示調整を行う際には、イグニッションスイッチのオン・オフ操作が必要であり、指示調整を行う際の前記イグニッションスイッチのオン・オフ操作に時間を要してしまい、特に指示調整を繰り返し行う場合には前記イグニッションスイッチのオン・オフ操作を繰り返し行うことになって指示調整に時間を要してしまう課題があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、指示調整に要する時間を短縮できる計測値表示装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る計測値表示装置は、計測値を表示する際の指示特性データが格納されたメモリと、電源投入に同期して出力される第1の制御信号がオフ状態からオン状態へ切り換わると、そのオン状態に切り換わった時点からイニシャライズ期間を経て前記メモリから前記指示特性データを読み込む指示特性データ読込手段と、指示調整時に出力される第2の制御信号がオフになった直後から前記メモリからの指示特性データの読み込みを開始させる指示特性データ読込制御手段と、該指示特性データ読込手段による制御される前記指示特性データ読込手段により読み込まれた前記指示特性データをもとに前記計測値に応じた表示制御量を演算する演算手段と、該演算手段により演算した表示制御量に応じて駆動され前記計測値の指示を行う計測値表示部とを備えるようにしたものである。
【0007】
請求項2記載の発明に係る計測値表示装置は、イグニッションスイッチが操作されてオン状態になったときに前記イグニッションスイッチから出力されるイグニッションスイッチ出力信号を第1の制御信号として用いるとともに、メモリへ指示調整のための新たな指示特性データを格納する際の期間と同期して出力される指示特性データ変更制御信号を第2の制御信号として用いるようにしたものである。
【0008】
請求項3記載の発明に係る計測値表示装置は、指示特性データ読込手段によるメモリからの指示特性データの読み込みを指示特性データ変更制御信号をもとに禁止する読込禁止手段を有し、イグニッションスイッチが操作されてオン状態になった後および前記指示特性データ変更制御信号がオフになった直後から、指示特性データ読込手段を制御してメモリへ格納されている指示特性データを読み込む指示特性データ読込制御手段を備えるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、指示調整を行う際の計測値表示装置200、および計測値表示装置200の指示調整を行う指示調整装置の構成を示すブロック図である。図において、1は交差コイルムーブメント、2は交差コイルムーブメント1へ駆動電流を供給するムーブメントドライバ、11は交差コイルムーブメント1とムーブメントドライバ2を備えた計測値表示部である。4は速度,エンジン回転数,燃料残量などの各種計測値を表示する際の指示特性データが格納されたEEPROM(メモリ)、12はマイクロコンピュータであり、カスタムICとして構成することも可能である。13は指示調整装置、14は図示していないイグニッションスイッチが操作されてオン状態になったときに前記イグニッションスイッチから出力されるイグニッションスイッチ出力信号(第1の制御信号)が入力される入力端子、15はEEPROM4へ指示調整のための新たな指示特性データを格納する際の期間と同期して指示調整装置13から出力される指示特性データ変更制御信号(第2の制御信号)が入力される入力端子である。
【0010】
12aはイグニッションスイッチ出力信号をマイクロコンピュータ12へ取り込むための入力部、12bは指示特性データ変更制御信号をマイクロコンピュータ12へ取り込むための入力部、12cはEEPROM4に格納されている前記指示特性データを読み込む指示特性データ読込部(指示特性データ読込手段)、12dは前記指示特性データ読込部12cによる前記指示特性データの読み込みを、前記イグニッションスイッチ出力信号および前記指示特性データ変更制御信号をもとに制御する指示特性データ読込制御部(指示特性データ読込制御手段)、12eは前記指示特性データ読込制御部12dにより制御される前記指示特性データ読込部12cにより読み込まれた前記指示特性データをもとに前記各種計測値に応じた表示制御量を演算する指示角度計算部(演算手段)である。また、指示特性データ読込制御部12dは、指示特性データ読込部12cによるEEPROM4からの指示特性データの読み込みを前記指示特性データ変更制御信号をもとに禁止するトライステートバッファからなる接続制御部(読込禁止手段)12fを備え、イグニッションスイッチが操作されてオン状態になった後および前記指示特性データ変更制御信号が出力されて再度オフになった直後から、指示特性データ読込部12cを制御してEEPROM4へ格納されている指示特性データを読み込む機能を備えている。
【0011】
16は指示特性データなどのデータおよびデータ書込信号を指示調整装置13と計測値表示装置200との間でインターフェイスするための接続端子、17は前記各種計測値または指示調整装置13から出力された車両疑似信号が入力される計測値入力端子、18は指示調整装置13から供給されるVCC電源と計測値表示装置200側のVCC電源ラインとの接続端子、19は指示調整装置13側のグランドラインと計測値表示装置200側のグランドラインとの接続端子である。
