JP2002140072A - 電子楽器および音量制御方法 - Google Patents

電子楽器および音量制御方法

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JP2002140072A
JP2002140072A JP2000333228A JP2000333228A JP2002140072A JP 2002140072 A JP2002140072 A JP 2002140072A JP 2000333228 A JP2000333228 A JP 2000333228A JP 2000333228 A JP2000333228 A JP 2000333228A JP 2002140072 A JP2002140072 A JP 2002140072A
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tone signal
coefficient
filter
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Masayuki Suda
正行 須田
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発音する音量の大きさにかかわらず、電子楽
器から発音される各音色間の音量バランスや音色の聴感
を保つことができるようにする。 【解決手段】 音源部109から供給される楽音信号と
フィルタ201により聴感補正特性に従って補正された
楽音信号に、音量制御データに基づいて制御係数生成部
203により生成したバランス制御係数B、Aをそれぞ
れ乗算器204a、204bで乗算処理したのち、加算
器205により加算処理し、音量バランスを調整し、加
算器205から出力された楽音信号に音量制御データに
基づいて制御係数生成部203により生成した音量制御
係数Cとを乗算器206により乗算処理し音量を調整す
るようにして、発音する音量の大きさに応じて、聴感特
性を補正する周波数特性を楽音信号に与え、電子楽器か
ら発音される各音色間の聴感上の音量バランスを保つこ
とができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器および音
量制御方法に関し、特に、発音する楽音の音量に応じて
所定の周波数特性に従って楽音信号を補正して発音する
電子楽器に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子オルガンや電子キーボー
ド等の電子楽器においては、音量を設定するためのボリ
ュームスイッチや演奏中に音量を制御して抑揚をつける
ためのエクスプレッションペダル(以下、「EXPペダ
ル」と称す。)が備えられている。電子楽器では、この
ボリュームスイッチやEXPペダルの操作に従って、当
該電子楽器が発音する音量を制御していた。また、MI
DI(Musical Instrument Digital Interface)インタ
フェース等の外部とのインタフェースを有する電子楽器
においては、供給されるMIDIデータ等の自動演奏デ
ータに基づいて、電子楽器が発音する音量を制御してい
た。
【0003】この電子楽器が発音する音量の制御は、ボ
リュームスイッチやEXPペダルの操作状態に応じて、
電気的な周波数特性を変えることなく、電子楽器が発音
する全体の音量を変化させることで行われていた。すな
わち、電子楽器が発音する楽音の楽音信号に対して、全
ての周波数成分を同じ量だけ変化させることで発音する
音量を制御していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
Fletcherの等ラウドネス曲線として知られてい
るように、人間の耳は音量に依存して聴感上の周波数特
性(以下、「聴感特性」と称す。)が異なる。人間の耳
は、1〜4kHz付近の音が最も感度が高く、それより
低い周波数(低音域)や高い周波数(高音域)の音は感
度が低くなる。特に、人間の耳では、音量が小さくなる
ほど低音域の音が聞こえにくくなる。
【0005】このため、上述した電子楽器の音量制御で
は、ある音量では最適であった楽音信号が、音量を小さ
くすることにより、低音域や高音域の音が聞こえにくく
なり、1〜4kHz付近の中音域の音が目立って聞こえ
ていた。例えば、ベースの音色を含んだ楽音では、音量
を小さくすることにより、ベースの音色の楽音が聞こえ
にくくなっていた。
【0006】したがって、従来の電子楽器の音量制御で
は、発音する音量を変えると、音量制御に応じて当該電
子楽器から発音される各音色間のバランスや音色そのも
のが聴感特性により変化して聞こえてしまうという問題
があった。
【0007】本発明は、上述のような問題を解決するた
めに成されたものであり、発音する音量の大きさにかか
わらず、電子楽器から発音される各音色間の音量バラン
スや音色の聴感を保つことができるようにすることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電子楽器は、楽
音信号に基づいた楽音を発音する電子楽器であって、供
給される上記楽音信号を補正する聴感補正特性を有する
フィルタと、発音する音量を制御するための音量制御情
報に基づいて、供給される上記楽音信号と上記フィルタ
により補正された楽音信号とを所定の割合で合成し出力
する合成手段とを備えることを特徴とする。
【0009】本発明の他の特徴とするところは、上記音
量制御情報に基づいて、所定の係数を生成する係数生成
手段を備え、上記合成手段は、上記係数生成手段により
生成された所定の係数に応じて、上記供給される楽音信
号と上記フィルタにより補正された楽音信号とを所定の
割合で合成し出力することを特徴とする。
【0010】本発明のその他の特徴とするところは、上
記合成手段は、上記供給される楽音信号と上記フィルタ
により補正された楽音信号に上記所定の係数をそれぞれ
乗算する乗算手段と、上記乗算手段からの出力を加算す
る加算手段とを備えることを特徴とする。本発明のその
他の特徴とするところは、上記所定の係数は、発音する
上記楽音の音量バランスと音量とを制御する係数である
ことを特徴とする。
【0011】本発明のその他の特徴とするところは、上
記合成手段は、上記所定の係数に基づいて、上記供給さ
れる楽音信号と上記フィルタにより補正された楽音信号
とに基づいて発音する上記楽音の音量バランスを調整す
るバランス調整手段と、上記所定の係数に基づいて、上
記供給される楽音信号と上記フィルタにより補正された
楽音信号とに基づいて発音する上記楽音の音量を調整す
る音量調整手段とを備えることを特徴とする。
【0012】本発明のその他の特徴とするところは、上
記バランス調整手段は、上記供給される楽音信号と上記
フィルタにより補正された楽音信号に上記所定の係数を
それぞれ乗算する第1の乗算手段と、上記第1の乗算手
段からの出力を加算する加算手段とを備え、上記音量調
整手段は、上記加算手段からの出力に上記所定の係数を
