JP3678925B2 - テープ付きファスナー類 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スナップファスナーや鳩目などのテープ付きのファスナー類に関し、詳しくは同一テープ上に合成樹脂材料からなる複数のファスナー類が取付一体化されたテープ付きファスナー類に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の合成樹脂材料からなるテープ付きファスナー類は、一本のテープに少なくとも一つ以上の取付孔を形成し、その取付孔の全周縁を抱き込むようにして同テープの表裏面に所望の形状をもつ合成樹脂製の鳩目やスナップファスナーの雄雌ファスナー、その他のファスナー類を一体に成形して得られる。
【0003】
その製法については、例えば米国特許第2,821,764号明細書、欧州特許0228293号明細書などに開示され、また奔出願人により先に出願された特願平10−138722号により提案されている。前記米国特許第2,821,764号明細書によれば、シート状材料に取付孔を形成し、その取付孔の全周縁を抱き込むようにして同テープの表裏面に所望の形状をもつ合成樹脂製の鳩目を成形するにあたり、鳩目成形用の環状キャビティの内部に前記取付孔を中心として延在するシート状材料の取付孔周縁部を、前記キャビティ内に対向して突設された複数組のピン部材により複数箇所で挟持し、同キャビティ内に溶融樹脂を導入して、合成樹脂製鳩目をシート材料に一体成形することを開示している。
【0004】
一般的に、前述の成形にあたって前記ピン部材が存在しない場合には、溶融樹脂の導入圧により、キャビティ内に延在するシート状材料の取付孔周縁部が、その周方向に大きく波打ち、最悪な場合にはその周縁部の一部がキャビティの内面に当接するまでに偏在し、最終製品に鳩目の一部表面からシート材料が露出することもある。前記米国特許に係る発明では、シート状材料の前記取付孔周縁部が適度に波打つことが鳩目のシート状材料に対する固着強度の増加をもたらす点に着目したものであり、適度な波打ち状態を実現するため前記ピン部材によりシート材料の取付孔周縁部をキャビティ内で挟持して、その波打ちの大きさを制御している。
【0005】
一方、上記欧州特許0228293号明細書に開示された製法は、上述の過度な波打ちを防止しようとして前記米国特許と同様の技術思想の下になされたものである。この欧州特許発明にあって前記米国特許発明と異なる点は、米国特許発明が鳩目の開口部中心からキャビティの内周部分に導入しているのに対して、欧州特許発明の代表的な実施例を示す図4によれば、雌部材の係脱開口部を形成する上下金型が、そのパーティングラインで密着していることから、溶融樹脂を係脱開口部の中心からキャビティに導入していない点にあると考えられる。
【0006】
また、上記特願平10−138722号の発明は、前記欧州特許発明と同様に上記米国特許の成形原理を踏襲し、しかも同特許発明を大きく改良し、スナップファスナーの雄雌ファスナーは勿論のこと、鳩目類やその他のファスナー類を確実にテープと一体化することを可能にし、しかもそれらの異なるファスナー類を同一テープ上で任意に配することを可能にし、更には単一のファスナー類自体に多様な色彩が付与でき、或いは異なる材質で成形し得るようにしたものである。
【0007】
この特願平10−138722号の発明によれば、少なくとも一つの取付孔を有するテープの前記取付孔の全周縁部を抱持するようにして、中央に開口部を有する合成樹脂製の基部を前記テープの表裏面に一体に成形したのち、同基部の少なくとも前記開口部の内周面に沿って合成樹脂製の中間部材を介して、或いは介することなく係脱部を一体的に取り付けるものである。
【0008】
しかして、この発明にとって最も注目すべき点は、上記基部を中間部材を介して、或いは介することなく係脱部から切り離して構成した点にある。一般的にはテープの取付孔周縁部に基部を成形一体化するには、上記米国特許明細書にも記載されているようにテープの取付孔周縁部が適度に波打つことがテープと基部との固着強度を向上させる点から好ましい。
【0009】
前記基部は、前述のように上記米国特許発明の手法を改良してテープに直接一体成形されるものであり、係脱部は、テープ上に成形された前記基部の開口部又は中間部材の開口部に適宜要求される形態をもって一体的に取り付ける。前記基部は開口部を有するかぎり係脱部の形態や材質に制約されずに自由に成形でき、その基本的な形態は多様な形態を有する係脱部に対して共通に対応し得る。そのため、同一形態を有する多数の基部を成形一体化したテープを予め大量に製造しておき、これをベースとして必要な形態と数の係脱部を同時に又は個別に前記基部に一体的に取り付けることができる。
【0010】
ところで、この種のテープ付きファスナー類、特にスナップファスナーにあっては、経済性に加えてその要求される特性、すなわち適度な剛性とバネ性を備えていることが求められており、かかる特性を備えた材質としてはポリアセタール樹脂が最適であるため一般に汎用されており、稀にナイロンやポリブチレンテレフタレートが使われている。
【0011】
一方、上述のごとく成形技術の発展により多様な形状や特性を有するファスナー類が効率的に成形可能となったがため、その用途も拡大しつつあり、例えば従来では幼児用衣服、或いは肌着類や袋物類などのような、使用後には高温下での加熱処理を余り必要としない製品に用途が限られていたが、その用途が一般の衣服類にまで拡がってきており、更には他の様々な分野にまで拡がりつつある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
かかる用途の拡大は、単に成形技術の向上だけで対処することはできず、その用途による独特の課題が発生している。特に、一般の衣服にこの種のファスナー類が採用されるようになると、例えば経済性をも考慮して、繰り返し使用にも耐えられる大幅な耐久性の向上が要求され、或いは高温の熱処理にも充分に耐えられる素材の開発が要求される。
【0013】
こうした状況下にあって、従来から汎用されている係脱具としての適度な剛性とバネ性を備えてはいるが、軟化温度が低く、170℃程度でも簡単に軟化するポリアセタール樹脂では前述の用途の多様化に適応しきれなくなってきている。
例えば、このポリアセタール樹脂製のテープ付きファスナー類を一般の衣服に取り付けた場合には、通常の家庭用アイロンによるプレス加工によっても簡単に軟化変形してしまい、ファスナー類としての機能が簡単に失われてしまうばかりでなく、外観的にも使用に耐え得ないものとなる。また、一般衣服におけるファスナー類の係脱操作は、従来のこの種のファスナー類が取り付けられた製品に対する回数よりも頻度が多く、従ってその耐久性についても従来とは比較にならないほど高くなければならない。
【0014】
この種のファスナー類として稀に使われるナイロンやポリブチレンテレフタレートなどについても、上記観点からこれらの材質を見ると、融点が高く家庭用アイロン程度の熱処理には耐えられるが、バネ性及び剛性の観点からはこの種のファスナー類としては十分有用であるとは言えない。因みに、ポリアセタール樹脂の剛性は25000kg/cm2 以上であり、その曲げ弾性は15000〜45000kg/cm2 であるが、吸水後のナイロンではそれらの値を大幅に下回る。
【0015】
通常、この種のファスナー類にあっては、剛性が低いと成形によりテープに一体化されたファスナー類の固着強度が弱く、使用時に簡単にテープから剥離して外れやすくなり、またバネ性(曲げ弾性)が弱いと、雄雌ファスナー同士の係着力が弱くなり、容易に係着が外れてしまう。一方、耐摩耗性に関して見ると、雄係着具にあってはそのスタッド部と、雌係着具にあってはソケット部であるテープと一体化する部分とが同一の材質系であることが望ましい。
