JP3681836B2 - 運動負荷装置の制御装置 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、生体に運動負荷を付与する運動負荷装置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エルゴメータ、トレッドミルなど、生体の運動に関連して機械的に作動させられることにより生体に負荷を与える運動負荷装置が知られている。運動療法などのために、そのような運動負荷装置を用いて生体に運動負荷を与えるに際しては、運動処方により決定された運動強度や心(脈)拍数を所定時間継続させることが行われていた。運動強度としては、たとえば運動負荷装置に対する目標仕事量すなわち目標ワット数およびその維持時間が決定され、心(脈)拍数としては、目標心(脈)拍数およびその維持時間が決定される。このような生体の運動においては、有酸素運動から無酸素運動へ切り換わるときの負荷が、運動の効率を高めるために最適な運動負荷として考えられており、上記運動処方ではそのような最適な運動負荷が生体に付与されるように目標値が決定される。
【0003】
このため、たとえば、特公平7−38885号に記載されているように、上記の目標値として、運動負荷装置の負荷が時間経過とともに増大させられる過程で発生する、生体情報の増加の折点を判定し、その折点における生体情報特に最高血圧値と脈拍数との積により表される労作強度PRP(Pressure Rate Product )を生体の筋持久力(無酸素性作業閾値に対応する持久力)として測定する筋持久力測定方法が提案されている。そして、運動負荷装置を用いて生体に運動負荷を付与するに際しては、上記のようにして測定された筋持久力を最適目標労作強度値として用い、その最適目標労作強度値に実際の労作強度値が一致するように運動負荷装置の負荷を制御して、それを所定の時間継続させることが考えられる。
【0004】
【発明が解決すべき課題】
しかしながら、上記従来の筋持久力測定装置において、筋持久力が決定されるに際しては、時間経過とともに運動負荷装置の負荷が増加させられるが、たとえばスポーツ選手のように心肺機能が高い生体では、労作強度値PRPの上昇が緩やかであるため、一般的な被験者に比較して、折点の発生までの時間が大幅に長くなるという不都合があった。また、これに対し、被験者の運動能力や体重に拘わらず所定の時間で折点を発生させるために、その被験者の運動能力や体重に応じて上記運動負荷装置の負荷の上昇速度を10〜20W/分程度の範囲で設定することが考えらえるが、このような場合には、設定操作が煩雑であるばかりか、設定に熟練を必要とする欠点があった。さらに、折点を確実に判定するために、その折点通過後の所定期間においても運動負荷装置の負荷が増加させられるとき、労作強度値PRPの増加速度が一層高くなるように運動負荷装置の負荷が増大させられるので、被験者の負担が過大となる欠点があった。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、最適目標労作強度値の決定に際し、生体の心肺機能に拘わらず速やかに且つ被験者の運動能力などに関連した煩雑な設定操作を要することなく決定でき、しかも被験者の負担が低くなる運動負荷装置の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の要旨とするところは、生体の運動に関連して機械的に作動させられる運動負荷装置において、生体の最適負荷を決定し且つ生体の運動期間においてその最適負荷が付与されるように運動負荷装置の負荷を調節する制御装置であって、(a) 前記生体の血圧値および脈拍数の積である労作強度値を算出する労作強度値算出手段と、(b) その労作強度値算出手段により算出される実際の労作強度が目標労作強度値と一致するように前記運動負荷装置の負荷を調節する運動負荷調節手段と、(c) 前記生体の運動期間の初期区間における目標労作強度として、所定の速度で上昇する増加目標労作強度値を発生させる増加目標労作強度値発生手段と、(d) その増加目標労作強度値発生手段による増加目標労作強度値の増加に伴う、前記運動負荷装置の負荷の上昇の折点に基づいて最適目標労作強度値を決定する最適目標労作強度値決定手段とを、含むことにある。
【0007】
【発明の効果】
このようにすれば、増加目標労作強度値発生手段により、生体の運動期間の初期区間における目標労作強度として、所定の速度で上昇する増加目標労作強度値が発生させられると、運動負荷調節手段により、労作強度値算出手段により算出される実際の労作強度が上記増加目標労作強度値と一致するように前記運動負荷装置の負荷が調節されるので、実際の労作強度が増加目標労作強度値に追従して所定の速度で上昇させられる。このような実際の労作強度の上昇過程において、最適目標労作強度値決定手段により、その実際の労作強度の増加に伴う、前記運動負荷装置の負荷の上昇の折点に基づいて最適目標労作強度値が決定される。したがって、本発明によれば、実際の労作強度が増加目標労作強度値に追従して所定の速度で上昇させられるので、被験者の心肺機能に拘わらず速やかに折点を発生させることができ、且つ、被験者の運動能力などに関連した煩雑な設定操作を必要としないので、最適目標労作強度値を速やかにかつ容易に決定できる。しかも、折点の通過後においては、実際の労作強度が増加目標労作強度値に追従して所定の速度で上昇させられる一方で、運動負荷装置の負荷の増加がそれまでよりも抑制されるので、最適目標労作強度値の決定のための被験者の負担が低くなる。
