JP3681974B2 - 液体燃料燃焼装置の油量検知機構 - Google Patents

液体燃料燃焼装置の油量検知機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石油ファンヒータ等の暖房機器において、給油タンクの燃料量を検知して電気的に出力する油量検知機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、冬季の暖房機器として石油ファンヒータが一般家庭などに広く用いられている。図24は従来の石油ファンヒータの一例の概略的な一部省略正面断面図、図25はその側面断面図、図26は燃料タンク内の油量検知機構である。
【0003】
図24に示すように、石油ファンヒータ本体101内部側方には、灯油などの液体燃料104を予め注入して備蓄しておくための給油タンク102が配設されており、給油タンク102の下方に連結された燃料タンク103に充分な量の液体燃料104が供給される。
【0004】
燃料タンク103に収容された液体燃料104は、燃料圧送用電磁ポンプ105により送油パイプ106を経由して気化器107に導かれる。ここで、気化器107に設けた気化器ヒータ(図示せず)により、送られてきた液体燃料104を気化させる。109は燃焼室であり、その底部には、バーナ108が支持固定されている。
【0005】
前記気化器107により気化された燃料ガスは、ノズルから勢い良く噴射されて燃焼用の空気と共に前記バーナ108に導入され炎口108aで燃焼し、燃焼室109内の空気が加熱される。そして、図25の矢印で示すように、本体101の背面に設けられた単相誘導モータなどからなるファンモータ110に取付けた送風ファン111により、フィルター112を介して吸い込んだ室内の空気を燃焼室109内の加熱された空気や燃焼ガスと共に温風として吹出口113から室内に吹き出される。
【0006】
一方、炎口108aのやや上方に設けたフレームセンサ114は燃焼炎による炎電流を検知するもので、予め設定した値以上の炎電流を検知すると、前記ファンモータ110に通電し、これに伴い送風ファン111が回転して、室内から吸い込んだ空気を温風として吹出口113から室内に吹き出される。
【0007】
このとき、室温サーミスタ115で室温を検知し、室温と設定温度との温度差に基づいて制御装置(図示せず)が前記燃料圧送用電磁ポンプ105の駆動を制御することにより、液体燃料104の気化器107への供給量を調節してバーナ108での燃焼炎の火力を調節する。
【0008】
従って、例えば、室温の低い時に石油ファンヒータの運転を開始すれば、気化器107へ液体燃料104の供給量を多くして室温を急速に設定温度まで上昇させ、その後は液体燃料104の供給量を調節して設定温度付近で一定に維持する。
【0009】
また、給油タンク102の燃料の補給は、燃料タンク内の油面が所定の高さ以下になったときに電気信号を出力する油量検知機構120から報知信号によって使用者が給油タンク102を本体から取り出して行われる。
【0010】
油量検知機構120は、図26に示すように、燃料タンク104内の燃料の存在量に応じて上下する磁石付きフロート121と、このフロート121の上下動自在に支持する支持棒122と、この支持棒122の所定位置に内蔵されたリードスイッチ123とから構成され、フロート121が所定位置に達したときに磁石によりリードスイッチが感動して油面の高さ位置を検出するようになっている。この油量検知機構120では、フロート付きの支持棒122が燃料タンク104の上面から内側へ差し込まれ、パッキンを介して螺子によって燃料タンク104に固定されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の石油ファンヒータでは、給油タンクの下側において本体に固定された燃料タンクを備え、この燃料タンクに油量検知機構120を設けているが、給油タンクの本体装着時には、その給油口が燃料タンクに浸かっているため、燃料補給時には給油タンクを上下逆にしなければならず、燃料補給が煩わしい、あるいは手が汚れるなどの不満が多くなってきている。
【0012】
そこで、本発明者らは、器体内に取り外し自在の給油タンクと、給油タンクの燃料を気化器に送る電磁ポンプと、燃料を加熱して気化する気化部と、気化した燃料ガスを燃焼させる燃焼部とを備え、本体に固定される燃料タンクを廃止して、給油タンクの燃料を直接燃焼部に送る給油方式の液体燃料燃焼装置を開発したが、この場合における油量検知機構は、本体から取外し自在な給油タンクに設置する方式となるため、従来のように、本体に固定された燃料タンクに設置する場合に比べて、リードスイッチの位置バラツキや、フロート磁石の磁力のバラツキがあり、油量検知精度に大きく影響を及ぼすことになる。
【0013】
また、フォトインタラプタを利用した油量検知方式を採用した場合、発光素子以外の光、つまり外乱光の影響により受光素子の出力が不安定となるといった難点がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、給油タンクの燃料を直接燃焼部に送る給油方式の液体燃料燃焼装置における油量検知精度を向上させるための方策について鋭意検討した結果、以下の方策を採用すれば、油量検知精度が向上することを見出した。
【0015】
すなわち、本発明に係る油量検知機構は、給油タンクの側面に配置されタンク内の液位を検知する透光性のプリズム体と、発光素子及び受光素子からなり、プリズム体に対向して本体側に配置された油量検知センサと、油量検知センサの受発光素子を駆動制御し、発光素子から光線がプリズム体を介して反射されて受光素子に入光した光量信号により給油タンク内の油量を演算処理する制御部とを備え、制御部は、油量検知センサの駆動制御時に、発光素子を一時的に停止して、その間に受光素子から入力される光量信号を外乱光として、受光素子からの光量信号を補正するようにしたもので、これにより、受光素子にプリズム体を介して戻ってくる光量から外乱光分を差し引いた補正を行うことができるので、外乱光による影響をなくすことができる。
【0016】
