JP3677438B2 - 射出成形システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形により樹脂製品を成形し、その樹脂製品の重量を検査する射出成形システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用ワイヤハーネスの端部に取り付けられるコネクタハウジング等の樹脂製品は射出成形によって成形される。この場合、時として「ショートショット」と呼ばれる樹脂材料の充填不足が生じる。この材料の充填不足であるショートショットは、温度条件、加圧条件等の影響で、溶融された樹脂材料が金型全体に行きわたらず材料が不足した場合に生じる。或いは、充填時に金型内の空気を抜くための空気抜き孔が詰まった場合に生じる。ショートショットが生じると、樹脂製品には欠けた部分が発生し、不良品となる。かかる不良品は、限り無く良品に近い極めて僅かだけ欠けたものから、大きな欠落があるものまで種々様々である。
【0003】
ところで、ショートショットを無くし、樹脂製品の不良を皆無にすることは、現在の射出成形機の構造や技術では困難である。たとえ射出成形機が優れたものであっても、数千回〜数万回の成形動作に1回程度の割合で、ショートショットが生じてしまう。
【0004】
このような実情から、成形された樹脂製品が良品か不良品かの検査が行われている。従来の検査方法としては、射出成形機から排出される樹脂製品を搬送ベルトで搬送し、搬送された樹脂製品を落下して受け皿に載せた後、その受け皿を電子天秤に移動させている。樹脂製品の重量を測定するには、樹脂製品を含む受け皿の重量を測定した後、その測定値から受け皿の重量が差し引かれた重量を樹脂製品の測定結果としている。そして、その電子天秤による測定結果に基づいて樹脂製品が良品か不良品かを判定している。
【0005】
その判定結果が良品である場合には、受け皿の両端部を支持している2つの昇降アームのうち一方のみを上昇させると、受け皿が傾動され、樹脂製品が良品回収箱に排出される。それに対して、不良品である場合には、上述した動作と逆の方向に受け皿が傾動され、樹脂製品が不良品回収箱に排出される。
【0006】
この検査方法であれば、多数の検査員による人的な目視検査の手間を少なくすることができる。つまり、樹脂製品が不良品であると判定された場合には、その製品だけを検査員が目視検査で確認すればよい。不良品であると判定される成形品の数は極めて少ないから、検査員による目視検査の対象物が少なく、少ない労力で検査が可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の射出成形システムにおいては、金型から排出された樹脂製品を、射出成形が1回行われるごとに重量検査装置まで搬送している。そのため、搬送距離が長い場合には、金型にて樹脂製品が成形されてから重量検査装置にて樹脂製品の重量検査を終えるまで一連の重量検査に時間がかかる。具体的に言うと、複数の樹脂製品をまとめて重量検査するため、樹脂製品が重量検査装置に搬送されていなければ、次に成形された樹脂製品を搬送ベルト上に落下させることができない。従って、樹脂製品の成形時間を短縮できても、樹脂製品の搬送時間が長ければ、樹脂製品が成形されてから重量検査が完了するまでの時間の短縮化を図ることができない。
【0008】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、樹脂製品の重量検査効率を向上することが可能な射出成形システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、樹脂製品を成形する金型を含む射出成形機と、その射出成形機から落下する樹脂製品を搬送する搬送手段と、搬送手段によって搬送される樹脂製品の重量を検査する重量検査装置と、前記金型から落下する樹脂製品の排出タイミングに同期させて前記搬送手段の駆動を制御する制御手段とを備え、前記搬送手段には、前記射出成形機から前記重量検査装置への搬送方向に沿って区画された複数の領域が設けられ、前記制御手段は、金型から落下する樹脂製品が前記各領域に同一量となる所定量ずつ配置されつつ該領域に配置された樹脂製品が前記射出成形機側から前記重量検査装置側へ移動するように前記搬送手段の駆動を制御し、前記重量検査装置は、前記搬送手段から搬送された樹脂製品の重量を、前記各領域に配置された分毎に検査することを要旨とする。
