JP3681560B2 - 出力レベル固定可能な電子楽器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、出力レベルを固定することができる電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ピアノや電子オルガンなどの電子楽器では、通常LINE OUTの音量(出力レベル)をマスタボリュームに比例させるように設定されているものが多い。
【0003】
以上の構成では、マスタボリュームを上げればLINE OUTの音量も上がり、マスタボリュームを下げればLINE OUTの音量も下がる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような機能を有する電子楽器をステージ演奏などで使用する場合、例えばアンプなどのPublic Address機器(以下PAと言う)に接続し、演奏者はヘッドホンでモニタしながら演奏することになる。
【0005】
この時、PA側は、ノイズを少なくするために、なるべく大きな音量で且つ音量を固定した状態で、発音元の電子楽器から楽音信号を受け取るのが望ましいし、他方演奏者は自分の都合の良い音量にヘッドホンの音量を調節したくなるのが普通である。両者の都合の良い音量に決定されれば良いのであるが、演奏者がヘッドホンでモニタしながら演奏する音量には限界があり、両者の都合が一致しないことが多い。
【0006】
本発明は以上のような問題を解決するため創案されたもので、通常は、出力レベルをマスタボリュームに比例させ、必要に応じて、出力レベルを固定することができる電子楽器を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の出力レベル固定可能な電子楽器は、
出力レベルの夫々をマスタボリュームに比例させて制御する出力レベル制御手段と、
出力レベル制御の切り替えを指示する切り替え指示手段とを有しており、
該切り替え指示手段の指示で、前記出力レベル制御手段が、出力レベルの少なくとも1つをその指示時のレベルに固定すると共に、固定されていない少なくとも1つの出力レベルを上記マスタボリュームに比例させて制御するようにしたことを基本的特徴としている。
【0008】
上記構成では、切り替え指示手段により、出力レベルを固定する指示があった場合、前記出力レベル制御手段は、出力レベルの少なくとも1つをその指示時のレベルに固定すると共に、固定されていない少なくとも1つの出力レベルを上記マスタボリュームに比例させて制御するようにし、反対にその指示が解除された時には、固定されていた出力レベルを、その時のマスタボリュームの設定に相当する音量にセットする。
【0009】
例えば、ステージ演奏において、電子楽器をPAに接続し、演奏者はヘッドホンでモニタしながら演奏する場合、PA側が希望する音量の時、上記切り替え指示手段により、出力レベルを固定する指示を行えば、LINE OUT音量はその指示時のレベルに固定されるので、その後演奏者は自分の都合の良い、ヘッドホンの音量に調整することができるようになる。
【0010】
また演奏中に誤ってマスタボリュームを操作してしまった場合でも、ヘッドホンから出力される音量が変化するだけで済み、LINE OUTから出力される(ヘッドホン装着者以外が耳にする)音量(出力レベル)は変化しない。従って以上のような操作ミスがあっても、聴衆に影響を与えることがない。
【0011】
前記切り替え指示手段としては、ヘッドホンジャックのプラグへの挿入及び取り出しを検出する構成を用いても良いし、音量固定スイッチを用いても良い。前者の構成の場合、詳細には、切り替え指示手段として、ヘッドホンジャックのプラグへの挿入及び取り出しを検出する構成が用いられることで、その挿入の検出により出力レベル制御の切り替えを指示して出力レベルを指示時のレベルに固定すると共に、その取り出しの検出により出力レベルをマスタボリュームに比例させて制御することで達成される。
【0012】
更に該切り替え指示手段として、機能設定モード中に音量を固定するモードを設けて、該モードの選択により、前記出力レベル制御の切り替え指示を行うこともできる。また機能設定モード中に設けられた音量を固定するモードと、ヘッドホンジャックのプラグへの挿入及び取り出しを検出する構成とを、前記切り替え指示手段として設け、該音量固定モードで、ヘッドホンジャックのプラグへの挿入又は取り出し時に、前記出力レベル制御の切り替え指示を行うこともできる。
【0013】
以上のようなモード設定ができる2つの構成とも、そのモード設定における情報は、電源OFF時に保管され、再度電源ONになった時にも有効となるように設定することができる。すなわち、出力レベルを固定する状態で電源OFFになった時に、次に電源ONになった時の出力レベルは、その直前の電源OFF時に設定されたレベルのままである。