【0016】
また、例えばスナップファスナーにあって、雄ファスナーにナイロンを使い、雌ファスナーにポリアセタール樹脂を使った場合には、係脱操作が繰り返しなされると、雄ファスナーのスタッド部表面が比較的短期間で磨耗してしまい、係脱機能が大幅に低下する。従って、雄雌ファスナーには一般的に同一材質系の合成樹脂を使うことが耐久性を改善する上で望ましいとされている。
【0017】
本発明の目的は、この種のファスナー類にあって、高温下のプレスなどの処理による変形がなく、適度な剛性と曲げ弾性を有し、しかも耐磨耗性に優れたテープ付きファスナー類を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
かかる目的は、以下に述べるように本件請求項1及び2に係る発明により効果的に達成される。
本件請求項1に係る発明は、テープの表裏面に一体に成形される合成樹脂製のファスナー類を有するテープ付きファスナー類であって、前記ファスナー類は、微小な無機添加材が添加されてなるとともに、テープの取付孔の全周縁部を抱持するようにして前記テープの表裏面に一体に成形された基部と、同基部に同時成形にて一体に取り付けられ、相手方のファスナー類と係脱する係脱部とを備えてなることを特徴とするテープ付きファスナー類にある。
【0019】
また、本件請求項2に係る発明は、テープの表裏面に一体に成形される合成樹脂製のファスナー類を有するテープ付きファスナー類であって、前記ファスナー類は、微小な無機 添加材が添加されてなるとともに、テープの取付孔の全周縁部を抱持するようにして前記テープの表裏面に一体に成形され、中央に開口部を有した基部と、同基部の少なくとも前記開口部の内周面に沿って一体に取り付けられ、相手方のファスナー類と係脱する係脱部とを備えてなることを特徴とするテープ付きファスナー類にある。
【0020】
近年のこの種のテープ付きファスナー類に対する適用分野の多様化により、従来のごとく単に剛性と曲げ弾性に優れた合成樹脂原料をファスナー素材として使用すれば十分であるという認識では対応できなくなり、高温下のプレスなどの処理による変形がなく、適度な剛性と曲げ弾性を有し、しかも耐磨耗性に優れたテープ付きファスナー類の開発が余儀なくされるようになってきている。
【0021】
本発明者等は、これらの要求に応えるべく多面的な検討を行ったところ、合成樹脂原料単独では経済性を満足した上で前記要求に応えることができないことを知り、複合樹脂材料に関する様々な実験を行った。その結果、一般に融点の高い合成樹脂材料に他の材質を添加することにより、従来と同様の剛性と曲げ弾性を有すると共に、高温に対する耐熱性と着脱操作の繰り返しに対する耐久性に優れた素材を開発することに成功した。
【0022】
ここで、合成樹脂原料に対して添加されるある種の材料としては、特に無機材料が有効であることを知った。そして、この無機添加材としては微小な繊維形態(ウィスカー形態を含む。)であることが好ましく、各種の金属繊維、セラミックス繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などを挙げることができるが、無機添加剤の形態としては他にも粒形態、粉末形態など多様な形態であってもよい。そして、これらの形態と大きさは、前述の材料からファスナー類の主成分をなす合成樹脂原料の種類に応じて適宜選択すればよい。
【0023】
かかる無機添加材が添加される本発明の上記ファスナー類の主成分を構成する合成樹脂原料としては、通常の成形品に使用される熱可塑性合成樹脂であればいずれでもよく、例えばポリエチレン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系、ポリスチレン系、ポリウレタン系、ポリビニル系、ポリアセタール系などを挙げることができる。これらの合成樹脂原料のうち、特にナイロン6(融点215〜225℃)やナイロン66(融点253〜263℃)、或いはポリブチレンテレフタレート(融点224〜230℃)が好ましい。一方、上記テープとしては、あらゆる種類の織物や編物、不織布、或いは各種の合成樹脂フィルムやシート、天然又は合成皮革などからなる形成されるテープの全てを言い、それらの素材も天然、合成を問わない。
【0024】
なお、本発明のテープ付きファスナー類は、上述のようにファスナー類の材質に特徴を有するものであることから、テープに予めファスナー類の取付孔を形成し、その取付孔周縁を抱持するようにしてファスナー類をテープの表裏面に一体成形する。
【0025】
前記微小な無機添加材が添加された合成樹脂材料の融点を180℃以上とし、その曲げ弾性をほぼ15000〜45000kg/cm2 、剛性を25000kg/cm2 以上とすることが望ましい。軟化温度が120℃より低いと、例えばテープ素材にもよるが一般家庭におけアイロン仕上によっても容易に軟化変形してしまう。また、曲げ弾性が15000kg/cm2 より小さいと簡単に弾性変形してしまい、また45000kg/cm2 を越えると容易に係脱操作ができず、いずれも係脱具としての機能不足となる。一方、剛性については、その値が25000kg/cm2 より小さいと、柔らかすぎてテープに対する成形による固着強度が低くなり、テープから容易に脱落してしまう。
【0026】
前記無機添加材が繊維状をなしていることが好ましく、その繊維長さが0.1mm以下とするとよい。前記無機添加材の形態は、単なる粒状或いは粉末状であってもよく、必ずしも制限されるものではないが、合成樹脂成形物の剛性や曲げ弾性(バネ性)を大きくするためには、繊維形態を有することが合成樹脂材料中で好ましい分散形態(交差状態)が得られことから望ましい。
【0027】
前記無機添加材の添加量を、合成樹脂材料の全重量の4〜30wt%とすることが望ましい。本発明者等の実験によると、合成樹脂材料の物性は、無機添加材の添加量により大きく変化することが分かった。特に、その添加量が4wt%より低いと、無機添加材の添加による効果が十分に発揮されず、例えば曲げ弾性に乏しく係脱具としての係着力が弱すぎてファスナーとしての機能が十分に発揮されないと共に、剛性が小さくテープに対する固着強度が十分に得られない。また、30wt%を越えると剛性が著しく増すため、テープに対する固着強度は高くなるが、係脱操作がしにくくなる。特に、その添加量を、合成樹脂材料の全重量の5〜15wt%とすると、ファスナーとしての好適な剛性と曲げ弾性が得られるため好ましい。
【0028】
この発明にあっては、ファスナー類の原材料が合成樹脂と無機材料との組成物であることを前提として、ファスナー類の成形手法を説明している。この種のファスナー類は、通常、テープに固着される基部と相手方の係脱部に係脱する係脱部とを有している。前記成形手法によれば、本発明は前記基部と係脱部とを同一のキャビティ内で同時に成形する上記米国特許発明や欧州特許発明と同様の一般的な成形手法によっている。従って、この発明に係テープ付きファスナー類は基部と係脱部が同一の成形材料で成形されることになる。
【0029】
前記無機添加材の添加量を、合成樹脂材料の全重量の8〜15wt%とすることが望ましく、ファスナーとして必要最小限の剛性と曲げ弾性を同時に確保することができる。無機添加材の添加量が、この数値の範囲内にあるときは、一般的にファスナーの主成分である上記樹脂原料の種類の如何に関わらずファスナーとして必要な剛性と曲げ弾性を有しており、しかも基部と係脱部とが同一素材により構成されるため、繰り返して係脱をしても摩耗が少なく耐久性も確保できる。
【0030】