【0012】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項1に記載の発明によると、金型から排出される樹脂製品の排出タイミングに同期して制御手段は搬送手段の駆動を制御する。そのため、金型から排出された樹脂製品を、1回の射出成形が行われるごとに重量検査装置まで搬送する必要がない。この結果、金型にて樹脂製品が成形されてから、重量検査装置にて樹脂製品の重量検査を終えるまでの一連の重量検査時間を短縮することができる。
【0014】
また、金型から落下する複数の樹脂製品を所定箇所に集中的に配置しておくための領域が区画されているため、この領域内に金型から落下する複数の樹脂製品を集中的に配置することができる。そのため、決められた数の樹脂製品を確実に検査することができ、不良品の発生率が増えるのをよりいっそう確実に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、ワイヤハーネス用コネクタハウジングの重量を検査する重量検査装置を備えた射出成形システムに具体化した一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1に示すように、射出成形機1は加熱シリンダ2を備えており、その加熱シリンダ2内にはオイルモータ3によって回転するスクリュー4が設けられている。そして、加熱シリンダ2の基端上部に設けられたホッパ5に供給される樹脂材料は、スクリュー4によって溶融されながら金型11内に送られる。
【0017】
金型11の下方には、搬送手段としてのベルトコンベア12が設けられ、このベルトコンベア12によって金型11から排出される合成樹脂製品としてのコネクタハウジング14が重量検査装置15に搬送される。そして、重量検査装置15によってコネクタハウジング14の重量が測定され、コネクタハウジング14が良品か、又は不良品の可能性があるか否かが判定される。そして良品は良品回収箱16へ送られ、不良品の可能性があるコネクタハウジング14は不良品回収箱17へ送られる。
【0018】
図1,図3に示すように、前記ベルトコンベア12は、間隔をおいて平行に配置された両側に支持フレーム18,19を備えている。各支持フレーム18,19の上流側端部には駆動ローラ24aが架設され、下流側には従動ローラ24bが架設されている。そして、両ローラローラ24a,24b間には、一定の方向に周回する無端状の搬送ベルト20が掛装されている。
【0019】
搬送ベルト20の表面には、一定の間隔をおいて複数の仕切壁21が突設されている。この仕切壁21は合成樹脂からなり、前記搬送ベルト20と一体的に成形されている。各仕切壁21の間には複数の搭載領域22が区画形成されている。そして、各搭載領域22には一回の成形ごとに金型11から排出される複数のコネクタハウジング14がまとめて載せられる。つまり、本実施形態では、1回の成形で4つのコネクタハウジング14を得ることができるため、各搭載領域22には4つのコネクタハウジング14がそれぞれ載せられる。
【0020】
駆動ローラ24aにはその駆動源となる搬送用モータMが駆動連結されている。搬送用モータMには制御手段としての制御回路28が電気的に接続されている。制御回路28は、搬送用モータMの駆動に必要な各種制御プログラムが記憶されており、この制御プログラムに基づいて搬送用モータMを駆動制御する。具体的にいうと、コネクタハウジング14が金型11から排出されるタイミングに同期させて搬送用モータMの駆動を制御する。すなわち、コネクタハウジング14が搬送ベルト20上に落下するとき、換言すれば金型11が開かれるとき、制御回路28は搬送用モータMの回転を所定時間だけ停止させる。それ以外のときにおいて、制御回路28は搬送用モータMを駆動させる。従って、制御回路28は搬送用モータMをオン・オフ制御することにより、ベルトコンベア12によってコネクタハウジング14が間欠的に搬送される。
【0021】
次に、重量検査装置15について説明する。
