JP3683168B2 - 農産物処理設備における荷口管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農産物群の受入れ部から農産物処理部を経由して農産物群を搬送する搬送手段によって、一つの荷口における農産物群を搬送方向に沿う縦列状に位置させる状態で、複数の荷口の農産物群を搬送方向に並べて搬送して、前記農産物処理部にて農産物を処理するように構成された農産物処理設備における荷口管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の農産物処理設備における荷口管理システムにおいて、従来では、複数の荷口の農産物群を搬送方向に並べて搬送して農産物処理部にて農産物を処理する場合において、各荷口の農産物群についての処理を管理する構成として、次のようなものがあった。
【0003】
例えば、特開2000−93900号公報に示されるように、生産者により夫々、コンテナ等の容器に収納された状態で搬入される農産物群(例えばミカン)が、受入れ部にて受入れられて、各生産者毎の荷口に対応する生産者番号や荷受け番号等の荷口を識別する情報が識別用搬送体に入力されて、この識別用搬送体を、荷口毎の農産物群の先頭に対応する先頭部分に設置して農産物群と一緒に搬送する構成のものがあった。
そして、前記農産物処理部の一例である選別処理部に対応する個所において、作業員が目視で前記識別用搬送体が搬送されてきたこと、すなわち、先行する荷口の農産物群の搬送が終了して後続の新たな荷口の農産物群の先頭部分が搬送されてきたことを確認すると、その作業員が手作業にて切換スイッチを操作して、その時点で荷口が切り換わったことを制御装置に入力することにより、各荷口の農産物群についての処理を管理するようにしていた。つまり、農産物群についての選別処理結果と、その荷口に対応する生産者とを適正に対応付けて管理することで、異なった生産者の荷口の農産物群と間違えて管理する等の不都合を未然に回避させるようにしていた。
【0004】
処理設備の構成について更に説明を加えると、農産物は容器に収納された状態で受入れられ、搬送手段による搬送経路の途中までは、そのような容器に収納されて順次、それらの容器を縦列状に位置させる状態で搬送することになるが、1荷口あたり複数の容器が存在するのが一般的であり、このような1荷口毎の複数の容器は常に分離しないように一群として縦列状に搬送されるように管理されることになる。そして、容器に収納されている状態から広幅の搬送載置面上に放出されて載置搬送されて、前記選別処理部において、各別に性状が計測されて等階級毎に仕分け処理されることになる。前記識別用搬送体は、容器で搬送されるときには、複数の容器の先頭の容器内に位置させて一緒に搬送され、容器から放出された後は、その放出された農産物群の先頭に対応する先頭部分にて農産物群と一緒に搬送されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成においては、農産物処理部に対応する個所において、作業員が目視によって、識別用搬送体が搬送されてきたこと、すなわち、新たな荷口の農産物群の先頭部分が搬送されてきたことを確認するようにして、農産物処理部にて行われる処理が当該荷口の農産物群として適正に行われるように管理するようにしたものである。
【0006】
しかしながら、上記従来構成では、農産物処理部に対応する個所に作業員が待機して搬送手段による農産物の搬送状況や農産物処理部での処理状況を監視していなければならず、作業員の作業負担が大になる不利があり、このような処理設備における農産物群についての各荷口の処理を自動化させることで、作業員が搬送経路の途中で待機するといった煩わしさを解消して無人化を可能とするような構成とすることが望まれていた。
【0007】
さらに、上記従来構成のように、作業員の目視による管理だけでは、次のような面で荷口の管理が十分でなく、管理が精度よく行えないものとなるおそれもあった。
すなわち、農産物は容器に収納された状態で受入れられた後、1荷口毎の複数の容器は常に分離しないように一群として管理されることになるが、そのとき、例えば、一つの荷口の農産物群を処理する間、別の荷口の農産物群は一時、待機場所にて待機することがある。このような待機場所においては、作業員が例えば、フォークリフトを用いて荷口毎の複数の容器を重ねて搬送することもあるが、このようなときに、例えば、作業員が作業ミスにより容器の搬送順序を間違えるようなことも考えられる。しかし、搬送方向下手側の農産物処理部に対応する個所にて待機する作業員は、このような容器搬送用の作業員とは別の作業員であって、識別用搬送体の存在にて荷口の先頭であることを判断するだけであり、そのような容器の搬送順序の間違いを直ちに判断することができないこともあり、その後の搬送が適正に行えず、荷口の管理が適正に行えないものとなるおそれがあった。
