JP3678988B2 - 少水量型ウォーターベッドマッサージ機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、臥姿勢の人体の頚部、体幹及び下肢を、噴流水圧によりマッサージする少水量型ウォーターベッドマッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、特開平8−252293号公報に、上部開口、防水性可撓膜、水槽、ウォーターベッド、吸水口、吐水口、ポンプ、水槽の長手方向に往復移動自在且つ横断方向に首振り自在に配設したノズル等から構成されるウォーターベッド式マッサージ機が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来装置は、横方向への適切なマッサージ刺激範囲(=略肩幅)を確保するには、水槽の幅が広くなり、水量が多くなる。即ち、上方に開口したノズルが水平面に沿って回動する構成であるから、機構部が人体マッサージ刺激範囲より幅広になり、装置が大型化するという難点がある。
又、メンテナンス性や経済性等の面から、水槽の水収容容積が可能な限り小さいもので水量を節減できるものが望まれていた。
【0004】
本発明の目的は、上記難点を解決したものであり、機器をスリム化し、水量を節減した少水量型ウォーターベッドマッサージ機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、水を満たした貯留槽(2)の上部開口(5)には、人体を乗せる防水性可撓膜(6)を張設し、貯留槽(2)内には、防水性可撓膜(6)に向かって水を噴出し、貯留槽(2)の長手方向に移動可能にノズル(3)を設けて構成されるウォーターベッド式のマッサージ機において、前記ノズル(3)から噴出する噴流水の進行方向を、貯留槽(2)の短手方向に変更させる案内部材(4)を設け、案内部材(4)を、貯留槽(2)の前壁(2b)と後壁(2c)とに懸け渡した軸(13)と、軸(13)に取着した平板(14)又はパイプ(24)とから構成したことを特徴とする少水量型ウォーターベッドマッサージ機である。又、貯留槽(2)はその短手方向垂直断面を、上部開口(5)幅より底部幅を狭幅とし、及び/又は、貯留槽(2)はその水平断面を、上体載置部(26)より下肢載置部(27)を狭幅な形状とする。
【0006】
【作用】
本発明に係る貯留槽2に水を満たし、貯留槽2の上部開口5に張設した防水性可撓膜6に人体を乗せ、該人体に噴流水圧によるマッサージを施す。
貯留槽2内に設けられるノズル3は、貯留槽2の長手方向に移動するものであって、防水性可撓膜6に向かって水を噴出する。
案内部材4はノズル3から噴出する噴流水の進行方向を貯留槽2の短手方向に変更させる。
【0007】
貯留槽2はその短手方向垂直断面を、上部開口5幅より底部幅を狭幅に形成し、水収容容積を小さくし、使用する水を節減する。
【0008】
又、貯留槽2はその水平断面を、人体上体載置部26より人体下肢載置部27を狭幅な形状に形成し、水収容容積を小さくし、使用する水を節減する。
【0009】
【実施例】
図1、2、3に本発明の第1実施例に係る少水量型ウォーターベッドマッサージ機1を示している。少水量型ウォーターベッドマッサージ機1は、水を満たす貯留槽2と、貯留槽2内にあって貯留槽2の長手方向(=前後方向)に移動可能に設けられるノズル3と、ノズル3から噴出する噴流の方向を貯留槽2の短手方向(=左右方向)に可変させる案内部材4とを有している。
【0010】
貯留槽2の上部開口5には、人体を乗せる防水性可撓膜6が張設される。
【0011】
ノズルユニット7は、下部に車輪8が設けられた台車9と、台車9上に立設されるノズル3とからなる。ノズル3は、防水性可撓膜6に向かって水を噴出するものであって、貯留槽2に乗る人体の下方に位置して左右各1個(=人体肩幅方向に互いに間隔を開けて2個)の左・右ノズル3a・3bである。