図2,図3に示すように、重量検査装置15の基台23の上面には、内側が確認できるように、透明又は半透明の合成樹脂からなる風防カバー25が設けられている。風防カバー25は、不透明な部材で構成されていても構わない。この風防カバー25の上部には、透明な合成樹脂製のフード26が設けられている。このフード26によって前記ベルトコンベア12の下流側端部が覆われている。
【0022】
風防カバー25の上部においてフード26の内側に位置する箇所には、四角状の投入筒27が貫設されている。この投入筒27は、前記ベルトコンベア12の下流端部の真下に位置している。そして、ベルトコンベア12にて搬送されるコネクタハウジング14が、投入筒27の上部に外方に拡がり形成された供給口27aから投入される。供給口27aが拡がっているのは、投入筒27からコネクタハウジング14が落ちこぼれないようにするためである。
【0023】
図4,図5に示すように、この供給口27aを除く部分には、傾斜部材としての傾斜板30,31が複数(本実施形態では2つ)設けられている。各傾斜板30,31は、上下に位置ずれし、かつ左側と右側に分かれて互い違いに取り付けられ、いずれも下側に向けて傾斜している。別のいい方をすると、各傾斜板30,31の先端部は基端部よりも下側に位置している。各傾斜板30,31の先端部は、それらを上下方向から投影してみた場合に、重なり合う部分が存在している。そのため、投入筒27に供給されたコネクタハウジング14は、傾斜板30,31のうちいずれか1つにかならず当たるようになっている。
【0024】
上部傾斜板30と下部傾斜板31との間には、隙間Sが形成されており、この隙間Sを介してコネクタハウジング14が投入筒27の下部に形成された排出口27bから排出される。なお、本実施形態において、傾斜板30,31の傾斜角度θ1,θ2は、風防カバー25の側面(鉛直方向)に対して30゜〜45゜の範囲に設定されている。この値以外にも、傾斜角度θ1,θ2を25゜〜60゜の範囲内で任意の値に変更してもよい。
【0025】
各傾斜板30,31の上面には、弾性マット32がそれぞれ配設されている。この弾性マット32は、ゴム又は合成樹脂からなる発泡体としての発泡基材33と、表面布地34とを接着剤で貼着して構成されている。この発泡基材33は、伸縮性に優れ軽量なものである。表面布地34は、摩擦係数が非常に低い合成繊維からなる。そのため、小型で複雑な形状を有するコネクタハウジング14が、小型で複雑な形状をしていても、表面布地34に引っ掛かることがない。ちなみに、本実施形態では弾性マット32にウェットスーツ地を使用している。
【0026】
なお、本実施形態において、発泡基材33の厚みは、4〜7mmに設定されている。この値以外にも、発泡基材33の厚みを2mm〜10mmの範囲内で任意の値に変更してもよい。これに対して、表面布地34の厚みは、1〜2mmに設定されている。この値以外にも、表面布地34の厚みを1mm〜3mmの範囲内で任意の値に変更してもよい。
【0027】
図2に示すように、風防カバー25の内部において基台23上に位置する箇所には、重量測定器としての電子天秤36が設けられている。別の言い方をすると、電子天秤36の周囲は、風防カバー25によって全体が覆われている。風防カバー25があることにより、電子天秤36が横風の影響を受けることがない。電子天秤36は、測定物(コネクタハウジング14)が載せられる測定台37を備えた、いわゆる電磁平衡式電子天秤である。本実施形態の電子天秤36は、秤量410g、最小表示0.001gの高精度のものが使用される。
【0028】
電子天秤36の上方かつ投入筒27の下方には、受け部材としての受け皿40が設けられている。この受け皿40は、図示しないエアシリンダを駆動源とする2つの昇降アーム41,42にて支持されている。昇降アーム41,42は、それぞれ独立して昇降することが可能となっている。
【0029】
