JP3675412B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影前に複数の画素で構成される画像を入力して、撮影レンズの合焦制御を行う撮像装置において、被写界深度に基づいた表示を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラなどの撮像装置では、撮影前にオートフォーカスが行われ、その際にフォーカスフレームなどが表示されることによって、大凡合焦している被写体を把握することができる。しかし、合焦している被写体の前後のピント範囲(被写界深度)が分からないため、合焦している被写体の周囲の被写体が被写界深度深度の範囲内に入っているのか否か、背景がぼけているのか否か等を把握することができなかった。このような問題点に対して、例えば、特開平9−61923号公報では、ファインダ画面に合焦している位置を示すフォーカスフレームを表示し、ファインダ画面内に撮影する視野とは別に液晶表示板を設け、合焦している位置までの距離と、被写界深度の前側および後側までの距離とを示すカメラが示されており、また、特開平8−220420号公報では、ファインダ視野内全域に透明度可変板を設け、その透明度可変板を複数の単位視野領域に分割し、それぞれの単位視野領域に対応する測距情報に基づいて、被写界深度内外において透明度可変板の単位視野領域の透明度を相違させるカメラが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のカメラのうち前者のカメラは、被写界深度の範囲を距離情報としてしか表示しないため、撮影する視野を見ながら、撮影者が視野内にある人物や物体等までの距離を目測して、被写界深度の範囲内にある人物や物体等を予測しなければならず、また、後者のカメラは、予め分割された固定の領域について被写界深度の範囲内にあるのか否かを表示するものであり、種々の被写体に合わせた表示をするものでないため、実際に被写界深度の範囲内にある被写体を明瞭に把握することができないといった問題点があった。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、被写界深度の範囲内に含まれる被写体をより分かり易く表示可能な撮像装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、撮影前に複数の画素で構成される画像を入力して、撮影レンズの合焦制御を行うとともに、被写界深度に基づいた表示を行う撮像装置において、(a)前記画像に設定された複数の評価領域についてそれぞれ前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を算出する評価値算出手段と、(b)前記評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置を求め、前記合焦位置への前記撮影レンズの駆動を制御する制御手段と、(c)前記評価値に基づいて、前記複数の評価領域のうち、当該評価領域内の被写体までの被写体距離が前記被写界深度の範囲内である評価領域を被写界深度内領域として選出する選出手段と、(d)前記画像中の被写体の特徴に基づいて、前記画像を複数の分割領域に分割する分割手段と、(e)前記複数の分割領域のうち、前記被写界深度内領域の半分以上の領域と重複する領域を含む分割領域を合焦領域として決定する決定手段と、(f)撮影前に入力された画像のうち前記合焦領域と、その他の領域とを区別可能な態様で表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載された撮像装置であって、前記表示手段が、撮影前に入力された前記画像の全領域が前記合焦領域である場合に、その旨を表示することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載された撮像装置であって、ユーザーの操作に基づいて前記被写界深度を指定する値を変更する変更手段をさらに備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
<撮像装置の要部構成>
図1は本発明の一実施形態である撮像装置1を示す斜視図である。また、図2は撮像装置1の背面図である。
【0012】
図1に示すように、撮像装置1の前面側には、撮影レンズ11とファインダ窓2とが設けられている。撮影レンズ11の内側には撮影レンズ11を介して入射する被写体像を光電変換して画像信号(画素ごとの画素データの配列からなる信号)を生成するための画像生成手段としてCCD撮像素子30が設けられている。
【0013】
撮影レンズ11には光軸方向に沿って駆動可能なレンズ系が含まれており、当該レンズ系を光軸方向に駆動することにより、CCD撮像素子30に結像される被写体像の合焦状態を実現することができるように構成されている。
【0014】
また、撮像装置1の上面側には、レリーズボタン8と、カメラ状態表示部13と、撮影条件設定ボタン14とが配置されている。レリーズボタン8は被写体の撮影を行うときにユーザーが押下操作を行って撮像装置1に撮影指示を与えるボタンである。ここでは、レリーズボタン8を半押し状態(S1)とすることによって後述するオートフォーカス動作が実施され、全押し状態(S2)とすることによって後述する本撮影が実施される。カメラ状態表示部13は例えばセグメント表示タイプの液晶モニタによって構成され、撮像装置1における現在の設定内容等をユーザーに示すために設けられている。また、撮影条件設定ボタン14は、シャッタースピードや絞りなどの露光条件の設定や、ホワイトバランス(WB)、露出補正などの条件設定の変更を行うためのボタンである。
【0015】
また、撮像装置1の側面部には、ユーザーによるレリーズボタン8の押下操作に伴う本撮影動作で得られる画像データを記憶するためのメモリカードなどの記憶メディア9を着装する着装部15が形成されており、交換可能な記憶メディア9を着装することができる。さらに、着装部15から記憶メディア9を取り出す際に押下するカード取り出しボタン7が配置されており、着装部15から記憶メディア9を取り出すことができる。