【0014】
他方前記出力レベル制御手段として、DSPを用い、出力レベルの比例制御及び固定を、係数制御に基づいて行うこともできる。このように構成することで、回路構成がシンプルになり、余計なディスクリート部品を必要としなくなり、生産工程数の軽減、重量軽減、消費電力の低減につながることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る電子楽器の音色設定装置の一実施形態構成を添付図面に基づき説明する。図1は操作者が本発明構成を備えた電子鍵盤楽器のLINE OUT出力をPA機器300につないで使用する状態を示す使用状態説明図である。また図2は、該電子鍵盤楽器の回路概要図である。
【0016】
図2において、バス200上に、CPU201、ROM202、RAM203、キースキャン回路204を介して繋がる鍵盤部205、パネルスキャン回路206を介して繋がりパネルスイッチによる操作とLEDによる表示が可能なパネル操作部207、楽音発生部208が、各接続されており、該バス200を通じてこれらのデバイスに各種命令やデータの受け渡しがなされる。
【0017】
また前記楽音発生部208には、発生せしめられた楽音をアナログに変換するD/A変換部209と、アナログ信号処理部210と、前記CPU201からのデジタルボリューム制御信号を受けて、前記アナログ信号処理部210で処理されたアナログ信号の音量調整を行うデジタルボリューム3と、そこで音量制御のなされたアナログ信号を増幅するアンプ211及びヘッドホンアンプ214と、それを外部に発音せしめるスピーカ213及びヘッドホン216とが電気的に接続されている。
【0018】
さらに、前記アナログ信号処理部210の出力側とデジタルボリューム3の出力側は、リレー2の入力端子に夫々つなげられている。該リレー2はCPU201からのリレー制御信号の入力を受けて、前記リレー2における入力端子の接続を切り替え、LINE OUT217につながっている。該LINE OUT217は、ここでは、上記PA機器300に接続するための端子で構成されている。
【0019】
前記アンプ211とスピーカ213の間にはリレー212が介装されており、CPU201からの上記のリレー制御信号の入力を受けて、両間を閉じたり、開いたりできるようになっている。また前記ヘッドホン216はそのジャックをプラグ1a(後述する他の実施形態構成では215となっている)に挿入することで前記ヘッドホンアンプ214と接続できるようになっている。ここでは、ヘッドホン216のジャックをプラグ1aに挿入すると、HPSW信号がCPU201に送られ、これを受けたCPU201は、前記リレー212にリレー制御信号を送り、アンプ211とスピーカ213の回路を開く。反対にヘッドホン216のジャックをプラグ1aから外すと、アンプ211とスピーカ213の回路を閉じることになる。
【0020】
またマスタボリューム100のアナログの操作値は、A/D変換部101でデジタル値に変換して、前記CPU201に入力され、最終的にスピーカ213、ヘッドホン216及びLINE OUT217からの出力を調整する。
【0021】
以上の構成において、本願発明の構成要件である出力レベル制御手段は、CPU201、デジタルボリューム3及びリレー2で構成され、また本願発明の切り替え指示手段は、同じくCPU201とヘッドホン216のジャックをつなぐためのプラグ1a(正確にはヘッドホンジャックのプラグ1aへの挿入及び取り出しを検出する構成)とで構成されている。
【0022】
そしてヘッドホン216のジャックをプラグ1aにつながない状態の時は、リレー212はアンプ211とスピーカ213の回路を閉じ、またリレー2は図示の状態となって、デジタルボリューム3側の出力を、LINE OUT217にそのまま流す。従って、スピーカ213とLINE OUT217の出力レベルは、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。
【0023】
他方ヘッドホン216のジャックをプラグ1aに挿入すると、CPU201に対し、HPSW信号が送られる。これを受けたCPU201は、前記リレー212にリレー制御信号を送り、アンプ211とスピーカ213の回路を開く。また同時にこのリレー制御信号は、リレー2にも送られる。これによってリレー2は、アナログ信号処理部210から出てきたアナログ信号を、デジタルボリューム3をバイパスさせて、LINE OUT217にそのまま流す。従って、スピーカ213からの出力はなくなると共に、ヘッドホン216の出力レベルは、その後マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。しかし、LINE OUT217の出力は、ヘッドホン216のジャックをプラグ1aに挿入した時点における出力レベルに固定される。
