JP3675867B2 - コイル装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、各種の電子機器に用いられ、複数の端子が設けられた端子板に、ドラム形コアを、装着したコイル装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来のコイル装置の断面図を示している。
従来のコイル装置は、合成樹脂からなる端子板31の対向する側面に、それぞれ複数の端子32を設けている。端子32は、板状の金属片からなり、一端が端子板31に埋設され、他端が端子板31の側面から露呈して、面接続部33を形成してあり、端子板31に埋設された部分と面接続部33との間に、リード接続部34を形成している。
端子板31の上面には、位置決め用の凹部35を設けている。この端子板31の凹部35の底面に、接着剤を塗布してドラム形コア36を接着している。そして、ドラム形コア36に巻かれたコイル37のリード38を、所定の端子に配線し、リード接続部34にからげて半田で接続している。このコイル装置は、端子の面接続部33が、回路基板に形成されている所定の導体パターンにそれぞれ接続される。
【0003】
この様に形成されたコイル装置は、端子板31とドラム形コア36を接着する接着材が少ない場合、端子板31とドラム形コア36の接着強度が弱く、ドラム形コア36が端子板31から取れやすいという問題があった。
そこで、この種のコイル装置は、ドラム形コア36を端子板31に強固に装着するため、凹部35の底面に接着剤を少し多めに塗布している。しかし、凹部35の底面に塗布される接着剤が多すぎる場合は、ドラム形コア36を接着する際に、接着剤が端子板31の上面からあふれ出して端子32のリード接続部分34の表面に流れる。従って、コイルのリード37と端子32との電気的接続が、確実に行われないという問題があった。
また、ドラム形コア36に巻かれたコイル37のリード38を、端子に配線する際に、コイル装置の方向性が識別できないため、コイル37のリード38が間違った端子に配線されるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、端子板とドラム形コアが、強固に装着され、かつ、コイル装置の方向性を識別することを可能にしたコイル装置を提供することにある。また、本発明の別の課題は、コイルのリードと端子との接続が、確実に行われることを可能にすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のコイル装置は、複数の端子が設けられた端子板の上面に、凹部を設け、凹部の側面の一部分を平面的に拡張した接着剤溜まりを設け、ドラム形コアが凹部に接着され、ドラム形コアに巻かれたコイルのリードを端子に接続したものである。また、複数の端子が設けられた端子板の上面に、凹部を設け、凹部の側面の一部分を拡張し、段差を形成して接着剤溜まりを設け、ドラム形コアが凹部に接着され、ドラム形コアに巻かれたコイルのリードを端子に接続したものである。さらに、凹部をドラム形コアの大きさとほぼ同じにしたり、凹部に接着剤溜まりを複数設けたりしたものである。
【0006】
【作用】
本発明のコイル装置は、ドラム形コアが接着される凹部の一部分に、平面的に拡張した接着剤溜まりを設けている。従って、余分な接着剤は、接着剤溜まりにたまる。
【0007】
【実施例】
以下、本発明のコイル装置の実施例を示す図1及び図2を参照しながら説明する。図1は本発明のコイル装置の実施例を示す分解斜視図、図2は図1の上面図である。
図1、2において、11は端子板、12は端子、13は凹部、14は接着剤溜まり、15はドラム形コアである。
端子板11は、合成樹脂を用いて角形に形成し、複数の端子12を設けている。端子12は、平面形状がL字形の板状金属からなり、一端にリード接続部16、他端に面接続部17を形成している。この様に形成された複数の端子12は、リード接続部16が、端子板11の対向する側面から露呈している。また、複数の端子12の面接続部17が、端子板11の別の側面から露呈し、側面に沿って折り曲げられて端子板11の底面に延在している。
端子板11の上面には、位置決め用の凹部13と接着剤溜まり14が設けられる。凹部13は、端子板11の上面の中央に設けられ、底面が円形に形成される。接着剤溜まり14は、凹部13の側面を部分的に拡張して設けられる。凹部13と接着剤溜まり14は、互いの底面が同一の水平面にあり、平面的な広がりを持っている。
この端子板11の凹部13の底面に接着剤が塗布され、ドラム形コア15の鍔18が接着される。ドラム形コア15の鍔18は、円形に形成されている。この鍔18の大きさと、凹部13の底面の大きさはほぼ同じにしてある。
そして、ドラム形コア15に巻かれたコイルのリード(図示せず)が、所定の端子12に配線され、リード接続部16にからげられ、はんだ等で接続される。このコイル装置は、端子の面接続部17が回路基板に接続される。
【0008】