【0016】
また、撮像装置1の側面部には、ユーザーの操作に基づいて被写界深度を指定する値を変更するための被写界深度変更ダイヤル10が配置されている。被写界深度変更ダイヤル10は、図2に示すA,Bの方向に回動させることによって、後述する表示部16にライブビュー画像とともに表示させる被写界深度に基づく表示を変更させることができる。背面LCD16に表示する被写界深度に基づく表示に関しては後程詳述する。
【0017】
また、図2に示すように、撮像装置1の背面図には、ライブビュー画像や撮影画像等を表示するためのLCDからなる表示部16と、撮像装置1の各種撮影モード(ポートレートモード、風景モード、マクロ撮影モードなど)および各種撮影条件(ISO感度、解像度など)を変更するための操作ボタン17と、ファインダ窓2とが設けられている。さらに、表示部16にライブビュー画像とともに被写界深度に基づく表示を行うための被写界深度情報表示ボタン20と、被写界深度に基づく表示を変更することができる状態とする被写界深度変更設定ボタン25と、被写界深度に基づく表示の表示方法を切り換えるための表示切換ボタン27とが設けられている。被写界深度情報表示ボタン20、被写界深度変更設定ボタン25、表示切換ボタン27と、撮像装置1の動作との関係についてはさらに後述する。
【0018】
<撮像装置1の機能ブロック>
図3は撮像装置1の内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、撮像装置1は、画像信号を処理するための撮影機能部3、オートフォーカスや被写界深度に基づく表示を実現するための合焦機能部200およびレンズ駆動部110、ライブビュー画像や撮影結果を表示するための表示部16、撮像装置1に設けられた各部を統括的に制御するカメラ制御部100とを備えて構成される。
【0019】
撮影レンズ11を介してCCD撮像素子30に結像される被写体像は、CCD撮像素子30において複数の画素を有する電気的な画像、すなわち画像信号に変換され、A/D変換器40へと導かれる。
【0020】
A/D変換器40はCCD撮像素子30から出力される画像信号を例えば1画素あたり10ビットのデジタル信号に変換する。A/D変換器40から出力される画像信号は、WB調整部50へと導かれる。
【0021】
WB調整部50はR,G,Bの各色成分の画素データのレベル変換を行なうものである。このWB調整部50は、カメラ制御部100で記憶されるレベル変換テーブルを用いてR,G,Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。WB調整部50から出力される画像信号は画素補間部60へと導かれる。また、ここでは、レリーズボタン8が押下されてS1状態となると、オートフォーカス動作などを行うべくWB調整部50から合焦機能部200の画像メモリ201へと画像信号が導かれる。
【0022】
まず、撮影機能部3内のデータ処理であるWB調整部50から画素補間部60へ画像信号が導かれた場合について説明する。
【0023】
画素補間部60は各画素に対して欠落した色の情報を周辺の画素の値を基に推測することによって補間処理を行うものである。画素補間部60から出力される画像信号は、γ補正部70へと導かれる。
【0024】
γ補正部70は画素データの階調を補正するものである。このγ補正部70は、画像を表示部16などで観察することを想定して、表示部16などの種類に合わせて階調補正を行う。γ補正部70から出力される画像信号は、エッジ強調部80へと導かれる。また、ここでは、レリーズボタン8が押下されてS1状態とされたときに被写界深度に基づく表示を表示部16へ表示するように指示されている場合、被写界深度に基づく表示を表示部16へ表示すべくγ補正部70から合焦機能部200の領域分割部230へと画像信号が導かれる。
【0025】
エッジ強調部80はレンズ系やCCD撮像素子30、画像処理などの影響によってボケたエッジを強調するものである。エッジ強調部80でエッジを強調されて出力される画像信号は彩度処理部90および表示部16へと導かれる。なお、ここでは、レリーズボタン8が押下されてS2状態となると、本撮影を行うべくエッジ強調部80から彩度処理部90へと画像信号が導かれる。
【0026】
彩度処理部90はエッジ強調部80から入力されるR,G,Bの画像信号に対して、例えばYCrCb系に色空間を変換し、色再現性を向上させる色補正を行うものである。彩度処理部90で色補正されて出力される画像信号は記憶画像作成部95へと導かれる。
【0027】
記憶画像作成部95は本撮影によって得られる画像信号に対して所定の圧縮方法による画像圧縮処理を施すように構成されており、画像圧縮の施された画像信号が記憶画像作成部95から出力され、記憶メディア9に記憶される。
【0028】
このように、撮影レンズ11を介してCCD撮像素子30に結像される被写体像に基づいて取得された画像信号は、撮影機能部3中のCCD撮像素子30〜記憶画像作成部95において種々の信号処理を施されて記憶メディア9に記憶される。
【0029】
次に、合焦機能部200について説明する。
【0030】
合焦機能部200は、画像メモリ201、評価値算出部205、距離算出部210、領域選出部220、領域分割部230、合焦領域決定部240から構成されている。
【0031】
画像メモリ201は、コントラスト方式のオートフォーカス制御を行うために画像信号を一時的に記憶するためのものである。この画像メモリ201には、レンズ駆動部110が撮影レンズ11のレンズ位置を段階的に駆動させ、カメラ制御部100の制御によって撮影レンズ11の各レンズ位置で撮影された画像信号が格納される。
【0032】