本発明は、ファスナー類の基部をテープに成形一体化したのち、係脱部を同基部の開口部周縁に沿って取り付けることを特徴としている。同時に、本発明では前記基部と係脱部とが同一材料である場合と、異なる材料を使用する場合のあることを規定している。また、本発明にあっては前記基部の形態を規定すると共に、前記係脱部の基部への取付けが、完全に固着一体化される場合に限らず、両者が相対的に回動自在に取り付けられる場合もあることを含んでおり、基部と係脱部は互いに親和性のない合成樹脂材料で成形されるときに特に有効である。このことは、この種のファスナー類にあって、本発明が従来の成形法に依らない全く新規な成形法であることに起因している。
【0031】
その取付手法の一例を挙げると、係脱部を個別に予備成形したのち、予備成形された同係脱部を前記基部の開口部に挿入し、前記係脱部を加熱体により押圧して同係脱部の一部を加熱変形させて前記開口部に回動可能に係着させる。例えば、係脱部が雄ファスナーの係脱部材であれば、リング状の基部の中央開口部に係脱部を挿入した後、係脱部の挿入端部を押圧して加熱により塑性変形させ、係脱部を前記開口部に摺動回転が可能となるように係着させる。こうして製造されるファスナー類は、例えばスナップファスナーの相手方のファスナー類である雌ファスナーに前記雄ファスナーを係着させたとき、その係着向きが隣り合う同ファスナーの係着向きとは異なることがあっても、全ての係着を終えたのちに容易に調整し得るという、完全に固着する手法には期待できない機能を有することになる。
【0032】
また、前記係脱部を前記基部の成形後のインサート成形により一体に取り付けけてもよ い。その成形は、予めテープに一体に成形された基部をテープと共に係脱部の成形金型にセットしたのち、係脱部を射出成形する通常のインサート成形によりなされる。前記基部を成形する際に、キャビティ内でテープの取付孔周辺を挟持片で表裏から挟持し、溶融樹脂を放射状または直線状に案内する案内通路から前記キャビティの内周面に導入して成形すれば、溶融樹脂材料はテープの取付孔周辺部を大きく波打たせることなく均等に行き渡らせることができる。このとき開口部に成形される通路成形品を破断除去し、或いはそのまま残存させた状態で、係脱部を基部の開口部周縁に沿って成形一体化することが望ましい。このように、前記通路成形品を破断除去する場合には基部の前記開口部の内周面に破断痕が残り、同破断痕が係脱部との界面に存在することにより、或いは残存する前記通路成形品が係脱部の内部に埋設されることになるため、基部と係脱部との固着強度が著しく増加する。
【0033】
更に、前記基部に前記係脱部を一体に取り付けるために、前記基部に前記係脱部とが別個に成形され、両部が取付手段により取り付けられるようにすることもできる。その取付手段としては、予め成形された係脱部を前記基部の開口部に挿入したのち、高温部材で係脱部を押圧し、その押圧力と加熱により、前記係脱部の一部を溶融変形させて、前記開口部に溶着一体化する。また、例えば前記溶着に代えて予め成形された前記係脱部を前記基部の開口部に挿入したのち、超音波又は高周波加熱手段により、前記予備成形品の一部を押圧するとともに溶融変形させ、前記開口部に溶着一体化する。或いは、単に接着剤を介して接着固定することもある。
【0034】
ファスナー類の雄雌などの係脱部同士の合成樹脂原料を同一有機系とするとよい。これは、既述したとおり係脱部同士の合成樹脂原料を同一有機系で構成すれば、耐摩耗性が確保され耐久性も向上するがためである。このとき、テープに固着される基部の部分に、雄ファスナーの係脱部であるスタッド部または同スタッド部と係脱する雌ファスナーの係脱部と異なる有機系材料を使用することも可能である。
【0035】
前記基部に対する前記無機添加材の添加量は合成樹脂材料の全重量の15wt%以上であり、前記係脱部に対する前記無機添加材の添加量は合成樹脂材料の全重量の4〜15wt%であるとよい
【0036】
これは、ファスナー類における前記基部はテープに対する一体成形による固着強度を確保するためであり、そのためには十分な剛性が必要であるため無機添加材の添加量を合成樹脂材料の全重量の15wt%以上と多くする必要があるが、一方の係脱部にあってはある程度の剛性と適度な曲げ弾性が必要なため、無機添加材の添加量を合成樹脂材料の全重量の4〜15wt%とすることが好ましい。この範囲にあれば、ファスナー類の係脱部として必要な剛性と曲げ弾性が得られる。
【0037】
前述のように同一の無機添加材の添加量を調整するのではなく、無機添加材の種類により同一種類の合成樹脂原料であっても、その剛性と曲げ弾性に差が出ることを知り、前記基部及び係脱部に添加される無機添加材を異質にして、その剛性と曲げ弾性とを調整することもできる。
【0038】
【発明の実施形態】
本発明のテープ付きファスナー類にあって、最も特徴とする点は、テープの表裏面に一体に成形される合成樹脂製のファスナー類を有するテープ付きファスナー類にあって、前記ファスナー類の構成材料を規定していることにあり、具体的には前記構成材料として融点の高い熱可塑性合成樹脂材料に微小な無機添加材が添加している。かかる材質を採用することにより、従来のごとく単に剛性と曲げ弾性を満足するに止まらず、これらの特性に加えて高温下での熱処理に耐えられると共に、長期の繰り返し係脱操作にも十分に耐えることができ、高温下の熱処理が頻繁になされ、着脱操作の回数も多い一般の衣服類にも十分に適用を可能にしたという格別の作用効果を奏するものである。
【0039】
また、本発明におけファスナー類をテープに固着させる態様としては、テープに予めファスナー類の取付孔を形成し、同取付孔の周縁を抱持するようにしてファスナー類をテープの表裏に一体成形する。テープに直接成形一体化される基部と相手方のファスナー類と係脱する係脱部とを同時に一体成形する場合を当然に含んでいる。また、テープに一体成形される前記基部と前記係脱部とを切り離して、それぞれ独立して成形し、両部を改めて一体的に取り付けることをも可能にした点は特筆すべき点である。
【0040】
なお、前記基部と相手方のファスナー類と係脱する係脱部とを切り離して、それぞ独立して成形し、両部を一体的に取り付ける製造方法を採用する場合に、基部の中央に開口部を設けておくと、係脱部の形態や材質に変更があっても前記基部が適用できる。このことは、係脱部が、例えば雄係合部材及び雌係合部材のように形態が異なっていても、これらを必要な数と配列をもって1本のテープ上に同時に又は個別に一体的に取り付けることを可能にする。更には、係脱部として基部とは異なる材質が採用でき、或いは異色にすることができる。これらの点は、従来のこの種のテープ付きファスナー類では実現が不可能なものであった。
【0041】
本発明の上記特徴点は、以下の実施例の説明により更に明らかとなる。
以下、本発明に係るテープ付きファスナー類の典型的な実施の形態であるスナップファスナーについて添付図面を参照して具体的に説明する。図1は、テープ上に一体的に取り付けられる本発明に係るテープ付きスナップファスナーの雄ファスナー及び雌ファスナーを並列して示す第1実施例の斜視図である。
【0042】
本発明のテープ付きファスナー類は、前記スナップファスナーに限るものではなく、例えば他のファスナー類としては鳩目や後述するカーテン開閉用の紐通し具などを挙げることができる。そして、本実施例によるテープ付きスナップファスナーの製造方法の基本原理は、上記特願平10−138722号により先に提案された予めテープにファスナー類の取付孔を形成したときの製造方法に基づいている。しかしながら、本発明にあっては、前記取付孔を形成しないで直接ファスナー類をテープ表面に成形一体化する場合をも含んでいる。
【0043】
