JP3683009B2 - ブーツの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ブロー工法により成形される樹脂製の等速ジョイント用ブーツやステアリング用ブーツ等のブーツの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のブーツは、一端部の小径固定部と他端部の大径固定部の間に複数の山からなる蛇腹部が形成され、小径固定部と大径固定部とが、それぞれ相手部材にバンドで固定されるのが一般的な構造である。このようなブーツの製造は、通常ブロー成形によって行なわれ、その一例は、開いたブロー金型の間に射出金型を降下させて射出用ダイに接触させ、この射出金型の中に射出用ダイから溶融樹脂を射出して小径固定部を成形するとともに、溶融樹脂を供給しながら射出金型を上昇させてパリソンを形成した後、ブロー金型を閉じてパリソンの中に圧力流体を導入するブロー成形するものである。
【0003】
以下、このブロー工法について図7を参照して説明する。図7(a)において、1は小径固定部を成形するための射出金型、2はコア金型、3はキャビティである。4は射出用ダイ、5はマンドレル、6は溶融樹脂路である。7はブロー金型であり、8aは蛇腹部成形のためのキャビティ部分、8bは大径固定部成形のためのキャビティ部分、8cは成形後の取り除かれるばり部のためのキャビティ部分である。
【0004】
まず図7(a)に示すように、開いたブロー金型7の中で射出金型1を降下させて射出用ダイ4に接触させ、射出金型1のキャビティ3と射出用ダイ4の溶融樹脂路6とを接触する。次に、溶融樹脂9を溶融樹脂路6を通じてキャビティ3の中に射出する。次に、溶融樹脂路6から溶融樹脂9を供給しながら射出金型1を上昇させてパリソンを形成した後、図7(b)のようにブロー金型7を閉じ、コア金型2の中心部に形成されたブロー孔2aから圧力流体を導入して、パリソン10をブロー金型7のキャビティ部分8a,8b,8cに押し付けてブーツをブロー成形する。射出金型1を上昇させる工程で、上昇スピード、パリソンコントローラによりマンドレル5を上下に移動させて溶融樹脂路6の開度を調整することにより、パリソン10の肉厚をその長さ方向に制御することができる。なお、ブロー金型7を閉じる際には、マンドレル5を上昇させて溶融樹脂路6を閉じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなブロー工法においては、一般に図8(a)に示すように、射出金型1のキャビティ3と射出用ダイ4の溶融樹脂路6との接続部は同じ径で形成されているため、(b)のような射出金型1を上昇させてパリソン10を形成する際に、パリソン10の自重によるドローダウンにより射出金型1の下部付近が伸ばされて薄肉部10aとなる問題があった。この部分は、等速ジョイント用ブーツ等では作動による応力が加わり易く、肉薄となると異常変形や破断等を発生させることがある。また、この部分をパリソンコントローラにより前もって増肉することも可能であるが、精密なコントロールは難しい問題がある。また逆に射出成形時の圧力が残っていると、(c)のように、射出金型1の下部付近に膨らみ部10bが発生することがあり、この膨らみによって小径固定部のシール性が損なわれる問題があった。
【0006】
さらに、図9(a)に示すように、小径固定部のバンド固定用凹部3aの蛇腹側壁面3bが射出金型1と射出用ダイ4との境界部に位置するように形成することにより、(b)のように、射出金型1を上昇させてパリソン10を成形する際に、射出金型1の下部付近の肉厚を均一にする技術も考えられる。しかしながら、この技術では、図10に示すように、射出用ダイ4の溶融樹脂路6から溶融樹脂9を射出金型1のキャビティ3に射出する際に、溶融樹脂9が凹部壁面3bの段差部に当たって流れが乱れる結果、固化したときに固定用凹部3aの表面にスキン相境界部3cが出てしまい、これ作動時の応力等により剥離し、亀裂となって破断に至る射出欠陥の問題が発生する。
【0007】
