JP3682756B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は一般に半導体装置に関し、特にパッケージを有する半導体装置に関する。
【0003】
半導体装置は一般にパッケージ中に封止して使用される。最近では、リードフレームおよび半導体チップを安価な樹脂パッケージ中に封止した構成の半導体装置が広く使われている。かかる半導体装置は、一般にモールドキャビティを形成するモールド中にリードフレームを保持し、前記モールドキャビティ中にリードフレームの一部が露出するように樹脂を注入して樹脂パッケージ本体を形成し、さらに露出したリードフレーム上に半導体チップを接着し、配線した後、樹脂パッケージ本体上にキャップを装着し、半導体チップを気密封止する工程により製造される。
【従来の技術】
【0004】
図1(A),(B)は、上記従来の半導体装置の構成を示す。ただし、図1(A)は前記従来の半導体装置の平面図を、また図1(B)は側断面図を示す。
【0005】
図1(A),(B)を参照するに、半導体装置は、厚さが0.1〜0.5mm程度の42アロイあるいはCu合金の薄板よりなるリードフレーム2を保持し、凹部4Aを形成された樹脂パッケージ本体4と、前記凹部4A中において、前記リードフレーム2の一部に形成されたステージ部2A上に保持された半導体チップ6と、前記半導体チップ6をリードフレーム2に接続するボンディングワイヤ8と、前記樹脂パッケージ本体4上に形成され、前記凹部4A中の半導体チップ6を封止するキャップ9とよりなる。前記リードフレーム2には全体に、あるいは部分的に、Au等の貴金属によるめっきをほどこしてもよい。
【0006】
図1(A),(B)の半導体装置では、前記リードフレーム2を図2に示す上型11および下型10よりなるモールド中に保持し、エポキシ樹脂等の熱硬化型樹脂をトランスファー法等により注入することにより、前記樹脂パッケージ本体4が形成される。エポキシ樹脂を使う場合は、モールドを例えば180°Cの温度に加熱する。
【0007】
図2を参照するに、前記下型10には前記樹脂パッケージ本体4の下半分に対応する凹部10Aが形成され、さらに上型11には、前記樹脂パッケージ本体4の上側の枠部に対応する凹部11Aが形成されている。樹脂の注入は、前記上型11および下型10を係合させた状態で行われる。樹脂パッケージ本体4の形成の後、前記上型11および下型10は取り外され、前記凹部4Aを露出した樹脂パッケージ本体4が得られる。そこで、かかる凹部4Aに前記半導体チップ6をAgペーストあるいはAu−Sn系のはんだ合金を使ったろう付け等により接着し、ボンディングワイヤ8を配線し、前記キャップ9を装着することにより、半導体装置が完成する。
【0008】
しかし、かかる従来の半導体装置では、図2のモールドにより樹脂パッケージ本体4を成形する際に、前記リードフレーム2の下側にモールド10の大きな凹部10Aが位置するため、樹脂の注入に際してリードフレーム2が変形することがあり、その結果リードフレームが上型11から離れてしまい、図3に示すように、リードフレーム2の上側に樹脂が回り込んでしまう問題が生じていた。このような回り込んだ樹脂は半導体チップ6の装着の前に、サンドブラスト等により除去する必要がある。
【0009】
この問題を解決するため、従来より、特開昭59−96749号公報には、上型11および下型10として図4に示す構成のものを使い、樹脂注入の際にリードフレームを上下からしっかりと保持することが記載されている。その際、上型11は従来のものと実質的に同一であるが、下型10には上型11の凹部11Aに対応する凹部10Aが形成されており、その結果、形成される樹脂パッケージ4は、図5(A),(B)に示すように、下側に上側の枠部に対応した枠部が形成される。そこで、上記の従来技術によれば、前記下側枠部の内側の空間を、前記樹脂パッケージと同一組成の樹脂よりなるプラグ5により塞ぐ。プラグ5は下側枠部に融着しても、また接着剤により接着してもよい。また、図5(A),(B)よりわかるように、リードフレーム2中、ステージ部2Aの回りに形成された隙間も、樹脂の注入の際、樹脂膜4Bにより埋められる。
