JP3681056B2 - 飲料抽出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴の滴下量の調整を必要とせず、長時間をかけて水出しコーヒーや水出し茶などを抽出する際に好適に使用することができる飲料抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、長時間をかけて水出しコーヒーや水出し茶などを抽出しようとする際には、水等の液体が貯留されている貯液容器が密閉構造であれば、給液口とは別に設けてある空気取入口の金属製の調整コックを操作することにより給液口からの液滴の滴下量を調節したり、図6に示すように貯液容器1aが非密閉構造であれば、液送管部2aに対し流量調整軸3aを直交する配置関係のもとで配設し、該流量調整軸3aを軸回転させて液体4aの流量を調整してその滴下量を調節することにより、液滴4bを定量供給できるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例のうち、密閉構造の貯液容器が備える空気取入口に設けられた調整コックを操作して液滴を定量供給できるようにしたタイプのものについては、滴下量の微量調節を可能とするために調整コックを高い精度で加工しなければならず、結果的にコストアップを招くのみならず、精密であるが故に長期にわたり同一性能を維持させることには困難がある。
【0004】
また、いずれの従来例にあっても、滴下量の調節は調整コック又は流量調整軸の操作により行なわなければならないため、滴下量の調整が微妙で難しいという日常操作上の煩雑さもあった。具体的には、水出しコーヒー液を抽出するためには150〜200ml/hrの点滴速度に調整するのが一般的であるが、この非常にゆっくりとした点滴を従来の装置で適正な速度に調節することは難しく、ある程度慣れないと、点滴速度が早すぎて味の薄いコーヒーができたり、点滴が遅すぎて予定時刻に抽出が完了していなかったりすることがある。
【0005】
本発明は従来技術にみられた上記課題を考慮してなされたもので、難しい滴下量調節を必要とせず、誰にでも安定した点滴速度が確実に得られる安価な飲料抽出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、氷の融解を利用して定量滴下を実現したものである。すなわち請求項1に対応する発明は、その底部に抽出液を透過し被抽出物を透過しない濾過器(フィルタ)を有する被抽出物収容容器と、この被抽出物収容容器の上方に配設され、底部に融水を通過させる通水孔を有する氷容器とを具備し、前記氷容器が内底部に留水部を有し、この留水部から溢出した融水が前記通水孔に流出する構造を備え、前記氷容器に収容した氷の融水を前記被抽出物収容容器内の被抽出物に浸潤透過させることによって、抽出液を抽出することを特徴とする飲料抽出装置である。
【0007】
また、請求項2に対応する発明は、上部に開口を有し、抽出液を貯留するポットと、このポットの開口に載架または嵌合可能に配設され、底部に抽出液を透過し被抽出物を透過しないフィルタを有する被抽出物収容容器と、この被抽出物収容容器の上方に配設され、その底部に融水を通過させる通水孔を有する氷容器とを具備し、前記氷容器が内底部に留水部を有し、この留水部から溢出した融水が前記通水孔に流出する構造を備え、前記氷容器に収容した氷の融水を前記被抽出物収容容器内の被抽出物に浸潤透過させることによって、抽出液を前記ポットに受容することを特徴とする。
【0008】
このように構成された飲料抽出装置においては、被抽出物収容容器にコーヒー豆粉や茶葉などの被抽出物を収容し、次いで氷容器に氷を収容して被抽出物収容容器上にセットするだけで、周囲の熱により氷がほぼ一定の速度で融解し、その融水が通水孔を通って被抽出物収容容器内の被抽出物上に滴下または容器壁等を伝って流下し、被抽出物に浸潤透過した後、フィルタを通して抽出液が滴下することになる。したがって、装置上、従来の水出しコーヒー抽出装置等には不可欠であった滴下水量の調整機構が不要になり、滴下水量の調節をすることなく、誰にでも容易に冷水抽出飲料を入れることができる。また、被抽出物収容容器と氷容器とを別体としたことにより、氷と被抽出物との間に空間が形成でき、融水は滴下するように被抽出物に供給される。このため、氷と被抽出物とが直接接触し、融水が連続的に供給される場合と比較して、滴下した水滴が落下の衝撃で拡散する分、被抽出物中に特定の流路を形成しにくく、まんべんなく抽出することができる。
【0009】
請求項10及び請求項11に記載の発明は、上記構成における被抽出物収容容器と氷容器とを一体的に形成したものであり、上記と同様の作用を有するが、一体成形により、より安価に提供することができるとともに構成部材が少ないため、使用後の後片付けが容易である。
【0010】