【0008】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、農産物処理設備にて処理される農産物群について荷口の管理を適正に行える状態で処理を自動化させることが可能となる農産物処理設備における荷口管理システムを提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、農産物群の受入れ部から農産物処理部を経由して農産物群を搬送する搬送手段によって、一つの荷口における農産物群を搬送方向に沿う縦列状に位置させる状態で、複数の荷口の農産物群を搬送方向に並べて搬送して、前記農産物処理部にて農産物を処理するように構成された農産物処理設備における荷口管理システムにおいて、前記搬送手段にて搬送される各荷口の農産物群における先頭に対応する先頭部分に対して、それと一緒に搬送されるように設置自在で、且つ、それが設置された農産物群についての管理情報を入力並びに送信自在な管理情報送信体と、前記農産物処理部に対応させて設置されて、前記農産物群と一緒に搬送されている前記管理情報送信体から送信される管理情報を受信自在な受信手段とが設けられ、前記農産物群の処理を管理する管理手段が、前記受信手段の受信情報に基づいて、各荷口の農産物群についての処理を管理するように構成されている点を特徴とする。
【0010】
すなわち、農産物群が受入れ部から農産物処理部を経由して搬送手段によって搬送される場合、一つの荷口における農産物群を搬送方向に沿う縦列状に位置させる状態で搬送されるが、そのとき、当該農産物群についての管理情報が入力されてその管理情報を送信自在な管理情報送信体が、荷口の農産物群における先頭に対応する先頭部分に設置されて農産物群と一緒に搬送されることになる。
そして、農産物が搬送手段によって農産物処理部に対応する個所まで搬送されると、農産物処理部に対応させて設置された受信手段が、農産物群と一緒に搬送されている管理情報送信体から送信される管理情報を受信する。その受信手段の受信情報に基づいて、管理手段が当該荷口の農産物群についての処理を管理することになる。
【0011】
従って、荷口の農産物群における先頭個所が農産物処理部に対応する個所まで搬送されて来たことを自動で判別することができ、作業員が目視で監視するといった煩わしい作業を不要としながらも、荷口の農産物群に対する農産物処理部における処理を適切に行うことが可能となる。又、各荷口に対応する管理情報送信体からの管理情報を受信することにより、農産物処理部に対応する個所をどの荷口の農産物群がどのようなタイミングで搬送されているかを判別することにより、各荷口毎の農産物群が適切な搬送状況で搬送されているか否か等についても適正に管理することが可能となる。
【0012】
その結果、農産物処理設備にて処理される農産物群について荷口の管理を適正に行える状態で処理を自動化させることが可能となる農産物処理設備における荷口管理システムを提供できるに至った。
【0013】
請求項2によれば、請求項1において、前記各荷口の農産物群が、前記搬送手段の搬送方向に沿って縦列状に位置させる複数の容器に収納されるものであり、前記管理情報送信体が、前記先頭部分として、縦列状に位置される複数の容器のうちの先頭の容器に対して、その内部に収納することにより設置自在で、且つ、前記管理情報として、それが設置される農産物の荷口を特定するための識別情報及びその荷口が備える容器数を入力並びに送信自在に構成され、前記容器の通過数を検出自在な容器検出手段が、前記受信手段に対応して設置され、前記管理手段が、前記受信手段の受信情報及び前記容器検出手段の通過数検出情報に基づいて、各荷口とそれが備える容器数とを確認しながら、各荷口の農産物群についての処理を管理するように構成されている点を特徴とする。
【0014】
すなわち、複数の容器に収納される各荷口の農産物群が、複数の容器が搬送方向に沿って縦列状に位置する状態で搬送手段にて搬送され、縦列状に位置される複数の容器のうちの先頭の容器に管理情報送信体が収納された状態で搬送される。先頭の容器が農産物処理部に対応する個所にまで搬送されると、受信手段によって、管理情報として管理情報送信体が送信する荷口の識別情報及び荷口が備える容器数が受信される。一方、受信手段に対応して設置された容器検出手段により容器の通過数が検出される。