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特開昭59−96749号公報の記載の従来技術では、樹脂パッケージ4の成形の際にリードフレーム2が上型11および下型10により、上下からしっかりと保持されるため、樹脂の注入を行ってもリードフレーム2が変形したり、リードフレームの上面に樹脂が回り込む等の問題は回避される。
【0011】
一方、図5(A),(B)の構成では、樹脂パッケージ4の下側が機械的に脆弱な枠状部となっているため、前記プラグ5を挿入・固定すると容易に変形してしまう問題が生じる。これは、プラグ5を下側枠部に融着させるためにプラグ5の外径を下側枠部の内径にほぼ等しく形成した場合のみならず、前記下側枠部の内径よりも実質的に小さい外径のプラグ5を挿入し、樹脂により接着する場合も同じである。すなわち、プラグ5を挿入する際に接着剤の圧力により、前記下側枠部が変形してしまうおそれがある。このような変形が生じると、半導体装置の形状は仕様に規定された所定の外形からずれてしまう。
【0012】
そこで本発明は上記の課題を解決した半導体装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記の課題を、
請求項1に記載したように、
リードフレームと、前記リードフレーム上に保持された半導体チップと、前記リードフレームを保持し、前記半導体チップを囲む樹脂パッケージ本体とよりなる半導体装置において、
前記樹脂パッケージ本体は、前記リードフレームの上側に形成され、前記半導体チップを収納する第1の凹部を画成された上側部分と、
前記リードフレームの下側に前記上側部分に連続して形成され、前記第1の凹部に対応して形成された第2の凹部を画成された下側部分と、
前記第2の凹部を塞ぐプラグと、
前記プラグと前記第2の凹部との間の隙間を充填する樹脂とよりなり、
前記プラグは、前記樹脂の逃げ道を形成するような形状を有することを特徴とする半導体装置により、または
請求項2に記載したように、
前記プラグは円筒形の形状を有し、その外周の一部が切り落とされた形状を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置により、または
請求項3に記載したように、
前記プラグは多角形の形状を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【0014】
請求項4に記載したように、
前記プラグは、さらに金属製の芯部材を含むことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の半導体装置により、または
請求項5に記載したように、
さらに、前記上側部分の凹部を覆う蓋部材を有し、前記蓋部材は、前記上側部分の外径よりも小さい外径を有し、前記蓋部材の側壁面は、前記蓋部材を前記上側部分に接着する接着剤により覆われていることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の半導体装置により、または
請求項6に記載したように、
前記上側部分は多角形形状の外形を有し、前記蓋部材は前記多角形に内接する円形形状を有することを特徴とする請求項5記載の半導体装置により、または
請求項7に記載したように、
前記蓋部材は、樹脂を含浸させた織布よりなることを特徴とする請求項5または6記載の半導体装置により、解決する。
【0015】
請求項1〜3記載の本発明の特徴によれば、前記プラグを多角形形状に形成したり、あるいは外周の一部を切り落とした形状に形成し、樹脂の逃げ道を形成することにより、前記プラグを前記第2の凹部に装着した場合にも前記凹部中の接着剤は容易にプラグを凹部との隙間から逃げることができ、樹脂パッケージ本体が変形するのが回避される。また、本発明による半導体装置では、前記樹脂パッケージ本体の下側凹部を前記プラグで塞いでいるため、前記リードフレーム上に半導体チップを接着し、さらにワイヤボンディング工程を行っても、前記樹脂パッケージ本体が変形することがない。
【0016】
請求項4記載の本発明の特徴によれば、前記プラグ中に金属製の芯部材を形成することにより、半導体装置の冷却効率を向上させることができる。