また、請求項及び請求項11に記載の発明は、前記被抽出物収容容器が前記ポットの開口に載架または嵌合可能であるので、スタンドのような被抽出物収容容器を独立して支持する構造が不要となり、構成部材数を削減できるとともに、被抽出物収容容器がポットの開口を塞ぐように載架または嵌合する構成とすれば、長時間を要する抽出時間中にポットの抽出液中に埃等の異物が混入するのを防止できる。
【0011】
さらに、請求項1、2の発明では、前記氷容器がその内底部に留水部を有し、この留水部から溢出した融水が前記通水孔に流出する構造である特徴を有する。上述のように、氷は製氷時に不純物が析出しており、融氷と共に氷中の不純物も氷から溶け出すが、氷容器がその内底部に留水部を設けてあると、融水温度が低く不純物の水への溶解度が下がっていること、融水の流下速度が極めて遅いことにより、水より比重が重い不純物は留水部に残留し、抽出液の風味を損なわない。
【0012】
また、請求項10、11の発明においては、前記抽出容器の被抽出物収容部と氷収容部との間に、下方に縮径する段部又は内側に突出する突出部を設け、この段部又は突出部に着脱自在に載架又は係合し、かつ通水孔を有する目皿を備える。このように被抽出物収容部と氷収容部との間に目皿を備えたことにより、氷と被抽出物との間に空間が形成でき、融水は滴下するように被抽出物に供給される。このため、氷と被抽出物とが直接接触し、融水が連続的に供給される場合と比較して、滴下した水滴が落下の衝撃で拡散する分、被抽出物中に特定の流路を形成しにくく、まんべんなく抽出することができる。また、目皿は着脱自在であるため、抽出容器への被抽出物の出し入れを妨げない。
【0013】
さらに、請求項10、11の発明では、前記目皿の内底面よりも通水孔の上方開口端位置が高い特徴を有する。上述のように、氷は製氷時に不純物が析出しており、融氷と共に氷中の不純物も氷から溶け出すが、目皿の内底面よりも通水孔の上方開口端位置が高いと、この高低差により融水は一旦目皿内底面に溜まって通水孔開口端から溢出することになるので、これによって上述の留水部が形成されることになる。この結果、水より比重が重い不純物は留水部に残留し、融水のみが通水孔の上方開口端から流出滴下されるので、被抽出物本来の自然な風味が得られる。
【0014】
請求項及び請求項12に対応する発明は、 前記ポットが保冷構造を有することを特徴とする。通常、ポットは抽出液量を視認し易く抽出液により着色しない透明なガラス、特にホット飲料にも対応可能で熱湯消毒もできる耐熱ガラスを使用するが、本発明者の実験によれば、室温25℃で400gの氷(コーヒーカップで3〜4杯分)が完全に自然融解するのに約6時間を要することから、抽出液を受容するポットを保冷構造とすることで、室温による抽出液の温度上昇を抑え、抽出完了時に冷たい状態を維持することができる。なお、保冷構造はポットの内外壁間を真空にしたものでもよいし、断熱材で囲繞したもの等、ポット内外の熱量交換を抑制する構造を有するものであればよい。
【0015】
請求項及び請求項13に対応する発明は、前記氷容器が透明であることを特徴とする。氷が収容される部分が透明であることにより、抽出中、氷が視認でき、見た目に涼しげで心安らぐ効果を演出できる。
【0016】
請求項及び請求項14に対応する発明は、前記氷容器または抽出容器の氷収容部が上方に拡開し下方に縮径する逆錘台形状であることを特徴とする。通常、氷容器又は抽出容器は、その上端に開口をもち、この開口から氷を容器内に入れるが、上方に拡開する逆錘台形状とすることにより、開口面積を大きくとることができるので、氷の挿入、使用後の洗浄がしやすい。また、氷は製氷時に不純物が析出している。融氷と共に氷中の不純物も氷から溶け出すが、氷容器の内壁に傾斜を持たせた形状であると、融水温度が低く不純物の水への溶解度が下がっていること、融水の流下速度が極めて遅いことにより、不純物が壁面に残留しやすくなり、抽出水の軟水度合が高まる。一般に軟水度の高い水で抽出を行なった方が、被抽出物そのものが本来持っている味わいを忠実に抽出できるといわれており、本発明においては、以下この意味で「抽出液の風味を損なわない」というような表現を用いる場合がある。なお、通常、氷容器の前記開口には、空気中の塵等が入らないように該開口を覆う蓋体が嵌合又は載置可能に設けられる。
【0017】
請求項に対応する発明は、前記氷容器に設けられる通水孔が複数であることを特徴とする。氷容器内で氷が溶けた融水は、通水孔を通って被抽出物上に滴下または容器壁等を伝って流下するが、その位置が一箇所に限定されると、被抽出物中に特定の透過流路が形成されやすく、十分な抽出が行なわれにくくなる。このため、通水孔を複数設けることで、融水の滴下位置が分散し、被抽出物全体にわたって十分な抽出が可能になる。
【0018】