そして、管理手段が、受信手段にて受信される荷口の識別情報及び荷口が備える容器数についての受信情報と、容器検出手段にて検出される実際に通過した容器の個数の検出情報に基づいて、各荷口とそれが備える容器数とを確認しながら、各荷口の農産物群についての処理を管理するのである。
説明を加えると、荷口の識別情報及び荷口が備える容器数の情報が予め管理情報として管理情報送信体に入力されており、受信手段にて受信されるそれらの情報と、容器検出手段にて検出される実際に通過した容器の個数の情報とを比較して、過不足の無い状態で当該荷口の複数の容器に収納される農産物について適正に処理を行うことが可能となり、請求項1を実施するのに好適な手段が得られる。
【0015】
請求項3によれば、請求項2において、前記容器の搬送方向と交差する方向に沿って設けられる広幅の載置搬送面上に、前記容器に収納されている農産物を放出させるダンパー装置を備えるとともに、そのダンパー装置にて放出されて載置搬送される各農産物を複数の品質ランクに仕分ける仕分け用処理部を備えて構成され、前記受信手段が、前記仕分け用処理部の搬送方向上手側個所に設置されている点を特徴とする。
【0016】
すなわち、搬送方向に沿って縦列状に位置する状態で容器に収納されて搬送される各農産物が、ダンパー装置により広幅の載置搬送面上に容器から放出されて載置搬送され、仕分け用処理部において複数の品質ランクに仕分ける仕分け用処理が実行されることになる。そして、仕分け用処理部の搬送方向上手側個所に受信手段が設置されて管理情報送信体から送信される情報が受信される。管理情報送信体は、先頭に位置する容器に収納される農産物群の上部側に設置されるので、ダンパー装置により放出された後も、複数の農産物の先頭部分にて一緒に搬送されることになる。
【0017】
その結果、この種の農産物処理設備において重要な処理である上記仕分け用処理を実行するにあたり、荷口毎の仕分け処理の管理を自動で適正に行うことが可能となり、請求項2を実施するのに好適な手段が得られる。
【0018】
請求項4によれば、請求項1において、前記農産物群としての穀粒群を、前記受入部から、重量計測を行う計量用処理部、複数の品質ランクに仕分ける仕分け用処理部、品質ランク別に仕分けた状態で乾燥処理を行う乾燥用処理部、前記品質ランク別に仕分けた状態で貯留処理を行う貯留用処理部を経由する状態で搬送するように構成され、前記受信手段が、前記仕分け用処理部の搬送方向上手側個所に設置されている点を特徴とする。
【0019】
すなわち、農産物群としての穀粒群は、例えば、スクリューコンベア等の搬送手段により連続的に搬送されることになるが、このような穀粒群における先頭に対応する先頭部分に管理情報送信体が設置されて一緒に搬送される。受入部から重量計測を行う計量用処理部を通して、複数の品質ランクに仕分ける仕分け用処理部に搬送されて複数の品質ランクに仕分けられる。さらに、品質ランク別に仕分けた状態で乾燥用処理部にて乾燥処理が行われ、且つ、品質ランク別に仕分けた状態で貯留用処理部にて貯留処理が行われることになる。
そして、前記仕分け用処理部の搬送方向上手側個所に設置されている受信手段にて、管理情報送信体から送信される管理情報を受信しながら、農産物群としての穀粒群の荷口の管理が行われることになり、請求項1を実施するのに好適な手段が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1に本発明に係る農産物処理設備の一例として、農産物としてのミカンMを搬送しながら選別処理するための選果設備を示しており、この選果設備は、例えば、複数の生産者により搬入されて各生産者に対応する各荷口毎の農産物群を搬送しながら選別処理するように構成されている。つまり、一つの荷口における農産物群を搬送方向に沿う縦列状に位置させる状態で、複数の荷口の農産物群を搬送方向に並べて搬送して農産物を処理するように構成されている。
【0021】
具体的には、農産物の一例としてのミカンMが夫々複数の容器としてのコンテナCに収納された状態で搬入され、荷口毎の農産物群を搬送方向に並べて搬送するように構成され、その搬送経路の途中からコンテナCからミカンMを放出して載置搬送するようにして、各ミカンMを1個づつ撮像して画像処理によりその大きさや色の情報等から傷等の外観判別を行うとともに、糖酸度計によりミカンMの糖度や酸度を計測し、それらの情報によって各ミカンMを複数の品質ランクとしての等階級に仕分けて、例えば設定重量づつ箱詰めする等の選別処理が行われるようになっている。