【0024】
さらにヘッドホン216のジャックをプラグ1aから外すと、リレー212はアンプ211とスピーカ213の回路を閉じ、またリレー2は図示の状態に復帰して、デジタルボリューム3側の出力を、LINE OUT217にそのまま流す。従って、スピーカ213とLINE OUT217の出力レベルは、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。すなわち、固定されていたLINE OUT217の出力レベルは、復帰した時点でのマスタボリューム100の設定に相当するレベルにセットされる。
【0025】
尚、図8は、上記本発明構成との対比を行う電子オルガンなどの従来の電子楽器の構成を示している。図2との構成の違いは、デジタルボリューム3とリレー2の構成を有しておらず、アナログ信号処理部210が、アンプ211、ヘッドホンアンプ214及びLINE OUT217に直接つなげられている点である。
【0026】
このような構成であると、ヘッドホン216のジャックをプラグ1aに挿入し、スピーカ213からの出力がなくなった時点で、ヘッドホン216の出力レベルがマスタボリューム100の操作値に比例して制御されるだけでなく、LINE OUT217の出力レベルも、マスタボリューム100の操作値に比例して制御されることになる。
【0027】
図3は、本願発明の他の実施形態構成を示す電子鍵盤楽器の回路概要図である。本構成と図2の上記実施形態構成との違いは、切り替え指示手段として、プラグ215における検出構成を用いる代わりに、パネル操作部207上に設置されたLINE OUT音量固定スイッチ1bを用いている点である。
【0028】
上記音量固定スイッチ1bがOFFの状態の時(すなわち音量を固定しない側にスイッチがセットされている時)は、リレー2は図示の状態となって、デジタルボリューム3側の出力を、LINE OUT217にそのまま流す。従って、LINE OUT217の出力レベルは、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。そしてヘッドホン216のジャックをプラグ215に接続している場合、その出力レベルは、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。
【0029】
他方音量固定スイッチ1bがONになる(すなわち音量を固定する側にスイッチがセットされる)と、パネルスキャン回路206からCPU201にスイッチON検出信号が送られる。これを受けたCPU201は、前記リレー2にリレー制御信号を送る。これによってリレー2は、アナログ信号処理部210から出てきたアナログ信号を、デジタルボリューム3をバイパスさせて、LINE OUT217にそのまま流す。従って、LINE OUT217の出力は、音量固定スイッチ1bがONになった時点における出力レベルに固定される。
【0030】
さらに音量固定スイッチ1bを再びOFFにすると、リレー2は図示の状態に復帰して、デジタルボリューム3側の出力を、LINE OUT217にそのまま流す。従って、LINE OUT217の出力レベルは、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。すなわち、固定されていたLINE OUT217の出力レベルは、復帰した時点でのマスタボリューム100の設定に相当するレベルにセットされる。
【0031】
尚、ヘッドホン216のジャックをプラグ1aに挿入した時は、CPU201からのリレー制御信号により、リレー212はアンプ211とスピーカ213の回路を開き、スピーカ213の出力レベルは0となる。この時ヘッドホン216の出力レベルは、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。反対にヘッドホン216のジャックがプラグ215から外されると、リレー212はアンプ211とスピーカ213の回路を閉じ、スピーカ213の出力レベルも、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。
【0032】
図4は、本願発明の他の実施形態構成を示す電子鍵盤楽器の回路概要図である。本構成と図3における第2の実施形態構成との違いは、切り替え指示手段として、LINE OUT音量固定スイッチ1bを用いる代わりに、パネル操作部207によりセットされる機能設定モード中に、音量を固定するモード1cを設けて、該モード1cにおける選択により、前記出力レベルを固定する或いはしないという制御を行う点である。