請求項に対応する発明は、前記氷容器が底部に設けられた通水孔開口部より下方に突出した少なくとも3点の突出部を有することを特徴とする。上記請求項1及び2に対応する発明では、被抽出物収容容器と氷容器とを別体としているので、氷容器は、氷を入れる際又は使用後に独立してテーブル等の上に置かれる場合がある。このとき、通水孔開口部より下方に突出した少なくとも3点の突出部を有することにより、突出部が脚部として働き、氷容器を独立して載置することができる。また、その際に通水孔開口部は載置面上に接しないため、汚れがついたり、通水孔開口部を破損する危険性が減少する。
【0019】
請求項に対応する発明は、前記突出部が環状に連続したものであることを特徴とする。これにより載置状態がより安定したものとなる。
【0020】
請求項に対応する発明は、前記被抽出物収容容器が上部に開口を有し、この開口に、前記氷容器がその接合部から水を通さない程度に密接して係合支持され、かつ前記被抽出物収容容器の前記氷容器との接合部近傍に、氷容器外壁面に生ずる結露を前記抽出液に混入しないようにする結露受容部を設けたことを特徴とする。氷容器に氷を長時間入れておくと、当然のことながら、湿度によっては氷容器外壁面に結露が発生し、やがて壁面を伝って流下する。したがって、氷容器と被抽出物収容容器との係合部の隙間をなくすとともに結露受容部を形成することにより、結露を結露受容部で受け止め、被抽出物収容容器またはポット内に流入しないようにすることができる。同様の理由により、本飲料抽出装置を載置したテーブル面等を濡らしにくくなる。
【0021】
請求項15に対応する発明は、請求項10ないし14のいずれかに記載の飲料抽出装置において、前記抽出容器の外壁面に、抽出容器外壁面に生ずる結露を前記抽出液に混入しないようにする結露受容部を設けたことを特徴とする。氷容器に氷を長時間入れておくと、当然のことながら、湿度によっては氷容器外壁面に結露が発生し、やがて壁面を伝って流下する。したがって、抽出容器の外壁面に結露受容部を形成することにより、結露を結露受容部で受け止め、ポット内に流入しないようにすることができる。同様の理由により、本飲料抽出装置を載置したテーブル面等を濡らしにくくなる。
【0022】
請求項16に対応する発明は、前記被抽出物が、コーヒー豆粉であることを特徴とする。本発明の装置による抽出は、抽出温度が低いため、従来の方法による抽出に比較して、油分やタンニンが抽出されにくく、渋味や雑味のない清涼感ある独特の味わいが得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る飲料抽出装置の一例を示す一部切欠縦断面図である。図1によれば、飲料抽出装置の全体は、ガラス製の貯液容器(ポット)1の開口部に着脱自在に止着される被抽出物収容容器2と、被抽出物収容容器2の上方開口に着脱自在に嵌入支持されるガラス製の氷容器3と、この氷容器3の上部開口に着脱自在に嵌着される蓋体4とを少なくとも備えて構成されている。なお、これに限定されるものではないが、便宜上以下の説明では、各容器の横断面形状が円形であるものとし、被抽出物Bとしてコーヒー豆粉bを用いる水出しコーヒー抽出装置として説明する。
【0024】
このうちポット1は、有底円筒状容器からなり、その開口端部に注ぎ口11を形成するとともに、注ぎ口11のほぼ反対側に取っ手12を設け、抽出液Cのグラス等への注入を容易にしている。また、ポット1は比較的深さのある形状を有し、後述する被抽出物収容容器2を止着した際に、被抽出物収容容器2の下端21からポット1内底面13までに抽出液を貯留する十分な容積を確保する。この容積が十分でないと、抽出液が被抽出物収容容器2に到達し、被抽出物収容容器2内のコーヒー豆粉が抽出液中に浸漬された状態となり、浸漬時間が長くなると、コーヒー液が濁るので好ましくない。
【0025】
なお、ポット1の材質は、抽出液量を視認でき洗浄が容易で匂いがつかない等多くのメリットを有する点でガラス、それも耐熱ガラスを用いることが好ましいが、ステンレス等の金属製、樹脂製等容器としての機能を果たすものであれば使用できる。また、氷Aの自然融解による抽出では、抽出時間が長くなるため、抽出液Cが室温により温まるのを防止するために、ポット1を、内外壁を有する二重構造とし、内外壁間を真空にする、あるいは内外壁間に断熱材を填装した断熱構造とすることこともできる。
【0026】
前記被抽出物収容容器2は、その上端部にポット1の開口に載架されるフランジ部22を有し、そこから下方に縮径する逆円錐台形の外観をもち、その底面に抽出液Cを透過し被抽出物Bを透過しないフィルタメッシュ23が張設されている。図1の例では、抽出時の安定を増すために、被抽出物収容容器2はフランジ部22を除き、そのほとんどがポット1中に位置しているが、ポット1の深さとの関係でフランジ部22設定位置を変更したものを用いることは可能である。その場合、同一の貯液量であれば被抽出物収容容器がポット中に位置しない分、ポットの深さを浅くできるので、抽出完了後にポットを冷蔵庫等に保管しやすい。
【0027】