油量検知センサの駆動時期は、特に限定されず、例えば、運転初期、燃焼中の一定時間毎、および消火後の一定時間のうち、一又は二の時期に行ってもよいし、給油タンクの燃料状況をより極め細かに検知する上には、上記全ての時期に油量検知センサを駆動制御するのが好適である。
【0017】
また、油量検知センサの駆動時に発光素子を一時的に停止する時期としては、油量検知センサを駆動制御する一定時間のうち前半分時期に行えば、各給油タンクの燃料状況検知毎に外乱光の補正を行うことができる。
【0018】
また、プリズム体が中央部よりも両側部が給油タンクの内部に突出する逆山形凹部を備え、その給油タンクの内部側に反射板が配置され、プリズム体と反射板との間に燃料があるときに発光素子からの光線をプリズム体を通して反射板で反射させて受光素子に入光するようにし、プリズム体と反射板との間に燃料がないときに、発光素子からの光線が受光素子に入光しないように設定されている場合、制御部では、運転初期に油量検知センサの受発光素子を駆動制御し、受光素子で受け取った光量が予め設定した値以下のときに運転を停止することもできる。
【0019】
この構成によると、運転初期に受光素子から入力される光量信号が予め設定された値以下の場合、給油タンク内に燃料がないか、又は給油タンクが本体に装着されていないことになるので、いずれかの場合も運転を停止して、給油タンクの装着又は燃料の補給を使用者に促すことができる。
【0020】
さらに、プリズム体の逆山形凹部の谷部中央をR形状に形成して、プリズム体と前記反射板との間に燃料がないときでも、発光素子からの光線の一部がプリズム体の谷部中央を透過して反射板に反射された後、受光素子側に入光するように設定すれば、給油タンクが本体に装着されていない場合と、給油タンクが本体に装着されているが、燃料がない場合と、さらには給油タンク内に燃料がある場合の3態様により、受光素子から制御部に入力される光量信号に差が生じてくるので、これを利用して給油タンク内の油量の有無と給油タンクの本体装着の有無を判定することができる。
【0021】
なお、運転初期においては、給油タンク本体装着の有無を検出する場合は、必ずしも発光素子の一時的停止制御を行う必要はないが、運転初期に外乱光の影響をなくし油量検知を確実に行うには、上記のように、発光素子を一時的に停止制御する態様が好適である。
【0022】
また、油量検知センサとプリズム体との組合せ個数は、特に限定されないが、直接給油方式においては、給油タンクの油量(液面高さ)によって、電磁ポンプの揚程圧が変化し、電磁ポンプ吐出量が変動する。そのため、電磁ポンプを所定の吐出量に制御するには、複数のプリズム体及び油量検知センサを給油タンクの上下方向に間隔をおいて複数段配設すれば、給油タンクの燃料変化量を確実かつ精度よく検出することができる。
【0023】
この場合、制御部における複数組の受発光素子の駆動制御は、複数組同時に駆動する制御、又は下段若しくは上段から順次駆動する制御のいずれを採用してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
(全体構成)
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る液体燃料燃焼装置を搭載した石油ファンヒータの正面概略図であり、図2は液体燃料燃焼装置の概略図である。
【0025】
石油ファンヒータ本体1は、着脱可能に設けられた前板2と、側面と一体に形成した天板3と、運転動作を操作する操作部4と、温風を吹出す吹出口5と、天板3の上面右側に給油タンク6の出し入れをする開閉自在の蓋7とから構成され、万一、液体燃料が漏れたときに、これを受ける置台8に載置固定されている。
【0026】
図に示すように、本体1の内部には、燃料を一時的に貯える取り外し自在の給油タンク6と、給油タンク6の燃料を吸い上げる管と通路を開閉する弁を内蔵した送油ジョイント9及びこのジョイント9の弁を受ける送油ジョイント受け10からなる第1の接続手段と、送油ジョイント受け10に接続された送油経路の燃料の送油を遮断するために空気を取り入れる空気弁20と、送油ジョイント受け10を取りつけているタンクガイド11と、給油タンク6からの燃料を気化する気化器12と、給油タンク6から気化器12に燃料を送る電磁ポンプ13と、気化器12で気化した燃料ガスと一次燃焼空気とを混合して燃焼するバーナ14と、燃焼するバーナ14を囲む燃焼室15と、バーナ14や燃焼室15を区分する仕切板16と、バーナ14を収容するバーナボックス17と、気化器12からの未燃焼ガスを溜めるドレンタンク18と、気化器12とドレンタンク18との間で未燃焼ガスを冷却する冷却フイン19と、 ドレンタンク18を介して気化器12から送られた戻り油を給油タンク6に戻す戻り油経路において、給油タンク側の戻り油ジョイント21及び燃焼部側の戻り油ジョイント受け22からなる第2の接続手段とを備えている。
【0027】
給油タンク6は、図3に示すように、燃料を入れて持ち運びをする取っ手23と、取っ手23が設けられている面に給油キャップ24と、給油キャップ24に近い面に燃料が給油された状態を視認する油量計25と、油量計25がある面に設けられた油量検知機構26と、油量計25のある面の他の面に設けられた送油ジョイント9及び戻り油ジョイント21とを備えている。
【0028】
(油量検知機構の構成)
給油タンク6の油量検知機構26は、図4及び図5に示すように、給油タンク6の油量計25を設けている面と反対側の面に、上下方向で3段に間隔をおいて配置され、液位の検出を精度よく行えるようになっている。各油量検知機構26は、給油タンク側面の3段の各検知窓260に配設され、タンク内側に向かって逆山形状をした透光性のプリズム体27と、このプリズム体27に対向した位置に配置された発光素子52と受光素子53とからなる油量検知センサ520と、該油量検知センサ520の受発光素子52,53を駆動制御し、発光素子52からの光線がプリズム体27を介して反射されて受光素子53に入光した光量信号により給油タンク内の油量を判断する制御部530とを備え、プリズム体27に受けた光の屈折を利用して燃料の有無を検知するようにしている。