そして、図11に示すように、受け皿40に測定すべきコネクタハウジング14が載せられる場合は、両昇降アーム41,42が上昇することにより、受け皿40は電子天秤36から離れた受取位置P1に配置される。又、図12に示すように、コネクタハウジング14が測定される場合は、両昇降アーム41,42が静かに下降されることにより、受け皿40は測定台37に接した測定位置P2に配置される。このように、受け皿40の受取位置P1と測定位置P2とを別々にしたのは、電子天秤36は高精度であるがゆえに、測定台37上に重量検査するコネクタハウジング14を直接落下させると、衝撃が生じて故障の原因になるからである。更に、図13に示すように、コネクタハウジング14を受け皿40から排出する場合には、昇降アーム41,42のうち一方を上昇させ、他方を下降させることにより、受け皿40を左右いずれかの方向に傾かせることが可能である。
【0030】
図8に示すように、受け皿40の前後両側壁40a,40bは、ベルトコンベア12から落下するコネクタハウジング14を確実に受けるために、上側に折曲形成されている。具体的にいうと、受け皿40の前後両側壁40a,40bは、底面に対して直角に曲げられている。
【0031】
図8〜図10に示すように、受け皿40の底部40cの左右両端部は、斜め上方に折曲形成されている。受け皿40の底部40c全体には、受け皿40の内側に隆起した突部44が多数形成されている。この突部44の存在により、受け皿40の底部40cの上面全体は、凹凸形状となっている。そのため、受け皿40にコネクタハウジング14が入ったときに、そのコネクタハウジング14と底部40cとの接触面積が少なくなる。
【0032】
前記各突部44は、全て同じ大きさで、断面半楕円状(細長ドーム状)に形成され、受け皿40からコネクタハウジング14が排出される方向(図2の左右方向)に沿って細長くなっている。これは、コネクタハウジング14を受け皿40からスムーズに排出させるためである。又、前後方向(図10に示すA方向)、左右方向(図10に示すB方向)及び斜め方向(図10に示すC方向)からみて各突部44は、いずれの方向からも一定の間隔をおいて規則的に配列されている。そして、前後方向A又は左右方向Bに配列されている各突部44をみた場合、各突部44はそれぞれ1つおきに位置ずれした関係で配置されている。すなわち、前後左右両方向A,Bにおいて突部44はそれぞれ千鳥状に配置されている。
【0033】
図6,図7に示すように、受け皿40は、その底部40cの外面に固定された複数の補強部材46,47を介して前記昇降アーム41,42に支持されている。つまり、補強部材46,47が存在することにより、受け皿40は昇降アーム41,42に直接接触されていない。補強部材46,47は、硬脆材料、本実施形態ではセラミックスからなる。そのため、補強部材46,47と昇降アーム41,42との接合部において、摩耗することが極めて少なくなる。なお、本実施形態では、各昇降アーム41,42につき、2つの補強部材46,47がそれぞれ設けられている。
【0034】
図2に示すように、前記受け皿40の左右両側付近において、風防カバー25の左右両側壁に位置する箇所には、斜め下方に延びる凹状の排出通路50,51が設けられている。各排出通路50,51は、風防カバー25の内部から外部に突出されている。そして、受け皿40から滑り落ちるコネクタハウジング14は、排出通路50,51を介して前記良品回収箱16又は不良品回収箱17へ案内されるようになっている。
【0035】
各排出通路50,51の途中には、風防カバー25の左右両側壁に沿って上下動可能なシャッタ52,53が設けられている。このシャッタ52,53は図示しないエアシリンダを駆動源としている。そして、シャッタ52,53が下降することにより各排出通路50,51が閉止され、反対にシャッタ52,53が上昇することにより排出通路50,51が開放される。よって、排出通路50,51は必要な時にだけに開放させることができるから、風防カバー25内に横風が入るのを極力抑えることができる。
【0036】
次に、上記のように構成された射出成形システムの作用について説明する。
射出成形機1の金型11が開かれると、一度(本実施形態では4〜8個)に複数のコネクタハウジング14がベルトコンベア12の上流端に落下する。このとき、制御回路28は搬送用モータMの駆動を停止し、複数ある搭載領域22のうち1つがコネクタハウジング14の落下位置に合致するようにベルトコンベア12の駆動を停止させる。そして、複数のコネクタハウジング14が搭載領域22に載置され、所定時間が経過した後、制御回路28は搬送用モータMを駆動する。つまり、上述した動作と同様に搬送用モータMをオン・オフしながらベルトコンベア12を間欠的に動作させる。これにより、1つの搭載領域22につき、1回ごとに成形されるコネクタハウジング14が複数個載置される。
