JP3681364B2 - 安全金車吊金具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧送電用鉄塔の最上段に架け渡される地線の張替えを行う際に使用する安全金車吊金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に示すように、高圧送電用鉄塔Tの最上段には、送電線(図示せず)への落雷を回避するための架空地線(以下、単に「地線」と記す。)Eが架け渡されている。地線Eは、高圧送電用鉄塔Tに電気的に直結し、更に高圧送電用鉄塔Tの鉄骨を介して接地している。上記の送電線は、高圧送電用鉄塔Tの横に張り出した腕部Aに碍子等を介して吊り下げられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、地線Eを張替える作業は、足場の不安定な高所で行われる上、送電線に近い場所で行われる。このため、問題として、地線Eの張替え作業の最中に、これが送電線に触れる、という危険性があった。
【0004】
また、このような張替え作業においては、地線Eを仮に吊り下げておく金車等を、高圧送電用鉄塔Tの適当な箇所に拘止具を用いて縛り付ける等することが一般的であった。このため、張替え作業の安全を確保するには、作業を行う職人の経験と勘に頼らなければならないことが問題視されている。
【0005】
以上に述べた問題は、特に、高圧送電用鉄塔Tに対してその一方へ延出する地線Eの向きと他方へ延出する地線Eの向きが180度以下で交差する箇所、即ち、地線Eの向きが高圧送電用鉄塔Tを支点として折れ曲がる箇所での作業に関してである。このような箇所では、地線Eに横向きの力が加わるので、地線Eは送電線に一層接近することになる。
【0006】
そこで、本発明の目的は、地線が送電線に接触するのを確実に防止できる安全金車吊金具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る安全金車吊金具は、高圧送電用鉄塔の上端に立ち上げられる一対の縦枠材と、該一対の縦枠材の間に架け渡される上枠材と、該上枠材に揺動自在に吊下げられる金車とを備えるものであって、前記上枠材の端部を、前記一対の縦枠材の外方へ延出し、該上枠材の端部と前記縦枠材との間に、可撓線材を架け渡したことを特徴とする。
【0008】
更に、本発明に係る安全金車吊金具は、高圧送電用鉄塔の上端に下枠材を水平姿勢で固定し、該下枠材の両端に、前記一対の縦枠材を立ち上げたものである。
【0010】
更に、本発明に係る安全金車吊金具は、前記一対の縦枠材に、それぞれ上下方向に整列した複数対のボルト挿通孔を形成し、該複数対のボルト挿通孔のうち一対のボルト挿通孔に挿通したボルトに、前記上枠材を締結したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態に係る安全金車吊金具について、図面に基づいて説明する。以下において、従来の技術と同様の構成には、同符号を付してその説明を省略する。
【0012】
図1に示すように、安全金車吊金具1は、高圧送電用鉄塔Tの上端に地線Eを横切る向きに水平姿勢で固定される下枠材2と、下枠材2の両端から立ち上がる一対の縦枠材3と、一対の縦枠材3の間に架け渡される上枠材4と、上枠材4に揺動自在に吊下げられる2体の金車50,51とから構成される枠型の作業補助具である。
【0013】
下枠材2は、アングル鋼からなり、その一片のフランジ20に3つのボルト挿通孔21と長孔22を穿孔し、更に両端に、それぞれ2つのボルト挿通孔23を穿孔している。下枠材2を高圧送電用鉄塔Tに固定するには、高圧送電用鉄塔Tの上端にキャップCを締結する一対のボルト(図示せず)を緩め、これら一対のボルトを、それぞれ挿通孔21の何れか1つと長孔22とに挿通した上で、再び高圧送電用鉄塔Tに締結することにより行う。つまり、キャップCと下枠材2は、高圧送電用鉄塔Tに共締めされる事になる。
【0014】