評価値算出部205は画像メモリ201から画像信号を取り込み、画像の複数の評価領域についてコントラストを評価するものである。つまり、評価値算出部205では、コントラスト方式のオートフォーカス動作において実施されているものと同様に、評価領域内の各隣接画素間に関するコントラスト値の総和として評価値を求める。
【0033】
図4は、画像メモリ201に取り込まれた画像G1に対して設定された複数の評価領域Eの一例を示す模式図である。図4に示すように、評価領域Eは点線枠で囲まれた長方形の領域であり、それぞれの評価領域Eの間には多少の間隔があるものの画像G1の全領域をカバーするように縦に5個、横に4個で合計20個の同じ大きさの評価領域Eが設けられている。そして、図4に示すように評価領域Eは撮影前に予め画像に対する位置が設定され、それぞれの評価領域Eには画像に対する位置に対応する番号が付されており、それぞれの評価領域Eの位置と、対応する番号はカメラ制御部100において管理されている。したがって、ここでは、評価値算出部205は画像メモリ201から取り込まれた画像信号より、20個の評価領域Eにおいて撮影レンズ11の各レンズ位置におけるコントラストを評価値として算出する。
【0034】
そして、カメラ制御部100は評価値算出部205がすべての評価領域Eについて算出した評価値に基づいて、最も近景の被写体に対して撮影レンズ11を合焦状態とするレンズ位置を撮影レンズ11の合焦位置として求め、カメラ制御部100の制御の下で、求めた合焦位置へ撮影レンズ11を駆動させることによって、オートフォーカス動作が完了する。具体的には、評価値算出部205は、図5に示すような画像G1を画像メモリ201から取り込んで、図6に示すように、画像G1に対して設定されたすべての評価領域Eについて撮影レンズ11の各レンズ位置におけるコントラストを評価値として算出し、最も近景の被写体のある近景領域FEの評価値に基づいて、撮影レンズ11の合焦位置を求め、合焦位置へ撮影レンズ11を駆動させる。
【0035】
距離算出部210は評価値算出部205がすべての評価領域Eについて算出した評価値に基づいて、それぞれの評価領域Eに含まれる被写体までの距離(被写体距離)をそれぞれ算出するものである。ここでは、それぞれの評価領域Eにおけるコントラストが最も高くなるレンズ位置に基づいて被写体距離を算出する。
【0036】
領域選出部220は距離算出部210において算出されたすべての評価領域Eについての被写体距離のうち被写界深度の範囲内に被写体距離が入る評価領域を被写界深度内領域として選出する。つまり、ここでは、評価値に基づいた被写体距離に基づいて、複数の評価領域のうち、評価領域内の被写体までの被写体距離が被写界深度の範囲内である評価領域を被写界深度内領域として選出する。
【0037】
ここで、CCD撮像素子30の画素間のピッチ(間隔)をd、許容錯乱円径をδとすると、δ=kdと表される。一般的には、kは装置固有の定数であり、例えばk=2と設定されるが、本実施形態に係る撮像装置1においては、被写界深度変更ダイヤル10のユーザーによる操作に基づいてkの値を変更することによって許容錯乱円径δを変更することができる。許容錯乱円径δを変更可能とする意義については後述する。さらに、合焦している被写体(主被写体)までの距離をa、撮影レンズ11の焦点距離をf、撮影レンズ11のFナンバー(絞り値)をFとすると、被写界深度内に入る位置は、撮影レンズ11からの距離が、t1(下記数1)からt2(下記数2)までの間となる。
【0038】
【数1】
Figure 0003675412
【0039】
【数2】
Figure 0003675412
【0040】
したがって、領域選出部220はオートフォーカスを完了した時点で、δ、F、a、fは全て決定されるため、それらの値に基づいてt1およびt2を求めることによって被写界深度の範囲を算出し、すべての評価領域Eのうち、評価領域Eについての被写体距離が被写界深度の範囲内である評価領域Eを被写界深度内領域として選出する。図7は、領域選出部220によって選出された被写界深度内領域の具体的な一例を示す模式図である。図7に示すように、画像G1に対して被写体距離が被写界深度の範囲内である評価領域を被写界深度内領域Ha〜Hhとして選出する。そして、評価領域には予め位置情報とともに番号が付されているため、カメラ制御部100の制御の下で、選出した被写界深度内領域に対応する評価領域の番号を合焦領域決定部240へ送信する。
【0041】
領域分割部230はγ補正部70から入力された画像信号に基づく画像G2中の被写体の特徴に基づいて、画像G2を複数の分割領域に分割するものである。図5に示したような画像が画像G2としてγ補正部70から入力された場合、画像G2の被写体の特徴に基づいて、図8に示すように、画像G2を異なるハッチングを付して示す複数の分割領域Ra〜Reに分割する。ここでは、被写体の特徴として色を用いたK平均法などを用いて、類似する色の集合を一つの領域として、画像を分割することができる。なお、類似する色の集合は被写体の各部の輪郭によって区切られた領域とも言えるため、ここでは、画像を被写体の輪郭によって区切られた領域に分割しているとも言える。また、被写体の輪郭を直接的に抽出する方法によっても画像を分割することができる。また、領域分割部230では分割した分割領域のそれぞれに対して番号を付して画像中の位置情報とともに分割結果を合焦領域決定部240へ送信する。
【0042】
合焦領域決定部240は、領域分割部230によって分割された分割領域のうち、1つの被写界深度内領域の半分以上の領域と重複する領域を含む分割領域を合焦領域として決定するものである。なお、ここで合焦領域とは、被写体のうち被写界深度の範囲内にある領域を示している。具体的な合焦領域の決定方法については図9および図10を参照しつつ以下説明する。
【0043】
図9および図10は、図7で示した領域選出部220によって選出された被写界深度内領域Ha〜Hhのうち被写界深度内領域Hfに基づいて、図8で示した領域分割部230によって分割された分割領域のうちの1つである分割領域Rcが合焦領域であるか否かについて判定を行う様子を説明する模式図である。