【0029】
各検知窓260は、給油タンク側面に形成された凹部261の底面に形成され、その底面開口262に嵌入されたプリズム体27と、プリズム体27の奥側に配置された背面板28と、プリズム体27と底面開口262との間をシールするシールゴム29と、シールゴム29を覆いこれを凹部261に固定するカバー30とからの構成されている。
【0030】
プリズム体27は、透光性を有する合成樹脂から成形され、表面は平坦部で、裏側は上下両端が内側に突出し中央部が表面側に後退した逆山形状の凹部27aが形成され、表面側の周縁にはフランジ27bが突出形成されている。
【0031】
なお、プリズム体27の逆山形状凹部27aの底部(谷部)に、図5に示すように、最小Rを形成すれば、クラックの発生を防止することができ、かつ後述のように、油量検知のみならず、給油タンク6の本体装着の有無をも検知可能となる。
【0032】
背面板28は、プリズム体27の背面側において側面視コ字形を形成され、その底面部28aとプリズム体27の凹部27aとにより燃料を流通可能とする略三角形の空間部が形成されている。背面板28の上下側面部28bは、光を反射しない処理が施され、プリズム体27に密着されている。また、背面板28の底面部28aにおいてプリズム体27の凹部27a側には反射しやすいステンレス鋼鈑からなる反射板28cが装着されている。
【0033】
シールゴム29は、環状に形成されて検知窓260の開口262の周縁に密着可能に配置され、その内周面に形成され環状の凹溝29aにプリズム体27のフランジ27b及び背面板28の両端を嵌着されている。
【0034】
カバー30は、シールゴム29の表面側を覆うように環状に形成され、表面側からシールゴム29の貫通穴29bを貫通して、シールゴム29と共にタンク凹部261の底面に螺子301により固定されている。
【0035】
この螺子301も含めて検知窓260に組み込まれたプリズム体27、背面板28、シールゴム29及びカバー30は、タンク表面より後退した位置に配置され、外部部材によってプリズム体27等が傷付かないようにされている。
【0036】
油量検知センサ520は、図5、図6に示すように、本体1内の給油タンク収納部の室壁を形成するタンクガイド11に、給油タンク6側のプリズム体27の近傍にこれと対向して配設されている。すなわち、給油タンク6の本体装着状態において、給油タンク6側の複数段のプリズム体27とそれぞれ対向するタンクガイド11の壁面には開口521が形成され、この各開口521の裏側に箱体522が溶接固定され、この箱体522の内部に夫々油量検知センサ520が収容されている。
【0037】
各油量検知センサ520は、プリズム体27に光を照射する発光素子52と、プリズム体27からの反射光を受光する受光素子53と、発光素子52及び受光素子53が実装されたプリント基板54と、このプリント基板54を収納するケース55とを備え、ケース55は箱体522に固定されている。
【0038】
ケース55は、直方体状に形成されると共に、そのプリズム体対向面に2つの丸穴57が隔壁58を挟んで横方向に間隔をおいて形成され、この2つの丸穴57に発光素子52及び受光素子53が嵌めこまれ、また、プリント基板54の周縁はケース55の周縁に形成された保持用凹部56に係合保持されている。
【0039】
また、発光素子52及び受光素子53は、水平方向に並んで1組となり、プリズム体27と対向するようになっているが、ケース55の隔壁58は、発光素子52からの光線が受光素子53に直接入射することを防止している。
【0040】
ここで、本実施形態では、給油タンク6の複数段のプリズム体27に対向する位置に油量検知センサ520が配設され、給油タンクの燃料の変化を全体的に検知して表示する方法で、下側の油量検知センサ520は、給油タンク6の燃料の残量が少ないことを使用者に知らせるために用いられ、上方側の複数段の油量検知センサ520は、給油タンク6内の油量を適格に検知し、電磁ポンプ13の吐出量を補正するために用いられる。すなわち、給油タンク6内の油量(液面の高さ)によって揚程圧が変化し、電磁ポンプ13の吐出量が変動するので、油量検知センサによって液面の高さを検知して、電磁ポンプ13の吐出量を補正制御するようにすれば、安定した燃焼状態が得られる。
【0041】
また、給油タンク6の複数のプリズム体27に対向する位置に、発光素子52と受光素子53を左右水平方向に配設したことにより、給油タンク6の上下の位置ずれは発生しないが、給油タンク6と本体収納部の周囲の隙間は、給油タンク6の本体収納時に僅かの寸法が必要であり、そのため、若干の位置ズレが生じる。しかし、給油タンク6の複数のプリズム体27に対向する位置に、発光素子52と受光素子53を左右の水平方向に配設したことで位置ズレに伴う問題を解消することができる。
【0042】
油量検知センサ520を駆動制御する制御部530は、図19に示すように、CPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータから構成されており、その出力側にトランジスタからなるスイッチング素子531と発光素子52とが接続されて、発光素子52のON・OFFを制御できるようになっている。
【0043】
発光素子52は、スイッチング素子(npn形トランジスタ)531のコレクタ側に接続され、また、受光素子53は、分圧可変抵抗532に直列接続され、その接続中間点が制御部530の入力側に接続されている。
【0044】
制御部530では、油量検知センサ520の駆動制御時に、発光素子52を一時的に停止して、その間に受光素子53から入力される光量信号を外乱光と判断して、受光素子53からの光量信号を補正するようにしている。
【0045】
また、制御部530は、運転初期、燃焼中の一定時間毎、および消火後の一定時間の全ての時期に油量検知センサ520を駆動制御する。このとき、複数段の油量検知センサ520を同時に駆動制御する。また、制御部530は、油量検知センサ520を駆動制御する一定時間のうち、前半分時期において発光素子52の駆動を停止制御する。
【0046】