一対の縦枠材3は、下枠材2と同様のアングル鋼を直立姿勢にして用いたものである。各縦枠材3の一片のフランジ30には、その上端付近に上下方向に整列した複数(図示は2カ所)のボルト挿通孔31を形成すると共に、下端付近に、下枠材2のボルト挿通孔23に対応する位置に2つのボルト挿通孔(同符号)を各々形成している。下枠材2と各縦枠材3とは、これらのボルト挿通孔23に挿通したボルト25によって締結されている。
【0015】
上枠材4は、下枠材2よりも長尺のアングル鋼からなり、この端部42は、図中右に位置する縦枠材3の外方へ延出している。上枠材4の一片のフランジ40には、金車50,51が各々ボルト41により取り付けられている。ボルト41は、金車50,51を完全に固定するものではなく、金車50,51の回動支点となるピンの役割も果たしている。更に、フランジ40には、縦枠材3のボルト挿通孔31に対応する位置にボルト挿通孔(同符号)を穿孔している。
【0016】
各縦枠材3のボルト挿通孔31同士は各々同じ高さに穿孔され、図面の左右で対を成している。このため、一対のボルト挿通孔31に各々挿通したボルト7により、一対の縦枠材3の間に上枠材4を水平姿勢で支持できる。ボルト挿通孔31の位置や個数は限定されるものでなく、金車50,51のサイズの大小に対応して、上枠材4の高さを適宜に設定又は変更できれば良い。
【0017】
金車50は端部42の下方に配置されている。金車51は一対の縦枠材3の間に配置されている。これら金車50,51の具体的な構成は、周知の技術であるため説明を省略する。金車50,51に地線Eの張力が加わった際に十分な剛性を確保するために、図中左に位置する縦枠材3と上枠材4の間に、アングル鋼からなる枠内補強斜材43を設けても良い。また、端部42は図中右側へ延出しているが、端部42を図中左側へ延出しても良い。
【0018】
上枠材4の端部42と図中右に位置する縦枠材3の下端とを跨いで、ワイヤーロープからなる可撓性線材8が掛けられている。可撓性線材8は、金車50から地線Eが万一脱落した事態に、地線Eを受け止める安全具である。可撓性線材8の両端は、それぞれ端部42及び縦枠材3の下端に着脱自在に接続している。着脱自在とは、例えば、ボルト挿通孔23に可撓性線材8の端部に取り付けたジョイントピン81を挿通し、このジョイントピン81を抜き取ると簡単に可撓性線材8の下端を縦枠材3から切り離せることである。
【0019】
以上の説明は、後述の作業時に、図1に示した金車50,51が、地線Eから同図中の右側へ引っ張る張力を受けて傾斜した状態を述べている。このような張力が加わるのは、従来の技術において既述した通り、高圧送電用鉄塔Tに対してその一方へ延出する地線Eの向きと他方へ延出する地線Eの向きが180度以下で交差する箇所で、地線Eに横向きの力が加わることに起因する。また、図中の上下又は左右の指示は、後述の作業時に、安全金車吊金具1を高圧送電用鉄塔Tに取り付けた状態を述べたのであって、安全金車吊金具1の姿勢又は向きを限定する意図と解してはならない。以下の説明においても同様である。
【0020】
尚、金車50,51が、左側へ引っ張られる張力を受けて傾斜した状態は、図2に示している。同図に表した安全金車吊金具11は、上記の安全金車吊金具1と大きな差異は無いが、上枠材4の端部42を図中右に位置する縦枠材3の外方へ更に長く延出している。
【0021】
これは、地線Eから張力を受けた金車50,51が図中左寄りに揺動するので、金車50,51が縦枠材3に衝突するのを防止するためである。また、上枠材4の端部42を長く設定した分、端部42の撓み剛性を補強するために、端部42と図中右に位置する縦枠材3との間に、枠外補強材44を追加することが好ましい。
【0022】
また、図3に示すように、高圧送電用鉄塔Tの腕部Aの上弦材A1の上端が高圧送電用鉄塔TのキャップCに固定されている場合には、本発明の第2の実施の形態に係る安全金車吊金具12を採用する。この安全金車吊金具12は、図1に示した下枠材2を省略したものであり、一対の縦枠材3を高圧送電用鉄塔Tの鉄骨T1の側面に直接にボルト等で固定できる。
【0023】