乗算する第2の乗算手段を備えることを特徴とする。本
発明のその他の特徴とするところは、上記所定の係数
は、上記発音する楽音の音量バランスを制御する係数
と、上記発音する楽音の音量を制御する係数とを含むこ
とを特徴とする。
【0013】本発明のその他の特徴とするところは、上
記音量制御情報を所定の方法で補間する補間手段を備
え、上記係数生成手段は、上記補間手段により補間され
た音声制御情報に基づいて、上記所定の係数を生成する
ことを特徴とする。本発明のその他の特徴とするところ
は、上記フィルタの聴感補正特性は、フィルタ係数によ
り制御可能であることを特徴とする。
【0014】また、本発明の音量制御方法は、楽音信号
に基づいて発音する楽音の音量を制御する音量制御方法
であって、供給される上記楽音信号を聴感補正特性を有
するフィルタにより補正し、供給された上記楽音信号と
上記フィルタにより補正された楽音信号とを発音する音
量を制御するための音量制御情報に基づいて、所定の割
合で合成して出力することを特徴とする。
【0015】本発明の音量制御方法の他の特徴とすると
ころは、上記音量制御情報に基づいて所定の係数を生成
し、生成した上記所定の係数に応じて、上記供給された
楽音信号と上記フィルタにより補正された楽音信号とを
所定の割合で合成して出力することを特徴とする。
【0016】本発明の音量制御方法のその他の特徴とす
るところは、上記供給された楽音信号と上記フィルタに
より補正された楽音信号に上記所定の係数をそれぞれ乗
算し、乗算した結果を加算することにより、上記供給さ
れた楽音信号と上記フィルタにより補正された楽音信号
とを所定の割合で合成することを特徴とする。
【0017】本発明の音量制御方法のその他の特徴とす
るところは、上記所定の係数に基づいて、上記供給され
た楽音信号と上記フィルタにより補正された楽音信号と
を所定の割合で合成する際、上記供給された楽音信号と
上記フィルタにより補正された楽音信号とに基づいて発
音する上記楽音の音量バランスを調整した後、発音する
上記楽音の音量を上記所定の係数に基づいて、調整し合
成することを特徴とする。
【0018】本発明の音量制御方法のその他の特徴とす
るところは、上記供給された楽音信号と上記フィルタに
より補正された楽音信号に上記所定の係数をそれぞれ乗
算し、乗算した結果を加算することにより発音する上記
楽音の音量バランスを調整し、さらに上記所定の係数を
乗算することにより発音する上記楽音の音量バランスを
調整することを特徴とする。
【0019】上記のように構成した本発明によれば、供
給された楽音信号とフィルタにより聴感補正特性に従っ
て補正された楽音信号とが、音量を制御するための音量
制御情報に基づいて所定の割合で合成され出力されるの
で、発音する音量に応じて、聴感特性を補正する周波数
特性を与えた楽音信号を生成し出力することができるよ
うになる。
【0020】また、供給された楽音信号とフィルタによ
り聴感補正特性に従って補正された楽音信号とを所定の
割合で合成する際、上記供給された楽音信号と上記補正
された楽音信号とに基づいて発音する楽音の音量バラン
スと音量とを区別してそれぞれ調整するようにした場合
には、音量バランスと音量とをそれぞれ独立して調整す
ることができ、発音する音量に応じて、聴感特性を補正
する周波数特性を与えた楽音信号を容易に生成し出力す
ることができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。 (第1の実施形態)図1は、第1の実施形態に係る電子
楽器の構成を示すブロック図である。図1において、1
01はCPUであり、ROM107に記憶されている処
理プログラムに従って、当該電子楽器の動作制御を行
う。CPU101には、図示しない外部機器に接続され
たMIDIインタフェース102、音量スイッチ103
a等が設けられた操作パネル103、およびA/D変換
器105を介してEXPペダル104が接続されてい
る。EXPペダル104は、演奏中に音量を制御して抑
揚をつけるためのものであり、A/D変換器105は、
上記EXPペダル104の操作位置信号等を例えば、
“1”〜“0”のディジタルデータに変換するものであ
る。
【0022】CPU101は、例えば、鍵盤部108に
て操作された押鍵のタッチ情報、その押鍵の音高(音
域)情報、および操作パネル103での操作により選択
されている音色の情報に基づいて演奏データを音源部1
10等に供給し制御する。また、CPU101は、例え
ば、MIDIインタフェース102から供給されるMI
DIデータや、操作パネル103の音量スイッチ103
aおよびEXPペダル104の操作状態に応じて、音量
制御データを音量制御部110に供給し、スピーカ23
から発音する音量を制御する。
【0023】106はRAMであり、CPU101の各
種処理の実行過程において各種の情報を一時的に記憶し
たり、各種処理の結果得られた情報を記憶したりする記
憶領域を有しており、CPU101のワーク領域として
利用される。
【0024】ROM107は、処理プログラム等を記憶
するプログラムメモリ107a、音色データメモリ10
7b、係数メモリ107c等を含み構成される。上記係
数メモリ107cには、音量制御部110内に備えるフ
ィルタ201のフィルタ係数や、制御係数生成部203
での演算に用いる係数等が記憶されている。なお、フィ
ルタ201、制御係数生成部203については後述す
る。
【0025】鍵盤部108は、複数の鍵を有する1つま
たは複数の鍵盤から構成される。116はタッチセンサ
であり、上記鍵盤部108にて操作された押鍵、離鍵、
鍵の動作スピードを検出し、検出結果に応じて押鍵のタ
ッチ情報、その押鍵の音高(音域)情報等を出力する。
【0026】音源部109は、PCM波形データを記憶
した波形メモリ109aを含み構成される。音源部10
9は、CPU101から供給される演奏データに基づい
て、波形メモリ109aからPCM波形データを読み出
し、その振幅やエンベロープを加工した楽音信号を生成
して音量制御部110に供給する。
【0027】音量制御部110は、CPU101から供
給される音量制御データに基づいて、音源部109から
供給される楽音信号を所定の周波数特性に従って変化さ
せ、D/A変換器112に出力する。すなわち、音量制
御部110は、音量の大きさにかかわらず、スピーカ1
14から発音される楽音の聴感上の音量バランスや音色
が一定となるように、上記音量制御データに基づいて、
音源部109から供給される楽音信号を聴感上の周波数
特性に従い補正する。そして、音量制御部110は、補
正した楽音信号をD/A変換器112に供給する。
【0028】D/A変換器112は、音量制御部110
から供給された補正した楽音信号をアナログ信号に変換
し、アンプ113を介してスピーカ114に供給する。
なお、本実施形態では、上記音量制御部110はDSP
(Digital Signal Processor)により構成される。RA
M111は、楽音信号を一時保持してから出力する際の
遅延用のメモリである。