さらに、制御部530は、運転初期に、油量検知センサ520の受発光素子52,53を駆動制御し、受光素子53で受け取った光量が予め設定した値以下のときに運転を停止する。
【0047】
なお、プリズム体27の逆山形状凹部27aの底部(谷部)に、図5に示すように、最小Rが形成されている場合、プリズム体と前記反射板との間に燃料がないときでも、発光素子52からの光線の一部がプリズム体27の谷部中央を透過して反射板28に反射された後、受光素子53側に入光するので、給油タンクが本体に装着されていない場合と、給油タンクが本体に装着されているが、燃料がない場合と、さらには給油タンク内に燃料がある場合の3態様により、受光素子53から制御部530に入力される光量信号に差が生じてくる。
【0048】
そこで、制御部530では、タンク装着の有無を検出する電圧値と、それよりも高い、油量有無検知用の電圧値とを予め設定・記憶しておき、受光素子53から送られてくる光量の差を利用して、給油タンク6の本体装着の有無と油量とを判定することができる。
【0049】
(接続手段の構成)
給油タンク6の側面には、図9に示すように、本体装着時に燃焼部側の送油経路及び戻り油経路と接続する送油ジョイント9及び戻り油ジョイント21が配置され、給油タンク6にゴム製パッキン31を介して固定されている。
【0050】
これら送油ジョイント9及び戻り油ジョイント21には、図10及び図13に示すように、給油タンクを本体から取り出したときに閉弁し、給油タンク6を本体に装着したときに開弁するスピンドル方式の弁機構32、33が設けられている。また、図10に示すように、送油ジョイント9には給油タンク6内の燃料をタンク底部から吸い上げて電磁ポンプ13に送るための吸上げ管34が接続されている。
【0051】
送油ジョイント9は、有底円筒状のジョイント本体39と、その頭部開口をシールパッキン40を介して閉塞するシールナット41と、ジョイント本体39に内蔵された弁機構32と、ジョイント本体39の側方から給油タンク側に連通する連通部39aとを備えている。
【0052】
ジョイント本体39の底部には、弁機構32の弁棒を突出させる連通穴44が形成され、その連通穴周囲の突起部39bにシールパッキン48が密着されている。なお、ジョイント本体39の材料は金属でなく樹脂製でも構わない。
【0053】
弁機構32は、弁体36、Oリングパッキン37、及びスプリング38から構成されている。弁体36は、略逆円錐状の弁部36aから下方に弁棒36bが突出され、また、弁部36aの上面からスプリング支持棒36cが突出されている。Oリングパッキン37は、弁部下面のテーパ面に密着されており、ジョイント本体39のテーパ状底部に離着座自在とされている。スプリング38は、弁部36aの上面とシールナット41の下面との間に介在されて、弁体36を着座方向に付勢するようになっている。
【0054】
連通部39aには、タンク壁面に取り付けるためのフランジ39cが形成され、内部には、ジョイント本体39の弁内部とタンク内とを連通する連通路46が形成されている。
【0055】
シールナット41は、頭は六角形をし、側面は螺子加工され、シール用のパーッキン40が配設されている。
【0056】
給油タンク6から燃料を吸い上げるための吸上げ管37は、図10に示すように、給油タンク6の取っ手23と反対側の底面近くまで達し、その先端には吸込口150があり、水や塵を通さないフィルター151が内接されている。この吸込口150は吸上げ管37の先端の底面部以外に、その側面部に設けても構わない。
【0057】
戻り油ジョイント21は、図13に示すように、略円筒状のジョイント本体39と、ジョイント本体39の頭部開口をシールパッキン40を介して螺合されたシールナット46と、ジョイント本体39に内蔵された弁機構33及び空気弁機構49と、ジョイント本体39の側方から給油タンク側に連通する連通部39aとを備えている。
【0058】
ジョイント本体39は、中間部より下側に弁機構33が内蔵され、中間部よりも上側に空気弁機構49が内蔵されている。そして、ジョイント本体39の底部には、弁機構32の弁棒を突出させる連通穴45が形成され、その連通穴周囲の突起部39bにシールパッキン48が嵌合密着されている。なお、ジョイント本体39の材料は金属でなく樹脂製でも構わない。
【0059】
弁機構33は、送油ジョイント9の弁機構と同様に、弁体36、Oリングパッキン37、及びスプリング38から構成されている。弁体36は、略逆円錐状の弁部36aから下方に弁棒36bが突出され、また、弁部36aの上面からスプリング支持棒36cが突出され、その上端が中間部の空気弁側連通路49aまで達している。Oリングパッキン37は、弁部下面のテーパ面に密着されており、ジョイント本体39のテーパ状底部に離着座自在とされている。スプリング38は、弁部36aの上面とジョイント本体39の中間部39dの下面との間に介在されて、弁体36を着座方向に付勢するようになっている。
【0060】
連通部39aには、タンク壁面に取り付けるためのフランジ39cが形成され、内部には、ジョイント本体39の内部と給油タンク6内とを連通し、気化器12からの戻り燃料を給油タンク6に戻すための戻し通路47が形成されている。
【0061】
シールナット46は、六角形状の頭部を有し、側面は螺子加工され、シール用のパッキン40が配設され、ジョイント本体39の空気弁室を閉塞すると共に、空気弁室に空気を取り入れる空気穴46aが形成されている。
【0062】
この空気室に内蔵された空気弁機構49は、弁機構33側の弁室と連通する連通路49aを開閉する弁体42と、この弁体42を閉弁方向に付勢するスプリング43と、弁体とジョイント本体との閉止面に嵌着されたOリング50とから構成され、弁体42は弁機構33の支持棒36cの上動により上方へ押されて開弁するようになっており、これにより、空気穴46aから連通路49a、戻り通路47を通って給油タンク6の内部と外部とが連通してタンク内の圧力を大気圧に調整するようになっている。
【0063】