【0012】
次に動作について説明する。
図2は、この計測値表示装置の動作を示すタイミングチャートである。EEPROM4には、予め車両の速度、エンジン回転数、燃料残量などの各種計測値の指示に必要な指示特性データが指示調整装置13から転送されて格納される。また、接続制御部12fは、指示特性データ読込部12cによるEEPROM4からの指示特性データの読み込みを指示特性データ変更制御信号により禁止し、前記指示特性データ変更制御信号が出力されていない期間では指示特性データの読み込みを許可している。この状態で、イグニッションスイッチをオフ状態からオン状態へ切り替えると、指示調整装置13から入力端子14へ与えられているイグニッションスイッチ出力信号が図2の(イ)に示すようにオフからオンへ切り替わる。同図(ハ)に示すように、イグニッションスイッチをオン状態へ切り替えた時点からイニシャライズ期間を経て、EEPROM4に格納されている指示特性データを指示特性データ読込部12cが指示特性データ読込制御部12dの制御のもとで読み込む。読み込まれた指示特性データは指示角度計算部12eへ与えられる。
【0013】
指示角度計算部12eは、前記指示特性データをもとに、計測値入力端子17から入力された車両の速度、エンジン回転数、燃料残量などの指示調整装置13から与えられる疑似的な各種計測値である車両疑似信号を処理して、交差コイルムーブメント1による指針の指示角度に対応した表示制御量を演算する。そして、ムーブメントドライバ2へ前記演算した表示制御量を出力する。ムーブメントドライバ2は、前記表示制御量に応じた交差コイルムーブメント1の駆動電流を発生させて交差コイルムーブメント1へ供給する。交差コイルムーブメント1は供給された前記駆動電流により電磁力を発生させて指針を回転させ疑似的な前記各種計測値に対応した指示を行う。
【0014】
このようにして行った指示結果に誤差が生じていると指示調整を行うことになる。この指示調整では、イグニッションスイッチのオン状態を維持した状態で、EEPROM4に格納される指示特性データを変更し、前記誤差の生じない新たな指示特性データを指示調整装置13からEEPROM4へ書き込むことになる。この新たな指示特性データの書き込みが行われるときには、図2の(ニ)に示すように指示調整装置13から接続端子16へ指示特性データなどのデータおよびデータ書込信号が出力される。また、前記新たな指示特性データの書込期間中、その書込期間と同期した指示特性データ変更制御信号が指示調整装置13内で発生し、図2の(ロ)に示すように指示調整装置13から入力端子15へ出力される。
【0015】
指示特性データ変更制御信号は、入力部12bを経て指示特性データ読込制御部12dへ与えられる。指示特性データ読込制御部12dの接続制御部12fは、指示特性データ読込部12cによるEEPROM4からの指示特性データの読み込みを前記指示特性データ変更制御信号をもとに禁止するため、この指示特性データ変更制御信号が出力されている期間中の指示特性データ読込部12cによるEEPROM4からの指示特性データの読み込みは許可されない。
【0016】
前記新たな指示特性データのEEPROM4への書き込みが完了すると、指示特性データ変更制御信号がオフ、すなわち出力されない状態になる。この結果、指示特性データ読込制御部12dの接続制御部12fによる、EEPROM4からの指示特性データ読込部12cによる指示特性データの読み込みの禁止状態が解除される。指示特性データ読込制御部12dは、指示特性データ変更制御信号が出力されて再度オフになった直後から、指示特性データ読込部12cを制御してEEPROM4へ格納されている指示特性データを読み込む機能を備えているので、EEPROM4へ書き込まれた前記新たな指示特性データは図2の(ハ)に示すように、指示特性データ読込部12cにより読み込まれ指示角度計算部12eへ与えられる。
【0017】
指示角度計算部12eは、前記新たな指示特性データをもとに、計測値入力端子17から入力された前回と同様の車両の速度、エンジン回転数、燃料残量などの車両疑似信号を処理して、交差コイルムーブメント1による指針の指示角度に対応した表示制御量を演算する。そして、ムーブメントドライバ2へ表示制御量を出力する。ムーブメントドライバ2は、前記表示制御量に応じた交差コイルムーブメント1の駆動電流を発生させて交差コイルムーブメント1へ供給し、交差コイルムーブメント1は供給された前記駆動電流により電磁力を発生させて指針を回転させ疑似的な前記各種計測値に対応した指示を行う。このようにして指示結果に誤差が生じなくなるまで指示特性データが書き換えられて指示調整が繰り返えされる。
【0018】
