JP3140486U - 架線吊り上げ装置 - Google Patents

架線吊り上げ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3140486U
JP3140486U JP2008000145U JP2008000145U JP3140486U JP 3140486 U JP3140486 U JP 3140486U JP 2008000145 U JP2008000145 U JP 2008000145U JP 2008000145 U JP2008000145 U JP 2008000145U JP 3140486 U JP3140486 U JP 3140486U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swing arm
overhead wire
overhead
arm
lifting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2008000145U
Other languages
English (en)
Inventor
敏男 佐伯
達夫 寄石
雄介 曾根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP2008000145U priority Critical patent/JP3140486U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3140486U publication Critical patent/JP3140486U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Cable Installation (AREA)

Abstract

【課題】作業性の向上を図ることができるとともに、剛性を向上することができる架線吊り上げ装置を提供する。
【解決手段】固定部材70と、支柱51と、長手方向中央部位を支点として揺動する揺動アーム31と、揺動アームの一端部31aと架線とを連結する第1連結体40と、揺動アームの他端部31bと架線1とを連結する第2連結体60とを備え、連結体40、60の少なくとも一方に揺動アーム31と架線1との間の間隔寸法の調整が可能な調整手段を設けて、調整手段の操作にて架線1を吊り上げる架線吊り上げ装置である。作業開始初期においては、揺動アームを作業開始初期姿勢に維持させ、作業中においては揺動アーム31の揺動を許容する姿勢維持機構20を設ける。揺動アーム31は、長手方向中央部位が幅広部56とされた平板状体であり、幅広部56に支点及び作業開始初期状態での規制力を受ける受け部を設けた。
【選択図】図1

Description

本考案は、架線を支持する懸垂装置を点検および取り替える作業において、架線を吊り上げた状態で仮保持する架線吊り上げ装置に関する。
架線を支持する懸垂装置は、定期的に点検および取替えが必要とされる。これらの作業においては、懸垂装置に支持されている架線を、一時的に懸垂装置から離脱させなければならない。
たとえば、送電線への落雷対策として、図9に示すように、架空地線101が設置されているが、この架空地線101を支持する懸垂装置106も、経年摩耗により強度が低下するため、定期的に点検作業や、磨耗した部品の取替え作業を行う必要がある。このような懸垂装置106の点検作業や、部品の取替え作業において、懸垂装置106に支持されている架空地線101を一時的に吊り上げる必要がある。
従来、架空地線101を保持する懸垂装置106の点検および取替え作業を行うために、架空地線101を吊り上げた状態で仮保持する工具が提案されている(特許文献1)。すなわち、図9に示すように、この工具111は、鉄塔腕金102に固定される台座金具112と、その上端に取り付けられた傾動自在な揺動アーム113とを有している。揺動アーム113の一端には、垂下するロッド114の上端を連結し、揺動アーム113の他端にはチェーンブロック115の上端を連結している。そして、ロッド114の下端およびチェーンブロック115の下端と、架空地線101とは、それぞれクランプ116を介して連結している。
ところで、この工具を取り付ける場合、まず、台座金具112を鉄塔腕金102に固定する。その後、懸垂装置106の両側のクランプ116を架空地線101に連結する。一般的に、初期状態(作業員が工具を取り付ける前の状態)においては、図9に示すように、架空地線101の傾斜角度に応じて作業者は揺動アーム113を斜めに傾けつつ、架空地線101をクランプ116に連結させる必要があった。