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、成形品質の安定を図り、不良低減によるコストダウンと、射出欠陥による性能低下を防止して耐久性を向上させたブーツの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、射出金型と射出用ダイとブロー金型を用いてブーツをブロー工法により製造する方法において、射出金型の射出用ダイ側のキャビティに、固定部のバンド固定用凹部の蛇腹側壁面を含む1つ以上の段差部を設け、射出用ダイの射出金型側の溶融樹脂路の外径を、射出金型の射出用ダイ側のキャビティの外径よりも大きく、かつ閉じたブロー金型の射出金型側キャビティの外径と同じか小さく形成した金型を用いて、固定部と蛇腹部との境界部外周面に2つ以上の段差部を成形するようにしたものである。
【0009】
【作用】
したがって本発明によれば、固定部と蛇腹部との境界部に2つ以上の段差部を成形するようにしたので、境界部の肉厚をパリソンコントローラによらずに厚く設定できるとともに、パリソンが射出金型に粘着し、ドローダウンによる境界部の薄肉化を防止することができる。また、境界部の段差により溶融樹脂の射出時の流れの乱れを吸収できるので、バンド固定用凹部における射出欠陥による性能低下を防止することができる。
【0010】
【実施例】
図1は本発明の方法で製造したブーツの例を示す断面図である。ブーツ11は、一端部の小径固定部12と、他端部の大径固定部13との間に複数の山からなる蛇腹部14が形成され、小径固定部12と大径固定部13には、それぞれバンド固定用凹部15,16が形成され、それぞれジョイントの軸にバンドで固定される。そして、本例のブーツ11は、小径固定部12に、バンド固定用凹部15の蛇腹14側の壁面である小径段差部17と、蛇腹14側の大径段差部18の2つの段差部を備えている。また、大径段差部18の高さhは、小径固定部12のバンド固定用凹部15の肉厚tの20%〜150%の間に設定されている。高さhが肉厚tの20%未満あるいは150%を越えると、大径段差部18の効果が得られない。本例は小径段差部が1つの例であるが、2つ以上の小径段差部を蛇腹側に向けて階段的に大きくなるように設けてもよい。また、本例は一端部の固定部を他端部の固定部よりも小径に形成しているが、これに限定されるものではない。
【0011】
図2は上記ブーツ11を成形するための金型を示している。21は小径固定部12を成形するための射出金型であり、コア金型22との間のキャビティ23が形成されている。24は射出用ダイであり、マンドレル25との間に溶融樹脂路26が形成されている。27はブロー金型であり、内部にブーツ11の蛇腹部14および大径固定部13を成形するためのキャビティ28が形成されている。射出金型21のキャビティ23は、ブーツ11の小径固定部12の小径段差部17を成形するための段差部23aを有するとともに、大径段差部18を成形するために、図3に拡大して示すように、射出用ダイ24上部の溶融樹脂路26の外径D2を、射出金型21のキャビティ23下部の外径D1よりも大きく、かつ図4に示すように、閉じたブロー金型27のキャビティ28上部の外径D3と同じか小さく設定することにより、第2の段差部23bを設けている。また、成形されたブーツ11の大径段差部18の高さが小径固定部12のバンド固定用凹部15の肉厚の20%〜150%の間になるように、キャビティ23の隙間寸法および段差部23bの寸法が設定される。
【0012】
次に上記金型を使用したブーツの製造方法について説明する。まず図2に示すように、開いたブロー金型27の中で射出金型21を降下させて射出用ダイ24に接触させ、射出金型21のキャビティ23と射出用ダイ24の溶融樹脂路26とを接続する。次に、溶融樹脂29を溶融樹脂路26を通じてキャビティ23の中に射出する。次に、溶融樹脂路26から溶融樹脂29を供給しながら射出金型21を上昇させてパリソンを形成した後、図4のようにブロー金型27を閉じ、コア金型22の中心部に形成されたブロー孔22aから圧力流体を導入して、パリソン30をブロー金型27のキャビティ28に押し付けてブーツをブロー成形する。射出金型21を上昇させる工程で、上昇スピードを調整あるいはパリソンコントローラによりマンドレル25を上下に移動させて溶融樹脂路26の開度を調整することにより、パリソン30の肉厚をその長さ方向に制御する。なお、ブロー金型27を閉じる際には、マンドレル25を上昇させて溶融樹脂路26を閉じる。
