JP3675274B2 - 9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体および1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬、農薬などの合成中間体として有用な9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体および1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
核酸の構成塩基であるプリン塩基およびピリミジン塩基を修飾した9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体および1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体は、医薬、農薬などの合成中間体として有用な化合物である。
これらの誘導体の製造法に関する報告は数多く多様であるが、その中で効率的な製法とよべるものの一つとして1,3−ジオキソラン−2−オン誘導体とプリン誘導体またはピリミジン誘導体とを反応させる方法が挙げられる。
具体的には、(1)アデニンと(R)−1,2−プロピレンカーボネートを水酸化ナトリウム存在下反応させる方法(Tetrahedron Lett. 39, 1853 (1998)、(2)6−(N−ピロリル)プリンとプロピレンカーボネートを水酸化ナトリウムあるいは水素化ナトリウム存在下反応させる方法(Nucleosides & Nucleotides, 15, 937 (1996))、および(3)プリン誘導体とエチレンカーボネートをテトラエチルアンモニウムヨージド存在下反応させる方法(J. Chem. Soc., Perkin Trans. I, 1266 (1977))が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらのいずれの方法も目的物の他に副産物が生成するなど、必ずしも満足のいく方法ではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、後記式(1)で示される1,3−ジオキソラン−2−オン誘導体と後記式(2)で示されるプリン誘導体または後記式(3)で示されるピリミジン誘導体とをフッ素塩存在下に反応させると、選択性よく簡便に目的とする後記式(4)で示される9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体または後記式(5)で示される1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、下記式(1)で示される1,3−ジオキソラン−2−オン誘導体;
【化4】
(式中R1、R2、R3およびR4は、同一または異なって、水素原子、直鎖,分岐もしくは環状アルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、またはアルコキシ基,ジ置換アミノ基あるいはアルキルチオ基で置換された直鎖もしくは分岐アルキル基を表す。)
と下記式(2)で表されるプリン誘導体または下記式(3)で示されるピリミジン誘導体;
【化5】
(式中、X1、X2、X3、X4、X5およびX6は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、直鎖,分岐もしくは環状アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アラルキルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、またはアラルキルオキシカルボニルアミノ基を表す。)
とをフッ素塩存在下で反応させることを特徴とする下記式(4)で示される9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体または下記式(5)で示される1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体;
【化6】
(式中R1、R2、R3、R4、X1、X2、X3、X4、X5およびX6は前記と同じものを意味する。)
の製造法に関する。
【0006】
本発明方法は下記反応式で示される。
【0007】
【化7】
【0008】
以下、本発明方法につき詳細に説明する。
式(1)において、R1、R2、R3およびR4で示される基は、互いに同じ基であっても異なる基であってもよく、具体的には、水素原子,メチル,エチル,イソプロピルなどの炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル,シクロプロピルなどの炭素数3〜7の環状アルキル基、ベンジル,メチルベンジル,メトキシベンジルなどの置換もしくは無置換のアラルキル基、フェニル,トリル,メトキシフェニル基などの置換もしくは無置換のアリール基、メトキシメチル,メトキシエチル,ベンジルオキシメチル,ベンジルオキシエチル,トリチルオキシメチルなどのアルコキシ基で置換された炭素数1〜6のアルキル基、ジメチルアミノメチル,ピペリジノエチル,モルホリノエチルなどのN,N−ジ置換アミノ基で置換された炭素数1〜6のアルキル基、およびメチルチオメチル,メチルチオエチルなどのアルキルチオ基で置換された炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
【0009】
式(2)および式(4)において、X1、X2およびX3で示される基と、式(3)および式(5)において、X4、X5およびX6で示される基は、互いに同じ基であっても異なる基であってもよく、具体例としては、水素原子、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素などのハロゲン原子、アミノ基、水酸基、メチル,エチル,イソプロピルなどの炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、シクロプロピルなどの炭素数3〜7の環状アルキル基、メトキシ,エトキシ,プロポキシなどの炭素数1〜6のアルコキシ基、メチルチオ,エチルチオ,イソプロピルチオ,シクロヘキシルチオなどの炭素数1〜6のアルキルチオ基、アセチルアミノ,クロロアセチルアミノ,t−ブチルカルボニルアミノなどの置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルキルカルボニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ,2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ,t−ブトキシカルボニルアミノなどの置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルキルカルボニルアミノ基、ベンジルアミノ,4−メトキシベンジルアミノ,トリチルアミノ基などの置換もしくは無置換のアラルキルアミノ基、ベンゾイルアミノ,4−メトキシベンゾイルアミノなどの置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、およびベンジルオキシカルボニルアミノ,4−クロロベンジルオキシカルボニルアミノなどの置換もしくは無置換のアラルキルオキシカルボニルアミノ基が挙げられる。
【0010】
プリン誘導体(2)またはピリミジン誘導体(3)の使用量は1,3−ジオキソラン−2−オン誘導体(1)に対して0.5当量以上であり、好ましくは0.8〜1.5当量、さらに好ましくは0.9〜1.1当量である。
【0011】