【0022】
以下、この処理設備の概略の構成について説明する。
図1に示すように、受入れ部1において、運搬車両等により積載されてコンテナCに収納された状態でミカンMが搬入されて受付処理が行われる。受入れ部1に搬入されたミカンMは、一つの荷口における複数のコンテナCを搬送方向に沿う縦列状に位置させる状態で自動搬送装置(デパレタイザ)2によりコンテナCに収納された状態で第1搬送装置3に順次載置されて後工程に向けて順次搬送される。尚、コンテナ数としては8個単位で受け付けるようになっている。これは、後述のダンパー装置4が8個同時に処理されるためであり、それよりも少なければ異なる荷口同士のミカンMが混ざり合うおそれがあるからである。
【0023】
第1搬送装置3にて順次載置されて搬送されるコンテナCは、農産物処理部の一例である計量処理部5において計量装置6により1個づつ重量が計測される。この処理設備では、多数の荷口数の多量のミカンMを効率よく処理する必要があり、上述したように、荷口毎の農産物群(ミカンM)を搬送方向に並べて搬送しながら処理するものであるから、短時間の間に多数の荷口数のミカンMが搬入されても一度に処理できないので、計量が終了した後に、各荷口毎にまとめて待機場所Tを利用して待機することになる。尚、この待機場所Tでは、例えば、設定個数づつの容器を搬送された順序で収納する複数の待機用収納部が並列状態で備えられて、搬入部側から順番に容器が収納されることになり、搬出するときは反対側の出口から順番に搬出されることになる。
【0024】
次に、待機場所TからコンテナCが搬送されてくる個所には、コンテナCの搬送方向と交差する方向に沿って設けられる広幅の第2搬送装置7の載置搬送面上に、コンテナCに収納されているミカンMを放出させる農産物処理部の一例であるダンパー装置4が設けられ、このダンパー装置4にてコンテナC内のミカンMが積み重なりが無い状態で放出された後、ミカンMは第2搬送装置7にて載置搬送される。このとき、空のコンテナCは別途回収される。
【0025】
第2搬送装置7にて載置搬送されるミカンMは、洗浄処理やワックス処理及びそれに伴う乾燥処理等を行う洗浄処理部8を通過した後、それまで広幅の搬送経路にてバラバラの状態で載置搬送されていたミカンMが、チャネライザ9によって搬送方向に沿って一列状に並ぶ状態で且つ複数列に分岐した状態で載置搬送される状態に切り換わる。
そして、このような複数列で夫々一列状態で搬送されるミカンMを、CCDカメラ等の撮像手段にて1個づつ撮像して画像処理によりその大きさや色の情報等から傷等の外形情報を判別を行う画像計測部10、ミカンMの糖度や酸度を1個づつ計測する糖酸度計11、それらの計測結果に基づいて、各ミカンMを複数の等階級のうちのいずれに対応するかを判定して、該当する等階級毎に別途設けられる搬送ラインに振り分け供給する振り分け装置12等を備えた農産物処理部の一例である仕分け処理部13等が設けられている。又、このように等階級判定の結果に基づいて仕分けられたミカンMを、各等階級別に設定重量づつ自動箱詰めする自動箱詰め部14が設けられている。
【0026】
そして、この処理設備では、搬送される各荷口の農産物群における先頭に対応する先頭部分に対して、それと一緒に搬送されるように設置自在で、且つ、それが設置された農産物群についての管理情報を入力並びに送信自在な管理情報送信体としてのIDボール15と、農産物処理部に対応させて設置されて、農産物群と一緒に搬送されているIDボール15から送信される管理情報を受信自在な受信手段としての受信装置16とが設けられ、農産物群の処理を管理する管理手段としての制御装置Hが、受信装置の受信情報に基づいて、各荷口の農産物群についての処理を管理するように構成されている。
【0027】
図2に示すように、前記受信装置16は、前記計量装置6、ダンパー装置4及び仕分け処理部13の夫々に対応する個所に設置されており、それらの受信装置16にて受信される管理情報が制御装置Hに入力され、制御装置Hは、それらの情報に基づいて、荷口毎に、計量装置6の計測データの処理、ダンパー装置4の動作、仕分け処理部13の計測データの処理等の管理を行うように構成されている。
【0028】