架空地線101を吊り上げる場合には、チェーンブロック115を操作して、揺動アーム113の一端側(チェーンブロック115が取り付けられている側)と架空地線101との間を徐々に縮める。これにより、傾斜している揺動アーム113が矢印Cの方向に揺動して、仮想線で示すように水平状態に近づき、懸垂装置106から架空地線101が徐々に吊り上げられる。
実用新案登録第3088363号公報
前記特許文献1に記載された工具を用いると、架空地線1にクランプ116を連結させる際に、揺動アーム113は揺動可能な状態となっている。このため、架空地線101にクランプ116を連結させる作業においては、揺動アーム113が揺動して不安定な状態となり、作業員の鉄塔上での作業時間が長くなって作業性が悪いものとなっていた。
また、前記特許文献1に記載された工具では、吊り上げ作業中に、揺動アーム113の揺動支点での強度を維持することができず、揺動アーム113が変形したり損傷したりして、架空地線101を確実に吊り上げることができなかった。
本考案は、上記課題に鑑みて、作業性の向上を図ることができるとともに、剛性を向上することができる架線吊り上げ装置を提供する。
本考案の架線吊り上げ装置は、架線を支持する懸垂装置を固定する腕金に設置される固定部材と、前記固定部材から上方に向かって延びる支柱と、前記支柱に連結されて、この長手方向中央部位を支点として揺動する揺動アームと、揺動アームの一端部と架線とを連結する第1連結体と、揺動アームの他端部と架線とを連結する第2連結体とを備え、前記連結体の少なくとも一方に揺動アームと架線との間の間隔寸法の調整が可能な調整手段を設けて、この調整手段の操作にて架線を吊り上げる架線吊り上げ装置において、作業開始初期においては、揺動アームの揺動を規制して、揺動アームを作業開始初期姿勢に維持させ、作業中においては揺動アームの揺動を許容する姿勢維持機構を設け、前記揺動アームは、前記長手方向中央部位が両端部よりも剛性が大となる幅広部とされた平板状体であり、この幅広部に前記支点及び作業開始初期状態での規制力を受ける受け部を設けたものである。
本考案の架線吊り上げ装置によれば、姿勢維持機構を揺動アームに設けているので、初期状態において、初期状態の姿勢を維持できる。すなわち、架線を支持する懸垂装置に対して揺動アームを傾斜させて固定したりできる。ここで、初期状態とは、作業員が、架線吊り上げ装置を取り付ける前の状態をいう。また、支点が揺動アームの長手方向中央部であるので、架線の吊り上げ作業時には、架線の第1連結体に連結された部位と、架線の第2連結体に連結された部位とが均等な荷重がかかるように揺動アームが揺動することができる。さらに、前記揺動アームは、前記長手方向中央部位が両端部よりも幅広部とされた平板状体であり、この幅広部に前記支点及び作業開始初期状態での規制力を受ける受け部を設けている。つまり、受け部である長手方向中央部が幅広部であるので、この受け部の剛性を確保することができる。
前記姿勢維持機構は、幅広部に設けられた複数の孔部と、支柱に設けられた孔部と、これら孔部に嵌合するピンとで構成することができる。これにより、初期状態での揺動アームの傾斜角度を調節(変更)することができ、初期状態における架線の傾き(状態)に応じて揺動アームを作業しやすい状態(例えば、水平面に対して傾斜させた状態)で固定することができる。
種々の既存の腕金に対して、腕金のタイプ別に対応する複数種の固定部材を揃えることができる。
本考案の架線吊り上げ装置は、初期状態において、初期姿勢状態で固定することができるため、作業者は、第1連結体及び第2連結体を容易に架線に取り付けることができる。特に、揺動アームが水平面に対して傾斜するような状態でも、揺動アームの揺動を規制できる。これにより、作業時間の短縮を図ることができて、作業性の向上を図ることができる。また、架線の吊り上げ作業時には、第1連結体と第2連結体とを均等な荷重で引き上げることができるため、効率良く架線を吊り上げることができる。さらに、幅広部の剛性を確保することができるため、揺動アームが変形したり損傷したりすることなく吊り上げ作業を確実に行うことができる。しかも、剛性及び強度の向上を図った上で軽量化を図ることができ、装置を携行する作業員の負担を軽減できる。加えて、腕金から各連結体までの距離を比較的短く設定できるため、作業者は鉄塔近傍で作業を行うことができ、胴綱(安全綱)を直接鉄塔に取り付けて作業を行うことが可能となって、安全性の向上が図れるという利点もある。