【0008】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記運動負荷調節手段は、前記最適目標労作強度値決定手段により最適目標労作強度値が決定されると、その最適目標労作強度値を前記増加目標労作強度値に替えて用いるものである。このようにすれば、最適目標労作強度値決定手段により最適目標労作強度値が決定されると、運動負荷調節手段は、その最適目標労作強度値を前記増加目標労作強度値に替えて用い、実際の労作強度がその最適目標労作強度値と一致するように前記運動負荷装置の負荷を調節する。このため、生体の運動の実行毎に、その初期において最適目標労作強度が決定された後、直ちに、その日の体調に適合した最適目標労作強度値となる運動すなわち無酸素運動の初期の強度或いは有酸素運動の最大強度で生体が運動させられる利点がある。
【0009】
また、好適には、前記増加目標労作強度値発生手段による増加目標労作強度値の増加に伴う、前記運動負荷装置の負荷の上昇の折点を判定する折点判定手段を含み、前記最適目標労作強度値決定手段は、予め設定された補正値をその折点に対応する労作強度値から差し引くことにより、その折点に対応する労作強度値よりも低い最適目標労作強度値を決定するものである。上記予め設定された補正値は、予め設定された一定値であってもよいが、好適には、予め決定された関係から生体の年齢、性別、運動能力などに基づいて決定された値である。このようにすれば、最適目標労作強度値が労作強度値の増加の折点に対応する値よりも低い値に設定されるので、上記折点に対応する値を最適目標労作強度値とする場合に比較して、生体の反応の遅れにより最適目標労作強度値が実際値より高くなることが補償される利点がある。
【0010】
また、好適には、前記増加目標労作強度値発生手段による増加目標労作強度値の増加に伴う、前記運動負荷装置の負荷の上昇の折点を判定する折点判定手段を含み、前記最適目標労作強度値決定手段は、前記生体に運動負荷が付与されてから生体の血圧値或いは脈拍数が変化するまでの遅れ時間に対応する値をその折点に対応する労作強度値から差し引くことにより、その折点に対応する労作強度値よりも低い最適目標労作強度値を決定するものである。上記遅れ時間に対応する値は、好適には、前記初期負荷上昇手段により生体に初期負荷が付与されてからその生体の血圧値或いは脈拍数が変化するまでの実際の遅れ時間に基づいて決定される。このようにすれば、最適目標労作強度値が労作強度値の増加の折点に対応する値よりも低い値に設定されるので、上記折点に対応する値を最適目標労作強度値とする場合に比較して、生体の反応の遅れにより最適目標労作強度値が実際値より高くなることが補償され、最適な目標労作強度値が決定される。
【0011】
また、好適には、前記運動負荷装置の制御装置には、前記生体に運動負荷が付与されてからの経過時間が予め設定された判断基準時間に到達したことに基づいてその生体に対する運動負荷の付与の終了を判定する運動負荷終了判定手段と、その運動負荷終了判定手段により前記生体に対する運動負荷の付与の終了が判定されると、その生体に対する運動負荷を予め設定された軽減手順で軽減する運動負荷終了処理手段とが含まれる。このようにすれば、運動負荷終了判定手段により、生体に対する運動負荷の付与が終了したことが判定されると、運動負荷終了処理手段により、その生体に対する運動負荷が予め設定された軽減手順で自動的に軽減されるので、クーリングダウンの不足に起因する不都合が生体に発生することが解消される。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明が適用された運動負荷装置の制御装置の構成を説明する図であり、運動負荷装置として機能するよく知られたエルゴメータ6と、連続血圧測定装置8とを備えている。
【0013】
上記連続血圧測定装置8は、ゴム製袋を布製帯状袋内に有してたとえば患者の上腕部12に巻回されるカフ10と、このカフ10に配管20を介してそれぞれ接続された圧力センサ14、切換弁16、および空気ポンプ18とを備えている。この切換弁16は、カフ10内への圧力の供給を許容する圧力供給状態、カフ10内を徐々に排圧する徐速排圧状態、およびカフ10内を急速に排圧する急速排圧状態の3つの状態に切り換えられるように構成されている。
【0014】
圧力センサ14は、カフ10内の圧力を検出してその圧力を表す圧力信号SPを静圧弁別回路22および脈波弁別回路24にそれぞれ供給する。静圧弁別回路22はローパスフィルタを備え、圧力信号SPに含まれる定常的な圧力すなわちカフ圧を表すカフ圧信号SKを弁別してそのカフ圧信号SKをA/D変換器26を介して電子制御装置28へ供給する。
【0015】