【0029】なお、上記CPU101、RAM106、
ROM107、音源部109、音量制御部110は、そ
れぞれデータバス、アドレスバス等のバス115により
結合され、相互にデータの送受信が行われるように構成
されている。また、鍵盤部108はタッチセンサ116
を介してバス115により結合されている。
【0030】図2は、図1に示した音量制御部110の
詳細な構成を説明するためのブロック図である。なお、
この図2において、図1に示したブロックと同じブロッ
クには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】図2において、201は聴感補正特性を有
するフィルタであり、音源部109から供給される楽音
信号を聴感補正特性に従って補正し、乗算器204bに
出力する。ここで、聴感補正特性とは、電子楽器が発音
可能な最小の音量(ただし、消音状態は含まない。)で
楽音信号に基づいた楽音を発音した際に、大きい音量で
発音したときの楽音と、楽音の音量バランスや音色が聴
感上同じとなる周波数特性である。
【0032】例えば、当該電子楽器が発音する楽音の音
量の変化幅(ダイナミックレンジ)を、低音域の音およ
び高音域の音で30dB、中音域で44dBとする。こ
のとき、中音域と低音域および高音域との音量の変化幅
の差は14dBであるから、最大値を0dB、最小値を
−14dBとする図7に示す周波数特性F74のような
特性が聴感補正特性となる。
【0033】上記フィルタ201の詳細な構成を図3に
示す。図3は、フィルタ201の詳細な構成を示すブロ
ック図である。図3に示すようにフィルタ201は、4
つの遅延回路301a〜301dと5つの乗算器302
a〜302eと1つの加算器303との組み合わせによ
り構成される2次のIIRフィルタである。
【0034】遅延回路301a〜301dは、それぞれ
1サンプリング時間だけ入力された信号を遅延し出力す
る回路であり、遅延回路301aにより遅延された信号
が乗算器302bに入力されるとともに、遅延回路30
1bに入力されて、さらに遅延され乗算器302cに入
力される。同様に、加算器303から出力され、遅延回
路301cにより遅延された信号が乗算器302dに入
力されるとともに、遅延回路301dに入力されて、さ
らに遅延され乗算器302eに入力される。
【0035】また、乗算器302a〜302eは、フィ
ルタ201の周波数特性が図7に示す周波数特性F7
4、すなわち聴感補正特性を示すように、供給された楽
音信号および遅延されて供給されたそれぞれの楽音信号
に、所定の係数を乗算する。この乗算器302a〜30
2eで乗算する所定の係数は、図1に示したROM10
7内の係数メモリ107cに記憶されており、電源投入
時にCPU101により読み出されて供給される。
【0036】加算器303は、乗算器302a〜302
eからそれぞれ出力された楽音信号を加算処理して、遅
延回路301cに出力するとともに、フィルタ201か
らの出力信号として図2に示した乗算器204bに出力
する。以上のようにして、フィルタ201は供給された
楽音信号を聴感補正特性に従って補正する。
【0037】図2に戻り、202はデータ補間部であ
り、CPU101から供給される音量制御データのデー
タ補間を行う。CPU101では、音量制御データの出
力以外にも多くの処理を行うため、CPU101から音
量制御部110への音量制御データの供給は、所定の時
間間隔、例えば数ミリ秒の間隔で行われる。したがっ
て、CPU101から供給される音量制御データをその
まま用いて音量制御を行うと、音量制御データが急激に
変化したときには、不連続な楽音信号が発生しノイズを
発生する原因となる。
【0038】このため、データ補間部202は、CPU
101から所定の時間間隔で供給される音量制御データ
を、滑らかな音量変化を示す音量制御データとなるよう
にデータを補間する。このデータ補間部202は、本発
明の補間手段を構成する。データ補間部202にて行う
データ補間においては、CPU101から供給された音
量制御データの変化点を直線的にデータ補間するように
しても良いし、供給された音量制御データの変化を常に
一定の変化量(加速度)で変化するようにデータ補間す
るようにしても良い。また、CPU101から次に音量
制御データが供給されるまでに、供給された音量制御デ
ータの値に変化するようにデータ補間するようにしても
良いし、供給された音量制御データにローパスフィルタ
(LPF)等を用いてフィルタ処理を施し、滑らかな音
量制御データにするようにしても良い。
【0039】203は制御係数生成部であり、データ補
間部202によりデータ補間された音量制御データから
バランス制御係数A、Bおよび音量制御係数Cを生成
し、乗算器204b、204a、206にそれぞれ供給
する。この制御係数生成部203は、本発明の係数生成
手段を構成する。上記バランス制御係数A、Bは、フィ
ルタ201から供給される聴感補正特性に従って補正さ
れた楽音信号とフィルタ201を通さない、すなわち音
源部109から供給された楽音信号との聴感上の音量バ
ランスを音量に応じて調整するための制御係数である。
つまり、バランス制御係数A、Bは、当該電子楽器が発
音する楽音の聴感上の音量バランスが、音量の大きさに
かかわらず一定となるように調整するための係数であ
る。なお、上記バランス制御係数A、Bによって、音量
自体の制御は行われないので、バランス制御係数AとB
との和は“1”である。
【0040】上記音量制御係数Cは、当該電子楽器が発
音する楽音の全体の音量を制御するための係数であり、
音量制御データの変化に比例して、聴感上の音量を直線
的に変化させるためのものである。例えば、当該電子楽
器の低音域および高音域の音量の変化幅を30dBと
し、図4に示すように横軸を音量制御データ、縦軸を音
量とすると、上記音量制御係数Cは(音量制御データ,
音量)=(最小“0”,−30dB)の点と、(最大
“1”,0dB)の点との2点を結んだ直線で示される
音量変化となるように係数値が変化する。
【0041】乗算器204aは、音源部109から供給
される楽音信号と制御係数生成部203により生成され
たバランス制御係数Bとの乗算処理を行い、乗算器20
4bは、フィルタ201から供給される聴感補正特性に
従って補正された楽音信号と制御係数生成部203によ
り生成されたバランス制御係数Aとの乗算処理を行う。
【0042】加算器205は、乗算器204a、204
bによりそれぞれ乗算処理された楽音信号を加算処理す
ることで、当該電子楽器が発音する楽音の聴感上の音量
バランスが、音量の大きさにかかわらず一定である楽音
信号を生成し出力する。
【0043】そして、乗算器206は、加算器205か
ら出力された楽音信号と制御係数生成部203により生
成された音量制御係数Cとの乗算処理を行い、加算器2
05から出力された楽音信号の音量制御を行う。これに
より、聴感上の音量バランスは変化させずに音量を制御
した楽音信号を音量制御部110から出力し、D/A変
換器112、アンプ113を介してスピーカ114から