前記姿勢維持機構を、孔部と、孔部に嵌合するピンとで構成すると、簡単な機構で揺動アームの傾斜状態を維持することができて、一層作業性に優れたものとなる。また、揺動アームの傾斜角度を、初期状態における架線の傾き等に応じて調節することができるため、作業者は、第1連結体及び第2連結体を一層容易に架線に取り付けることができる。
腕金のタイプ別に対応する複数種の固定部材を揃えることにより、腕金の形状を問わず、既存の種々の腕金に対応することができて、汎用性に優れたものとなる。
以下本考案の架線吊り上げ装置の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
本実施の形態では、架線が架空地線1である場合について説明する。架空地線1は、鉄塔から水平方向に突出する腕金2に固定された懸垂装置6により支持されている。腕金2は、一対のL字状の鋼材を対面させることにより構成されている。これにより、腕金2は水平フランジ2bの上面に垂直リブ2aが立設された、断面逆T字型の鋼材で構成される。また、水平フランジ2bの下面に懸垂装置6がボルト18にて固定されている。
図1及び図3に示すように、懸垂装置6は、水平フランジ2bに固定される固定金具17と、固定金具17に係止される馬蹄形金具16と、馬蹄形金具16に連結される垂下金具14と、垂下金具14に連結される下部が外方向に広がった連結金具12と、連結金具12の下端に連結される受け金具8と、受け金具8上に支持される架線金具7とを有している。
固定金具17は、金属平板の下面にU字型の金具を溶接して構成されており、U字型の金具には、馬蹄形金具16が係止される。馬蹄形金具16の両下端および垂下金具14の上端には、ボルト15が貫通し、これらを連結している。垂下金具14の下端および連結金具12の上端には、ボルト13が貫通しており、これらを連結している。
連結金具12は下部が外方向に広がっており、その下端は受け金具8の内面にそれぞれ当接され、それぞれボルト9により連結されている。受け金具8上には、架線金具7が溶接されている。架線金具7は、図3に示すように、架空地線1を保持する上が開放した溝部を有している。架線金具7の溝部には、架空地線1が位置し、脱落防止板10が溝部の上面を覆うようにボルト11により固定されて架空地線1が溝部から脱落することを防止している。
本考案の第1の実施形態の架線吊り上げ装置は、図1に示すように、腕金2に固定される固定部材70と、固定部材70上に設けられ、固定部材70から上方に向かって延びる支柱51と、支柱51に連結されて水平方向に延びる揺動アーム31と、腕金2に対して架空地線1の軸線方向に沿って所定間隔で揺動アーム31の一端部31aと架空地線1とを連結する第1連結体40と、腕金2に対して反対方向に位置して揺動アーム31の他端部31bと架空地線1とを連結する第2連結体60とを備える。
第1実施形態における固定部材70は、水平板71と、一対の補強部材72a、72bとから構成される。水平板71には、図4に示すようにボルト装着用の長孔76が複数設けられている。長孔76とすることにより、鉄塔の種々のボルトピッチに対応することができて、固定部材70は種々の腕金2に対応できるものとなる。水平板71の下面には、長孔76を介して、一対の補強部材72a、72bがボルト73により固定されている。また、一対の補強部材72a、72bは、垂直リブ2aに挟持状となって、垂直リブ2aに設けられた孔部77をボルト74が貫通して固定されている。
支柱51は、図3に示すように、水平板71から上方に向かって延びる一対の板部材58a、58bからなり、板部材58a、58bにて揺動アーム31を挟んでいる。この支柱51の上方の先端部には、第1孔部52が設けられている。この第1孔部52と、揺動アーム31に設けられた孔部59にボルト54が挿入されて、支柱51と揺動アーム31とが連結され、この長手方向中央部位が揺動アーム31が揺動する支点となる。また、第1孔部52の下部に、ピン55を挿入することができる第2孔部53を設けている。
揺動アーム31は、支柱51と揺動アーム31との長手方向中央部位が幅広部56とされた平板状体となる、いわゆるブーメラン形状としている。そして、幅広部56を、揺動アーム31の支点及び作業開始状態での規制力を受ける受け部としている。幅広部(受け部)56の下方側には、複数の孔部(図示例では5つ)32a、32b、32c、32d、32eを設けている。これにより、前記第2孔部53と、いずれか1つの孔部32とを重ね合わせると、これらの孔部32、53にピン55が貫通することができて、揺動アーム31の姿勢を傾斜状態に維持できる姿勢維持機構20を構成することができる。