上記脈波弁別回路24はバンドパスフィルタを備え、圧力信号SPの振動成分である脈波信号SM1 を周波数的に弁別してその脈波信号SM1 をA/D変換器29を介して電子制御装置28へ供給する。この脈波信号SM1 が表すカフ脈波は、患者の心拍に同期して図示しない上腕動脈から発生してカフ10に伝達される圧力振動波である。
【0016】
上記電子制御装置28は、CPU30,ROM32,RAM34,および図示しないI/Oポート等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されており、CPU30は、ROM32に予め記憶されたプログラムに従ってRAM34の記憶機能を利用しつつ信号処理を実行することにより、I/Oポートから駆動信号を出力して切換弁16および空気ポンプ18を制御し、表示器36の表示内容を制御する。
【0017】
圧脈波センサ38は、図2に詳しく示すように、前記カフ10が装着された患者の上腕部12の動脈下流側の部位、たとえば手首において、容器状を成すハウジング44の開口端が表皮40に対向する状態で装着バンド42により手首に着脱可能に取り付けられるようになっている。圧脈波センサ38では、ハウジング44の内部には、ダイヤフラム46に固定された押圧部材50が相対移動可能かつハウジング44の開口端からの突出し可能に設けられており、これらハウジング44およびダイヤフラム46等によって圧力室45が形成されている。この圧力室45内には、空気ポンプ56から調圧弁58を経て圧力エアが供給されるようになっており、これにより、押圧部材50は圧力室45内の圧力に応じた押圧力PHDで表皮40の直下の撓骨動脈48に向かってに押圧される。
【0018】
上記押圧部材50は、たとえば、単結晶シリコン等から成る半導体チップの平坦な押圧面51に多数の半導体感圧素子(図示せず)が撓骨動脈48と直交する方向にたとえば0.2mm程度の間隔で配列されて構成されており、手首の表皮40の直下の撓骨動脈48に向かって押圧されることにより、撓骨動脈48から表皮40を介して伝達される圧力振動波すなわち圧脈波を1拍毎に検出し、その圧脈波を表す圧脈波信号SM2 をA/D変換器52を介して電子制御装置28へ供給する。
【0019】
また、前記電子制御装置28のCPU30は、ROM32に予め記憶されたプログラムに従って、押圧力調節装置54の空気ポンプ56および調圧弁58へ駆動信号を出力し、圧力室45内の圧力すなわち押圧部材50の表皮に対する押圧力を、撓骨動脈48の管壁の一部が平坦となる最適押圧値PHDP を決定し且つその値を保持するように調節する。すなわち、生体の連続血圧測定に際しては、圧力室45内の圧力変化過程で逐次得られる圧脈波に基づいて押圧部材50の最適押圧力PHDP が決定され、押圧部材50の最適押圧力PHDP を維持するように調圧弁58が制御される。
【0020】
設定器60は、たとえばキーボードを含むものであり、手動操作によって入力された補正値、運動期間などの設定値を電子制御装置28へ出力する。また、時計回路62は、圧脈波、血圧値などの検出時刻を記録するため、或いは運動期間開始時の時刻を記録し且つその運動期間の終了を判定するために現在時刻を電子制御装置28へ出力するものである。
【0021】
エルゴメータ6は、生体の運動に関連して駆動される運動機構すなわち運動負荷装置であって、生体により回転駆動されるペダル64と、そのペダル64とチェーン66を介して作動的に連結された電磁ブレーキ68とを備えている。この電磁ブレーキ68は、たとえば回転円板に発生させる渦電流の大きさを調節することによって回転抵抗を制御したり、或いは回転コイルに誘導される発電電流の大きさを調節することによって回転抵抗を制御したりする。この電磁ブレーキ68は、上記運動機構の作動状態を変化させることにより、運動中の生体に荷せられる負荷を変化させる運動負荷調節手段として機能している。
【0022】
図3は、上記運動負荷装置を制御する電子制御装置28の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図において、カフ圧制御手段70は、たとえば図4に示す圧脈波血圧対応関係の決定のために、連続血圧測定に先立って、すなわち上記エルゴメータ6の使用に先立って起動させられる基準血圧測定手段72の測定期間において、カフ10の圧迫圧力をよく知られた測定手順に従って変化させる。たとえば、カフ圧制御手段70は、生体の最高血圧よりも高い180mmHg程度に予め設定された昇圧目標値までカフ10の圧迫圧力を急速昇圧させた後、血圧決定アルゴリズムが実行される測定区間において3mmHg/sec程度の速度で緩やかに降圧させ、血圧測定が完了するとカフ10の圧迫圧力を解放させる。
【0023】
基準血圧測定手段72は、運動負荷調節手段84による運動負荷制御に先立つ測定区間において、カフ10の圧迫圧力が緩やかに降圧させられる過程でカフ10の圧力振動として発生したカフ脈波の大きさの変化に基づいて、よく知られたオシロメトリック法により生体の最高血圧値BPSYS 、平均血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIA をそれぞれ測定し、表示器36に表示させる。
【0024】