前記氷容器3は、上部開口を最大径として下方に縮径する有底逆円錐台形の外観をもち、その底部直径を前記被抽出物収容容器2の開口の直径より小さくして、前記被抽出物収容容器2の開口から挿入支持されるように構成される。このとき、両者が接合する部位、すなわち、被抽出物収容容器2の開口部分の氷容器3外壁に接する部位24及び氷容器3外壁面の被抽出物収容容器2の開口部分に接する部位31の形状を合致させ、液密を保つようにするとともに前記被抽出物収容容器2のフランジ部21に内周に向かって下降する傾斜25又は段部26(結露受容部)を設けるようにすれば、氷容器3の外壁面に生じた結露は、該壁面に沿って下降した後、このフランジ部21の傾斜25又は段部26に受容され、被抽出物収容容器2内あるいはポット1外壁面へ流下しない。結露受容部の構造は、上記の他、フランジ部21に凹溝を形成したり、フランジ部21の外周を立設して凹部を形成したり、あるいは吸湿性部材を巻着又は環装する等、要は結露を抽出液中に流入させない構成であればよい。
【0028】
氷容器3の外観形状は、有底逆円錐台形に限定されるものではないが、逆円錐台形とすることにより開口面積を大きくとることができるので、氷Aの挿入、使用後の洗浄がしやすい。また、氷Aは製氷時に不純物が析出しており、融氷と共に氷A中の不純物も氷Aから溶け出すが、氷容器3の内壁に傾斜を持たせた形状であると、融水温度が低く不純物の水への溶解度が下がっていること、融水の流下速度が極めて遅いことにより、不純物が壁面に残留しやすくなり、抽出液への混入を抑制する効果がある。
【0029】
また、氷容器3の底面には通水孔32が穿設されており、底面外周部にこの通水孔32開口端よりも下方に突出する環状の膨出部33が形成されている。この膨出部33は、氷容器3をガラスにより吹成又は樹脂により成形する際に所望形状の金型を用いることで容易に成形することができる。この膨出部33は、氷容器3を単独でテーブル等の上に載置した場合に脚部として働き、氷容器3を自立可能にするとともに通水孔32開口端34の接地を防ぎ、汚れの付着や開口端34の破損を防止する。また、膨出部33が容器外方に突出している分、容器内側には凹部(留水部)35が形成される。この凹部35は、氷容器3に氷Aを入れた際、融氷により上部から氷容器3内壁面を伝って流下した融水を一旦受容し、融水量が凹部容積を上回ったときに前記通水孔32へ溢出し滴下されるようになっている。このとき、氷Aに含まれていた水よりも高比重の析出不純物(たとえば、カルシウム、マグネシウム等)は、凹部35に残留し抽出液C中に混入しない。
【0030】
なお、上記例では膨出部33により氷容器3外側での脚部、氷容器3内側での留水部35としての機能を兼用させているが、留水部35とは別に氷容器3底面に少なくとも3点の突出部を形成することにより脚部としての機能を実現することは容易である。
【0031】
本発明の抽出装置では、通水孔径を自在に設定できるため、ひとつの通水孔開口の複数箇所から融水を滴下することも可能となり、
その結果、従来の水を直接滴下する構造のものに比べて、被抽出物上の滴下面積が拡大し、被抽出物B全体からの抽出が促進される。また、図示の氷容器3では、その底面中央にひとつの通水孔32が描かれているが、通水孔32を複数穿設あるいは網目状に形成し、融水の滴下位置を分散させることもできる。これにより、被抽出物B中に特定の流路が形成されにくくなる。
【0032】
氷容器3の通水孔32開口端34は、図2に示すように、他の部分より厚肉に膨らんだ断面とすることが好ましい。こうすることにより融水の表面張力との関係で滴下する水滴を大きなものとすることができ、被抽出物上への滴下時の飛散面積が拡大し、被抽出物全体にわたる均質な抽出を助ける。このような端部形状は、氷容器3をガラスで形成し通水孔を穿設した場合等、穿設後に開口端部をバーナーの火炎で加熱して表面を円滑にする、いわゆる火仕上を行なうが、このときの火力ないし加熱時間の調整で容易に形成することができる。樹脂成形の場合、予め金型により付型することができる。
【0033】
なお氷容器3は、ガラス製又は樹脂製の透明材質であることが好ましい。氷Aが収容される部分が透明であることにより、抽出中、氷Aが視認でき、インテリアとして見た目に涼しげで心安らぐ効果を演出できる。この点では、無色透明に限らず着色透明であることを妨げない。また、ガラスや樹脂は必ずしも熱の良導体ではないので、熱伝導率の高い金属材料等で氷容器3を形成することで、氷Aの融解を促進することも可能である。この場合、熱伝導率が高く軽量で加工性の良いアルミニウムが好適に用いられる。
【0034】
蓋体4は、例えばステンレス等の金属材や適宜の合成樹脂材を用いて形成されて氷容器3の開口部の外側面を覆う外蓋部41と、該外蓋部41内に立設されて氷容器3の開口部に内側面から係合する円環状隆条部42を有する構造のもとで形成されている。なお、蓋体4については、図示例に特に限定されるものではなく、要は氷容器3の開口部の具体的な構造に対応合致させて着脱自在に施蓋することができるものであれば、例えば嵌合構造など、適宜の止着構造のものを採用することができる。
【0035】