すなわち、本実施例にあっては、図1に示すように長尺のテープTに所定の間隔をおいて予め複数の取付孔3を形成しておき、このテープTを成形金型内に供給し、射出成形により前記取付孔3の周縁を抱持するようにして、同テープTの表裏面に雌ファスナー1及び/又は雄ファスナー2の構成部材の一つであるリング状の基部10を一体成形する。ここで、前記基部10が本発明における基部を構成する。その基部10の成形にあたっては、前記米国特許明細書に開示された成形技術と同様に、前記金型の基部成形用キャビティの内部に対向してテープ支持部材(ピン)を突設している。金型を閉じて、同テープ支持部材によりテープTの前記取付孔3の周縁部を表裏から挟持した状態で、溶融樹脂を前記取付孔3の中心部からその周縁に向けてテープTと略平行に導入する。このとき、同樹脂導入圧はテープTの表裏に均等に分配され、前記取付孔3の周縁テープ部分に適度な波打ち現象を生じさせながら合成樹脂製の基部10がテープTの取付孔周縁部に強固に固着して一体成形される。
【0044】
図示例にあっては、前記基部10の中央開口部10aの内周面を通常の雌係脱面としての形態に成形しており、この場合には図10に示すごとく改めて雌係脱部11を取り付けることなしに、同基部10がそのまま雌ファスナーを構成することになる。そして、同一テープTの長さ方向に同一ピッチをもって一体に成形された共通の形態をもつ複数の前記基部10の一個おきに、雄係脱部12が一体に成形されている。こうして、同一のテープTに雌のファスナー1と雄のファスナー2とが交互に取り付けられる。かかる構成を従来の技術によっては効率的には実現し得ないものであり、同時に本実施例が従来の一般的なテープ付き雌ファスナー類を利用して雄ファスナー2を製造することをも可能にしている。
【0045】
図2は前記基部10がテープTの取付孔3の表裏周縁部に一体成形された直後の本実施例による基部付きテープの代表的な形態を示している。同図によれば、基部10には中央部にランナー成形品14とゲート成形品16が残存して、開口部10aが未だ完全には形成されていない状態にある。この成形時の形態を具体的に説明すると、基部10の外郭形状は4個の弧状部分がその外周で接続された全体に花型形態を呈しており、中央部に前記開口部10aを有し、その肉厚方向の中間において、前記テープTの取付孔3が前記開口部10aの周縁部近傍まで延びており、同テープTを前記取付孔3を中心として抱持状態で一体的に固着されている。また、基部10の前記弧状領域の略中央表裏面には、その表裏方向に延びて前記キャビティ内に突設された挟持部材により成形される都合4個の成形孔10bが、その中間をテープTが横切った状態で形成されている。
【0046】
本実施例による成形時の前記基部10には、成形金型のランナー103a、サブランナー103b及びゲート106(図6参照)からなる溶融樹脂通路により成形されるランナー成形品14、ゲート成形品16が同時に成形されており、前記ゲート成形品16の先端は、基部10の中央開口部10aの内周に形成される凹欠部10cの底面10c’の略中央に接続されている。前記ランナー成形品14は、後述するように型開時にゲート成形品16と自動的に破断分離し、更に基部10に接続するゲート成形品16は、後述するように雄ファスナー2を係着させるとき自動的に破断除去されて完全な形態をもつ前記開口部10aが形成される。
【0047】
図3及び図4は、テープTに一体的に取り付けられ、本実施例のテープ付きの雄ファスナー2の構成を示している。これらの図からも理解できるように、前記雄ファスナー2は基部10と雄係脱部12とにより構成されている。図示例にあって、雄係脱部12は前記基部10の開口部10aに嵌着一体化する基部12aと同基部12aから起立する柱部(スタッド部)12bと同柱部12bの先端に形成された係脱頭部12cとからなる。本実施例によれば、前記柱部12bと係脱頭部12cとは、柱部12bの途中から係脱頭部12cの先端にかけて軸線方向に形成された割り溝12dにより左右に2分割されている。本実施例にあっては、かかる形態をもつ前記雄係脱部12が前記基部10の開口部10aに挿通された状態で成形により一体化されている。
【0048】
ここで、本実施例によると、前記雄ファスナー2の基部10及び雄係脱部12を構成する合成樹脂原料に耐熱性を考慮してナイロン6、ナイロン66、ポリブチレンテレフタレートが使われており、本発明の特徴部でもある基部10及び係脱部12の合成樹脂原料に添加される無機添加材も同一種類の材質からなり、成形品としての物性の均質化、耐摩耗性、分散性を考慮して、単なる粉末ではなく長さが1mm以下、好ましくは長さが10〜35μm、繊維径が0.3〜0.7μmの繊維状チタン酸カリウムが使われる。また、無機添加材としては、前記チタン酸カりウムの他に、例えば炭素繊維、硝子繊維、アラミド繊維、繊維状ケイ酸カルシウム、アルミナ、炭化珪素などが挙げられ、それらの繊維長さ、或いは粒径も1mm以下、好ましくは100μ以下である。
【0049】
この種のファスナー類には、適度な剛性と曲げ弾性(バネ性)が必要である。
この点に関する限り、上記ナイロン6やナイロン66、或いはポリブチレンテレフタレートは剛性が低い。一般的に、この種のファスナー類としての剛性は少なくとも25000kg/cm2 以上必要であり、曲げ弾性も15000〜45000kg/cm2 の範囲内にあることが必要とされている。因みに、3〜5%の吸水後のナイロン6やナイロン66、或いはポリブチレンテレフタレートにあって、前述のごとく無機添加材を添加しない場合には、剛性、曲げ弾性共に前記値を下回っており、この種のファスナーとしては不適当である。
【0050】
特に、雄スナップファスナーにあっては、係脱力の面からスタッド部の曲げ弾性が少なくとも15000kg/cm2 は必要であり、またテープTへの固着強度の面から剛性が少なくとも25000kg/cm2 は必要とされる。これらの値は、上述のように無機添加材の添加量による影響を大きく受け、一般的にはその添加量が増えると双方の値とも大きくなる。従って、本発明にあっては熱可塑性合成樹脂の種類に応じて、前記無機添加材の材質及びその添加量を調整することにより、所望の剛性と曲げ弾性を得ることができる。
【0051】
前述のファスナーに必要とされる剛性値及び曲げ弾性値を得るには、合成樹脂原料の全体量に対して無機添加材を4〜30wt%の範囲内で添加することが必要である。更に基部10に対する固着強度を確保するには、前記無機添加材の添加量を5wt%以上とすることが好ましく、ポリアセタール樹脂程度の曲げ弾性を確保しようとすると、前記無機添加材の添加量を16wt%以下とすることが好ましい。
【0052】
本実施例のごとく、基部10と雄係脱部12とが別個に成形される場合には、それぞれに対して無機添加材の添加量を異ならせることができる。例えば、ナイロン6にあっては、基部10の全樹脂原料に対して上記無機添加材の添加量を15wt%として所要の剛性を確保し、雄係脱部12では全樹脂原料に対して上記無機添加材の添加量を8wt%とすることにより所要の曲げ弾性を得ている。また、前述の説明からも理解できるように、無機添加材の添加量を8〜15wt%とすれば、剛性及び曲げ弾性の双方が満足されることもあるため、その場合には基部10及び雄係脱部12に同一添加量の無機添加材を添加した同一有機系の樹脂原料を使って、ファスナーとしての諸機能を発揮させることが可能となる。
【0053】
このようにして得られる本発明によるテープ付きファスナー類は、高温下での加熱処理にも十分に耐えることができる上に、ファスナーとしての適度な剛性と曲げ弾性を有すため、従来では適用が難しいとされていた一般衣料や他の分野への適用が可能となる。
【0054】