圧脈波血圧対応関係決定手段74は、エルゴメータ6による生体の運動すなわち運動負荷調節手段84による運動負荷制御に先立って、基準血圧測定手段72により血圧値が測定されると、圧脈波センサ38により検出された圧脈波の大きさPM の下ピーク値PMminおよび上ピーク値PMmaxと、その基準血圧測定手段72により測定された血圧値BP(最高血圧値BPSYS 、最低血圧値BPDIA )との間の圧脈波血圧対応関係を、所定の生体について予め決定する。この対応関係は、たとえば図4に示すものであり、EBP=α・PM +βなる式により示される。但し、αは傾きを示す定数、βは切片を示す定数、EBPは連続的に決定される推定血圧値である。
【0025】
推定血圧値決定手段76は、上記圧脈波血圧対応関係決定手段74により決定された対応関係EBP=f(PM )から、圧脈波センサ38により逐次検出される圧脈波の大きさPM に基づいて、推定血圧値EBP(最高血圧値EBPSYS 、最低血圧値EBPDIA )を逐次決定し、その決定した推定血圧値EBPを表示器36に連続的にトレンド表示させる。上記カフ圧制御手段70、基準血圧測定手段72、圧脈波センサ38、圧脈波血圧対応関係決定手段74、推定血圧値決定手段76が、生体の血圧値を非浸襲で脈拍に同期して連続的に測定する連続血圧測定手段78として機能している。
【0026】
脈拍数算出手段80は、たとえば圧脈波センサ38から出力される圧脈波の周期に基づいて、生体の脈拍数PRをその脈拍周期に同期して連続的に算出する。労作強度値算出手段82は、その脈拍数算出手段80により算出された脈拍数PRと前記連続血圧測定手段78により測定された推定血圧値EBP(たとえばEBPSYS )との積である労作強度値PRP(=PR×EBPSYS :Presure Rate Product)を、脈拍周期に同期して逐次算出する。
【0027】
運動負荷調節手段84は、エルゴメータ6を用いた生体の運動期間において、目標労作強度値決定手段86により決定された目標労作強度値PRPM に実際の労作強度PRPが追従するように、すなわち偏差(PRPM −PRP)が解消されるように、フィードバック制御により前記エルゴメータ6の負荷を調節する。図5の直線は上記目標労作強度値決定手段86により決定された目標労作強度値PRPM を示し、1点鎖線はフィードバック制御により追従させられる実際の労作強度PRPを示している。
【0028】
上記目標労作強度値決定手段86は、生体の運動開始初期すなわち最適目標労作強度値決定期間において増加する増加目標労作強度値を決定する増加目標労作強度値発生手段88と、その最適目標労作強度値決定期間内において最適目標労作強度値PRPMSを決定する最適目標労作強度値決定手段92とを備えている。上記増加目標労作強度値発生手段88は、上記生体の運動期間の初期区間における目標労作強度PRPM として、所定の速度で上昇する増加目標労作強度値を、たとえば図5のt0 乃至t2 に示す区間の実線に示すように発生させる。この増加目標労作強度値は、時間の関数であり、たとえば時間の経過とともに線型に増加するものである。
【0029】
折点判定手段90は、上記増加目標労作強度値発生手段88により発生させられた増加目標労作強度値が目標労作強度値PRPM として用いられることにより、実際の労作強度値PRPがその増加目標労作強度値に追従して増加させられる期間において、その労作強度値が無酸素性作業閾値に接近したときに発生するエルゴメータ6の負荷の増加中の折点を、電磁ブレーキ68の制動トルク或いは運動負荷調節手段84から電磁ブレーキ68への出力などに基づいて判定する。
【0030】
上記最適目標労作強度値決定手段92は、上記折点判定手段90によりエルゴメータ6の負荷の増加中の折点が判定されると、その負荷の折点に基づいて最適目標労作強度値PRPMSを決定する。たとえば、最適目標労作強度値決定手段92は、折点判定手段90により増加目標労作強度値の増加に伴って増加するエルゴメータ6の負荷の折点Fが判定されると、その折点Fの発生時点すなわち図5のt1 時点に対応する労作強度値PRPF よりも所定値低い目標労作強度値PRPMSを決定する。すなわち、最適目標労作強度値決定手段92は、たとえば予め求められた関係から生体の年齢、性別、運動能力などに基づいて予め設定された補正値CPRP1を上記の折点Fに対応する労作強度値PRPF から差し引くことにより最適目標労作強度値PRPMSを決定する。或いは、最適目標労作強度値決定手段92は、前記初期区間において生体に負荷が付与されてからその生体の血圧値或いは脈拍数が変化するまでの遅れ時間に対応する値CPRP2を上記折点Fに対応する労作強度値PRPF から差し引くことにより最適目標労作強度値PRPMSを決定する。
【0031】