次に、上記構成からなる本発明を水出しコーヒーの抽出に適用した場合を例にその使用につき説明する。まず所望量のコーヒー豆粉b、たとえば、一杯(抽出量110ml)あたり約10gのコーヒー豆粉4杯分入りの被抽出物収容容器2をポット1上にセットする。なお、被抽出物収容容器2には被抽出物Bの上限ライン27が表示してあり、被抽出物Bの収容量をこのライン27までにすることで、氷容器3からの融水滴下に必要な空間が維持できる。次いで、このコーヒー豆粉b上に50〜70ml程度の水を徐々に注いで全体を湿らせる。さらに、被抽出物収容容器2上に氷容器3を装着し、4杯分(約400g)の氷Aを入れ、氷容器3開口に蓋体4をして静置する。以上で抽出の準備が完了する。
【0036】
使用する氷Aは、家庭用冷蔵庫で製氷した氷でも市販のかち割り氷でもよい。市販の氷は、製氷時に不純物が析出した部分を削除して販売されているので、軟水度合が高く、コーヒー豆本来の味を素直に抽出できる利点がある。また、本発明の抽出装置では、氷容器3内壁面及び底部の留水部35に析出不純物が残留除去されるので、家庭で製氷した氷を用いた場合でも、水を直接滴下するよりコーヒーの味が素直に抽出される。
【0037】
上記のように静置された状態で、氷Aは周囲の熱により徐々に融解し、融水となって氷容器3内壁面または氷表面を流下し、留水部35を経て通水孔32からコーヒー豆粉b上に滴下される。このときの融水流量は、25℃の室温で、1時間あたり60〜70mlとなる。滴下された水は、コーヒー豆粉bに浸潤し、フィルタメッシュ23とコーヒー豆粉b全体によって保持され滞留するが、融水の滴下が継続することにより保水量が飽和状態を上回ると、フィルタメッシュ23で濾過されて被抽出物収容容器2底面から抽出されたコーヒー抽出液Cが滴下してポット1に受容される。
【0038】
本発明者の実験によると、400gの氷すべてが溶けてコーヒーの抽出が完了するまでに約6時間を要する。抽出時間は室温に左右され、氷400gを用いて比較した結果、室温15℃と35℃とで約1時間強の差が認められたが、25℃の場合と比較して、前後約30分の差であり、実用上大きな問題にはならない。なお、抽出時間を短縮したい場合には、氷容器3の近傍に電球などの熱源を配置して氷の融解を促進することで容易に実現できる。この他、氷容器の外周に面状あるいは環状などのヒーターを併設し、ヒーターにより氷を加熱することでも抽出時間の短縮を図ることができる。この場合には、必要以上の過熱を避けるため、ヒーターの最高温度を適温に制御し、抽出に要する時間経過後に自動的にヒーターをオフにする機能を備えることが望ましい。
【0039】
以上のように、本発明の飲料抽出装置を使用して水出しコーヒーを抽出する際には、滴下量調節などの難しい操作を要することなく、所定量のコーヒー豆粉bと氷Aをセットするだけの簡単な操作のみで、誰にでも均質なコーヒーを入れることができる。
【0040】
次に、本発明の他の実施の形態について図3を参照して説明する。図3は、本発明に係る飲料抽出装置の他の例を示す一部切欠縦断面図である。図3によれば、飲料抽出装置の全体は、上記実施の形態と同様の有底円筒状ポット5と、このポット5の開口部に着脱自在に止着される抽出容器6と、この抽出容器6の上部開口に着脱自在に嵌着される蓋体7とを少なくとも備えて構成される。
【0041】
このうち抽出容器6は、前記ポット5とほぼ同一ないし若干大径の円筒状氷収容部61と、ポット5の開口部に載置される段部63をもって縮径され、そこから下方に延出された被抽出物収容部62とが一体的に成形され、底面にフィルタメッシュ64が張設された構造を有している。したがって、ポット5上に抽出容器6を載置した状態では、被抽出物収容部62はポット5内に位置することになる。抽出容器6下端65とポット5の深さとの関係は、上記実施の形態と同様の理由により、抽出容器6の下端65からポット5内底面51までに抽出液を貯留するに十分な容積を確保する。
【0042】
抽出容器6は、樹脂、金属あるいはガラス等により形成することができるが、一体成形のしやすさと氷収容部61を透明に形成しやすい点、およびポット5をガラス製とした場合にポット5上に抽出容器6を載置するときの接触による破損を予防する観点から樹脂製とすることが好ましい。なお、図示しないが、抽出容器6の少なくとも氷収容部61外壁外周底部を有底二重壁構造とするなり、上方に開口した溝を有する鍔部を環状に付設するなりして結露受容部を形成し、抽出中、抽出容器6外壁に生ずる結露を結露受容部より下方に流下させないようにできる。
【0043】
蓋体7は、基本的に上記実施の形態と同様のものであるが、本実施の形態では、ポット5の開口径と抽出容器6の開口径をほぼ同一とすることにより、抽出中、抽出容器6の開口に施蓋されていた蓋体7を、抽出終了後、抽出容器6を取り去ったポット5の開口に施蓋して、ポット5の蓋としても使用可能となっている。
【0044】