この様に、本発明のコイル装置の実施例を述べたが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。例えば、凹部の底面の形状は、ドラム形コアの鍔の形にあわせてあればよく、任意に設定できる。また、凹部の底面の大きさは、ドラム形コアの鍔の大きさより大きくてもよい。さらに、接着剤溜まりと凹部との境目に、段差を形成し、接着剤溜まりの底面を凹部の底面よりも低い位置又は高い位置に位置させてもよい。また、接着剤溜まりは、複数設けてあってもよい。更に、端子は板状の金属片からなり、一端が端子板に埋設され他端が端子板の側面から露呈して面接続部を形成してあり、端子板に埋設された部分と面接続部との間に、リード接続部を形成したものでもよい。
【0009】
【発明の効果】
以上述べたような本発明のコイル装置は、端子板に設けられた凹部に、凹部の側面の一部分を拡張して接着剤溜まりを形成してあるので、凹部の底面に塗布する接着剤の量を多くすることができる。従って、ドラム形コアと端子板が強固に装着され、かつ、接着剤溜まりの位置からコイル装置の方向性を識別することができる。また、ドラム形コアを接着する際に、凹部の底面に塗布する接着剤の量を多くしても、接着剤が端子板の上面からあふれ出して端子の表面に流れることがなく、コイルのリードと端子との電気的接続も確実に行なえる。
さらに、端子板に設けられた凹部と接着剤溜まりとは、平面的な広がりをもっているので、ドラム形コアを接着する際に、接着剤が端子板の上面にあふれそうになっても、接着剤溜まりから接着剤を吸い取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコイル装置の実施例を示す分解斜視図である。
【図2】 図1の上面図である。
【図3】 従来のコイル装置の断面図である。
【符号の説明】
11 端子板
12 端子
13 凹部
14 接着剤溜まり
15 ドラム形コア
Claims (5)
- 複数の端子が設けられた端子板に、ドラム形コアが装着され、ドラム形コアに巻かれたコイルのリードを端子に接続したコイル装置において、
該端子板の上面に凹部を設け、該凹部の側面の一部分を拡張した接着剤溜まりを設け、該ドラム形コアが該凹部に接着されたことを特徴とするコイル装置。 - 該凹部と該接着剤溜まりとの境目に、段差を形成してある請求項1記載のコイル装置。
- 複数の端子が設けられた端子板に、ドラム形コアが装着され、ドラム形コアに巻かれたコイルのリードを端子に接続したコイル装置において、
該端子板の上面に凹部を設け、該凹部の側面の一部分を平面的に拡張した接着剤溜まりを設け、該ドラム形コアが該凹部に接着されたことを特徴とするコイル装置。 - 該凹部の底面は、該ドラム形コアの大きさとほぼ同じである請求項1、2、3記載のコイル装置。
- 該端子板の凹部に、該接着剤溜まりを複数設けた請求項1、2、3、4記載のコイル装置。
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JP02123695A JP3675867B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | コイル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP02123695A JP3675867B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | コイル装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08195317A JPH08195317A (ja) | 1996-07-30 |
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ID=12049417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02123695A Expired - Fee Related JP3675867B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | コイル装置 |
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Families Citing this family (2)
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1995
- 1995-01-13 JP JP02123695A patent/JP3675867B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08195317A (ja) | 1996-07-30 |
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