上記給油タンク6側の送油ジョイント9及び戻り油ジョイント21に対応して、本体側のタンクガイド11には、給油タンク6の本体装着状態で、送油ジョイント9の下方側に送油ジョイント受け10が配設され、戻り油ジョイント21の下方側には戻り油ジョイント受け22が配設され、これら送油ジョイント受け10と戻り油ジョイント受け22とを一体的に固定されている。また、送油ジョイント受け10には、給油タンク6からの燃料を電磁ポンプ13に送る送油経路の燃料の供給を空気を取り入れることで遮断する空気弁20が設けられている。
【0064】
送油ジョイント受け10は、図12に示すように、受け本体60と、その上面に開口し送油ジョイント9の下端小径突出筒39bを介入可能とする断面円形の凹状受け部61と、この受け本体60の下部に配置され、受け本体60の中間に形成された弁孔62aから弁体62bの頭部62cが受け部61側に突出する弁機構62とを備え、弁機構62の弁体頭部が送油ジョイント9の弁機構32の弁体36との接圧・離間によって弁孔62aが開閉して送油経路を開閉できるようになっている。
【0065】
その構造を詳述すると、受け本体60は、円柱状に形成され、その上面開口に凹状の受け部61が形成され、下部には弁機構62の弁室62dが形成され、弁室62dの底部には、電磁ポンプ13に連通する接続口60aが形成され、弁室62dの側部には、空気弁20に連通する連通路60bが形成されている。
【0066】
凹状の受け部61には、その上端に送油ジョイント9の小径突出筒39bの周囲と密接可能な環状のシール面61aが形成され、底面には弁受け63が嵌着されている。弁受け63は、弁機構62の弁体62bから弁孔62aを貫通して受け部61側に伸びる作動棒62eの貫通孔と、その周囲において燃料が流れる格子状の通路とが形成されている。
【0067】
弁機構62は、弁室62dの弁孔側のテーパー状弁座に離着座自在な弁体62bと、弁体62bを閉弁方向に付勢するスプリング62fと、弁体62bの閉止面に嵌着されたOリング62gとを備えている。
【0068】
弁体62bは、略円錐状に形成され、その上端に作動棒62eが延設されて弁孔62aを通り受け部61側に突出され、上端に傘状の頭部62cが形成されている。スプリング62fは、弁体62bの頭部62cと弁受け63との間に介在され、弁体62bを閉弁方向となる上方に付勢するようになっている。Oリング62gは弁体62bの円錐面に嵌着されている。
【0069】
空気弁20は、給油タンク6から電磁ポンプ13までの送油経路の燃料を遮断する空気を送油経路に取り入れるために設けられたものであり、弁本体の空気取り入れ通路に配置された弁子20aと、弁本体の外周部に配置されその励磁により弁子20aを通路60bの閉弁方向に移動させる電磁コイル20bと、弁子20aを開弁方向に付勢するスプリング20cとを備えている。
【0070】
空気弁20の動作は、運転中は空気弁20が閉弁状態であり、また、停止中は開放状態となって送油経路300の燃料を遮断する空気を取り入れる役割をする。また、空気弁20は、気化器12の空焼きクリーニング時には開放状態として空気を吸い込み、電磁ポンプ13を駆動させて気化器12に空気を送る役目もしている。
【0071】
一方、戻り油ジョイント受け22は、図14に示すように、空気弁20が存在しない点を除いて送油ジョイント受け10と基本的に同様な構造となっている。従って、その構造を簡単に説明すると、戻り油ジョイント受け22は、図14に示すように、受け本体65の上面に形成された凹状受け部66と、この受け部66に配され戻り油ジョイント21の弁機構33の弁体32との接圧・離間によって開閉する弁機構67とを備えている。
【0072】
受け本体65は、円柱状に形成され、その上面開口側に凹状受け部66が、また、下部に弁機構67の弁室67dが形成され、受け本体66の中間部には、下部弁室67dと受け部66とを連通する弁孔67aが形成されている。弁室67dの底面には、気化器側の戻り油経路と連通する接続口65aが形成されている。
【0073】
凹状の受け部66の上端には戻り油ジョイント21を受ける環状のシール面66aが形成され、受け部66の底面には、弁機構67の弁体67bの作動棒67eを貫通する貫通孔とその周囲の燃料流通用の格子状通路とを有する弁受け68が嵌着されている。
【0074】
弁機構67は、弁室67dの弁座に離着座自在で上端が弁孔67aを通り受け部66側に突出する弁体67bと、この弁体67bを閉弁方向に付勢するスプリング67fと、弁体67bの閉止面に嵌着されたOリング67gとを備えている。
【0075】
弁体67bは、略円錐状に形成され、その上端に作動棒67eが延設されて弁孔67aを通り受け部66側に突出され、上端に傘状の頭部67cが形成されている。スプリング67fは、弁体67bの頭部67cと弁受け68との間に介在され、弁体67bを閉弁方向となる上方に付勢するようになっている。Oリング67gは弁体67bの円錐面に嵌着されている。
【0076】
上記給油タンク6及び接続手段9,10及び21,22の構成においては、本体1のタンク収容室1aに給油タンク6を上方からセットすると、接続手段の送油ジョイント9と戻り油ジョイント21が、送油ジョイント受け10及び戻り油ジョイント受け22の所定の位置に装着され、各ジョイント本体の小径突出部の外側にあるOリング48が送油ジョイント受け10のシール面61aと戻り油ジョイント受け22のシール面66aでシールされて密閉状態になる。同時に、各ジョイントの弁機構32,33とその受け側弁機構62、67の弁体同士が互いに押圧することで開弁状態となる。
【0077】
さらに、戻り油ジョイント21側では、弁体36の開弁により、弁体36が上方へ移動して、その上側の押棒36cが空気弁機構49の弁孔49aから上方へ移動して弁子42を上方に押し上げるので弁孔49aが開弁する。そのため、タンク内から連通路47を通して弁孔49aから空気孔46aを通る連通路が形成され、タンク内圧をタンク外圧と等しくし、タンク内の温度上昇に伴う燃料漏れを防止することができる。
【0078】
(給油キャップの構成)