揺動アーム31の一端部31aには、揺動アーム31の長手方向に沿って孔部33a、33b、33cが設けられており、他端部31bには、揺動アーム31の長手方向に沿って孔部34a、34b、34cが設けられている。
第1連結体40は、調整手段であるチェーンブロック41と、クランプ45と、チェーンブロック41の上下に取り付けられる上側フック42及び下側フック43と、上側フックと42と揺動アーム31とを連結する連結体44と、クランプ45と下側フック43とを連結する連結体46とから構成されている。すなわち、連結体44の上端部のピン部材が、揺動アーム31の孔部33a、33b、33cのいずれかに挿入されて、揺動アーム31の一端部31aと第1連結体40とが枢結される。また、連結体46の下端部とクランプ45とが枢結されており、クランプ45が架空地線1を把持することにより、揺動アーム31と架空地線1とが第1連結体40を介して連結されている。チェーンブロック41の長さを調整することにより、揺動アーム31の一端部31aと架空地線1までの長さを調整することができる。
第2連結体60は、ターンバックル61と、クランプ64と、ターンバックル61の上側と螺合するとともに、ターンバックル61から上方に延びて揺動アーム31とターンバックル61とを連結する上側ボルト62と、ターンバックル61の下側と螺合するとともに、ターンバックル61から下方に延びてクランプ64とターンバックル61とを連結する下側ボルト63とから構成されている。すなわち、上側ボルト62の上端部のピン部材が、揺動アーム31の孔部34a、34b、34cのいずれかに挿入されて、揺動アーム31の他端部31bと第2連結体60とが枢結される。また、下側ボルト63の下端部とクランプ64とが枢結されており、クランプ64が架空地線1を把持することにより、揺動アーム31と架空地線1とが第2連結体60を介して連結されている。ターンバックル61は、金属製の胴体の上下両端にねじ山が切られ、一方は右ねじ、他方は左ねじ(逆ねじ)となっている。この胴体を回転させることで、上下に取り付けられた上側ボルト62と下側ボルト63とが締め込まれ(緩められ)、張力を調節することができる。このように、ターンバックル61を用いているので、初期状態において、ターンバックル61を操作して第2連結体60の全長を容易に調節することができる。
次に、図2を用いて本実施の形態の架線吊り上げ装置を用いて架空地線1を吊り上げる方法について説明する。まず、固定部材70の水平板71の長孔76と、一対の逆L字状の補強部材72a、72bに設けられた孔部(図示省略)とに、ボルト73を貫通させる。これにより、固定部材70の水平板71の下面に一対の補強部材72が固定される。そして、腕金2の垂直リブ2aを一対の補強部材72a、72bの間に挿入し、垂直リブ2aに設けられた孔部77と補強部材72a、72bに設けられた孔部(図示省略)とにボルト74を挿入して緊結する。これにより、架線吊り上げ装置を腕金2に固定することができる。
揺動アーム31に設けられた複数の孔部32a、32b、32c、32d、32eから1つの孔部を選択して、この選択された孔部32と支柱51の第2孔部53とを重ね合わせ、これらの孔部32、53にピン55を挿入する。これにより、懸垂装置6に対する架空地線1の傾きに応じて、揺動アーム31の姿勢を傾斜させて固定することができる。
揺動アーム31の姿勢を傾斜させた状態を維持したまま、第1連結体40のクランプ45にて架空地線1を把持するとともに、第2連結体60のクランプ64にて架空地線1を把持する。これにより、図1に示すような状態となる。
その後、孔部32、53に挿入されているピン55を取り外して、揺動アーム31の一端部31a及び他端部31bが上下に揺動可能な状態とする。
その後、第1連結体40のチェーンブロック41を操作させると、図2の矢印Bに示すように、揺動アーム31は、第1連結体40と第2連結体60とが均等な荷重で架空地線1を引き上げるように揺動することができるため、架空地線1は真上に吊り上げられる。そして、図2の矢印Aに示すように、架空地線1が矢印Aの方向に吊り上げられる。この場合、架空地線1が、図2の実線で示す位置よりも上側に位置するまでチェーンブロック41を操作する。このように、架空地線1を吊り上げる工程において、架空地線1は左右が均衡した状態で吊り上げられる。
架空地線1を吊り上げることで、懸垂装置6には、架空地線1の荷重が作用しなくなり、懸垂装置6の点検作業や、消耗した部品の交換作業を行うことができる。