本実施例では、上述の優れた機能に加えて、その独特の成形法により従来ではこの種のテープ付きファスナー類に期待することができない特有の機能を付与することができる。図2からも明らかなように、本実施例によれば上記ゲート成形品16の基部10との接続部の断面積を可能な限り小さくするために、ゲート成形品16の全体形状を楔状にしている。こうすると、雄係脱部12を基部10の開口部10aに差し込むとき、図5に示すように同開口部10aに懸け渡された状態で一体化している同ゲート成形品16は、前記雄係脱部12の差し込み力により簡単に破断除去される。かかるゲート形態を採用することにより、テープ付きファスナー類の出荷時に雄雌のテープ付きファスナー類を係合状態で出荷するにあたり、上記米国特許発明では必要とされた後工程でのトリミングが排除できるばかりでなく、雄雌のテープ付きファスナー類を係着させると同時に自動的に前記ゲート成形品16が除去されるものである。
【0055】
また、本実施例では前記開口部10aの内周面の一部に形成される上記凹欠部10cが、上記テープ支持部材により形成される4個の成形孔10bのうち対向する2個の成形孔10bに向けて凹ませて形成され、ゲート成形品16と2個の成形孔10bとを同一直線上においている。この凹欠部10cは、本実施例のごとく基部10をそのまま雌ファスナー1として使用する場合には、前述のように前記ゲート成形品16との破断除去の痕跡(ゲート痕16a)を凹欠部10cの底面10c’に形成させることにより、雌係脱部としての基部10の開口部周面10a’と雄係脱部12の係脱頭部12cとの係脱時において、係脱頭部12cと直接密接する前記開口部周面10a’に残ることを避けると共に、以降の工程で米国特許発明におけるトリミングを省略することができ、しかも外見的に前記ゲート痕16aが視覚に入りにくくなる。更には、前記凹欠部10cの存在により、リング状に連続する前記開口部周面10a’の連結を一部で断ち切って、雄ファスナー2の係脱操作をより円滑化し得るようにしている。
【0056】
また、前記ゲート成形品16の前記凹欠部10cの底面10c’との接続部を、同底面10c’の略中央とすると共に、前記ゲート成形品16を前記開口部10aの中心と上記成形孔10bとを結ぶ同一直線上に成形することは、溶融樹脂の金型キャビティへの導入圧を、テープTの取付孔周縁部に積極的に向けると同時に、同テープTの表裏面及びキャビティ内に突設されたテープ支持部材(ピン)に積極的に向けることを意味し、溶融樹脂の流動をテープTの取付孔3の周辺全体に速やかに行き渡らせることを可能にし、同時に上記米国特許発明と同様に前記テープTの取付孔周縁部に適度な波打ち形態を実現させることができるようになる。
【0057】
一方、前記基部10を雄ファスナー2の製造時において本発明の基部として使用する場合にも、前記凹欠部10cは極めて有効である。すなわち、図3及び図4に示す雄ファスナー2では、基部10に対する雄係脱部12の取り付けは、一体成形によるものであるが、この雄係脱部12の成形にあたって、雄係脱部12の一部が前記凹欠部10cを埋めるため、基部10と雄係脱部12とのロック機能が加わり、固着強度が一段と向上する。なお、上記ゲート成形品16を基部10の開口部10aに残したままでも、前記雄係脱部12を同開口部10aに成形でき、しかも図8に示すように前記ゲート成形品16は雄係脱部12の内部に骨材として埋設されるため、その固着強度を向上させることができる。この場合には、前記ゲート成形品16の形態は開口部10aから破断除去されないため、既述したような楔状でなくともよい。
【0058】
図6は、前記基部10をテープTに一体成形するときの成形金型の一例を示している。この例では、前記金型は上下に可動の第1金型(可動型)100と第2金型(固定型)150とからなり、前記第1金型100は更に相対的に上下に可動な三枚のプレート101〜103が積層されて構成されている。上部のプレート101は基枠に対して図示せぬ昇降手段(流体圧シリンダー等)により上下に可動に設けられた可動側取付板であり、中間のプレート102及び下部のプレート103も、同様にそれぞれが前記可動側取付板101である上部プレートに対して独立して上下に移動する。一方、第2金型150は機台に固設された一枚の独立したプレートから構成される。
【0059】
前記可動側取付板101にはスプルー104aを構成するスプルーブッシュ104の略上半分が定法に従って密嵌固定されており、同スプルーブッシュ104の略下半分は中間プレートであるストリッパプレート102の嵌合孔に摺動自在に嵌着されている。前記下部プレート103には、前記スプルー104aに連通するランナー103aがテープTの移動方向に直交させて形成されており、同ランナー103aの一端には垂直下方に延びるサブランナー103bが形成されている。なお、前記可動側取付板101及びストリッパプレート102の前記サブランナー103bの延設線上にはランナーロックピン108が取り付けられている。
【0060】
前記サブランナー103bの下端には、樹脂貯留部105を介して水平に直線的に延びるゲート106が第2金型である固定型150のパーティング面151に形成されている。この実施例では、図6に示すように前記ゲート106は前記樹脂貯留部105を中心に左右に直線的に延びる2本からなり、各ゲート106の形状は楔状をなし、前記樹脂貯留部105から先端に向けて断面が小さく形成された、いわゆるピンポイントゲートからなる。本実施例における前記樹脂貯留部105が本発明の溶融樹脂導入部であり、前記ゲート106が本発明の溶融樹脂案内通路に相当する。従って、本発明の基部成形用キャビティ107への溶融樹脂導入部が前記ゲート106の先端部となる。
【0061】
ゲート106の先端部は、上記雌ファスナー1でもある基部10の成形用キャビティ107に連結している。本実施例にあっては、同成形用キャビティ107はパーティング面を挟んで前記下部プレート103及び第2金型である固定型150にわたって形成されており、前記樹脂貯留部105も前記固定型150にわたって形成されている。また、固定型150の前記キャビティ107の周辺にはテープTの移動方向(図6の紙面に垂直な方向)に延びるテープ挿通路152が形成されている。
【0062】
前記基部成形用キャビティ107は、図4及び図5に示すように中央に形成された樹脂貯留部105を含む前記ゲート106が存在する中央が略円形の中実部をなす花型形態をもつ成形空間からなり、その基部成形用キャビティ107のリング状空間の内部には90°の位相差をもって上下から内部に向けて突設された4組のテープ支持部材であるピン107aが配されている。各組の上下ピン107aの間隙はテープTを挟持するに十分な寸法に設定されている。また、本実施例にあっては前記固定型150の前記ゲート106と向き合うピン107aの軸線に沿ってエジェクトピン153の挿入孔が貫通して形成されており、同エジェクトピン153が前記ピン107a内を図示せぬエジェクトピン昇降手段により上下に摺動自在に移動可能とされている。
【0063】
更に、本実施例にあっては、前記ゲート106とキャビティ107との連結部を2組の各上下ピン107aの対向間隙と前記樹脂貯留部105の中心とを結ぶ直線上におき、ゲート106をテープTの取付孔周縁に向けると共に、その連結部を、基部10の開口部10aの円形よりも局部的に外径方向に凹んだ凹欠部10cが成形されるように、キャビティ107の内部に突出させて形成している。
【0064】
さて、以上のように構成された本実施例の成形金型を有する成形装置による基部10の製造手順を説明すると、先ず図6に示すように金型の全体が閉じた状態でスプルーブッシュ104に射出装置の射出ノズル154が密接し、射出が行われ、上述の無機添加材が添加された溶融樹脂をスプルー104a、ランナー103a、サブランナー103b、樹脂貯留部105及びゲート106を通して上記基部成形用キャビティ107に導入する。
【0065】