ここで、前記折点判定手段90は、エルゴメータ6の負荷が折点Fに対応する値を越えた後の数拍程度の後において、折点Fが、その数拍程度の後の時点たとえば図5のt2 時点よりも数拍前の時点たとえば図5のt1 時点に発生したことを速やかに判定するものである。たとえば、折点判定手段90は、前記初期区間における労作強度PRPの上昇区間において逐次求められたエルゴメータ6の負荷Wn の回帰直線KLを求め、この回帰直線KLを中心として決定された所定の判断基準範囲たとえば+10%の範囲を越える負荷Wn が連続して予め設定された所定数検出されたことにより折点Fを決定する。たとえば図6の時間軸とエルゴメータ6の負荷軸とから成る二次元直交座標において、破線に示す判断基準範囲を越える2以上の連続する負荷値Wm+1 、Wm+2 が検出された場合には、それより1つ前の負荷値Wm の発生時刻tF2または2つ前の負荷値Wm-1 の発生時刻tF1に折点Fが発生したと判定され、その発生時刻tF2またはtF1における回帰直線KL上の値F2 またはF1 が折点Fとして判定される。
【0032】
上記のようにしてエルゴメータ6の負荷の折点が判定されることにより、最適目標労作強度値PRPMSが決定されると、前記運動負荷調節手段84は、増加目標労作強度値発生手段88により発生させられる増加目標労作強度値に替えて、上記最適目標労作強度値PRPMSを制御目標として採用し、それ以後は、生体の実際の労作強度値PRPが最適目標労作強度値PRPMSと一致するように、エルゴメータ6の負荷を調節する。図5のt2 乃至t3 区間の実線は最適目標労作強度値PRPMSを示し、1点鎖線はフィードバック制御によりそれに追従させられる実際の労作強度値PRPを示している。
【0033】
運動負荷終了判定手段94は、生体に運動負荷が付与されてからの経過時間TELが、たとえば運動処方に従って生体を運動させるために予め設定された判断基準時間TS に到達したことに基づいてその生体に対する運動負荷の付与の終了を判定する。運動負荷終了処理手段96は、その運動負荷終了判定手段94により生体に対する運動負荷の付与の終了が判定されると、その生体に対する運動負荷を予め設定された軽減手順で軽減する。この軽減手順は、予め設定された順序で負荷が段階的に軽減されるか、或いは、予め設定された減少速度で連続的に減少させられる。図5のt3 乃至t4 区間はこの状態を示している。
【0034】
図7は、上記電子制御装置28の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、目標労作強度決定ルーチンを示している。図のステップS1(以下、ステップを省略する。)では、図示しない操作釦の操作によって運動負荷装置の起動が行われたか否かが判断される。この操作釦の操作によって運動負荷装置の起動が行われると、図8に示す、生体の労作強度PRPが目標労作強度PRPM に一致するようにエルゴメータ6の負荷を調節するためのフィードバック制御ルーチンも同時に実行される。
【0035】
先ず、本制御の基礎となるエルゴメータ6における労作強度のフィードバック制御を図8を用いて先に説明する。図8のSB1では、前記連続血圧測定手段78において1拍毎に決定される推定血圧値EBPSYS が読み込まれ、続いて、前記脈拍数算出手段80に対応するSB2では、たとえば圧脈波センサ38により検出される圧脈波の周期から脈拍数PRが1拍毎に算出される。そして、前記労作強度値算出手段82に対応するSB3では、それら推定最高血圧値EBPSYS および脈拍数PRに基づいて実際の労作強度値PRP(=EBPSYS ×PR)が算出される。この労作強度値PRPは、心筋の負荷の指標として用いられるものであり、酸素消費量に相関するものである。次いで、SB4では、図7において決定された目標労作強度値PRPM が読み込まれる。
【0036】
そして、前記運動負荷調節手段84に対応するSB5乃至SB8において、実際の労作強度値PRPが目標労作強度値PRPM と一致するようにエルゴメータ6の電磁ブレーキ68が制御される。すなわち、SB5では、実際の労作強度値PRPが目標労作強度値PRPM を上回ったか否かが判断される。このSB5の判断が否定された場合には、実際の労作強度値PRPが未だ目標労作強度値PRPM に到達していないので、SB6において、前回のサイクルにおける電磁ブレーキ68の仕事(消費した運動エネルギ)Wに所定の変化値ΔWを加算することにより増加させられるが、上記SB5の判断が肯定された場合は、実際の労作強度値PRPが目標労作強度値PRPM を上回っているので、SB7において、前回のサイクルにおける電磁ブレーキ68の仕事Wから所定の変化値ΔWを差し引くことにより減少させられる。そして、SB8では、上記のようにして変化させられた仕事Wが電磁ブレーキ68により行われるように、その励磁コイルの励磁電流すなわち電磁ブレーキ68の制動トルクが調節される。
【0037】
続いて、SB9では、生体の異常が判定される。たとえば、脈拍数算出手段80により算出された脈拍数PRが予め設定された判断基準値を越えたか否かが判断される。上記SB9の判断が肯定された場合は、SB10において生体の異常を示す異常表示が表示器36において行われるとともに、SB11において電磁ブレーキ68の仕事Wすなわちエルゴメータ6の回転抵抗が零とされ、本ルーチンおよび図7のルーチンが終了させられる。しかし、上記SB9の判断が否定される場合は、本ルーチンが繰り返し実行される。
【0038】
図7に戻って、前記S1の判断が否定された場合は待機させられるが、肯定された場合は、エルゴメータ6を用いて生体が運動を開始する状態であるので、S2において、エルゴメータ6における労作強度PRPのフィードバック制御の目標労作強度値PRPM として、予め設定された初期値PRP0 が用いられる。この初期値PRP0 は、エルゴメータ6の負荷が約20W(ワット)程度となるように設定されている。