このように、本考案の架線吊り上げ装置によれば、姿勢維持機構20を揺動アーム31に設けているので、初期状態において、初期状態の姿勢を維持できる。すなわち、架空地線1を支持する懸垂装置6に対して揺動アーム31を傾斜させて固定できるため、作業者は、第1連結体40及び第2連結体60を容易に架空地線1に取り付けることができる。特に、揺動アーム31が水平面に対して傾斜するような状態でも、揺動アーム31の揺動を規制できる。これにより、作業時間の短縮を図ることができて、作業性の向上を図ることができる。また、支点が揺動アームの長手方向中央部であるので、架空地線1の吊り上げ作業時には、第1連結体40と第2連結体60とを均等な荷重で引き上げることができるため、効率良く架空地線1を吊り上げることができる。
さらに、前記揺動アーム31は、前記長手方向中央部位が両端部よりも幅広部56とされた平板状体であり、この幅広部56に前記支点及び作業開始初期状態での規制力を受ける受け部を設けている。つまり、受け部である長手方向中央部が幅広部56であるので、この受け部の剛性を確保することができるため、揺動アーム31が変形したり損傷したりすることなく吊り上げ作業を確実に行うことができる。しかも、剛性及び強度の向上を図った上で軽量化を図ることができ、装置を携行する作業員の負担を軽減できる。加えて、腕金2から各連結体40、60までの距離を比較的短く設定できるため、作業者は鉄塔近傍で作業を行うことができ、胴綱(安全綱)を直接鉄塔に取り付けて作業を行うことが可能となって、安全性の向上が図れるという利点もある。
前記姿勢維持機構20は、幅広部56に設けられた複数の孔部32と、支柱51に設けられた孔部53と、これら孔部53に嵌合するピ55ンとで構成している。これにより、初期状態での揺動アーム31の傾斜角度を調節(変更)することができ、初期状態における架空地線1の傾き(状態)に応じて揺動アーム31を作業しやすい状態(例えば、水平面に対して傾斜させた状態)で固定することができて、一層作業性に優れたものとなる。また、揺動アーム31の傾斜角度を、初期状態における架空地線1の傾き等に応じて調節することができるため、作業者は、第1連結体40及び第2連結体60を一層容易に架空地線1に取り付けることができる。
次に、本考案の架線吊り上げ装置の第2実施形態について説明する。この場合、腕金2は、水平方向に延びる下側フランジ2bの上面に垂直リブ2aが立設され、垂直リブ2aの上端縁に水平方向に延びる上側フランジ2cが設けられたH字形状のものである。また、第2実施形態における固定部材70は、水平板71から構成される。そして、上側フランジ2cと固定部材70の水平板71とがボルト73にて固定されている。
次に、第2実施形態の架線吊り上げ装置の取り付け方法について説明する。まず、腕金2の上側フランジ2cの上面と固定部材70の水平板71の下面とを当接させて、固定部材70の水平板71の長孔76と、上側フランジ2cに設けられた孔部(図示省略)とに、ボルト73を貫通させる。これにより、架線吊り上げ装置を腕金2に固定することができる。以後、第1実施形態と同様の方法にて架空地線1を吊り上げて、懸垂装置6には、架空地線1の荷重が作用しなくなり、懸垂装置6の点検作業や、消耗した部品の交換作業を行うことができる。
なお、図5〜図8に示す架線吊り上げ装置において、図1〜図4の構成と同様のものについては、図1〜図4と同一符号を付し、その説明を省略する。このように、本考案の第2実施形態の架線吊り上げ装置では、腕金2の形状を問わず、既存の種々の腕金2に対応することができるため、一層汎用性に優れたものとなる。
以上、本考案の実施形態につき説明したが、本考案は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、揺動アーム31の孔部32の数としては、4つに限られず、1箇所以上あれば揺動アーム31の強度を維持できる範囲で増減することが可能である。孔部33、34の数としても、実施形態では3つずつ設けたが、1箇所以上あれば揺動アーム31の強度を維持できる範囲で増減することが可能である。前記実施形態では第1連結体40をチェーンブロック41等にて構成し、第2連結体60をターンバックル61等にて構成したが、これらを逆に配置してもよく、また、第1連結体40と第2連結体60との双方にチェーンブロック41を使用してもよい。さらには、架空地線1を引き上げられるものであれば、チェーンブロック41に限らず他の機構にて構成することも可能である。チェーンブロック41は、手動式であっても電動式であってもよい。腕金2の形状としては、前記実施形態の形状以外のものでも、既存の種々の腕金2に本考案の架空吊り上げ装置を取り付けることが可能である。