この射出時に、前記キャビティ107に導入される溶融樹脂材料はゲート106の先端からテープTの取付孔3の周縁に向けて流れ、そこでテープTの表裏に分岐したのち、上下に対向して配されるピン107aの周囲を巡りながらキャビティ全体に充填される。このとき、テープTの取付孔3の周縁部で前記ピン107aにより挟持されている部分以外が樹脂の流動圧により僅かに波打ちながら溶融樹脂材料の内部に埋設一体化される。
【0066】
射出された無機添加材入りの樹脂材料が冷却により固化すると、先ず上記可動側取付板101及びストリッパプレート102が一緒に上昇して、ランナー成形品14をランナーロックピン108にて支持しながらサブランナー成形品14aと共に下部プレート103から引き離す。このとき、前記サブランナー成形品14aの下端は、その引き離し力により樹脂貯留部成形品15の上端から破断され分離する。次いで、ストリッパプレート102が僅かに可動して、ランナーロックピン108によるランナー成形品14の支持を開放し、スプルー成形品と共に金型から離脱させる。
【0067】
この離脱が終了すると、下部プレート103が上方に移動して金型を開き、ほぼ同時にエジェクトピン153が上方に僅かに移動して前記支持ピン107aにより成形された成形孔10bの中間に露呈するテープTを押し上げ、基部10をゲート成形品16と共に型外へと押し出す。このとき成形される基部10の形態が、図2において仮想線で示すようにサブランナー成形品14aが破断分離された形態となる。基部10に残された前記ゲート成形品16は、僅かな部分で基部10の開口部10aに形成された凹欠部10cの底面10c’と連結されているため、既述したとおり雄ファスナー2の係脱頭部12cを係着させると、自動的に破断して除去される。
【0068】
この破断時に形成されるゲート成形品16の破断痕(ゲート痕16a)は、前記凹欠部10cの底面10c’に形成されるため外部からは見えにくく、且つその破断面が雄ファスナー2の係脱頭部12cと直接係脱する開口部10aの内周面10a’には形成されないことと、前記凹欠部10cにより円形の前記内周面10a’の一部が分割されることとにより、雄ファスナー2との係脱がより円滑になされる。
【0069】
なお、本実施例にあっては上記ゲート106を樹脂貯留部105を中心に十文字状に4本形成した金型を使うことも可能であり、その場合、基部成形用キャビティ107への樹脂導入部がテープTの取付孔周縁に向けて4箇所となる。そのため、上記実施例と較べて樹脂の流動が更に円滑化され、基部10のテープTへの成形一体化が安定して行えるようになり、また略円形の開口部10aの内周面10a’が、凹欠部10cよりその円周方向の4箇所で均等に分割されるため、雄ファスナー2との係脱が前記実施例以上により円滑になされることになる。
【0070】
図7は、上記形態を有する基部10をテープTに成形一体化した基部付きテープT’を使って、雄ファスナー2を一体成形するときの成形金型の要部を示している。この実施例にあっては、前記基部10が本発明の基部を構成し、同基部10の上記開口部10aの内周面10a’に一体成形される雄係脱部12が係脱部を構成する。
【0071】
同図において、符号110は雄係脱部成形用の射出金型を示し、同金型110は既述した基部成形用の射出金型と同様に可動型111と固定型112とを備えている。前記可動型111と固定型112とのパーティング面には、上記基部10と同基部10を成形一体化した基部付きテープT’とを、前記基部10を中心として密嵌収容する基部付きテープ収容空間部113が形成されると共に、同基部付きテープ収容空間部113に連結して前記基部10の中央開口部10aを基部12aで埋め尽くすと共に、柱部12bと係脱頭部12cとを成形するための雄係脱部成形用キャビティ114が形成されている。
【0072】
そのため、前記可動型111には図示を省略したランナーと連通するゲート111aが前記雄係脱部成形用キャビティ114の基部成形部114aの中心部に連通させて形成されると共に、固定型112には雄係脱部12の前記柱部12b及び係脱頭部12cを2分割するための摺動コア115の摺動路112aが形成されている。図示例では、前記摺動路112aは前記摺動コア115が固定型112を横切る方向に摺動可能に形成されている。なお、図示例では固定型112の基部付きテープ収容空間部113の内部であって、上記基部10が収容される部位には、基部10の外面に当接するエジェクトピン116が昇降自在に設けられている。
【0073】
上述のごとき構成を備えた射出金型内に、基部10をテープTの取付孔周縁部に成形一体化された基部付きテープT’を挿入してセットする。図7における射出金型により成形される雄ファスナー2にあって、雌ファスナーの構造をもつ上記基部10と基本的に異なるところは、同基部10の開口部10aに雄係脱部12が成形一体化される点にある。すなわち、前記開口部10aは前記雄係脱部12の基部12aで閉塞されると共に、その基部12aの一表面に前記雌ファスナーである基部10の開口部10aに係脱される柱部12b及び係脱頭部12cが突設されている点にある。
【0074】
前記係脱部12は、既述したように基部10の開口部10aを埋め尽くす基部12aから直接起立する柱部12bとその柱部12bの先端に連設される係脱頭部12cとからなり、前記柱部12bの起立端部の近傍から前記係脱頭部12cにかけて形成される割り溝12dにより2分割している。その割り溝12dの溝形状は、上記摺動コア115の縦断面形状により決まり、図7からも明らかなように溝底面が円弧面とされ、同円弧面から係脱頭部12cの端部にむけて小溝幅部と大溝幅部とが弧状段部を介して連続した形状をなしている。本実施例による割り溝12dの前述の形状によれば、係脱頭部12cの膨出部12c’の膨出方向の肉厚と溝底部における径方向の肉厚がほぼ等しくなることと前記溝底部が幅狭であることとが相まって、成形後の収縮によるヒケの影響が少なく、成形後にあっても左右に分割された柱部12bの一部及び係脱頭部12cがほぼ平行に直立している。
【0075】
しかるに、従来の割り溝のように断面が単純な矩形状をなしている場合には、係脱頭部の膨出部の膨出方向の肉厚が他の左右に分割された柱部の一部及び係脱頭部の肉厚に較べて厚いことと溝底部の溝幅が他と比較して相対的に幅広となることとが相まって、ヒケなどにより成形後には左右に分割された係脱頭部が互いに接近方向に変形してしまう。このことは、相手方の雌ファスナー1との係着力が低下する原因となり、本実施例と比較すると容易に係脱力が弱いことを意味する。更に、本実施例による雄係脱部の形態によれば、従来の割り形状よりも大きく弾性変形ができるようになり、雌ファスナー1との係脱操作が容易で且つ所要の係脱力が確保できる。
【0076】
上記構成を備えた雄係脱部12を基部10の開口部周縁部に一体成形するため、基部付きテープT’を可動型111と固定型112とに形成された基部付きテープ収容空間部113に挿入して型閉がなされると、所要の射出量をもって無機添加材が添加された基部10と同一組成の溶融樹脂材料が射出され、上記ゲート111aを通って雄係脱部成形用キャビティ114に導入される。前記雄係脱部成形用キャビティ114に導入された溶融樹脂材料が冷却固化されると、前記可動型111が上昇し、成形された雄係脱部12の成形品とゲート成形品26とが破断して分離する。
【0077】
次いで、エジェクトピン116により雄ファスナー2を固定型112から押し出す以前、すなわち可動型111が型開き動作に入ると同時に、上記摺動コア115も作動する。この摺動コア115が雄係脱部12の成形用キャビティ部分から離脱すると、エジェクトピン116が作動して基部10と雄係脱部12とからなる雄ファスナー2を固定型112から押し出す。この押出時に、前記係脱頭部12cは割り溝12dを間にして弾性的に柱部12bの一部及び係脱頭部12cを割り溝12dを狭めるように変形させ、雄ファスナー2は容易に型外へと押し出される。
【0078】