【0017】
請求項5〜6記載の本発明の特徴によれば、前記上側部分に蓋部材を接着して前記半導体チップを封止する際に、前記上側部分の外形を前記蓋部材の外形よりも大きくしておくことにより、蓋部材の外側にはみ出した接着剤が前記蓋部材の側壁面を這い上がり、蓋部材は上側部分にしっかりと接着される。
【0018】
請求項7記載の本発明の特徴によれば、前記蓋部材を樹脂含浸プリプレグを使って、簡単かつ安価に形成することができる。
【発明の実施の形態】
【0019】
[第1実施例]
図6(A)〜(C)および図7(A),(B)は、本発明の第1実施例による半導体装置10の構成を示す。ただし、図6(A),(B)および(C)は、第1の工程における半導体装置20のそれぞれ平面図、側断面図、および底面図を示し、図7(A),(B)は次の工程における半導体装置20のそれぞれ平面図および側断面図を示す。ただし、先に説明した部分に対応する部分は同一の参照符号で示し、説明を省略する。
【0020】
図6(A)の平面図を参照するに、半導体装置20は先に図5で説明した従来の半導体装置と同様な構成を有するが、図6(B)の側断面図および図6(C)の底面図では、前記半導体装置20の前記下側凹部には、前記プラグ5の代わりに外周部に切り欠きを形成されたプラグ51が挿入されているのがわかる。前記下側凹部は円筒形形状を有するため、前記プラグ51と前記下側凹部との間には、前記切り欠きを形成された部分において広い空間が形成される。
【0021】
図6(B)および(C)を参照するに、前記プラグ51は、前記樹脂パッケージ本体4と実質的に同一の組成を有し、前記樹脂パッケージ本体4の下側凹部に溶融エポキシ系接着剤52を部分的に充填した状態で挿入されるが、プラグ51には前記切り欠き部を形成しているため、前記プラグ51の挿入に伴い、前記下側凹部中の接着剤52はかかる切り欠き部に隣接した広い空間に逃げることができ、その結果、押し出された接着剤の圧力により前記下側凹部を囲む枠状の樹脂パッケージ本体4が変形することがない。
【0022】
前記プラグ51の挿入工程は典型的には室温で行われるが、本実施例では前記プラグ51の挿入の後、前記接着剤52を約60°Cの温度で仮硬化させ、さらに150°C〜200°Cの温度で1〜2時間硬化させる。その結果、前記接着剤層中への気泡の取り込みが抑制される。
【0023】
図6(A)〜(C)の構造が形成された後、前記リードフレーム2上のステージ部2Aに半導体チップ6が、典型的にはAgペーストにより、150°C〜200°Cの温度で1〜2時間の加熱により、ろう付けされる。前記半導体チップ6のろう付けをAu−Sn系はんだ合金により行う場合には、前記加熱を約300°Cで行い、はんだ合金を溶融させた後、徐冷する。
【0024】
前記半導体チップ6を前記リードフレーム2上のステージ2Aに接着した後、前記チップ6上の電極パッドと前記リードフレーム2のインナーリード部とを、径が20〜50μmのAuワイヤを使ったワイヤボンディング工程により接続する。ワイヤボンディング工程は、通常の如く、約250°Cにおいて、超音波を併用した加圧工程により実行される。
【0025】
ところで、かかるワイヤボンディング工程においては前記リードフレーム2に実質的な力が加わることが避けられないが、本実施例では前記樹脂パッケージ本体4の下側凹部がプラグ51により塞がれているため、かかるワイヤボンディング工程を行っても、前記樹脂パッケージ本体4が変形することがない。
【0026】
図7(A),(B)のワイヤボンディング工程の後、前記半導体チップ6を、前記樹脂パッケージ本体4の上側凹部に蓋部材(図示せず)を接着することにより封止し、さらに前記リードフレーム2のアウターリード部を切断し、形成された個々のアウターリードを所定の形に屈曲させることにより、半導体装置20が完成する。
【0027】
図8(A),(B)は、前記本発明の第1実施例による半導体装置の一変形例を示す。ただし、図8(A),(B)中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0028】