前記各実施形態では、架空地線1は、懸垂装置6から第1連結体40に向かって下方に傾斜するとともに、懸垂装置6から第2連結体60に向かって下方に傾斜する状態について説明したが、架空地線1が他の状態であってもよい。すなわち、懸垂装置6から第1連結体40側においては、地面に対して略水平のものであったり、懸垂装置6から第1連結体40に向かって上方に傾斜するものであったりしてもよい。また、懸垂装置6から第2連結体60側においては、地面に対して略水平のものであったり、懸垂装置6から第2連結体60に向かって上方に傾斜するものであったりしてもよい。この場合も、作業者は初期状態において、作業がし易い角度に揺動アーム31を傾斜させて固定することができる。
本実施の形態では、一例として、上記の懸垂装置6に支持される架空地線1を吊り上げる場合について説明しているが、本考案の架線吊り上げ装置は、架空地線1を吊り上げる用途に限定されるものではない。
本考案の第1実施形態の架線吊り上げ装置により、架線を吊り上げる前の状態を示す正面図である。 前記図1の架線吊り上げ装置により架線を吊り上げた状態を示す正面図である。 前記図1の架線吊り上げ装置のX−X矢視図である。 前記図1の架線吊り上げ装置の平面図である。 本考案の第2実施形態の架線吊り上げ装置により、架線を吊り上げる前の状態を示す正面図である。 前記図5の架線吊り上げ装置により架線を吊り上げた状態を示す正面図である。 前記図5の架線吊り上げ装置のY−Y矢視図である。 前記図5の架線吊り上げ装置の平面図である。 従来の架線吊り上げ装置の正面図である。
符号の説明
1 架線
2 腕金
6 懸垂装置
20 姿勢維持機構
31 揺動アーム
31a、31b 端部
40 第1連結体
51 支柱
56 幅広部
60 第2連結体
70 固定部材
76 孔部

Claims (3)

  1. 架線を支持する懸垂装置を固定する腕金に設置される固定部材と、前記固定部材から上方に向かって延びる支柱と、前記支柱に連結されて、この長手方向中央部位を支点として揺動する揺動アームと、揺動アームの一端部と架線とを連結する第1連結体と、揺動アームの他端部と架線とを連結する第2連結体とを備え、前記連結体の少なくとも一方に揺動アームと架線との間の間隔寸法の調整が可能な調整手段を設けて、この調整手段の操作にて架線を吊り上げる架線吊り上げ装置において、
    作業開始初期においては、揺動アームの揺動を規制して、揺動アームを作業開始初期姿勢に維持させ、作業中においては揺動アームの揺動を許容する姿勢維持機構を設け、
    前記揺動アームは、前記長手方向中央部位が両端部よりも剛性が大となる幅広部とされた平板状体であり、この幅広部に前記支点及び作業開始初期状態での規制力を受ける受け部を設けたことを特徴とする架線吊り上げ装置。
  2. 前記姿勢維持機構は、幅広部に設けられた複数の孔部と、支柱に設けられた孔部と、これら孔部に嵌合するピンとで構成したことを特徴とする請求項1の架線吊り上げ装置。
  3. 種々の既存の腕金に対して、腕金のタイプ別に対応する複数種の固定部材を揃えたことを特徴とする請求項1又は請求項2の架線吊り上げ装置。
JP2008000145U 2008-01-15 2008-01-15 架線吊り上げ装置 Expired - Lifetime JP3140486U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008000145U JP3140486U (ja) 2008-01-15 2008-01-15 架線吊り上げ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008000145U JP3140486U (ja) 2008-01-15 2008-01-15 架線吊り上げ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3140486U true JP3140486U (ja) 2008-03-27

Family

ID=43290606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008000145U Expired - Lifetime JP3140486U (ja) 2008-01-15 2008-01-15 架線吊り上げ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3140486U (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103457200A (zh) * 2013-07-22 2013-12-18 国家电网公司 一种用于更换变电所构架耐张绝缘子串的成套工具