【0037】
そして、ベルトコンベア12の下流端に移動された各コネクタハウジング14は、ベルトコンベア12から落下され、フード26を介して投入筒27に投入される。このとき、1つの搭載領域22にあるコネクタハウジング14が一度に投入される。つまり、本実施形態では、各搭載領域22に搭載されているコネクタハウジング14は4つであるため、投入筒27に1回ごとに投入される数は4個である。
【0038】
投入筒27に落下した各コネクタハウジング14は、まず上部傾斜板30に設けられた弾性マット32に落下し、コネクタハウジング14は上部傾斜板30の下方へ滑り落ちる。その後、コネクタハウジング14は、下部傾斜板31に設けられた弾性マット32に当たりながら下部傾斜板31を滑り落ち、隙間Sを通過して投入筒27の排出口27bから排出される。
【0039】
或いは、上部傾斜板30に落下することなく、最初に下部傾斜板31に落下したコネクタハウジング14は、隙間Sを通過して投入筒27の排出口27bから排出される。いずれにしても、コネクタハウジング14は、排出口27bから排出される前までに両傾斜板30,31のうちいずれかの弾性マット32に必ず当たって投入筒27から排出される。
【0040】
つまり、コネクタハウジング14が2つの傾斜板30,31に当たることよってその落下速度は急激に低下する。そのため、投入筒27の供給口27aにコネクタハウジング14が勢いよく投入されても、排出口27b付近においてはコネクタハウジング14は緩やかな落下速度で排出される。しかも、コネクタハウジング14が傾斜板30,31に設けた弾性マット32上に当たることにより、コネクタハウジング14に対する衝撃が緩和される。
【0041】
投入筒27の排出口27bから排出されたコネクタハウジング14は、既に受取位置P1で待機している受け皿40上に落下する。すると、両昇降アーム41,42が同時に下降し、受け皿40は測定位置P2に静かに移動する。この測定位置P2において、コネクタハウジング14が載せられたまま受け皿40は、電子天秤36の測定台37に載せられる。なお、受け皿40の底部40cの外面四隅には、図示しない脚が突設されており、この4つの脚が測定台37に接する。このとき、受け皿40の下面と測定台37の表面との間に隙間が生じ、昇降アーム41,42は、この隙間に位置し、受け皿40から離れるように位置する。
【0042】
コネクタハウジング14が載った受け皿40が測定台37に載せられると、コネクタハウジング14を含む受け皿40の重量が測定される。そして、その測定値から受け皿40の重量が差し引かれたコネクタハウジング14のみの重量が測定結果として図示しない表示器に表示される。
【0043】
コネクタハウジング14の重量を測定した結果、測定値が所定の基準値に対して一定の範囲内にあるときは、コネクタハウジング14は良品と判定される。この判定方法を簡単に説明すると、重量検査装置15に電気的に接続された制御回路28は、測定台37から出力される計測信号に基づいてコネクタハウジング14の重量を演算し、それを予めメモリに記憶しておいた基準重量と比較する。そして、比較した結果、基準値に対して算出したコネクタハウジング14の計測値が所定の許容差内に収まっていれば、複数のコネクタハウジング14はすべて合格品であると判定する。一方、許容差内に収まっていなければ、複数のコネクタハウジング14のうち少なくとも1個が不良品であると判定する。
【0044】
制御回路28によってコネクタハウジング14が良品である判定された場合には、図13に示すように、左側のシャッタ52のみが開いた後、右側の昇降アーム42のみが上昇する。これにより、受け皿40は斜めに傾く。よって、複数のコネクタハウジング14は、受け皿40の底部40c上を左側へ滑り、左側の排出通路50を介して良品回収箱16へと落下する。その後、一定時間が経過すると、左側の昇降アーム41が上昇し、受け皿40は受取位置P1に戻る。
【0045】