以上説明したように、この実施の形態1の計測値表示装置では、指示調整を行う際の指示角度の計算に用いる新たな指示特性データは、指示特性データ変更制御信号が指示調整装置13から出力されている期間中にEEPROM4へ書き込まれ、さらに前記新たな指示特性データのEEPROM4への書き込みが完了して前記指示特性データ変更制御信号がオフになると、その直後にEEPROM4へ書き込まれている前記新たな指示特性データがEEPROM4から読み出されて指示角度計算部12eへ与えられる。この結果、指示調整に要する時間が短縮でき、特にEEPROM4へ格納する指示特性データを何回も変更して指示調整を行う場合には従来に比べて指示調整時間の短縮効果が顕著に現われる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、電源投入に同期して出力される第1の制御信号がオフ状態からオン状態へ切り換わると、そのオン状態に切り換わった時点からイニシャライズ期間を経て前記メモリから前記指示特性データを読み込む指示特性データ読込手段と、指示調整時に出力される第2の制御信号がオフになった直後から前記メモリからの指示特性データの読み込みを開始させる指示特性データ読込制御手段とを備えるように構成したので、メモリへ書き込んだ新たな指示特性データを読み込んで演算手段へ与えるための前記第1の制御信号を指示調整の繰り返しのたびに出力させなくても、前記メモリへ新たな指示特性データを書き込む際に出力される前記第2の制御信号をもとに前記メモリから前記新たな指示特性データを読み出して前記演算手段へ与え指示調整を行うことが出来る。この結果、イグニッションスイッチのオンによるイニシャライズに要する時間が必要ないことになり、指示調整作業性の向上および指示調整時間を短縮できる効果がある。
【0020】
請求項2記載の発明によれば、メモリに格納された指示特性データの指示特性データ読込手段による読み込みを、電源投入に同期して出力されるイグニッションスイッチ出力信号およびメモリへ指示調整のための新たな指示特性データを格納する際の期間と同期して出力される指示特性データ変更制御信号をもとに制御する指示特性データ読込制御手段を備えるように構成したので、メモリへ書き込んだ新たな指示特性データを読み込んで演算手段へ与えるための前記イグニッションスイッチ出力信号を、指示調整の繰り返しのたびにイグニッションスイッチのオン・オフを行って出力させる必要がなくなり、前記メモリへの新たな指示特性データの書き込みが完了すると、前記指示特性データ変更制御信号をもとに新たな指示特性データの前記書き込みの完了直後に前記メモリから前記新たな指示特性データを読み出して前記演算手段へ与えることが可能となるため、指示調整を繰り返す際の作業性の向上および指示調整時間を短縮できる効果がある。
【0021】
請求項3記載の発明によれば、指示特性データ読込手段によるメモリからの指示特性データの読み込みを指示特性データ変更制御信号をもとに禁止する読込禁止手段を備えるように構成したので、メモリへ新たな指示特性データが書き込まれている期間中にそのメモリから指示特性データの読み込みが行われることはなく、メモリへの新たな指示特性データの書き込みおよびメモリから読み込んだ新たな指示特性データにより演算された表示制御量の信頼性が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による計測値表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による計測値表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】従来の計測値表示装置の構成を示すブロック図である。
【図4】従来の計測値表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
4 EEPROM(メモリ)
11 計測値表示部
12c 指示特性データ読込部(指示特性データ読込手段)
12d 指示特性データ読込制御部(指示特性データ読込制御手段)
12e 指示角度計算部(演算手段)
12f 接続制御部(読込禁止手段)
14,15 入力端子

Claims (3)

  1. 計測値を表示する際の指示特性データが格納されたメモリと、電源投入に同期して出力される第1の制御信号がオフ状態からオン状態へ切り換わると、そのオン状態に切り換わった時点からイニシャライズ期間を経て前記メモリから前記指示特性データを読み込む指示特性データ読込手段と、指示調整時に出力される第2の制御信号がオフになった直後から前記メモリからの指示特性データの読み込みを開始させる指示特性データ読込制御手段と、該指示特性データ読込制御手段により制御される前記指示特性データ読込手段により読み込まれた前記指示特性データをもとに前記計測値に応じた表示制御量を演算する演算手段と、該演算手段により演算した表示制御量に応じて駆動され前記計測値の指示を行う計測値表示部とを備えた計測値表示装置。
  2. 第1の制御信号は、イグニッションスイッチが操作されてオン状態になったときに前記イグニッションスイッチから出力されるイグニッションスイッチ出力信号であり、第2の制御信号はメモリへ指示調整のための新たな指示特性データを格納する際の期間と同期して出力される指示特性データ変更制御信号であることを特徴とする請求項1記載の計測値表示装置。
  3. 指示特性データ読込制御手段は、指示特性データ読込手段によるメモリからの指示特性データの読み込みを指示特性データ変更制御信号をもとに禁止する読込禁止手段を備え、イグニッションスイッチが操作されてオン状態になった後および前記指示特性データ変更制御信号がオフになった直後から、指示特性データ読込手段を制御してメモリへ格納されている指示特性データを読み込むことを特徴とする請求項2記載の計測値表示装置。
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