詳述すると、受入れ部1において受付処理が行われるとき、各生産者に対応した荷口を特定するための識別情報として生産者識別番号及びその荷口が備える容器数としてのコンテナ数が管理情報として作業員によって操作パネルを備えた入力装置17にて入力される。このような管理情報は制御装置Hに管理用の情報として入力される。尚、計量装置6による計量情報や仕分け処理部13における処理情報もこの制御装置Hに入力され、各荷口毎に対応する状態で種々の情報が管理されるようになっている。
【0029】
荷口の先頭に位置するコンテナCに収納されるミカンMの上部側に前記IDボール15が収納される状態で設置されるが、このIDボール15にも、各生産者に対応した荷口を特定するための識別情報として生産者識別番号及びその荷口が備える容器数としてのコンテナ数の情報が、図示しない書込み装置により書込み入力される。
【0030】
前記IDボール15は、図示はしないが外形形状がミカンMとほぼ同様な略球形状とし、内部は軽量にするための合成樹脂材にて構成され、外表面がゴム等の弾性体で覆われる構成として摩擦係数が大きく、後続のミカンMが接触して横方向に逃げることがないように構成されている。
このような外形形状のIDボール15は、記憶手段としての不揮発性のメモリーが内装されており、このメモリーに対するデータの書込みは非接触状態で専用の書込み装置によって行われ、データの読み出しは非接触状態で前記受信装置16によって行われる構成となっている。説明を加えると、前記IDボール15には、メモリーの他にデータを無線送信する送信部と、メモリーへのデータの書込みや読み出しを制御するデータ制御部等が備えられ、無線通信にてデータの書込みや読み出しが行えるようになっている。受信装置16は、このIDボール15から送信される情報を無線通信にて受信する構成となっている。
【0031】
前記計量処理部5には、図3に示すように、それに対応させて第1の受信装置16が備えられ、荷口の先頭がこの個所にくるとIDボール15から送信される管理情報がこの第1受信装置16にて受信され、その情報が制御装置Hに入力される。計量装置6は一つの荷口における複数のコンテナCの重量を順次計測して、その計測情報を制御装置Hに入力することになるが、制御装置Hは、管理情報の受信により荷口の先頭であることが判断でき、当該荷口のコンテナ数に対応する個数の計測が終了すると、制御装置Hは、それまでの重量の合計(荷口の総重量)を自動で算出して記憶することができる。尚、このとき、一旦、搬送を停止させて作業員によりIDボール15に当該荷口の総重量についての情報を入力させることもある。
【0032】
次に、前記ダンパー装置4について説明する。
このダンパー装置4は、図4に示すように、第1搬送装置3にて順次搬送されてくるコンテナCを8個づつ並ぶ状態で搬送を停止させた後、それらの各コンテナCを大きく揺動操作させて内部に収納されているミカンMを広幅の第2搬送装置7の搬送載置面上に放出させる構成となっている。また、このダンパー装置4に対応させて第2の受信装置16が設置されており、更には、その第2受信装置16に対応させて、コンテナCの通過数を検出自在な容器検出手段の一例としての光学式の通過検出センサ18が設置されている。そして、制御装置Hが、前記第2受信装置16の受信情報及び前記通過検出センサ18の通過数検出情報に基づいて、各荷口とそれが備えるコンテナ数とを確認しながら、各荷口のミカンMについての処理を管理するように構成されている。すなわち、図5にも示すように、このダンパー装置4には、第1搬送装置3の搬送速度よりも高速の分離用コンベア19が設けられ、この分離用コンベア19の作用により1個のコンテナCが後続のコンテナCとの間で搬送方向に分離されるようになっている。そして、この分離される箇所に光学式の通過検出センサ18が設置され、1個のコンテナCが通過する毎にその通過数が計測され、その情報が制御装置Hに入力される構成となっている。又、ストッパー20が設けられて後続のコンテナCの移動を停止できるようになっている。
制御装置Hは、通過個数が8個に達すると、ストッパー20を操作させて後続のコンテナCの搬送を停止させて、ダンパー装置4の放出作動を実行する。つまり、ダンパー装置4に載置されている8個のコンテナCからミカンMを放出させる。放出が終了すると、空コンテナCは別途、回収用コンベアにて回収され、放出されたミカンMは第2搬送装置7にてコンテナC搬送方向と直交する方向に載置搬送され、仕分け処理部13に向けて搬送される。そして、このような8個づつの放出作動を設定時間間隔(例えば、5秒間隔)で繰り返して実行する。
【0033】