発音する。上記乗算器204a、204b、206およ
び加算器205は、本発明の合成手段を構成し、乗算器
204a、204bおよび加算器205により本発明の
バランス調整手段が構成され、乗算器206により本発
明の音量調整手段が構成される。
【0044】上記バランス制御係数A、Bおよび音量制
御係数Cは、音量制御データの値をX(0≦X≦1)と
すると、次式により求められる。
【0045】
【数1】
【0046】特に、本実施形態では、音量制御部110
はDSPにより構成されるので、式(1)〜式(3)を
次式のように近似する。
【0047】
【数2】
【0048】上記式(4)〜式(6)に従って、供給さ
れた音量制御データから上記バランス制御係数A、Bお
よび音量制御係数Cを生成する制御係数生成部203の
構成例を図5に示す。
【0049】図5において、401a〜401d、40
9〜413は、一時的に値を保持し保持した値を出力す
るレジスタであり、レジスタ401a〜401dは供給
された音量制御データの値Xを1乗、2乗、3乗、4乗
した値をそれぞれ保持し出力する。レジスタ409は固
定値“1”を保持して出力し、レジスタ410〜412
はバランス制御係数A、Bおよび音量制御係数Cをそれ
ぞれ保持し出力する。また、レジスタ413は上記式
(6)の値KC0を保持し出力する。
【0050】乗算器402a〜402cは、音量制御デ
ータの値Xのべき乗を算出するためのものである。乗算
器402a〜402cには、レジスタ401a〜401
cから出力される音量制御データの値Xの1乗、2乗、
3乗の値がそれぞれ入力されるとともに、レジスタ40
1aから出力された音量制御データの値Xがそれぞれ入
力され、それらの値を乗算処理することで音量制御デー
タの値Xのべき乗を算出する。
【0051】乗算器403a〜403cおよび加算器4
04a、404bは、バランス制御係数Bを算出するた
めのものであり、乗算器403a〜403cには、上記
式(6)の値KA1〜KA3がそれぞれ乗算係数として
与えられる。そして、乗算器403a〜403cによる
乗算結果を加算器404a、404bにより加算処理す
ることでバランス制御係数Bが算出される。
【0052】乗算器405a〜405dおよび加算器4
06a〜406dは、音量制御係数Cを算出するための
ものであり、乗算器405a〜405dには、上記式
(6)の値KC1〜KC4がそれぞれ乗算係数として与
えられる。そして、乗算器405a〜405dによる乗
算結果を加算器406a〜406cにより加算処理し、
さらに加算器406dによりレジスタ413が保持する
値KC0を加算処理することで音量制御係数Cが算出さ
れる。
【0053】乗算器407、加算器408は、上述した
ようにして算出されたバランス制御係数Bを用いてバラ
ンス制御係数Aを算出するためのものであり、レジスタ
411から出力された値を乗算器407により正負の符
号を反転し、さらに加算器408により“1”を加える
ことでバランス制御係数Aが算出される。
【0054】なお、レジスタ413に保持される値KC
0、乗算器403a〜403c、405a〜405dに
乗算係数としてそれぞれ与えられる値KA1〜KA3、
KC1〜KC4は、図1に示したROM107内の係数
メモリ107cに記憶されており、電源投入時にCPU
101により読み出されて供給される。
【0055】図6は、上述のようにして制御係数生成部
203により生成されたバランス制御係数A、Bおよび
音量制御係数Cの係数値と音量制御データの値Xとの関
係を示す図である。図6において、横軸は音量制御デー
タの値X(0≦X≦1)であり、縦軸は係数値(0≦係
数値≦1)である。
【0056】図6に示すように、音量制御データの値X
が“1” (音量が最大)のときには、バランス制御係
数Aは“0”であり、バランス制御係数Bは“1”であ
る。すなわち、フィルタ201から供給される聴感補正
特性に従って補正された楽音信号を含んでいない音源部
109から供給された楽音信号がそのまま、加算器20
5から出力される。このとき、フィルタ201、乗算器
204a、204bおよび加算器205を1つの補正フ
ィルタとみなしたときの周波数特性(以下、「補正周波
数特性」と称す。)は、図7に示す周波数特性F71と
なる。
【0057】また、このときの音量制御係数Cは“1”
であり、乗算器206では音量は変化しないで図8に示
す周波数特性F81に従って補正された楽音信号が音量
制御部110から出力される。なお、図7、図8につい
ては後述する。
【0058】音量制御データの値Xが“1” (音量が
最大)の状態から、音量を小さくする方向に制御される
と音量制御データの値Xの値が小さくなるに従って、バ
ランス制御係数Aは徐々に大きくなっていき、逆にバラ
ンス制御係数Bは徐々に小さくなっていく。
【0059】例えば、音量制御データの値Xが“0.6
7”のときには、バランス制御係数Aは“0.515”
であり、バランス制御係数Bは“0.485”である。
すなわち、フィルタ201から供給される聴感補正特性
に従って補正された楽音信号と音源部109から供給さ
れた楽音信号とが(0.515):(0.485)の割
合で、加算器205により加算処理され、出力される。
このときの補正周波数特性は、図7に示す周波数特性F
72となる。また、このときの音量制御係数Cは“0.
320”であり、乗算器206で、加算器205から出
力された楽音信号と上記音量制御係数Cとの乗算処理が
行われ、図8に示す周波数特性F82に従って補正され
た楽音信号が音量制御部110から出力される。
【0060】また、例えば、音量制御データの値Xが
“0.33”のときには、バランス制御係数Aは“0.
825”であり、バランス制御係数Bは“0.175”
である。すなわち、フィルタ201から供給される聴感
補正特性に従って補正された楽音信号と音源部109か
ら供給された楽音信号とが(0.825):(0.17
5)の割合で、加算器205により加算処理され、出力
される。このときの補正周波数特性は、図7に示す周波
数特性F73となり、楽音信号に基づく中音域の音は低
音域の音や高音域の音に比べて、約10dB音量が小さ
くなる。また、このときの音量制御係数Cは“0.17
5”であり、乗算器206で、加算器205から出力さ
れた楽音信号と上記音量制御係数Cとの乗算処理が行わ
れ、図8に示す周波数特性F83に従って補正された楽
音信号が音量制御部110から出力される。
【0061】さらに、音量を小さくする方向(音量制御
データの値Xが小さくなる方向)に制御し続けると、音
量制御データの値Xが“0” (音量が最小)となり、
バランス制御係数Aが“1”、バランス制御係数Bが
“0”となる。すなわち、フィルタ201から供給され
る聴感補正特性に従って補正された楽音信号のみが加算
器205から出力される。このときの補正周波数特性
は、図7に示す周波数特性F74となり、楽音信号に基
づいた中音域の音は低音域の音や高音域の音に比べて、
14dB音量が小さくなる。
【0062】また、このときの音量制御係数Cは“0.
