JP3682028B2 - ペット用ケージ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小動物あるいは小鳥等のペットを収容するペット用ケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のペット用ケージとして、特開平9−322670号公報に記載されたものがあった。即ち、箱形ケージ本体の前側開口部に扉を開閉自在に設け、ケージ本体内の両側下部に多孔性の床板を上記扉の下方開口から抜き差し可能に支持する左右一対の床板案内レールを上下2段に設け、その案内レールの下方に上記扉の下方開口からトレイを抜き差し可能に支持する左右一対のトレイ案内レールを設けるようにしたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものは、床板及びトレイをケージ本体から抜き、これらを洗浄場まで運んで洗浄するようにしていたので、洗浄作業に手数を要するとともに、異臭を放つ床板及びトレイを洗浄場まで運ぶことになり、不衛生であった。本発明はトレイに開閉可能な排水口及び洗浄用のノズル管を設けることにより、上記不具合を解消した新規なペット用ケージを得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の如く構成したものである。即ち、請求項1に係る発明は、上部が段状に拡開し、かつ上端に外側に屈曲する上部フランジを有する長方形または正方形状の段付き容器状のトレイを設けるとともに、該トレイの上段側の正面壁に左右方向に細長い差込み口を、該トレイの底部に排水栓によって開閉される排水口をそれぞれ設け、上面及び正面が開口する箱状に形成した金網製の脚と、下面が開口する直方体状であってかつ正面側にその下部を中心として前方に回動可能な扉を有する金網製のケージ本体とを設け、前記脚に前記トレイを嵌合させるとともに、該トレイの上部フランジを脚の上縁に係止して該トレイを床面から所定量浮かせ、前記トレイの上段側にケージ本体を嵌合させるとともに、該ケージ本体と前記脚とをフックを介して一体的に連結し、前記差込み口に金網製の底板を差し込んで前記ケージ本体の下面を閉塞し、前記トレイの少なくとも一側部に長手方向に多数の噴出孔を有する洗浄用のノズル管を水平配置し、該ノズル管を第1弁を介してケージ本体の外側に配管した給水管に接続し、前記脚内にその正面側から汚水タンクを着脱可能に収容するとともに、該汚水タンクの流入口を前記トレイの排水口の直下方に配置する構成にしたものである。
請求項2に係る発明は、吐出管を倒立U形とし、該吐出管の一方の端部を脚の外側に配管した給水管に接続し、他方の端部をケージ本体内に収容するとともに、その下端をケージ本体内に収容する水入れの上方に配置し、前記吐出管の一方の端部に第2弁を設けたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明の実施例を示す説明用斜視図、図2は本発明の実施例を示す正面断面図、図3は本発明によるトレイ及び汚水タンクの配置を示す正面図、図4は本発明によるトレイに吸水装置を組付けた状態の斜視図である。
【0006】
図1、図2において、1はペット用ケージであり、ケージ本体2、トレイ6、吸水装置15、及び汚水タンク30を主要部品としてなる。上記ケージ本体2は格子状の金網により下面が開口した直方体状に組付けられてトレイ6に嵌合支持され、その下面はトレイ6に抜き差し可能に支持される金網製の底板3により閉塞される。
【0007】
上記ケージ本体2の正面側にはペットが出入りする金網製の扉4が取り付けられる。この扉4はその下端部でケージ本体2の下部に水平軸線を中心として前方に向けて回動可能に連結され、前方に回動した際にはその上端(回動端)4aが床面に当接(又は接近)して所定角度で傾斜するようにし、これによりペットがケージ本体2から出入りする際に梯子の機能を持たせる。
【0008】