又、前記第2受信装置16にて前記IDボール15から送信される管理情報を受信すると、制御装置Hは、荷口の先頭のコンテナCであることを判断し、その送信される情報に基づいて、管理情報を受信してから通過するコンテナC数の計測結果と、送信される管理情報に含まれる荷口のコンテナ数の情報とに基づいて、当該荷口のミカンMが適正に放出されている否かを管理するようにしている。例えば、通過するコンテナCの個数が管理情報のコンテナ数に満たないうちに、次の荷口のIDボール15から管理情報を受信したような場合には、搬送途中でコンテナCの搬送順序が別の荷口のコンテナCと入れ違う等の不都合が発生したものとして、搬送ラインを緊急停止して警報を発するようにしている。この場合には、作業員が目視で確認してコンテナCの順番を入れ替える等の対策を採ることになる。尚、このような場合であっても、搬送ラインを停止させずに、処理が終了した後に、荷受けの際の入力情報と搬送途中での各受信装置による受信情報とを対比させて、制御装置Hにより不都合の内容を推測して、適宜、データを補正することも可能である。
【0034】
前記IDボール15は、コンテナCに収納されているミカンMの上側部に載置されるので、ダンパー装置4にて8個のコンテナCが同時に放出されても、放出されたミカンM群における先頭に対応する先頭部分に対してそれと一緒に搬送されることになる。
【0035】
第2搬送装置7にて搬送されるミカンMは、洗浄処理やワックス処理及びそれに伴う乾燥処理等を行う洗浄処理部8を通過した後、チャネライザ15によって搬送方向に沿って一列状に並ぶ状態で且つ複数列に分岐した状態で載置搬送される。そして、制御装置Hは、各搬送列毎に設けられた画像計測部10及び糖酸度計11の計測結果に基づいて、各ミカンMを1個づつ複数の等階級のうちのいずれに対応するかを判定して、その後の振り分け部12にて等階級毎に設けられた搬送ラインに振り分ける仕分け処理を行うことになる。
【0036】
そして、図4に示すように、この仕分け処理部13の搬送方向上手側個所に対応させて第3の受信装置16が設置され、各荷口のIDボール15から送信される管理情報を受信することで、各荷口の先頭部分がこの場所を通過するタイミングを検出することができる。そして、制御装置Hは、前記ダンパー装置4に対応させて設置された第2受信装置16における受信情報や、当該荷口のコンテナCに対するダンパー装置4の動作の管理情報等から、第3受信装置16の設置対応個所を該当する荷口の先頭部分が通過するタイミングを予め予測することができる。コンテナCから放出されて搬送されるときには、IDボール15が確実に荷口の先頭にいるとは限らないが、前記予測タイミングは比較的精度よく管理できる。
そこで、その予測タイミングにより各荷口のミカンMの搬送状況を管理し、仕分け処理された等階級判定結果とを対応つけて管理するようにしている。しかし、洗浄処理部8での搬送状況によっては、先行する荷口のミカンMが遅れ気味になったりすることがあり、第3受信装置16による受信情報によって、後続の荷口が予測よりも遅れているときには、その遅れ分は先行する荷口のミカンMのデータとして処理することにより、等階級仕分けに関するデータの荷口毎の管理を極力正確に行えることになる。
第1搬送装置3及び第2搬送装置7により、受入れ部から農産物処理部を経由して農産物群を搬送する搬送手段が構成される。
【0037】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0038】
(1)上記実施形態では、コンテナに収納されている農産物(ミカン)を放出させるダンパー装置を備え、そのダンパー装置にて放出されて載置搬送される各農産物を複数の品質ランクに仕分ける仕分け用処理部を備える構成を例示したが、このような構成に限らず、仕分け処理部を備えない構成でもよく、処理の開始から終了までコンテナ等の容器に収納された状態で搬送されるような構成でもよい。又、農産物がコンテナ等の容器に収納された状態で搬送される構成ではなく、受入れ部にて農産物が載置搬送面上に放出された状態でそのまま載置搬送されるような構成であってもよい。
【0039】