032”であり、乗算器206で、加算器205から出
力された楽音信号、すなわちフィルタ201から供給さ
れた聴感補正特性に従って補正された楽音信号と上記音
量制御係数Cとの乗算処理が行われ、図8に示す周波数
特性F84に従って補正された楽音信号が音量制御部1
10から出力される。周波数特性F84に従って補正さ
れた楽音信号に基づく発音の音量は、低音域の音や高音
域の音は30dB小さくなり、中音域の音は44dB小
さくなる。
【0063】図7は、図2に示した加算器205から出
力される楽音信号の周波数特性を説明するための図であ
る。図7において、横軸は周波数を示し、縦軸は音量を
示す。図7においては、加算器205から出力される楽
音信号は全体の音量が制御されていないため、低音域お
よび高音域の周波数特性は、0dB付近となる。中音域
の周波数特性は、音量が小さくなるのに伴なって、周波
数特性F71→F72→F73→F74と変化し、音量
が小さくなるとともに中音域の音量は小さくなるように
制御される。
【0064】図8は、図2に示す乗算器206から出力
される楽音信号の周波数特性を説明するための図であ
る。図8において、横軸は周波数を示し、縦軸は音量を
示す。図8に示す周波数特性は、図7に示した周波数特
性に従って補正された楽音信号に対して、さらに乗算器
206により音量制御を行ったものであり、周波数特性
F81は図7に示した周波数特性F71と同じであり、
周波数特性F82は図7に示した周波数特性F72の全
体を10dB小さくしたものである。同様に、周波数特
性F83は図7に示した周波数特性F73の全体を20
dB小さくしたものであり、周波数特性F84は図7に
示した周波数特性F74の全体を30dB小さくしたも
のである。
【0065】次に、動作について説明する。まず、図1
に示した電子楽器のメイン処理の動作について説明し、
次に音量制御動作について説明する。
【0066】(メイン処理)まず、図1に示した電子楽
器の電源がON(電源が投入)されると、CPU10
1、RAM106、111、音量制御部110を構成す
るDSP等の初期化が行われる。
【0067】この初期化の処理では、CPU101がR
OM107内の係数メモリ107cに記憶されている係
数を読み出し、その読み出した係数を音量制御部110
を構成するDSPに供給したりする処理が行われる。上
記係数には、音量制御部110内のフィルタ201のフ
ィルタ係数や、制御係数生成部203での制御係数(バ
ランス制御係数A、Bおよび音量制御係数C)の演算に
用いる係数が含まれる。CPU101から上記フィルタ
係数や制御係数の演算に用いる係数等が音量制御部11
0に供給されることにより、上記フィルタ201の周波
数特性や上記制御係数生成部203の制御係数の演算回
路等が設定される。
【0068】初期化が完了すると、CPU101は、
操作パネル103の操作状態を検出し、その検出結果に
従って動作するように電子楽器を制御するパネルイベン
ト処理、A/D変換器105の出力により、EXPペ
ダル104の操作状態を検出し、その検出結果に従って
動作するように電子楽器を制御するペダルイベント処
理、タッチセンサ116の出力により、鍵盤部108
の操作状態を検出し、その検出結果に従って動作するよ
うに電子楽器を制御する鍵盤イベント処理、その他の
必要に応じた所定の処理を順次行う。この処理は、電源
がOFFとなるまで、→→→→→…と繰り返
し行われる。
【0069】例えば、CPU101は、パネルイベン
ト処理において、操作パネル103上の音色設定スイッ
チが操作されたことを検出した場合には、操作により選
択された音色の楽音が電子楽器から発音されるように音
源部109等を制御する処理を行い、音量スイッチ10
3aが操作されたことを検出した場合には、楽音が操作
に応じて設定された音量で電子楽器から発音されるよう
に音量制御部110等を制御する処理を行う。
【0070】また、例えば、ペダルイベント処理で
は、CPU101は、EXPペダル104が操作された
ことを検出した場合には、その操作量に応じて変化させ
た音量で電子楽器から楽音が発音されるように音量制御
部110等を制御する処理を行う。また、例えば、鍵
盤イベント処理では、タッチセンサ116から供給され
る操作された押鍵のタッチ情報、その押鍵の音高(音
域)情報等に基づいて、音源部110等を制御する処理
を行う。
【0071】(音量制御動作)次に、電子楽器で行われ
る音量制御動作について説明する。上述したパネルイ
ベント処理において音量スイッチ103aが操作された
ことを検出したり、ペダルイベント処理においてEX
Pペダル104が操作されたことを検出したりした場合
には、CPU101は、音量スイッチ103aやEXP
ペダル104の操作状態に応じて、電子楽器が発音する
楽音の音量を設定する。この設定された音量に関する情
報は、CPU101から所定の時間間隔で音量制御部1
10に音量制御データとして供給される。なお、MID
Iインタフェース102を介して入力されるMIDIデ
ータに応じて、CPU101は電子楽器が発音する楽音
の音量を設定しても良い。
【0072】そして、鍵盤イベント処理において、タ
ッチセンサ116から供給される操作された鍵盤部10
8の操作状態(押鍵のタッチ情報、その押鍵の音高情報
等)に基づいた楽音を電子楽器から発音する際、CPU
101は上記操作状態に基づいて演奏データを音源部1
09に供給する。そして音源部109は、上記演奏デー
タに応じて楽音信号を生成し、音量制御部110に供給
する。
【0073】楽音信号が供給された音量制御部110で
は、供給された楽音信号を乗算器204aに供給すると
ともに、フィルタ201において聴感補正特性に従った
補正を楽音信号に施し、乗算器204bに供給する。
【0074】また、音量制御部110では、データ補間
部202によりCPU101から供給される音量制御デ
ータのデータ補間が行われ、データ補間された音量制御
データが制御係数生成部203に供給される。制御係数
生成部203は、供給されたデータ補間された音量制御
データに基づいて、所定の演算を行い、バランス制御係
数A、Bおよび音量制御係数Cを算出する。なお、この
バランス制御係数A、Bおよび音量制御係数Cの算出は
常に行われている。
【0075】次に、乗算器204aにて供給された楽音
信号とバランス制御係数Bとの乗算処理が施され、同様
に乗算器204bにて聴感補正特性に従って補正された
楽音信号とバランス制御係数Aとの乗算処理が施され
る。乗算器204a、204bにて乗算処理されたそれ
ぞれの楽音信号が、加算器205に供給され加算処理さ
れる。したがって、乗算器204a、204b、加算器
205にて、聴感上の音量バランスが一定になるように
補正された楽音信号が生成される。
【0076】上記加算器205にて加算処理された楽音
信号が、乗算器206に供給され全体の音量を制御する
ための乗算処理が施される。すなわち、乗算器206に
て、加算処理された楽音信号と音量制御係数Cとの乗算
処理が施される。乗算器206で乗算処理された楽音信
号がD/A変換器112に供給され、D/A変換器11
2によりアナログ信号に変換され、アンプ113を介し
てスピーカ114から発音される。以上のようにして、
発音する楽音の音量制御(音量バランスおよび全体の音
量の制御)が行われる。
【0077】以上、詳しく説明したように本実施形態に
よれば、供給される楽音信号と聴感補正特性に従って補
正された楽音信号に、音量制御データに基づいて制御係
数生成部203により生成した音量バランスを制御する
ためのバランス制御係数B、Aをそれぞれ乗算器204