このような構成を持つ飲料抽出容器を用いて水出しコーヒーを抽出する場合の手順は、まず所望量のコーヒー豆粉、たとえば、一杯(抽出量110ml)あたり約10gのコーヒー豆粉4杯分を被抽出物収容部62に入れた抽出容器6をポット5上にセットする。次いで、このコーヒー豆粉上に50〜70ml程度の水を徐々に注いで全体を湿らせる。さらに、その上の氷収容部61に4杯分(約400g)の氷を入れ、抽出容器6開口に蓋体7をして静置する。以上で抽出の準備が完了する。
【0045】
本実施の形態では、上記実施の形態と異なり、被抽出物収容部62と氷収容部61との間に仕切りなく一体とされているため、氷はコーヒー豆粉の上に直接置かれ、氷の融水は、抽出容器6内表面又は氷の表面を伝わって、コーヒー豆粉に直接浸潤する点が異なるが、それ以外は上記実施の形態と同様にコーヒーの抽出を行なうことができる。
【0046】
本実施の形態における利点は、飲料抽出装置の構成部材が、ポット5、抽出容器6、蓋体7の3点であり、水の滴下量調節を調整コック又は流量調整軸によって行なう従来の抽出装置に比べてはるかに低コストで製造でき、また使用後の洗浄・メインテナンスが容易な点にある。
【0047】
さらに他の実施の形態について図4を参照して説明する。図4は、本発明に係る飲料抽出装置の他の例を示す縦断面図である。図4によれば、飲料抽出装置の全体は、有底円筒状ポット8と、このポット8の開口部に着脱自在に止着される抽出容器9と、この抽出容器9の上部開口に着脱自在に嵌着される蓋体10とを少なくとも備えて構成される。
【0048】
ここで前記ポット8は、内側容器81と外側容器82とを有し、その内外容器間に空隙83をもって接合された二重壁構造を有している。前記空隙83には発泡樹脂材等の断熱材を充填したものを用いてもよいし、容器材質がガラス又は金属である場合には減圧下で内側容器と外側容器とを気密に封止した真空二重容器であってもよい。このような構造とすることにより、容器内外での熱交換が阻害され、本飲料抽出装置の設置環境が暑い状況下であっても抽出液の温度を冷たい状態に維持できる効果がある。また、内外容器間の空隙83が単に離間しているだけであっても単層壁のポットに比べれば前記効果が期待できる。さらに二重壁としたことによりポット外壁に結露を生じないので、本抽出装置載置面を濡らさない。
【0049】
前記抽出容器9は、前記ポット8とほぼ同一ないし若干大径の円筒状氷収容部91と、ポット8の開口部に載置される段部93をもって縮径され、そこから下方に延出された被抽出物収容部92とが一体的に成形され、底面にフィルタメッシュ94が張設された構造を有し、前記段部93の容器内側には、当該段部93上に係止される円筒状氷収容部91内径より若干小さ目の外径を有し、外周から内方に向かって下降する傾斜111をもった内底面112に複数の通水孔113が穿設された着脱自在の目皿11を備えている。したがって、ポット8上に抽出容器9を載置した状態では、被抽出物収容部92はポット8内に位置することになる。抽出容器9下端95とポット8の深さとの関係は、上記実施の形態と同様の理由により、抽出容器9の下端95からポット8内底面84までに抽出液を貯留するに十分な容積を確保する。
【0050】
抽出容器9は、樹脂、金属あるいはガラス等により形成することができるが、一体成形のしやすさと氷収容部を透明に形成しやすい点、およびポットをガラス製とした場合にポット上に抽出容器を載置するときの接触による破損を予防する観点から樹脂製とすることが好ましい。なお、図示しないが、抽出容器の少なくとも氷収容部外壁外周底部を有底二重壁構造とする、または上方に開口した溝を有する鍔部を環状に付設する等の手段で結露受容部を形成し、抽出中、抽出容器外壁に生ずる結露を結露受容部より下方に流下させないようにできることも上記他の実施の形態と同様である。
【0051】
前記目皿11の存在により、抽出容器9の被抽出物収容部92に収容されたコーヒー豆粉等の被抽出物とその上部に収容される氷との間に空間を形成でき、目皿11の通水孔113から被抽出物上に融水を滴下することができるので、氷容器と被抽出物収容容器とを別体とした上記実施の形態と同様に、融水の滴下位置の分散及び滴下時の飛散面積の拡大により被抽出物全体からの抽出が促進される。
【0052】
また、目皿11の断面形状を図5に示すように目皿11の内底面112よりも穿設された通水孔113の上方開口端114位置を高くすることによって留水部115を形成することができる。融氷と共に氷中から溶け出した、水より比重が重い不純物は、この留水部115に残留し、融水のみが通水孔113の上方開口端114から流出滴下されるため、抽出液は不純物に影響されない本来の風味を得ることができる。さらに、上記実施の形態と同様、通水孔113開口端を他の部分より厚肉に膨らんだ断面とすることにより、融水の表面張力との関係で滴下する水滴を大きなものとし、水滴の飛散面積を拡大し、被抽出物全体にわたる均質な抽出を助長することも可能である。
【0053】