【0039】
次いで、前記増加目標労作強度値発生手段88に対応するS3において、それまでの目標労作強度値PRPM に予め設定された増加値ΔPRPを加算することにより目標労作強度値PRPM が更新され、制御サイクル毎にその更新が繰り返されることにより、図5のt0 乃至t2 の初期負荷上昇区間に示すように、所定の速度で時間経過と共に線型で増加する増加目標労作強度が発生させられる。上記増加値ΔPRPは、増加目標労作強度の増加速度を決定する値である。
【0040】
続くS4では、エルゴメータ6の負荷W(ワット)が、電子制御装置28から電磁ブレーキ68への出力信号などに基づいて読み込まれた後、前記折点判定手段90に対応するS5において、エルゴメータ6の負荷Wの折点が発生したか否かが判断される。生体に対して時間経過とともに増加する負荷Wを付与すれば、生体の無酸素性作業閾値ATを境にして、それとともに増加する労作強度値PRPが折点を境にしてそれまでよりもさらに高い速度で増加する性質があるが、本実施例では、生体の労作強度値PRPを一定の速度で増加させる結果、それとともに増加するエルゴメータ6の負荷Wは生体の無酸素性作業閾値ATを境にしてそれまでより低い速度で増加するか或いは略一定となるのである。
【0041】
当初は上記S5の判断が否定されることから、上記S3以下が繰り返し実行される。しかし、生体の無酸素性作業閾値に接近し、図5のt2 時点に示すように、S5において折点Fの発生が判断されると、前記増加目標労作強度値発生手段88に対応するS3の実行が停止されると同時に、S6乃至S8が実行される。すなわち、前記最適目標労作強度値決定手段92に対応するS6において、折点Fの発生時点すなわち図5のt2 時点に対応する労作強度値PRPF から、生体の年齢、性別、運動能力などに基づいて予め設定された補正値CPRP1或いは前記初期区間において生体に負荷が付与されてからその生体の血圧値或いは脈拍数が変化するまでの遅れ時間に対応する値CPRP2を差し引くことにより、その労作強度値PRPF よりも所定値ΔPRPだけ低い最適目標労作強度値PRPMSが決定される。
【0042】
次いで、S7において、その最適目標労作強度値PRPMSを目標労作強度値PRPM とすることにより、その目標労作強度値PRPM が更新される。本実施例では、上記S2乃至S7が目標労作強度値決定手段86に対応している。そして、S8において、折点の発生以後の経過時間TELを計時するためのタイマカウンタCTELの計数が許可される。これにより、上記目標労作強度値PRPM (最適目標労作強度値PRPMS)と実際の労作強度値PRPとが一致するようにエルゴメータ6の負荷が調節される。図5のt2 時点はこの状態を示している。
【0043】
次いで、前記運動負荷終了判定手段94に対応するS9では、前記経過時間TELが、たとえば運動処方に従って生体を運動させるために予め設定された判断基準時間TS に到達したか否かが判断される。当初はこのS9の判断が否定されるので、S10においてカウンタCTELの計数内容TELに「1」が加算されることによりその計数内容TELが更新された後、前記S8以下が繰り返し実行される。しかし、上記S9の判断が肯定されると、前記運動負荷終了処理手段96に対応するS11において、運動負荷終了処理すなわちクーリングダウンが実行され、生体に付与されていた負荷が所定の軽減手順で低減される。図5のt3 乃至t4 区間はこの状態を示している。
【0044】
上述のように、本実施例によれば、労作強度フィードバック制御により負荷制御されるエルゴメータ6を用いた生体の運動の初期区間において、増加目標労作強度値発生手段88(S3)により所定の速度で生体の労作強度PRPが増加させられるにともなって、増加するエルゴメータ6の負荷Wの増加の折点Fが発生すると、最適目標労作強度値決定手段92(S6)により、その折点Fに基づいて最適目標労作強度値PRPMSが決定される。このように、実際の労作強度PRPが増加目標労作強度値に追従して所定の速度で上昇させられるので、被験者の心肺機能に拘わらず速やかに負荷Wの折点Fを発生させることができ、且つ、被験者の運動能力などに関連した煩雑な設定操作を必要としないので、最適目標労作強度値PRPMSを速やかにかつ容易に決定できる。しかも、折点Fの通過後においては、実際の労作強度PRPが増加目標労作強度値に追従して所定の速度で上昇させられる一方で、エルゴメータ6の負荷Wの増加がそれまでよりも抑制されるので、最適目標労作強度値PRPMSの決定のための被験者の負担が低くなる。
【0045】
また、本実施例によれば、上記にようにして、最適目標労作強度値決定手段92(S6)により、その折点Fに基づいて最適目標労作強度値PRPMSが決定されると、直ちに、運動負荷調節手段84(SB1乃至SB8)により、その目標労作強度値PRPM に実際の労作強度PRPが追従するようにエルゴメータ6の負荷が調節されるので、生体が運動を行う日の体調に適合した最適の負荷すなわち無酸素運動の初期或いは有酸素運動の最大強度の運動が付与される利点がある。