【0033】
上記モードで音量を固定しない状態が選択されている時は、リレー2は図示の状態となって、デジタルボリューム3側の出力を、LINE OUT217にそのまま流す。従って、LINE OUT217の出力レベルは、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。そしてヘッドホン216のジャックをプラグ215に接続している場合、その出力レベルは、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。
【0034】
他方上記モードで音量を固定する状態が選択されると、パネルスキャン回路206からCPU201にモード選択信号が送られる。これを受けたCPU201は、前記リレー2にリレー制御信号を送る。これによってリレー2は、アナログ信号処理部210から出てきたアナログ信号を、デジタルボリューム3をバイパスさせて、LINE OUT217にそのまま流す。従って、LINE OUT217の出力は、音量を固定するモード選択がなされた時点における出力レベルに固定される。
【0035】
さらに音量を固定しないモード選択が再びなされると、リレー2は図示の状態に復帰して、デジタルボリューム3側の出力を、LINE OUT217にそのまま流す。従って、LINE OUT217の出力レベルは、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。すなわち、固定されていたLINE OUT217の出力レベルは、復帰した時点でのマスタボリューム100の設定に相当するレベルにセットされる。
【0036】
尚、ヘッドホン216のジャックをプラグ1aに挿入した時は、CPU201からのリレー制御信号により、リレー212はアンプ211とスピーカ213の回路を開き、スピーカ213の出力レベルは0となる。この時ヘッドホン216の出力レベルは、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。反対にヘッドホン216のジャックがプラグ215から外されると、リレー212はアンプ211とスピーカ213の回路を閉じ、スピーカ213の出力レベルも、CPU201により、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。
【0037】
また上記モード選択による「LINE OUT音量を固定する」或いは「LINE OUT音量を固定しない」という情報は、本電子鍵盤楽器の電源を切った後でも保管され、次に電源を入れた時にも有効になる。すなわち、「LINE OUT音量を固定する」が選択されている状態で、電源が切られた時、次に電源を入れた時のLINE OUT217の出力レベルは、電源を切る前に設定されていたレベルのままとなる。
【0038】
図5は、上記実施形態構成における出力レベル制御手段の構成を、別回路で構成した場合の回路概要図を示している。すなわち、デジタルボリューム3やリレー2のような構成は用いず、楽音発生部208とD/A変換部209a及び209bとの間に、DSP4を介在させ、これを出力レベル制御手段として用いている。前記CPU201からこのDSP4に対してDSP制御信号を送られることで、該DSP4によって、マスタボリューム100の操作値に対応したスピーカ213の出力レベル及びヘッドホン216の出力レベルの制御、スピーカ213の出力レベルを0にする制御、さらに、マスタボリューム100の操作値に対応したLINE OUT217の出力レベルの制御、並びにLINE OUT217の出力レベルを固定する制御がなされることになる。
【0039】
図6は、上記DSP4による出力レベルの比例制御及び固定制御の内部処理状態を示す説明図である。同図によれば、楽音発生部208からDSP4内に入ってきたデジタルの楽音信号(これらはDSP4内で2つに分岐される)に対し、コーラスやリバーブなどの音響効果が付加され(これらの効果を付加するか否かは係数の乗算によって行われる)、その後、ヘッドホン用、スピーカ用及びLINE OUT用に出力が分岐される。そしてヘッドホン用に分岐されたデジタル楽音信号は、ヘッドホン用のイコライザにかけられ、さらにヘッドホン用のリバーブ効果が再び付加されて、前記D/A変換部209a側に出力される。またスピーカ用に分岐されたデジタル楽音信号は、スピーカ特性用のイコライザにかけられて、同じくD/A変換部209a側に出力される。さらにLINE OUT用に分岐されたデジタル楽音信号に対しては、係数αが乗算され、前記D/A変換部209b側に出力される。