本実施例にあっては、基部10の成形材料と雄係脱部12の成形材料を同一組成からなる無機添加材入りの樹脂材料を使用しているが、この場合、既述したように成形体の剛性と曲げ弾性は前記無機添加材の添加量により変化するため、本実施例のように基部10の成形材料と雄係脱部12に同一組成の無機添加材入り樹脂材料を使用するには、基部10がテープTに所要の固着強度をもって成形一体化するに必要な剛性と、雄係脱部12が所要の係着力を備えるために必要な曲げ弾性とを同時に満足させなければならない。そのため本実施例では、その双方を満足する添加量について実験を行ったところ、樹脂材料の全重量に対して8〜15wt%の範囲、特に本実施例のようにナイロン6を使う場合には、上記無機添加材の添加量を10〜15wt%の範囲とすることが好ましいことが分かった。
【0079】
また、これは本実施例であるからこそ可能であるが、基部10と雄係脱部12の無機添加材の添加量を異ならせることによっても、基部10に所望の剛性を付与すると共に、雄係脱部12には所要の曲げ弾性を与えることができる。この場合には、前記無機添加材の添加量を、基部10に対しては少なくとも15wt%以上、雄係脱部12に対しては4〜15wt%の範囲で適宜決めればよい。
【0080】
更に、本実施例にあって、前記基部10に添加する無機添加材と雄係脱部12に添加する無機添加材の材質を異ならせることによっても、基部に所要の剛性を付与すると共に雄係脱部12に適度な曲げ弾性を与えることもできる。例えば、基部10の樹脂材料(ナイロン6)に対しては長さが10〜20μm平均繊維径0.3〜0.6μmの繊維状のチタン酸カリウム系の無機添加材を15wt%以上、雄係脱部12の樹脂材料(ナイロン6)に対しては金属(ステンレス)の微粉末を5〜7wt%添加すると、基部10の剛性が30000kg/cm2 以上となり、雄係脱部12の曲げ弾性は20000kg/cm2 程度の値となり、この種のファスナーとして極めて良質のテープ付きスナップファスナーが得られた。
【0081】
上記実施例にあっては基部10に雄係脱部12を一体成形する場合について説明したが、基部10が雌ファスナーとしての構造を有していない場合には、同基部10に一体成形される係脱部が雌係脱部11となる場合もある。図9及び図10は、その一例を示している。図9は基部10がテープTの取付孔3の周縁部に成形により一体化されたときの断面図、図10はその基部付きテープT’の基部開口部10aに係脱部である雌係脱部11を成形一体化して得られるテープ付き雌ファスナーの断面図である。なお、以下の説明にあって、上記実施例に対応する部材や構成部分には、同一の符号を付すことにする。
【0082】
本実施例における前記基部10は、上述の実施例と異なり、その開口部10aの内周面10a’を、相手方の雄ファスナー12との係脱面として形成されておらず、前記内周面10a’に多数の凹凸が形成されている。この凹凸面は、図10に示すように雌係脱部11が成形されるとき、同雌係脱部11の一部が前記凹凸面に倣って成形され、強固な固着界面を形成することになる。この実施例も、基部10の成形は図9に仮想線で示すように上記雄係合部材12を成形一体化するときの実施例と実質的に同様のスプルー及びゲートの形態と配置とに基づく成形方法による。
【0083】
かかる雌係脱部11の成形にあたっても、その成形材料として樹脂材料に適当な量の無機添加材を添加することが好ましい。また、その添加量も既述した範囲で適宜決めればよいが、相手方の雄係脱部12との係脱操作の繰り返しによる磨耗をなくすには、前記樹脂材料として同一の有機系樹脂であることが望ましく、その無機添加材も同質のものを添加することが好ましい。
【0084】
また、上述の実施例にあっても同様であるが、雌又は雄の係脱部11,12を基部10に取り付ける場合に、基部10と各係脱部11,12とを異色の材料で構成することができ、多様な要求に応えることが可能となる。基部10と雌又は雄の係脱部12を異色に構成しようとする場合に、通常はそれぞれの樹脂材料に顔料などを混入させて着色するが、例えば前記基部に染料により染色可能な材質を選択すれば、テープTに基部を成形したのち、テープTと共に同一の染料にて染色することも可能であり、或いは前記染料としてテープTには染着しないが、基部には染着するものを選択すれば、テープTの彩色と基部の彩色とを異なるものとすることができる。このように、基部10に染色を可能にすると、例えばテープTに予め無色の基部10が一体成形された基部付きテープを大量に製造しておき、必要に応じて所要の量の基部付きテープの基部10に染色を施すことができ、能率的な製造と製品管理が可能となる。
【0085】
以上の実施例では、係脱部である雄又は雌の係脱部11,12を基部10に成形により一体化される例について説明したが、本発明による基部に対する係脱部の一体的な取付手法は成形一体化以外にも様々な取付方法がある。図11及び図12は、その取付方法の一例を示している。この例によれば、予め基部12a’、柱部12b及び係脱頭部12cをもつ雄係脱部に近似する係脱部である雄係脱部12’を成形しておく。この雄係脱部12’の形態は上記係脱部12に略近いが、前記基部12a’の端面中心に先細りの盲孔が同時に成形されている。そして、このように予備成形された雄係脱部12’を前記基部10の開口部10aに差し込んだのちに、同雄係脱部12’の端面中央の前記盲孔に図12に仮想線で示す加熱体130の円錐状突起部131を挿入して押圧する。この押圧力と加熱とにより、前記雄係脱部12’の端面側の加熱変形し、その径が拡大して基部10の開口部10aに沿った外形となって、基部12a’のフランジ部分12a”と相まって同開口部10aに係着一体化される。
【0086】
また、他の取付方法としては、前述と同様の形状をもつ雄係脱部12’を予め成形しておき、同雄係脱部12’を前記基部10の開口部10aに挿入し、次いで図示せぬアンビルに形成された係脱頭部12cの嵌入孔に前記雄係脱部12’の上記柱部12b及び係脱頭部12cを嵌入して、前記基部12a’のフランジ部分12a”に当接させる。この後で、図示せぬ超音波ホーンを前記基部12a’の端面中央の盲孔内に差し込んで超音波を発振させて、同基部12a’を変形させると共に、前記基部10の開口部10aの内周面と前記基部12a’の外周面との界面を溶融させて、両者を溶着により一体化する。
【0087】
なお、図示は省略したが前述の取付方法の他にも、例えば基部12aの形状を基部10の開口部10aに密嵌し形状とした雄係脱部12を予め成形しておき、両者の界面部分を高周波により溶着一体化したり、或いは前記雄係脱部12の基部12aの周面又は前記基部10の開口部10aの内周面に接着剤を塗布したのち、雄係脱部12の基部12aを前記開口部10aに挿入して、接着剤により接着一体化することもできる。
【0088】
図13〜図14は、本発明による他の係着構造をもつテープ付きファスナー類の実施例を示している。この実施例によるテープ付きファスナー類の雌ファスナー1は、図2に示す実施例と同様に、本発明における基部をも兼用できるものである。
図示例によれば、前記雌ファスナー1(基部10)の中央開口部10aには、その表裏の一方の内周縁に沿って相手方の雄ファスナー2と係脱する係脱部1bを有している。この係脱部1bは、前記内周面から内方及び中央開口部10aの中心方向に向けて膨出しており、周方向所定の間隔をおいて複数の切欠部1cが形成されている。この切欠部1cが形成されていることにより、前記係脱部1bは径方向に僅かに弾性変形するため、相手方の後述する係脱頭部12cとの係脱が円滑になされる。
【0089】
