JP3678552B2 - 遊技店におけるゲーム機の防護管理システムに用いられるゲーム機の呼出表示装置 - Google Patents

遊技店におけるゲーム機の防護管理システムに用いられるゲーム機の呼出表示装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、遊技店におけるゲーム機の防護管理システム特に閉店後の無人店内においてゲーム機の改造等の行為が行われた可能性のある場合に、これを爾後的に表示できるゲーム機の防護管理システムに用いられるゲーム機の呼出表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
昨今、閉店後における遊技店の無人店内に侵入して、パチンコ機等のゲーム機を改造する事件が続発している。このような改造はもとより不法行為であるとともに、改造が行われたパチンコ機は、特定の遊技者に不法な利益をもたらす一方、店側に多大な損害を与える。のみならず、一般遊技客の遊技店への足を遠ざけ、健全な娯楽産業の発展を妨げる。
【0003】
そこで、上記のような行為に対して種々の対策が講じられており、例えば店舗を侵入困難な構造にするとか、監視を強化するとか、店内への侵入を検知して警報する等の対策が講じられている。
【0004】
しかしながら、これらはいずれも侵入防止の強化を図るものであり、一旦侵入されて改造等が行われた場合には、どのパチンコ機が改造されているのかを特定することができなかった。
【0005】
この発明は、上記のような技術的背景に鑑みてなされたものであって、遊技店において、改造等が行われた可能性のあるゲーム機を爾後的に特定することのできる防護管理システムに用いられるゲーム機の呼出表示装置の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、
ゲーム機の状態を表示するランプや呼出用スイッチを備えるとともに、各ゲーム機本体に対応して各ゲーム機本体の近傍に設けられたゲーム機の呼出表示装置であって、
電池と、ゲーム機の異常に対して異常信号を出力する異常信号出力手段と、前記異常信号を保持する保持手段と、該当のゲーム機に異常があったことを表示する異常表示手段とを備え、
前記異常信号出力手段及び保持手段は、主電源によって動作し、主電源の遮断状態にあっては前記電池によって動作するものとなされ、かつ、前記主電源の遮 断状態において、前記保持手段に異常信号が保持された場合には、主電源の再作動によって、前記異常表示手段に該当のゲーム機に異常があったことを表示させるものとなされており、
前記主電源が遮断状態にある場合には、リセットスイッチの操作による保持手段のリセットを不可能とする一方、主電源が作動状態にあるときはリセットスイッチの操作による保持手段のリセットを可能とするリセット制限手段とをさらに備えていることを特徴とする、遊技店におけるゲーム機の防護管理システムに用いられるゲーム機の呼出表示装置によって解決される。
【0007】
上記の呼出表示装置によれば、主電源遮断後は、異常信号出力手段及び保持手段は電池によって作動し、この間に、保持手段に異常信号が保持された場合には、主電源が再作動されると、該当のゲーム機に異常があったことが異常表示手段に表示される防護管理システムを容易に構築できる。従って、例えば主電源を遮断して帰宅した場合であっても、ゲーム機に異常が発生していれば、次の日に主電源を投入した段階で異常の発生しているゲーム機を知ることができ、スムーズに点検、確認することができる。しかも、配線類をすっきりとまとめることができ、商品価値の高い呼出表示装置となる。
【0008】
また、主電源が遮断状態にある場合には、リセットスイッチの操作による保持手段のリセットを不可能とする一方、主電源が作動状態にあるときはリセットスイッチの操作による保持手段のリセットを可能とするリセット制限手段とをさらに備えているから、主電源が遮断状態のときに、侵入者等によりリセットスイッチが操作されても、保持手段には何の影響もなくそのまま異常信号が保持され、次の主電源の再作動時に異常の発生しているゲーム機が確実に表示される。
【0009】
なお、検知すべきゲーム機の異常として、ゲーム機が支持部から離間され開口されたことや、ゲーム機の内蔵制御基板が取り外されたこと等を設定することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次にこの発明を、遊技店がパチンコ点でありゲーム機がパチンコ機である実施形態に基いて説明する。
【0011】
図1において、1はパチンコ機、2はパチンコ機本体、3は各パチンコ機本体に対応してその上方位置にそれぞれ設けられた呼出表示装置である。
【0012】
前記パチンコ機本体2は、その裏面にパチンコ機の大当たり等を電気的に制御する制御基板(図示せず)を備えている。また、パチンコ機本体2は、図示しない支持枠に嵌め込まれて固定されるとともに、左側端部を回動軸として図1の紙面厚さ方向に回動可能に構成されている。そして、パチンコ機本体2を支持枠から引出す方向へ回動させることによりパチンコ機本体2が支持枠から離間して開口し、パチンコ機本体2の裏面の前記制御基板を操作しうるものとなされるとともに、逆方向に回動させてパチンコ機本体2を支持枠に押し込み、通常の遊技可能状態に復帰させるものとなされている。
【0013】