給油キャップ24は、図15に示すように、給油タンク6側で外側に螺子加工された給油口金152に嵌合する天蓋付きの円筒形のものであって、給油口金152にゴム製パッキン154を介して螺子嵌合されている。キャップ24とゴム製パッキン154には給油タンク6の負圧状態をなくすために約1.5mm以下の穴155,156が形成されている。
【0079】
(気化器、バーナ、ドレンタンク、冷却フィンの構成)
気化器12は、図16に示すように、燃料を加熱して気化する気化素子81と、気化素子81で気体になった燃料ガスを噴出するノズル82と、ノズル82の穴を開閉するニードル83と、ニードル83を移動させる電気を利用したソレノイドバルブ84と、気化素子81に燃料を供給する燃料入口85と、運転停止のときに気化器12内部の燃料ガスを送り出す戻り口86と、バーナの燃焼熱を回収する熱回収部87とから構成されている。
【0080】
気化素子81は、セラミックの細かい粒子を円筒状に焼結したもので、燃料を気化した際に発生するタール分は気化素子81の表面から内部の向かって堆積される。気化器12の燃料入り口85は二重構造になっていて外側にステンレスパイプ88を配し、気化器12に入ってくる燃料の温度上昇を抑えるために気化器12からの熱伝導を低下させ、ステンレスパイプ88に伝わる熱伝導を更に抑制するために、内側の銅パイプ89より径を大きくし、銅パイプ89の先端は気化器12より外側の位置までとなっている。
【0081】
ソレノイドバルブ84は、電磁コイル90と、可動片91と、吸着片92と、押圧用スプリング93とから構成されている。ソレノイドバルブ84は、電磁コイル90に通電・非通電されると、可動片91が吸着片92に吸着・離脱して、可動片91に装着されているニードル83が移動して、気化器12のノズル82の穴部を開・閉口する。
【0082】
バーナ14は、気化器12で気化した燃焼ガスと一次燃焼空気とを混合する混合管94と、混合された燃焼ガスを燃焼させる炎口95とから構成されている。給油タンク6の燃料を気化器12に送る電磁ポンプ13は、電磁ポンプ13の吸込み側を下方に、吐出側を上方にして配設した送油ポンプである。
【0083】
ドレンタンク18は、図17に示すように、気化器12からの燃料ガスの戻りを一時的に溜める容器で、運転開始時、若しくは停止時、室温制御における電磁ポンプ13が停止した時に、気化器12のノズル82の閉塞によって気化器12内に残留している未燃焼ガスを給油タンク6に戻す際に、一時的に溜める密閉状態の容器96である。
【0084】
気化器12とドレンタンク18をつなぐ経路の途中に冷却フイン19には、図18に示すように、戻り油経路を形成するパイプ300の周囲に薄いフィン19aを複数枚配設したもので、気化器12から戻ってくる未燃焼ガスの熱を放熱する役割を担っている。
【0085】
(石油ファンヒータの動作)
次に、上記構成の石油ファンヒータの動作を説明する。空になった給油タンク6を本体1の蓋7を開けて、給油タンク6の取っ手23を持って取り出し、取っ手23を上側にした状態で給油キャップ24を緩めて外し、給油タンク6の給油田26から燃料を給油する。
【0086】
給油を完了したら本体1に燃料を入れた給油タンク6を本体1の蓋7を開けて、本体の所定の位置にセットすると、図9に示すように、給油タンク6側の送油ジョイント9及び戻り油ジョイント21と燃焼部側のこれらのジョイント受け10、22とが連結される。このとき、送油ジョイント9と戻り油ジョイント21の弁機構32,33の弁体36が、ジョイント受け10,22側の弁体62b、67bの作動棒62e、67eと接触して押えられ、ジョイント受け10,22側の弁孔62a、67aが開弁される。
【0087】
さらに、給油タンク6が本体1に挿入されると、ジョイント受け側の作動棒62e、67eの頭部62c,67cが弁受け63、68で底当たり状態となるため、送油ジョイント9と戻り油ジョイント21の弁機構32,33の弁体36が上方に移動し、スプリング38の付勢力に抗して弁体36の閉止面のOリング37とジョイント本体39の閉止面とに隙間が生じ、この隙間より燃料が電磁ポンプ13側に流れる送油経路とドレンタンク18から給油タンク6への戻り油経路とが形成される。
【0088】
また、戻り油ジョイント21においては、弁体36と連通している空気弁機構49は、給油タンク6が本体にセットされると、弁機構33の弁体36が上動することにより空気弁機構49の弁体42が上動し、シールナット46の穴46aから空気を取り入れるようになり開放状態になる。
【0089】
石油ファンヒークの運転スイッチ(図示せず)を操作して電源をONにすると、気化器12に取り付けられた気化器ヒータ(図示せず)により、気化器12が加熱される。このとき、気化器サーミスタ(図示せず)により前記気化器12の温度を検出しており、所定温度まで気化器12が加熱されると、電磁ポンプ13が駆動して給油タンク6内の液体燃料を吸上げ管34を介して吸み上げ、これを送油ジョイント9、送油ジョイント受け10を経由して気化器12に送る。
【0090】
加熱された気化器12により液体燃料はガス化し、バーナ14の炎口95から吹き出され、該炎口95において点火されて燃焼室内で燃焼する。このとき、室温サーミスタにより検知した室温と、操作部から設定した設定温度との差に基づき、制御装置が電磁ポンプ13の駆動を制御して気化器12へ送る液体燃料の量を変化させることにより、燃焼による発熱量を適切に調節する。
【0091】
燃焼が開始し、フレームセンサが予め設定した電流値以上の炎電流を検出すると、ファンモータに通電されて送風ファンが回転し室内の空気を吸い込む。なお、その回転速度は前記制御装置によって制御される。
【0092】
吸い込まれた室内の空気は、燃焼室15内で、得られる幅射熱を奪い、燃焼ガスとともに温風として吹出し口5より本体1の外部(室内)へ吹き出し、室内温度が上昇して温度を制御する。
【0093】
ドレンタンク18内の未燃焼ガスは、送られてきたときには気体で存在しているが、時間が経過すると温度が下がり気体から液体に変わって溜められる。運転を停止したり、室温制御で燃焼がOFF状態になったときに、ソレノイドバルブ84の通電がOFFし、ソレノイドバルブ84の可動片91が吸着片92より開放され、吸着片92に装着されているニードル83が気化器12のノズル82の穴部を塞ぐと、気化器12の内部に残留している未燃焼ガスは、ソレノイドバルブ84の本体とニードル83との閉止面の隙間を通過して、送油パイプを経由してドレンタンク18に送られる。