上記トレイ6はプラスチックあるいは板金材により上部が段状に拡開する長方形または正方形の段付き容器状に形成され、該トレイ6の上段側に上記ケージ本体2を嵌合させる。上記トレイ6の底部の正面側に排水口7を形成し、該排水口7を排水栓8によって開閉する。この排水栓8は、図2に示すように、外側からケージ本体2内に挿通した操作杆9を操作することによって開閉されるようになっている。
【0009】
上記トレイ6の上段側の正面壁に左右方向に細長い差込み口10を形成し、該差込み口10から前述した底板3を抜き差し可能に差込む。また、この差込み口10が形成された壁の上縁を下方に凹ませて逃げ部11を形成する。この逃げ部11は前述した扉4が前方に回動するのを許容するためのものである。
【0010】
上記ケージ本体2に吸水装置15を取り付ける。この吸水装置15は図1、図2及び図4に示すようになっている。即ち、水道管又は温水器に接続される給水管16を上記ケージ本体2の左部(又は右部)の外側に取付け、該給水管16の下流端(先端部)に第1弁17を介してノズル管18を接続し、また、上記給水管16の途中に吐出管20とシャワーホース22とを第2弁19と第3弁21とを介して並列に接続する。
【0011】
上記ノズル管18は、パイプの長手方向に多数の噴出孔18aを所定ピッチで形成し、該ノズル管18を左右方向に延在させて前述したトレイ6内の後部に挿通するとともに、その噴出孔18aをトレイ6内の前方下方に仕向ける。そして、トレイ6内に水を収容する際には、排水栓8により排水口7を閉じた後、第1弁17を所定時間開いて上記ノズル管18の各噴出孔18aから水を噴出させ、トレイ6内に所定量の水を収容する。これにより、ケージ本体2内でペットが排便した糞、尿が底板3を通過してトレイ6の水内に落下し、該水によって糞、尿による異臭の発生が防止される。また、トレイ6を洗浄する際には、上記排水栓8を開操作した後、第1弁17を開いて上記ノズル管18の各噴出孔18aからトレイ6内に水を噴出させ、水(洗浄水)をトレイ6の後部側から排水口7に向けて所定時間流通させる。なお、上記ノズル管18はトレイ6内の左右あるいは前部に取り付けるようにしてもよい。
【0012】
上記吐出管20は、第1弁17の上流側に位置する給水管16に第1分岐管20aを上方に向けて起立接続し、この第1分岐管20aに第2弁19を取付け、該第1分岐管20aの上部をケージ本体2内の下方に向けて反転屈曲させ、この反転屈曲した下端部に多数の小孔を有する吐出キャッ20bを取り付ける。この吐出キャッ20bはケージ本体2内に収容した水入れ23の直上方に位置させる。そして、水入れ23に飲料用の水を補給する際には、上記第2弁19を開いて吐出キャッ20bから水をシャワー状に流出させ、該水入れ23内に水を補給する。
【0013】
上記シャワーホース22は、上記吐出管20の上流側に位置する給水管16に第2分岐管22aを起立接続し、この第2分岐管22aに第3弁21を取付け、その上部に接続される。該シャワーホース22の先端部にシャワーヘッド22bを取付ける。そして、ペットあるいはトレイ6等を洗浄する際に、上記第3弁21を開いてシャワーヘッド22bから水(又は湯)を流出させる。
【0014】
25は脚であり、上記トレイ6を持ち上げ支持するとともに内部に汚水タンク30を収容するようになっている。即ち、上記脚25は格子状の金網により上面及び正面が開口した浅い箱状に形成し、図2に示すように、内部の左右両側に汚水タンク30の両側を案内するガイドフレーム26,26を取付け、上縁部に係合用のフック27を所定の間隔をおいて取付ける。そして、上記脚25の上部にトレイ6を嵌合させるとともに、その上部フランジ6aを脚25の上縁に係止して該トレイ6を床面から所定量浮かせて支持する。次いで、上記フック27をケージ本体2の下部に係止してケージ本体2及びトレイ6を脚25に一体的に連結する。
【0015】