【0012】
貯留槽2の前部に取着される従動プーリー29と、貯留槽2の後方に取着される駆動プーリー30と、該駆動プーリー30を支持し回動させる移動モーター34と、両プーリー29、30に掛け回した上張設される無端索体31とでなる移動機構32が、貯留槽2に設けられる。移動モーター34は、底壁2aの下面に取着され、モーター軸35が底壁2aを貫通して駆動プーリー30に連結される。
【0013】
無端索体31を台車9の適宜箇所に止着具35で止着し、駆動プーリー30の正・逆回転により無端索体31に引かれて台車9は貯留槽2の底壁2a上を往復移動する。
【0014】
ポンプ10は、貯留槽2の壁外に設置され、取水口11から貯留槽2内の貯留水を吸い込み、加圧し、可撓ホース12を介してノズル3へ付与し、ノズル3から防水性可撓膜6に向かって噴出させるものである。
【0015】
案内部材4は、舵板式と称され、前記ノズル3から噴出する噴流の方向を、貯留槽2の短手方向に往復可変させるもので、貯留槽2の前壁2bと後内壁2cとに懸け渡した軸13に平板14が取着されてなる。更に具体的には、該案内部材4は左・右案内部材4a・4bであり、軸13は左・右軸13a・13bであり、左右方向に2個設けられる。
【0016】
軸13は可変機構15によって連続的に往復回動し、平板14は垂直状と斜面状とに緩やかに往復移動する。前記可変機構15は、貯留槽2の後内壁2cの外面に設けられるモーター16と、貯留槽2の後内壁2cの内面に設けられる左・右小ギア17・18、左・右大ギア19・20でなる。
【0017】
左小ギア17は前記モーター16に連結されており、左大ギア19は左小ギア17の左側部に噛合され、左大ギア19には前記左軸13aが連結される。
右小ギア18は左小ギア17の右側部に噛合され、右大ギア20は右小ギア18の右側部に噛合される。左大ギア19と右大ギア20は互いに逆回転する。
図中、28はカバーである。
【0018】
実施例を使用する際は、貯留槽2に水を満たし、貯留槽2の上部開口5に張設した防水性可撓膜6に人体を乗せ、該可撓膜6で人体を支持する。
貯留槽2内に設けられるノズル3は、貯留槽2の長手方向に移動しながら、防水性可撓膜6に向かって水を噴出し、該防水性可撓膜6を介して、人体に噴流水の衝突刺激によるマッサージを施す。
【0019】
噴流水は、複数個設けられた前記ノズル3の上方に存在する斜面状の平板14に衝突し、この噴流水は平板14に添って進行する。平板14を垂直位置から傾斜位置の間を往復回動させ、噴流水の進行方向を貯留槽2の短手方向に振り、この噴流水の防水性可撓膜6への衝突位置を往復変更させる。
【0020】
噴流水の衝突位置は、防水性可撓膜6の中央部6aと左部6aと、及び、中央部6aと右部6cとの間を往復移動する。
更に、前記移動機構33を作動させてノズル3を人体頚部から足までの間に移動させ、このノズル3移動に伴って、噴流水は、往復移動しながら防水性可撓膜6を介して人体頚部から足までの間に衝突し、当該人体にマッサージを施す。
【0021】
貯留槽2はその短手方向垂直断面を、上部開口5幅より貯留槽2底部幅を狭幅に形成し、水収容容積を小さくする。更に、貯留槽2の水平断面を、該貯留槽2の上体載置部26より下肢載置部27を狭幅な形状に形成し、水収容容積を一層小さくする。
【0022】
図4、5、6に示す第2実施例は、第1実施例における可変機構15を、スプライン軸式回動機構21に代えたものである。
スプライン軸式回動機構21は、台車9に立設した縦板9aと、縦板9aに設けられる左・右小ギア17・18と、左・右大ギア19・20と、貯留槽2の前壁2bと後内壁2cとに懸け渡されるスプライン軸22と、貯留槽2外に存在してスプライン軸22に連結される移動用モーター23とからなる。
【0023】
第2実施例では、左小ギア17はスプライン軸22に貫通され、スライドは自在であるがスプライン軸22の回動は伝動される。