このような構成を持つ飲料抽出容器を用いて水出しコーヒーを抽出する場合の手順は以下のとおりである。まず所望量のコーヒー豆粉、たとえば、一杯(抽出量110ml)あたり約10gのコーヒー豆粉4杯分を被抽出物収容部92に入れた抽出容器9をポット8上にセットする。なお、抽出容器9の被抽出物収容部92には被抽出物Bの上限ライン96が表示してあり、被抽出物収容量をこのライン96までにすることで、目皿11からの融水滴下に必要な空間が維持できるよう設定される。次いで、このコーヒー豆粉上に50〜70ml程度の水を徐々に注いで全体を湿らせる。このとき、コーヒー豆粉に直接水を注いでもよいが、その前に目皿11をセットして、その上から水を注ぐことで、目皿11に設けられた複数の通水孔113により水は分散してコーヒー豆粉上に注がれる。そして、目皿11の上に4杯分(約400g)の氷を入れ、抽出容器9開口に蓋体10をして静置する。
【0054】
上記のように静置された状態で、氷は周囲の熱により徐々に融解し、融水となって抽出容器9内壁面または氷表面を流下し、目皿11に設けられた留水部115を経て通水孔113からコーヒー豆粉上に滴下される。このときの融水流量は、25℃の室温で、1時間あたり60〜70mlとなる。滴下された水は、コーヒー豆粉に浸潤し、フィルタメッシュ94とコーヒー豆粉全体によって保持され滞留するが、融水の滴下が継続することにより保水量が飽和状態を上回ると、フィルタメッシュ94で濾過されて抽出容器9底面から抽出されたコーヒー抽出液が滴下してポット8に受容される。
【0055】
以上説明したいずれの実施の形態においても、本発明に係る飲料抽出装置では、抽出中、滴下水量調節などの操作は一切必要がないため、抽出操作による個人差なく、誰にでも簡単確実に同質な水出しコーヒーをつくることができる。
【0056】
また、上記実施の形態に共通して抽出時のコーヒー豆粉の温度は、約9℃と低温であるため、従来の抽出方法に比較して油分やタンニンが抽出されにくく、本発明の装置によって抽出されたコーヒーは、渋味や雑味のない清涼感のある独特の味わいが得られる。また油分やタンニンは、酸化されてコーヒーの風味を変化させる原因となるが、本発明の装置によって抽出されたコーヒーは、これらの物質を抽出しにくいため、味が変化しにくく賞味期限が長く取れ、作り置きにも適している。
【0057】
水出しコーヒーの抽出方法として、コーヒー豆粉をフィルタバッグ等に入れ、水中に浸漬する方法があり、このような方法で浸漬時間が長すぎるとコーヒー抽出液が濁ることが知られているが、本発明の抽出装置では、コーヒー豆粉の中を水が滞留通過する滴下速度60〜70ml/hrが適当なため、コーヒーに濁りが生じない。
【0058】
また、一般に高温で抽出したコーヒーをアイスコーヒーとするために冷却すると、クリームダウンと呼ばれる白濁を生じるが、本発明の抽出装置によれば、低温で抽出されるためクリームダウンを生じない。
【0059】
なお、上記実施の形態では、できるだけシンプルな構成とするため、各容器を直接積み重ねて使用する態様を説明したが、たとえば、各容器とは別にスタンド等の支持機構を用いて氷容器と被抽出物収容容器とを離間して支持し、氷容器からの融水滴下を視認できるようにするなどの変形は、上述した本発明の本質的機能を損なわない限りなんの支障もなく実施できる。
【0060】
また、本発明に係る飲料抽出装置は、上記利用例にとどまらず、例えば水出し茶などの抽出や、その他の飲食物のエキスの抽出などのほか、要は長時間をかけて水滴を滴下させる必要がある適宜の用途に利用することができる汎用性を具備するものであることはいうまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、氷の融解を利用して滴下水量をほぼ一定の速度に保つことができるので、水量調整のための複雑な構造も微妙な水量調節操作も必要とせず、誰にでも簡単確実に風味良好な飲料を抽出でき、しかも従来の水出し飲料抽出装置に比較して非常に安価に提供できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る飲料抽出装置の一例を示す一部切欠縦断面図。
【図2】氷容器の通水孔部分の形状を示す拡大断面図。
【図3】本発明に係る飲料抽出装置の他の一例を示す一部切欠縦断面図。
【図4】本発明に係る飲料抽出装置のさらに他の一例を示す縦断面図。
【図5】目皿の通水孔部分の形状を示す拡大断面図。
【図6】液体を定量滴下するために従来から用いられている貯液容器の一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1,5,8 ポット、

被抽出物収容容器、

氷容器、
4,7,10
蓋体、
6,9
抽出容器、
11 目皿、
23,64,94
フィルタ(濾過器)、
26 段部(結露受容部)
32,113 通水孔、
33 膨出部(突出部)、
35 留水部、
A 氷、
B,b コーヒー豆粉(被抽出物)、
C 抽出液、

Claims (16)