【0044】
図10は、図9で示した被写界深度内領域Hfおよび分割領域Rcのみを拡大して示した図である。図10では、被写界深度内領域Hfと分割領域Rcとが重複する領域を領域Xとし、被写界深度内領域Hfのうち分割領域Rcと重複しない領域を領域Yとしている。ここで、合焦領域決定部240は、X/(X+Y)≧0.5である場合、つまり被写界深度内領域Hfと分割領域Rcとが重複する領域Xが被写界深度内領域Hfの半分以上である場合に、分割領域Rcを合焦領域として決定する。
【0045】
そして、ここでは、合焦領域決定部240は、すべての被写界深度内領域と分割領域との組合せについて、図9および図10で示したような判定を行う。なお、1つの分割領域と複数の被写界深度内領域とが重複する場合、当該1つの分割領域と、少なくとも1つの被写界深度内領域Hの半分以上の領域とが重複すれば、当該1つの分割領域を合焦領域として決定する。そして、合焦領域決定部240において決定された合焦領域についての画像中の位置情報に基づいたデータをカメラ制御部100の制御の下で表示部16へ出力する。
【0046】
なお、ここでは、1つの被写界深度内領域と分割領域とが重複する領域が当該1つの被写界深度内領域の半分以上である場合に、分割領域を合焦領域として決定したが、これに限られるものではなく、遠景のコントラストが近景のコントラストよりも大きな撮影条件等では、1つの被写界深度内領域と重複する領域を多少なりとも含む分割領域を合焦領域として決定するものであっても良い。また、近景のコントラストが比較的大きな撮影条件等では、上述したように1つの被写界深度内領域と分割領域とが重複する領域が当該1つの被写界深度内領域の所定割合以上(好ましくは半分以上)である場合に、分割領域を合焦領域として決定するようなものとした方が好ましい。また、遠景のコントラストが近景のコントラストよりも明確に小さな撮影条件等を考慮すると、1つの被写界深度内領域と分割領域とが重複する領域が当該1つの被写界深度内領域の8割以上である場合に、分割領域を合焦領域として決定するようなものとした方がさらに好ましい。
【0047】
したがって、ここでは、画像中の被写体の特徴に基づいて分割した各分割領域と各被写界深度内領域とが重複する領域の面積に基づいて合焦領域を決定することによって、種々の被写体に対して、信頼性の高い合焦領域を決定することができる。
【0048】
表示部16は撮影待機状態においてCCD撮像素子30において逐次光電変換して1/30秒毎に得られる画像信号に基づいて画像表示を行う。なお、表示部16はエッジ強調部80から入力された画像をライブビュー画像として表示する。また、表示部16は、カメラ制御部100の制御の下で、合焦領域決定部240から入力された合焦領域についてのデータに基づいた表示をライブビュー画像上において行う。図11は、ライブビュー画像上に合焦領域を示した一例を示す模式図である。図11では、合焦領域に該当する部分を斜線で示しているが、ここでは、図8で示した分割領域Ra〜Reのうち分割領域Ra〜Rdが合焦領域として決定されて表示されており、ライブビュー画像上では、その他の領域の色とは異なる色の表示態様で分割領域Ra〜Rdを表示することによって、画像のうち合焦領域と、その他の領域とを区別して表示する。なお、ここで言う異なる色の表示態様で表示する具体的な例としては、分割領域Ra〜Rdをフルカラーで表示し、その他の領域をモノクロで表示するなどの表示方法が挙げられる。したがって、ここでは、撮影前に入力された画像について合焦領域とその他の領域とを区別して表示することによって、撮影前に被写界深度の範囲内に含まれている被写体をより分かり易く表示することができる。
【0049】
また、表示部16は、本撮影を行った後は、カメラ制御部100の制御の下で、アフタービュー画像を所定の時間表示する。
【0050】
カメラ制御部100はCPUが所定のプログラムを実行することによって撮像装置1における種々の制御を実現し、ユーザーが、レリーズボタン8、撮影条件設定ボタン14、操作ボタン17、被写界深度情報表示ボタン20、被写界深度変更設定ボタン25、および表示切換ボタン27を含む各種ボタンを押下操作した場合や、被写界深度変更ダイヤル10を回動させた場合に、その操作内容に応じて撮影機能部3および合焦機能部200の各部やレンズ駆動部110を制御するように構成される。また、カメラ制御部100は、レンズ駆動部110と連繋し、オートフォーカス制御時にはレンズ駆動部110が撮影レンズ11のレンズ位置を段階的に駆動させた場合に、各レンズ位置でCCD撮像素子30の撮影動作を制御し、かつ、その撮影された画像信号を画像メモリ201に格納するように制御する。また、カメラ制御部100には図示を省略しているが、各種プログラムや情報を格納、管理するための不揮発性のメモリやRAMなどのメモリが備えられている。
【0051】
被写界深度情報表示ボタン20は、レリーズボタン8を押下してS1状態とする前に当該被写界深度情報表示ボタン20の押下によって、オートフォーカス後、合焦領域決定部240から入力された合焦領域についてのデータに基づいた表示をライブビュー画像上において行うためのものである。また、ライブビュー画像上において合焦領域に基づいた表示が行われている状態で、被写界深度情報表示ボタン20を押下すると、合焦領域に基づいた表示が消え、再び被写界深度情報表示ボタン20を押下すると、ライブビュー画像上において合焦領域に基づいた表示を行う。なお、合焦領域に基づいた表示をしない場合には、図12に示すようにライブビュー画像上には最も近景の被写体のある近景領域FEの輪郭をユーザーが区別可能なように表示する。
【0052】