本反応に使用されるフッ素塩としては、フッ素の四級アンモニウム塩、フッ素のアルカリ金属塩またはフッ素のアルカリ土類金属塩が好ましく、特に好ましくはフッ素のアルカリ金属塩またはフッ素のアルカリ土類金属塩である。なお、これらを単独で用いても2種類以上の混合物で用いても、さらには適当な担体に担持したものを用いても同様に反応を行うことができる。
フッ素の四級アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムフルオライド、テトラエチルアンモニウムフルオライド、テトラブチルアンモニウムフルオライド、テトラオクチルアンモニウムフルオライド、ベンジルトリメチルアンモニウムフルオライドが挙げられる。フッ素のアルカリ金属塩としてはフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムが挙げられ、フッ素のアルカリ土類金属塩としてはフッ化マグネシウム、フッ化カルシウムが挙げられる。また、担体として用いることのできるものとしては、ゼオライト、アルミナ、シリカゲル、モレキュラーシーブスおよびそれらを修飾したものが挙げられる。
フッ素塩の使用量は、反応基質の1,3−ジオキソラン−2−オン誘導体(1)に対して0.001〜10当量が好ましく、特に好ましくは0.01〜1当量である。0.001当量以下では反応の進行が非常に遅く、10当量を越えて使用してもよいが経済的に不利である。また、溶媒によっては過剰のフッ素塩が不溶となるため撹拌が困難となる。
【0012】
本反応を行う際に使用される溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ジグライム、トリグライム、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロエタン等の塩素系溶媒およびこれらの混合溶媒等が挙げられるが、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドである。
【0013】
反応温度は、0°C〜溶媒の還流温度までで、好ましくは100°C〜150°Cである。
反応終了後は、フッ素の金属塩等の不溶物を濾去、過剰の溶媒を減圧下に留去し、残渣を蒸留、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の精製処理を施すことにより、簡便に、収率よく、目的とする9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体(4)または1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体(5)を得ることができる。
【0014】
本反応の原料として1,3−ジオキソラン−2−オン誘導体(1)の光学活性体を用いると光学活性な9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体または光学活性な1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体が得られる。この場合、反応中ラセミ化反応は殆ど起こらない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0016】
実施例1
(R)−9−(2−ヒドロキシプロピル)アデニンの製造
アデニン15.0g(0.111mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)溶液に、フッ化セシウム337mg(2.22mmol)、(R)−プロピレンカーボネート12.5g(0.122mol、光学純度99%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで9時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(R)−9−(2−ヒドロキシプロピル)アデニン19.7g(収率92%、光学純度99%ee)を得た。
【0017】
実施例2
(R)−2−アミノ−6−クロロ−9−(2−ヒドロキシプロピル)プリンの製造
2−アミノ−6−クロロプリン15.0g(88.5mmol)のジメチルスルホキシド(75mL)溶液に、フッ化セシウム269mg(1.77mmol)、(R)−プロピレンカーボネート9.93g(97.3mmol、光学純度99%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで11時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(R)−2−アミノ−6−クロロ−9−(2−ヒドロキシプロピル)プリン17.9g(収率89%、光学純度99%ee)を得た。
【0018】
実施例3
(R)−2−アミノ−9−(2−ヒドロキシプロピル)アデニンの製造
2−アミノ−アデニン20.0g(0.133mol)のジメチルスルホキシド(100mL)溶液に、フッ化セシウム405mg(2.66mmol)、(R)−プロピレンカーボネート15.0g(0.147mol、光学純度99%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで11時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(R)−2−アミノ−9−(2−ヒドロキシプロピル)アデニン25.2g(収率91%、光学純度99%ee)を得た。
【0019】
実施例4
(R)−9−(3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)アデニンの製造
アデニン15.0g(0.111mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)溶液に、フッ化セシウム337mg(2.22mmol)、(S)−4−ベンジルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−22−オン25.4g(0.122mol、光学純度98%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで9時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(R)−9−(3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)アデニン30.6g(収率92%、光学純度98%ee)を得た。
【0020】
実施例5
(S)−9−(2−ヒドロキシ−3−トリチルオキシプロピル)アデニンの製造
アデニン15.0g(0.111mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)溶液に、フッ化セシウム337mg(2.22mmol)、(R)−4−トリチルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−22−オン44.0g(0.122mol、光学純度98%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで10時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(S)−9−(2−ヒドロキシ−3−トリチルオキシプロピル)アデニン45.1g(収率90%、光学純度98%ee)を得た。
【0021】
実施例6
(R)−1−(2−ヒドロキシプロピル)シトシンの製造
シトシン15.0g(0.135mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)溶液に、フッ化セシウム410mg(2.70mmol)、(R)−プロピレンカーボネート15.2g(0.149mol、光学純度99%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで9時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(R)−1−(2−ヒドロキシプロピル)シトシン19.2g(収率84%、光学純度99%ee)を得た。