【0040】
前記CPU201から送られたDSP制御信号に基づいて、「LINE OUT音量を固定する」という情報を受け取ったDSP4は、前記係数α=1とし、LINE OUT用に分岐されたデジタル楽音信号に該係数αを乗算する。それにより、LINE OUTの出力レベルは固定される。反対にDSP4が「LINE OUT音量を固定しない」という情報を受け取った場合、該DSP4は、前記係数αの値を、前記マスタボリューム100で設定されA/D変換部101で得られた値に相当する、例えば0〜10とする(マスタボリューム100が最少の時α=0、最大の時α=10)。そしてDSP4は、該係数αの値をLINE OUT用に分岐されたデジタル楽音信号に乗算する。それにより、LINE OUTの出力レベルは、マスタボリューム100の操作値に比例して制御される。尚、この係数αは0〜100、0〜1000というように、分解能が必要なだけ細かくすることができる。
【0041】
このようにDSP4を用いることで、前記デジタルボリューム3やリレー2のような余計なディスクリート部品を必要としなくなるため、生産工程数を軽減し、重量も軽減できるようになる。また回路構成が簡略化されるため、消費電力の低減にもつながることになる。
【0042】
図7は、本願発明の更に他の実施形態構成を示す電子鍵盤楽器の回路概要図である。本構成と図5における第4の実施形態構成との違いは、パネル操作部207によりセットされる機能設定モード中に設けられた音量を固定するモード1dと、ヘッドホンジャックのプラグ1eへの挿入及び取り出しを検出する構成とを、前記切り替え指示手段として設け、該音量固定モード1dで、ヘッドホンジャックのプラグ1eへの挿入又は取り出し時に、前記出力レベル制御の切り替え指示を行う点にある。
【0043】
パネル操作部207での設定で、ヘッドホンジャックが挿入された時「LINE OUT音量を固定する」か「LINE OUT音量を固定しない」かが設定されると、CPU201はその情報をRAM203に記憶する。そしてヘッドホンジャックが挿入された時、ヘッドホンジャックが挿入されたという情報がHPSW信号によりCPU201に伝えられ、更にその情報がCPU201からDSP制御信号によりDSP4に伝えられる。DSP4は、その信号を基に下記のように、内部処理を行う。
【0044】
すなわち「LINE OUT音量を固定する」というモード設定がなされている場合、D/A変換部209aへは、マスタボリューム100の操作値に比例した信号が出力される。またD/A変換部209bへは、ヘッドホンジャックが挿入された瞬間のマスタボリューム100の設定値に対応した信号が、保持されたまま伝達される。
【0045】
反対に「LINE OUT音量を固定しない」というモード設定がなされた場合、D/A変換部209a及びD/A変換部209bに対し、マスタボリューム100の操作値に比例した信号が出力される。
【0046】
DSP4による上記出力レベルの比例制御及び固定制御の内部処理については、前記図6に説明したものと同じであるので、省略する。
【0047】
以上詳述したように、これらの実施形態構成では、切り替え指示手段により、「LINE OUT音量を固定する」指示があった場合、前記出力レベル制御手段は、LINE OUT音量をその指示時のレベルに固定し、反対に「LINE OUT音量を固定しない」という指示に変わった場合、固定されていたLINEOUT音量を、その時のマスタボリューム100の設定に相当する音量にセットする。
【0048】
例えば、ステージ演奏において、電子楽器をPA300に接続し、演奏者はヘッドホン216でモニタしながら演奏する場合、PA300側が希望する音量の時、上記切り替え指示手段により、「LINE OUT音量を固定する」指示を行えば、LINE OUT音量はその指示時のレベルに固定されるので、その後演奏者は自分の都合の良い、ヘッドホン216の音量に調整することができるようになる。
【0049】
また演奏中に誤ってマスタボリューム100を操作してしまった場合でも、ヘッドホン216から出力される音量が変化するだけで済み、LINE OUTから出力される(ヘッドホン216装着者以外が耳にする)音量(出力レベル)は変化しない。従って以上のような操作ミスがあっても、聴衆に影響を与えることがない。
【0050】