a、204bで乗算処理したのち、加算器205により
加算処理する。そして、加算器205にて加算処理され
た楽音信号と音量制御データに基づいて制御係数生成部
203により生成した音量を制御するための音量制御係
数Cとを乗算器206により乗算処理してD/A変換器
112に出力する。
【0078】これにより、音量制御データ、すなわち発
音する音量の大きさに応じて、聴感特性を補正する周波
数特性を与えた楽音信号を供給された楽音信号から生成
し出力することができ、電子楽器が発音する楽音の音量
を変えたとしても、電子楽器から発音される各音色間の
聴感上の音量バランスを保つことができるとともに、音
色の聴感を保つことができる。また、発音される楽音の
音量にかかわらず、楽音の聴感上の音量バランスや音色
が変化しないので、演奏中に音量を変化させたとしても
違和感を感じない楽音が得られる。
【0079】また、供給される楽音信号と聴感補正特性
に従って補正された楽音信号に基づいて発音する楽音の
聴感上の音量バランスを乗算器204a、204bおよ
び加算器205により調整し、上記供給された楽音信号
と上記補正された楽音信号に基づいて発音する楽音の全
体の音量を乗算器206により調整するようにしたの
で、発音する音量に応じた聴感上の音量バランスと音量
とをそれぞれ単独で容易に調整して、発音する音量の大
きさに応じて、聴感特性を補正する周波数特性を与えた
楽音信号を生成し出力することができ、電子楽器が発音
する楽音の音量を変えたとしても、電子楽器から発音さ
れる各音色間の聴感上の音量バランスと音色の聴感とを
保つことができる。
【0080】また、CPU101から供給された音量制
御データをデータ補間部202によりデータ補間し、デ
ータ補間した音量制御データに基づいて、制御係数生成
部203はバランス制御係数A、Bおよび音量制御係数
Cを生成するようにしたので、音量スイッチ103a等
により設定音量が急激に変えられたとしても、発音する
音量が滑らかな変化となるように制御することができ、
楽音信号の不連続が発生せずノイズの発生を防止するこ
とができるとともに、CPU101の負荷を軽減するこ
とができる。
【0081】また、聴感補正特性を有するフィルタ20
1の周波数特性は、ROM107内の係数メモリ107
cに記憶された係数により設定するようにしたので、係
数メモリ107cに記憶する係数を変えることにより、
電子楽器の使用場所等に応じた聴感特性に合わせてフィ
ルタ201の聴感補正特性を制御することができる。ま
た、音量制御部110内の処理は、全てディジタル処理
で行うようにしたので、DSPにより容易に構成するこ
とができる。
【0082】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を図面に基づいて説明する。第2の実施形態に
係る電子楽器は、第1の実施形態に係る電子楽器では音
量制御部110において、音源部109から供給される
楽音信号とフィルタ201から供給される楽音信号とを
前段の乗算器204a、204bにより乗算処理した後
に加算器205で加算して、さらに後段の乗算器206
により全体の音量を制御を行い出力していたものを、後
段の乗算器を設けず前段の乗算器204a’、204
b’のみで聴感上の音量バランスと全体の音量とを制御
するための乗算処理を行い、その結果を加算器205で
加算処理し出力するようにしたものである。なお、第2
の実施形態に係る電子楽器の全体の構成は、図1に示し
た第1の実施形態に係る電子楽器と同じ構成であるので
省略する。
【0083】図9は、第2の実施形態に係る電子楽器の
音量制御部110の詳細な構成例を示す図である。な
お、この図9において、図1および図2に示したブロッ
クと同じブロックには、同一の符号を付し重複する説明
は省略する。また、図2に示したブロックと同じではな
いが、同じ機能を有するブロックには符号に’を付して
いる。
【0084】図9において、203’は制御係数生成部
であり、データ補間部202によりデータ補間された音
量制御データから音量制御係数A’、B’を生成し、乗
算器204b’、204a’にそれぞれ供給する。この
制御係数生成部203’は、本発明の係数生成手段を構
成する。
【0085】上記音量制御係数A’、B’は、フィルタ
201から供給される聴感補正特性に従って補正された
楽音信号と音源部109から供給された楽音信号との聴
感上の音量バランスを音量に応じて調整するとともに、
当該電子楽器が発音する楽音の全体の音量を制御するた
めの制御係数である。
【0086】乗算器204a’は、音源部109から供
給された楽音信号と制御係数生成部203により生成さ
れた音量制御係数B’との乗算処理を行い、乗算器20
4b’は、フィルタ201から供給される聴感補正特性
に従って補正された楽音信号と制御係数生成部203に
より生成された音量制御係数A’との乗算処理を行う。
加算器205は、乗算器204a’、204b’により
それぞれ乗算処理された楽音信号を加算処理し、聴感上
の音量バランスと全体の音量が制御した楽音信号を出力
する。この加算器205から出力された楽音信号は、D
/A変換器112、アンプ113を介してスピーカ11
4から発音される。上記乗算器204a’、204b’
および加算器205により本発明の合成手段が構成され
る。
【0087】上記音量制御係数A’、B’は、音量制御
データの値をX(0≦X≦1)とすると、上述した第1
の実施形態のバランス制御係数A、Bおよび音量制御係
数Cを求める式(1)〜式(3)を音量制御係数A’=
A×C、音量制御係数B’=B×Cと演算することによ
り求められ、近似式は次式のようになる。
【0088】
【数3】
【0089】上記式(4)、(5)に従って、供給され
た音量制御データから上記音量制御係数A’、B’を生
成する制御係数生成部203’の構成例を図10に示
す。
【0090】図10において、1001a〜1001
e、1007〜1009は、一時的に値を保持し保持し
た値を出力するレジスタである。レジスタ1001a〜
1001eは供給された音量制御データの値Xをそれぞ
れ1乗、2乗、3乗、4乗、5乗した値を保持し出力す
る。レジスタ1007は上記式(7)の値KA0’を保
持して出力し、レジスタ1008、1009は音量制御
係数A’、B’をそれぞれ保持し出力する。
【0091】乗算器1002a〜1002dは、音量制
御データの値Xのべき乗を算出するためのものである。
乗算器1002a〜1002dには、レジスタ1001
a〜1001dから出力される音量制御データの値Xの
1乗、2乗、3乗、4乗がそれぞれ入力されるととも
に、レジスタ1001aから出力された音量制御データ
の値Xがそれぞれ入力され、それらの値を乗算処理する
ことで音量制御データの値Xのべき乗を算出する。
【0092】乗算器1003a〜1003eおよび加算
器1004a〜1004eは、音量制御係数A’を算出
するためのものであり、乗算器1003a〜1003e
には、上記式(7)の値KA1’〜KA5’がそれぞれ
乗算係数として与えられる。そして、乗算器1003a
〜1003eでの乗算結果を加算器1004a〜100
4dにより加算処理し、さらに加算器1004eでレジ
スタ1007が保持する値を加算処理することで音量制
御係数A’が算出される。
【0093】同様に、乗算器1005a〜1005eお
よび加算器1006a〜1006dは、音量制御係数
B’を算出するためのものであり、乗算器1005a〜
1005eには、上記式(8)の値KB1’〜KB5’
がそれぞれ乗算係数として与えられる。そして、乗算器