図8(A)の変形例では、円筒形形状の前記下側凹部内に多角形形状のプラグ51Aが挿入されるため、樹脂接着剤52の逃げ場が前記プラグ51Aの周囲にほぼ対称的に形成され、その結果プラグ51Aを前記下側凹部に挿入する際に、前記プラグ51Aが前記凹部内において一方向に偏位することがない。
【0029】
また、図8(B)の変形例では、前記プラグ51Aの代わりに、前記下側凹部を樹脂51Bにより充填する。この場合、樹脂51Bの下側は表面張力により多少くぼむが、かかるくぼみによる樹脂パッケージ本体4の剛性の低下はわずかなものであり、リードフレーム2上における半導体チップ6(図示せず)に対するワイヤボンディングは安定・確実に行われる。
【0030】
図9(A),(B)は、前記本発明の第1実施例のさらに別な変形例を示す。
【0031】
図9(A),(B)を参照するに、本実施例では前記プラグ51,51Aあるいは51Bの代わりに、Cu等の金属芯部材51cを含む樹脂プラグ51Cを使う。このように、下側凹部を塞ぐ樹脂プラグ51C中に金属芯部材51cを形成することにより、リードフレーム2上に形成される半導体チップ6の放熱効率を実質的に向上させることができる。
[第2実施例]
先にも説明したように、図7(A),(B)に示す樹脂パッケージ本体4には蓋部材が取り付けられ、前記パッケージ本体4内の半導体チップ6を封止する。かかる蓋部材は、前記樹脂パッケージ本体4の上端面上に例えばエポキシ系の接着剤をスクリーン印刷し、その上に前記蓋部材を配設し、さらに加熱処理して接着剤を硬化させることで取り付けられる。
【0032】
一方、このような方法を使った場合、側方にはみ出した未硬化の接着剤が樹脂パッケージ本体4の側壁面を流下する等の問題が生じるため、前記パッケージ本体4上に印刷される接着剤の量は多すぎないように厳密な管理が必要であった。一方、接着剤の量が少なすぎると前記半導体チップ6の封止が不完全になる。
【0033】
これに対し、図10(A),(B)は、本発明の第2実施例による半導体装置30の構成をそれぞれ平面図および側断面図で示すが、本実施例では、多角形形状を有する樹脂パッケージ本体4に対して、図10(A)の平面図において前記パッケージ本体4の外形に対して略内接する内接円形状の蓋部材9を配設する。ただじ、図10(A),(B)中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0034】
図10(A),(B)を参照するに、前記蓋部材9の外径は前記樹脂パッケージ本体4の外径よりも小さいため、特に多角形の樹脂パッケージ本体4を使った場合、前記多角形の稜の部分で樹脂パッケージ本体4の上面がせり出し、はみ出した未硬化接着剤はかかる露出した上面に集まる。さらに、このようにして集まった未硬化接着剤は前記蓋部材9の側壁面に沿って這い上がるため、かかる状態で接着剤を加熱硬化させることにより、前記蓋部材9を、隙間なく樹脂パッケージ本体4に接着した構造が得られる。
【0035】
従って、本実施例の構成によれば、使われる樹脂接着剤の量を厳密に管理しなくてもよく、半導体装置の製造効率および歩留まりが向上する。
【0036】
図11は蓋部材9の一例を示す。
【0037】
図11を参照するに、蓋部材9は通常の布あるいはガラス繊維の織布に樹脂を含浸させたいわゆるプリプレグであり、かかるプリプレグを前記樹脂パッケージ本体4に接着して硬化させることにより、半導体チップ6を安価に封止することが可能になる。
[第3実施例]
ところで、図6(A)〜(C)に示した本発明の第1実施例による半導体装置20では、樹脂パッケージ本体4を図4のモールド10,11を使って成形する際に、樹脂はリードフレーム2中の隙間にも流入し、その結果薄い樹脂膜4Bが形成される。かかる樹脂膜4Bは前記リードフレーム2の厚さに略等しい厚さしかないため、その後の工程で前記リートフレーム2に外力が加わった場合に破損するおそれがある。
【0038】
そこで、本実施例では、前記樹脂パッケージ本体4を成形する際に、前記図4の下側モールド10のかわりに、図13に示す前記リードフレーム2中の隙間に対応した凹部を有する下側モールド10Aを使い、前記樹脂膜4Bの代わりに、図12に示すように本体4に連続するリブ4B’を形成するようにする。かかるリブ4B’は頑丈であり、前記リードフレーム2に外力が加わっても破損することはない。