一方の雄ファスナー2は、前記雌ファスナー1を本発明における基部として使用する。すなわち、図14からも明らかなように、既述した手法により前記雌ファスナー1の中央開口部10aに雄係脱部12を一体に成形する。この成形にあたり、雌ファスナー1に形成されている上記切欠部1cに雄係脱部12の一部が浸入して一体化するため、基部である雌ファスナー1と係脱部である雄係脱部12との固着強度が増加し、例えば互いに親和性が少ない樹脂同士であっても所要の固着強度が得られる。
【0090】
雌係脱部11の開口部10aには上述のように切欠部1cが形成され、雌係脱部11の開口部10aに径方向の弾性変形を可能としたため、雄係脱部12の柱部12b及び係脱頭部12cを中空円筒形として、前記係脱頭部12cを外方に膨出させているに過ぎず、既述した係脱部12のように割り溝12dは形成しなくても、雌ファスナー1と雄ファスナー2との係脱は円滑な係脱とともに実用に耐えるに十分な係脱力を備えている。また、割り溝を形成していないため、係脱時に糸や毛髪などが絡まることがない。
【0091】
図15は本発明のテープ付きファスナー類を、上記米国特許及び欧州特許と同様の通常のインサート成形により基部と係脱部とを同時に一体成形する場合の成形状態を示している。この実施例ではファスナー類として雄スナップファスナー2を成形している。
【0092】
同図において、符号120は雄ファスナー用の射出金型を示し、同金型120は既述した基部成形用射出金型のキャビティと雄係脱部成形用射出金型のキャビティとを組み合わせた形状の雄ファスナー成形用キャビティ124を有している。図中の符号121及び122は、それぞれ可動型と固定型を示している。その他の構成部材は、図7に示した雄係脱部成形用金型と実質的に同じであるため、具体的な説明は省略する。
【0093】
上記構成を備えた金型120によりテープ付き雄ファスナーを一体成形するため、テープT”を可動型121と固定型122とに形成されたテープ収容空間部123に挿入して型閉がなされると、所要の射出量をもって樹脂原料の全重量に対して無機添加材を8〜15wt%添加した溶融樹脂材料が射出され、図中のサブランナー121a及びゲート121bを通って雄ファスナー成形用キャビティ124に導入される。前記雄ファスナー成形用キャビティ124に導入された溶融樹脂材料が冷却固化されると、前記可動型121が上昇し、成形されたランナー及びゲートの成形品26とが破断して分離する。
【0094】
次いで、図示せぬエジェクトピンにより雄ファスナー2を固定型122から押し出す以前、すなわち可動型121が型開き動作に入ると同時に、上記摺動コア125が作動する。この摺動コア125が雄係脱部12の雄ファスナー成形用のキャビティ部分から離脱すると、図示せぬエジェクトピンが作動して雄ファスナー2を固定型122から押し出す。この押出時に、前記係脱頭部12cは割り溝12dを間にして弾性的に柱部12bの一部及び係脱頭部12cを割り溝12dを狭めるように変形させ、雄ファスナー2は容易に型外へと押し出される。
【0095】
以上は本発明の代表的な実施例を説明したに過ぎず、本発明は上記請求項に記載された精神の範囲内において多様な変形が可能であることは上述の説明からも十分に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の雌及び雄のファスナーが単一のテープに交互に並んで固着されたテープ付きファスナー類の実施例を示す部分斜視図である。
【図2】 前記実施例の雌ファスナー兼基部の成形金型内にあるときの製品形態例を示す部分斜視図である。
【図3】 前記雌ファスナーからなる基部に雄係脱部が成形一体化されたテープ付き雄ファスナー類の部分斜視図である。
【図4】 同平面図である。
【図5】 成形上がりの前記雌ファスナーに前記雄ファスナーを係着するときのゲート成形品の除去機構の説明図である。
【図6】 本発明の基部の成形金型の内部構造例と成形機構例を示す部分断面図である。
【図7】 前記基部の開口部に係脱部を成形により一体化するときの成形金型の構造例と成形機構例を示す部分断面図である。
【図8】 内部にゲート成形品を埋設一体化した本発明の雄ファスナーの一例を示す断面図である。
【図9】 開口部の内周面に凹凸が設けられた基部の一例を示す断面図である。
【図10】 同基部の開口部に沿って係脱部である雌係脱部が成形一体化されたテープ付きファスナー類の断面図である。
【図11】 本発明の個別に成形された基部に雄係脱部を取付ける前の形態例を一部側面で示す断面図である。
【図12】 前記基部に雄係脱部の加熱変形による取付け後のテープ付きファスナーの形態例と取付機構を示す断面図である。
【図13】 本発明のテープ付き雌及び雄ファスナーの他の実施形態を示す部分斜視図である。
【図14】 同雌及び雄ファスナーの部分斜視図である。
【図15】 本発明の他の実施例である雄ファスナーの基部と係脱部とを同時成形するときの金型とその成形工程の説明図である。
【符号の説明】
1 雌ファスナー
1b 係脱部
1c 切欠部
2 雄ファスナー
3 取付孔
10 基部
10a 中央開口部
10a’ 開口部内周面
10b 成形孔
10c 凹欠部
10c’ 底面
11 雌係脱部
12,12’ 雄係脱部
12a 基部
12a’ 基部
12a” フランジ部分
12b 柱部
12c 係脱頭部(係脱部)
12c’ 膨出部
12d 割り溝
14 ランナー成形品
14a サブランナー成形品
15 樹脂貯留部成形品
16,26 ゲート成形品
16a ゲート痕
100 第1金型(可動型)
101 上部プレート(可動側取付板)
102 中間プレート(ストリッパプレート)
103 下部プレート
103a 成形金型ランナー
103b サブランナー
104 スプルーブッシュ
104a スプルー
105 樹脂貯留部
106 ゲート
107 基材成形用キャビティ
107a 支持ピン(挟持部材)
108 ランナーロックピン
110,120 金型
111,121 可動型
111a ゲート
112,122 固定型
112a 摺動路
113,123 テープ収容空間部
114 雄係脱部材成形用キャビティ
114a 基部成形部
115,125 摺動コア
116 エジェクトピン
121a サブランナー
121b ゲート
124 雄スナップファスナー成形用キャビティ
126 ランナー及びゲート成形品
130 加熱体
131 円錐状突出部
150 第2金型
151 パーティング面
152 テープ挿通路
153 エジェクトピン
154 射出ノズル
T,T’,T” テープ

Claims (2)

  1. テープ(T) の表裏面に一体に成形される合成樹脂製のファスナー類(1,2) を有するテープ付きファスナー類であって、
    前記ファスナー類は、
    微小な無機添加材が添加されてなるとともに、テープ (T) の取付孔の全周縁部を抱持するようにして前記テープ (T) の表裏面に一体に成形された基部 (10) と、 同基部 (10) に同時成形にて一体に取り付けられ、相手方のファスナー類 (1,2) と係脱する係脱部 (11,12) と、
    を備えてなることを特徴とするテープ付きファスナー類。
  2. テープ(T) の表裏面に一体に成形される合成樹脂製のファスナー類(1,2) を有するテープ付きファスナー類であって、
    前記ファスナー類は、
    微小な無機添加材が添加されてなるとともに、テープ (T) の取付孔の全周縁部を抱持するようにして前記テープ (T) の表裏面に一体に成形され、中央に開口部 (10) を有した基部 (10) と、
    同基部 (10) の少なくとも前記開口部 (10a) の内周面に沿って一体に取り付けられ、相手方のファスナー類 (1,2) と係脱する係脱部 (11,12) と、
    を備えてなることを特徴とするテープ付きファスナー類。
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