【0094】
点火時には、気化器12内で燃料の温度を上げて液体から気体にして燃料ガスをノズル82から噴出までの1〜2分間ニードル83でノズル82を閉塞状態しているが、気化器12のノズル82の穴部が塞がれたことにより気化器12の内圧約0.2kg/cm2に上がり、その圧力が送油パイプを経由してドレンタンク18の内部にかかり、 ドレンタンク18の容器96内の液体になった燃料ガスの表面に圧力が加わり、油面を押し下げてドレンタンク18の内部に設けられているパイプ99の下端のラッパ状口から液体になった燃料ガスを給油タンク側に送り、この燃料を送油パイプを経由して戻り油ジョイント受け22の通路65aから給油ジョイント21の戻り通路47を経由して給油タンク6に送り込まれる。
【0095】
次に、燃焼状態での給油タンクの油量検知機構26の作用について説明する。給油タンク6が満量もしくはそれに近い状態にある場合、上側のプリズム体27も燃料に浸漬している。この状態で、上側の発光素子52から光線は、図7に示すように、プリズム体27を通過して、プリズム体27の背面にある背面板28の反射部28aで反射して戻り、受光素子53に入射される。
【0096】
受光素子53に入射された光線量によって、つまり光線量を電圧に変換して、制御部ヘ出力電圧を送り、予め設定した電圧値以上であると、給油タンクの検知点で燃料ありと判断して、ランプは消灯したままの状態を維持される。
【0097】
燃焼を続行し、給油タンク6内の油量が減少していくと、上側のプリズム体27が燃料から出る状態で、上側の発光素子52から光線は、図8に示すように、プリズム体27によって境界面で反射され、受光素子53には光線が入射しない。これによって、受光素子53に戻ってくる光線の量がほとんどなくなるため、その光量が電圧に変換されて制御部530に送られた場合、予め設定した電圧値以下となり、給油タンク6の検知点で燃料なしと判断して、ランプを点灯し、給油タンク6内の残油量の状態をランプで表示する。
【0098】
燃焼を更に続行していくと、給油タンク6内の油量が減少し、給油タンク6のに底面近くなると、下側のプリズム体27cが燃料から出る状態では、上側の発光素子52cから光線は、図8に示すように、プリズム体27cの境界面で反射され、受光素子53cには入射しない。これによって、受光素子53cに戻ってくる光量はほとんどなくなり、この光線量を電圧に変換して制御部530に入力された場合、予め設定した電圧値以下と判断して、給油タンクの検知点で燃料なしと判断して、使用者に給油タンク6の燃料補給を知らせるランプを点灯して表示する。
【0099】
この発光素子52および受光素子53の駆動制御は、図20に示すように、運転初期(運転スタート時の気化器予熱時)、燃焼中の一定時間毎や消火後の一定時間に電圧を印加して上述の動作を行う。
【0100】
この動作は、運転初期には運転スイッチをONした後、約2分間駆動し、燃焼中は3〜5分間隔で駆動し、停止後は約2分間駆動させて、給油タンク6の燃料状態を確認するシーケンス制御を行う。
【0101】
また、制御部530では、受発光素子52,53の各駆動時において、発光素子52から光線をおくり、反射して受光素子53に戻ってくる光線の量を読み込み、給油タンク6内の燃料の有無を判断しているが、外乱光の影響をなくすために、次式で補正した値で正確な油量検知を行うようにしている。
【0102】
A=B−C ……………(1)
すなわち、受発光素子52,53の上記の各動作時間において、1分間を1サイクルとして、その1サイクルの前半部分の約20秒間を発光素子52からの光線を停止して、図22に示すような受光素子53に戻ってくる光量を読み込んだ値(C)とし、1サイクルの後半の約40秒間を発光素子52から光線をおくり、反射して受光素子53に返ってくる光線の量を読み込んだ値(B)とし、この(B)の値から(C)の値を差し引くことにより、正規の光線の量(A)とする。
【0103】
このように補正することにより、何らかの外乱光が発光素子52と受光素子53とからなる油量検知センサ520に影響を及ばしても、上記の方法で補正することができるので、給油タンク6内の燃料の有無を正確に判断できる。
【0104】
なお、この油量検知機構26は給油タンク6の本体装着の有無を検知する手段としても使用ができる。つまり、運転スタート時に、給油タンク6が空状態で本体にセットされていれば、発光素子52からの光線の一部は、図23のように、プリズム体27の逆山形凹部の底部のR部を通過し、プリズム体27の背面にある背面板28の反射部28aで反射されて、プリズム体27を通って、光線は受光素子53に入射される。
【0105】
これによって、受光素子53が動作して電圧を上昇させ、制御部530には所定の電圧値が入力される。この電圧値が予め設定された装着検知電圧値以上であれば、給油タンク6が本体装着状態であることが確認できる。受光素子53に入光される光量が予め設定した装着検知電圧値よりも小さい場合は、給油タンク6が本体に装着されていないことを示すので、制御部530では、給油タンク6が本体に装着されていないことを報知することができる。
【0106】
なお、運転スタート時に給油タンク内の燃料がない場合、および給油タンクが本体に装着されていない場合は運転を停止する制御を行うことができる。また、このような運転停止制御は、プリズム体の逆山形凹部の底部(谷部)がR形状になっていない場合にも行うことができる。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、給油タンクからの燃料を直接燃焼部に送油する給油方式の油量検知機構において、受発光素子およびプリズム反射機能方式を用い、油量検知センサの駆動制御時に、発光素子を一時的に停止して、その間に受光素子から入力される光量信号を外乱光として、受光素子からの光量信号を補正するようにしているので、外乱光による影響をなくして油量検知精度を向上させることができる。