[第4実施例]
図14(A),(B)は、本発明の第4実施例による半導体装置40を示す。ただし、図14(A),(B)中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0039】
図14(A),(B)を参照するに、本実施例の半導体装置40では、先に説明した樹脂パッケージ本体4の上側部分のみよりなる樹脂パッケージ本体41を使い、前記樹脂パッケージ本体4の下側部分としては、別体の樹脂プラグ51Dを使う。その際、図14(A)の工程ではリードフレーム2上に樹脂パッケージ本体41のみを成形し、プラグ51Dあるいは蓋部材9は別体としておく。
【0040】
この状態で、前記リードフレーム2を平坦面上に置き、半導体チップ6を接着してボンディングワイヤ8を接続する。その際、前記リードフレーム2は前記平坦面上に安定に保持され、このため確実なワイヤボンディングが可能になる。その際、前記平坦面として特別な治具は必要なく、単なる剛性の平坦面があればよい。
【0041】
さらに、図14(B)の工程で、前記リードフレーム2の下面に前記樹脂プラグ51Dを接着し、さらに前記樹脂パッケージ本体41の開口部を蓋部材9により封止する。
【0042】
本発明の構成では、先にも説明したように、リードフレーム上への半導体チップ6のワイヤボンディングが、単純な平坦面上において安定して確実に実行でき、このため半導体装置の製造が容易になる。
[第5実施例]
図15は、本発明の第5実施例による半導体装置50の構成を示す。ただし、図15中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0043】
図15を参照するに、半導体装置50は図14(A),(B)に示す半導体装置40において、下側プラグ51Dを除去した構成を有する。すなわち、半導体装置50では、樹脂パッケージ本体41の下面にリードフレーム2の下面が露出する。このため、半導体装置50では前記リードフレーム2のステージ部2A上に装着される半導体チップ(図示せず)の放熱効率が実質的に向上する。また、プラグを接着する工程が省略できるため、半導体装置の製造工程が簡単になり、製造費用を低下させることができる。
【0044】
また、図15の半導体装置50は平坦な下側主面を有するため、プリント回路基板等の実装基板上に、そのまま、リードフレームを屈曲させる工程なしに表面実装することができ、半導体装置の製造工程が簡素化されると同時に、実装工程も簡素化される。
【0045】
さらに、実装基板上に実装された状態では、前記リードフレームの底面は実装基板の表面により支持されるため、半導体装置50が力学的あるいは強度的に不安定になることはない。
【0046】
以上本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において、様々な変形・変更が可能である。
【発明の効果】
【0047】
請求項1〜3記載の本発明の特徴によれば、前記プラグを多角形形状に形成したり、あるいは外周の一部を切り落とした形状に形成し、樹脂の逃げ道を形成することにより、前記プラグを前記第2の凹部に装着した場合にも前記凹部中の接着剤は容易にプラグを凹部との隙間から逃げることができ、樹脂パッケージ本体が変形するのが回避される。また、本発明による半導体装置では、前記樹脂パッケージ本体の下側凹部を前記プラグで塞いでいるため、前記リードフレーム上に半導体チップを接着し、さらにワイヤボンディング工程を行っても、前記樹脂パッケージ本体が変形することがない。
【0048】
請求項4記載の本発明の特徴によれば、前記プラグ中に金属製の芯部材を形成することにより、半導体装置の冷却効率を向上させることができる。
【0049】
請求項5〜6記載の本発明の特徴によれば、前記上側部分に蓋部材を接着して前記半導体チップを封止する際に、前記上側部分の外形を前記蓋部材の外形よりも大きくしておくことにより、蓋部材の外側にはみ出した接着剤が前記蓋部材の側壁面を這い上がり、蓋部材は上側部分にしっかりと接着される。
【0050】