表示切換ボタン27は、ライブビュー画像上における合焦領域に基づいた表示の表示方法を切り換えるボタンである。具体的には、図11で示したように、ライブビュー画像上でその他の領域の色とは異なる色の表示態様で合焦領域を表示している状態で、表示切換ボタン27が押下されると、カメラ制御部100の制御の下で、図13に示すように、ライブビュー画像上でその他の領域の輪郭よりも合焦領域の輪郭を強調するような表示態様に切り換え、再び表示切換ボタン27が押下されると、図11に示すようなその他の領域の色とは異なる色の表示態様で合焦領域を表示する表示に切り換える。つまり、ユーザーは、時と場合によってライブビュー画像上への合焦領域に基づく表示態様を切り換えることができる。したがって、撮影前に入力された画像のうち、合焦領域とその他の領域とを区別するために、その他の領域の色とは異なる色の表示態様で合焦領域の色を表示したり、その他の領域の輪郭とは異なる表示態様で合焦領域の輪郭を表示することによって、被写界深度の範囲内に含まれる被写体を視覚的に分かり易く表示することができる。
【0053】
また、図11および図13では、表示部16に表示されるライブビュー画像の一部の領域を合焦領域が占める場合について示しているが、もしも、ライブビュー画像の全領域が合焦領域に該当する場合に合焦領域に該当する領域の色をその他の領域の色とは異なる表示態様で表示したり、合焦領域に該当する領域の輪郭をその他の領域の輪郭とは異なる表示態様で表示すると、ライブビュー画像全体の色が異なる表示態様で表示されたり、ライブビュー画像全体にわたって輪郭が異なる表示態様で表示されたりして、ライブビュー画像が非常に見づらいものとなる。
【0054】
そこで、ここでは、合焦領域決定部240において撮影前に入力された画像G2の全領域が合焦領域であると決定した場合、カメラ制御部100の制御の下で、図14に示すように、表示部16の右上に特別な記号13Aを表示することによって、ライブビュー画像の全領域が合焦領域に該当する旨を表示する。したがって、ここでは、撮影前に入力された画像の全領域が合焦領域である場合は、その旨を表示することによって、撮影前にすべての被写体が被写界深度の範囲内に含まれていることを見易く表示することができる。
【0055】
被写界深度変更設定ボタン25は、押下されるとカメラ制御部100の制御の下で、被写界深度を算出する際に用いられる許容錯乱円径δの値を被写界深度変更ダイヤル10の回動によって変更可能な状態とすることができる。また、再び被写界深度変更設定ボタン25が押下されると、カメラ制御部100の制御の下で、被写界深度変更ダイヤル10を回動させても許容錯乱円径δの値が変更されない状態となる。
【0056】
図15および図16は、具体的に被写界深度変更ダイヤル10の回動によって許容錯乱円径δの値を変更した際の合焦領域の決定および表示について示した模式図である。なお、ここでは、図7で被写界深度内領域Ha〜Hhを求めた時よりも許容錯乱円径δの値を小さくする方向に変更した場合、つまり、被写界深度の範囲をより狭くする方向に変更した場合を示している。
【0057】
図15は、領域選出部220によって選出された被写界深度内領域の具体的な一例を示す模式図である。図15に示すように、画像G1に対して被写体距離が被写界深度の範囲内である評価領域を被写界深度内領域Ha〜Heとして選出する。ここでは、図7に示した被写界深度内領域Ha〜Hhを選出したときよりも、被写界深度の範囲が狭くなっているため、最も近景の被写体のある近景領域FE(被写界深度内領域Hb)内の被写体の距離から比較的近い被写体距離の被写体を持つ評価領域が被写界深度内領域Ha〜Heとして選出される。
【0058】
図16は、図15で示した被写界深度内領域に基づいて合焦領域決定部240において決定した合焦領域に基づいてライブビュー画像上に行った表示を示す模式図である。ここでは、図11で示した合焦領域に基づいてライブビュー画像上に表示を行ったときよりも、被写界深度の範囲が狭くなっているため、最も近景の被写体である右側の人物(分割領域Ra,Rb)のみが合焦領域として決定されて表示されている。
【0059】
このように、ユーザーは、被写界深度変更ダイヤル10を回動させることによって、被写界深度を指定する値を変更可能とすることで、要求される許容ぼけの条件が比較的厳しい撮影と、比較的厳しくない撮影とで、合焦領域を決定するための条件を変化させることができるため、撮影条件に合わせた合焦領域の表示をすることができる。
【0060】
<撮像装置1の動作>
次に、撮像装置1の動作について説明する。図17および図18は撮像装置1における合焦動作および被写界深度に基づいた表示を行うための処理を示すフローチャートである。なお、ここでは、説明を簡単にするために、許容錯乱円径δはあらかじめユーザーによって被写界深度変更ダイヤル10によって設定されており、図17および図18のフローチャート上では許容錯乱円径δは変更されないものとし、表示切換ボタン27が途中で押下されて合焦領域に基づいた表示の変更もされない場合を例にとって説明を行う。
【0061】
まず、撮像装置1が撮影待機状態となると、図17に示すステップS1に進む。
【0062】
ステップS1では、撮像装置1のカメラ制御部100は、ユーザーがレリーズボタン8を半押し状態(S1)としてオートフォーカス動作開始の指示の入力を行ったか否かを判断する。そして、ユーザーからのオートフォーカス動作の指示の入力があった場合に、撮像装置1においてCCD撮像素子30に結像される被写体像を合焦状態とするためのオートフォーカス制御が開始され、ステップS2へ進む。
【0063】
ステップS2では、レンズ駆動部110が撮影レンズ11のレンズ位置を段階的に駆動させ、カメラ制御部100の制御によって撮影レンズ11の各レンズ位置で撮影された画像信号がWB調整部50から画像メモリ201へ取り込まれて画像G1として格納され、ステップS3へ進む。
【0064】
ステップS3では、評価値算出部205において、ステップS2において画像メモリ209に取り込まれた画像G1に対して設けた、図6に示したようなすべての評価領域Eについて、撮影レンズ11の各レンズ位置におけるコントラストを評価値として算出してステップS4へ進む。