尚、上記の実施形態構成では、LINE OUT音量を固定することができる構成について説明したが、これらに限定されず、スピーカ213やヘッドホン216音量を必要に応じて固定することができる構成にしても良いことは言うまでもない。また本発明の出力レベル固定可能な電子楽器は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1〜6記載の出力レベル固定可能な電子楽器によれば、出力レベルを固定する指示があった場合、出力レベルの少なくとも1つをその指示時のレベルに固定すると共に、固定されていない少なくとも1つの出力レベルを上記マスタボリュームに比例させて制御するようにし、反対にその指示が解除された時には、固定されていた出力レベルを、その時のマスタボリュームの設定に相当する音量にセットするので、例えば、ステージ演奏において、電子楽器をPAに接続し、演奏者はヘッドホンでモニタしながら演奏する場合、PA側が希望する音量の時、出力レベルを固定する指示を行えば、LINE OUT音量はその指示時のレベルに固定され、その後演奏者は自分の都合の良い、ヘッドホンの音量に調整することができるようになるという優れた効果を有している。
【0052】
また演奏中に誤ってマスタボリュームを操作してしまった場合でも、ヘッドホンから出力される音量が変化するだけで済み、LINE OUTから出力される出力レベルは変化しないため、以上のような操作ミスがあっても、聴衆に影響を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】操作者が本発明構成を備えた電子鍵盤楽器のLINE OUT出力をPA機器300につないで使用する状態を示す使用状態説明図である。
【図2】第1の実施形態構成に係る電子鍵盤楽器の回路概要図である。
【図3】第2の実施形態構成を示す電子鍵盤楽器の回路概要図である。
【図4】第3の実施形態構成を示す電子鍵盤楽器の回路概要図である。
【図5】第4の実施形態構成を示す電子鍵盤楽器の回路概要図である。
【図6】DSP4による出力レベルの比例制御及び固定制御の内部処理状態を示す説明図である。
【図7】第5の実施形態構成を示す電子鍵盤楽器の回路概要図である。
【図8】電子オルガンなどの従来の電子楽器の回路概要図である。
【符号の説明】
1a プラグ
1b 音量固定スイッチ
1e プラグ
2 リレー
3 デジタルボリューム
4 DSP
100 マスタボリューム
101 A/D変換部
200 バス
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 キースキャン回路
205 鍵盤部
206 パネルスキャン回路
207 パネル操作部
208 楽音発生部
209、209a、209b D/A変換部
210 アナログ信号処理部
211 アンプ
212 リレー
213 スピーカ
214 ヘッドホンアンプ
215 プラグ
216 ヘッドホン
300 PA機器

Claims (6)

  1. 出力レベルの夫々をマスタボリュームに比例させて制御する出力レベル制御手段と、
    出力レベル制御の切り替えを指示する切り替え指示手段とを有しており、
    該切り替え指示手段の指示で、前記出力レベル制御手段が、出力レベルの少なくとも1つをその指示時のレベルに固定すると共に、固定されていない少なくとも1つの出力レベルを上記マスタボリュームに比例させて制御するようにしたことを特徴とする出力レベル固定可能な電子楽器。
  2. 前記切り替え指示手段として、ヘッドホンジャックのプラグへの挿入及び取り出しを検出し、その挿入の検出により出力レベル制御の切り替えを指示して出力レベルを指示時のレベルに固定すると共に、その取り出しの検出により出力レベルをマスタボリュームに比例させて制御することを特徴とする請求項1記載の出力レベル固定可能な電子楽器。
  3. 前記切り替え指示手段として、音量固定スイッチを用いることを特徴とする請求項1記載の出力レベル固定可能な電子楽器。
  4. 前記切り替え指示手段として、機能設定モード中に音量を固定するモードを設けて、該モードの選択により、前記出力レベル制御の切り替え指示を行うことを特徴とする請求項1記載の出力レベル固定可能な電子楽器。
  5. 機能設定モード中に設けられた音量を固定するモードと、ヘッドホンジャックのプラグへの挿入及び取り出しを検出する構成とを、前記切り替え指示手段として設け、該音量固定モードで、ヘッドホンジャックのプラグへの挿入又は取り出し時に、前記出力レベル制御の切り替え指示を行うことを特徴とする請求項1記載の出力レベル固定可能な電子楽器。
  6. 前記出力レベル制御手段として、DSPを用い、出力レベルの比例制御及び固定を、係数制御に基づいて行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の出力レベル固定可能な電子楽器。
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