【0022】
実施例7
(R)−4−ベンジルアミノ−2−ケト−1−(2−ヒドロキシプロピル)−1,2−ジヒドロピリミジンの製造
4−ベンジルアミノ−2−ケト−1,2−ジヒドロピリミジン20.0g(99.4mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液に、フッ化セシウム302mg(1.99mmol)、(R)−プロピレンカーボネート11.2g(0.109mol、光学純度99%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで10時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(R)−4−ベンジルアミノ−2−ケト−1−(2−ヒドロキシプロピル)−1,2−ジヒドロピリミジン24.5g(収率95%、光学純度99%ee)を得た。
【0023】
実施例8
(R)−4−エトキシ−2−ケト−1−(2−ヒドロキシプロピル)−1,2−ジヒドロピリミジンの製造
4−エトキシ−2−ケト−1,2−ジヒドロピリミジン20.0g(0.143mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液に、フッ化セシウム434mg(2.85mmol)、(R)−プロピレンカーボネート16.0g(0.157mol、光学純度99%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで10時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(R)−4−エトキシ−2−ケト−1−(2−ヒドロキシプロピル)−1,2−ジヒドロピリミジン25.7g(収率91%、光学純度99%ee)を得た。
【0024】
実施例9
(R)−1−(3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)シトシンの製造
シトシン15.0g(0.135mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)溶液に、フッ化セシウム410mg(2.70mmol)、(S)−4−ベンジルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン30.9g(0.149mol、光学純度98%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで9時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(R)−1−(3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)シトシン30.9g(収率83%、光学純度98%ee)を得た。
【0025】
実施例10
(S)−1−(2−ヒドロキシ−3−トリチルオキシプロピル)シトシンの製造
シトシン15.0g(0.135mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)溶液に、フッ化セシウム410mg(2.70mmol)、(R)−4−トリチルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン53.5g(0.149mol、光学純度98%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで11時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(S)−1−(2−ヒドロキシ−3−トリチルオキシプロピル)シトシン47.3g(収率82%、光学純度98%ee)を得た。
【0026】
実施例11
(S)−4−ベンゾイルアミノ−2−ケト−1−(2−ヒドロキシ−3−トリチルオキシプロピル)−1,2−ジヒドロピリミジンの製造
4−ベンゾイルアミノ−2−ケト−1,2−ジヒドロピリミジン25.0g(0.116mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(125mL)溶液に、フッ化セシウム353mg(2.32mmol)、(R)−4−トリチルオキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン46.1g(0.128mol、光学純度98%ee)を順次加え、アルゴン気流下140°Cで10時間撹拌する。反応液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して標題の(S)−4−ベンゾイルアミノ−2−ケト−1−(2−ヒドロキシ−3−トリチルオキシプロピル)−1,2−ジヒドロピリミジン57.4g(収率93%、光学純度98%ee)を得た。
【0027】
【発明の効果】
本発明方法を実施することにより、簡便にして、収率良く、光学活性体の場合、ラセミ化を殆ど起こすことなく、目的とする9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体(4)および1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体(5)を製造できる。
Claims (5)
- 下記式(1)で示される1,3−ジオキソラン−2−オン誘導体;
と下記式(2)で示されるプリン誘導体または下記式(3)で示されるピリミジン誘導体;
とを、フッ素塩存在下で反応させることを特徴とする下記式(4)で示される9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体または下記式(5)で示される1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体;
の製造法。 - フッ素塩がフッ素のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である請求項1に記載の9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体または1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体の製造法。
- フッ素塩がフッ化セシウムまたはフッ化カリウムである請求項1または2に記載の9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体または1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体の製造法。
- 反応溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドを用いる請求項1〜3のいずれかに記載の9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体または1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体の製造法。
- 1,3−ジオキソラン−2−オン誘導体が光学活性体である請求項1〜4のいずれかに記載の方法による光学活性9−(2−ヒドロキシアルキル)プリン誘導体または光学活性1−(2−ヒドロキシアルキル)ピリミジン誘導体の製造法。
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