【0108】
また、プリズム体の逆山形凹部の谷部中央をR形状に形成して、プリズム体と前記反射板との間に燃料がないときでも、発光素子からの光線の一部がプリズム体の谷部中央を透過して反射板に反射された後、受光素子側に入光するように設定すれば、給油タンクが本体に装着されていない場合と、給油タンクが本体に装着されているが、燃料がない場合と、さらには給油タンク内に燃料がある場合の3態様により、受光素子から制御部に入力される光量信号に差が生じてくるので、これを利用して給油タンク内の油量の有無と給油タンクの本体装着の有無を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る石油ファンヒータの正面部分断面図
【図2】図1の液体燃料燃焼装置の概略図
【図3】図2の給油タンクの概略図
【図4】図2の給油タンクの油量検知機構のプリズム体の概略図
【図5】図4の給油タンクの油量検知機構のプリズム体と発光素子の概略構造図
【図6】図4の発光素子・受光素子の概略構造図
【図7】図4の給油タンクに燃料が有る場合の油量検知機構におけるプリズム体と受発光素子の光線の動きを示し、(a)はその側面図、(b)は平面図
【図8】図4の給油タンクに燃料がない場合の油量検知機構におけるプリズム体と受発光素子の光線の動きを示し、(a)はその側面図、(b)は平面図
【図9】図2の給油タンクにおける送油側及び戻り油側の接続手段を示す概略斜視図
【図10】図7の給油タンクの送油側ジョイントの概略図
【図11】図8の送油側ジョイントの構造図
【図12】図7の送油側ジョイント受け及び空気弁の構造図
【図13】図7の給油タンクにおける戻り油側ジョイントの構造図
【図14】図7の戻り油側ジョイント受けの構造図
【図15】図3の給油タンクの圧力弁付き給油キャップの構造図
【図16】図2のバーナと気化器の構造図
【図17】図2のヒートポンプの構造図
【図18】図2の冷却フィンの構造図
【図19】油量検知機構の受発光素子駆動制御回路図
【図20】同じく受発光素子の駆動タイミングチャート
【図21】図20の各駆動時における受発光素子の駆動タイミングチャート
【図22】油量検知機構における外乱光線の動きを示し、(a)はその側面図、(b)は平面図
【図23】図19の油量検知機構を用いた給油タンクの有無検知機能を説明するための光線の動きを示す図
【図24】従来の石油ファンヒータの一例を示す一部省略正面断面図
【図25】図23の石油ファンヒータの概略的な側面断面図
【図26】図23の燃料タンク内の油量検知機構の概略図
【符合の説明】
1 石油ファンヒータ本体
2 前板
3 天板
4 操作部
5 吹出し口
6 給油タンク
7 蓋
8 置き台
9 送油ジョイント
10 送油ジョイント受け
11 タンクガイド
12 気化器
13 電磁ポンプ
14 バーナ
15 燃焼室
16 仕切板
17 バーナボックス
18 ドレンタンク
19 冷却フィン
20 空気弁
21 戻り油ジョイント
22 戻り油ジョイント受け
23 取っ手
24 圧力弁付き給油キャップ
25 油量計
26 油量検知機構
27 プリズム体
37 吸上げ管
52 発光素子
53 受光素子
520 油量検知センサ
530 制御部
531 スイッチング素子
532 分圧可変抵抗

Claims (6)

  1. 本体内に取り外し自在の給油タンクと、給油タンクの燃料を気化器に送る電磁ポンプと、燃料を加熱して気化する気化部と、気化した燃料ガスを燃焼させる燃焼部とを備え、給油タンクの燃料を直接、燃焼部に送る液体燃料燃焼装置において、
    前記給油タンクの側面に配置されタンク内の液位を検知する透光性のプリズム体と、発光素子及び受光素子からなり、前記プリズム体に対向して本体側に配置された油量検知センサと、該油量検知センサの受発光素子を駆動制御し、前記発光素子から光線がプリズム体を介して反射されて受光素子に入光した光量信号により給油タンク内の油量を判断する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記油量検知センサの駆動制御時に、発光素子を一時的に停止して、その間に受光素子から入力される光量信号を外乱光と判断して、受光素子からの光量信号を補正するようにしたことを特徴とする液体燃料燃焼装置の油量検知機構。
  2. 前記制御部は、運転初期、燃焼中の一定時間毎、および消火後の一定時間のうち、一若しくは二又は全ての時期に油量検知センサを駆動制御するようにした請求項1記載の油量検知機構。
  3. 前記制御部は、前記油量検知センサを駆動制御する一定時間のうち、前半分時期において発光素子の駆動を停止制御する請求項1又は2記載の油量検知機構。
  4. 前記プリズム体が中央部よりも両側部が給油タンクの内部に突出する逆山形凹部を備え、その給油タンクの内部側に反射板が配置され、前記プリズム体と反射板との間に燃料があるときに発光素子からの光線をプリズム体を通して反射板で反射させて受光素子に入光するようにし、前記プリズム体と反射板との間に燃料がないときに、発光素子からの光線が受光素子に入光しないように設定され、
    前記制御部は、運転初期に、油量検知センサの受発光素子を駆動制御し、受光素子で受け取った光量が予め設定した値以下のときに運転を停止する請求項1、2又は3記載の油量検知機構。
  5. 前記プリズム体の逆山形凹部の谷部中央がR形状に形成されて、プリズム体と前記反射板との間に燃料がないときでも、発光素子からの光線の一部がプリズム体の谷部中央を透過して反射板に反射された後、受光素子側に入光するように設定され、
    前記制御部は、受光素子からの光量信号の差により、油量の有無および給油タンクの本体装着の有無を判定するようにした請求項1,2又は3記載の油量検知機構。
  6. 前記プリズム体及び油量検知センサが給油タンクの上下方向に間隔をおいて複数段配設され、前記制御部は、前記複数段の油量検知センサを駆動制御するようにした請求項1〜5のいずれかに記載の油量検知機構。
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