1005a〜1005eによる乗算結果を加算器100
6a〜1006dを用いて加算処理することで音量制御
係数B’が算出される。
【0094】なお、レジスタ1007に保持される値K
A0’、乗算器1003a〜1003e、1005a〜
1005eに乗算係数としてそれぞれ与えられる値KA
1’〜KA5’、KB1’〜KB5’は、第1の実施形
態と同様に、ROM内の係数メモリに記憶されており、
電源投入時にCPUにより読み出されて供給される。
【0095】図11は、上述のようにして制御係数生成
部203’により生成された音量制御係数A’、B’の
係数値と音量制御データの値との関係を示す図である。
図11において、横軸は音量制御データの値X(0≦X
≦1)であり、縦軸は係数値(0≦係数値≦1)であ
る。
【0096】図11に示すように、音量制御データの値
Xが“1” (音量が最大)のときには、音量制御係数
A’は“0”であり、音量制御係数B’は“1”であ
る。すなわち、音源部109から供給された楽音信号が
そのまま、加算器205から出力される。
【0097】そして、音量制御データの値Xが“1”
(音量が最大)の状態から、音量を小さくする方向に制
御されると、音量制御データの値Xが小さくなるにした
がい、音量制御係数A’は徐々に大きくなっていき、逆
に音量制御係数B’は徐々に小さくなっていく。しか
し、本実施形態の音量制御係数A’、B’では、聴感上
の音量バランスとともに全体の音量も制御しているた
め、音量制御係数A’は単調には増加せずにある音量制
御データの値Xで最大を示し、さらに音量制御データの
値Xが小さくなると、音量制御係数A’は小さくなって
いく。
【0098】さらに、音量を小さくする方向(音量制御
データの値Xが小さくなる方向)に引き続き制御される
と、ついには、音量制御データの値Xが“0” (音量
が最小)となると、音量制御係数B’は“0”となる
が、音量制御係数A’は小さいながらも“0”ではない
値となる。このとき、フィルタ201から供給される聴
感補正特性に従って補正された楽音信号のみが加算器2
05から出力される。このように、図11に示した音量
制御係数A’、B’により、上述した第1の実施形態で
示した図8に示す周波数特性を実現することができる。
【0099】次に、動作について説明する。なお、第2
の実施形態に係る電子楽器のメイン処理の動作は、第1
の実施形態に係る電子楽器のメイン処理の動作と同じな
ので説明を省略し、音量制御動作についてのみ説明す
る。 (音量制御動作)第1の実施形態と同様に、パネルイベ
ント処理において音量スイッチ103aが操作されたこ
とを検出したり、ペダルイベント処理においてEXPペ
ダル104が操作されたことを検出したりした場合に
は、CPU101は、その操作状態に応じて、電子楽器
が発音する楽音の音量を設定する。そして、この設定し
た音量に関する情報が音量制御データとしてCPU10
1から所定の時間間隔で音量制御部110に供給され
る。
【0100】そして、鍵盤イベント処理において、CP
U101は、タッチセンサ116から供給される操作さ
れた鍵盤部108の操作状態(押鍵のタッチ情報、その
押鍵の音高情報等)に基づいて演奏データを音源部10
9に供給する。そして音源部109は、上記演奏データ
に応じて楽音信号を生成し、音量制御部110に供給す
る。
【0101】楽音信号が供給された音量制御部110で
は、供給された楽音信号を乗算器204a’に供給する
とともに、フィルタ201において聴感補正特性に従っ
た補正を楽音信号に施し、乗算器204b’に供給す
る。
【0102】また、音量制御部110では、データ補間
部202によりCPU101から供給される音量制御デ
ータのデータ補間が行われて制御係数生成部203’に
供給される。制御係数生成部203’は、供給されたデ
ータ補間された音量制御データに基づいて、所定の演算
を行い音量制御係数A’、B’を算出する。なお、この
音量制御係数A’、B’の算出は常に行われている。
【0103】次に、乗算器204a’にて供給された楽
音信号と音量制御係数B’との乗算処理が施され、同様
に乗算器204b’にて聴感補正特性に従って補正され
た楽音信号と音量制御係数A’との乗算処理が施され
る。そして、乗算器204a’、204b’にて乗算処
理されたそれぞれの楽音信号が、加算器205に供給さ
れ加算処理された後、D/A変換器112に供給され
る。すなわち、乗算器204a’、204b’、加算器
205にて、聴感上の音量バランスが一定になるように
補正されるとともに全体の音量も制御された楽音信号が
生成される。D/A変換部112に供給された楽音信号
は、D/A変換器112によりアナログ信号に変換さ
れ、アンプ112を介してスピーカ113から発音され
る。
【0104】以上、説明したように第2の実施形態によ
れば、供給される楽音信号と聴感補正特性に従って補正
された楽音信号に、音量制御データに基づいて制御係数
生成部203’により生成した音量バランスおよび音量
を制御するための音量制御係数B’、A’をそれぞれ乗
算器204a’、204b’で乗算処理した後、加算器
205により加算処理してD/A変換器112に出力す
る。
【0105】これにより、上述した第1の実施形態と同
様に、供給された楽音信号に基づいて、発音する音量の
大きさに応じて聴感特性を補正する周波数特性を与えた
楽音信号を生成し出力することができ、電子楽器が発音
する楽音の音量を変えたとしても、電子楽器から発音さ
れる各音色間の聴感上の音量バランスを保つことができ
るとともに、音色の聴感を保つことができる。
【0106】また、乗算器204a’、204b’およ
び加算器205により、供給される楽音信号と聴感補正
特性に従って補正された楽音信号に基づいて発音する楽
音の聴感上の音量バランスと音量とをともに制御するよ
うにしたので、簡単な構成で聴感上の音量バランスと音
量とをともに制御することができる。
【0107】なお、上述した第1および第2の実施形態
では音量制御部110にDSPを用いているが、DSP
に限らず、例えば、加算機能のみやフィルタ機能のみを
備えた固定の機能を有する回路素子等により同じ機能を
実現するように構成しても良い。
【0108】また、第1および第2の実施形態では、フ
ィルタ201は1つの2次のIIRフィルタとしている
が、2次以上のIIRフィルタであっても良いし、FI
Rフィルタであっても良い。また、1つのIIRフィル
タに限らず、複数のIIRフィルタを接続するようにし
ても良い。
【0109】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
楽音信号に基づいた楽音を発音する際、聴感補正特性を
有するフィルタにより供給される上記楽音信号を補正
し、発音する音量を制御するための音量制御情報に基づ
いて、供給される上記楽音信号と補正された楽音信号と
を所定の割合で合成し出力するので、発音する音量に応
じて、聴感特性を補正する周波数特性を与えた楽音信号
を生成し出力することができ、発音する音量の大きさに
かかわらず、電子楽器から発音される各音色間の音量バ
ランスや音色の聴感を保つことができる。また、発音す
る楽音の音量にかかわらず、楽音の聴感上の音量バラン
スや音色が変化しないので、演奏中に音量を変化させた
としても違和感を感じない楽音を得ることができる。
【0110】また、供給された楽音信号と聴感補正特性
を有するフィルタにより補正された楽音信号とを所定の
割合で合成する際、上記供給された楽音信号と上記補正
された楽音信号とに基づいて発音する楽音の音量バラン
スと音量とを区別してそれぞれ調整するようにした場合