左小ギア17の回動により、右小ギア18と、左・右大ギア19・20が回動し、案内部材4が左又は右に傾斜回動し、ノズル3から噴出した噴流水の向きが、直上から左又は右方向に徐々に変更し、又は、左又は右方向から直上に徐々に変更する。
【0024】
上述のように噴流水の向きが変わるので、噴流水の衝突刺激で、人体後背部の中心から後背部の側部にわたって往復してマッサージを施せる。
又、第2実施例においては、貯留槽2はその短手方向垂直断面を、上部開口5幅より底部幅を狭幅に形成し、更に、水平断面を、人体の上体を支持する上体載置部26より人体の下肢を支持する下肢載置部27を狭幅な形状に形成し、少水量化を図っている。
【0025】
図7に示す第3実施例は、第1実施例における案内部材4の構成部材である平板14をパイプ24に代えたものであり、パイプ式案内部材と称される。
第3実施例では、ノズル3から噴出した噴流水はパイプ24に添って進み噴流向きが調節される。従って、パイプ24の傾斜回動とその復帰回動に伴って、噴流水の向きが変わりマッサージ部位を人体中心から側方へ、更に、人体側方から中心へ変更できる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、ウォーターベッド式のマッサージ機において、ノズル3から噴出する噴流水の進行方向を、貯留槽2の短手方向に可変させる案内部材4を設け、案内部材4を、貯留槽2の前壁2bと後壁2cとに懸け渡した軸13と、軸13に取着した平板14又はパイプ24とから構成したものである。この構成では、ノズル3は固定したままで、案内部材4により噴流水の方向を可変できるので、肩幅方向のマッサージが可能であるだけでなく、従来技術よりもノズル3間隔(=ノズルユニット7幅)を狭くでき、このため、貯留槽2の短手方向幅も狭くできるので少水量化になり、機器も小型になり、好都合である。
【0027】
本発明に係る貯留槽2はその短手方向垂直断面を、上部開口5幅より底部幅を狭幅としたものであるから、更に少水量化になり、好都合である。
【0028】
又、本発明に係る貯留槽2はその水平断面を、上体載置部26より下肢載置部27を狭幅な形状としたものであるから、更に少水量化になり、好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の短手方向垂直断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の水平部分断面図である。
【図3】本発明の第1実施例の長手方向垂直断面図である。
【図4】本発明の第2実施例の短手方向垂直断面図である。
【図5】本発明の第2実施例の水平部分断面図である。
【図6】本発明の第2実施例の水平断面図である。
【図7】本発明の第3実施例の短手方向垂直断面図である。
【符号の説明】
2 貯留槽
3 ノズル
4 案内部材
5 上部開口
6 防水性可撓膜
Claims (2)
- 水を満たした貯留槽(2)の上部開口(5)には、人体を乗せる防水性可撓膜(6)を張設し、貯留槽(2)内には、防水性可撓膜(6)に向かって水を噴出し、貯留槽(2)の長手方向に移動可能にノズル(3)を設けて構成されるウォーターベッド式のマッサージ機において、前記ノズル(3)から噴出する噴流水の進行方向を、貯留槽(2)の短手方向に変更させる案内部材(4)を設け、案内部材(4)を、貯留槽(2)の前壁(2b)と後壁(2c)とに懸け渡した軸(13)と、軸(13)に取着した平板(14)又はパイプ(24)とから構成したことを特徴とする少水量型ウォーターベッドマッサージ機。
- 貯留槽(2)はその短手方向垂直断面を、上部開口(5)幅より底部幅を狭幅とし、及び/又は、貯留槽(2)はその水平断面を、上体載置部(26)より下肢載置部(27)を狭幅な形状としたことを特徴とする請求項1記載の少水量型ウォーターベッドマッサージ機。
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