図1の具体的図示は省略したが、前記パチンコ機本体2の裏面所定部位には、パチンコ機が開口される前後でON、OFFが切り替わるリミットスイッチからなる開口検知センサが設けられている。さらには、パチンコ機本体2の裏面の前記制御基板にも、振動センサからなる基板取外し検知センサが設けられており、制御基板を取外そうとして基板が振動したときに該センサのON、OFFが切り替わるものとなされている。
【0014】
前記呼出表示装置3は、1個または複数個のランプ4を備えるとともに、呼出スイッチ5を備えている。そして、パチンコ機1が大当たりになったとき、あるいは大当たり確率の増大している確率変動中の状態にあるとき等に、所定の態様でランプ4が点滅するものとなされている。また、呼出スイッチ5が操作されたときや、後述するようにパチンコ機1が不本意に開口されたときや制御基板が取外されたときにも、所定の態様でランプ4が点灯するものとなされている。
【0015】
図2はこの発明の一実施形態に係る防護管理システムのブロック図である。
【0016】
同図において、11はパチンコ機本体2が開口されたか否かを検知する前述の開口検知センサ、12はパチンコ機本体2の裏側に装着されている前記制御基板が取り外されたか否かを検出する、前述の基板取外し検知センサである。
【0017】
13は前記開口検知センサ11によってパチンコ機本体2の開口が検知された場合、または基板取外し検知センサ12により制御基板の取外しが検知された場合に、異常信号を出力する異常信号出力回路である。また、14は前記の異常信号が出力された場合にこれを保持する保持回路、15は該保持回路14によって保持された信号に基いて異常表示ランプ16を駆動してこれを点灯ないし点滅させるランプ駆動回路である。なお、この実施形態では、異常表示ランプ16として前記呼出表示装置3のランプ4を兼用している。
【0018】
また、前記異常信号出力回路13の出力側には、ブザー駆動回路17及びコンピュータ入力回路18もまた接続されている。このブザー駆動回路17は、異常信号が出力されたときに、店内に配備された警報ブザー19を駆動して警報を鳴らす役割を果たし、コンピュータ入力回路18は、異常信号が出力されたときに、これをメインコンピュータ20に入力して記録させる役割を果たす。
【0019】
21は前記保持回路14をリセットするリセットスイッチであり、22はリセット信号を選択的に保持回路14に送出するリセット制限回路である。リセットスイッチ21は、パチンコ機本体2の裏面に設けられ、パチンコ機1の点検、確認後において従業員等によって操作されるものである。
【0020】
図2において、31は遊技店の通常の開店状態において作動する主電源であり、パチンコ機1や照明等を含む店内の機械設備41を稼働させている商用電源42を、降圧回路43により降圧して5V程度の直流電源としたものである。また、32は電池であり、その電圧は前記主電源31の電圧よりも小さいものが用いられている。なお、図2において、44は閉店後等において商用電源42を遮断するためのメインスイッチである。
【0021】
而して、主電源31と電池32とはダイオード33、34を介して並列的に接続されており、その接続点P1(図2に○で示す)が前記異常信号出力回路13、保持回路14、ブザー駆動回路17、コンピュータ入力回路18の電源ラインにそれぞれ接続されている。従って、これらの各回路は主電源31及び電池32の両方から電力供給を受け得るが、主電源31の作動状態では、主電源31の電圧の方が電池32の電圧よりも高いから主電源31から優先的に電力供給を受ける。一方、主電源31が遮断状態にある場合には、電池32から電力供給を受けて作動を継続するものとなされている。なお、主電源31からの電力供給を優先させることによって、電池32の無駄な電力消費がなく、電池寿命が長くなる。
【0022】
一方また、前記のランプ駆動回路15、リセット制限回路22は、主電源31の端子P2(図2に□で示す)に直接接続されており、電池32には接続されていない。従って、これらランプ駆動回路15、リセット制限回路22は主電源31のみによって電力供給を受ける結果、主電源31の作動状態においてのみ作動し、主電源31の遮断状態では作動を停止するものとなされている。
【0023】
上記のようなシステムにおいて、鎖線で囲ってあるように、異常信号出力回路13、保持回路14、ランプ駆動回路15、ブザー駆動回路17、コンピュータ入力回路18、リセット制限回路22、異常表示ランプ16及び電池32は、呼出表示装置3に一体に組み込まれてコンパクト化が図られている。従って、システムの構築にあたっては、呼出表示装置3に設けられたコネクタ端子に、開口検知センサ11、基板取外し検知センサ12、リセットスイッチ21、主電源31、警報ブザー19、コンピュータ20の各端子を接続するだけで済み、極めて簡単である。
【0024】
次に、図2に示した防護管理システムの動作を説明する。
【0025】
遊技店の通常の開店状態では、メインスイッチ44はオンであり、商用電源42が店内機械設備41に供給され、これら機械設備41が稼働している。また、主電源31も作動しており、主電源31から各回路に電力が供給され、これら回路は作動状態となっている。
【0026】
閉店後においては、通常、従業員等がメインスイッチ44をオフにして帰宅する。メインスイッチ44のオフにより、主電源31が遮断状態となる。このため、ランプ駆動回路15、リセット制限回路22は電力供給が停止され、作動を停止する。一方、異常信号出力回路13、保持回路14、ブザー駆動回路17、コンピュータ入力回路18は、電池32からの電力供給を受け、継続作動している。