例えば、図5に示すように、農産物群として穀粒群を受入れて重量計測を行い、複数の品質ランクに仕分けて乾燥処理や貯留処理を行うような処理設備でもよい。この処理設備は、前記農産物群としての穀粒群を、例えば、ホッパーに穀粒群が投入される状態で受入部1にて受入れられ、穀粒搬送コンベア等により順次搬送しながら計量処理部21にて荷口毎の重量計測を行う。そして、荷受けされた穀粒群から抽出したサンプルを用いて別途、品質計測装置22により例えば、食味等の品質を計測して、その情報に基づいて、各荷口毎の穀粒群を複数の品質ランクのいずれかに仕分ける仕分け処理部23と、例えば、Aランク,Bランク,Cランク等の複数の品質ランク別に仕分けた状態で乾燥処理を行う乾燥用処理部24、前記品質ランク別に仕分けた状態で貯留処理を行う貯留用処理部25を経由する状態で搬送するように構成されている。そして、受入れ部1にてホッパーに投入されるときにIDボール15が投入され、穀粒群における先頭に対応する先頭部分にて一緒に搬送される。一方、受信装置16は、仕分け用処理部23の搬送方向上手側個所に設置されることになる。
そして、制御装置Hが、品質計測結果に基づいて仕分け用処理部23での仕分け先を荷口毎に管理するように構成され、受信装置16の受信情報により各荷口の搬送状況を確認して、荷口毎の仕分け処理の状態を管理するようになっている。
【0040】
(2)上記実施形態では、農産物としてミカンを例示したが、ミカンの他、りんごや桃等の果物に限らず、キュウリやナス等の野菜であってもよく、上述したよな穀物類であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】選果設備の概略構成図
【図2】制御ブロック図
【図3】受信装置の設置状態を示す図
【図4】ダンパー装置から仕分け処理部への搬送状態を示す平面図
【図5】別実施形態の処理設備の概略構成図
【符号の説明】
1 受入れ部
4 ダンパー装置
13、23 仕分け用処理部
15 管理情報送信体
16 受信手段
21 計量用処理部
24 乾燥用処理部
25 貯留用処理部
C 容器
Claims (4)
- 農産物群の受入れ部から農産物処理部を経由して農産物群を搬送する搬送手段によって、一つの荷口における農産物群を搬送方向に沿う縦列状に位置させる状態で、複数の荷口の農産物群を搬送方向に並べて搬送して、前記農産物処理部にて農産物を処理するように構成された農産物処理設備における荷口管理システムであって、
前記搬送手段にて搬送される各荷口の農産物群における先頭に対応する先頭部分に対して、それと一緒に搬送されるように設置自在で、且つ、それが設置された農産物群についての管理情報を入力並びに送信自在な管理情報送信体と、
前記農産物処理部に対応させて設置されて、前記農産物群と一緒に搬送されている前記管理情報送信体から送信される管理情報を受信自在な受信手段とが設けられ、
前記農産物群の処理を管理する管理手段が、前記受信手段の受信情報に基づいて、各荷口の農産物群についての処理を管理するように構成されている農産物処理設備における荷口管理システム。 - 前記各荷口の農産物群が、前記搬送手段の搬送方向に沿って縦列状に位置させる複数の容器に収納されるものであり、
前記管理情報送信体が、前記先頭部分として、縦列状に位置される複数の容器のうちの先頭の容器に対して、その内部に収納することにより設置自在で、且つ、前記管理情報として、それが設置される農産物の荷口を特定するための識別情報及びその荷口が備える容器数を入力並びに送信自在に構成され、
前記容器の通過数を検出自在な容器検出手段が、前記受信手段に対応して設置され、
前記管理手段が、前記受信手段の受信情報及び前記容器検出手段の通過数検出情報に基づいて、各荷口とそれが備える容器数とを確認しながら、各荷口の農産物群についての処理を管理するように構成されている請求項1記載の農産物処理設備における荷口管理システム。 - 前記容器の搬送方向と交差する方向に沿って設けられる広幅の載置搬送面上に、前記容器に収納されている農産物を放出させるダンパー装置を備えるとともに、そのダンパー装置にて放出されて載置搬送される各農産物を複数の品質ランクに仕分ける仕分け用処理部を備えて構成され、
前記受信手段が、前記仕分け用処理部の搬送方向上手側個所に設置されている請求項2記載の農産物処理設備における荷口管理システム。 - 前記農産物群としての穀粒群を、前記受入部から、重量計測を行う計量用処理部、複数の品質ランクに仕分ける仕分け用処理部、品質ランク別に仕分けた状態で乾燥処理を行う乾燥用処理部、前記品質ランク別に仕分けた状態で貯留処理を行う貯留用処理部を経由する状態で搬送するように構成され、前記受信手段が、前記仕分け用処理部の搬送方向上手側個所に設置されている請求項1記載の農産物処理設備における荷口管理システム。
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