請求項7記載の本発明の特徴によれば、前記蓋部材を樹脂含浸プリプレグを使って、簡単かつ安価に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は、従来の半導体装置の構成を示す図である。
【図2】図1の従来の半導体装置の成形に使われる従来のモールドを示す図である。
【図3】(A),(B)は従来の半導体装置の問題点を説明する図である。
【図4】図3の従来の半導体装置の問題点を解決するために提案されている、別の従来のモールドを示す図である。
【図5】(A),(B)は、図4のモールドを使って形成される別の従来の半導体装置の構成を示す図である。
【図6】(A)〜(C)は、本発明の第1実施例による半導体装置の製造工程を示す図(その1)である。
【図7】(A),(B)は、本発明の第1実施例による半導体装置の製造工程を示す図(その2)である。
【図8】(A),(B)は、本発明第1実施例による半導体装置の変形例を示す図である。
【図9】(A),(B)は、本発明の第1実施例による半導体装置の別の変形例を示す図である。
【図10】(A),(B)は、本発明の第2実施例による半導体装置の構成を示す図である。
【図11】本発明で使われる蓋部材の構成例を示す図である。
【図12】(A),(B)は、本発明の第3実施例による半導体装置の構成を示す図である。
【図13】図12の半導体装置の製造に使われるモールドを示す図である。
【図14】(A),(B)は、本発明の第4実施例による半導体装置の構成を示す図である。
【図15】本発明の第5実施例による半導体装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
2 リードフレーム
2A ステージ
2a 隙間
4,41 樹脂パッケージ本体
4A 樹脂パッケージ本体凹部
4B 樹脂膜
4B’リブ
5,51,51C,51D プラグ
6 半導体チップ
8 ボンディングワイヤ
9 蓋部材
9A 接着剤
10 下側モールド
10A,10a,10b 下側モールド凹部
11 上側モールド
11A 上側モールド凹部
51B 樹脂
51c 金属芯部材
52 接着剤
Claims (7)
- リードフレームと、前記リードフレーム上に保持された半導体チップと、前記リードフレームを保持し、前記半導体チップを囲む樹脂パッケージ本体とよりなる半導体装置において、
前記樹脂パッケージ本体は、前記リードフレームの上側に形成され、前記半導体チップを収納する第1の凹部を画成された上側部分と、
前記リードフレームの下側に前記上側部分に連続して形成され、前記第1の凹部に対応して形成された第2の凹部を画成された下側部分と、
前記第2の凹部を塞ぐプラグと、
前記プラグと前記第2の凹部との間の隙間を充填する樹脂とよりなり、
前記プラグは、前記樹脂の逃げ道を形成するような形状を有することを特徴とする半導体装置。 - 前記プラグは円筒形の形状を有し、その外周の一部が切り落とされた形状を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記プラグは多角形の形状を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記プラグは、さらに金属製の芯部材を含むことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の半導体装置。
- さらに、前記上側部分の凹部を覆う蓋部材を有し、前記蓋部材は、前記上側部分の外径よりも小さい外径を有し、前記蓋部材の側壁面は、前記蓋部材を前記上側部分に接着する接着剤により覆われていることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の半導体装置。
- 前記上側部分は多角形形状の外形を有し、前記蓋部材は前記多角形に内接する円形形状を有することを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
- 前記蓋部材は、樹脂を含浸させた織布よりなることを特徴とする請求項5または6記載の半導体装置。
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