CN105006772A (zh) * 2015-07-06 2015-10-28 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司南宁局 改进型g5塔形架空地线提升器、连接金具更换装置及方法
CN105449579A (zh) * 2015-12-14 2016-03-30 国家电网公司 新型500千伏输电线路架空线提升工具
CN103457200B (zh) * 2013-07-22 2016-11-30 国家电网公司 一种用于更换变电所构架耐张绝缘子串的成套工具
CN106229889A (zh) * 2016-07-28 2016-12-14 国网四川省电力公司南充供电公司 一种输电线路架空线提线器
CN108963872A (zh) * 2018-09-12 2018-12-07 国网江苏省电力有限公司检修分公司 一种兼容碳纤维导线的多功能提线器

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103457200A (zh) * 2013-07-22 2013-12-18 国家电网公司 一种用于更换变电所构架耐张绝缘子串的成套工具
CN103457200B (zh) * 2013-07-22 2016-11-30 国家电网公司 一种用于更换变电所构架耐张绝缘子串的成套工具
CN105006772A (zh) * 2015-07-06 2015-10-28 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司南宁局 改进型g5塔形架空地线提升器、连接金具更换装置及方法
CN105449579A (zh) * 2015-12-14 2016-03-30 国家电网公司 新型500千伏输电线路架空线提升工具
CN106229889A (zh) * 2016-07-28 2016-12-14 国网四川省电力公司南充供电公司 一种输电线路架空线提线器
CN106229889B (zh) * 2016-07-28 2017-11-10 国网四川省电力公司南充供电公司 一种输电线路架空线提线器
CN108963872A (zh) * 2018-09-12 2018-12-07 国网江苏省电力有限公司检修分公司 一种兼容碳纤维导线的多功能提线器
CN108963872B (zh) * 2018-09-12 2024-04-16 国网江苏省电力有限公司检修分公司 一种兼容碳纤维导线的多功能提线器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4307235B2 (ja) 架線吊り上げ装置
WO2013179549A1 (ja) 斜ケーブルの取り替え方法及び斜ケーブル取り替え用仮ハンガー
JP5178443B2 (ja) トラス型セッティングビーム
JP3140486U (ja) 架線吊り上げ装置
JP2009278693A (ja) 地線用懸垂クランプの取り外し装置
JP3554583B2 (ja) 塔式クレーンのブームの組立て方法及び装置
CN202625619U (zh) 一种车身骨架总成转运吊具
CN202268634U (zh) 一种断路器专用吊具
CN106143683A (zh) 车桥安装平台
CN104278843A (zh) 一种钢结构梁吊装对接的纠偏装置及使用方法
CN102381623B (zh) 一种断路器专用吊具
JPH10219627A (ja) Pc桁架設装置
JP5730674B2 (ja) 鉄塔の腕金メンテナンス方法
JP2019157526A (ja) 鉄骨工事における仮ボルト不要接合装置及び接合工法
JP5693934B2 (ja) 吊上金具および碍子装置
CN202744211U (zh) 滑轮组件及起重机
CN216918279U (zh) 拱肋吊装扣挂结构
JP7274378B2 (ja) 鉄塔の作業用足場
CN220432265U (zh) 一种叉车搬运用叉头辅助装置
CN213626571U (zh) 安装组件及箱型桁架悬挂式操作平台
JP2008195487A (ja) エレベータの綱止機構の吊り下げ治具
CN215146708U (zh) 一种多方限位智能桁架
JP2021019412A (ja) 鉄塔主柱の金車支持具
JP2004064804A (ja) 安全金車吊金具
JP2000219483A (ja) 天井クレーンの設置構造

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term