【0065】
ステップS4では、カメラ制御部100がステップS3で算出した評価値をもとに、最も近景の被写体のある近景領域FEの評価値に基づいて撮影レンズ11を合焦状態とするレンズ位置を撮影レンズ11の合焦位置として決定し、カメラ制御部100の制御の下で、決定した合焦位置へ撮影レンズ11を駆動させ、ステップS5へ進む。
【0066】
ステップS5では、カメラ制御部100が、ユーザーによる被写界深度情報表示ボタン20の押下操作によって表示部16にライブビュー画像とともに被写界深度に基づく表示を行うように設定されているか否かを判断する。ここでは、被写界深度に関する情報を表示するように設定されている場合には、ステップS6へ進み、被写界深度に基づく表示を行うように設定されていない場合には、ステップS12へ進む。
【0067】
ステップS6では、距離算出部210が、ステップS3において算出された評価値に基づいてすべての評価領域Eそれぞれに含まれる被写体までの被写体距離をそれぞれ算出し、ステップS7へ進む。
【0068】
ステップS7では、領域選出部220がオートフォーカスを完了した時点で決定された許容錯乱円径δ、絞り値F、合焦しているの被写体(主被写体)までの距離a、撮影レンズ11の焦点距離fに基づいて被写界深度の範囲を算出し、ステップS8へ進む。
【0069】
ステップS8では、領域選出部220がステップS6で算出されたすべての評価領域Eの被写体距離のうち被写界深度の範囲内に被写体距離が入る評価領域を被写界深度内領域として選出しステップS9へ進む。つまり、ここでは、図6で示したような評価領域Eから、図7で示したように、被写界深度内領域を選出し、すべての評価領域Eには位置情報と対応付けられた番号が付されているため、被写界深度内領域に対応する番号を合焦領域決定部240へ送信する。
【0070】
ステップS9では、領域分割部230がγ補正部70から入力された画像G2中の被写体の特徴に基づいて、画像G2を複数の分割領域に分割し、ステップS10へ進む。つまり、ここでは、図8に示したように、画像を被写体の特徴に基づいて被写体の輪郭によって区切られた領域に分割する。そして、ここでは、領域分割部230では分割した分割領域のそれぞれに対して番号を付して画像中の位置情報とともに分割結果を合焦領域決定部240へ送信する。
【0071】
ステップS10では、合焦領域決定部240がステップS9において分割された分割領域のうち、1つの被写界深度内領域の半分以上の領域と重複する領域を含む分割領域を合焦領域として決定する。このステップS10における合焦領域決定部240の具体的な処理のフローについては、図18において別フローチャートとして示している。
【0072】
ステップS9からステップS10へ進むと、図18に示す合焦領域の決定の動作が開始され、ステップS21へ進む。
【0073】
ステップS21では、ステップS8において選出されたm個の被写界深度内領域Hk(k=1,2,3,・・・,m)の画像中における位置情報を取り込んでステップS22へ進む。
【0074】
ステップS22では、ステップS9において分割されたn個の分割領域Rj(j=1,2,3,・・・,n)の画像中における位置情報を取り込んでステップS23へ進む。
【0075】
ステップS23では、1つの被写界深度内領域Hkと1つの分割領域Rjとが重複する領域の面積Dを算出し、ステップS24へ進む。ここでは、まだステップS24の判定がされていない被写界深度内領域Hkと分割領域Rjの組合せのうち、分割領域Rjについては付された番号が最小の分割領域Rjが算出の対象となり、この番号が最小の分割領域Rjと、当該分割領域Rjに対してまだステップS24の判定がされていない被写界深度内領域Hkのうち付された番号が最小の被写界深度内領域Hkとの組合せについて面積Dを算出することとなる。
【0076】
ステップS24では、ステップS23で算出した面積Dが各被写界深度内領域の面積Sの半分以上であるか否かについて判定を行う。つまり、D≧0.5Sであるか否かを判定し、D≧0.5Sである場合はステップS25へ進み、D≧0.5Sでない場合はステップS26へ進む。
【0077】
ステップS25では、ステップS24においてD≧0.5Sであると判定されたため、分割領域Rjにかかる被写体を被写界深度の範囲内であると決定し、ステップS28へ進む。
【0078】
ステップS26では、m個すべての被写界深度内領域Hkについて判定が済んだか否かについて判断を行う。ここでは、m個すべての被写界深度内領域Hkについて判定が済んでいる場合はステップS27へ進み、m個すべての被写界深度内領域Hkについて判定が済んでいない場合はステップS23へ戻り、次の被写界深度内領域Hkについて判定等を行う。つまり、1つの分割領域Rjに対して、ステップS24においてD≧0.5Sであると判定をするまで、m個の被写界深度内領域Hkと重複する領域の面積Dを順に算出し、ステップS24の判定を繰り返す。
【0079】
ステップS27では、1つの分割領域Rjに対して、m個すべての被写界深度内領域Hkと重複する面積Dを算出してステップS24においてD≧0.5Sであると判定されなかったため、分割領域Rjにかかる被写体は被写界深度の範囲外であると決定し、ステップS28へ進む。
【0080】
ステップS28では、n個すべての分割領域Rjについて判定が済んだか否かについて判断を行う。ここでは、n個すべての分割領域Rjについて判定が済んでいる場合はステップS29へ進み、n個すべての分割領域Rjについて判定が済んでいない場合はステップS23へ戻り、次の分割領域Rjについて判定等を行う。
【0081】
ステップS29では、ステップS25およびステップS27において決定された合焦領域についての画像中の位置情報に基づいたデータをカメラ制御部100の制御の下で表示部16へ出力し、合焦領域の決定のフローが終了する。
【0082】
このようにステップS10において合焦領域が決定されると、ステップS11へ進む。
【0083】