  1. その底部に抽出液を透過し被抽出物を透過しないフィルタを有する被抽出物収容容器と、この被抽出物収容容器の上方に配設され、底部に融水を通過させる通水孔を有する氷容器とを具備し、前記氷容器が内底部に留水部を有し、この留水部から溢出した融水が前記通水孔に流出する構造であり、前記氷容器に収容した氷の融水を前記被抽出物収容容器内の被抽出物に浸潤透過させることによって、抽出液を抽出することを特徴とする飲料抽出装置。
  2. 上部に開口を有し、抽出液を貯留するポットと、このポットの開口に載架または嵌合可能に配設され、底部に抽出液を透過し被抽出物を透過しないフィルタを有する被抽出物収容容器と、この被抽出物収容容器の上方に配設され、その底部に融水を通過させる通水孔を有する氷容器とを具備し、前記氷容器が内底部に留水部を有し、この留水部から溢出した融水が前記通水孔に流出する構造であり、前記氷容器に収容した氷の融水を前記被抽出物収容容器内の被抽出物に浸潤透過させることによって、抽出液を前記ポットに受容することを特徴とする飲料抽出装置。
  3. 前記ポットが保冷構造を有するものである請求項1または2に記載の飲料抽出装置。
  4. 前記氷容器が透明であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の飲料抽出装置。
  5. 前記氷容器が上方に拡開し下方に縮径する逆錘台形状であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の飲料抽出装置。
  6. 前記氷容器に設けられる通水孔が複数であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の飲料抽出装置。
  7. 前記氷容器は、底部に設けられた通水孔開口部より下方に突出した少なくとも3点の突出部を有することを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の飲料抽出装置。
  8. 前記突出部が環状に連続したものであることを特徴とする請求項記載の飲料抽出装置。
  9. 前記被抽出物収容容器が上部に開口を有し、この開口に、前記氷容器がその接合部から水を通さない程度に密接して係合支持され、かつ前記被抽出物収容容器の前記氷容器との接合部近傍に、氷容器外壁面に生ずる結露を前記抽出液に混入しないようにする結露受容部を設けたことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の飲料抽出装置。
  10. その底部に抽出液を透過し被抽出物を透過しないフィルタを有し、被抽出物を収容する被抽出物収容部と、この被抽出物収容部の上方に一体的に形成され、氷を収容する氷収容部とを具備する抽出容器であって、前記被抽出物収容部と氷収容部との間に、下方に縮径する段部又は内側に突出する突出部を設け、この段部又は突出部に着脱自在に載架又は係合し通水孔を有する目皿を備え、前記目皿はその内底面よりも通水孔の上方開口端位置が高い構造を有し、前記氷収容部に収容した氷の融水を前記被抽出物収容部内の被抽出物に浸潤透過させることによって、抽出液を抽出することを特徴とする飲料抽出装置。
  11. 上部に開口を有し、抽出液を貯留するポットと、このポットの開口に載架または嵌合可能に配設され、底部に抽出液を透過し被抽出物を透過しないフィルタを有し、被抽出物を収容する被抽出物収容部と、この被抽出物収容部の上方に一体的に形成され、氷を収容する氷収容部とを有する抽出容器とを具備し、前記被抽出物収容部と氷収容部との間に、下方に縮径する段部又は内側に突出する突出部を設け、この段部又は突出部に着脱自在に載架又は係合し通水孔を有する目皿を備え、前記目皿はその内底面よりも通水孔の上方開口端位置が高い構造を有し、前記氷収容部に収容した氷の融水を前記被抽出物収容部内の被抽出物に浸潤透過させることによって、抽出液を前記ポットに受容することを特徴とする飲料抽出装置。
  12. 前記ポットが保冷構造を有するものである請求項10または11に記載の飲料抽出装置。
  13. 前記抽出容器の少なくとも氷収容部が透明であることを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の飲料抽出装置。
  14. 前記抽出容器の氷収容部が上方に拡開し下方に縮径する逆錘台形状であることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の飲料抽出装置。
  15. 前記抽出容器の外壁面に、抽出容器外壁面に生ずる結露を前記抽出液に混入しないようにする結露受容部を設けたことを特徴とする請求項10ないし14のいずれかに記載の飲料抽出装置。
  16. 前記被抽出物が、コーヒー豆粉である請求項1ないし15のいずれかに記載の飲料抽出装置。
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