このため、鉄骨T1と縦枠材3との間に隙間が開かないように、一対の縦枠材3の下端を、鉄骨T1の側面に沿って略ハ字形に開いた形状に屈曲している。また、安全金車吊金具12を高圧送電用鉄塔Tに固定した際に、一対の縦枠材3の間隔が多少増減しても、縦枠材3に上枠材4をボルト7で締結できるように、上枠材4のボルト挿通孔31を長孔とすることが望ましい。
【0024】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る安全金車吊金具について、図面に基づいて説明する。上記第1の実施の形態と同様の構成については、同符号を付してその説明を省略する。
【0025】
図4に示すように、安全金車吊金具13は、下枠材2と、一対の縦枠材3と、上枠材9に揺動自在に吊下げられる金車50,51とから構成される。上枠材9は、その両端が一対の縦枠材3にボルト7で締結されている。金車50,51は、両方とも一対の縦枠材3の間に配置されるので、金車50,51から地線Eが万一脱落しても、地線Eは下枠材2及び一対の縦枠材3で受け止められることになる。このため可撓性線材8が省略されている。
【0026】
以上に詳述した安全金車吊金具を使用した地線Eの張替え作業は、複数の高圧送電用鉄塔Tを跨いで架け渡された地線Eについて行う。また、架線張替え作業を行う際には、安全確保のため高圧送電用鉄塔Tの両側に架けられた送電線のうち、片方の送電線にのみに通電し他方の送電線は電流が遮断される。これらを、それぞれ活線側及び停電(死線)側として上記の図1乃至図3中に記している。
【0027】
上記複数の高圧送電用鉄塔Tのうち、その両端に位置する高圧送電用鉄塔Tを図5に示した。更に、これらの高圧送電用鉄塔Tに地線Eを取り付ける構造を図6に示した。図6には、地線Eの一端E3付近を弓形に湾曲しこれを複数のボルトBで締結する耐張クランプCを表している。耐張クランプCは、リンク及びUクレビスからなる継手Jを介して、高圧送電用鉄塔Tの側面に固定した仮付けアングル鋼Aに接続している。
【0028】
仮付けアングル鋼Aは、張替え作業を行うために高圧送電用鉄塔Tに一時的に付加したものである。本来、耐張クランプCは、高圧送電用鉄塔Tの上端に設けた地線基板Pの縁部に接続している。このように、初めに地線基板Pに接続していた耐張クランプCを仮付けアングル鋼Aに付け替える作業は、通常約1〜1.5トンの張力が加わる地線Eを保持するために、地線Eを高圧送電用鉄塔Tに引き寄せておく専用工具を使用しつつ行う。この専用工具は周知であるため、以下、高圧送電用鉄塔Tから地線Eを切り離す作業においてその説明を省略する。
【0029】
上記の両端に位置する高圧送電用鉄塔Tの間に配置された高圧送電用鉄塔Tに、地線Eを取り付ける構造を図7に示した。同図において、高圧送電用鉄塔Tを挟んで対峙する2個の耐張クランプCは、それぞれ地線基板Pの縁部に継手J1を介して接続している。地線Eに加わる張力は、総て地線基板Pによって受け持たれるので、2個の耐張クランプCの間の地線Eは、弛んだ状態で地線基板Pとこれにボルト締結される押え板Hとの間に挟持されている。尚、図1に示した下枠材2の他片のフランジ24は図7中に表れていないが、これは、フランジ24が継手J1に当たらないように、この付近に切欠きを形成しているためである。
【0030】
また、図5に示すように、一方の高圧送電用鉄塔Tの脚部付近に、地線E又は延線ロープL1を供給/巻取り自在に巻回するエンジン付きドラムD1を1機配備する。他方の高圧送電用鉄塔Tの脚部付近に、新たな地線E又は延線ロープL2を供給/巻取り自在に巻回するエンジン付きドラムD2及びドラムD3を各々1機づつ配備する。
【0031】
以上を踏まえて、図1に示した安全金車吊金具1を、図7に示した高圧送電用鉄塔Tに取り付ける場合の作業手順を以下に説明する。図1乃至図4において、高圧送電用鉄塔Tに既に架設されている地線Eを旧線E0とし、当該作業によって新たに架設される地線Eを新線E1として区別する。
【0032】