ステップS11では、ステップS12において決定された合焦領域に基づいてカメラ制御部100の制御の下で表示部16に表示が行われ、ステップS13へ進む。具体的には、合焦領域決定部240からカメラ制御部100の制御の下で表示部16へ入力された合焦領域についての画像中の位置情報に基づいて、図11に示すように、ライブビュー画像上で、その他の領域の色とは異なる色の表示態様で合焦領域を表示する。
【0084】
また、ステップS5において、表示部16にライブビュー画像とともに被写界深度に基づく表示を行うように設定されていないと判断した場合にはステップS12へ進むが、ステップS12では、図12に示すように、カメラ制御部100の制御の下で、撮影レンズ11の合焦位置を決定した際に用いされた最も近景の被写体のある近景領域FEの輪郭をライブビュー画像上にユーザーが区別可能なように表示し、ステップS13へ進む。
【0085】
ステップS13では、カメラ制御部100がS1状態が継続されているか否かを判断する。ここでは、S1状態が継続されていると判断した場合はステップS14へ進み、レリーズボタン8が押下されてS1状態となってから30秒間経過してもレリーズボタン8の押下によってS2状態とならない場合や、再びレリーズボタン8が半押しされた場合に、S1状態が解除されたと判断し、ステップS15へ進む。
【0086】
ステップS14では、カメラ制御部100がレリーズボタン8が押下されてS2状態となったか否かを判断する。ここでは、S2状態となった場合はステップS16へ進み、S2状態とならない場合はステップS13へ戻る。
【0087】
ステップS15では、S1状態が解除されたことに伴って、ステップS11においてライブビュー画像上に表示した合焦領域に基づいた表示を消去し、ステップS1へ戻る。
【0088】
ステップS16では、ステップS15においてレリーズボタン8が押下されてS2状態になったため、カメラ制御部100の制御の下で本撮影の処理が実施されて、ステップS1へ戻る。
【0089】
以上、本実施形態では、撮影前に入力された画像中の複数の評価領域についてそれぞれ評価値を求め、その値に基づいてオートフォーカスを行い、また、複数の評価領域についての評価値に基づいて被写体距離が被写界深度の範囲内である評価領域を被写界深度内領域として選出し、画像中の被写体の特徴に基づいて分割した分割領域のうち被写界深度内領域と重複する領域を含む分割領域を合焦領域として決定し、決定した合焦領域に基づいた表示を行うことによって、撮影前に被写界深度の範囲内に含まれている被写体をより分かり易く表示することができる。
【0090】
<変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0091】
例えば、上述した実施形態においては、撮影レンズ11の合焦位置を決定する際に用いた評価値にかかる最も近景の被写体のある近景領域についても、領域内の被写体までの被写体距離を算出して被写界深度内領域として選出していたが、これに限られるものではなく、近景領域については、被写界深度の範囲内に存在しているのは当然であるため、領域内の被写体までの被写体距離を算出することなく、被写界深度内領域として選出するようなものであっても良い。
【0092】
また、上述した実施形態においては、画像中に設定された評価領域は20個であったが、これに限られるものではなく、評価領域の数を減少させたり、増加させたものであっても良い。
【0093】
また、上述した実施形態においては、画像に対して設けられた複数の評価領域について、各々の評価領域の間隔が空いていたが、これに限られるものではなく、各々の評価領域の間隔が空いていないものであっても良い。
【0094】
また、上述した実施形態においては、ライブビュー画像上に合焦領域と近景領域とを同時に表示しなかったが、これに限られるものではなく、ライブビュー画像上に合焦領域と近景領域とを同時に表示するようなものであっても良い。
【0095】
また、上述した実施形態においては、画像中の評価領域内の被写体の被写体距離を算出して被写界深度内領域を選出したが、これに限られるものではなく、例えば、すべての評価領域内の評価値がそれぞれ最大となる撮影レンズ11の位置に基づいた値など、評価領域についての評価値に基づいた何らかの値に基づいて、被写界深度内領域を選出するようにしても良い。
【0096】
また、上述した実施形態における撮像装置の動作においては、許容錯乱円径δがあらかじめユーザーによって設定されていた状態における被写界深度に基づく表示を行う場合について示したが、これに限られるものではなく、被写界深度に基づく表示がなされている時に、ユーザーが被写界深度変更ダイヤル10を回動させることによって、変更された許容錯乱円径δにしたがった合焦領域を改めて決定して被写界深度に基づく表示を変更するようなものであっても良い。
【0097】
また、上述した実施形態における撮像装置の動作においては、被写界深度に基づく表示がなされている時に、表示切換ボタン27が途中で押下されない場合について示したが、これに限られるものではなく、被写界深度に基づく表示がなされている時に、表示切換ボタン27が途中で押下されることによって、被写界深度に基づく表示と、近景領域の輪郭が区別可能な表示とを切り換えるようなものであっても良い。
【0098】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
【0099】
(1)請求項2に記載された撮像装置であって、前記表示手段が、撮影前に入力された前記画像のうち、前記その他の領域の色とは異なる色の表示態様で前記合焦領域を表示することを特徴とする撮像装置。
【0100】
(1)の発明によれば、撮影前に入力された画像のうち、合焦領域とその他の領域とを区別するために、その他の領域とは異なる色の表示態様で合焦領域の色を表示することによって、被写界深度の範囲内に含まれる被写体を視覚的に分かり易く表示することができる。
【0101】