【0046】
また、本実施例では、増加目標労作強度値発生手段88(S3)による増加目標労作強度値の増加に伴う、エルゴメータ6の負荷Wの上昇の折点Fを判定する折点判定手段90(S5)が設けられ、最適目標労作強度値決定手段92(S6)は、生体の年齢、性別、運動能力などに基づいて予め設定された補正値CPRP1をその折点Fに対応する労作強度値PRPF から差し引くことにより、その折点Fに対応する労作強度値PRPF よりも低い最適目標労作強度値PRPMSを決定するものである。また、その補正値ΔPRPは、予め設定された一定値であってもよいが、好適には、予め決定された関係から生体の年齢、性別、運動能力などに基づいて決定された値である。このため、最適目標労作強度値PRPMSが労作強度値PRPの増加の折点Fに対応する値PRPF よりも低い値に設定されるので、上記折点Fに対応する値PRPF を最適目標労作強度値とする場合に比較して、生体の反応の遅れにより最適目標労作強度値が実際値より高くなることが補償される利点がある。
【0047】
また、本実施例では、増加目標労作強度値発生手段88(S3)による増加目標労作強度値の増加に伴う、エルゴメータ6の負荷Wの上昇の折点Fを判定する折点判定手段90(S5)が設けられ、最適目標労作強度値決定手段92(S6)は、生体に運動負荷が付与されてからその生体の血圧値或いは脈拍数が変化するまでの遅れ時間に対応する値CPRP2をその折点Fに対応する労作強度値PRPF から差し引くことにより、その折点Fに対応する労作強度値PRPF よりも低い最適目標労作強度値PRPMSを決定するものである。その遅れ時間に対応する値ΔPRP2 は、好適には、生体に負荷が付与されてからその生体の血圧値或いは脈拍数が変化するまでの実際の遅れ時間に基づいて決定される。このため、最適目標労作強度値が労作強度値PRPの増加の折点Fに対応する値PRPF よりも低い値に設定されるので、上記折点Fに対応する値PRPF を最適目標労作強度値とする場合に比較して、生体の反応の遅れにより最適目標労作強度値PRPMSが実際値より高くなることが補償され、最適な目標労作強度値PRPMSが決定される。
【0048】
また、本実施例の運動負荷装置の制御装置には、折点Fが発生して生体に最適な運動負荷が付与されてからの経過時間TELが予め設定された判断基準時間TS に到達したことに基づいてその生体に対する運動負荷の付与の終了を判定する運動負荷終了判定手段94(S9)と、その運動負荷終了判定手段94により前記生体に対する運動負荷の付与の終了が判定されると、その生体に対する運動負荷を予め設定された軽減手順で軽減する運動負荷終了処理手段96(S11)とが含まれる。このため、運動負荷終了判定手段94により生体に対する運動負荷の付与が終了したことが判定されると、運動負荷終了処理手段96により、その生体に対する運動負荷が予め設定された軽減手順で自動的に軽減されるので、クーリングダウンの不足に起因する不都合が生体に発生することが解消される。
【0049】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0050】
たとえば、前述の実施例の最適目標労作強度値決定手段92は、折点Fの発生時点に対応する労作強度値PRPF から、生体の年齢、性別、運動能力などに基づいて予め設定された補正値CPRP1或いは初期区間において生体に負荷が付与されてからその生体の血圧値或いは脈拍数が変化するまでの遅れ時間に対応する値CPRP2を差し引くことにより、その労作強度値PRPF よりも所定値ΔPRPだけ低い最適目標労作強度値PRPMSが決定されていたが、その他の方法により補正或いは修正された値が最適目標労作強度値PRPMSとして決定されてもよいし、折点Fの発生時点に対応する労作強度値PRPF を最適目標労作強度値PRPMSとしても本発明の一応の効果が得られるのである。要するに、折点Fの発生時点に対応する労作強度値PRPF に基づいて最適目標労作強度値PRPMSが決定されればよいのである。
【0051】
また、前述の実施例においては、脈拍数PRおよび推定血圧値EBPが1拍毎に決定されるとともに、労作強度値PRPも1拍毎に算出されていたが、必ずしも1拍毎でなくてもよく、労作強度値PRPは数拍毎に算出されるものでもよいのである。
【0052】
また、前述の実施例の経過時間TELは、折点Fが判定された時点t2 からの経過時間であったが、初期負荷上昇区間が開始される時点t1 からの経過時間であってもよい。要するに、生体に運動負荷が付与されてからの経過時間であればよいのである。
【0053】
また、前述の実施例の圧脈波血圧対応関係は一次式であったが、圧脈波センサ38が動脈の管壁を平坦に保持するように押圧されない場合には、二次以上の多項式が用いられてもよい。
【0054】
また、前述の基準血圧測定手段72は、カフ圧が徐々に降下させられる過程のカフ脈波の変化に基づいて基準血圧値を決定するものであったが、徐々に昇圧させられる過程のカフ脈波の変化に基づいて基準血圧値を決定するものであってもよい。また、その基準血圧決定手段72は、所謂オシロメトリック法に従い、カフ10の圧迫圧力に伴って変化する圧脈波の大きさの変化状態に基づいて血圧値を決定するものであったが、カフ10の圧迫部から発生するコロトコフ音の発生および消滅に基づいて生体の血圧値を測定するものであっても差し支えない。