先ず、上述のように高圧送電用鉄塔Tを挟んだ2個の耐張クランプCの間の地線Eは弛んでいるので、図1に示すボルトH1を緩めて押え板Hを取り外せば、同図に二点鎖線で表したように、旧線E0を高圧送電用鉄塔Tの側方へ避けることができる。この状態で、安全金車吊金具1を高圧送電用鉄塔Tに取り付ける。更に、安全金車吊金具1から可撓性線材8を一旦取り外し、二点鎖線で表した旧線E0を可撓性線材8の内側に引き込んで、再び、可撓性線材8を安全金車吊金具1に接続する。この状態が図1に表れている。
【0033】
このとき、2個の耐張クランプCのうちの一つは、安全金車吊金具1の下枠材2の他片のフランジ24の端寄りの部分に付け替えられる。他の耐張クランプCは、高圧送電用鉄塔Tに一時的に固定した仮付けアングル鋼B(図7)の端寄りの部分に付け替えられる。仮付けアングル鋼Bは、図1に示した下枠材2に平行な姿勢で、高圧送電用鉄塔Tの安全金車吊金具1との反対側にボルト等で固定される。
【0034】
つまり、図7に示すように、高圧送電用鉄塔Tは、安全金車吊金具1の下枠材2と仮付けアングル鋼Bとの間に挟まれる。このように、安全金車吊金具1と仮付けアングル鋼Bに2個の耐張クランプCを各々付け替えることにより、旧線E0の全体を高圧送電用鉄塔Tの側方へシフトさせることができる。これによって、新線E1を導く余地を確保する。
【0035】
次に、旧線E0に自走機(図示せず)を走らせ、図5に示すように、吊金車固定ロープFに連結された複数の吊金車Xを旧線E0に吊り下げる。同時に、複数の吊金車Xの下部滑車X0に、ドラムD1から供給される延線ロープL1を掛け渡たす。これによって、複数の吊金車Xが、高圧送電用鉄塔T同士の間に等間隔に配置される。更に、ドラムD2から供給される新線E1の一端E4を、延線ロープL1に接続する。このとき、延線ロープL1は金車51に掛けておくようにする。
【0036】
この状態で、ドラムD1により延線ロープL1を巻き取れば、高圧送電用鉄塔T同士の間に新線E1が架け渡されることになる。これが、図1に示すように、金車51に新線E1を掛けた状態である。ドラムD1により新線E1に所望の張力を付与しつつ、新線E1に耐張クランプCを取り付ける等して、新線E1を高圧送電用鉄塔Tに取り付ける。この取り付け構造は、既述の旧線E0の場合と同様である。
【0037】
一方、図6に示した地線E(この場合、旧線である)の一端E3に、図5に示したドラムD1から供給される延線ロープL1を接続する。同様に、図5に示したエンジン付きドラムD3から供給した延線ロープL2の端部を、旧線E0の他端E5に接続する。この状態で、旧線E0から総ての耐張クランプCを取り外した後、ドラムD1から延線ロープL1を供給しつつ、ドラムD3によって延線ロープL2を巻き取る。これにより、延線ロープL1,L2と共に、旧線E0を総てドラムD3に巻き取ることができる。
【0038】
この後の作業は、本発明の要旨に直接関係ないので説明を省略する。また、図5中、X1は吊り金車Xを旧線E0に吊下げる滑車を指し、Yは地線E等を縦方向に導くために高圧送電用鉄塔Tに取り付けた金車を指している。
【0039】
以上の作業工程において、金車50,51は、地線Eから同図中の右側へ引っ張る張力を受けて傾斜するが、これらの金車50,51が揺動できる範囲は一対の外枠材3と上枠材4からなる枠体によって規制されるので、金車50,51に掛けた地線Eが送電線に触れるという危険を確実に予防できる。
【0040】
しかも、安全金車吊金具1を高圧送電用鉄塔Tに固定した時点で、金車50,51は高圧送電用鉄塔Tに対して位置決めされるので、金車50,51の配置が作業者によってばらつく事がなく、毎回の作業において、上記の危険を確実に予防できる。
【0041】
尚、図2と図3に各々示した安全金車吊金具11,12は、金車50,51が地線Eから同図中の左側へ引っ張る張力を受ける点、或いは、同図中の真下へ引っ張る張力を受ける点を除いては、実質的な作業工程は上述した通りである。また、以上の説明で、下枠材2、縦枠材3及び上枠材4,9を長方形に枠組みした例を示したが、金車50,51に加わる力の方向を考慮して、正方形、台形又は平行四辺形となるように枠組みしても良い。
【0042】