【0027】
この状態で、店内への侵入者により、特定のパチンコ機1が開口され、または制御基板の取り外しが行われた場合には、これが開口検知センサ11や基板取外し検知センサ12によって検知されるとともに、異常信号出力回路13から異常信号が出力される。そして、この異常信号は保持回路14に保持されるが、ランプ駆動回路15は作動を停止しているから、異常表示ランプ16が点灯ないし点滅することはない。
【0028】
異常信号出力回路13から出力された異常信号は、同時にブザー駆動回路17及びコンピュータ入力回路18に入力され、警報ブザー19を鳴らすとともに、メインコンピュータ20に記録される。
【0029】
また、このとき、侵入者がリセットスイッチ21を操作しても、リセット制限回路22は上述したように動作を停止しているから、保持回路14がリセットされて異常信号が消滅することはない。
【0030】
翌朝、開店のためにメインスイッチ44が投入されると、主電源31が再作動し、ランプ駆動回路15及びリセット制限回路22に電力が供給され、これら両回路も再作動する。保持回路14には、異常信号が保持されているから、作動したランプ駆動回路15はこの異常信号に基づいて異常表示ランプ16(ランプ4)を駆動し、該ランプが点灯ないし点滅する。これにより、開口されまたは制御基板の取り外しが行われたパチンコ機1を直ちに特定することができ、不正改造がなされたか否か等の確認を行うことができる。
【0031】
また、リセット制限回路22も再作動しているから、その後リセットスイッチ21を操作して保持回路14をリセットし、次の異常検知に備える。
【0032】
なお、主電源31が作動している開店中にパチンコ機1が開口されまたは制御基板が取り外されたような場合には、ランプ駆動回路15も作動しているから、直ちに異常表示ランプ16が点灯ないし点滅する。
【0033】
以上、この発明の実施形態を説明したが、この発明は上記実施形態に限定されることはない。例えば、パチンコ機1の異常の検知として、パチンコ機本体2の開口や制御基板の取外しを検知する場合を示したが、制御基板の配線の切断、異物の存在その他任意の事項を検知するものとしても良い。
【0034】
また、異常表示ランプ16を呼出表示装置3のランプ4と兼用した例を示したが、呼出表示装置のランプとは別のものとして設けても良い。
【0035】
また、異常表示手段16もランプに限定されることはない。
【0036】
【発明の効果】
上述の次第で、この発明によれば、遊技店において、改造等が行われた可能性のあるゲーム機を、表示手段によって爾後的に特定表示することができる。従って、その後の点検、確認等の対応を極めて簡素化、迅速化することができ、効率的な防護管理が可能となる。しかも、防護管理システムの構築に際して、ゲーム機本体側等との配線接続が極めて簡単であり、前記システムを容易に構築できるとともに、配線類をすっきりとまとめることができ、商品価値の高い呼出表示装置となしうる。
【0037】
また、主電源が遮断状態にある場合には、リセットスイッチによる保持手段のリセットを不可能とする一方、主電源が作動状態にあるときはリセットスイッチによる保持手段のリセットを可能とするリセット制限手段とをさらに備えているから、上記に加えて、主電源が遮断状態のときに、侵入者等によりリセットスイッチが操作されても、保持手段には何の影響もなくそのまま異常検知信号が保持されされるから、次の主電源の再作動時に異常の発生しているゲーム機を確実に特定表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の適用例であるパチンコ機の正面図である。
【図2】この発明の一実施形態に係る呼出表示装置を用いた防護管理システムのブロック図である。
【符号の簡単な説明】
1…パチンコ機(ゲーム機)
2…パチンコ機本体
3…呼出表示装置
4、16…異常表示ランプ(異常表示手段)
11…開口検知センサ
12…基板取外し検知センサ
13…異常信号出力回路(異常信号出力手段)
14…保持回路(保持手段)
21…リセットスイッチ
22…リセット制限回路
31…主電源
32…電池

Claims (1)

  1. ゲーム機の状態を表示するランプや呼出用スイッチを備えるとともに、各ゲーム機本体に対応して各ゲーム機本体の近傍に設けられたゲーム機の呼出表示装置であって、
    電池と、ゲーム機の異常に対して異常信号を出力する異常信号出力手段と、前記異常信号を保持する保持手段と、該当のゲーム機に異常があったことを表示する異常表示手段とを備え、
    前記異常信号出力手段及び保持手段は、主電源によって動作し、主電源の遮断状態にあっては前記電池によって動作するものとなされ、かつ、前記主電源の遮断状態において、前記保持手段に異常信号が保持された場合には、主電源の再作動によって、前記異常表示手段に該当のゲーム機に異常があったことを表示させるものとなされており、
    前記主電源が遮断状態にある場合には、リセットスイッチの操作による保持手段のリセットを不可能とする一方、主電源が作動状態にあるときはリセットスイッチの操作による保持手段のリセットを可能とするリセット制限手段とをさらに備えていることを特徴とする、遊技店におけるゲーム機の防護管理システムに用いられるゲーム機の呼出表示装置。
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