(2)請求項2に記載された撮像装置であって、前記表示手段が、撮影前に入力された前記画像のうち、前記その他の領域の輪郭とは異なる表示態様で前記合焦領域の輪郭を表示することを特徴とする撮像装置。
【0102】
(2)の発明によれば、撮影前に入力された画像のうち、合焦領域とその他の領域とを区別するために、その他の領域の輪郭とは異なる表示態様で合焦領域の輪郭を表示することによって、被写界深度の範囲内に含まれる被写体を視覚的に分かり易く表示することができる。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、撮影前に入力された画像中の複数の評価領域についてそれぞれ評価値を求め、その値に基づいてオートフォーカスを行い、また、複数の評価領域についての評価値に基づいて被写体までの距離が被写界深度の範囲内である評価領域を被写界深度内領域として選出し、画像中の被写体の特徴に基づいて分割した分割領域のうち被写界深度内領域の半分以上の領域と重複する領域を含む分割領域を合焦領域として決定し、決定した合焦領域と、その他の領域とを区別可能な態様で表示することによって、撮影前に被写界深度の範囲内に含まれている被写体をより分かり易く表示することができる。
【0105】
また、請求項の発明によれば、撮影前に入力された画像の全領域が合焦領域である場合は、その旨を表示することによって、撮影前にすべての被写体が被写界深度の範囲内に含まれていることを見易く表示することができる。
【0106】
また、請求項の発明によれば、被写界深度を指定する値をユーザーの操作によって変更可能とすることによって、要求される許容ぼけの条件が比較的厳しい撮影と、比較的厳しくない撮影とで、合焦領域を決定するための条件を変化させることができるため、撮影条件に合わせた合焦領域の表示をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である撮像装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示す撮像装置の背面図である。
【図3】図1に示す撮像装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】画像に対して設定された複数の評価領域の一例を示す模式図である。
【図5】画像メモリに記憶した画像の一例を示す模式図である。
【図6】画像メモリに記憶した画像に対して設定された評価領域を示す模式図である。
【図7】領域選出部によって選出された被写界深度内領域の一例を示す模式図である。
【図8】画像を被写体の特徴に基づいて複数の分割領域に分割した模式図である。
【図9】分割領域が合焦領域であるか否かの判定を行う様子を説明する模式図である。
【図10】分割領域が合焦領域であるか否かの判定を行う様子を説明する模式図である。
【図11】ライブビュー画像上に合焦領域の色を異なる表示態様で示した一例を示す模式図である。
【図12】ライブビュー画像上に近景領域を区別可能に表示している模式図である。
【図13】ライブビュー画像上に合焦領域の輪郭を強調して示した一例を示す模式図である。
【図14】ライブビュー画像の全領域が合焦領域に該当する旨を表示する様子を示す模式図である。
【図15】許容錯乱円径を変更した際の合焦領域の決定について示した模式図である。
【図16】許容錯乱円径を変更した際の合焦領域の表示について示した模式図である。
【図17】撮像装置における動作を示すフローチャートである。
【図18】撮像装置における動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮像装置
8 レリーズボタン
10 被写界深度変更ダイヤル
11 撮影レンズ
16 表示部
100 カメラ制御部
110 レンズ駆動部
201 画像メモリ
205 評価値算出部
210 距離算出部
220 領域選出部
230 領域分割部
240 合焦領域決定部

Claims (3)

  1. 撮影前に複数の画素で構成される画像を入力して、撮影レンズの合焦制御を行うとともに、被写界深度に基づいた表示を行う撮像装置において、
    (a) 前記画像に設定された複数の評価領域についてそれぞれ前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を算出する評価値算出手段と、
    (b) 前記評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置を求め、前記合焦位置への前記撮影レンズの駆動を制御する制御手段と、
    (c) 前記評価値に基づいて、前記複数の評価領域のうち、当該評価領域内の被写体までの被写体距離が前記被写界深度の範囲内である評価領域を被写界深度内領域として選出する選出手段と、
    (d) 前記画像中の被写体の特徴に基づいて、前記画像を複数の分割領域に分割する分割手段と、
    (e) 前記複数の分割領域のうち、前記被写界深度内領域の半分以上の領域と重複する領域を含む分割領域を合焦領域として決定する決定手段と、
    (f) 撮影前に入力された画像のうち前記合焦領域と、その他の領域とを区別可能な態様で表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載された撮像装置であって、
    前記表示手段が、
    撮影前に入力された前記画像の全領域が前記合焦領域である場合に、その旨を表示することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載された撮像装置であって、
    ユーザーの操作に基づいて前記被写界深度を指定する値を変更する変更手段、
    をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
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