これに対して、コネクタハウジング14が不良品であると判定された場合には、右側のシャッタ53のみが開いた後、左側の昇降アーム41のみが上昇し、受け皿40が上述した場合と逆方向に傾く。この結果、複数のコネクタハウジング14は、受け皿40の底部40c上を右側へ滑り、右側の排出通路51を介して不良品回収箱17へと落下する。その後、一定時間が経過すると、右側の昇降アーム42が上昇し、受け皿40は受取位置P1に戻る。
【0046】
従って、本実施形態によれば以下に示す効果を得ることができる。
(1)本実施形態の射出成形システムでは、金型11から落下するコネクタハウジング14の排出タイミングに同期させてベルトコンベア12を制御する制御回路28が設けられている。そのため、金型11から排出されたコネクタハウジング14を、射出成形が1回行われるごとにベルトコンベア12の下流端まで搬送する必要がない。この結果、コネクタハウジング14の重量検査効率を向上することができる。
【0047】
(2)本実施形態の射出成形システムでは、コネクタハウジング14の搬送時間に影響されることがないので、ベルトコンベア12を長くすることができ、設計の自由度を高めることができる。
【0048】
(3)本実施形態の射出成形システムでは、金型11にて複数のコネクタハウジング14が1回成形されるごとに、ベルトコンベア12が間欠的に駆動される。そのため、複数のコネクタハウジング14の重量検査を行う場合には、1回の成形で得られる複数のコネクタハウジング14を間隔をおくことなく搬送ベルト20上に寄せ集めた状態で載置される。従って、重量検査装置15において、予め決められた数のコネクタハウジング14の重量検査を行うことができ、不良品でもないのに誤って不良品と判定されるのを防止できる。要するに、不良品の発生率が増えるのを防止できる。
【0049】
(4)本実施形態の射出成形システムでは、ベルトコンベア12の搬送ベルト20に仕切壁21が形成され、各仕切壁21の間に搭載領域22が形成されている。そして、各搭載領域22の存在により金型11から落下する複数のコネクタハウジング14を、搬送ベルト20上において所定箇所に集中的に配置できる。そのため、金型11から落下するコネクタハウジング14を、本来落下されるべき正規の位置からずれた位置に配置されるのを確実に防止することができる。よって、規定された数のコネクタハウジング14を重量検査装置15に供給することができ、不良品の発生率が増えるのをよりいっそう確実に防止することができる。
【0050】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記実施形態では、制御回路28が搬送用モータMの駆動に必要な各種制御プログラムに基づいて搬送用モータMを駆動制御している。つまり、コネクタハウジング14が金型11から排出されるタイミングに同期させて搬送用モータMのオン・オフを制御している。搬送用モータMのオン・オフを回転数を制御するのではなく、回転数を制御するようにしてもよい。具体的にいうと、コネクタハウジング14が搬送ベルト20上に落下するときに、搬送用モータMの回転の回転数を所定時間だけ低下させ、その後、搬送用モータMの回転数を下げる前の回転数に戻してもよい。要するに、各搭載領域22に1回の成形で得られるコネクタハウジング14を回収できれば、搬送用モータMをどのように制御してもよい。
【0051】
・ 前記実施形態では、金型11にて複数のコネクタハウジング14が1回射出成形されるごとに、搬送ベルト20が間欠的に周回される。これ以外にも、一度に成形されるコネクタハウジング14の数が少ない場合等には、射出成形が2回又は3回以上行われてから、ベルトコンベア12を間欠的に駆動制御してもよい。
【0052】
・ 搬送ベルト20の表面の両端縁に沿って仕切壁を更に設け、この仕切壁と前記実施形態で示す仕切壁21とによって各搭載領域22を形成してもよい。但し、搬送ベルト20はローラ24a,24bを介して逆方向に折り返される。そのため、仕切壁に無理な力がかかるのを防ぐために、仕切壁に搬送ベルト20の表面に対して直交する切れ込みを多数設けることが望ましい。
【0053】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1において、前記搬送手段は所定の方向に周回する無端状の搬送ベルトを含んで構成され、前記各領域は搬送ベルトの表面に設けられた仕切壁によってそれぞれ区画されていることを特徴とする射出成形システム。