また、上記脚25の下部空間部にその正面側から汚水タンク30を収容する。この汚水タンク30はプラスチックにより偏平な直方体状に形成するとともに、その上面に流入口31を形成してなる。この流入口31は上記脚25の下部空間部に収容した際に、トレイ6の排出口7と対応する箇所に形成されている。なお、ペット用ケージ1が屋外に設置され、これの近傍に排水路が有る場合は、上記汚水タンク30を省略し、代わりに図3に示すように、上記トレイ6の排出口7に排水ホース32を接続し、トレイ6内の汚水を上記排水ホース32を介して排水路に流出させるようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本願発明は、トレイを、上部が段状に拡開しかつ上端に外側に屈曲する上部フランジを有する段付き容器状としたので、該トレイは形による剛性が高くなる。そして、脚を前記トレイに嵌合させてその上縁をトレイの上部フランジに係止し、ケージ本体の下部をトレイの上段側に嵌合させ、該ケージ本体と前記脚とをフックにより一体的に連結するようにしたので、金網製の脚及びケージ本体が前記トレイによって補強されて変形し難くなるとともに、脚及びケージ本体がトレイを介して強固に連結されることになる。
また、前記脚を上面及び正面が開口する箱状に形成し、該脚内に汚水タンクを収容するようにしたので、ケージ本体内にペットを収容して自動車等で移動させる際に、ケージ本体内に収容したトレイとともに、汚水タンクも移動させることができ、可搬性に富むことになる。しかも、トレイに設けたノズル管から水を噴出させることにより、この水でトレイ内を容易に洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す説明用斜視図である。
【図2】本発明の実施例を示す正面断面図である。
【図3】本発明によるトレイ及び汚水タンクの配置を示す正面図である。
【図4】本発明によるトレイに吸水装置を組付けた状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 ペット用ケージ
2 ケージ本体
3 底板
4 扉
4a 上端
6 トレイ
6a 上部フランジ
7 排水口
8 排水栓
9 操作杆
10 差込み口
11 逃げ部
15 給水装置
16 給水管
17 第1弁
18 ノズル管
19 第2弁
20 吐出管
20a 第1分岐管
20b 吐出キャップ
21 第3弁
22 シャワーホース
22a 第2分岐管
22b シャワーヘッド
23 水入れ
25 脚
26 ガイドレール
27 フック
30 汚水タンク
31 流入口
32 排水ホース

Claims (2)

  1. 上部が段状に拡開し、かつ上端に外側に屈曲する上部フランジ(6a)を有する長方形または正方形状の段付き容器状のトレイ(6)を設けるとともに、該トレイ(6)の上段側の正面壁に左右方向に細長い差込み口(10)を、該トレイ(6)の底部に排水栓(8)によって開閉される排水口(7)をそれぞれ設け、上面及び正面が開口する箱状に形成した金網製の脚(25)と、下面が開口する直方体状であってかつ正面側にその下部を中心として前方に回動可能な扉(4)を有する金網製のケージ本体(2)とを設け、前記脚(25)に前記トレイ(6)を嵌合させるとともに、該トレイ(6)の上部フランジ(6a)を脚(25)の上縁に係止して該トレイ(6)を床面から所定量浮かせ、前記トレイ(6)の上段側にケージ本体(2)を嵌合させるとともに、該ケージ本体(2)と前記脚(25)とをフック(27)を介して一体的に連結し、前記差込み口(10)に金網製の底板(3)を差し込んで前記ケージ本体(2)の下面を閉塞し、前記トレイ(6)の少なくとも一側部に長手方向に多数の噴出孔(18a)を有する洗浄用のノズル管(18)を水平配置し、該ノズル管(18)を第1弁(17)を介して前記脚(25)の外側に配置した給水管(16)に接続し、前記脚(25)内にその正面側から汚水タンク(30)を着脱可能に収容するとともに、該汚水タンク(30)の流入口(31)を前記トレイ(6)の排水口(7)の直下方に配置したことを特徴とするペット用ケージ。
  2. 倒立U形の吐出管(20)を設け、該吐出管(20)の一方の端部を脚(25)の外側に配管した給水管(16)に接続し、他方の端部をケージ本体(2)内に収容するとともに、その下端をケージ本体(2)内に収容する水入れ(23)の上方に配置し、前記吐出管(20)の一方の端部に第2弁(19)を設けたことを特徴とする請求項1記載のペット用ケージ。
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