【0013】
図2において、溶融樹脂29を溶融樹脂路26から射出金型21のキャビティ23に射出する際、図5に示すように、溶融樹脂29はキャビティ23と射出用ダイ24との段差部23bに当たって流れが乱れ、段差部23aの部分で射出欠陥を生じる恐れがあるが、この部分は厚肉に成形されているので、射出欠陥を吸収することができる。また、射出金型21を上昇させてパリソンを成形する際、厚肉に形成された段差部23bに溶融樹脂29が粘着するので、従来のようなドローダウンによる薄肉部の形成を防止することができる。さらに、図4において、パリソン30を引き上げて圧力流体を導入してブロー成形する際、図6に示すように、射出金型21とブロー金型27の境界の段差部23bから蛇腹部にかけての部分が滑らかな曲線状に成形されるため、応力集中を避けることができ、ブーツ装着使用時に大きな作動角が付いても、十分な強度および耐久性を得ることができる。なお、本実施例では射出金型を降下させて射出用ダイに接触させるとともに、射出金型を上昇させてパリソンを成形しているが、射出金型を上昇させて射出用ダイに接触させるとともに射出金型を下降させてパリソンを形成してもよい。
【0014】
【発明の効果】
このように、本発明によるブーツの製造方法によれば、ブーツの固定部と蛇腹部との境界部に2つ以上の段差部を成形するようにしたので、境界部の肉厚をパリソンコントローラによらずに厚く設定できるとともに、パリソンが射出金型に粘着し、ドローダウンによる境界部の薄肉化を防止することができる。また、境界部の段差により溶融樹脂の射出時の流れの乱れを吸収できるので、バンド固定用凹部における射出欠陥による性能低下を防止することができる。このため、成形品質の安定と不良低減によるコストダウンの耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法によって製造されたブーツの例を示す断面図。
【図2】同ブーツを製造するためのブロー成形金型の部分断面図。
【図3】同金型の部分拡大断面図。
【図4】同金型のブロー成形時の断面図。
【図5】同金型における溶融樹脂射出時の樹脂の流れを示す模式図。
【図6】同金型におけるブロー成形時のパリソンの状態を示す部分断面図。
【図7】(a)従来のブロー成形金型を用いた射出成形時の状態を示す断面図。
(b)同金型を用いたブロー成形時の状態を示す断面図。
【図8】同金型における問題点を説明するための模式図。
【図9】別の従来例を説明するための模式図。
【図10】別の従来例における問題点を説明するための模式図。
【符号の説明】
11 ブーツ
12 小径固定部
13 大径固定部
14 蛇腹部
15,16 バンド固定用凹部
17,18 段差部
21 射出金型
22 コア金型
23 キャビティ
23a,23b 段差部
24 射出用ダイ
25 マンドレル
26 溶融樹脂路
27 ブロー金型
28 キャビティ
29 溶融樹脂
30 パリソン

Claims (1)

  1. 開いたブロー金型の間に射出金型を移動させて射出用ダイに接触させ、射出金型の中に射出用ダイから溶融樹脂を射出して固定部を成形するとともに、射出金型を移動させてパリソンを形成した後、ブロー金型を閉じてパリソンの中に圧力流体を導入してブロー成形するブーツの製造方法において、射出金型の射出用ダイ側のキャビティに、ブーツの固定部のバンド固定用凹部の蛇腹側壁面を含む1つ以上の段差部を設け、射出用ダイの射出金型側の溶融樹脂路の外径を、射出金型の射出用ダイ側のキャビティの外径よりも大きく、かつ閉じたブロー金型の射出金型側のキャビティの外径と同じか小さく形成した金型を用いて、固定部と蛇腹部との境界部外周面に2つ以上の段差部を成形するブーツの製造方法。
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