図4に示した第3の実施の形態に係る安全金車吊金具13は、下枠材2、一対の縦枠材3及び上枠材9から成る枠体の内側に、金車50,51が各々配置されるため、上記の作業手順に従って金車50に旧線E0を掛けるには、この枠体の内側に旧線E0を通す必要が有る。このため、安全金車吊金具13は、図6に示した地線Eの一端E3を接続する高圧送電用鉄塔Tに取り付けて使用する。そして、ドラムD1から供給される延線ロープL1を金車50に掛けた上で、延線ロープL1を地線Eの一端E3に接続する。これ以外の実質的な作業工程は上述した通りである。
【0043】
以上に述べた、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明したが、本発明は図示したものに限定されない。また、本発明の技術的範囲には、その主旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正又は変更を加えた態様の実施形態も含まれる。また、本発明の作用又は効果を奏する範囲内で、本発明を構成する発明特定事項を、他の技術に置換した実施形態で実施しても良い。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係る安全金車吊金具によれば、金車が揺動できる範囲は一対の外枠材と上枠材からなる枠体によって規制されるので、金車に掛けた地線が送電線に触れるという危険を確実に予防できる。更に、一対の縦枠材の外方へ延出する上枠材の端部に、金車を吊下げた状態で、この金車から地線が万一脱落する事態になっても、地線は可撓線材によって受け止められる。このような効果は、地線の向きが高圧送電用鉄塔を支点として折れ曲がる箇所で、特に顕著である。
【0045】
しかも、当該安全金車吊金具を高圧送電用鉄塔に固定した時点で、金車が高圧送電用鉄塔に対して位置決めされるので、金車の配置が作業者によってばらつく事がなく、毎回の作業において、上記の危険を確実に予防できる。従って、作業を行う職人の経験と勘に頼ることなく地線の張替え作業上の安全を確実に確保することができる。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る安全金車吊金具の使用状態を示す概略図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る安全金車吊金具の変形例の使用状態を示す概略図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る安全金車吊金具の使用状態を示す概略図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る安全金車吊金具の使用状態を示す概略図。
【図5】作業手順を示す概略図。
【図6】図5に示した高圧送電用鉄塔の上部を示す側面図。
【図7】図5に示した高圧送電用鉄塔の間に配置される高圧送電用鉄塔の上部を示す側面図。
【図8】高圧送電用鉄塔の上部を示す立面図。
【符号の説明】
1:安全金車吊金具
2:下枠材
3:縦枠材
4:上枠材
6:ボルト挿通孔
7:ボルト
8:可撓線材
9:上枠材
11:安全金車吊金具
12:安全金車吊金具
13:安全金車吊金具
50:金車
51:金車
E:地線

Claims (3)

  1. 高圧送電用鉄塔の上端に立ち上げられる一対の縦枠材と、該一対の縦枠材の間に架け渡される上枠材と、該上枠材に揺動自在に吊下げられる金車とを備える安全金車吊金具であって、
    前記上枠材の端部を、前記一対の縦枠材の外方へ延出し、該上枠材の端部と前記縦枠材との間に、可撓線材を架け渡したことを特徴とする安全金車吊金具。
  2. 高圧送電用鉄塔の上端に下枠材を水平姿勢で固定し、該下枠材の両端に、前記一対の縦枠材を立ち上げた請求項1に記載の安全金車吊金具。
  3. 前記一対の縦枠材に、それぞれ上下方向に整列した複数対のボルト挿通孔を形成し、該複数対のボルト挿通孔のうち一対のボルト挿通孔に挿通したボルトに、前記上枠材を締結した請求項1又は2に記載の安全金車吊金具。
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