【0055】
また、前述の実施例では、運動負荷装置としてエルゴメータ6が用いられていたが、それに代えて、たとえば図9に示すようなトレッドミル100が用いられ得る。このトレッドミル100は、基台102に設けられた無端ベルト104が電動モータ106によって回転駆動されるようになっており、無端ベルト104上に位置する生体が走行させられることにより運動負荷が与えられるようになっている。この電動モータ106は、たとえば前記電子制御装置28からの指令に従ってその回転速度を変化させることにより生体の走行運動の負荷を変化させる。
【0056】
その他、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である運動負荷装置の制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例の圧脈波センサおよび押圧力制御装置を詳しく説明する図である。
【図3】図1の実施例において、電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロク線図である。
【図4】図3の圧脈波血圧対応関係決定手段により決定される対応関係を例示する図である。
【図5】図1の実施例において、電子制御装置により制御される運動負荷を示すタイムチャートである。
【図6】図3の折点判定手段による折点判定方式を説明する図である。
【図7】図1の実施例の電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、目標労作強度決定ルーチンを示す図である。
【図8】図1の実施例の電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、運動負荷制御すなわちエルゴメータ6の労作強度フィードバック制御ルーチンを示す図である。
【図9】本発明の他の実施例における運動負荷装置であるトレッドミルを説明する図である。
【符号の説明】
6:エルゴメータ(運動負荷装置)
82:労作強度値算出手段
84:運動負荷調節手段
88:増加目標労作強度値発生手段
90:折点判定手段
92:最適目標労作強度値決定手段
94:運動負荷終了判定手段
96:運動負荷終了処理手段
100:トレッドミル(運動負荷装置)

Claims (5)

  1. 生体の運動に関連して機械的に作動させられる運動負荷装置において、該生体の最適負荷を決定し且つ該生体の運動期間において該最適負荷が付与されるように該運動負荷装置の負荷を調節する制御装置であって、
    前記生体の血圧値および脈拍数の積である労作強度値を算出する労作強度値算出手段と、
    該労作強度値算出手段により算出される実際の労作強度が目標労作強度値と一致するように前記運動負荷装置の負荷を調節する運動負荷調節手段と、
    前記生体の運動期間の初期区間における目標労作強度として、所定の速度で上昇する増加目標労作強度値を発生させる増加目標労作強度値発生手段と、
    該増加目標労作強度値発生手段による増加目標労作強度値の増加に伴う、前記運動負荷装置の負荷の上昇の折点に基づいて最適目標労作強度値を決定する最適目標労作強度値決定手段と
    を、含むことを特徴とする運動負荷装置の制御装置。
  2. 前記運動負荷調節手段は、前記最適目標労作強度値決定手段により最適目標労作強度値が決定されると、該最適目標労作強度値を前記増加目標労作強度値に替えて用いるものである請求項1の運動負荷装置の制御装置。
  3. 前記増加目標労作強度値発生手段による増加目標労作強度値の増加に伴う、前記運動負荷装置の負荷の上昇の折点を判定する折点判定手段を含み、前記最適目標労作強度値決定手段は、予め設定された補正値を該折点に対応する労作強度値から差し引くことにより、該折点に対応する労作強度値よりも低い最適目標労作強度値を決定するものである請求項1または2の運動負荷装置の制御装置。
  4. 前記増加目標労作強度値発生手段による増加目標労作強度値の増加に伴う、前記運動負荷装置の負荷の上昇の折点を判定する折点判定手段を含み、前記最適目標労作強度値決定手段は、前記生体に運動負荷が付与されてから該生体の血圧値或いは脈拍数が変化するまでの遅れ時間に対応する値を該折点に対応する労作強度値から差し引くことにより、該折点に対応する労作強度値よりも低い最適目標労作強度値を決定するものである請求項1または2の運動負荷装置の制御装置。
  5. 前記生体に運動負荷が付与されてからの経過時間が予め設定された判断基準時間に到達したことに基づいて該生体に対する運動負荷の付与の終了を判定する運動負荷終了判定手段と、該運動負荷終了判定手段により前記生体に対する運動負荷の付与の終了が判定されると、該生体に対する運動負荷を予め設定された軽減手順で軽減する運動負荷終了処理手段とを含むものである請求項1乃至4のいずれかの運動負荷装置の制御装置。
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