【0054】
(2)請求項1または前記(1)のいずれかにおいて、前記搬送手段は、樹脂製品を載せる無端状の搬送ベルトと、その搬送ベルトを駆動するモータとを含んで構成され、前記制御手段は、搬送モータの回転数を制御することを特徴とする射出成形システム。
【0055】
(3)請求項1、前記(1)、(2)のいずれかにおいて、前記搬送手段は、前記金型から樹脂製品が落下するときのみ樹脂製品の搬送を停止することを特徴とする射出成形システム。この構成にすれば、樹脂製品が四方に飛散することなく搬送することができる。
【0056】
(4)請求項1、前記(1)、(2)のいずれかにおいて、前記搬送手段は、その上面に前記金型から樹脂製品が落下するときのみ樹脂製品を搬送する速度を遅くすることを特徴とする射出成形システム。この構成にすれば、搬送手段を完全に停止させるよりも、省エネルギーで搬送できるため、ランニングコストを低くすることができる。
【0057】
(5)請求項1に記載の射出成形システムにおいて、前記搬送手段は、前記射出成形機に設けられた金型から落下する複数の樹脂製品を一括して配置しておく領域を備えていることを特徴とする。
【0058】
(6)樹脂製品を成形する開閉可能な金型を含む射出成形機と、その射出成形機から落下する樹脂製品を受けて搬送する搬送手段と、搬送手段によって搬送される樹脂製品の重量を検査する重量検査装置を備えた射出成形システムにおいて、前記金型の開動作に同期させて前記搬送手段の搬送速度を変更する制御手段を設けたことを特徴とする射出成形システム。
【0059】
(7)樹脂製品を成形する金型を含む射出成形機と、その射出成形機から落下する樹脂製品を受けて搬送する搬送手段と、搬送手段によって搬送される樹脂製品の重量を検査する重量検査装置を備え、前記金型から落下する樹脂製品の排出に同期させて前記樹脂製品を搬送する速度を変えるようにしたことを特徴とする射出成形システムにおける樹脂製品の搬送方法。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、樹脂製品の重量検査効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の重量検査装置を含む射出成形システムの概略図。
【図2】重量検査装置の断面図。
【図3】重量検査装置の上部を示す斜視図。
【図4】重量検査装置における投入筒の断面図。
【図5】投入筒の平面図。
【図6】受け皿及び昇降アームの正面図。
【図7】受け皿及び昇降アームの側面図。
【図8】受け皿の斜視図。
【図9】受け皿の底部に形成された突部の断面図。
【図10】受け皿の底部に形成された突部の平面図。
【図11】受け皿が受取位置にある場合の概略図。
【図12】受け皿が測定位置にある場合の概略図。
【図13】受け皿が傾いた状態にある場合の概略図。
【符号の説明】
1…射出成形機、11…金型、12…ベルトコンベア(搬送手段)、14…コネクタハウジング(樹脂製品)、15…重量検査装置、21…仕切壁、22…領域、28…制御回路(制御手段)、36…電子天秤(重量測定器)、P1…受取位置、P2…測定位置。
Claims (1)
- 樹脂製品を成形する金型を含む射出成形機と、その射出成形機から落下する樹脂製品を搬送する搬送手段と、搬送手段によって搬送される樹脂製品の重量を検査する重量検査装置と、前記金型から落下する樹脂製品の排出タイミングに同期させて前記搬送手段の駆動を制御する制御手段とを備え、
前記搬送手段には、前記射出成形機から前記重量検査装置への搬送方向に沿って区画された複数の領域が設けられ、
前記制御手段は、金型から落下する樹脂製品が前記各領域に同一量となる所定量ずつ配置されつつ該領域に配置された樹脂製品が前記射出成形機側から前記重量検査装置側へ移動するように前記搬送手段の駆動を制御し、
前記重量検査装置は、前記搬送手段から搬送された樹脂製品の重量を、前記各領域に配置された分毎に検査することを特徴とする射出成形システム。
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