JP3677761B2 - ネイルエナメルリムーバー - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ネイルエナメル用リムーバーに関する。詳しくは、ネイルエナメルの除去性能に優れ、且つ爪や皮膚への損傷が殆どないネイルエナメルリムーバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、マニキュア(ネイルエナメル)は、ニトロセルロースを主体とするものが殆どであり、これの除去に使用されるネイルエナメル用リムーバーとしては、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低沸点溶剤を主成分としたものが使用されている。しかし、これらは引火性及び毒性が強く、その製造時に十分な注意を必要とすると共に、使用時にはその刺激臭が強く不快感を生じるといった欠点があった。また、その強い脱水力や脱脂力の為に、ネイルエナメルの皮膜のみならず、爪自身の有する爪の水分や脂肪をも洗い落とされ、爪の光沢がなくなり、更には、爪が割れる等の問題があった。
【0003】
このような問題点を改良する方法として、ネイルエナメルリムーバーに天然油脂、エステル油等を添加する方法、植物油脂や鉱物油脂を乳化し、それを爪に塗布し、油分を補給する方法等が公知であるが、これらの方法では、アセトン、酢酸エチル等を主成分とする従来のネイルエナメルリムーバーを使用した場合においては、効果が弱く上記問題点を完全に解決する迄には至っていない。こうした現状から、アセトンや酢酸エチルを使用せず、炭酸プロピレン及び脂肪族アルコールを主成分とするネイルエナメルリムーバーが提案されている(特公昭60−33363号公報)。しかし、このネイルエナメルリムーバーは、爪等への損傷は低減されているが、ネイルエナメルの除去性能は不十分であり、使用者に不快感を与えるものであった。このことから、ネイルエナメルの除去性能に優れ、且つ爪や皮膚への損傷が殆どないネイルエナメルリムーバーの開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者は、上記の事情に鑑み、ネイルエナメルの除去性能に優れ、且つ爪や皮膚への損傷が殆どないネイルエナメルリムーバーを得ることを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究した結果、特定のポリグリセリン及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルとグリコールエーテル類を含有するネイルエナメルリムーバーが、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、平均重合度2〜10のポリグリセリン及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステル5.0〜20.0重量%とグリコールエーテル類50.0〜95.0重量%を含有するネイルエナメルリムーバーに関するものである。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で使用する平均重合度2〜10のポリグリセリンとしては、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン等が挙げられる。これらの一種又は二種以上を使用する。これらのポリグリセリンの成分としてジグリセリンを50重量%以上含有するものが、爪への損傷を大幅に低減する効果に優れ、更にはジグリセリンを70重量%以上含有するものがより優れている。
【0008】
また、本発明で使用するポリグリセリン脂肪酸エステルとは平均重合度2以上のポリグリセリンと、炭素数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸から選ばれた1種又は2種以上の脂肪酸とのエステルである。ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、直鎖及び分岐の脂肪酸のいずれであっても良い。このようなポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、モノイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸テトラグリセリル、モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル、セスキイソステアリン酸ヘキサグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノラウリン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、モノオレイン酸テトラグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用する。これらの中で、モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル等が特に好ましい。
【0009】
本発明のネイルエナメルリムーバーには、上記のポリグリセリン及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルを0.5〜20.0重量%、好ましくは5.0〜15.0重量%使用する。0.5重量%未満では、爪への損傷の低減についての効果が不十分となる。また、20.0重量%を超えて使用したネイルエナメルリムーバーは、製品の安定性の面で問題が生じるので好ましくない。
【0010】
本発明で使用するグリコールエーテル類としては、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル等のセロソルブ類、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル等のカルビトール類から選ばれる一種又は二種以上を使用する。これらの中で、セロソルブ類が特に好ましい。
【0011】
本発明のネイルエナメルリムーバーには、上記のグリコールエーテル類を10.0〜95.0重量%、好ましくは50.0〜85.0重量%使用する。10.0重量%未満では、ネイルエナメル皮膜の除去効果が低減し、目的の性能を得ることができない。また、95.0重量%を超えて使用すると爪への損傷の低減についての効果が不十分となる。
【0012】
本発明のネイルエナメルリムーバーには、上記成分以外に一般にネイルエナメルリムーバーに配合され得るその他の成分、例えば油分、香料、紫外線吸収剤、着色剤、美容剤、酸化防止剤、栄養剤、光沢剤、防腐剤、研磨微粒子等を必要に応じ本発明の効果を損なわない範囲で配合することが出来る。
【0013】
本発明のネイルエナメルリムーバーは、常法に従って製造することができ、例えば、平均重合度2〜10のポリグリセリン及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルから成る相へ、グリコールエーテル類から成る相を添加し、撹拌溶解することにより得ることができる。
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0014】
実施例1〜9、比較例1〜8
表1、2記載のネイルエナメルリムーバーを調製し、以下の方法により評価した。その結果を表1、2に示す。
【0015】
(評価方法)
1)使用性
女性パネラー30名に実施例、比較例で調製したネイルエナメルリムーバーを用い評価した。各パネラーは市販のネイルエナメルを塗布した爪を、これらの調製したネイルエナメルリムーバーを含ませたコットンで拭き、ネイルエナメルの除去性を評価した。また、除去後の爪の損傷度を評価した。尚、評価基準を以下に示す。
(爪の損傷度)女性パネラー30名のうち、爪に異常(白化等の損傷)の出た人数で評価した。
◎:3人以下
○:4〜8人
△:9〜15人
×:16人以上
2)安定性
実施例、比較例で調製した組成物を0℃、50℃の恒温槽に一ヵ月放置後の状態を目視にて観察し、以下の評価基準を基に評価した。
(評価基準)
○:状態変化なし
×:白濁、分離等の状態変化がある
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
実施例1〜9に示したネイルエナメルリムーバーは、全評価項目について十分なものであった。一方、比較例1〜8に示したものについては、評価項目のいずれかで不十分な評価結果であった。
【0019】
【発明の効果】
本発明のネイルエナメルリムーバーにより、ネイルエナメルの除去性能に優れ、且つ爪や皮膚への損傷が殆どないネイルエナメルリムーバーを得ることが出来る。
Claims (3)
- 平均重合度2〜10のポリグリセリン及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステル5.0〜20.0重量%、グリコールエーテル類50.0〜95.0重量%を含有するネイルエナメルリムーバー。
- ポリグリセリン脂肪酸エステルが、平均重合度2以上のポリグリセリンと、炭素数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸から選ばれた一種又は二種以上の脂肪酸とのエステルである請求項1記載のネイルエナメルリムーバー。
- グリコールエーテル類が、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテルから選ばれる一種又は二種以上の脂肪酸とのエステルである請求項1又は2記載のネイルエナメルリムーバー。
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