には、音量バランスと音量とをそれぞれ独立して調整し
て、発音する音量に応じて、聴感特性を補正する周波数
特性を与えた楽音信号を容易に生成し出力することがで
き、電子楽器から発音される各音色間のバランスや音色
の聴感を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る電子楽器の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】図1に示した音量制御部110の詳細な構成を
示すブロック図である。
【図3】図2に示したフィルタ201の詳細な構成を示
すブロック図である。
【図4】音量制御係数Cと音量制御データの値との関係
を示す図である。
【図5】図2に示した制御係数生成部203の構成例を
示すブロック図である。
【図6】バランス制御係数A、Bおよび音量制御係数C
の係数値と音量制御データの値との関係を示す図であ
る。
【図7】図2に示した加算器205から出力される楽音
信号の周波数特性を説明するための図である。
【図8】図2に示した乗算器206から出力される楽音
信号の周波数特性を説明するための図である。
【図9】第2の実施形態に係る電子楽器の音量制御部1
10の詳細な構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示した制御係数生成部203’の構成
例を示すブロック図である。
【図11】音量制御係数A’、B’の係数値と音量制御
データの値との関係を示す図である。
【符号の説明】
101 CPU 102 MIDIインタフェース 103 操作パネル 103a 音量スイッチ 104 エクスプレッションペダル 105 A/D変換器 106 RAM 107 ROM 108 鍵盤部 109 音源部 110 音量制御部 111 RAM 112 D/A変換器 113 アンプ 114 スピーカ 115 バス 116 タッチセンサ 201 フィルタ 202 データ補間部 203、203’ 制御係数生成部 204a、204b、204a’、204b’ 乗算器 205 加算器 206 乗算器

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音信号に基づいた楽音を発音する電子
    楽器であって、 供給される上記楽音信号を補正する聴感補正特性を有す
    るフィルタと、 発音する音量を制御するための音量制御情報に基づい
    て、供給される上記楽音信号と上記フィルタにより補正
    された楽音信号とを所定の割合で合成し出力する合成手
    段とを備えることを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】 上記音量制御情報に基づいて、所定の係
    数を生成する係数生成手段を備え、 上記合成手段は、上記係数生成手段により生成された所
    定の係数に応じて、上記供給される楽音信号と上記フィ
    ルタにより補正された楽音信号とを所定の割合で合成し
    出力することを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。
  3. 【請求項3】 上記合成手段は、上記供給される楽音信
    号と上記フィルタにより補正された楽音信号に上記所定
    の係数をそれぞれ乗算する乗算手段と、 上記乗算手段からの出力を加算する加算手段とを備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の電子楽器。
  4. 【請求項4】 上記所定の係数は、発音する上記楽音の
    音量バランスと音量とを制御する係数であることを特徴
    とする請求項3に記載の電子楽器。
  5. 【請求項5】 上記合成手段は、上記所定の係数に基づ
    いて、上記供給される楽音信号と上記フィルタにより補
    正された楽音信号とに基づいて発音する上記楽音の音量
    バランスを調整するバランス調整手段と、 上記所定の係数に基づいて、上記供給される楽音信号と
    上記フィルタにより補正された楽音信号とに基づいて発
    音する上記楽音の音量を調整する音量調整手段とを備え
    ることを特徴とする請求項2に記載の電子楽器。
  6. 【請求項6】 上記バランス調整手段は、上記供給され
    る楽音信号と上記フィルタにより補正された楽音信号に
    上記所定の係数をそれぞれ乗算する第1の乗算手段と、 上記第1の乗算手段からの出力を加算する加算手段とを
    備え、 上記音量調整手段は、上記加算手段からの出力に上記所
    定の係数を乗算する第2の乗算手段を備えることを特徴
    とする請求項5に記載の電子楽器。
  7. 【請求項7】 上記所定の係数は、上記発音する楽音の
    音量バランスを制御する係数と、上記発音する楽音の音
    量を制御する係数とを含むことを特徴とする請求項6に
    記載の電子楽器。
  8. 【請求項8】 上記音量制御情報を所定の方法で補間す
    る補間手段を備え、 上記係数生成手段は、上記補間手段により補間された音
    声制御情報に基づいて、上記所定の係数を生成すること
    を特徴とする請求項2に記載の電子楽器。
  9. 【請求項9】 上記フィルタの聴感補正特性は、フィル
    タ係数により制御可能であることを特徴とする請求項1
    に記載の電子楽器。
  10. 【請求項10】 楽音信号に基づいて発音する楽音の音
    量を制御する音量制御方法であって、 供給される上記楽音信号を聴感補正特性を有するフィル
    タにより補正し、供給された上記楽音信号と上記フィル
    タにより補正された楽音信号とを発音する音量を制御す
    るための音量制御情報に基づいて、所定の割合で合成し
    て出力することを特徴とする音量制御方法。
  11. 【請求項11】 上記音量制御情報に基づいて所定の係
    数を生成し、生成した上記所定の係数に応じて、上記供
    給された楽音信号と上記フィルタにより補正された楽音
    信号とを所定の割合で合成して出力することを特徴とす
    る請求項10に記載の音量制御方法。
  12. 【請求項12】 上記供給された楽音信号と上記フィル
    タにより補正された楽音信号に上記所定の係数をそれぞ
    れ乗算し、乗算した結果を加算することにより、上記供
    給された楽音信号と上記フィルタにより補正された楽音
    信号とを所定の割合で合成することを特徴とする請求項
    11に記載の音量制御方法。
  13. 【請求項13】 上記所定の係数に基づいて、上記供給
    された楽音信号と上記フィルタにより補正された楽音信
    号とを所定の割合で合成する際、上記供給された楽音信
    号と上記フィルタにより補正された楽音信号とに基づい
    て発音する上記楽音の音量バランスを調整した後、発音
    する上記楽音の音量を上記所定の係数に基づいて、調整
    し合成することを特徴とする請求項11に記載の音量制
    御方法。
  14. 【請求項14】 上記供給された楽音信号と上記フィル
    タにより補正された楽音信号に上記所定の係数をそれぞ
    れ乗算し、乗算した結果を加算することにより発音する
    上記楽音の音量バランスを調整し、さらに上記所定の係
    数を乗算することにより発音する上記楽音の音量バラン
    スを調整することを特徴とする請求項13に記載の音量
    制御方法。
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